JP3824844B2 - 泥状物質を固化・中性化する改良材、及び、泥状物質の固化・中性化方法 - Google Patents

泥状物質を固化・中性化する改良材、及び、泥状物質の固化・中性化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、泥状物質を固化・中性化する改良材、及び、かかる改良材を用いた泥状物質の固化・中性化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、トンネル工事、上水道や下水道工事、掘削工事、建築工事、造成現場等の建設・工事現場で発生した泥土、湖沼、河川、港湾等における浚渫泥土、浄水場における泥土、下水処理場等における活性汚泥、工場廃水の泥土、ヘドロ等(以下、これらを総称して、泥状物質と呼ぶ)は、従来、泥状物質の発生現場や産業廃棄物中間処理場にて固化処理を施した後、埋め戻され、産業廃棄物として管理型処分場にて埋め立て処分され、あるいは又、リサイクル土壌として各種の用途において再使用されている。そして、かかる泥状物質の固化処理として、一般に、天日による乾燥固化処理、フィルタープレスや遠心分離機による脱水固化処理、セメントやセメント系固化材による凝結固化処理が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、天日による乾燥固化処理や脱水固化処理によって得られた土壌は、雨水に晒されると濁水が発生し、埋立地や処理場、処分場等の周辺における土壌汚染、自然破壊の原因となる。また、天日による乾燥固化処理では乾燥に長時間を要するし、天候に左右され易い。更には、脱水固化処理は、乾燥に要するコストが高い。
【0004】
また、セメントやセメント系固化材による凝結固化処理によって得られた土壌は、かかる土壌に接した水が水質汚濁防止法の排水基準(pH5.8〜8.6)を越えるアルカリ性を呈するため、かかる土壌の再使用や、処理場や処分場が制限、限定される。また、かかる土壌が雨水に晒されると濁水が発生し、埋立地や処理場、処分場等の周辺における土壌汚染、自然破壊の原因となる。更には、ポータブルコーン貫入試験に基づき得られた固化度であるコーン指数(qc)が200kN/m2以上の強度をかかる土壌が発現するためには、24時間以上の長時間を要する。
【0005】
ここで、コーン指数はトラフィカビリティーの指標である。トラフィカビリティーとは、建設機械の走行性、作業性を示す。即ち、コーン指数が300kN/m2以上であれば、湿地ブルドーザーが走行でき、コーン指数が200kN/m2以上であれば、超湿地ブルドーザーが走行できる。コーン指数とは、コーンを締め固めた土中に貫入させたときの貫入抵抗を、コーンの底面積で除した値であり、土質工学会基準(JSF T 716)に基づき測定される。そして、コーン指数の値(単位:kN/m2)に応じて、以下の表1に示すように、土壌の各種用途が定められている。
【0006】
[表1]
コーン指数 用途
200以上 埋立
400以上 埋立、宅地造成、裏込め材料、河川堤防、路体
800以上 埋立、宅地造成、裏込め材料、河川堤防、路体、路床
【0007】
そこで、本出願人は、特開平10−147781号公報において、中性の水溶性高分子剤と半水石膏とから成る泥土の乾燥固化材を提案し、また、泥土に、中性の水溶性高分子剤と半水石膏とを加えて混合し、その後、養生することにより、泥土を乾燥・固化する方法を提案した。
【0008】
しかしながら、泥土の固化率、特に、泥土処理時の団泥化性(粒子の団塊化)、固化土壌の固化度(強度発現性)、並びに、泥土の中和化に改良の余地があることが判明した。また、セメントやセメント系固化材による凝結固化処理によって得られた土壌から六価クロムが溶出する虞があるが、かかる六価クロムの溶出を充分に抑制することが困難である。
【0009】
従って、本発明の目的は、泥状物質を確実に短時間で固化させることができ、固化した泥状物質(以下、泥状物質固化物と呼ぶ)の固化度(強度発現性)が高く、中性を示す泥状物質固化物を得ることができ、泥状物質固化物からの六価クロムの溶出を充分に抑制することができる、泥状物質を固化・中性化する改良材、及び、かかる改良材を用いた泥状物質の固化・中性化方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の泥状物質を固化・中性化する改良材は、下記成分を下記配合割合で含有するところに特徴を有する。
(A)水硬性石膏100重量部に対して、
(B)解離基としてカルボキシル基あるいはスルホン基を有するアニオン系凝固剤、若しくは、ポリ塩化アルミニウム 0.2乃至20重量部
(C)比表面積が1×10乃至1×10/gの多孔質無機粒子10乃至100重量部
(D)ケイ酸塩化合物、硫酸塩、及び、塩酸塩のうちの少なくとも1種類からなり、泥状物質のアルカリ濃度を低下させるpH調整剤0.1乃至110重量部
上記改良材の配合割合として、pH調整剤を好ましくは0.5乃至30重量部例示することができる。但し、より具体的には、改良材の添加割合は、泥状物質の性状(例えば、pH値や含水比)に基づき適宜決定すればよい。
【0011】
本発明の泥状物質を固化・中性化する改良材(以下、単に、本発明の改良材と呼ぶ)は、上記の各成分を予め混合した形態としてもよいし、別々の状態としておき、使用時に混合する形態としてもよいし、使用時に泥状物質に別々に添加する形態としてもよい。
【0012】
上記の目的を達成するための本発明の泥状物質の固化・中性化方法は、下記成分を下記配合割合で含有する改良材を泥状物質に添加し、混合するところに特徴を有する。
(A)水硬性石膏100重量部に対して、
(B)解離基としてカルボキシル基あるいはスルホン基を有するアニオン系凝固剤、若しくは、ポリ塩化アルミニウム 0.2乃至20重量部
(C)比表面積が1×10乃至1×10/gの多孔質無機粒子10乃至40重量部
(D)ケイ酸塩化合物、硫酸塩、及び、塩酸塩のうちの少なくとも1種類からなり、泥状物質のアルカリ濃度を低下させるpH調整剤0.3乃至1重量部
【0013】
本発明の泥状物質の固化・中性化方法(以下、単に、本発明の固化・中性化方法と呼ぶ)においては、泥状物質100重量部に対して、改良材を、1乃至100重量部、好ましくは5乃至50重量部、一層好ましくは10乃至50重量部、添加し、混合することが望ましい。但し、より具体的には、改良材の添加割合は、泥状物質の性状(例えば、pH値や含水比)に基づき適宜決定すればよい。
【0014】
本発明の固化・中性化方法において、泥状物質への本発明の改良材の添加方法は、本質的には、任意である。即ち、改良材を構成する各成分を予め混合した改良材を泥状物質に添加してもよいし、各成分を別々の状態としておき、使用時に混合して泥状物質に添加してもよいし、使用時に各成分を別々に泥状物質に添加してもよい。
【0015】
泥状物質と本発明の改良材との混合は、例えば、ミキサーを用いて行えばよい。ミキサーとして、モルタルミキサー、セメントミキサー、ワールミキサー、パドルミキサー、スクリューミキサー、ニーダー、ラインミキサー(スタティックミキサー)を例示することができる。ミキサーは、バッチ式(回分式)であっても、連続式であってもよい。ミキサー内部の泥状物質を加熱したり、減圧してもよい。
【0016】
本発明の固化・中性化方法には、泥状物質に本発明の改良材を添加し、混合して泥状物質の固化・中性化するだけでなく、泥状物質に本発明の改良材を添加し、混合し、用途に適した流動性、材料分離抵抗性を持った状態で埋戻し、裏込めなどを必要とされる箇所に流し込んで打設し、あるいは、水中施工を行い、適切な養生状態で固化・中性化させる、所謂、流動化処理工法も包含される。
【0017】
ここで、泥状物質として、例えば、トンネル工事、上水道や下水道工事、掘削工事、建築工事、造成現場等の建設・工事現場で発生した泥土、湖沼、河川、港湾等における浚渫泥土、浄水場における泥土、下水処理場等における活性汚泥、工場廃水の泥土、ヘドロ、各種工事現場における湧水や濁水、ボーリング泥水、廃ベントナイト泥水、セメントミルク、骨材製造に伴う濁水を挙げることができ、広くは、工場廃水等の処理後の残る泥状のもの及び各種製造工程において生ずる泥状のものであって、有機質の多量に混合した泥のみを指すのではなく、有機性及び無機性のものの全てを含む。
【0018】
泥状物質の含水比(w)として、2×10%乃至2×103%を例示することができる。場合によっては、含水比の高い泥状物質を、予め、例えばフィルタープレスやベルトプレス、ローラプレス、ドラムプレス、オリバーフィルター等を用いて機械的に脱水した後、本発明の固化・中性化方法を適用してもよい。ここで、泥状物質の含水比(w)は、例えば、JIS A1201T に基づき試料調製を行い、JIS A1203 に基づき、110゜Cで泥状物質が一定質量となるまで乾燥することによって求めることができ、以下の式で表すことができる。尚、乾燥前の泥状物質質量をW1、乾燥後の泥状物質質量をW2とする。
【0019】
[数1]
含水比(w)=(W1−W2)/W2×100 (%)
【0020】
本発明の改良材、あるいは、本発明の固化・中性化方法(以下、これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)において、水硬性石膏は、半水石膏[CaSO4・1/2H2O]及び/又はIII型無水石膏[III型CaSO4]である。尚、水硬性石膏には、二水石膏[CaSO4・2H2O]及び/又はII型無水石膏が20重量%以下程度、含まれていても問題は生じない。以下、二水石膏[CaSO4・2H2O]とII型無水石膏とを総称して、二水石膏等と呼ぶ場合がある。より具体的には、水硬性石膏は、半水石膏、III型無水石膏、半水石膏とIII型無水石膏の混合物、半水石膏と二水石膏等の混合物、III型無水石膏と二水石膏等の混合物、半水石膏とIII型無水石膏と二水石膏等の混合物を挙げることができる。水硬性石膏の組成は、例えば、X線回折法によって分析することができる。X線源としてCuのKα線を用いる場合、以下の表2に示すような回折角(2θ)における回折ピークを測定することによって、定量化することができる。
【0021】
[表2]
回折角(2θ) ミラー指数
半水石膏 25.7度 (110)
III型無水石膏 25.4度 (020)
二水石膏 11.6度 (020)
【0022】
半水石膏として、例えば、天然石膏、排煙脱硫石膏、燐酸製造時の副産物である燐酸石膏、精密鋳造、歯科、外科等の医療、美術工芸、陶磁器製造時の廃棄物である廃棄石膏型材、石膏ボード製造工場における廃棄石膏といった二水石膏を、バッチ式あるいは連続式にて焼成して得られる半水石膏(β型半水石膏)、例えば燐酸製造時の副産物であるα型半水石膏を挙げることができる。III型無水石膏は、二水石膏の焼成温度を、β型半水石膏を焼成する場合よりも高温とすることによって得ることができる。更には、得られた半水石膏やIII型無水石膏を、所望に応じて粉砕し、粒度を調整してもよい。粒度を調整することによって、半水石膏やIII型無水石膏の硬化(水和)時間の或る程度の制御を行うことができる。場合によっては、石膏ボード製造工場や施工現場における廃棄石膏ボードを粉砕して紙と二水石膏とに分離し、かかる二水石膏をバッチ式あるいは連続式にて焼成して得られる半水石膏及び/又はIII型無水石膏と、廃棄石膏ボードからの紙を混ぜて、本発明の改良材の原料としてもよい。
【0023】
本発明では、改良材を構成する成分の1つとして水硬性石膏を用いることによって、天日乾燥や、セメント、セメント系固化材による凝結固化処理よりも、短時間で、泥状物質を固化させることができ、しかも、泥状物質固化物に所定の強度を速やかに発現させることができる。特に、水硬性石膏を用いることによって、泥状物質固化物のコーン指数あるいは一軸圧縮強度を向上させることができる。尚、泥状物質固化物のコーン指数は200kN/m2以上、あるいは、JISA1216Tに準じて測定された一軸圧縮強度が4.9×104Pa(0.5kgf/cm2)以上であることが好ましい。更には、JIS Z8002に規定されたpH計を使用し、JSF−T7Tに基づくpH測定結果において、泥状物質固化物のpHが5.8〜8.6であり、JIS A1204の土の粒度試験に基づく測定結果において、74μm以下の微粒子(シルト、粘土)が泥状物質固化物に存在しないことが好ましい。
【0024】
本発明において、凝固剤を、解離基としてカルボキシル基(−COO-)やスルホン基(−SO3 -)を有するアニオン系高分子凝固剤あるいは無機性凝固剤から選択することが好ましく、具体的には、アクリル酸金属塩・アクリルアミド共重合物(例えば、アクリル酸ナトリウム・アクリルアミド共重合物)、アニオン型ポリアクリルアミドポリマー、ポリアクリルアミド部分加水分解物、アクリル酸・ビニルアルコール共重合物、ポリアクリルアミドの部分スルホメチル化物(例えば、ポリスルホメチル化ポリアクリルアミド)、アルギン酸ナトリウム、カルボキシ・メチル・セルロース(CMC)、及び、ポリ塩化アルミニウム(PAC)から成る群から選択された少なくとも1種類の凝固剤とすることが好ましい。これらの凝固剤の1種類、あるいは2種類以上の組合せにより、改良材を構成すればよい。
【0025】
一般に、凝集とは、水中に懸濁している微細粒子を集合させて、見掛けの粒径を大きくし、固液分離を容易にする作用を指し、凝結作用(coagulation)と凝集作用(flocculation)から成り立っている。本発明における凝固剤は、これらの作用だけでなく、泥状物質中のアルカリ濃度(pH)を上昇させる物質(−OH、Ca等を含む物質)を不溶化、固定化させる作用も有する。従って、本発明における凝固剤それ自体の組成は、公知の凝集剤の組成と同じとすることができるが、凝固剤と呼ぶ。
【0026】
また、本発明において、多孔質無機粒子を、性シリカ、ゼオライト、ポーラスシリカ、及び、シリカパウダーから成る群から選択された少なくとも1種類の多孔質無機粒子とすることが好ましい。あるいは又、多孔質無機粒子として、パーライト、バーミキュライト、ケイ藻土、カオリン、活性白土、ケイ砂、ケイ石、モンモリロナイトを主成分とするベントナイト、シリカを主成分とし、アルミナ、酸化鉄、酸化カルシウムを含むフライアッシュ等を用いることもできる。多孔質無機粒子の存在によって、アルカリ濃度(pH)を上昇させる泥状物質中の物質(−OH、Ca等を含む物質)が多孔質無機粒子に吸着し、泥状物質の中和が促進されるし、泥状物質固化物中で、所謂骨材としての機能を果たす。多孔質無機粒子は、1×102乃至1×1042/グラム、好ましくは5×102乃至8×1032/グラムの比表面積を有していることが好ましい。ここで、比表面積は、BET法にて測定することができる。
【0027】
更には、本発明において、泥状物質中のアルカリ濃度(pH)を上昇させる物質(−OH、Ca等を含む物質)を中和するためのpH調整剤は、ケイ酸塩化合物を含有することが望ましく、かかるpH調整剤は、例えば、SiO2、Al23、K2O、Na2O、Fe23、SO3、CaO、Cを成分とした混合物であり、石灰層に含まれる一種のクレイから成る。pH調整剤として、その他、FeSO4等の硫酸塩やFeCl3等の塩酸塩を挙げることができる。更には、pH調整剤として、インターカレーションされた層間架橋多孔体(分子状層状結晶やイオン交換性層状結晶)を挙げることができる。ここで、分子状層状結晶は、中性の2次元結晶層がファン・デル・ワールス力や水素結合等の弱い相互作用で互いに積み重なった構造を有し、グラファイト、遷移金属ジカルコゲン化合物(例えば、TiS2、NbSe2、MoS2)、二価金属リンカルコゲン化合物(例えば、MPS3、MPSe3、Ta22C)、酸化物(例えば、MoO3、V25)、オキシハロゲン化物(例えば、FeOCl、VOCl、CrOCl)、窒化ハロゲン化物(例えば、ZrNCl、ZrNBr)、水酸化物(例えば、Zn(OH)2、Cu(OH)2)、ケイ酸塩(例えば、カオリナイト、ハロイサイト、H2Si25、H2Si1429・5H2O)、その他(Ni(CN)2、VOSO4、Ag22O)を挙げることができる。イオン交換性層状結晶では、各結晶層は電気的に中性でなく、この電気量を打ち消すように、反対に荷電したイオンが層間に存在する。陽イオン交換性のイオン交換性層状結晶として、ケイ酸塩(例えば、モンモリロナイト、バーミキュライト、バイデライト)、リン酸塩(例えば、Zr(HPO42・nH2O、Ti(HPO44・nH2O、Na(UO2PO4)・nH2O)、チタン酸塩(例えば、Na2Ti37、KTiNbO5、RbxMnxTi2-x4)、ウラン酸塩(例えば、Na227、K227)、バナジン酸塩(例えば、KV38、K3514、CaV616・nH2O、Na(UO239)・nH2O)、ニオブ酸塩(例えば、KNb38、K4Nb617、KCa2Nb310)、タングステン酸塩(Na2413、Ag61033)、モリブデン酸塩(Mg2Mo517、Cs2Mo516、Cs2Mo722、Ag6Mo1033)を挙げることができる。尚、泥状物質固化物を空気中で養生すれば、泥状物質固化物中の酸化カルシウム(CaO)が空気中の二酸化炭素と反応し、泥状物質固化物のpHが、一層、中性(pH5.8〜8.6)に近づく。養生は、例えば24時間(1日)あるいはそれ以上とすればよい。尚、このように、pH調整剤の添加によって、泥状物質固化物中の六価クロムが三価クロムとなり、無害化され、更には、泥状物質固化物のpHが中性(pH5.8〜8.6)の状態を保持するが故に、泥状物質固化物中の三価クロムは安定な状態であり続ける。
【0029】
本発明においては、改良材に固化促進材が更に含まれていてもよい。ここで、固化促進材は、酸化アルミニウムと、これよりも塩基性の強い金属酸化物から生ずる塩であるアルミン酸塩[一般式:xM2 IO・yAl23・ZH2O(但し、z=0を含む])を含有することが好ましい。固化促進材は、アルミン酸塩であってもよいし、アルミン酸塩を含む無機物あるいは鉱物とすることもできる。アルミン酸塩は、含水メタアルミン酸塩、ヒドロオクソアルミン酸塩、無水アルミン酸塩(アルカリ金属塩、二価金属塩であるスピネル型化合物や非スピネル型化合物を含む)に分類することができ、かかる範疇のアルミン酸塩を使用することができる。アルミン酸塩として、具体的には、アルミン酸カルシウム(CaO・Al23,3CaO・Al23等の組成を有する)、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸ストロンチウム、アルミン酸バリウム、アルミン酸マグネシウムを例示することができる。アルミン酸カルシウムから固化促進材を構成する場合、かかる組成の固化促進材として、例えば、アルミナセメント、ハイアルミナスラグ、高炉スラグ、転炉スラグ、電気炉スラグ、あるいは、これらの混合物を挙げることができる。そして、平均粒径は0.1〜100μm程度であればよく、1〜50μm程度が好ましい。改良材中の固化促進材の割合は、泥状物質のpH、泥状物質の性状(例えば、シルト分、粘土分、コロイド分等)、泥状物質固化物に要求される性質(例えば、コーン指数)に応じて適宜決定すればよいが、水硬性石膏100重量部に対して、固化促進材が1乃至400重量部、好ましくは3乃至50重量部含まれていることが望ましい。例えば、アルミン酸カルシウムと硫酸カルシウムとが反応してエトリンガイトが生成する結果、泥状物質固化物の一種のネット化(網状化)を図ることができる。
【0030】
本発明においては、改良材に、更に、クリンカアッシュが含まれていてもよい。クリンカアッシュが水分を吸水し、保水するので、含水比の高い泥状物質であっても、乾燥、固化が促進される。クリンカアッシュとは、火力発電所のボイラー内等での石炭の燃焼によって生じた石炭灰の粒子が相互に凝集して形成された多孔質の塊状の石炭灰を破砕して得られたものである。主成分は、SiO2とAl23である。一般には、破砕に際して粒度調整されており、殆どが細礫と粗砂であり、砂に近い粒度を示す。5〜20mmと5mmアンダーと3mmアンダーの3種が市販されているが、表面積の多い3mmアンダーを使用することが好ましい。クリンカアッシュは、径0.2〜20μmの微細な孔隙が多数存在する孔隙構造を有するので、吸水性、保水性に優れている。従って、改良材に、更に、クリンカアッシュが含まれることによって、含水比の高い泥状物質の短時間での乾燥固化が可能となる。また、圧縮強度が高く、コーン指数の向上に寄与する。尚、2.9×106Pa(30kgf/cm2)以上の圧縮強度を有するクリンカアッシュを使用することが好ましい。
【0031】
また、本発明においては、改良材に、更に、水硬性石膏の硬化(水和)時間の遅延を図るために、凝結遅延剤(リターダー)が含まれていてもよい。凝結遅延剤として、ゼラチン、分解ケラチン、ガゼイン、ガゼインカルシウム、アルブミン、γ−グロブリン、ゼイン、ペプシン、ペクチン、パパイン、澱粉、タンニン等のコロイドあるいは高分子系の材料、ショ糖、ヘキサメタリン酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、クエン酸、クエン酸やグルコン酸、酢酸等のカルボン酸塩、ホウ砂等のホウ酸塩、アルカリ性炭酸塩、Fe3+やCr3+、Al3+の硫酸塩を例示することができる。改良材に凝結遅延剤を含ませることによって、泥状物質に改良材と添加し、混合したとき、水硬性石膏の硬化(水和)開始が遅くなり、泥状物質と改良材の混合物を、泥状の状態で、例えば、ポンプ及び配管を利用して所望の場所に移送することが可能となる。
【0032】
また、本発明においては、改良材に、更に、高吸水性ポリマー(例えば、架橋ポリアクリル酸塩系材料、イソブチレン/マレイン酸塩系材料、澱粉/ポリアクリル酸塩系材料、アクリル繊維の加水分解物系材料、架橋ポリビニルアルコール系材料、架橋カルボキシ・メチル・セルロース系材料)が含まれていてもよい。
【0033】
本発明の固化・中性化方法によって得られた泥状物質固化物は、例えば、盛土材料、水中盛土材料、裏込め材料、埋戻し材料、路盤材料、堤防材料、土地造成用材料、捨てコンクリート代用材料、植生土壌、コンクリート用骨材として利用することができる。
【0034】
本発明の改良材による泥状物質の固化・中性化機構の概要を、以下、説明する。泥状物質に改良材を添加すると、改良材中の凝固剤は、空間的構造が3次元構造を有する親水性のイオン基(例えば、カルボキシル基イオン)を有しているので、水に溶けようと拡がり始める。同時に、凝固剤内部のイオン濃度が外部の水よりも高いことによって生じる浸透圧に基づき、凝固剤内部に水が入り始めると共に、マイナスのイオン基(例えば、カルボキシル基イオン)同士が互いに反発しあい、更に拡がりが助長される。しかしながら、凝固剤は、3次元架橋構造を有しているので、或る程度以上は拡がることができず、丁度、漁網を拡げたような状態となる。そして、この網目の1つ1つに水が取り込まれる。このように、溶けようとして拡がる作用と、架橋構造によって拡がりが抑制される作用との相互作用によって、凝固剤の凝集、吸水作用が発現される。泥状物質は、例えば、コンクリート打設や薬液注入によって大部分がアルカリ性を呈し、このような凝固剤の変化の過程において、アルカリ濃度(pH)を上昇させる物質(−OH、Ca等を含む物質)が不溶化、固定化される。更に、性状としては、凝固剤が泥状物質中の水分で溶解され、糊状となり、泥状物質表面(例えば、土粒子の表面)に付着し、泥状物質同士(土粒子同士)を結合させる。但し、このような凝固剤の作用は、吸水、凝集といった泥状物質の性状を塊状に近づけるためのコンシステンシーを変化させ、粒状の状態とさせるものであり、泥状物質自体の固化強度を増進させるものではない。
【0035】
次いで、泥状物質に含まれる水と水硬性石膏とが反応し、水硬性石膏が二水石膏となることによって、この粒状の泥状物質に強度が発現する。二水石膏は、針状結晶と六面板状結晶が相互に絡まった状態にあり、大部分の泥状物質を、再泥状物質化しないように、閉じ込め、安定化し、泥状物質固化物が形成(生成)される。
【0036】
改良材には多孔質無機粒子が含まれているので、アルカリ濃度(pH)を上昇させる物質(−OH、Ca等を含む物質)が多孔質無機粒子に吸着し、更には、改良材にはpH調整剤が含まれているので、中和が促進される。その上、凝固剤が糊状に絡み付いているので、表面電位が中和され、pHとしてのアルカリ性は発現されない。また、泥状物質固化物の乾燥過程において、泥状物質固化物は空気中の二酸化炭素(CO2)を吸収し易く、かかる二酸化炭素と泥状物質固化物中の酸化カルシウム(CaO)との反応によって、中性の物質である炭酸カルシウムが生成される。このような現象は、泥状物質固化物を、例えば24時間、養生すると顕著に生じる。その結果、一層、泥状物質固化物のpHが中性(pH5.8〜8.6)に近づく。しかも、泥状物質固化物は悪臭の軽減された固化物(平成7年環境庁告示第63号による臭気濃度測定)、例えば、H2Sの発生の少ない固化物に転換される。
【0037】
尚、アルミン酸塩を含有する固化促進材が改良材に更に含まれている場合には、水硬性石膏の凝固(反応)過程は、半水石膏やIII型無水石膏の水和反応と同時に、また、時間の経過と共に、半水石膏やIII型無水石膏と、固化促進材に含まれているアルミン酸塩(アルミネート層)との間に反応が生じ、例えば、エトリンガイト(3CaO・Al23・3CaSO4・32H2O等の組成を有する)が生成し、泥状物質固化物の強固なネット化(網状化)を図ることができる。
【0038】
【実施例】
以下、好ましい実施例に基づき本発明を説明する。
【0039】
(実施例1)
建設現場で発生した泥状物質である泥土(含水比w=110%、pH=12.4であり、RJP工法に基づく地盤改良後に出るセメントを含んだ泥土)100重量部に対して、以下の表3に示す組成の改良材を20重量部、添加して、混合(撹拌)を行った。尚、水硬性石膏の組成は、β型半水石膏が約90重量%、III型無水石膏が約2重量%、残りが二水石膏であった。また、凝固剤として、アクリル酸金属塩・アクリルアミド共重合物(具体的には、アクリル酸ナトリウム・アクリルアミド共重合物)を使用し、多孔性無機粒子として、ポーラスシリカを使用し、pH調整剤として、SiO2、Al23、K2O、Na2O、Fe23、SO3、CaO、Cを成分とした混合物を使用した。
【0040】
[表3]
水硬性石膏 100重量部
凝固剤 2重量部
多孔質無機粒子 20重量部
pH調整剤 0.5重量部
【0041】
改良材を構成する各成分を予め混合した改良材を泥状物質に添加した。また改良材と泥状物質の混合にはセメントモルタルミキサーを用い、3分間混合(撹拌)した。そして、混合後に得られた泥状物質固化物をセメントモルタルミキサーから排出し、恒温室内に放置し、改良材添加後、24日経過後に得られた泥状物質固化物のコーン指数、pH、含水比(w)、流出水の状態を試験した。尚、添加、混合、排出、放置、測定は、いずれも恒温室内(温度20゜C、相対湿度60%)で行った。ここで、流出水の観察は、肉眼観察することにより行った。更には、混合開始後、24日経過後に得られた泥状物質固化物中の六価クロム含有量(単位:ミリグラム/リットル)の分析を、JIS K−0102に基づき行った。測定結果を表5に示す。尚、表5中、コーン指数の単位は、kN/m2である。また、pHは、JSF T−211に基づき、泥状物質固化物の乾燥後質量の2〜3倍の蒸留水を泥状物質固化物(あるいは粉砕した泥状物質固化物)に加え、充分に撹拌し、30分以上、3時間以内、静置したものを測定した。改良材の各成分を別々の状態としておき、使用時に混合して泥状物質に添加しても、あるいは又、使用時に各成分を別々に泥状物質に添加しても、同様の結果が得られた。
【0042】
また、比較例1として、改良材を全く添加せずに、実施例1と同じ条件で混合、排出、放置を行い、混合開始後、24日経過後に得られた泥状物質固化物を、実施例1と同様の方法で測定した。
【0043】
(実施例2)
建設現場で発生した泥状物質である泥土(含水比w=101%、pH=8.9であり、建設現場におけるシールド工法にて出た、ベントナイトを含む泥土)100重量部に対して、表4に示す組成(成分は実施例1と同じである)を有する改良材を15重量部、実施例1と同様の方法で添加し、混合(撹拌)した。そして、実施例1と同様にして、泥状物質固化物の物性測定を行った。その結果を表5に示す。ここで、実施例1とは異なり、混合開始後、12時間経過後に得られた泥状物質固化物を、実施例1と同様の方法で測定した。また、改良材には、実施例1と異なり、アルミン酸カルシウムから成る固化促進材が加えられている。尚、改良材の各成分を別々の状態としておき、使用時に混合して泥状物質に添加しても、あるいは又、使用時に各成分を別々に泥状物質に添加しても、同様の結果が得られた。
【0044】
また、比較例2として、改良材を全く添加せずに、実施例2と同じ条件で混合、排出、放置を行い、混合開始後、12時間経過後に得られた泥状物質固化物を、実施例1と同様の方法で測定した。
【0045】
[表4]
水硬性石膏 100重量部
凝固剤 2重量部
多孔質無機粒子 10重量部
pH調整剤 0.5重量部
固化促進材 10重量部
【0046】
Figure 0003824844
【0047】
表5からも明らかなように、実施例1及び実施例2においては、泥状物質固化物は、高いコーン指数を有し、そのpHは中性であり、流出水は透明水であり、六価クロムも0.05ミリグラム/リットル以下であった。尚、実施例1において、混合開始後、15分経過後に得られた泥状物質固化物のコーン指数の測定も併せて行ったところ、630kN/m2が得られた。一方、比較例1においては、泥状物質にセメントが含まれているので、24日経過後のコーン指数は、実施例1と同程度となったが、そのpHは強アルカリであり、流出水は半透明水であり、六価クロムは0.15ミリグラム/リットルであった。また、比較例2においては、混合開始後、12時間経過後に得られた泥状物質固化物は、ほぼ、元の泥状物質と同じ性質を有していた。
【0048】
以上、本発明を、好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例において使用した泥状物質は例示である。また、改良材の組成、配合割合も例示であり、適宜変更することができる。更には、実施例にて説明した改良材の添加の方法や混合(撹拌)方法も例示であり、適宜変更することができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明においては、改良材を、水硬性石膏、凝固剤、多孔質無機粒子、及び、pH調整剤から構成することによって、泥状物質の確実な固化・中和を速やかに行うことができるし、泥状物質固化物は充分なる強度を発現する。しかも、泥状物質固化物は悪臭の軽減された固化物に転換され、更には、六価クロムの溶出を抑制することが可能となる。それ故、建設現場等で発生した泥状物質を現場で容易に例えば改良土に転換することが可能となるし、泥状物質固化物が流水や雨水に晒されても、濁水が生じることを抑制することができる。しかも、簡易なプラントによって泥状物質の処理を行うことが可能となり、処理費の低減、泥状物質の再資源化を効率的、且つ、効果的に図ることができる。尚、固化促進材を改良材に更に含ませることによって、泥状物質固化物の強固なネット化(網状化)を図ることができ、泥状物質固化物の一層の高強度化を短時間で図ることができる。

Claims (13)

  1. 泥状物質を固化・中性化する改良材であって、下記成分を下記配合割合で含有することを特徴とする改良材。
    (A)水硬性石膏100重量部に対して、
    (B)解離基としてカルボキシル基あるいはスルホン基を有するアニオン系凝固剤、若しくは、ポリ塩化アルミニウム 0.2乃至20重量部
    (C)比表面積が1×10乃至1×10/gの多孔質無機粒子 10乃至100重量部
    (D)ケイ酸塩化合物、硫酸塩、及び、塩酸塩のうちの少なくとも1種類からなり、泥状物質のアルカリ濃度を低下させるpH調整剤 0.1乃至110重量部
  2. 水硬性石膏は、半水石膏及び/又はIII型無水石膏であることを特徴とする請求項1に記載の改良材。
  3. 前記解離基としてカルボキシル基あるいはスルホン基を有するアニオン系凝固剤は、アクリル酸金属塩・アクリルアミド共重合物、アニオン型ポリアクリルアミドポリマー、ポリアクリルアミド部分加水分解物、及び、アクリル酸・ビニルアルコール共重合物から成る群から選択された少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の改良材。
  4. 多孔質無機粒子は、活性シリカ、ゼオライト、ポーラスシリカ、及び、シリカパウダーから成る群から選択された少なくとも1種類の多孔質無機粒子であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の改良材。
  5. 固化促進材を更に含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の改良材。
  6. 固化促進材はアルミン酸塩を含有することを特徴とする請求項5に記載の改良材。
  7. 下記成分を下記配合割合で含有する改良材を泥状物質に添加し、混合する泥状物質の固化・中性化方法。
    (A)水硬性石膏100重量部に対して、
    (B)解離基としてカルボキシル基あるいはスルホン基を有するアニオン系凝固剤、若しくは、ポリ塩化アルミニウム 0.2乃至20重量部
    (C)比表面積が1×10 乃至1×10 /gの多孔質無機粒子 10乃至100重量部
    (D)ケイ酸塩化合物、硫酸塩、及び、塩酸塩のうちの少なくとも1種類からなり、泥状物質のアルカリ濃度を低下させるpH調整剤0.1乃至110重量部
  8. 泥状物質100重量部に対して、改良材を1乃至100重量部、添加し、混合することを特徴とする請求項7に記載の泥状物質の固化・中性化方法。
  9. 水硬性石膏は、半水石膏及び/又はIII型無水石膏であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の泥状物質の固化・中性化方法。
  10. 前記解離基としてカルボキシル基あるいはスルホン基を有するアニオン系凝固剤は、アクリル酸金属塩・アクリルアミド共重合物、アニオン型ポリアクリルアミドポリマー、ポリアクリルアミド部分加水分解物、及び、アクリル酸・ビニルアルコール共重合物から成る群から選択された少なくとも1種類であることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の泥状物質の固化・中性化方法。
  11. 多孔質無機粒子は、活性シリカ、ゼオライト、ポーラスシリカ、及び、シリカパウダーから成る群から選択された少なくとも1種類の多孔質無機粒子であることを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の泥状物質の固化・中性化方法。
  12. 改良材には固化促進材が更に含まれていることを特徴とする請求項7乃至請求項11のいずれか1項に記載の泥状物質の固化・中性化方法。
  13. 固化促進材はアルミン酸塩を含有することを特徴とする請求項12に記載の泥状物質の固化・中性化方法。
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