JP2002282476A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002282476A
JP2002282476A JP2001091293A JP2001091293A JP2002282476A JP 2002282476 A JP2002282476 A JP 2002282476A JP 2001091293 A JP2001091293 A JP 2001091293A JP 2001091293 A JP2001091293 A JP 2001091293A JP 2002282476 A JP2002282476 A JP 2002282476A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技者に分かりやすい上、その興趣を高める
ことのできる遊技機を提供すること。 【解決手段】 (a)は、スクロールが停止した直後
(静止変動開始前)の画面を図示しており、(b)は、
静止変動の第1段階を図示している。この第1段階
(b)では、左端中段の表示領域3b1において、スク
ロール停止直後に通常の大きさであった図柄「アンコ
ウ」が拡大されている。(c)は静止変動の第2段階を
図示しており、(b)の状態に引き続いて、中央中段の
表示領域3b2の図柄「貝」が拡大されている。(d)
は静止変動の第3段階を図示しており、更に静止変動が
進行し、右端中段の表示領域3b3の図柄「ジュゴン」
についても拡大されている。これにより、大当たり予告
ライン87上に3の拡大図柄(形状の変更された図柄)
が並んで大当たり予告が確定し、再変動が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、パチンコ機やス
ロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 近年、パチンコ機等の遊技機において
は、遊技の興趣を向上させるために液晶表示装置を用い
たものが主流となっている。この液晶表示装置へ表示さ
れる画像をどのように変化させて遊技者を満足させるか
が各社の競争になっており、その為、液晶表示装置に表
示させる画像に様々なバリエーションを持たせる等の工
夫がされている。一般的には、この液晶表示装置では変
動表示ゲームが行われ、遊技の興趣が高められている。
変動表示ゲームは、例えば、有効表示領域に横または縦
に3個、或いは3×3の桝目に9個の図柄を表示し、所
定の遊技条件に基づいて、表示される図柄をスクロール
して変動表示させるものである。そして、図柄のスクロ
ールが停止した際に(所定の停止位置において)、停止
図柄が予め定められた組み合わせとなっている場合を大
当たりとするものである。
【0003】この変動表示ゲームにおいて、その興趣を
更に高めるために、大当たりを予告する演出や、2の図
柄(2の列或いは2の行)のスクロールを先に停止させ
て大当たりに対するリーチを表示し、その後、残りの1
の図柄(1の列或いは1の行)のスクロールを停止する
という変動パターンが用意されている。また、はずれ変
動終了後に再変動を実行させるという演出も用意されて
おり、かかる場合の再変動においては、はずれ変動終了
時に表示される図柄が単純に再変動する演出や、キャラ
クタの演出によって再変動へと導かれるような演出が用
いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、図柄
の停止に際しては、図柄の変動速度を減速して停止に至
らせるという過程を経るものが多く、この場合、停止前
の減速時に変動している図柄やその順番が認知できてし
まう。つまり、停止する図柄が停止前に予見可能であ
り、リーチや大当たりなどにならないことが早い段階で
遊技者にわかってしまうこともあった。このため、遊技
者が早々にその回の変動表示ゲームに興味を失いやす
く、最後まで遊技の興趣を維持することができないとい
う問題点があった。
【0005】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、遊技者に分かりやすい上、その興
趣を高めることのできる遊技機を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに請求項1記載の遊技機は、図柄等の識別情報を表示
する表示装置と、その表示装置に識別情報の動的表示を
行わせる制御手段とを備え、前記識別情報の動的表示が
予め定めた表示結果を導出した場合に、所定の遊技価値
を付与するものであり 前記識別情報の動的態様によっ
て所定の遊技価値の付与を示唆する特定表示態様を発生
可能な第1特定態様発生表示と、前記識別情報の停止態
様によって所定の遊技価値の付与を示唆する特定表示態
様を発生可能な第2特定態様発生表示とを備えている。
【0007】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例
について、添付図面を参照して説明する。本実施例で
は、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチン
コ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。
なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用
いることは、当然に可能である。
【0008】図1は、本実施例のパチンコ機Pの遊技盤
の正面図である。遊技盤1の周囲には、球が入賞するこ
とにより5個から15個の球が払い出される複数の入賞
口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、複
数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶ディ
スプレイ(以下単に「LCD」と称す)3が設けられて
いる。このLCD3の表示画面は横方向に3分割されて
おり、3分割された各表示領域において、それぞれ右か
ら左へ横方向にスクロールしながら図柄の変動表示が行
われる。
【0009】LCD3の下方には、図柄作動口(第1種
始動口)4が設けられ、球がこの図柄作動口4を通過す
ることにより、前記したLCD3の変動表示が開始され
る。図柄作動口4の下方には、特定入賞口(大入賞口)
5が設けられている。この特定入賞口5は、LCD3の
変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの
1つと一致する場合に、大当たりとなって、球が入賞し
やすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、
あるいは、球が10個入賞するまで)開放される入賞口
である。
【0010】この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが
設けられており、特定入賞口5の開放中に、球がVゾー
ン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口
5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又
は、特定入賞口5に球が所定個数入賞するまで)開放さ
れる。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回
(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作
の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与さ
れた状態(特別遊技状態)である。
【0011】図2は、かかるパチンコ機Pの電気的構成
を示したブロック図である。パチンコ機Pの主制御基板
Cには、演算装置であるMPU11と、そのMPU11
により実行される各種の制御プログラムや固定値データ
を記憶したROM12と、各種のデータ等を一時的に記
憶するためのメモリであるRAM13とが搭載されてい
る。図8から図11に示すフローチャートのプログラム
は、制御プログラムの一部としてROM12内に記憶さ
れている。
【0012】RAM13は、送信バッファ13aと、コ
マンドカウンタ13bとを備えていると共に、バックア
ップ用の充電池13xが接続されてバックアップ可能に
構成されている。よって、RAM13の各値は、パチン
コ機Pの電源が切断された場合にも保持(バックアッ
プ)される。
【0013】送信バッファ13aは、LCD3の変動表
示の制御のために、主制御基板Cから表示用制御基板D
へ送信される制御用コマンドを記憶するためのバッファ
である。制御用コマンドは2バイトで構成されるので、
この送信バッファ13aも2バイトで構成される。送信
バッファ13aへセット(書き込み)された制御用コマ
ンドは、タイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用
制御基板Dへ送信される。
【0014】図3は、LCD3の表示画面を9つの表示
領域に分割した様子を示した図である。前記した通り、
本実施例の変動表示は、横方向に3分割された3つの表
示領域3a,3b,3cにおいて、それぞれ矢印A方向
へ横方向にスクロールしながら行われる。この横方向に
3分割された3つの表示領域3a,3b,3cを、縦方
向に更に3分割して9つの表示領域3a1,・・・,3
c3とし、その9つの表示領域3a1,・・・,3c3
に対して、図3に示すように、それぞれ表示される「図
柄1〜図柄9」の9つの図柄番号32aが付されてい
る。
【0015】図2に示すコマンドカウンタ13bは、制
御用コマンドの一種である停止図柄指定コマンド32
(図5参照)が指定するLCD3の表示領域3a1〜3
c3を示すためのカウンタであり、「1〜10」の範囲
で「1」ずつ更新される。コマンドカウンタ13bの値
が「1〜9」の範囲内にある場合には、そのコマンドカ
ウンタ13bの値に対応する図柄番号32a(図5参
照)の表示領域3a1〜3c3が指定される。また、コ
マンドカウンタ13bの値が「10」である場合には、
いずれの表示領域も指定されない。
【0016】バックアップエリア13cは、停電などの
発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パ
チンコ機Pの状態を電源切断前の状態に復帰させるた
め、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のス
タックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶し
ておくためのエリアである。このバックアップエリア1
3cへの書き込みは、NMI割込処理(図8参照)によ
って電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア1
3cに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消
による電源入を含む。以下、同様)の初期化処理(S1
2(図10参照))において実行される。
【0017】MPU11のNMI(Non Maskable Inter
rupt)端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の
発生による電源断時に、停電監視回路50から出力され
る停電信号51が入力されるように構成されており、停
電の発生により、図8の停電時処理(NMI割込処理)
が即座に実行される。
【0018】停電監視回路50は、停電等の発生による
電源断時に、主制御基板CのMPU11のNMI端子へ
停電信号51を出力するための回路である。停電監視回
路50は、電源ユニット(図示せず)に搭載されてお
り、その電源ユニットから出力される最も大きい電圧で
ある直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が2
2ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判
断して、停電信号51を出力するように構成されてい
る。この停電信号51の出力によって、主制御基板C
は、停電の発生を認識し、停電時処理(図8のNMI割
込処理)を実行する。なお、電源ユニットは、直流安定
24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後において
も、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系
の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するよ
うに構成されているので、主制御基板Cは、停電時処理
を正常に実行することができるのである。
【0019】これらMPU11、ROM12、RAM1
3は、バスライン14を介して互いに接続されており、
バスライン14は、また、入出力ポート15にも接続さ
れている。この入出力ポート15は、クリアスイッチ1
8や表示用制御基板D、他の入出力装置16と接続され
ている。
【0020】クリアスイッチ18は、主制御基板CのR
AM13にバックアップされるデータをクリアするため
のスイッチであり、押しボタンタイプのスイッチで構成
されている。このクリアスイッチ18が押下された状態
でパチンコ機Pの電源が投入されると(停電解消による
電源入を含む)、主制御基板Cによって、RAM13の
データがクリアされる(図10のS42:Yes,S4
5)。
【0021】主制御基板Cは、入出力ポート15を介し
て、表示用制御基板Dや他の入出力装置16へ各種コマ
ンドを送り、それら各装置を制御する。なお、主制御基
板Cと表示用制御基板Dとの接続は、入力および出力が
固定的な2つのバッファ(インバータゲート)17,2
8を介して行われているので、主制御基板Cと表示用制
御基板Dとの間における制御用コマンドの送受信は、主
制御基板Cから表示用制御基板Dへの一方向にのみ行わ
れ、表示用制御基板Dから主制御基板Cへ制御用コマン
ド等を送信することはできない。
【0022】表示用制御基板Dは、MPU21と、プロ
グラムROM22と、ワークRAM23と、ビデオRA
M24と、キャラクタROM25と、画像コントローラ
26と、入力ポート29と、出力ポート27とを備えて
いる。入力ポート29の入力にはインバータゲート28
の出力が接続され、その入力ポート29の出力は、MP
U21、プログラムROM22、ワークRAM23を接
続するバスラインと接続されている。また、出力ポート
27の入力には画像コントローラ26が接続され、その
出力ポート27の出力にはLCD3が接続されている。
【0023】表示用制御基板DのMPU21は、主制御
基板Cから送信される制御用コマンドに基づいて、LC
D3の(変動)表示を制御するためのものであり、プロ
グラムROM22には、このMPU21により実行され
る各種の制御プログラムや固定値データが記憶されてい
る。図12及び図13に示すフローチャートのプログラ
ムは制御プログラムの一部としてプログラムROM22
に記憶されている。
【0024】ワークRAM23は、MPU21による各
種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラ
グが記憶されるメモリであり、受信バッファ23aと、
コマンド受信フラグ23bと、9つの停止図柄1〜9メ
モリ23c〜23kとを備えている。
【0025】受信バッファ23aは、主制御基板Cから
送信される制御用コマンドを受信するためのバッファで
ある。制御用コマンドは2バイトで構成されるので、受
信バッファ23aも同様に2バイトで構成される。コマ
ンド受信フラグ23bは、新たな制御用コマンドが受信
バッファ23aへ記憶された場合にオンされるフラグで
ある。コマンド受信フラグ23bがオンされていると、
受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドが読み
出され、その読み出された制御用コマンドに基づいて、
LCD3の変動表示の制御が行われる。一旦オンされた
コマンド受信フラグ23bは、受信バッファ23aから
制御用コマンドを読み出す際にオフされる。
【0026】停止図柄1〜9メモリ23c〜23kは、
制御用コマンドの一種である停止図柄指定コマンド32
によって送信される停止図柄の図柄コード32b(図5
参照)を記憶するためのメモリであり、LCD3の9つ
の表示領域3a1〜3c3(図3参照)に対応してそれ
ぞれ1つ、合計9つの停止図柄1〜9メモリ23c〜2
3kが設けられている。なお、停止図柄1〜9メモリ2
3c〜23kの詳細については後述する。
【0027】ビデオRAM24は、LCD3に表示され
る表示データが記憶されるメモリであり、このビデオR
AM24の内容を書き換えることにより、LCD3の表
示内容が変更される。即ち、各表示領域3a1〜3c3
における図柄の変動表示は、ビデオRAM24の内容が
書き換えられることにより行われる。キャラクタROM
25は、LCD3に表示される図柄などのキャラクタデ
ータを記憶するためのメモリである。本実施例では1の
図柄の種類について、通常の大きさの図柄に加え、静止
変動時に用いられる拡大図柄と縮小図柄とがこのキャラ
クタROM25に記憶されている。画像コントローラ2
6は、MPU21、ビデオRAM24、出力ポート27
のそれぞれのタイミングを調整して、データの読み書き
を介在するとともに、ビデオRAM24に記憶される表
示データをキャラクタROM25を参照して所定のタイ
ミングでLCD3に表示させるものである。
【0028】次に、図4から図7を参照して、変動表示
の制御のために主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送
信される制御用コマンドについて説明する。制御用コマ
ンドは、主に、変動パターン指定コマンド31と、停止
図柄指定コマンド32と、図柄停止コマンド33とによ
って構成されている。なお、制御用コマンドは2バイト
で構成されるので、その1バイト目と2バイト目のコマ
ンドコードを区別するために、1バイト目のコマンドコ
ードは最上位ビットがセットされ、2バイト目のコマン
ドコードは最上位ビットがリセットされている。
【0029】図4は、変動パターン指定コマンド31の
コマンドコードと、そのコマンド内容とを示した図であ
る。変動パターン指定コマンド31は、変動表示を開始
させると共に、変動表示の開始から終了までの一連の変
動パターンを指定するためのコマンドである。1バイト
目のコマンドコードは、変動表示の通常モードを示す
「C0H」または、短縮モードを示す「C1H」とされ
ており、各モードでそれぞれ66種類ずつ、合計132
種類の変動パターンが用意されている。
【0030】なお、変動パターン指定コマンド31によ
って指定される変動表示の制御は、その変動パターン指
定コマンド31を受信した表示用制御基板Dによって行
われるので、表示用制御基板Dの制御プログラムの内容
を変更することにより、同一コードの変動パターン指定
コマンド31に対する変動表示の内容を変更することが
できる。即ち、主制御基板Cの制御プログラムを変更す
ることなく、表示用制御基板Dの制御プログラムを変更
するだけで、変動表示の内容を変更することができるの
である。
【0031】本実施例の変動パターン指定コマンド31
により指定される変動パターンとしては、図柄の横スク
ロールのみの通常の変動パターンが、通常モードで28
種類(C0H10H〜C0H2BH)、短縮モードで2
8種類(C1H10H〜C1H2BH)用意されてい
る。また、図柄の横スクロールの後に図15から図28
に図示する静止変動が実行される変動パターンが通常モ
ードで38種類(C0H2CH〜C0H51H)、短縮
モードで38種類(C1H2CH〜C1H51H)用意
されている。
【0032】通常の変動表示は、上・中・下段の各表示
領域3a,3b,3cにおいて、仮想図柄リール41〜
43の配列に基づいて各図柄が横スクロールすることに
より行われる。ここで、3つの表示領域3a,3b,3
cにおける横スクロールがすべて停止した時に、図15
(a)に示す大当たりライン71〜75上に同一図柄が
3つ揃った表示状態となれば、所定の遊技価値が付加さ
れる大当たり状態となる。このため、3つの内2つの表
示領域3a,3b,3cの横スクロールが停止した時
に、大当たりライン71〜75上に同一図柄が2つ揃っ
ていれば、大当たりを示唆する表示状態、即ちリーチ状
態となる。
【0033】一方、静止変動は、変動表示の途中で図柄
を静止(横スクロールを停止)させ、その静止した状態
で図柄の表示態様を変更するものであり、具体的には図
柄の変形(拡大、縮小、図柄自体の変更などの図柄形状
の変更)を実行するものである。そして、この停止した
状態で変形された図柄の組み合わせにより、大当たりを
示唆する表示状態(大当たり予告)を現出するものであ
る。
【0034】本実施例の静止変動では、隣り合う3の表
示領域を直線状に繋ぐ8ライン(大当たり予告ライン8
1〜88(図15(b)参照))のいずれかのライン上
に3の拡大図柄が並ぶ表示状態が、大当たりを示唆する
表示状態(大当たり予告)となっており、かかる表示状
態が現出すると原則的に再変動が実行され再抽選がなさ
れるようになっている。ここで、上記した8ライン81
〜88は、大当たりを示唆するための大当たり示唆ライ
ンとなっており、変動表示の5本の大当たりライン71
〜75より多いライン数で構成されている。また、本実
施例の静止変動では、拡大図柄が揃う大当たり予告ライ
ン81〜88の数により、再変動後の大当たりの発生確
率に重み付けがなされている。
【0035】なお、静止変動を実行する変動パターン指
定コマンド31により指定される変動表示の制御は、そ
の変動パターン指定コマンド31を受信した表示用制御
基板Dによって、他の変動パターン指定コマンド31を
受信した場合と同様に実行される。
【0036】図5(a)は、停止図柄指定コマンド32
のコマンドコードと、そのコマンドコードによって指定
される図柄番号32aとの対応関係を示した図である。
前記した通り、各図柄番号32aには、図3に示す各表
示領域3a1〜3c3がそれぞれ対応付けされている。
また、図5(b)は、20種類の図柄コード32bと図
柄名32cとの対応関係を示した図である。
【0037】停止図柄指定コマンド32は、変動パター
ン指定コマンド31で指定された変動パターンの変動表
示の終了時に、LCD3の各表示領域3a1〜3c3に
それぞれ停止表示される図柄を指定するためのコマンド
である。停止図柄指定コマンド32は、変動パターン指
定コマンド31が送信され変動表示が開始された後に、
LCD3の9つの表示領域3a1〜3c3のそれぞれに
対して、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信され
る。
【0038】この停止図柄指定コマンド32は、変動パ
ターン指定コマンド31と同様に2バイトで構成されて
いる。停止図柄指定コマンド32の1バイト目には、図
柄1〜9の表示領域3a1〜3c3を指定するコマンド
コードがセットされる。図5(a)に示すように、停止
図柄指定コマンド32の1バイト目のコマンドコードが
「90H」であれば図柄1の表示領域3a1が、「A0
H」であれば図柄2の表示領域3b1が、・・・、「B
2H」であれば図柄9の表示領域3c3が、それぞれ指
定される。停止図柄指定コマンド32の2バイト目に
は、1バイト目のコマンドコードで指定した図柄1〜9
の表示領域3a1〜3c3に停止表示される図柄の図柄
コード32bがセットされる。即ち、図5(b)に示す
ように、停止表示される図柄が「タコ」である場合には
「10H」が、「ハリセンボン」である場合には「11
H」が、・・・、「サメ(2)」である場合には「23
H」が、それぞれ停止図柄指定コマンド32の2バイト
目のコードとしてセットされる。
【0039】表示用制御基板Dは、停止図柄指定コマン
ド32を受信すると、実行中の変動パターンを考慮した
上で、停止図柄指定コマンド32で指定された図柄コー
ド32bの図柄で変動表示が終了するように、変動中の
図柄を差し替える。この図柄の差し替えは、変動表示が
高速変動されている場合に限って行われるので、遊技者
に図柄の差し替えが行われたことを気づかれることがな
い。
【0040】なお、変動表示が大当たりとなるか否か
は、この停止図柄指定コマンド32で指定される図柄に
よる。即ち、大当たりが発生した場合には、主制御基板
Cから大当たりを構成する組み合わせの停止図柄指定コ
マンド32が送信されるのである。よって、表示用制御
基板Dでは、大当たりかはずれであるかを全く考慮する
ことなく、変動パターン指定コマンド31で指定された
パターンの変動表示を、停止図柄指定コマンド32で指
定された停止図柄で終了するように、変動表示の演出を
行うのである。
【0041】図5(b)に示すように、各図柄にはすべ
て異なった図柄コード32bが付与されている。特に、
図柄名32c「サメ(1)」と「サメ(2)」とは、L
CD3に全く同じ図柄として表示されるが、図5(b)
に示すように、両図柄には「13H」と「23H」との
異なった図柄コード32bが付与されている。同様に、
図柄名32c「貝(1)」〜「貝(10)」も、LCD
3に全く同じ図柄として表示されるが、図5(b)に示
すように、「19H」〜「22H」の異なった図柄コー
ド32bが付与されている。
【0042】図6は、かかる上段・中段・下段の各段の
仮想図柄リール41〜43の構成を模式的に示した図で
ある。図6(a)には、LCD3の上段の表示領域3a
で変動表示される上段の仮想図柄リール41の構成が模
式的に図示されている。図6(a)に示すように、上段
の仮想図柄リール41には、18種類の図柄が「貝
(9)」,「カニ」,「貝(8)」,・・・,「タコ」
の順に配列されており、最終の「タコ」の図柄の次に
は、先頭の図柄に戻って「貝(9)」,「カニ」,「貝
(8)」,・・・の各図柄が配列される。上段の仮想図
柄リール41は、かかる図柄の配列順に、LCD3の上
段の表示領域3aで変動表示される。
【0043】同様に、図6(c)には、LCD3の下段
の表示領域3cで変動表示される下段の仮想図柄リール
43の構成が模式的に図示されている。図6(c)に示
すように、下段の仮想図柄リール43には、上段の仮想
図柄リール41の配列と全く逆の配列で、18種類の図
柄が「タコ」,「貝(1)」,「ハリセンボン」,・・
・,「貝(9)」の順に配列されている。最終の「貝
(9)」の図柄の次には、先頭の図柄に戻って「タ
コ」,「貝(1)」,「ハリセンボン」,・・・の各図
柄が配列される。下段の仮想図柄リール43は、かかる
図柄の配列順に、LCD3の下段の表示領域3cで変動
表示される。
【0044】図6(b)には、LCD3の中段の表示領
域3bで変動表示される中段の仮想図柄リール42の構
成が模式的に図示されている。図6(b)に示すよう
に、中段の仮想図柄リール42には、下段の仮想図柄リ
ール43の配列の最後尾に「サメ(2)」,「貝(1
0)」の2種類の図柄を加えた合計20種類の図柄が順
に配列されている。上段および下段の仮想図柄リール4
1,43の場合と同様に、最終の「貝(10)」の図柄
の次には、先頭の図柄に戻って「タコ」,「貝
(1)」,「ハリセンボン」,・・・の各図柄が配列さ
れる。中段の仮想図柄リール42は、かかる図柄の配列
順に、LCD3の中段の表示領域3bで変動表示され
る。
【0045】図7は、図柄停止コマンド33のコマンド
コードと、そのコマンド内容とを示した図である。図柄
停止コマンド33は、指定した図柄番号32aの表示領
域3a1〜3c3で変動表示されている図柄を停止表示
(確定)させるためのコマンドである。表示用制御基板
Dが図柄停止コマンド33を受信すると、その図柄停止
コマンド33によって指定される表示領域3a1〜3c
3に停止図柄指定コマンド32によって既に指定されて
いる停止図柄が停止表示され、その表示領域3a1〜3
c3の図柄が確定する。即ち、図柄停止コマンド33で
指定された表示領域3a1〜3c3の変動表示が終了す
る。図柄停止コマンド33によって、9つすべての表示
領域3a1〜3c3の図柄が確定すると、変動パターン
指定コマンド31によって開始された一連の変動パター
ンの変動表示が終了する。
【0046】表示用制御基板Dは、変動パターン指定コ
マンド31と停止図柄指定コマンド32との内容を考慮
しつつ、変動表示終了のタイミングで停止図柄指定コマ
ンド32によって指定された図柄が該当する表示領域3
a1〜3c3に表示されるように、変動表示の高速変動
中に予め図柄の差し替えを行っている。しかも、主制御
基板Cは、変動パターン指定コマンド31で指定した変
動表示の変動パターンが終了するタイミングを見計らっ
て、図柄停止コマンド33を表示用制御基板Dへ送信す
るように制御している。よって、図柄停止コマンド33
による図柄の停止表示(確定)は、遊技者に違和感を与
えることなく、スムースに行われる。
【0047】なお、主制御基板Cからの図柄停止コマン
ド33の送信タイミングが速まった結果、変動パターン
指定コマンド31で指定した変動パターンの終了前であ
るにも拘わらず、表示用制御基板Dが図柄停止コマンド
33を受信した場合には、表示用制御基板Dは、変動パ
ターンの終了前であっても、既に停止図柄指定コマンド
32で指定されている停止図柄を該当する表示領域3a
1〜3c3の中央に停止表示し、その表示領域3a1〜
3c3の図柄を確定する。
【0048】図柄停止コマンド33には、9つの表示領
域3a1〜3c3の図柄を個別に確定させる9種類のコ
マンドと、9つの表示領域3a1〜3c3の図柄をすべ
て一度に確定させる1種類のコマンドと、上段・中段・
下段の3段に分かれた3つの表示領域3a,3b,3c
の図柄を各段毎に個別に確定させる3種類のコマンドと
があり、合計13種類のコマンドが用意されている。こ
のうち、スクロールの単位となる上段・中段・下段の各
段毎に、3つずつの図柄を一度に確定させる図柄停止コ
マンド33(「80H,0BH」,「80H,0C
H」,「80H,0DH」)を用いれば、制御によっ
てLCD3の表示上に表される仮想図柄リール41〜4
3のスクロールを、実際の図柄リールのスクロールと同
じように行わせるができ、遊技者の興趣を一層向上させ
ることができる。
【0049】次に、上記のように構成されたパチンコ機
Pで実行される各処理を、図8から図13のフローチャ
ートを参照して説明する。図8は、停電の発生等による
パチンコ機Pの電源断時に、主制御基板Cで実行される
NMI割込処理のフローチャートである。このNMI割
込処理により、停電の発生等による電源断時の主制御基
板Cの状態がバックアップエリア13cに記憶される。
【0050】停電の発生等によりパチンコ機Pの電源が
断されると、停電監視回路50から停電信号51が主制
御基板CのMPU11のNMI(Non Maskable Interru
pt)端子へ出力される。すると、MPU11は、実行中
の制御を中断して、図10のNMI割込処理を開始す
る。停電信号51が出力された後所定時間は、主制御基
板Cの処理が実行可能なように電源回路(図示せず)か
ら電力供給がなされており、この所定時間内にNMI割
込処理が実行される。
【0051】NMI割込処理では、まず、スタックポイ
ンタの値をバックアップエリア13cへ書き込み(S
1)、更に、各レジスタおよびI/O等の値をバックア
ップエリア13cへ書き込んで(S2)、停電の発生等
による電源断時の状態を記憶する。その後、その他停電
処理を実行した後(S3)、電源が完全に断して処理が
実行できなくなるまで、処理をループする。
【0052】図9は、パチンコ機Pの主制御基板Cにお
いて実行されるメイン処理のフローチャートである。パ
チンコ機Pの主な制御は、このメイン処理によって実行
される。メイン処理では、まず、割込を禁止した後(S
11)、図10に示す初期化処理を実行する(S1
2)。
【0053】図10は、パチンコ機Pの電源入時に主制
御基板Cのメイン処理の中で実行される初期化処理(S
12)のフローチャートである。この処理では、バック
アップが有効であれば、バックアップエリア13cに記
憶された各データを元の状態に戻し、遊技の制御を電源
が断される前の状態から続行する。一方、バックアップ
が有効でなかったり、或いは、バックアップが有効であ
っても電源入時にクリアスイッチ18が押下された場合
には、RAMクリア及び初期化処理を実行する。なお、
この初期化処理(S12)は、サブルーチンの形式で記
載されているが、スタックポインタの設定前に実行され
る処理なので、実際には、サブルーチンコールされず
に、S11の処理後に順に実行される。
【0054】まず、本来のスタック領域にスタックされ
ているデータを壊さないために、仮のスタックポインタ
を設定する(S41)。クリアスイッチ18がオンされ
ているか否かを確認し(S42)、オンされていれば
(S42:Yes)、処理をS44へ移行する。一方、
クリアスイッチ18がオンされていなければ(S42:
No)、バックアップが有効であるか否かを確認する
(S43)。この確認は、RAM13の所定のエリアに
書き込まれたキーワードが正しく記憶されているか否か
により判断する。キーワードが正しく記憶されていれば
バックアップは有効であり、逆に、キーワードが正しく
なければバックアップデータは破壊されているので、そ
のバックアップは有効ではない。バックアップが有効で
あれば(S43:Yes)、処理をS46へ移行して、
主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰させる。
一方、バックアップが有効でなければ(S43:N
o)、処理をS44へ移行する。
【0055】S44からの処理では、正規のスタックポ
インタを設定し、スタックの内容を整えた後(S4
4)、RAMクリア及び初期化処理を実行して(S4
5)、RAM13及びI/O等の各値を初期化し、この
初期化処理を終了する。このS45の処理の終了後は、
図9のS13の処理が実行される。
【0056】S46からの復帰処理では、バックアップ
エリア13cへ退避した各レジスタやI/O等のデータ
をそのバックアップエリア13cから読み出して、これ
ら各データを元のレジスタやI/O等へ書き込む(S4
6)。更に、バックアップエリア13cからスタックポ
インタの値を読み出して、これをスタックポインタへ書
き込み、電源断前(停電前)の状態、即ちNMI割込発
生前の状態に戻す(S47)。その後、割込を停電前
(NMI割込発生前)の状態に戻し(S48)、NMI
割込リターンを実行して、処理を電源断前に実行してい
たところへ戻し、制御を電源断前の状態から続行する。
【0057】図9のS13の処理ではタイマ割込の設定
を行う(S13)。ここで設定されるタイマ割込として
は、LCD3の変動表示を制御する制御用コマンドを表
示用制御基板Dへ送信するためのストローブ信号を発生
させるタイマ割込などがある。タイマ割込の設定後は、
各割込を許可状態とする(S14)。割込の許可後は、
特別図柄変動処理(S25)や、表示データ作成処理
(S27)、ランプ・情報処理(S28)などにより、
前回の処理で更新された出力データを一度に各ポートへ
出力するポート出力処理を実行する(S15)。
【0058】更に、大当たりを決定するための乱数カウ
ンタの値を「+1」更新する乱数更新処理(S16)を
実行し、記憶タイマ減算処理を実行する(S17)。記
憶タイマ減算処理は、大当たり判定の保留球が所定数以
上あり、且つ、LCD3において図柄の変動表示中であ
る場合に、図柄の変動表示の時間短縮を行うものであ
る。
【0059】スイッチ読込処理(S18)は、各スイッ
チの値を読み込んで、遊技領域1へ打ち込まれた球の入
賞口2や大入賞口5(Vゾーン5aを含む)への入賞、
図柄作動口4の通過、更には賞球や貸球を検出するため
の処理である。カウント異常監視処理(S19)は、S
18のスイッチ読込処理によって読み込まれたスイッチ
データに異常があるか否かを監視するための処理であ
る。例えば、大入賞口5が開放され、球のVゾーン5a
の通過を検出するVカウントスイッチで球が検出された
にも拘わらず、Vゾーン5a以外の大入賞口5への入賞
を検出する10カウントスイッチで1球の球も検出でき
ない場合には、10カウントスイッチが抜き取られるな
どして、10カウントスイッチに何らかの異常が発生し
ている。また、賞球を払い出すための払出モータを駆動
したにも拘わらず、1球の賞球も払い出されない場合に
は、賞球の払出装置に何らかの異常が発生している。こ
のようにカウント異常監視処理(S19)では、スイッ
チ読込処理(S18)によって読み込まれたスイッチデ
ータに基づいて、上記のような異常の有無を監視してい
る。
【0060】図柄カウンタ更新処理(S20)では、L
CD3で行われる変動表示の結果、停止表示される図柄
を決定するためのカウンタの更新処理が行われる。ま
た、図柄チェック処理(S21)では、図柄カウンタ更
新処理(S20)で更新されたカウンタの値に基づい
て、特別図柄変動処理(S25)で使用される大当たり
図柄や、はずれ図柄、更にはリーチ図柄などが決定され
る。
【0061】S16からS21までの処理において、エ
ラーが発生していなければ(S22:正常)、普通図柄
変動処理(S23)によって、7セグメントLED(図
示せず)の変動表示を行うと共に、その変動表示の結
果、当たりが発生した場合には普通電動役物(図示せ
ず)を所定時間開放する当たり処理を実行する。その
後、状態フラグをチェックし(S24)、LCD3にお
いて図柄の変動開始または変動表示中であれば(S2
4:図柄変動中)、特別図柄変動処理(S25)によっ
て、球が図柄作動口4を通過するタイミングで読み取っ
た乱数カウンタの値に基づいて、大当たりか否かの判定
が行われると共に、LCD3において図柄の変動処理を
実行する。一方、状態フラグをチェックした結果、大当
たり中であれば(S24:大当り中)、大入賞口5を開
放するなどの大当たり処理(S26)を実行する。更
に、状態フラグをチェックした結果、図柄の変動中でも
大当たり中でもなければ(S24:その他)、S25及
びS26の処理をスキップして、S27の表示データ作
成処理へ移行する。なお、S22の処理において、エラ
ーが確認された場合には(S22:エラー)、S23〜
S26の各処理をスキップして、S27の表示データ作
成処理へ移行する。
【0062】表示データ作成処理(S27)では、図柄
の変動表示以外にLCD3に表示されるデモデータや、
7セグメントLEDの表示データなどが作成され、ラン
プ・情報処理(S28)では、保留球のランプデータを
はじめ、各種のランプデータが作成される。効果音処理
(S29)では、遊技の状況に応じた効果音データが作
成される。なお、これらの表示データ及び効果音データ
は、前記したポート出力処理(S15)やタイマ割込処
理によって各装置へ出力される。
【0063】効果音処理(S29)の終了後は、次のS
15の処理の実行タイミングが到来するまでの残余時間
の間、S20と同一の処理である図柄カウンタ更新処理
(S30)を繰り返し実行する。S15〜S29の各処
理は定期的に実行する必要があるので、S31の処理に
おいて、前回のS15の処理の実行からの経過時間をチ
ェックする(S31)。チェックの結果、前回のS15
の処理の実行から所定時間経過していれば(S31:Y
es)、処理をS15へ移行し、一方、所定時間経過し
ていなければ(S31:No)、処理をS30へ移行し
て、図柄カウンタ更新処理(S30)の実行を繰り返
す。ここで、S15〜S29の各処理の実行時間は、遊
技の状態に応じて変化するので、次のS15の処理の実
行タイミングが到来するまでの残余時間は、一定の時間
ではない。よって、かかる残余時間を使用して図柄カウ
ンタ更新処理(S30)を繰り返し実行することによ
り、停止図柄をランダムに変更することができる。
【0064】図11は、図9におけるメイン処理の特別
図柄変動処理(S25)内で実行されるコマンド設定処
理を示したフローチャートである。このコマンド設定処
理は、LCD3の変動表示を制御する制御用コマンドで
ある変動パターン指定コマンド31と、停止図柄指定コ
マンド32と、図柄停止コマンド33とを、主制御基板
Cから表示用制御基板Dへ送信するために、各コマンド
31〜33を送信バッファ13aへ書き込む(セットす
る)ための処理である。
【0065】コマンド設定処理では、まず、変動表示の
状態を状態フラグによってチェックする(S51)。チ
ェックの結果、変動表示の開始であれば(S51:変動
開始)、変動パターン指定コマンド31を送信バッファ
13aへ書き込み(S52)、コマンドカウンタ13b
の値を「1」として(S53)、この処理を終了する。
送信バッファ13aへ書き込まれた変動パターン指定コ
マンド31は、S13の処理で設定されるタイマ割込処
理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信され
る。
【0066】S51の処理において、状態フラグをチェ
ックした結果、図柄の変動表示中であれば(S51:変
動表示中)、コマンドカウンタ13bの値が「9」以下
であるか否かを調べる(S54)。コマンドカウンタ1
3bの値が「9」以下であれば(S54:Yes)、そ
のコマンドカウンタ13bの値に対応する停止図柄指定
コマンド32の1バイト目を送信バッファ13aの上位
バイトへ書き込む(S55)。図5(a)に示す対応関
係に基づいて、例えば、コマンドカウンタ13bの値が
「1」であれば「90H」が、コマンドカウンタ13b
の値が「2」であれば「A0H」が、・・・、コマンド
カウンタ13bの値が「9」であれば「B2H」が、そ
れぞれ送信バッファ13aの上位バイトへ書き込まれ
る。
【0067】更に、コマンドカウンタ13bの値に対応
する停止図柄の図柄コード32bを送信バッファ13a
の下位バイトへ書き込む(S56)。例えば、コマンド
カウンタ13bの値が「1」であれば図柄1(表示領域
3a1)の表示領域に停止表示される図柄の図柄コード
32bが、コマンドカウンタ13bの値が「2」であれ
ば図柄2(表示領域3b1)の表示領域に停止表示され
る図柄の図柄コード32bが、・・・、コマンドカウン
タ13bの値が「9」であれば図柄9(表示領域3c
3)の表示領域に停止表示される図柄の図柄コード32
bが、それぞれ図5(b)に示す対応関係に基づいて、
送信バッファ13aの下位バイトへ書き込まれる。ここ
で、停止図柄として「タコ」の図柄が指定される場合に
は「10H」の図柄コード32bが、「ハリセンボン」
の図柄が指定される場合には「11H」の図柄コード3
2bが、・・・、「サメ(2)」の図柄が指定される場
合には「23H」の図柄コード32bが、それぞれ指定
される。
【0068】S55およびS56の処理によって、2バ
イトの停止図柄指定コマンド32を送信バッファ13a
へ書き込んだ後は、コマンドカウンタ13bの値を
「1」加算して(S57)、この処理を終了する。な
お、送信バッファ13aへ書き込まれた停止図柄指定コ
マンド32は、変動パターン指定コマンド31の場合と
同様に、S13の処理で設定されるタイマ割込処理によ
って、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。
【0069】一方、コマンドカウンタ13bの値が「1
0」以上であれば(S54:No)、9つ全ての表示領
域3a1〜3c3について停止図柄指定コマンド32を
送信したということである。よって、かかる場合には、
S55からS57の各処理をスキップして、この処理を
終了する。
【0070】S51の処理において、状態フラグをチェ
ックした結果、変動表示の終了のタイミングであれば
(S51:変動表示終了)、9つの表示領域3a1〜3
c3の全図柄を一度に停止表示(確定)させる図柄停止
コマンド33(80H,0AH)を送信バッファ13a
へ書き込み(S58)、この処理を終了する。送信バッ
ファ13aへ書き込まれた図柄停止コマンド33は、変
動パターン指定コマンド31の場合と同様に、S13の
処理で設定されるタイマ割込処理により、1バイトずつ
表示用制御基板Dへ送信される。この図柄停止コマンド
33が表示用制御基板Dへ送信されることにより、変動
パターン指定コマンド31によって開始された一連の変
動表示が終了する。
【0071】なお、図柄停止コマンド33による図柄の
停止表示(確定)は、必ずしも、9つすべての図柄を一
度に確定させる必要はなく、例えば、9つの図柄をそれ
ぞれ別々に確定させたり、或いは、スクロールが行われ
る単位、即ち、上段の図柄、中段の図柄、下段の図柄の
各単位毎に図柄を確定させるようにしても良い。前者の
場合には、図7に示すように「80H,01H」〜「8
0H,09H」の図柄停止コマンド33が使用され、後
者の場合には「80H,0BH」〜「80H,0DH」
の図柄停止コマンド33が使用される。
【0072】図12は、表示用制御基板Dの受信割込処
理で実行されるコマンド受信処理のフローチャートであ
る。このコマンド受信処理は、主制御基板Cから表示用
制御基板Dへ制御用コマンドが送信されると実行され
る。まず、主制御基板Cから送信され表示用制御基板D
で受信した制御用コマンドを受信バッファ23aへ書き
込み(S61)、更に、コマンド受信フラグ23bをオ
ンして(S62)、新たな制御用コマンドが受信バッフ
ァ23aに記憶されていることを示して、この処理を終
了する。
【0073】図13は、表示用制御基板Dのメイン処理
の中で実行される変動表示処理のフローチャートであ
る。変動表示処理では、主制御基板Cから受信した制御
用コマンドに基づいて、変動表示の制御が行われる。
【0074】まず、コマンド受信フラグ23bがオンさ
れているか否かを確認する(S71)。コマンド受信フ
ラグ23bがオンされていれば(S71:Yes)、何
らかの制御用コマンドを受信しているので、そのコマン
ド受信フラグ23bをオフした後に(S72)、受信バ
ッファ23aの上位バイトに記憶されているデータによ
り制御用コマンドの種類を確認する(S73)。
【0075】受信バッファ23aに記憶される制御用コ
マンドの上位バイトが「C0H」または「C1H」であ
れば、その制御用コマンドは変動パターン指定コマンド
31である。よって、かかる場合には(S73:変動パ
ターン指定コマンド)、全ての停止図柄1〜9メモリ2
3c〜23kの内容を0クリアした後(S74)、変動
パターン指定コマンド31で指定された変動表示を開始
する(S75)。
【0076】S73の処理において、受信バッファ23
aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「90H
〜92H」,「A0H〜A2H」または「B0H〜B2
H」のいずれかであれば、その制御用コマンドは停止図
柄指定コマンド32である。よって、かかる場合には
(S73:停止図柄指定コマンド)、その停止図柄指定
コマンド32の2バイト目のコマンドである図柄コード
32bを対応する停止図柄1〜9メモリ23c〜23k
へ書き込む(S77)。図5(a)(b)に示すよう
に、例えば、受信バッファ23aに記憶される停止図柄
指定コマンド32が「90H,14H」であれば、「9
0H」に対応する停止図柄1メモリ23cに、「14H
(エビの図柄)」の図柄コード32bが書き込まれる。
また、受信バッファ23aに記憶される停止図柄指定コ
マンド32が「B2H,21H」であれば、「B2H」
に対応する停止図柄9メモリ23kに、「21H(貝の
図柄)」の図柄コード32bが書き込まれる。
【0077】その後は、LCD3上で高速に変動されて
いる変動中の図柄を、変動パターン指定コマンド31に
より指定された変動パターンとその変動パターンの進行
状況とを考慮して、停止図柄1〜9メモリ23c〜23
kに記憶される図柄コード32bの図柄で変動表示が終
了するように、変動中の図柄の差し替えを行う(S7
8)。例えば、停止図柄1メモリ23cに「14H」が
記憶されている場合には、図柄1の表示領域3a1の変
動表示が「14H」の図柄コード32bである「エビ」
の図柄で終了するように、図柄の差し替えが行われる。
また、停止図柄9メモリ23kに「21H」が記憶され
ている場合には、図柄9の表示領域3c3の変動表示が
「21H」の図柄コード32bである「貝」の図柄で終
了するように、図柄の差し替えが行われる。
【0078】S73の処理において、受信バッファ23
aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「80
H」であれば、その制御用コマンドは図柄停止コマンド
33である。よって、かかる場合には(S73:図柄停
止コマンド)、その図柄停止コマンド33で指定された
図柄番号32aの表示領域3a1〜3c3の図柄を確定
し(S79)、その表示領域3a1〜3c3へ該当する
図柄を停止表示する。
【0079】例えば、「80H,0AH」の図柄停止コ
マンド33が受信バッファ23aに記憶されていれば、
9つすべての表示領域3a1〜3c3の図柄を一度に確
定し、停止表示する。また、「80H,0CH」の図柄
停止コマンド33が受信バッファ23aに記憶されてい
れば、中段の表示領域3bに表示される3つの図柄2,
5,8を一度に確定し、停止表示する。
【0080】なお、変動表示の終了タイミングの到来前
であっても、図柄停止コマンド33を受信した場合に
は、その図柄停止コマンド33により指示された表示領
域3a1〜3c3の変動表示を即座に停止(確定)す
る。よって、図柄停止コマンド33を受信するタイミン
グで、変動表示を実際に終了させることができる。
【0081】S71の処理においてコマンド受信フラグ
23bがオフされている場合や(S71:No)、S7
6,S78,S79の各処理の実行後は、変動表示の状
況に応じて各処理を実行し(S80)、この変動表示処
理を終了する。
【0082】次に、図14のタイミングチャートを参照
して、上述の説明に基づく変動表示のタイミングについ
て説明する。まず、図14を参照して、9つ全ての図柄
を一度に停止表示(確定)させる場合のタイミングにつ
いて説明する。主制御基板Cから表示用制御基板Dへ変
動パターン指定コマンド31が送信されると、図柄1
(表示領域3a1)〜図柄9(表示領域3c3)の全て
の図柄について、先の変動開始処理(S76)で決定さ
れたパターンの変動表示が開始される。この変動パター
ン指定コマンド31に続いて、高速変動の最中に、停止
図柄指定コマンド32が9つの表示領域3a1〜3c3
に対して順に送信される。停止図柄指定コマンド32が
表示用制御基板Dによって受信されると、その停止図柄
指定コマンド32により指定される停止図柄に合わせ
て、高速変動中に図柄の差し替えが行われる。
【0083】その後、変動パターン指定コマンド31で
指定された変動パターンで、表示用制御基板Dによって
変動表示が継続され、変動表示の終了タイミングで、主
制御基板Cから表示用制御基板Dへ、9つの全図柄を一
度に停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33(8
0H,0AH(図7参照))が送信される。この図柄停
止コマンド33が表示用制御基板Dにより受信される
と、変動パターン指定コマンド31によって開始された
一連の変動表示が終了する。変動表示の終了後は、所定
時間の経過により、各表示領域3a1〜3c3に停止表
示されている停止図柄指定コマンド32で指定した停止
図柄の表示が別の表示に切り替えられる。
【0084】なお、変動表示の終了タイミングが到来す
る前に、表示用制御基板Dが図柄停止コマンド33を受
信した場合には、変動パターン指定コマンド31で指定
された変動表示の終了タイミングが到来していなくて
も、停止図柄指定コマンド32により指定された停止図
柄を、指定された表示領域3a1〜3c3へ、即座に、
停止表示する。かかる制御により、図柄停止コマンド3
3の送信(受信)タイミングに合わせて、変動表示を終
了させることができるのである。
【0085】次に、図15から図28を使用して、パチ
ンコ機PのLCD3に表示される静止変動の代表的な3
8パターンについて説明する。なお、図15から図28
の各図において、(a)は横スクロールの通常変動の停
止直後の画面を示しており、(b)は静止変動の第1段
階の画面を、(c)は静止変動の第2段階の画面を、
(d)は静止変動の第3段階の画面を、ぞれぞれ示して
いる。
【0086】上記したようにLCD3の表示画面は9つ
の表示領域3a1〜3c3に分割されており、各表示領
域には1図柄ずつ合計9つの図柄が表示されている。本
実施例において変動表示の大当たりラインは、図15
(a)に示すように、隣り合う3の表示領域を直線状に
繋ぐ縦、横、斜めの合計8ラインの内の仮想図柄リール
41〜43のスクロール方向の3ラインを除いた合計5
ライン71〜75とされている。また、図15(b)に
示すように、隣り合う3の表示領域を直線状に繋ぐ8ラ
イン全てが静止変動における大当たり予告(大当たりを
示唆する表示状態)する大当たり予告ライン81〜88
とされている。
【0087】図15は静止変動の第1パターンを示した
図であり、LCD3の表示画面において、横スクロール
停止直後の図柄の形状が、第1から第3段階の静止変動
により順次変化していく様が示されている。第1パター
ンの静止変動は、8本の大当たり予告ライン81〜88
のうち中段の表示領域3bを繋ぐ大当たり予告ライン8
7において、左から右方向へ順に3の図柄が拡大される
変動であり、かかる図柄の拡大後に再度横スクロール
(再変動)が実行され大当たりの再抽選が行われる。
【0088】図15(a)に示すように、上・中・下段
の各表示領域3a〜3cにおける横スクロールが停止し
た直後(即ち、静止変動開始前)の状態において、上段
の表示領域3aには左から順に「貝」、「カメ」、
「貝」の各図柄が、中段の表示領域3bには「アンコ
ウ」、「貝」、「ジュゴン」の各図柄が、下段の表示領
域3cには「アンコウ」、「貝」、「ジュゴン」の各図
柄が、それぞれ停止表示されている。この状態から図1
5(b)に示すように、左端中段の表示領域3b1にお
いて、スクロール停止直後には通常の大きさであった図
柄「アンコウ」が拡大される(静止変動の第1段階)。
この図柄形状の拡大(変更)は、スクロール停止時に表
示されている通常の大きさの図柄が拡大図柄と差し替え
られることにより行われる。なお、後述する図柄の縮小
も同様に、表示されている図柄が縮小図柄と差し替えら
れることにより行われる。
【0089】更に、図15(c)に示すように、中央中
段の表示領域3b2に表示されている図柄「貝」が拡大
される(静止変動の第2段階)。これにより、中段の表
示領域3bを繋ぐ大当たり予告ライン87上で順に2図
柄が拡大され、その大当たり予告ライン87上に3の拡
大図柄が並ぶ大当たり予告に対するリーチ状態が発生す
る。そして、図15(c)の状態から更に静止変動が進
行し、図15(d)に示すように、右端中段の表示領域
3b3に表示されている図柄「ジュゴン」が拡大される
(静止変動の第3段階)。かかる第1〜第3段階の静止
変動により、中段の表示領域3bを繋ぐ大当たり予告ラ
イン87上に3の拡大図柄が並んだこととなり、これに
より横スクロールの再変動が実行される。
【0090】このように、横スクロールが停止した後の
静止(停止)状態において、表示されている図柄の形状
を変更し、その変更の表示パターンによって大当たり予
告、即ち変動表示の大当たりを示唆する状態を現出すれ
ば、停止時の表示図柄とは無関係に大当たりを示唆する
ことができる。よって、図柄のスクロール速度が低下す
ることにより、遊技者が図柄やその図柄の順番を目視で
判別し停止図柄を知ることができても、かかる静止変動
を通常の変動表示に組み合わせることにより、遊技者は
大当たりやはずれを予見することが困難となる。従っ
て、遊技者は変動表示の途中で大当たりへの期待感を失
うことなく、遊技に対する興趣を変動表示の最後まで維
持することができるのである。
【0091】図16は、図15の場合と同様に、LCD
3に表示される静止変動の第2パターンから第4パター
ンまでを示した図である。図16以降では、各図柄の大
きさの変化をわかり易くするために、各図柄の表示は円
による模式的な表示としている。第2パターンから第4
パターンは、いずれも大当たり予告が発生して再変動が
実行されるパターンであり、図16中、上から順に第
2、第3、第4パターンが図示されている。
【0092】第2パターンは、左端上段の表示領域3a
1から右端下段の表示領域3c3を繋ぐ斜めの大当たり
予告ライン81において、左上から右下方向へ順に3の
図柄が拡大されるパターンである。また、第3パターン
は、中央の表示領域3a2,3b2,3c2を繋ぐ縦の
大当たり予告ライン83において、上から下方向へ順に
図柄が拡大されるパターンである。第4パターンは、中
段の表示領域3bを繋ぐ横の大当たり予告ライン87に
おいて、第1パターンと同じく3の拡大図柄が表示され
るパターンであるが、拡大図柄の現出が左から右方向へ
順番に行われるのではなく、左・右・中の順に行われる
ものである。
【0093】このように、第2〜第4パターンの静止変
動は、静止変動の第2段階(c)において、大当たり予
告のリーチ状態となるパターンであり、遊技者の興趣を
高めることができるようになっている。尚、拡大図柄が
大当たり予告ライン81〜88上に現出する順は、必ず
しも上記した順番に限られるものではなく、様々な順番
で現出させても良い。
【0094】図17は、静止変動の第5〜第7パターン
までを示した図である。第5〜第7パターンは、第1〜
第4パターンと同様に、大当たり予告が発生して再変動
が実行されるパターンであり、図17中、上から順に第
5、第6、第7パターンが図示されている。
【0095】第5〜第7パターンは、拡大図柄が2以上
の大当たり予告ライン81〜88上に現出するパターン
であり、左から右方向へ順次図柄が拡大していくように
構成されている。具体的には、第5パターンでは、静止
変動の第1段階(b)において、左端の上段及び中段の
表示領域3a1,3b1に表示されている図柄が拡大さ
れ、これにより大当たり予告ライン82上で、大当たり
予告に対するリーチ状態となる。次いで、静止変動の第
2段階(c)において、中央中段の表示領域3b2の図
柄が拡大される。即ち、第5パターンの静止変動では、
第1段階(b)で2図柄、第2段階(c)で1図柄が拡
大されることにより、3本の大当たり予告ライン81,
82,87で、大当たり予告に対するリーチ状態とな
る。大当たり予告のトリプルリーチ状態となるのであ
る。そして、静止変動の第3段階(d)において、右端
中段の表示領域3b3の1図柄が拡大されると、中段の
表示領域3bを繋ぐ大当たり予告ライン87上に拡大図
柄が並び、大当たり予告が確定する。
【0096】第6パターンは、静止変動の第2段階
(c)までが第5パターンと同様に変化するものであ
り、大当たり予告のトリプルリーチ状態となっている。
この第6パターンの第3段階(d)では、右端の中段及
び下段の表示領域3b3,3c3の2図柄が拡大され、
2本の大当たり予告ライン81,87に拡大図柄が並ん
で2ラインの大当たり予告が確定する。本実施例では、
大当たり予告ライン81〜88の確定ライン数により再
変動後の大当たりの発生確率に重み付けがなされてい
る。即ち、大当たり予告ライン81〜88の確定ライン
数が多いほど、再変動後の大当たりの発生確率が高くな
っている。よって、第6パターンの静止変動では、大当
たり予告ライン81〜88の確定ライン数が「1」であ
った第1〜第5パターンの静止変動に比べて、再変動後
の大当たりの発生確率が大となっている。
【0097】第7パターンは、4本の大当たり予告ライ
ン81〜83,87において大当たり予告のリーチ状態
が発生し(c)、最終的に1本の大当たり予告ライン8
7で大当たり予告が確定するパターンである(d)。よ
って、かかる第7パターンの静止変動では、大当たり予
告のリーチ状態において(c)、遊技者の期待感を大い
に高めることができると共に、静止変動の終了によって
も(d)、1本の大当たり予告ライン87が確定するの
で、高められた期待感を持続させることができる。
【0098】図18は、静止変動の第8〜第11パター
ンを示した図であり、1又は複数本の大当たり予告ライ
ン81〜88において、大当たり予告のリーチ状態の発
生と(c)、大当たり予告の確定とが(d)、それぞれ
各パターン毎に図示されている。
【0099】図19は、静止変動の第12〜第14パタ
ーンを示した図である。これらのパターンでは、まず、
第1段階において大当たり予告ライン82に3の拡大図
柄が並んで1本の大当たり予告が確定する(b)。その
後、更に第2段階で複数の大当たり予告のリーチ状態が
発生し(c)、最終的に第3段階において複数本の大当
たり予告ライン81〜88で大当たり予告が確定する
(d)。これら第12〜第14パターンのうち、特に第
14パターンでは、第3段階において(d)、未拡大図
柄のいずれかが1図柄でも拡大すれば大当たり予告のラ
イン数が確実に増加するパターンになっているので、遊
技者の期待感を否応なしに高めることができる。
【0100】このように第12〜第14パターンの静止
変動では、大当たり予告を確定した上で(第1段階
(b))、更に第2段階(c)、第3段階(d)へと進
行するにつれて、大当たり予告の確定ライン数が増加す
る方向に静止変動が展開される。前記した通り、大当た
り予告の確定ライン数が多いほど、再変動後の大当たり
の発生確率が高くなるように重み付けがされている。よ
って、静止変動の第1段階での大当たり予告の確定によ
り再変動を確実とした上で、更に、その再変動後の大当
たりの発生確率を上昇方向に変化させる静止変動が展開
されるので、遊技者に、再変動を確信させて安堵感を与
えつつ、再変動後の大当たりの発生に大きな期待を抱か
せることができる。また、第2段階(c)、第3段階
(d)で現出させる拡大図柄の数や位置により様々な演
出パターンを提供することができるので、遊技者を飽き
させることがない。
【0101】更に、大当たり予告の確定ライン数が多く
なるということは、大枠で拡大される図柄の数が多くな
るということである。この拡大図柄数の多い少ないは非
常に認識し易い情報であり、遊技に不慣れな遊技者でも
一目で認識することができる。よって、表示画面に表示
される内容の意図する所(大当たりの確率の大小)を容
易に理解させることができ、遊技に対する興趣を高める
ことができる。
【0102】なお、静止変動の第1段階(b)で確定し
た大当たり予告を、第2段階(c)(d)以降の静止変
動で解除するようにしても良い。具体的には、第1段階
(b)で一旦拡大された図柄を、第2又は第3段階
(c)(d)の静止変動で元の大きさに戻すのである。
【0103】図20は、静止変動の第15〜第18パタ
ーンを示した図である。第15〜第18パターンは、大
当たり予告が確定して再変動が実行されるパターンであ
り、図20中、上から順に第15、第16、第17、第
18パターンが図示されている。
【0104】第15及び第16パターンは、静止変動の
第1段階(b)において、1本の大当たり予告ライン8
2で大当たり予告が確定した後、引き続く第2段階
(c)においても更に別の大当たり予告ライン83で大
当たり予告が確定するパターンである。つまり、第2段
階(c)までに、2本の大当たり予告ライン82,83
で大当たり予告が確定すると共に、5本の大当たり予告
ライン81,85〜88で大当たり予告のリーチ状態と
なる。よって、静止変動の第3段階(d)で1以上の拡
大図柄が現出すると、大当たり予告の確定ライン数が確
実に増加するのである。
【0105】具体的に、第15パターンでは、第3段階
(d)で右端上段の表示領域3a3に拡大図柄が現出
し、これにより、更に2本の大当たり予告ライン85,
86で大当たり予告が確定する。また、第16パターン
では、第3段階(d)で右端の上・中・下段すべての表
示領域3a3,3b3,3c3に拡大図柄が現出し、こ
れにより、更に6本の大当たり予告ライン81,84〜
88で大当たり予告が確定し、その結果、8本すべての
大当たり予告ライン81〜88で大当たり予告が確定す
る。
【0106】再変動後の大当たりの発生(抽選)確率
は、大当たり予告の確定ライン数により重み付けがなさ
れる一方で、大当たり予告の確定ライン数が多く形成さ
れるパターンの現出確率は低く設定されている。このた
め、第15及び第16パターンの静止変動は希にしか現
出されないが、かかる希なパターンの静止変動が現出さ
れた場合には、遊技者の興趣を高めることができる。
【0107】第17及び第18パターンは、拡大図柄の
現出パターンに方向性を持たせず、ランダムに拡大図柄
を現出させる静止変動のパターンを図示したものであ
り、大当たり予告の確定を期待できない状態から、一気
に大当たり予告を確定させる静止変動のパターンであ
る。
【0108】上記した第1〜第16パターンでは、静止
変動の第2段階(c)までに大当たり予告のリーチ状態
が現出され、大当たり予告に対する期待が高められてい
るが、第17及び18パターンでは、静止変動の第2段
階(c)までに、拡大図柄は現出するものの、いずれの
大当たり予告ライン81〜88においても大当たり予告
のリーチ状態には至っていない。しかし、第3段階
(c)で、一度に複数の拡大図柄を現出させて、大当た
り予告を確定させるのである(第17パターンでは大当
たり予告ライン81,第18パターンでは大当たり予告
ライン85)。
【0109】このように、第17及び第18パターンの
静止変動によれば、第2段階(c)の静止変動を終了し
た時点で、いずれの大当たり予告ライン81〜88にお
いてもリーチ状態が現出されず、故に大当たり予告のは
ずれが予想されるので、遊技者には失望感がもたらされ
るが、第3段階(d)の静止変動で大当たり予告ライン
が確定することにより、かかる失望感が一気に再変動後
の大当たりへの期待感に変化する。よって、遊技者の心
理にダイナミックな変化を引き起こすことができ、遊技
に対する興趣を一層高めることができる。
【0110】図21は、静止変動の第19パターンを示
した図である。第19パターンも上記したパターンと同
様に大当たり予告が確定すると再変動が実行されるパタ
ーンであり、現出する拡大図柄が、スクロール停止時に
表示された図柄とは異なる種類の図柄で表示される。
【0111】この第19パターンでは、図15に示した
第1パターンと同様に、図21(a)には横スクロール
停止直後の図柄が表示されており、LCD3の表示画面
上段の表示領域3aには左から順に「貝」、「カメ」、
「貝」の各図柄が、中段の表示領域3bには「アンコ
ウ」、「貝」、「ジュゴン」の各図柄が、下段の表示領
域3cには「アンコウ」、「貝」、「ジュゴン」の各図
柄が、それぞれ停止表示されている。
【0112】この状態から図21(b)に示すように、
大当たり予告ライン87において、スクロール停止直後
には通常の大きさであった「アンコウ」、「貝」、「ジ
ュゴン」の各図柄が縮小される。この図柄形状の縮小
(変更)は、スクロール停止時に表示されている通常の
大きさの図柄が縮小図柄と差し替えられることにより行
われる。
【0113】そして引き続く第2段階(c)で、縮小さ
れた各図柄が拡大され、大当たり予告ライン87に3の
拡大図柄が並び大当たり予告が確定される。しかも、こ
のとき、左端中段の表示領域3b1の図柄は「アンコ
ウ」から「ジュゴン」へ、中央中段の表示領域3b2の
図柄は「貝」から「ジュゴン」へと変更され、その結
果、拡大図柄は全て同一の「ジュゴン」の拡大図柄とな
っている。つまり、スクロール停止時に表示されていた
図柄の種類とは、異なる種類の拡大図柄を現出させるこ
とにより、同一種類の3の拡大図柄で、大当たり予告を
確定するのである。
【0114】なお、この第19パターンでは、静止変動
の第2段階(c)で大当たり予告が確定してしまうの
で、第2段階(c)の終了を契機として再変動が実行さ
れる。また、第19パターン以外の他の静止変動におい
ても、図柄の拡大時に図柄の種類を変更して、大当たり
予告の確定を同一種類の図柄で行うようにしても良い。
【0115】図22は、静止変動の第20〜第22パタ
ーンを示した図である。かかるパターンについても同様
に、大当たり予告が確定すると再変動が実行されるパタ
ーンであり、図22中、上から順に第20、第21、第
22パターンが表示されている。これらの第20〜第2
2パターンは、拡大図柄の現出に先立って縮小図柄を現
出させ、その縮小図柄により拡大図柄の現出位置を示唆
するものである。
【0116】第20パターンでは、第2段階(c)で大
当たり予告のリーチ状態となった大当たり予告ライン8
7上に、次の第3段階(d)で拡大図柄が表示された場
合に大当たり予告が確定する位置に(右端中段の表示領
域3b3に)、縮小図柄を現出させるパターンである。
また、第21パターンでは、大当たり予告のリーチ状態
となった第2段階(c)で、次の第3段階(d)で拡大
図柄が表示された場合に大当たり予告が確定する位置以
外にも、縮小図柄を現出させるパターンである。更に、
第22パターンは、静止変動の第1段階(b)から縮小
図柄を現出させ、その縮小図柄により第2段階(c)で
拡大図柄が現出し得る位置を示唆するパターンである。
なお、かかる第21〜第23パターンで縮小された図柄
の内、拡大図柄に差し替えられない縮小図柄は、通常の
図柄に差し替えられて再表示される。
【0117】第20〜第22パターンによれば、遊技者
の注意を表示される縮小図柄に引き付ける一方、拡大図
柄への変化の兆しを遊技者に印象づけることができる。
また、第21パターンでは、大当たり予告のリーチ状態
となった第2段階(c)で現出する縮小図柄を、大当た
り予告が確定する位置以外へも現出させるので、遊技者
に、大当たり予告に対する期待感と共に、はずれに対す
る不安感を与えることとなる。よって、第3段階(d)
で大当たり予告が確定すると、一層大きな喜びを遊技者
に与えることができる。更に、第22パターンでは、第
1段階(b)から縮小図柄が現出するので、よりダイナ
ミックに図柄が変化している印象を遊技者に与えること
ができる。
【0118】図23は、静止変動の第23及び第24パ
ターンを示した図である。かかるパターンはLCD3の
画面上を一方から他方に向かって順次、図柄の拡大(変
更)を行うのではなく、ランダムに縮小図柄と拡大図柄
とを現出させて、大当たり予告を確定させるものであ
る。
【0119】特に、第24パターンは、まず、全ての表
示図柄を縮小した後(b)、縮小された全図柄を拡大す
る(c)。次いで、拡大図柄のいくつかを通常の図柄に
差し替えて再表示するものであり、その際に1又は複数
の大当たり予告ライン81〜88で大当たり予告が確定
するように拡大図柄を残すものである((d)では、大
当たり予告ライン85で大当たり予告が確定してい
る)。全ての図柄の形状が一度に変化するので、遊技者
に与えるインパクトの強い静止変動パターンである。
【0120】また、第2段階(c)で全ての図柄が拡大
されるので、遊技者には大きな期待(大当たり予告の確
定に対する期待)を与えて、その興趣を高めることがで
きると共に、第3段階(d)においていくつかの拡大図
柄が通常の図柄に戻されるが、その通常の図柄に戻され
る図柄の位置や数によって大当たり予告の確定ライン数
が異なるので、遊技者を図柄の変化する様子に熱中させ
ることができる。
【0121】図24と図25とは、静止変動は実行され
るものの、大当たり予告の確定に至らない、つまり大当
たり予告ライン81〜88上に3の拡大図柄が並ばない
はずれパターンを示した図である。図24には、上から
順に第25〜第28パターンまでが示されている。これ
ら第25〜第28パターンは、静止変動の第2段階
(c)で、いずれかの大当たり予告ライン81〜88上
に大当たり予告のリーチ状態が形成されるが、第3段階
(d)ではずれとなるパターンである。
【0122】第25パターンは、この第3段階(d)に
おいて、リーチ状態を形成している大当たり予告ライン
87上の拡大図柄を通常の図柄に差し替えて再表示し、
はずれを確定するものである。このパターンでは、拡大
図柄を通常の図柄で再表示せずに、第2段階(c)の表
示状態(大当たり予告のリーチ状態)のまま、静止変動
を終了して、はずれを確定しても良い。また、第26パ
ターンは、第3段階(d)において、リーチ状態が形成
されている大当たり予告ライン87から外れた位置に拡
大図柄を現出させてはずれを確定するパターンである。
【0123】第27パターンは、静止変動の第2段階
(c)で、大当たり予告ライン87上で大当たり予告の
リーチ状態が形成されると共に、大当たり予告が確定す
る位置に縮小図柄が現出されるが、第3段階(d)で、
かかる縮小図柄は拡大図柄へと変化せず通常の図柄で再
表示されるはずれパターンである。第28パターンは、
複数の縮小図柄により拡大図柄の現出位置が示唆される
が(c)、大当たり予告が確定しない位置に現出した縮
小図柄が拡大図柄に差し替えられて(d)、はずれが確
定するはずれパターンである。
【0124】図25には、上から順に第29〜第32パ
ターンまでが示されている。第29〜第31パターンに
は、1又は複数本の大当たり予告ライン81〜88にお
いて、大当たり予告のリーチ状態の発生と(c)、大当
たり予告のはずれの確定とが(d)、それぞれ各パター
ン毎に図示されている。また、第32パターンは、縮小
図柄、拡大図柄がランダムに現出するパターンであり、
全ての図柄が一旦拡大図柄で表示されるが(c)、その
後再び全ての図柄が通常の図柄で再表示され(d)、は
ずれが確定するパターンである。
【0125】上記した各はずれパターンは、大当たり予
告のリーチ状態(第32パターンについては大当たり予
告の状態)が形成された後に、はずれとなるので、遊技
者に心理的な起伏をもたらすことができ、その興趣を深
めることができる。
【0126】図15〜図25を参照して静止変動の第1
〜第32パターンを説明したが、静止変動は、通常の変
動表示が必ずしも(リーチ無しの)はずれ状態で終了し
た場合に限り行われ得るものではない。即ち、図26に
示すはずれリーチ状態や、図27に示す大当たり状態、
更には図28に示すダブルリーチ状態または大当たり且
つリーチ状態で、通常の変動表示が終了した場合にも行
われ得るものである。
【0127】なお、図27に示すように、通常の変動表
示が通常図柄で大当たりした場合、静止変動で大当たり
予告が確定すれば、更に有利な遊技状態を取り得るよう
に、静止変動後の再変動を行わせる。例えば、図27に
示す第35及び第36パターンのような場合において
は、通常変動の大当たり図柄がノーマルな大当たり図柄
であれば、再変動後には確変図柄で大当たりが発生する
ようにするのである。また、通常変動で大当たりした
後、静止変動で大当たり予告が確定すれば、再変動後の
大当たり図柄とは無関係に、確変図柄で大当たりが発生
した場合と同じ遊技価値を付与するようにしても良い。
【0128】更に、静止変動で大当たり予告が確定した
場合、必ずしも再変動する必要はない。例えば、図27
及び図28に示す第35,36,38パターンに示すよ
うに、静止変動の大当たり予告が同一図柄で確定した場
合には、再変動を行わず、そのまま大当たりを確定させ
るようにしても良い。
【0129】請求項1記載の動的表示としてはLCD3
上で行われる変動表示が該当する。
【0130】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。
【0131】例えば、上記実施例では、拡大された3図
柄がいずれかの大当たり予告ライン81〜88上に並ぶ
ことにより変動表示の大当たりを示唆したが、これに代
えて、拡大された3図柄がいずれかの大当たり予告ライ
ン81〜88上に並んだ場合に大当たりを発生させるよ
うにしても良い。また、上記実施例では、全ての図柄の
スクロールが停止した後に各図柄の変形が実行された
が、これに代えて、スクロールが停止した図柄毎に図柄
の変形を実行するようにしても良い。これによれば、通
常の変動表示と静止変動とが組み合わされるので、演出
の多様性を更に増すことができる。縮小図柄の現出は拡
大図柄の現出に先立って行われたが、静止変動の終了時
までの所定時間内で、拡大図柄、通常図柄、縮小図柄の
現出を繰り返して行っても良い。これにより、拡大図柄
の現出を望む遊技者の心情を揺さぶることができ、その
興趣を更に向上させることができる。
【0132】また、静止変動で実行される図柄の表示態
様の変更は、図柄の形状を変更することにより実行され
たが、これに変えて、図柄の色や明るさを変更すること
によって図柄の表示態様を変更するようにしても良い。
更に、図柄の変形に先だって、遊技者に図柄が変形され
ることを予測(報知)させる演出、例えば、変動開始時
に一旦全図柄を拡大(或いは縮小)する演出などを行っ
ても良い。これによれば、図形の変形という一般的な演
出とは異なる演出が実行されても、遊技者には事前に報
知されているので違和感を与えることがない。
【0133】本実施例では、変動表示の大当たりライン
71〜75は5ラインと、大当たり予告ライン81〜8
8は8ラインとされたが、必ずしもこれに限られるもの
でなく、両ラインを1ライン以上の任意のライン数で構
成しても良い。また、必ずしも隣り合う3つの表示領域
を直線状に繋ぐラインを大当たりライン71〜75また
は大当たり予告ライン81〜88とする必要はなく、例
えばく字状やV字状の非直線状のラインで大当たりライ
ンや大当たり予告ラインを形成するようにしても良い。
【0134】上記各実施例では、いずれも表示用制御基
板Dで行われたが、かかる制御を表示用制御基板D以外
の他の制御基板で行うようにしても良い。例えば、主制
御基板Cと表示用制御基板Dとの間に、制御基板を設
け、その制御基板でかかる制御を行うように構成しても
良い。或いは、主制御基板C自体で、かかる制御を行う
ように構成しても良い。
【0135】本発明を上記実施例とは異なるタイプのパ
チンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりす
ると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当た
り状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるよ
うなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称さ
れる)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表
示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要
条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施し
ても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀
球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマ
シンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施す
るようにしても良い。
【0136】なお、スロットマシンは、例えばコインを
投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバー
を操作することにより図柄が変動され、ストップボタン
を操作することにより図柄が停止されて確定される周知
のものである。従って、スロットマシンの基本概念とし
ては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示
した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、
始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して
識別報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばスト
ップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過
することにより、識別情報の変動が停止され、その停止
時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件
として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別
遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、
この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として
挙げられる。
【0137】また、パチンコ機とスロットマシンとが融
合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図
柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手
段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないも
のが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)
に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操
作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボ
タンの操作に起因して、或いは、所定時間経過すること
により、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄
がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊
技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者に
は、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
【0138】以下に本発明の変形例を示す。請求項1記
載の遊技機において、前記第1特定態様発生表示は、前
記識別情報の動的表示の結果によって生じる表示状態で
あり、前記第2特定態様発生表示は、前記識別情報を視
覚的に識別可能な状態においてその表示態様の変更され
た識別情報を含む表示状態であることを特徴とする遊技
機1。第1特定態様発生表示または第2特定態様発生表
示により発生可能な特定表示態様としては大当たり、リ
ーチ、スーパーリーチなどの状態が挙げられる。識別情
報の動的表示は繰り返して行われるものであるので、そ
の演出が単調になりがちになる。しかし、常道を逸脱し
た(見慣れない)演出では、その意図を遊技者に伝える
ことができない。このため、動的表示の結果によって生
じる表示状態と識別情報の表示態様が変更される表示状
態との2の表示状態によって特定態様発生表示を行え
ば、演出を多様化して遊技者を飽きさせない。加えて、
各特定態様発生表示の演出は遊技者が容易に理解できる
ものであるので、演出される特定態様発生表示により、
大当たり、リーチ、スーパーリーチなどの特定表示態様
を遊技者に報知することができる。
【0139】請求項1記載の遊技機または遊技機1にお
いて、前記第1特定態様発生表示と前記第2特定態様発
生表示とは前記表示装置において同一画面上に表示可能
であることを特徴とする遊技機2。第1特定態様発生表
示と前記第2特定態様発生表示という異なる演出が組み
合わされた多様な演出を遊技者に提供することができ、
遊技者を飽きさせない。
【0140】請求項1記載の遊技機または遊技機1もし
くは2において、前記表示装置に表示される第1特定態
様発生表示と第2特定態様発生表示とに基づいて、付与
される所定の遊技価値が変化することを特徴とする遊技
機3。一般に、表示態様と所定の遊技価値とは対応づけ
られているが、表示態様のバリエーションが少ないと、
対応づけられる遊技価値に様々な変化を持たせ難く、遊
技の演出が単調になってしまう。しかし、第1特定態様
発生表示と第2特定態様発生表示とに基づいて遊技価値
を変化させれば、表示態様がバリエーションに富むこと
から、各表示態様に対応づけて様々な遊技価値を提供す
ることができる。このため、ゲームに多様性を持たせる
ことができ、遊技者の興趣を高め遊技に熱中させること
ができる。
【0141】遊技機1から3のいずれかにおいて、表示
態様の変更された識別情報が所定の条件を満たす場合
に、その遊技状態が、識別情報の表示態様が変更される
以前の遊技状態より遊技者に有利な状態となることを特
徴とする遊技機4。表示態様の変化により、遊技状態が
有利な状態に変化したことを容易に遊技者に報知するこ
とができ、その興趣を高めることができる。尚、遊技状
態の有利な状態とは、例えば、所定の遊技価値が付与さ
れることを示唆する状態であるリーチやスーパーリー
チ、或いは、所定の遊技価値が付与される状態である大
当たり等が挙げられる。
【0142】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
4のいずれかにおいて、遊技状態が有利な状態に変化せ
ずに動的表示が終了する(予め定めた表示結果を導出す
る)場合に、その終了前(導出前)に前記第1特定態様
発生表示または前記第2特定態様発生表示により特定表
示態様の発生を示唆する演出を実行するものであること
を特徴とする遊技機5。遊技状態が有利な状態に変化せ
ずに動的表示が終了する(予め定めた表示結果を導出す
る)場合(例えば、リーチがはずれる場合など)に、単
純に動的表示を終了(導出)させてしまうと、ゲームに
起伏が無く遊技者の興趣を向上させることができない。
しかし、遊技状態が有利な状態に変化せずに動的表示が
終了する(予め定めた表示結果を導出する)場合にも、
遊技状態が有利に変化する可能性を演出することで、遊
技者の興趣を向上させることができる。
【0143】遊技機2から5のいずれかにおいて、前記
表示装置の同一画面上で前記第1特定態様発生表示と前
記第2特定態様発生表示とにより特定表示態様が示唆さ
れた場合に、いずれか一方の表示により特定表示態様が
示唆された場合よりも遊技状態を有利に変化し得ること
を特徴とする遊技機6。前記第1特定態様発生表示と前
記第2特定態様発生表示とが同時に表示されると、いず
れか一方が表示される場合よりも表示状態の変化が大き
い。一般に表示状態の大きな変化は遊技者に抱かせる期
待感を大きくするので、かかる表示状態の変化が発生し
た場合に変化の大きさ相応の遊技価値を付与することに
よって遊技者に満足感を与えることができる。
【0144】遊技機1から6のいずれかにおいて、前記
第2特定態様発生表示で表示態様の変更される識別情報
は複数であることを特徴とする遊技機7。複数の識別情
報の表示態様を変化させることは、その組み合わせによ
り様々な演出を行うことができるので、遊技者に多彩な
演出を提供することができる。
【0145】遊技機1から7のいずれかにおいて、前記
第2特定態様発生表示における識別情報の表示態様の変
更は、所定のタイミングで実行されることを特徴とする
遊技機8。前記所定のタイミングとしては、表示装置に
表示される一部の識別情報の動的表示が停止するタイミ
ング、表示装置に表示される全ての識別情報の動的表示
が停止するタイミング等が例示される。
【0146】遊技機7または8において、前記第2特定
態様発生表示で表示態様の変更された識別情報が大当た
りライン上に並ぶことによって、識別情報の表示態様が
変更される以前の遊技状態より遊技者に有利な遊技状態
となることを特徴とする遊技機9。大当たりライン上で
識別情報の表示態様が変更されるので、遊技者の興味を
引き付けることができる。また、表示態様が変更された
識別情報が大当たりライン上に並ぶか否かにより引き続
く遊技状態が有利になるか否かが左右されるので、遊技
者の興趣を高め、一層遊技に熱中させることができる。
【0147】遊技機7から9いずれかにおいて、前記第
2特定態様発生表示で表示態様の変更された識別情報が
大当たりライン上に並んだ場合に、識別情報の動的表示
を再実行し、その動的表示が予め定めた表示結果を導出
した場合に所定の遊技価値を付与するものであることを
特徴とする遊技機10。識別情報の動的表示の再実行
は、継続される遊技が有利な遊技状態へ展開する期待感
をもたらし、遊技者の興趣を高めることができる。
【0148】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
10のいずれかにおいて、前記表示装置は複数の識別情
報を同時に表示可能な表示領域を備え、隣り合う複数の
識別情報を直線上に繋ぐラインを大当たりラインとする
ものであり、その大当たりライン上において、動的表示
の変動時における大当たりラインと、所定の遊技価値が
付与されることを示唆する表示状態を形成する大当たり
示唆ラインとを形成することを特徴とする遊技機11。
動的表示の大当たりラインと大当たり示唆ラインとが、
遊技者にわかりやすいラインで形成されるので、遊技者
は遊技状態の変化を簡単に認識することができる。
【0149】遊技機11において、大当たり示唆ライン
数を動的表示の変動時における大当たりライン数以上で
構成することを特徴とする遊技機12。遊技者は動的表
示の大当たりラインを大当たり示唆ラインとして認識し
ていることが多いが、大当たり示唆ラインが大当たりラ
イン数以上の数で構成されていると、遊技に意外性を見
いだすことができ飽きさせない。また、遊技者に有利な
遊技状態が頻繁に現出するイメージを遊技者に与えるこ
とができ、遊技に対する期待感を一層高めることができ
る。
【0150】遊技機11または12において、大当たり
示唆ライン上に表示態様の変更された識別情報を不規則
に現出させて、特定表示態様の発生を示唆する前記第2
特定態様発生表示へ導くものであることを特徴とする遊
技機13。大当たり示唆ライン上に表示態様の変更され
た識別情報が並ぶことにより所定の遊技価値が付与され
ること(特定表示態様の発生)を示唆する第2特定態様
発生表示が形成されるが、かかる場合に、不規則に表示
態様の変更された識別情報が現出すると、遊技状態が有
利に変化するか否かの予測が困難となり、表示状態が決
定されるまで遊技者の興趣を維持することができる。
【0151】遊技機11または12において、大当たり
示唆ライン上で順次、識別情報の表示態様を変更して、
特定表示態様の発生を示唆する前記第2特定態様発生表
示へ導くものであることを特徴とする遊技機14。大当
たり示唆ライン上に表示態様の変更された識別情報が並
ぶことにより所定の遊技価値が付与されることを示唆す
る第2特定態様発生表示が形成されるが、かかる場合
に、該表示状態へ導くように順次識別情報の表示態様を
変更すれば、遊技状態が遊技者に有利になっていく様を
段階的に演出することができ、遊技者の興趣を一層高め
て遊技に熱中させることができる。
【0152】遊技機11または12において、所定の遊
技価値が付与されることを示唆しない表示状態におい
て、複数の識別情報の表示態様を変更することにより、
所定の遊技価値が付与されることを示唆する前記第2特
定態様発生表示へと遷移させるものであることを特徴と
する遊技機15。所定の遊技価値が付与されることを示
唆しない表示状態から示唆する表示状態へと遷移すれ
ば、遊技者の心理的な高揚感を引き出すことができ、よ
り遊技に対する興趣を高めることができる。
【0153】遊技機11から15のいずれかにおいて、
前記第2特定態様発生表示は、複数の大当たり示唆ライ
ン上で特定表示態様の発生を示唆する表示状態が形成さ
れるように識別情報の表示態様が変更されるものである
ことを特徴とする遊技機16。複数の大当たり示唆ライ
ンにおいて、表示態様の変更された識別情報を並ばせる
ことができ、多くの異なる遊技状態を提供することがで
きる。また、例えば、表示態様の変更された識別情報が
並んだ大当たり示唆ライン数と付与される遊技価値とを
相関させる、つまり、表示態様の変更された識別情報の
揃った大当たり示唆ライン数に応じて、付与される遊技
価値を高くするなどにより、演出を多様化することがで
きる。
【0154】遊技機11から16のいずれかにおいて、
1の大当たり示唆ライン上に表示態様の変更された識別
情報が並んだ後に、更に、別の大当たり示唆ライン上に
表示態様の変更された識別情報を現出させることを特徴
とする遊技機17。遊技者は一般的に大当たりを所望す
るので、常に最も有利な遊技状態が演出されることを期
待する。このため、遊技状態が発展していくことを期待
してるが、第2特定態様発生表示が単調に終了してしま
うと、それ以上の遊技の展開が望めず、遊技に対して失
望感を抱いてしまう。しかし、第2特定態様発生表示の
1の大当たり示唆ライン上に表示態様の変更された識別
情報が並んだ後にも、更に表示態様の変更された識別情
報を現出させることにより、遊技者に更に有利な遊技状
態への変化を期待させることができ、遊技への興趣を更
に高めることができる。
【0155】遊技機7から17のいずれかにおいて、所
定の区分毎に一括して識別情報の表示態様を変更するも
のであることを特徴とする遊技機18。
【0156】遊技機1から18のいずれかにおいて、識
別情報の表示態様の変更に先だって、その旨を予見させ
る演出を実行するものであることを特徴とする遊技機1
9。識別情報の表示態様の変更を予見しうる演出が実行
されるので、識別情報の表示態様が変更されても遊技者
に違和感を抱かせることがない。尚、該演出の実行のタ
イミングとしては、識別情報の動的表示の開始前であっ
ても、実行中であっても良く、その演出としては、識別
情報の一部または全部のフラッシュや、その形状を暫時
変更することなどが挙げられる。
【0157】遊技機1から19のいずれかにおいて、識
別情報の表示態様の変更は、識別情報の形状の変更であ
ることを特徴とする遊技機20。形状の変更は遊技者の
視覚に効果的に訴えることができる演出であるので、そ
の演出の意図を容易に遊技者に伝えることができ、遊技
者の興趣を高めることができる。
【0158】遊技機1から19のいずれかにおいて、識
別情報の表示態様の変更は、識別情報の色の変更である
ことを特徴とする遊技機21。
【0159】遊技機1から19のいずれかにおいて、識
別情報の表示態様の変更は、識別情報の明るさの変更で
あることを特徴とする遊技機22。
【0160】遊技機20において、識別情報の形状の変
更は、識別情報の拡大を含むものであることを特徴とす
る遊技機23。識別情報の拡大は遊技者に認識されやす
い平易な形状の変更(変形)であるので、演出の意図を
遊技者が容易にくみ取ることができる。
【0161】遊技機20または23において、識別情報
の形状の変更は、識別情報の縮小を含むものであること
を特徴とする遊技機24。識別情報の形状の変更(変
形)に縮小を含むことにより、形状の変更パターンを多
く用意することができ、趣向を凝らした演出を遊技者に
提供することができる。また、1の識別情報の形状につ
いて拡大と縮小とを1の変動パターンの中で実行すれ
ば、よりダイナミックに識別情報の形状が変更されるこ
ととなり、遊技者の興趣を一層高めることができる。
【0162】遊技機24において、拡大された識別情報
の現出に先だって、縮小した識別情報の現出により拡大
された識別情報の現出を予告し得ることを特徴とする遊
技機25。
【0163】遊技機20または23から25のいずれか
において、形状変更後の識別情報が同一の種類の識別情
報となるように、識別情報の差し替えを実行することを
特徴とする遊技機26。
【0164】遊技機1から26のいずれかにおいて、表
示態様が変更された識別情報を変更前の表示態様で再現
出させるものであることを特徴とする遊技機27。
【0165】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
27のいずれかにおいて、前記制御手段は、遊技の制御
を行う主制御手段と、その主制御手段から送信される制
御用コマンドに基づいて前記表示装置に識別情報の動的
表示を行わせる表示用制御手段とを備えており、前記主
制御手段から送信されるコマンドであって、前記表示用
制御手段により識別情報の動的表示を行わせる制御用コ
マンドは、その動的表示の一連のパターンを指定するパ
ターン指定コマンドが含まれていることを特徴とする遊
技機28。主制御手段から表示用制御手段へ、動的表示
の一連のパターンが一度に指示されるので、表示用制御
手段では、その動的表示のパターンの変更処理を一度に
行うことができ、スムースな制御を実現することができ
る。
【0166】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
28のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であ
ることを特徴とする遊技機29。中でも、パチンコ機の
基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンド
ルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊
技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は
作動口を通過)することを必要条件として、表示装置に
おいて変動表示されている識別情報が所定時間後に確定
停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発
生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入
賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入
賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球の
みならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)
が付与されるものが挙げられる。
【0167】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
28のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシン
であることを特徴とする遊技機30。中でも、スロット
マシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる
識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する
可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバ
ー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過すること
により、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定
識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、
遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態
発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒
体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0168】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から2
8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロ
ットマシンとを融合させたものであることを特徴とする
遊技機31。中でも、融合させた遊技機の基本構成とし
ては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示
した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、
始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して
識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばス
トップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経
過することにより、識別情報の変動が停止され、その停
止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条
件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特
別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用
すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数
の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの
球が払い出されるように構成されている遊技機」とな
る。
【0169】
【発明の効果】 本発明の遊技機によれば、動的表示の
結果の予見が困難な識別情報の停止態様によって、所定
の遊技価値の付与を示唆する特定表示態様を発生可能な
第2特定態様発生表示を備えているので、動的表示の表
示結果が導出される前に遊技者による動的表示の結果の
予見を困難にして、遊技の期待感を高めて、その興趣を
維持させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ機の遊技盤
の正面図である。
【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図
である。
【図3】 液晶ディスプレイの表示画面を9つの表示領
域に分割した様子を示した図である。
【図4】 変動パターン指定コマンドのコマンドコード
と、そのコマンド内容とを示した図である。
【図5】 (a)は、停止図柄指定コマンドのコマンド
コードと、そのコマンドコードによって指定される図柄
番号との対応関係を示した図である。(b)は、20種
類の図柄コードと図柄名との対応関係を示した図であ
る。
【図6】 (a)は、上段の表示領域で変動表示される
仮想図柄リールの構成を模式的に示した図であり、
(b)は、中段の表示領域で変動表示される仮想図柄リ
ールの構成を模式的に示した図であり、(c)は、下段
の表示領域で変動表示される仮想図柄リールの構成を模
式的に示した図である。
【図7】 図柄停止コマンドのコマンドコードと、その
コマンド内容とを示した図である。
【図8】 停電の発生等によるパチンコ機の電源断時
に、主制御基板で実行されるNMI割込処理のフローチ
ャートである。
【図9】 主制御基板で実行されるメイン処理のフロー
チャートである。
【図10】 パチンコ機の電源入時に主制御基板のメイ
ン処理の中で実行される初期化処理のフローチャートで
ある。
【図11】 主制御基板のメイン処理の中で実行される
コマンド設定処理のフローチャートである。
【図12】 表示用制御基板の受信割込で実行されるコ
マンド受信処理のフローチャートである。
【図13】 表示用制御基板のメイン処理で実行される
変動表示処理のフローチャートである。
【図14】 全図柄を一度に確定させる変動表示のタイ
ミングチャートである。
【図15】 変動表示の中で実行される静止変動の第1
パターンを示した図である。
【図16】 変動表示の中で実行される静止変動の第2
〜第4パターンを示した図である。
【図17】 変動表示の中で実行される静止変動の第5
〜第7パターンを示した図である。
【図18】 変動表示の中で実行される静止変動の第8
〜第11パターンを示した図である。
【図19】 変動表示の中で実行される静止変動の第1
2〜第14パターンを示した図である。
【図20】 変動表示の中で実行される静止変動の第1
5〜第18パターンを示した図である。
【図21】 変動表示の中で実行される静止変動の第1
9パターンを示した図である。
【図22】 変動表示の中で実行される静止変動の第2
0〜第22パターンを示した図である。
【図23】 変動表示の中で実行される静止変動の第2
3,第24パターンを示した図である。
【図24】 変動表示の中で実行される静止変動の第2
5〜第28パターンを示した図である。
【図25】 変動表示の中で実行される静止変動の第2
9〜第32パターンを示した図である。
【図26】 変動表示の中で実行される静止変動の第3
3,第34パターンを示した図である。
【図27】 変動表示の中で実行される静止変動の第3
5,第36パターンを示した図である。
【図28】 変動表示の中で実行される静止変動の第3
7,第38パターンを示した図である。
【符号の説明】
3 液晶ディスプレイ(表示装置) 3a 上段の表示領域 3b 中段の表示領域 3c 下段の表示領域 3a1〜3c3 各図柄の表示領域 22 表示用制御基板のプログラムRO
M 23 表示用制御基板のワークRAM 31 変動パターン指定コマンド(制御
用コマンドの一部) 32 停止図柄指定コマンド(制御用コ
マンドの一部) 33 図柄停止コマンド(制御用コマン
ドの一部) 41〜43 仮想図柄リール 71〜75 大当たりライン 81〜88 大当たり予告ライン C 主制御基板(制御手段の一部) D 表示用制御基板(制御手段の一
部) P パチンコ機(遊技機)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図柄等の識別情報を表示する表示装置
    と、その表示装置に識別情報の動的表示を行わせる制御
    手段とを備え、前記識別情報の動的表示が予め定めた表
    示結果を導出した場合に、所定の遊技価値を付与する遊
    技機において、前記識別情報の動的態様によって所定の
    遊技価値の付与を示唆する特定表示態様を発生可能な第
    1特定態様発生表示と、前記識別情報の停止態様によっ
    て所定の遊技価値の付与を示唆する特定表示態様を発生
    可能な第2特定態様発生表示とを備えていることを特徴
    とする遊技機。
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