JP2002283351A - ゴム成型品加硫モールド - Google Patents

ゴム成型品加硫モールド

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JP2002283351A
JP2002283351A JP2001082638A JP2001082638A JP2002283351A JP 2002283351 A JP2002283351 A JP 2002283351A JP 2001082638 A JP2001082638 A JP 2001082638A JP 2001082638 A JP2001082638 A JP 2001082638A JP 2002283351 A JP2002283351 A JP 2002283351A
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mold
diameter
molded product
exhaust
rubber molded
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JP2001082638A
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Koji Hirose
煌司 弘瀬
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目詰まりの発生が抑えられ、加硫したゴム成
型品においてはトリミング等の後工程を必要としなくな
るゴム成型品加硫モールドを提供すること。 【解決手段】 ベントピース22に排気用のテーパー孔
30を設け、その内径をキャビティー側よりも排気下流
側で大きく設定する。仮に、キャビティ側でプラグ材3
2が引っ掛かったとしても、排気の圧力等が作用して奥
に押し込まれると、径が大きくなった部分を容易に通過
してモールド内の気体と共に排出される。したがって、
モールド10をクリーニングせずに長期に使用すること
が可能となる。また、テーパー孔30のキャビティー側
の径d1を従来よりも小径の0.5〜10μmとしてい
るので、スピューを生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ等のゴム成
型品を加硫成型するためのゴム成型品加硫モールドに関
する。
【0002】
【従来の技術】タイヤの加硫成形を行うモールドでは、
キャビティー内の気体を排出するためにマイクロベン
ト、スリット、ベントホール、クロスベント等の排気通
路を設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイク
ロベント、スリット、ベントホール及びクロスベントを
用いた従来方法では、以下の問題がある。
【0004】タイヤ表面のスピューはトリミングで除去
するが、切り口高さにばらつきが生じるため、タイヤの
外観上好ましくない。また、トリミング設備を必要とす
るので、コストアップとなる。なお、クロスベントで
は、モールド側にスピューが生じると、工具等を使用し
ても除去出来ない問題がある。
【0005】スピュー切れが生じ、ベント孔が目詰まっ
た場合、目詰まりをドリルで浚わなければならないの
で、工数が大となる(モールドには、数百個所にベント
孔が設けられているため。)。
【0006】スリットに因るリップ(膜状のはみ出し)
は、タイヤの外観上好ましくない。また、主溝を横切る
ように発生した大きなリップの場合、ウエット路面走行
中にリップがダムの役目を果し、排水性が低下する。
【0007】また、上記のようなスピューを生じさせな
い排気手段として、多孔質エアーベントと呼ばれるもの
がある。
【0008】多孔質エアーベントは、気体は通過するが
ゴムの通過は阻止可能な微小な空隙を多数有した多孔質
の部材(一般には燒結金属)を用いるものである。
【0009】しかしながら、加硫中のグリーンタイヤか
ら放出されるフューム(油分、金属分等)、ポリマー、
カーボン等の微粒子であるプラグ材によって加硫早期回
数で目詰まりを発生し、不良品タイヤ成型してしまう問
題がある。これは、上記プラグ材が、微小な空隙を次々
に通過し続けるが、その空隙の寸法以上のプラグ材が通
過しようとすると、モールド内面近傍で目詰まりを発生
するからである。
【0010】また、多孔質部材がいったん目詰まると、
ドリル等では除去することができず、特殊な洗浄方法等
を用いなければならずモールド洗浄に難渋する。
【0011】また、多孔質部材が、燒結金属であると、
タイヤ表面にベントのメッシュの痕跡(パッチ)が出て
外観を損なう問題がある。
【0012】本発明は、目詰まりの発生が抑えられ、加
硫したゴム成型品においてはトリミング等の後工程を必
要としなくなるゴム成型品加硫モールドを提供すること
が目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、キャビティー内面に、排気用の複数のベントピース
を埋設したゴム成型品加硫モールドであって、前記ベン
トピースは、気体のみを通過させる空隙を有し、空隙の
大きさは、排気下流側がキャビティー側よりも大きいこ
とを特徴としている。
【0014】次に、請求項1に記載のゴム成型品加硫モ
ールドの作用を説明する。
【0015】従来、細孔を多数設けたベントピースや、
多孔質部材を用いたベントピースでは、ベントピース全
体にわたり空隙の大きさが一定であった。例えば、図1
2(A)に示すように、細孔100を多数設けたベント
ピース102では、各細孔100の径がキャビティー側
から反対側まで一定であり、図12(B)に示すよう
に、キャビティー側にプラグ材104で目詰まりを生じ
ると、加硫毎に、プラグ材104が奥に押し込まれるこ
とはあっても、反対側に抜け出ることは無かった。
【0016】一方、本発明のゴム成型品加硫モールドで
は、ベントピースの空隙の大きさをキャビティー側より
も排気下流側で大きく設定しているので、仮に、キャビ
ティ側の空隙でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気
の圧力が作用して奥に押し込まれると、空隙が大きくな
った部分は容易に通過可能であるので、キャビティ側で
引っ掛かっていたプラグ材をモールド内の気体と共に排
気加硫側に排出することが可能となる。
【0017】また、ベントピースの空隙は、気体のみを
通過させるので、スピューを生じない。
【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記ベントピース
には、孔が形成されており、前記孔の径は、キャビティ
ー側よりも排気下流側で大きいことを特徴としている。
【0019】次に、請求項2に記載のゴム成型品加硫モ
ールドの作用を説明する。
【0020】請求項2に記載のゴム成型品加硫モールド
では、ベントピースに形成した孔の径を、キャビティー
側よりも排気下流側で大きくしたので、キャビティ側の
孔内でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気の圧力が
作用して奥に押し込まれると、孔径が大きくなった部分
は容易に通過可能であるので、キャビティ側で引っ掛か
っていたプラグ材をモールド内の気体と共に排気加硫側
に排出することが可能となる。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記ベントピース
は、少なくとも一部が多孔質部材で形成されていること
を特徴としている。
【0022】次に、請求項3に記載のゴム成型品加硫モ
ールドの作用を説明する。
【0023】多孔質部材の空隙率をキャビティー側より
も排気下流側で大きく設定しているので、仮に、キャビ
ティ側の空隙でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気
の圧力が作用して奥に押し込まれると、空隙が大きくな
った部分は容易に通過可能であるので、キャビティ側で
引っ掛かっていたプラグ材をモールド内の気体と共に排
気加硫側に排出することが可能となる。
【0024】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記ベントピース
は、キャビティー側に多孔質部材、前記多孔質部材の排
気下流側に孔が形成されており、前記多孔質部材の平均
空孔径よりも前記孔の平均径の方が大きいことを特徴と
している。
【0025】次に、請求項4に記載のゴム成型品加硫モ
ールドの作用を説明する。
【0026】本発明では、キャビティ側の多孔質部材内
の空隙内でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気の圧
力が作用して奥に押し込まれると、孔を容易に通過可能
であるので、多孔質部材内の空隙内で引っ掛かっていた
プラグ材をモールド内の気体と共に排気加硫側に排出す
ることが可能となる。
【0027】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
のゴム成型品加硫モールドにおいて、前記ベントピース
は、孔が形成されており、前記孔のキャビティー側開口
部が、金属のスパッタリングにより形成された多孔質金
属層で覆われており、前記多孔質金属層の空隙の平均空
孔径よりも前記孔の径の方が大きいことを特徴としてい
る。
【0028】次に、請求項5に記載のゴム成型品加硫モ
ールドの作用を説明する。
【0029】本発明では、キャビティ側の多孔質金属層
内の空隙内でプラグ材が引っ掛かったとしても、排気の
圧力が作用して奥に押し込まれると、孔を容易に通過可
能であるので、多孔質金属層内の空隙内で引っ掛かって
いたプラグ材をモールド内の気体と共に排気加硫側に排
出することが可能となる。
【0030】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請
求項5の何れか1項に記載のゴム成型品加硫モールドに
おいて、前記空隙のキャビティー側の平均空孔径は、
0.5〜10μmであることを特徴としている。
【0031】次に、請求項6に記載のゴム成型品加硫モ
ールドの作用を説明する。
【0032】空隙のキャビティー側の平均径が0.5μ
m未満になると、排気すべき気体が通過し難くなる。
【0033】一方、空隙のキャビティー側の平均径が1
0μmを越えると、ゴム成型品の表面に形成される空隙
の跡が目立つようになる。
【0034】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請
求項6の何れか1項に記載のゴム成型品加硫モールドに
おいて、前記ベントプラグの排気側に、気体を吸引する
吸引手段を連結したことを特徴としている。
【0035】次に、請求項7に記載のゴム成型品加硫モ
ールドの作用を説明する。
【0036】気体排出時に、吸引手段を作動させること
により、モールド内外の気圧差が大きくなり、空隙内で
引っ掛かっていたプラグ材が気体と共に排出され易くな
る。
【0037】また、モールドを洗浄する際に吸引手段を
作動させても良く、これにより、空隙内で引っ掛かって
いたプラグ材をモールド外へ排出することが出来る。な
お、モールドを洗浄する際、プラグ材を洗浄剤で溶解し
ても良い。
【0038】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]次に、本発明
のゴム成型品加硫モールドの第1の実施形態を図1乃至
図4にしたがって説明する。
【0039】図2に示すように、本実施形態のモールド
10はタイヤの加硫成形を行うものであり、複数のセグ
メント12から構成され、分割可能となっている。
【0040】各セグメント12は、図示しない固定手段
を用いて図2に示すように略円筒状に組み合わされてお
り、モールド10の軸芯部分には図示しないブラダーを
挿入するための開口14が形成されている。
【0041】図3に示すように、セグメント12は(図
3では、一部分のみが示されている。)、外側ベース1
6が鋼材で形成されており、鋼材の内側にはアルミニウ
ムで形成された複数のピース16が図示しないボルト等
で固定されている。
【0042】ピース16の表面(モールド10の内面に
露出している部分)がタイヤの成形面16Aであり、加
硫する生タイヤのゴムが密着する面である。
【0043】図1に示すように、ピース16には、孔2
0が形成されており、この孔20のキャビティー側には
モールド内の空気や加硫時に発生したガスを排出するた
めのベントピース22が挿入されている。
【0044】この孔20は、ピース16の背面の隙間2
4を通り、外側ベース16の内外面に貫通する排気孔2
6に連通している。
【0045】この排気孔26には、ゴム紛等を除去する
フィルター27及びモールド内の空気や加硫時に発生し
たガスを吸引するバキュームポンプ28が接続されてい
る。
【0046】なお、モールド10の内周面には、図示は
しないが、タイヤの溝を成形する骨部、サイプを形成す
るブレード等の突起が多数形成されている。
【0047】図4に示すように、本実施形態のベントピ
ース22は、アルミニューム等の金属で円柱に形成され
ている。
【0048】図1及び図4に示すように、このベントピ
ース22には、軸方向に貫通し、かつキャビティー側の
径が反対側よりも小さく設定されたテーパー孔30が複
数形成されている。
【0049】テーパー孔30のキャビティー側の径d1
は、0.5〜10μmの範囲内が好ましい。
【0050】また、テーパー孔30の内壁面と軸線との
なす角度θは1°以上、好ましくは2.5°以上であ
る。
【0051】また、テーパー孔30の長さLは、短い方
が好ましい。
【0052】次に、本実施形態のモールド10の作用を
説明する。
【0053】このモールド10でグリーンタイヤを加硫
する際には、キャビティー内の空気及びガスを迅速に排
出するために、バキュームポンプ28を作動させる。
【0054】本実施形態では、ベントピース22のテー
パー孔30の径をキャビティー側よりも排気下流側で大
きく設定しているので、図1に示すように、仮に、キャ
ビティ側でプラグ材32が引っ掛かったとしても、排気
の圧力及びバキュームポンプ28の吸引力が作用して奥
に押し込まれると、径が大きくなった部分を容易に通過
してモールド内の気体と共に排出される。
【0055】したがって、モールド10をクリーニング
せずに長期に使用することが可能となる。
【0056】なお、クリーニングを行う際に、バキュー
ムポンプ28を作動させても良い。これにより、引っ掛
かったプラグ材32を排出することができる。なお、こ
のとき、モールド内面にプラグ材32を溶解、膨潤(軟
化)等させる洗浄剤等を付着させ、その後バキュームポ
ンプ28で排気しても良い。
【0057】また、本実施形態では、テーパー孔30の
キャビティー側の径d1を従来よりも小径の0.5〜1
0μmとしているので、スピューを生じない。このた
め、スピューの切削工程が不要となり、工場からの産業
廃棄物も低減できる。
【0058】また、テーパー孔30のキャビティー側の
径d1が0.5〜10μmと非常に小径であるので、タ
イヤ表面のテーパー孔30の痕跡も目立たない。
【0059】なお、テーパー孔30のキャビティー側の
径d1が0.5μm未満になると、排気の抵抗が大きく
なり過ぎる。一方、テーパー孔30のキャビティー側の
径d1が10μmを越えると、タイヤ表面に跡が目立ち
やすくなる。
【0060】また、プラグ材32が排出される際にテー
パー孔30の内面を擦るので、セルフクリーニング作用
もある。 [第2の実施形態]次に、本発明の第2の実施形態を図
5及び図6にしたがって説明する。なお、第1の実施形
態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0061】図5に示すように、本実施形態のベントピ
ース34は、第1の実施形態のベントピース22と同様
にアルミニューム等の金属で円柱に形成されているが、
テーパー孔30の替わりに板状の通気部材36が軸方向
両端に露出するように埋設されている。
【0062】図6に示すように、本実施形態の通気部材
36は、燒結金属製であり、本実施形態ではキャビティ
ー側の第1層38及び排気側の第2層40の2層構造で
ある。
【0063】ここで、第1層38においては、平均空孔
径を0.5〜10μmの範囲内に設定することが好まし
い。
【0064】第2層40の平均空孔径は、第1層38の
平均空孔径よりも大きく設定されている。
【0065】第2層40の平均空孔径は、第1層38の
平均空孔径よりも大きければ良いが、通気性を考慮する
と、出来る限り大きいことが好ましい。
【0066】また、第1層38においては、目詰まった
プラグ材32の排出及び通気性を考慮すると、第1層3
8の耐久性を低下させない範囲で出来る限り薄いことが
好ましい。
【0067】次に、本実施形態のモールド10の作用を
説明する。
【0068】本実施形態では、第1層38及び第2層4
0を用い、通気部材36の平均空孔寸法をキャビティー
側よりも排気下流側で大きく設定しているので、仮に、
キャビティ側でプラグ材32が引っ掛かったとしても、
排気の圧力及びバキュームポンプ28の吸引力が作用し
て奥に押し込まれると、空孔が大きくなった部分を容易
に通過してモールド内の気体と共に排出される。
【0069】したがって、本実施形態においてもモール
ド10をクリーニングせずに長期に使用することが可能
となり、また、クリーニング作業も容易になる。
【0070】また、本実施形態では、第1層38の平均
空孔径を非常に小さく設定しているので、タイヤ表面の
痕跡も目立たない。 [第3の実施形態]次に、本発明の第3の実施形態を図
7及び図8にしたがって説明する。なお、前述した実施
形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0071】図7及び図8に示すように、本実施形態の
ベントピース42は、アルミニューム等の金属で円柱に
形成されており、キャビティー側の端部には深さ0.2
mm、直径20mmの円形の凹部44が形成されており、反
対側の端部には深さ5mm、直径15mmの円形の凹部46
が形成されている。
【0072】また、ベントピース42には、凹部44と
凹部46とを連通する直径1.5mmの細孔48が17個
形成されている。
【0073】このベントピース42の凹部44には、厚
さ0.2mm、直径20mmの燒結金属板50が嵌め込まれ
ている。
【0074】燒結金属板50の平均空孔径は、第2の実
施形態の第1層38と同様に0.5〜10μmが好まし
い。また、この燒結金属板50も、耐久性を低下させな
い範囲で出来る限り薄いことが好ましい。更に、この燒
結金属板50の代わりに金網を使用し、銀ロウ等でベン
トピース42に固定する事ができる。
【0075】次に、本実施形態のモールド10の作用を
説明する。
【0076】本実施形態では、ベントピース4のキャビ
ティー側に非常に薄い燒結金属板50を設け、その排気
下流側に直径1.5mmの細孔48を多数形成したので、
仮に、燒結金属板50の空隙にプラグ材32が引っ掛か
ったとしても、排気の圧力及びバキュームポンプ28の
吸引力が作用すると、引っ掛かったプラグ材32は燒結
金属板50を容易に通過し、さらに細孔48及び凹部4
6を経てモールド内の気体と共に排出される。
【0077】したがって、本実施形態においてもモール
ド10をクリーニングせずに長期に使用することが可能
となり、また、クリーニング作業も容易になる。
【0078】また、本実施形態では、燒結金属板50の
平均空孔径を非常に小さく設定しているので、タイヤ表
面の痕跡も目立たない。 [第4の実施形態]次に、本発明の第4の実施形態を図
9にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同
一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0079】図9に示すように、本実施形態のベントピ
ース52は、第3の実施形態の変形例であり、燒結金属
板50の替わりに、スパッタリング板54が嵌め込まれ
ている。
【0080】スパッタリング板54は、細孔48と連通
する直径30μmの細孔56を多数(本実施形態では1
7個)形成した厚さ0.2mmの金属板(本実施形態で
はアルミニューム板)58のキャビティ側に、細孔56
を塞ぐように多孔質金属層60を形成したものである。
【0081】なお、このように径の小さい細孔56は、
例えば、レーザーで加工することができる。
【0082】多孔質金属層60は、金属(本実施形態で
はクロム)をスパッタリングすることにより形成されて
いる。即ち、無数の溶融した金属粒子を金属板58に付
着させることにより、冷えて固化した金属粒子間に隙間
が形成され、多孔質となる。
【0083】なお、多孔質金属層60の平均空孔径は、
燒結金属板50と同様に0.5〜10μmが好ましい。
【0084】また、多孔質金属層60の厚さは、耐久性
を低下させない範囲で出来る限り薄いことが好ましい。
【0085】なお、本実施形態の作用効果は、第3の実
施形態と同様である。 [第5の実施形態]次に、本発明の第5の実施形態を図
10及び図11にしたがって説明する。なお、前述した
実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省
略する。
【0086】図10(A),(B)に示すように、本実
施形態のベントピース62は、外径25mm、内径15
mm、長さ6.5mmの金属パイプ64のキャビティー
側の端部に直径25mm、厚さ3.5mmの燒結金属板
66を固着し、二つ割りにしたものであり、図10
(B)に示すようた組み合わせた状態のものを図11に
示すように、ピース16に装着する。
【0087】燒結金属板66の平均空孔径は、0.5〜
10μmが好ましい。
【0088】また、燒結金属板66の厚さは、耐久性を
低下させない範囲で出来る限り薄いことが好ましい。
【0089】次に、本実施形態のモールド10の作用を
説明する。
【0090】本実施形態では、ベントピース62のキャ
ビティー側に薄い燒結金属板66が設けられ、その排気
下流側に内径15mmの孔62Aが設けられているので、
仮に、燒結金属板66の空隙にプラグ材32が引っ掛か
ったとしても、排気の圧力及びバキュームポンプ28の
吸引力が作用すると、引っ掛かったプラグ材32は燒結
金属板66を容易に通過し、さらに金属パイプ64の孔
62Aを経てモールド内の気体と共に排出される。
【0091】したがって、本実施形態においてもモール
ド10をクリーニングせずに長期に使用することが可能
となり、また、クリーニング作業も容易になる。
【0092】また、本実施形態では、燒結金属板66の
平均空孔径を非常に小さく設定しているので、タイヤ表
面の痕跡も目立たない。
【0093】なお、上記実施形態は、本発明をタイヤの
加硫を行うモールドに適用した例を示したが、本発明は
これに限らず、加硫成型用のモールドには全て適用可能
である。
【0094】また、上記実施形態では、多孔質部材とし
て燒結金属を用いたが、本発明はこれに限らず、多孔質
部材は、セラミックス等の金属以外の材質であっても良
い。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明のゴム成型品
加硫モールドによれば、目詰まりの発生が抑えられ、加
硫したゴム成型品においてはトリミング等の後工程が必
要なくなる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るモールドの要部
の断面図である。
【図2】モールドの斜視図である。
【図3】モールドのセグメントの一部を示す斜視図であ
る。
【図4】ベントピースの斜視図である。
【図5】第2の実施形態に係るモールドのベントピース
の斜視図である。
【図6】通気部材の側面図である。
【図7】第3の実施形態に係るモールドのベントピース
の断面図(図8の7−7線断面図)である。
【図8】第3の実施形態に係るモールドのベントピース
のキャビティ側から見た平面図である。
【図9】第4の実施形態に係るモールドのベントピース
の断面図である。
【図10】(A)は第4の実施形態に係るモールドのベ
ントピースの二つ割りにした一方の片の斜視図であり、
(B)は2つの片を組み合わせたベントピースの斜視図
である。
【図11】図10(B)に示すベントピースを装着した
セグメントの一部を示す斜視図である。
【図12】(A)は従来のベントピースの斜視図であ
り、(B)は従来のベントピースの断面図である。
【符号の説明】
10 モールド(ゴム成型品加硫モールド) 22 ベントピース 30 テーパー孔(空隙) 32 プラグ材 34 ベントピース 42 ベントピース 46 凹部(空隙) 48 細孔(空隙) 52 ベントピース 56 細孔(空隙) 62 ベントピース 62A 孔(空隙)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティー内面に、排気用の複数のベ
    ントピースを埋設したゴム成型品加硫モールドであっ
    て、 前記ベントピースは、気体のみを通過させる空隙を有
    し、空隙の大きさは、排気下流側がキャビティー側より
    も大きいことを特徴とするゴム成型品加硫モールド。
  2. 【請求項2】 前記ベントピースには、孔が形成されて
    おり、前記孔の径は、キャビティー側よりも排気下流側
    で大きいことを特徴とする請求項1に記載のゴム成型品
    加硫モールド。
  3. 【請求項3】 前記ベントピースは、少なくとも一部が
    多孔質部材で形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載のゴム成型品加硫モールド。
  4. 【請求項4】 前記ベントピースは、キャビティー側に
    多孔質部材、前記多孔質部材の排気下流側に孔が形成さ
    れており、 前記多孔質部材の平均空孔径よりも前記孔の平均径の方
    が大きいことを特徴とする請求項1に記載のゴム成型品
    加硫モールド。
  5. 【請求項5】 前記ベントピースは、孔が形成されてお
    り、前記孔のキャビティー側開口部が、金属のスパッタ
    リングにより形成された多孔質金属層で覆われており、 前記多孔質金属層の空隙の平均空孔径よりも前記孔の径
    の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載のゴム成
    型品加硫モールド。
  6. 【請求項6】 前記空隙のキャビティー側の平均空孔径
    は、0.5〜10μmであることを特徴とする請求項1
    乃至請求項5の何れか1項に記載のゴム成型品加硫モー
    ルド。
  7. 【請求項7】 前記ベントプラグの排気側に、気体を吸
    引する吸引手段を連結したことを特徴とする請求項1乃
    至請求項6の何れか1項に記載のゴム成型品加硫モール
    ド。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007021792A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Sintokogio Ltd 樹脂成型品の成型用金型装置および樹脂成型品の成型方法
KR20160016203A (ko) 2014-08-04 2016-02-15 (주)세화아이엠씨 다공형 벤트 플러그 및 그 제조 방법
JP2016221840A (ja) * 2015-05-29 2016-12-28 住友ゴム工業株式会社 加硫金型及びそれに用いられるベントピース
CN109796122A (zh) * 2019-03-20 2019-05-24 安徽古井贡酒股份有限公司 一种玻璃瓶罐成型模具

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