JP2002282894A - 泥土固化材及び泥土の固化方法 - Google Patents

泥土固化材及び泥土の固化方法

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JP2002282894A JP2001091165A JP2001091165A JP2002282894A JP 2002282894 A JP2002282894 A JP 2002282894A JP 2001091165 A JP2001091165 A JP 2001091165A JP 2001091165 A JP2001091165 A JP 2001091165A JP 2002282894 A JP2002282894 A JP 2002282894A
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coagulant
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Toshiaki Baba
敏明 馬場
Tomofumi Tanahashi
朋史 棚橋
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Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 泥土を固化する際の強度発現性、すなわち固
化性を改善した泥土固化材を提供すること。水質汚濁防
止法の排水基準(pH5.8〜8.6)を満たす土壌に再
生できる泥土固化材を提供すること。雨水や流水に接し
ても濁水を発生しない土壌に再生できる泥土固化材を提
供すること。 【解決手段】 水溶性高分子凝集剤及び無機系凝結材を
必須の成分として含む泥土処理材Aと、石膏系凝結材、
酸性中和剤、石膏系凝結材と酸性中和剤との混合物、石
膏系凝結材と無水石膏との混合物、石膏系凝結材と無水
石膏と酸性中和剤との混合物及び無水石膏と酸性中和剤
との混合物の群から選ばれる1種を必須の成分として含
む泥土処理材Bとを組み合わせてなることを特徴とする
泥土固化材。また、この泥土固化材を用いて泥土を固化
する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばトンネル工
事、掘削工事、造成工事、建築工事等の現場で発生する
建設泥土、湖沼、河川、港湾等の浚渫泥土などに代表さ
れる泥土の固化材及びその固化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば建設・浚渫現場などで発生
する泥土は、一般に天日による乾燥、フィルタープレス
機・遠心分離機等による脱水、セメント系固化材による
凝結などの固化方法により土壌として再生されたのち、
埋め戻されるか、諸用途に再利用されるか、又はアルカ
リ性の場合は産業廃棄物として処分されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、乾燥や
脱水によって得られる固化土壌は、雨水にさらされると
濁水を発生しやすいため、埋立周辺の土壌汚染や自然破
壊を引き起こすおそれがある。一方、セメント系固化材
によって得られる固化土壌は、このような濁水を発生す
るおそれは少ないが、この土壌と接した水のpHが一般に
水質汚濁防止法の排水基準(pH5.8〜8.6)を越え
るアルカリ性を示し、また所要の実用強度(例えばコー
ン指数で200kN/m2 以上)を得るには24時間以上
を必要とするなど解決しなければならない課題が残され
ている。
【0004】このような従来技術の課題に鑑み、本発明
の目的は、泥土を固化する際の強度発現性、すなわち固
化性を改善することができる泥土固化材を提供すること
にある。また、本発明の他の目的は、水質汚濁防止法の
排水基準(pH5.8〜8.6)を満たす土壌に再生する
ことができる泥土固化材を提供することにある。また、
本発明の他の目的は雨水や流水に接しても濁水を発生し
ない土壌に再生することができる泥土固化材を提供する
ことにある。さらに、本発明の他の目的は、かかる泥土
固化材が有する機能を効果的に発現することができる泥
土の固化方法を提供することにある。また、本発明の他
の目的は、泥土の固化処理能率を向上することができる
泥土の固化方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の課題を解消するため鋭意研究を行った結果、それ
ぞれ特定の成分を含む泥土処理材A及び泥土処理材Bか
ら構成される固化材で泥土を段階的に処理することによ
り、前記従来技術の課題を解決できることを知見した。
また、この知見をもとにさらに研究を行ったところ、前
処理材Aの構成成分である水溶性高分子凝集剤を特定の
粒度以下に細粒化することにより、課題解決をより効果
的に達成することができることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0006】即ち、本発明は、水溶性高分子凝集剤及び
無機系凝結材を必須の成分として含む泥土処理材Aと、
石膏系凝結材、酸性中和剤、石膏系凝結材と酸性中和剤
との混合物、石膏系凝結材と無水石膏との混合物、石膏
系凝結材と無水石膏と酸性中和剤との混合物及び無水石
膏と酸性中和剤との混合物の群から選ばれる1種を必須
の成分として含む泥土処理材Bとを組み合わせてなるこ
とを特徴とする泥土固化材にある。
【0007】かかる泥土固化材において、前記泥土処理
材Aは、さらに凝結促進材、好ましくはスラグ類、アル
ミン酸カルシウム及びこれらの混合物群から選ばれる1
種及び/又は鋳造用砂型の製造又は鋳造後の鋳物砂の回
収、再生若しくは分級の際に得られる廃微砂を新たな成
分として含むことにより、また前記水溶性高分子凝集剤
が粒度600μm以下の粉末であるものを使用すること
により、本発明の目的をより有利に達成することができ
る。
【0008】本発明は、また、下記(1)〜(5)のい
ずれか1種に記載の成分より構成される泥土処理材Aと
泥土とを攪拌混合して泥土を粒状化する工程と、該工程
で得られた粒状化泥土の表面を石膏系凝結材、酸性中和
剤、石膏系凝結材と酸性中和剤との混合物、石膏系凝結
材と無水石膏との混合物、石膏系凝結材と無水石膏と酸
性中和剤との混合物及び無水石膏と酸性中和剤との混合
物の群から選ばれる1種を必須の成分として含む泥土処
理材Bで被覆処理する工程とを含むことを特徴とする泥
土の固化方法にある。 (1)水溶性高分子凝集剤と無機系凝結材。 (2)水溶性高分子凝集剤と、無機系凝結材と、凝結促
進材。 (3)水溶性高分子凝集剤と、無機系凝結材と、スラグ
類、アルミン酸カルシウム及びこれらの混合物の群から
選ばれる1種。 (4)水溶性高分子凝集剤と、無機系凝結材と、鋳造用
砂型の製造又は鋳造後の鋳物砂の回収、再生若しくは分
級の際に得られる廃微砂。 (5)水溶性高分子凝集剤と、無機系凝結材と、スラグ
類、アルミン酸カルシウム及びこれらの混合物の群から
選ばれる1種と、鋳造用砂型の製造又は鋳造後の鋳物砂
の回収、再生若しくは分級の際に得られる廃微砂。
【0009】
【発明の実施の形態】上述したように、本発明の泥土固
化材は、上記の泥土処理材Aと泥土処理材Bとを組み合
わせてなることを特徴とし、また本発明の泥土の固化方
法は、泥土処理材A及び泥土処理材Bによる泥土の段階
的処理を特徴とするものである。以下、本発明について
説明する。
【0010】本発明に係る泥土固化材の構成要素である
泥土処理材Aは、水溶性高分子凝集剤と無機系凝結材と
を必須の成分として含む前処理材であって、本発明方法
の前処理工程における泥土の粒状化及び形成された粒状
化泥土への強度発現性の付与をはかるために使用され
る。この泥土処理材Aには、無機系凝結材の凝結固化
(水和反応)による粒状化泥土の強度発現を促進するた
め、好ましくは凝結促進材が新たな成分として含まれ
る。
【0011】前記水溶性高分子凝集剤は、泥土中の水に
溶解して泥土をゲル状化して泥土中の懸濁土粒子を捕捉
ないし凝集・粗粒化して攪拌混合による粒状化を容易に
するフロック形成作用を有するものであって、かかる水
溶性高分子凝集剤の例としては、例えばポリアクリル酸
系及びその塩類、ポリアクリルアミド系及びその塩類及
びこれらの混合物などが挙げられる。中でも、アニオン
型水溶性高分子凝集剤、例えばポリアクリル酸系ナトリ
ウム塩、ポリアクリルアミド系ナトリウム塩などが好ま
しく、特にポリアクリルアミド系ナトリウム塩(アクリ
ルアミドとアクリル酸ナトリウムの高共重合体)がより
好ましい。水溶性高分子凝集剤の配合量としては、JI
S A 1203(土質工学会基準JSF T 121
−1990土の含水比試験方法)で規定するところの泥
土の水分量100質量部に対して0.001〜2質量部
が好ましく、0.01〜0.5質量がより好ましい。配
合量が0.001質量部未満ではフロック形成効果が十
分でなく、逆に2質量部を超えるとその効果は飽和に達
する傾向があるため経済的でない。
【0012】なお、水溶性高分子凝集剤の粒度が粗い
と、泥土中への分散密度は小さく、しかも水への溶解は
遅くなり、土粒子の捕捉・凝集化が十分でないことなど
から粒状化性が悪くなるため、一般に攪拌混合時間を長
くしたり、水溶性高分子凝集剤の配合量を多くしなけれ
ばならないなどの不具合を招きやすい。かかる理由から
水溶性高分子凝集剤の粒度としては、JIS Z 26
01−1993付属書2(鋳物砂の粒度試験方法)で規
定するところの600μm(ふるいの呼び寸法)以下の
粉末、好ましくは300μm(ふるいの呼び寸法)以下
の粉末、より好ましくは75μm(ふるいの呼び寸法)
以下の粉末である。
【0013】一方、無機系凝結材は、形成された粒状化
泥土中の水分との水和反応により、粒状化泥土に対し強
度発現を惹起する凝結固化性、いわゆる水硬化性の付与
作用を有するものであって、かかる無機系凝結材の例と
しては、例えば半水石膏のほか、天然石膏、排煙脱硫石
膏、燐酸石膏、廃棄石膏型材、石膏ボード廃材等を加熱
処理して得られる焼石膏及びこれらの混合物など水硬性
石膏や、アルミナセメント、ポルトランドセメント、高
炉セメントなどのセメント類及びこれらの混合物が挙げ
られるがこれらに限定されるものではない。無機系凝結
材の配合量としては、泥土の水分量100質量部に対し
て1質量部以上、好ましくは1〜30質量部、より好ま
しくは1〜10質量部である。配合量が1質量部未満で
は粒状化泥土の強度発現性が十分でない。
【0014】この無機系凝結材は、粒状化泥土の強度発
現の早期化、いわゆる早強化を付与するため、好ましく
は凝結促進材と併用される。かかる凝結促進材としては
特に限定はないが、粒状化泥土中の水分を誘引すると共
に、無機系凝結材に水分を供給して凝結固化(水和反
応)を促進させる水分吸着能を有する無機物、例えばフ
ライアッシュ、パーライト、珪藻土及び廃微砂などと、
無機系凝結材と化学的に作用して凝結固化を促進させる
無機物、例えばハイアルミナスラグ、高炉スラグ、転炉
スラグ、電気炉スラグ等のスラグ類、アルミン酸カルシ
ウムなどが代表的なものとして例示される。中でも、凝
結固化促進効果の観点からスラグ類、アルミン酸カルシ
ウム及び廃微砂などが好ましい。さらにコストを考慮す
るとスラグ類(とくに低アルカリ性の電気炉スラグ)や
廃微砂などが特に好ましい。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0015】なお、前記廃微砂は、鋳造用鋳物砂として
再利用できないため産業廃棄物として従来処分されてき
た微粉粒状の鋳物砂であって、一般に鋳造用砂型の製造
又は鋳造後の鋳物砂の回収、再生若しくは分級の際に発
生するものを捕集することにより得ることができる。凝
結促進材の配合量としては、泥土の水分100質量部に
対して0.1〜50質量部、好ましくは1〜10質量部
である。配合量が0.1質量部未満では凝結促進効果が
小さく、逆に50質量部を超えるとその効果は飽和に達
する傾向がある。
【0016】本発明に係る泥土固化材の構成要素である
泥土処理材Bは、水硬性石膏、酸性中和剤、水硬性石膏
と酸性中和剤との混合物、水硬性石膏と無水石膏と酸性
中和剤との混合物又は無水石膏と酸性中和剤との混合物
のいずれかを必須の成分として含む泥土の後処理材であ
って、本発明方法の後処理工程における粒状化泥土表面
の被覆により、粒状化泥土を補強し、早強性や排水基準
適合性を付与し、または材料コストの低減をはかるため
に使用される。
【0017】水硬性石膏は、前述の如き粒状化泥土の補
強や早強性の付与のほか、粒状化泥土の表面被覆により
アルカリ成分の滲出ないし溶出を抑制し、場合によって
はさらに酸性中和剤と併用することにより排水基準に適
合性を達成することができる。水硬性石膏の配合量とし
ては、泥土の固形分100質量部に対して1〜50質量
部、好ましくは1〜20質量部である。配合量が1質量
部未満では前述の諸目的を達成することができず、逆に
50質量部を超えるとその効果は飽和に達する傾向があ
る。なお、固形分とは、泥土からJIS A 1203
により測定される水分量を差し引いた残部を意味する。
【0018】また、酸性中和剤は、主として粒状化泥土
表面のアルカリ成分を中和して排水基準の適合性を得る
ために使用される酸性化合物であって、このような酸性
中和剤の好適な例としては、例えば硫酸カリウム、硫酸
アルミニウム、ミョウバン、硫酸水素ナトリウム等の硫
酸塩、硼酸等の硼酸類、燐酸亜鉛等の燐酸塩、蓚酸等の
カルボン酸及びこれらの混合物などが挙げられる。中で
も、水硬性石膏の凝結固化を促進し、無水石膏に凝結固
化性を付与できる硫酸塩が好ましく、特に硫酸アルミニ
ウム及びミョウバンが好ましい。酸性中和剤の配合量
は、泥土中のアルカリ成分量、凝結促進材及び無水石膏
の配合量などにより異なるため一概に限定されないが、
一般的には泥土の固形分100質量部に対して0.1質
量部以上の配合を必要とし、好ましくは0.1〜20質
量部、より好ましくは0.1〜10質量部である。
【0019】次に、本発明の泥土の固化方法について説
明する。例えばバッチ式ミキサー内に泥土(例、含水率
約50質量%)を投入した後、泥土処理材A(配合成
分:水溶性高分子凝集剤、無機系凝結材、凝結促進材)
を添加し、撹拌(前処理:一般に10〜300秒間)し
て粒状化泥土を形成する。この際、細粒化した水溶性高
分子凝集剤を使用すると粒状化時間を大幅に短縮するこ
とができる。例えば、粒度600〜300μmの間に分
布を有する粉末を使用したときには、粒状化時間180
秒を要するのに対し、300μm以下の粉末を使用した
ときには30secに短縮することができる。
【0020】引き続き、泥土処理剤B(配合成分:石膏
系凝結材、無水石膏、酸性中和剤)を添加して撹拌混合
(後処理:一般に15〜60秒間)することにより泥土
を固化土壌として再生することができる。また、本発明
方法によると、泥土の再生処理が短時間にできるため、
泥土発生現場での再生を容易に実施することができる。
なお、ここで使用する泥土処理材A及びBは、上述の如
く前もって各成分を配合した混合物として添加してもよ
いが、それぞれの処理工程でそれぞれの配合成分を同時
的に添加してもよく、又は適当な間隔で順次添加しても
よい。なお、得られた固化土壌が水質汚濁防止法の排水
基準に適合する範囲内であれば後処理時に前述の凝結促
進材を水硬性石膏や酸性中和剤に先立って添加するか、
又は同時的に用いてもよい。
【0021】本発明方法において、泥土の含水率が高い
と、上述した泥土固化材の使用量が多くなって不経済で
あり、しかも処理効率の低下を来すため、適当な手段に
より前もって含水率を50質量%程度に調節しておくと
よい。また、使用するミキサーとしては例えばパドルミ
キサー等に代表されるバッチ式ないし連続式ミキサーが
好ましい。また混合に際しては、予め泥土を加温した
り、混合時にミキサーを加温したり、ミキサー内に温風
を吹き込んだり、ミキサー内を減圧にしたりして凝結固
化を促進してもよい。
【0022】かくして得られた再生土壌は、雨水・流水
による濁水の発生を生じることがなく、雨水・流水のpH
も水質汚濁防止法の排水基準に適合し、しかも実用強度
(コーン指数)を有するものであり、例えば路盤材、堤
防、土地造成等の埋め戻しとして再利用されるほか、植
生土壌やコンクリート用骨材としても使用することがで
きる。
【0023】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る泥土固
化材は、前述の如く泥土に対して異なる作用効果を呈す
る泥土処理材A及びBから構成されており、かつこれら
を泥土に対して段階的に適用することにより早強性に優
れ、流水や雨水による濁水の発生がなく、しかも水質汚
濁防止法の水質基準に適合する固化土壌を提供すること
ができる。
【0024】また、泥土処理材A及びBを用いて泥土を
段階的に処理する本発明方法によれば、粒状化泥土は内
含されている無機系凝結材及び/又は水硬性石膏の凝結
固化作用及び空気乾燥によって実用強度を有する固化土
壌に効率よく再生することができる。さらに、細い粒度
の水溶性高分子凝集剤を用いることにより泥土の処理時
間を著しく短縮改善できるため、泥土発生現場での再生
処理を容易に実施することができる。
【0025】また、粒状化泥土は、泥土処理材Bの水硬
性石膏及び/又は酸性中和剤により被覆処理されるた
め、得られた固化土壌は水質汚濁防止法の水質基準に適
合し得、しかも粒子表面は補強されるため、流水や雨水
による濁水の発生を生じることがない。
【0026】本発明の泥土固化材及び泥土の固化方法
は、例えばトンネル工事(シールド工事)、掘削工事
(ボーリング、抗埋設)、造成工事、建築工事等の現場
で発生する建設泥土、湖沼、河川、港湾等の浚渫泥土、
浄水場の泥土、下水処理の泥土、工場廃水の泥土、ヘド
ロ、廃ベントナイト泥水、セメントミルク等の泥土ほ
か、地盤改良など固化処理を必要とする産業分野に適用
することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例と共に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、前処理段階における泥土の粒状化性につい
ては良好な粒状に達する時間を測定した。また、得られ
た固化土壌については、ビニール袋に封入後1日放置し
てからコーン指数(泥土工学会基準JSF T 71
6)と、水100mlに固化土壌25gを入れて10秒間
程度手混合して静置した状態で上澄水の濁度(目視観
察)及びpH(ガラス電極式pHメーター計)を調べた。
【0028】実施例1 バッチ式2軸ミキサーSM−0030(商品名、株式会
社富士機)内に湖沼浚渫工事で得られた泥土(含水率6
0質量%、pH8.1)100質量部を入れたのち、水溶
性高分子凝集剤(アニオン性ポリアクリルアミド系高分
子凝集剤、比較例1で用いた市販品を粉砕して粒度30
0μm以下に調整したもの)0.2質量部及び半水石膏
粉末5.0質量部から成る泥土処理材Aを添加して30
秒間攪拌を行ったところ良好な状態で粒状化泥土を作製
できた。引き続き、半水石膏粉末3.0質量部及び硫酸
アルミニウム(硫酸バンド)2.0質量部から成る泥土
処理材Bを添加してさらに30秒間攪拌して粒状の固化
土壌を得た。得られた固化土壌は、コーン指数、上澄水
の濁度及びpHを測定した。それらの結果を表1に示す。
【0029】実施例2〜6 実施例1に記載の泥土処理材A及びBを表1に記載の配
合成分に変更する以外は、実施例1と同様にして泥土の
粒状化時間を測定すると共に5種類の固化土壌を作製し
た。得られた固化土壌は実施例1と同様にコーン指数、
上澄水の濁度及びpHを測定した。それらの結果を表1に
示す。
【0030】実施例7 実施例1において用いた水溶性高分子凝集剤(下記市販
品を粉砕により粒度300μm以下に調整した粉末)に
代えて市販品の水溶性高分子凝集剤(粒度600〜30
0μmの分布を有する粉末)を用いた以外は、実施例1
と同様にして泥土の粒状化時間を測定すると共に固化土
壌を作製した。得られた固化土壌は実施例1と同様にコ
ーン指数、上澄水の濁度及びpHを測定した。それらの結
果を表1に示す。
【0031】比較例1 バッチ式2軸ミキサーSM−0030内に湖沼浚渫工事
で得られた泥土(含水率60質量%、pH8.1)100
質量部を入れたのち、実施例7で用いた市販品の水溶性
高分子凝集剤0.2質量部とポルトランドセメント5.
0質量部とを添加して300秒間撹拌を行って粒状化し
て固化土壌を作製した。得られた固化土壌は、コーン指
数、上澄水の濁度及びpHを測定した。それらの結果を表
1に示す。
【0032】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D059 AA09 BE59 BG00 BJ01 BK09 CC04 CC10 DA01 DA06 DA17 DA18 DA35 DA51 DA53 DA54 DA64 DA67 DA68 DA70 DB24 DB28

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性高分子凝集剤及び無機系凝結材を
    必須の成分として含む泥土処理材Aと、石膏系凝結材、
    酸性中和剤、石膏系凝結材と酸性中和剤との混合物、石
    膏系凝結材と無水石膏との混合物、石膏系凝結材と無水
    石膏と酸性中和剤との混合物及び無水石膏と酸性中和剤
    との混合物の群から選ばれる1種を必須の成分として含
    む泥土処理材Bとを組み合わせてなることを特徴とする
    泥土固化材。
  2. 【請求項2】 前記泥土処理材Aは、さらに凝結促進材
    を必須の成分として含む請求項1記載の泥土固化材。
  3. 【請求項3】 前記凝結促進材がスラグ類、アルミン酸
    カルシウム及びこれらの混合物の群から選ばれる1種で
    ある請求項2記載の泥土固化材。
  4. 【請求項4】 前記凝結促進材が鋳造用砂型の製造又は
    鋳造後の鋳物砂の回収、再生若しくは分級の際に得られ
    る廃微砂である請求項2記載の泥土固化材。
  5. 【請求項5】 前記凝結促進材が、スラグ類、アルミン
    酸カルシウム及びこれらの混合物の群から選ばれる1種
    と、鋳造用砂型の製造又は鋳造後の鋳物砂の回収、再生
    若しくは分級の際に得られる廃微砂との組み合わせであ
    る請求項2記載の泥土固化材。
  6. 【請求項6】 前記水溶性高分子凝集剤が粒度600μ
    m以下の粉末である請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の泥土固化材。
  7. 【請求項7】 下記(1)〜(5)のいずれか1種に記
    載の成分より構成される泥土処理材Aと泥土とを攪拌混
    合して泥土を粒状化する工程と、該工程で得られた粒状
    化泥土の表面を石膏系凝結材、酸性中和剤、石膏系凝結
    材と酸性中和剤との混合物、石膏系凝結材と無水石膏と
    の混合物、石膏系凝結材と無水石膏と酸性中和剤との混
    合物及び無水石膏と酸性中和剤との混合物の群から選ば
    れる1種を必須の成分として含む泥土処理剤Bで被覆処
    理する工程とを含むことを特徴とする泥土の固化方法。 (1)水溶性高分子凝集剤と無機系凝結材 (2)水溶性高分子凝集剤と、無機系凝結材と、凝結促
    進材 (3)水溶性高分子凝集剤と、無機系凝結材と、スラグ
    類、アルミン酸カルシウム及びこれらの混合物の群から
    選ばれる1種 (4)水溶性高分子凝集剤と、無機系凝結材と、鋳造用
    砂型の製造又は鋳造後の鋳物砂の回収、再生若しくは分
    級の際に得られる廃微砂 (5)水溶性高分子凝集剤と、無機系凝結材と、スラグ
    類、アルミン酸カルシウム及びこれらの混合物の群から
    選ばれる1種と、鋳造用砂型の製造又は鋳造後の鋳物砂
    の回収、再生若しくは分級の際に得られる廃微砂
  8. 【請求項8】 前記水溶性高分子凝集剤が粒度600μ
    m以下の粉末である請求項7に記載の泥土の固化方法。
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