JP2002281483A - ストリーミングコンテンツ配信システム及び配信方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストリーミングコンテンツに視聴者の志向性
が強く視聴効果の高い広告を挿入して配信する。 【解決手段】 本発明のストリーミングコンテンツ配信
システムは、ストリーミング広告を複数格納する広告Ｄ
Ｂサーバ１１と、ストリーミング広告の挿入箇所の情報
を含むストリーミングコンテンツを複数格納するコンテ
ンツＤＢサーバ１２と、ストリーミング広告とストリー
ミングコンテンツとを視聴者に選択させるポータルサー
バ１４と、選択されたストリーミング広告とストリーミ
ングコンテンツとをそれぞれのデータベースから読み出
し、挿入箇所の情報にしたがってストリーミング広告を
ストリーミングコンテンツに挿入するコンテンツ処理サ
ーバ１３と、これらをネットワーク５を介してユーザ端
末装置３に配信するストリーミング配信サーバ１５とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ストリーミング技
術を用いてコンテンツを配信するストリーミング配信シ
ステム及び配信方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、インターネット上のＷＷＷ（ワー
ルド・ワイド・ウェブ）ページを広告媒体としたウェブ
広告が行われている。近年、このようなウェブ広告にお
いて、広告対象に興味を持つユーザに限って広告を提供
することで、効率よくユーザの購買行動に結びつけるこ
とをねらった個別広告技術が注目されている。例えば、
ウェブ広告の応答率を高めるため、ユーザごとにウェブ
ページでのインライン画像又はバナーとして示されるカ
スタマイズされた広告を提供する技術が特開２０００−
１４８６７５に示されている。

【０００３】また、インターネットにおける情報配信の
技術として、ストリーミング技術がある。ストリーミン
グ技術とは、サーバに対してユーザから要求のあった動
画や音楽などのコンテンツについて、サーバからのコン
テンツ配信とユーザ側でのコンテンツ再生とを、同期を
取りながらほぼリアルタイムで途切れないように行う技
術である。従来、このストリーミング技術を利用して動
画や音楽などのコンテンツを商品とした情報提供サービ
スが行われている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
個別広告技術は、ユーザが見ているウェブページのペー
ジコンテンツやトピックスの種類に基づいてユーザの嗜
好を推測するものか、ユーザの登録したユーザ属性や購
買履歴など過去の記録に基づくものであり、現在のユー
ザが望むものと必ずしも一致せず、広告効果が高いとは
いえなかった。また、従来の広告技術に基づいてストリ
ーミングコンテンツにストリーミング広告を挿入して配
信する場合、挿入箇所でバッファリングによる画像の停
止や途切れが発生するという問題があった。本発明は、
上記課題を解決するためになされたものであり、ストリ
ーミングコンテンツに視聴者の志向性が強く視聴効果の
高い広告を挿入して配信する手段を提供することを目的
とする。また、ストリーミングコンテンツを視聴者の利
用する視聴装置に適合したフォーマットで提供すること
を目的とする。また、ストリーミングコンテンツに視聴
者から見て画像の停止や途切れが発生することなく別の
ストリーミングコンテンツを挿入してストリーミング再
生可能とすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明のストリーミングコンテンツ配信システ
ムは、第１のストリーミングコンテンツを複数格納する
第１のデータベースと、第１のストリーミングコンテン
ツの挿入箇所の情報を含む第２のストリーミングコンテ
ンツを複数格納する第２のデータベースと、第１のスト
リーミングコンテンツとこの第１のストリーミングコン
テンツが挿入される第２のストリーミングコンテンツと
を視聴者に選択させるコンテンツ選択手段と、このコン
テンツ選択手段で選択された第１のストリーミングコン
テンツと第２のストリーミングコンテンツをそれぞれの
データベースから読み出し、これらを電子的ネットワー
クを介して視聴者の視聴装置に配信する配信手段とを備
えたことによって特徴づけられる。

【０００６】このストリーミングコンテンツ配信システ
ムの一構成例は、配信手段が挿入箇所の情報にしたがっ
て第１のストリーミングコンテンツを第２のストリーミ
ングコンテンツに挿入する挿入手段を有する。この場
合、第２のストリーミングコンテンツに挿入される第１
のストリーミングコンテンツの挿入箇所は、挿入手段が
所定の挿入ルールに基づいて決定する。また、ストリー
ミングコンテンツ配信システムの別の構成例は、さら
に、視聴者の視聴装置を含み、この視聴装置は、挿入箇
所の情報にしたがって第１のストリーミングコンテンツ
を第２のストリーミングコンテンツに挿入する挿入手段
を有する。また、ストリーミングコンテンツ配信システ
ムのさらに別の構成例は、第１及び第２のストリーミン
グコンテンツを視聴装置に対応したフォーマットに変換
するフォーマット変換手段をさらに有する。

【０００７】前述のストリーミングコンテンツ配信シス
テムのコンテンツ選択手段の一構成例は、第２のストリ
ーミングコンテンツに挿入する第１のストリーミングコ
ンテンツの種類及び挿入回数の少なくとも一方を視聴者
に選択させる広告数選択手段を有する。また、前述のス
トリーミングコンテンツ配信システムにおいて、視聴者
ごとに第１のストリーミングコンテンツの視聴回数を計
数し、この視聴回数に応じて視聴者に所定商品を割引価
格で購入できる割引クーポンを発行するクーポン発行手
段をさらに有する。前述したストリーミングコンテンツ
配信システムにおける第１のストリーミングコンテンツ
の一構成例は、広告主から提供されるストリーミング広
告である。また、第２のストリーミングコンテンツは、
コンテンツ提供者から提供され、挿入箇所の情報はコン
テンツ提供者により設定される。挿入箇所の情報には少
なくとも１つの挿入箇所が示される。

【０００８】また、本発明のストリーミングコンテンツ
配信方法は、第１のストリーミングコンテンツと、挿入
箇所の情報を含む第２のストリーミングコンテンツとを
視聴者に選択させ、選択された第１のストリーミングコ
ンテンツと第２のストリーミングコンテンツとを電子的
ネットワークを介して視聴者の視聴装置に配信すること
によって特徴づけられる。このストリーミングコンテン
ツ配信方法の一構成例は、挿入箇所の情報にしたがっ
て、第１のストリーミングコンテンツを第２のストリー
ミングコンテンツの同一セッションに挿入し、これらを
配信する。また、このストリーミングコンテンツ配信方
法の別の構成例は、視聴者の視聴装置において、挿入箇
所の情報にしたがって配信された第１のストリーミング
コンテンツを第２のストリーミングコンテンツに挿入す
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に図を用いて発明の実施の形
態を説明する。図１は、本発明の第１の実施の形態とな
るストリーミングコンテンツ配信システムの構成を示す
ブロック図である。本実施の形態のストリーミングコン
テンツ配信システムは、システムの運営者が運営し、コ
ンテンツ提供者から提供されたコンテンツに広告主から
提供された広告を挿入してユーザにストリーミング配信
し、所定の条件を満たしたときにユーザへクーポンを発
行し、クーポンのポイント数に応じて広告商品を割引価
格で販売するストリーミングコンテンツ配信装置１と、
コンテンツ提供者が所有するコンテンツ提供者端末装置
２と、ユーザが所有するユーザ端末装置３と、広告主が
所有する広告主端末装置４とからなる。ストリーミング
コンテンツ配信装置１とコンテンツ提供者端末装置２と
ユーザ端末装置３と広告主端末装置４は、ネットワーク
５によって相互に接続される。

【００１０】ストリーミングコンテンツ配信装置１は、
第１のデータベースとして作用する広告データベースサ
ーバ（以後、広告ＤＢサーバと記す）１１と、第２のデ
ータベースとして作用するコンテンツデータベースサー
バ（以後、コンテンツＤＢサーバと記す）１２と、コン
テンツ処理サーバ１３と、ポータルサーバ１４と、スト
リーミング配信サーバ１５と、ユーザデータベースサー
バ（以後、ユーザＤＢサーバと記す）１６と、商品デー
タベースサーバ（以後、商品ＤＢサーバと記す）１７
と、課金・決済処理サーバ１８とから構成される。これ
らのサーバは、ＬＡＮ（Local Area Network）１９によ
って相互に接続される。

【００１１】広告ＤＢサーバ１１は、広告主から提供さ
れたビデオ映像などの動画広告をユーザにストリーミン
グ配信するためのフォーマットに変換したバイナリデー
タの配信用広告ファイルと、広告主が登録した広告関連
情報と、広告の見本としてユーザに提示するために生成
された広告サムネイル静止画像とを関連づけて蓄積して
いる。ここで、配信用広告ファイルと広告サムネイル静
止画像は、配信対象とするユーザ端末装置３の種類に合
わせたファイル形式と画像サイズ、及びユーザ端末装置
３やネットワーク５の伝送速度に対応したストリーミン
グ配信を可能とするためのエンコードレートのそれぞれ
に対応した種類を蓄積している。広告関連情報は、広告
名、配信を希望するユーザ端末装置の種類やエンコード
レートなどの配信仕様、広告対象とするユーザの属性、
ユーザが広告の商品を購入するときに適用する割引率及
びこれに必要な割引クーポンのポイント数などの各種デ
ータを含む。

【００１２】コンテンツＤＢサーバ１２は、コンテンツ
提供者から提供されたビデオ映像や映画などの動画コン
テンツをユーザにストリーミング配信するためのフォー
マットに変換したバイナリデータの配信用コンテンツフ
ァイルと、コンテンツ内容をユーザに提示するためのコ
ンテンツ関連情報と、エンコードレートや最大同時接続
数などの配信仕様と、広告の最大挿入回数や挿入箇所な
どの広告挿入仕様と、このコンテンツの見本としてユー
ザに提示するために生成されたプレビュー用サンプル映
像ファイル及びコンテンツサムネイル静止画像とを関連
づけて蓄積している。ここで、配信用コンテンツファイ
ル、サンプル映像ファイル及びコンテンツサムネイル静
止画像は、配信対象とするユーザ端末装置３の種類に合
わせたファイル形式と画像サイズ、及びユーザ端末装置
３やネットワーク５の伝送速度に対応したストリーミン
グ配信を可能とするためのエンコードレートのそれぞれ
に対応した種類を蓄積している。

【００１３】コンテンツ処理サーバ１３は、コンテンツ
提供者の要求に応じてコンテンツ提供者端末装置２にネ
ットワーク５経由でコンテンツのアップロード環境を提
供し、コンテンツ提供者端末装置２からアップロードさ
れたオリジナルのコンテンツファイルを元にして各種の
配信用コンテンツファイルとサンプル映像ファイルとコ
ンテンツサムネイル静止画像とを生成する機能と、広告
主の要求に応じて広告主端末装置４にネットワーク５経
由で広告のアップロード環境を提供し、広告主端末装置
４からアップロードされたオリジナルの広告ファイルを
元にして各種の配信用広告ファイルと広告サムネイル静
止画像とを生成する機能と、ユーザの要求に応じてコン
テンツＤＢサーバ１２から指定された配信用コンテンツ
ファイルを取り出すと共に、広告ＤＢサーバ１１から指
定された配信用広告ファイルを取り出して、配信用コン
テンツファイルの所定の広告挿入箇所に挿入しストリー
ミング配信サーバ１５へ送出する機能を有する。

【００１４】ここでは、コンテンツ処理サーバ１３で上
述した各機能を実現するようにしたが、これらの各機能
をそれぞれ別のサーバあるいはアプリケーションソフト
ウェアで実現してもよい。また、コンテンツ提供者や広
告主から提供されるオリジナルのコンテンツファイルか
ら各種配信用コンテンツファイルなどを生成するサーバ
あるいはアプリケーションソフトウェアと、ユーザの要
求に応じて指定された配信用コンテンツファイルに指定
された配信用広告ファイルを挿入しストリーミング配信
サーバ１５へ送出するサーバあるいはアプリケーション
ソフトウェアとを設けるようにしてもよい。

【００１５】ポータルサーバ１４は、ユーザに対してサ
ービスを提供するための入り口（ポータル）となり、ユ
ーザ端末装置３へ各種入力画面を送信する機能と、ユー
ザがユーザ端末装置３から入力した要求に基づいて各サ
ーバへ処理要求を行う機能と、配信状況を監視してアク
セス記録をとり、割引クーポンのポイントを発行する機
能を有する。このポータルサーバ１４は、配信対象とす
るユーザ端末装置３の種類に応じた台数分設ける。配信
対象とするユーザ端末装置３として、例えば、インター
ネットを介して接続するパーソナルコンピュータ、イン
ターネット接続可能な携帯電話機、地上放送や衛星放送
の電波をデータ配信に用い、配信装置１への要求に電話
回線を経由したインターネット接続を用いるデジタルＴ
Ｖなどがある。

【００１６】ストリーミング配信サーバ１５は、コンテ
ンツ処理サーバ１３から入力される配信用コンテンツフ
ァイルのデータと配信用広告ファイルのデータに同一の
セッション認識番号を付与し、同一セッションで要求元
のユーザ端末装置３にストリーミング配信する機能を有
する。ここで、セッション認識番号は、ストリーミング
データに付与される独自のセッション番号であり、例え
ば、ＭＰＥＧ（MovingPicture Experts Group）方式で
使用されるＰＩＤ、ポート番号又はＩＰアドレスなどを
用いる。

【００１７】ユーザＤＢサーバ１６は、ユーザがこの配
信サービスを受けるためにユーザ登録した際に入力した
ユーザの属性データ、視聴履歴、この配信サービスを利
用して購入した商品の購入履歴、この配信サービスを利
用して得た割引クーポンのポイントなどをユーザＩＤと
パスワードに関連づけてユーザごとに蓄積している。ユ
ーザの属性データとしては、例えば、年代、性別、趣
味、年収、住所などがある。

【００１８】商品ＤＢサーバ１７は、広告主が提供する
広告の商品又はサービスの内容を示す情報を格納してお
り、ユーザの要求により指定された広告の情報を要求元
のユーザ端末装置３へ送信する機能を有する。課金・決
済処理サーバ１８は、インターネット上で商品の販売を
行ういわゆるインターネット・ショッピングモールに接
続し、広告商品の購入要求を受付し、割引クーポンに応
じて広告商品の販売価格を変更する機能を有する。

【００１９】コンテンツ提供者端末装置２は、コンテン
ツ提供者の提供するビデオ映像や映画などの動画コンテ
ンツを格納しており、ネットワーク５を介してストリー
ミングコンテンツ配信装置１へコンテンツのアップロー
ドを行う。また、コンテンツ提供者の入力する、前述し
たコンテンツ関連情報、配信仕様及び広告挿入仕様をス
トリーミングコンテンツ配信装置１へ送信する。

【００２０】広告主端末装置４は、広告主の提供するビ
デオ映像などの動画広告ファイルを格納しており、ネッ
トワーク５を介してストリーミングコンテンツ配信装置
１へこの動画広告ファイルのアップロードを行う。ま
た、広告主の入力する、前述した広告関連情報をストリ
ーミングコンテンツ配信装置１へ送信する。ユーザ端末
装置３はユーザを視聴者とする視聴装置であり、ストリ
ーミング再生機能を有する。ここで、ストリーミング再
生機能は、ストリーミングデータに付与されているセッ
ション認識番号を解読し、セッション認識番号が同一で
あれば、同一セッションとして再生する。ネットワーク
５は、有線通信網、無線通信網、地上波放送、衛星放送
などを含む電子的ネットワークである。ここで、有線通
信網は、電話回線、ＩＳＤＮ（サービス総合デジタル通
信網）、ＣＡＴＶ（ケーブルテレビ）、光ファイバ通信
網、ｘＤＳＬ（Digital Subscriber Line）などを用い
た接続を含む。

【００２１】広告ＤＢサーバ１１、コンテンツＤＢサー
バ１２、コンテンツ処理サーバ１３、ポータルサーバ１
４、ストリーミング配信サーバ１５、ユーザＤＢサーバ
１６、商品ＤＢサーバ１７、課金・決済処理サーバ１
８、コンテンツ提供者端末装置２、ユーザ端末装置３及
び広告主端末装置４の各々は、コンピュータで実現する
ことができる。このコンピュータは、中央処理装置、記
憶装置及びインタフェースを備えた周知の構成のもので
よい。記憶装置には、これらのハードウェア資源を制御
し、各々の機能を実現するプログラムが格納されてい
る。なお、ユーザ端末装置３は、コンピュータに限られ
るものではなく、ストリーミング再生機能を有するもの
であればよい。例えば、これらの機能を有する携帯電話
機、携帯情報端末などの電子情報機器でもよい。

【００２２】以下、本実施の形態のストリーミングコン
テンツ配信システムの動作を順に説明する。図２は、本
実施の形態のストリーミングコンテンツ配信システムの
動作を説明するためのフローチャートである。まず、ス
トリーミングコンテンツ配信システムの運営者（ストリ
ーミングコンテンツ配信装置１の運営者）は、予め登録
された広告主に広告登録用Ｗｅｂページを提供してお
り、広告主が広告主端末装置４を操作してこの広告登録
用Ｗｅｂページへアクセスすると（ステップＳ０１で
Ｙ）、コンテンツ処理サーバ１３は、広告登録処理を行
う（ステップＳ０２）。

【００２３】図３は、広告登録処理を説明するためのフ
ローチャートである。広告登録処理において、コンテン
ツ処理サーバ１３は、図４に示すような広告主画面をネ
ットワーク５を介してアクセス元の広告主端末装置４へ
送信する（ステップＳ２１）。これにより、広告主端末
装置４の画面に広告主画面が表示される。広告主は、表
示された広告主画面を見ながら、広告主端末装置４を操
作して、広告主端末装置４上の登録する広告ファイルが
格納されているパス名と広告関連情報と配信仕様とを入
力し、登録要求を行う。これにより、広告ファイルのパ
ス名と広告関連情報と配信仕様とが広告主端末装置４か
らネットワーク５を介してストリーミングコンテンツ配
信装置１へ送信され、コンテンツ処理サーバ１３に入力
される（ステップＳ２２）。

【００２４】コンテンツ処理サーバ１３は、広告ファイ
ルのパス名に基づいて広告主端末装置４からネットワー
ク５を介して広告ファイルを取り出す（ステップＳ２
３）。コンテンツ処理サーバ１３は、取り出した広告フ
ァイルに基づいて配信仕様に対応したフォーマットの配
信用広告ファイルと広告サムネイル静止画像を生成し
（ステップＳ２４）、広告関連情報と配信仕様に関連づ
けて広告ＤＢサーバ１１へ格納する（ステップＳ２
５）。全ての配信対象フォーマットの生成が終了するま
で、ステップＳ２４とステップＳ２５を繰り返す（ステ
ップＳ２６）。以上により、広告ファイルが登録され
る。

【００２５】ここで、広告主画面の入力方法について説
明する。図４は、広告主画面の一例を示す説明図であ
る。同図において、広告ファイルが格納されているパス
名は、「広告コンテンツファイル指定」の入力欄４１に
入力する。広告関連情報は、広告名と、広告対象とする
ユーザの属性と、ユーザが広告の商品を購入したときに
適用する割引率及びこれに必要な割引クーポンのポイン
ト数とからなる。広告名は、「コンテンツ・タイトル」
の入力欄４２に３０文字以内で入力する。ユーザの属性
は、「ターゲットユーザ属性」の入力欄４３に入力す
る。入力データとしては、例えば、年代、性別、趣味、
年収、住所などがある。割引率とポイント数は、「クー
ポン指定」で入力する。割引率は、対応する割引率につ
いてチェック欄４４にチェックすることにより入力す
る。ポイント数は、チェック欄４４にチェックした割引
率に対応するポイント入力欄４５に割引を受けるために
必要なポイント数を入力する。なお、これらの広告関連
情報は、一例であってこれに限られるものではない。

【００２６】配信仕様は、ターゲット媒体とエンコード
レートからなる。ターゲット媒体は、配信対象となるユ
ーザ端末装置の種類の設定であり、「ターゲット媒体」
に表示されたチェック欄４６でチェックすることにより
入力する。広告主は、配信を希望するユーザ端末装置に
チェックを入れることにより設定する。この場合、配信
対象のユーザ端末装置として、パーソナルコンピュータ
（ＰＣと記載）と携帯電話機とデジタルＴＶが選択可能
である。携帯電話機によるインターネット接続は、電話
会社により仕様が異なることがあるので、選択範囲を広
げるために電話会社ごとに選択できるようにすることが
望ましい。なお、ターゲット媒体はこれらに限られるも
のではなく、ストリーミング再生機能を有する電子情報
機器であればよい。

【００２７】エンコードレートは、広告配信で使用する
エンコードレートを「エンコードレート」に表示された
チェック欄４７でチェックすることにより入力する。広
告主は、配信を希望するユーザ端末装置に基づいてエン
コードレートを設定する。例えば、携帯電話機のような
データ転送速度の遅い伝送路を用いる端末装置を配信対
象にしたいときは、低レートの設定をチェックする。ま
た、デジタルＴＶのようなデータ転送速度が高速の伝送
路を用いる端末装置を配信対象にしたいときは、高レー
トの設定をチェックする。なお、エンコードレートは複
数設定が可能である。

【００２８】ここで、配信用広告ファイルの生成処理に
ついて詳細に説明する。配信用広告ファイルの生成に当
たっては、まず、広告主から提供されたオリジナルの広
告ファイルのファイル形式から、配信仕様に基づいて配
信対象のユーザ端末装置（ターゲット媒体）がストリー
ミング再生可能なファイル形式に変換する。次に、変換
されたファイルの画像フレームの画像サイズを配信対象
のユーザ端末装置の画面サイズに合わせて変換する。さ
らに、このようにして得られた各配信対象のデータファ
イルを設定されたエンコードレートのファイルに変換す
る。以上により、配信用広告ファイルを生成する。広告
サムネイル静止画像は、配信用広告ファイルの先頭画像
から切り出す。なお、サムネイル静止画像は、広告主が
別途提供するようにしてもよいし、登録時に切り出し箇
所を指定するようにしてもよい。

【００２９】また、このストリーミングコンテンツ配信
システムの運営者は、予め登録されたコンテンツ提供者
にコンテンツ登録用Ｗｅｂページを提供しており、コン
テンツ提供者がコンテンツ提供者端末装置２を操作して
このシステムの運営者のコンテンツ登録用Ｗｅｂページ
へアクセスすると（図２ステップＳ０３でＹ）、コンテ
ンツ処理サーバ１３は、コンテンツ登録処理を行う（ス
テップＳ０４）。図５は、コンテンツ登録処理を説明す
るためのフローチャートである。コンテンツ登録処理に
おいて、コンテンツ処理サーバ１３は、図６に示すよう
なコンテンツ提供者画面をネットワーク５を介してアク
セス元のコンテンツ提供者端末装置２へ送信する（ステ
ップＳ３１）。

【００３０】これにより、コンテンツ提供者端末装置２
の画面にコンテンツ提供者画面が表示される。コンテン
ツ提供者は、表示されたコンテンツ提供者画面を見なが
ら、コンテンツ提供者端末装置２を操作して、コンテン
ツ提供者端末装置２上の登録するコンテンツファイルが
格納されているパス名とコンテンツ関連情報と配信仕様
と広告挿入仕様とを入力し、登録要求を行う。これによ
り、コンテンツファイルのパス名、コンテンツ関連情
報、配信仕様及び広告挿入仕様がコンテンツ提供者端末
装置２からネットワーク５を介してストリーミングコン
テンツ配信装置１へ送信され、コンテンツ処理サーバ１
３に入力される（ステップＳ３２）。

【００３１】コンテンツ処理サーバ１３は、コンテンツ
ファイルのパス名に基づいてコンテンツ提供者端末装置
２からネットワーク５を介してコンテンツファイルを取
り出す（ステップＳ３３）。コンテンツ処理サーバ１３
は、取り出したコンテンツファイルに基づいて配信仕様
に対応したフォーマットの配信用コンテンツファイルと
プレビュー用サンプル映像ファイルとコンテンツサムネ
イル静止画像とを生成し（ステップＳ３４）、コンテン
ツ関連情報、配信仕様及び広告挿入仕様に関連づけてコ
ンテンツＤＢサーバ１２へ格納する（ステップＳ３
５）。全ての配信対象フォーマットの生成が終了するま
で、ステップＳ３４とステップＳ３５を繰り返す（ステ
ップＳ３６）。以上により、コンテンツファイルが登録
される。

【００３２】ここで、コンテンツ提供者画面の入力方法
について説明する。図６は、コンテンツ提供者画面の一
例を示す説明図である。同図において、コンテンツファ
イルが格納されているパス名は、「コンテンツファイル
指定」の入力欄５１に入力する。コンテンツ関連情報
は、コンテンツ名と、サブタイトルと、内容を紹介する
紹介文とからなる。コンテンツ名は、「コンテンツ・タ
イトル」の入力欄５２に３０文字以内で入力する。サブ
タイトル、「コンテンツ・サブタイトル」の入力欄５３
に５０文字以内で入力する。紹介文は、「コンテンツ・
紹介文」の入力欄５４に１００文字以内で入力する。な
お、これらのコンテンツ関連情報は、一例であってこれ
に限られるものではない。

【００３３】配信仕様は、ターゲット媒体とエンコード
レートと最大同時接続数からなる。ターゲット媒体は、
配信対象となるユーザ端末装置の種類の設定であり、
「ターゲット媒体」に表示されたチェック欄５５でチェ
ックすることにより入力する。コンテンツ提供者は、配
信を希望するユーザ端末装置にチェックを入れることに
より設定する。この場合、配信対象のユーザ端末装置と
して、パーソナルコンピュータ（ＰＣと記載）と携帯電
話機とデジタルＴＶが選択可能である。携帯電話機によ
るインターネット接続は、電話会社により仕様が異なる
ことがあるので、選択範囲を広げる意味で、電話会社ご
とに選択できるようにすることが望ましい。なお、ター
ゲット媒体はこれらに限られるものではなく、ストリー
ミング再生機能を有する電子情報機器であればよい。

【００３４】エンコードレートは、コンテンツ配信で使
用するエンコードレートを「エンコードレート」に表示
されたチェック欄５６でチェックすることにより入力す
る。コンテンツ提供者は、配信を希望するユーザ端末装
置に基づいてエンコードレートを設定する。なお、エン
コードレートの設定方法は、広告主画面での説明とおな
じであるので説明を省略する。最大同時接続数は、同時
に配信可能なユーザ端末装置の最大台数を「最大同時接
続数」の入力欄５７に入力することにより設定する。こ
の場合、最大同時接続数を２５から２０００の範囲とし
たが、これに限られるものではない。

【００３５】広告挿入仕様は、広告の最大挿入回数と挿
入箇所からなる。広告の最大挿入回数は、「広告挿入回
数」に表示されたチェック欄５８でチェックすることに
より入力する。挿入箇所は、提供するコンテンツに挿入
する広告の挿入箇所をコンテンツの再生開始時からの経
過時間で設定する。ここで、挿入箇所の設定は、広告の
最大挿入回数で設定した挿入回数分について「広告挿入
箇所」の入力欄５９で、時間：分：秒の順に入力する。
なお、ここで示した設定条件や入力方法は一例であっ
て、これに限られるものではない。

【００３６】ここで、配信用コンテンツファイルの生成
処理について詳細に説明する。配信用コンテンツファイ
ルの生成に当たっては、まず、コンテンツ提供者から提
供されたオリジナルのコンテンツファイルのファイル形
式から、配信仕様に基づいて配信対象のユーザ端末装置
（ターゲット媒体）がストリーミング再生可能なファイ
ル形式に変換する。次に、変換されたファイルの画像フ
レームの画像サイズを配信対象のユーザ端末装置の画面
サイズに合わせて変換する。さらに、このようにして得
られた各配信対象のデータファイルを設定されたエンコ
ードレートのファイルに変換する。

【００３７】以上により、配信用コンテンツファイルを
生成する。また、プレビュー用サンプル映像ファイル
は、配信用コンテンツファイルの先頭から３０秒間分の
データを切り出して生成する。コンテンツサムネイル静
止画像は、配信用コンテンツファイルの先頭画像から切
り出す。なお、プレビュー用サンプル映像やサムネイル
静止画像は、コンテンツ提供者が別途提供するようにし
てもよいし、登録時に切り出し箇所を指定するようにし
てもよい。

【００３８】また、このストリーミングコンテンツ配信
システムの運営者は、配信対象とするユーザ端末装置の
種類ごとに、ストリーミングコンテンツ配信サービスの
入り口（ポータル）となるポータルサーバ１４を設けて
いる。例えば、インターネットを介してパーソナルコン
ピュータなどのコンピュータ端末と接続するためにＨＴ
ＭＬなどで記述したＷｅｂページを有するポータルサー
バ、携帯電話機と接続するためにＣ−ＨＴＭＬなどで記
述したＷｅｂページを有するポータルサーバ、デジタル
ＴＶと接続するためにＢＭＬ（Broadcast Markup Langu
age）などで記述した画面を有するポータルサーバなど
各種のポータルサーバ１４を設けている。

【００３９】ユーザがユーザ端末装置３を操作してこの
ユーザ端末装置３に対応したポータルサーバ１４へアク
セスすると、ポータルサーバ１４は、ポータル画面をネ
ットワーク５を介してアクセス元のユーザ端末装置３へ
送信する。これにより、ユーザ端末装置３の画面にポー
タル画面が表示される。ポータル画面にはストリーミン
グ配信サービスを受けるためのユーザＩＤとパスワード
の入力部や会員登録画面呼出しボタンが設けられてい
る。ユーザがこのボタンを押すことにより（図２ステッ
プＳ０５でＹ）、ポータルサーバ１４は、会員登録処理
を行う（ステップＳ０６）。

【００４０】会員登録処理において、ポータルサーバ１
４は、会員登録画面（図示せず）をネットワーク５を介
してアクセス元のユーザ端末装置３へ送信する。これに
より、ユーザ端末装置３の画面に会員登録画面が表示さ
れる。ユーザは、表示された画面を見ながら、ユーザ端
末装置３を操作し、ユーザＩＤ、パスワード及び個人情
報を入力し、登録要求を行う。ここで、登録する個人情
報は、広告主が入力するユーザ属性を含むものとする。

【００４１】これにより、ユーザＩＤ、パスワード及び
個人情報がユーザ端末３からネットワーク５を介してス
トリーミングコンテンツ配信装置１へ送信され、ユーザ
ＤＢサーバ１６に入力される。ユーザＤＢサーバ１６
は、同じユーザＩＤが既に登録されていないか確認し、
登録されていなければ入力されたこれらのデータに基づ
いて新たなユーザとしてデータベースに登録する。ユー
ザＩＤが既に登録されている場合は、別のユーザＩＤへ
の変更を促す。以上により、会員登録が行われる。

【００４２】次に、ユーザがユーザ端末装置３を操作し
てこのユーザ端末装置３に対応したポータルサーバ１４
へアクセスし、ユーザ端末装置３の画面にポータル画面
が表示された後、ユーザＩＤとパスワードを入力し、配
信サービスにログインすると（図２ステップＳ０７で
Ｙ）、ポータルサーバ１４がコンテンツＤＢサーバ１２
を検索して図７に示すような配信用コンテンツ一覧画面
を生成し、ネットワーク５を介してアクセス元のユーザ
端末装置３へ送信する（ステップＳ０８）。これによ
り、ユーザ端末装置３の画面に配信用コンテンツ一覧画
面が表示される。なお、ユーザ端末装置３の種類によっ
て画面サイズが異なるため、ポータルサーバ１４によっ
て配信用コンテンツ一覧画面の構成が異なることがあ
る。図７は、ユーザ端末装置３がＰＣの場合に対応した
画面である。以後、ユーザ端末装置３の画面の図は、す
べてＰＣの場合を示す。

【００４３】次に、ユーザが表示された配信用コンテン
ツ一覧画面を見ながらユーザ端末装置３を操作して所望
のコンテンツを選択すると（ステップＳ０９）、ポータ
ルサーバ１４は選択されたコンテンツのコンテンツ関連
情報とコンテンツサムネイル静止画像をコンテンツＤＢ
サーバ１２から読み出すと共に、広告ＤＢサーバ１１か
ら広告関連情報と広告サムネイル静止画像を読み出し、
図８に示すような広告選択画面を生成し、ユーザ端末装
置３へ送信する（ステップＳ１０）。これにより、ユー
ザ端末装置３の画面に広告選択画面が表示される。

【００４４】広告選択画面には、選択したコンテンツの
コンテンツ情報と広告挿入可能回数と視聴候補の広告の
静止画像が表示され、広告挿入回数の入力部６１と視聴
する広告を選択するためのチェックマーク部６２と広告
を選択しないためチェックマーク部６３と視聴開始ボタ
ン６４が設けられている。ここで、ユーザが広告挿入回
数の設定と視聴する広告を選択の上、視聴開始ボタンを
クリックすることにより（ステップＳ１１）、ストリー
ミングコンテンツ配信装置１へ選択したコンテンツと広
告挿入回数と視聴する広告の情報と共に配信要求が送信
される。ストリーミングコンテンツ配信装置１は、要求
元のユーザ端末装置３へユーザの選択したコンテンツに
ユーザの選択した広告をユーザの設定した挿入回数挿入
してストリーミング配信する（ステップＳ１２）。

【００４５】ここで、ストリーミング配信処理について
詳細に説明する。図９は、ストリーミング配信処理を説
明するためのフローチャートである。ストリーミングコ
ンテンツ配信装置１において、コンテンツと広告挿入回
数と広告を指定した配信要求をユーザ端末装置３から受
けたポータルサーバ１４は、これらのデータと共にコン
テンツ処理サーバ１３に処理を要求する。要求を受けた
コンテンツ処理サーバ１３は、コンテンツＤＢサーバ１
２から配信要求のあったコンテンツの広告挿入仕様を読
み出し、ユーザから指定された広告挿入回数に対応した
広告挿入箇所を所定の挿入ルールに基づいて決定する
（ステップＳ４１）。挿入ルールとは、例えば、広告挿
入可能回数よりもユーザの指定した挿入回数が少ない場
合、挿入する広告の時間間隔を等間隔に近くするなどの
広告挿入に関するルールである。

【００４６】次いで、コンテンツＤＢサーバ１２から配
信要求のあったコンテンツの配信用コンテンツファイル
のデータを読み出し（ステップＳ４２）、フレームごと
に広告挿入箇所か否か判定し（ステップＳ４３）、広告
挿入箇所でなければストリーミング配信サーバ１５へ読
み出したデータを送出し、ストリーミング配信サーバ１
５がこのデータにセッション認識番号を付与し、ストリ
ーミング配信する（ステップＳ４４）。この場合、広告
挿入箇所は、スタートからの経過時間で判定するが、こ
れに限られるものではなく、例えばフレーム数を用いて
もよい。次に、配信用コンテンツファイルの送信が終了
したか確認し（ステップＳ４５）、終了していないとき
は、ステップＳ４２に戻る。

【００４７】ステップＳ４３で広告挿入箇所と判定され
たときは、配信用コンテンツファイルからのデータの読
み出しを中断し、広告ＤＢサーバ１１から指定された広
告の配信用広告ファイルのデータを読み出し（ステップ
Ｓ４６）、ストリーミング配信サーバ１５へ送信中の配
信用コンテンツファイルと同じセッション認識番号を付
与する指定をして読み出したデータを送出し、ストリー
ミング配信サーバ１５がこのデータに送信中の配信用コ
ンテンツファイルと同じセッション認識番号を付与し、
ストリーミング配信する（ステップＳ４７）。その後、
配信用広告ファイルの送信が終了したか確認し（ステッ
プＳ４８）、終了していないときは、ステップＳ４６に
戻る。配信用広告ファイルの送信が終了した後、ステッ
プＳ４２に戻り、配信用コンテンツファイルからのデー
タの読み出しを再開する。その際、中断前と同じセッシ
ョン認識番号を付与する指定を行う。以上により、バッ
ファリングなし若しくはユーザが違和感を覚えない最小
限のバッファリングでストリーミングコンテンツにスト
リーミング広告が挿入される。

【００４８】ここで、ストリーミング配信サーバ１５
は、配信用コンテンツファイルのデータ及びこの配信用
コンテンツに挿入される配信用広告ファイルのデータが
入力されると、これらのデータを所定サイズのパケット
に分けてパケットごとに同一のセッション認識番号を付
与し、ストリーミング配信する。ポータルサーバ１４
は、ストリーミング配信中、図１０に示すようなストリ
ーミング画面を配信中のユーザ端末装置に送信する。但
し、割引クーポン発行ボタンはストリーミング配信が終
了するまで無効である。なお、ユーザから広告が指定さ
れない場合は、例外処置としてコンテンツ処理サーバ１
３がユーザＤＢサーバを検索して、ユーザの個人情報を
読み出し、この個人情報に適合するユーザ属性を有する
広告を広告ＤＢサーバから検索し、コンテンツを配信す
る前に広告を配信する。

【００４９】ストリーミング配信の終了後、ポータルサ
ーバ１４は、図１０に示した割引クーポン発行ボタンを
有効にし、ユーザの入力を待つ。ユーザが割引クーポン
発行ボタンを押すと、クーポン発行条件が満了となり
（図２ステップＳ１３）、視聴した広告数に応じたポイ
ント数の割引クーポンを発行し（ステップＳ１４）、図
１１に示したクーポン確認画面をユーザ端末装置３に送
信する（ステップＳ１５）。この場合、クーポン確認画
面には、今回の視聴により得た割引クーポンのポイント
数と、割引クーポンの利用可能な累計ポイント数が表示
されると共に、広告商品の商品案内と広告商品を販売す
るインターネット・ショッピングモールへの接続ボタン
等が表示される。商品案内に関するデータは商品ＤＢサ
ーバに格納されたデータを用いる。また、割引クーポン
のポイントは、ユーザＤＢサーバに格納され、必要に応
じて参照される。

【００５０】ユーザが広告商品の購入を希望し（ステッ
プＳ１６）、インターネット・ショッピングモールへ接
続すると、課金・決済処理サーバが、商品ＤＢサーバを
参照して広告商品の注文を受け付ける（ステップＳ１
７）。なお、インターネット・ショッピングモールは、
周知の技術に基づくものであるので、説明を省略する。

【００５１】以上、第１の実施の形態について説明した
が、本発明はこれに限られるものではない。例えば、ス
トリーミング配信処理において、広告挿入箇所と判定さ
れたときに配信用コンテンツファイルからのデータの読
み出しを中断するとしたが、コンテンツ処理サーバ１３
にデータ書き込みとデータ読み出しが同時に可能な記憶
装置を設け、広告挿入箇所と判定されたときから、この
記憶装置に配信用コンテンツファイルからのデータの記
録を開始し、配信用広告ファイルの送信終了後、この記
憶装置に記録した配信用コンテンツファイルからのデー
タを読み出して出力するようにしてもよい。その際、配
信用コンテンツファイルからのデータと配信用広告ファ
イルからのデータとに同一のセッション認識番号を付与
する指定を行う。なお、配信用広告ファイルの送信終了
時に、配信用コンテンツファイルからのデータ読み出し
が終了していない場合は、この記憶装置への書き込みを
続行しつつ、読み出しを行うことは言うまでもない。

【００５２】また、広告選択において、個々の広告をユ
ーザが直接選択するように説明したが、ユーザの選択範
囲を広告の属する分野とし、コンテンツ処理サーバ１３
が指定された分野に属する広告群から無作為に選択する
ようにしてもよい。この場合、システムの運営者が視聴
候補の広告の静止画像を分野別に用意して、広告ＤＢサ
ーバ１１に格納するようにしてもよいし、コンテンツ提
供者が提供したコンテンツから切り出した静止画像の中
から分野ごとに１つを選択して用いるようにしてもよ
い。

【００５３】また、バッファリングなしでストリーミン
グコンテンツにストリーミング広告を挿入すると説明し
たが、ユーザが違和感を感じない程度であればバッファ
リングを行ってもよい。例えば、ストリーミングコンテ
ンツとストリーミング広告の切替時に画像が数フレーム
抜け落ちる程度であれば、ユーザは気付かないので、こ
の程度の抜け落ちは許容するようにしてもよい。このよ
うにすることで、挿入処理に要するハードウェア資源を
節約することができるので、低コスト化が図れる。

【００５４】また、ストリーミング画面に表示される割
引クーポン発行ボタンをストリーミング配信が終了する
までは無効とするとしたが、ユーザが設定した視聴回数
のストリーミング広告の配信が終了した後は、割引クー
ポン発行ボタンを有効とするようにしてもよい。この場
合、割引クーポン発行ボタンを押してもクーポンのポイ
ントがカウントされるだけで、クーポン確認画面は表示
しないようにするか、ストリーミング画面と重ならない
ようにすることが望ましい。このようにすることで、停
電や回線切断事故などが発生したときの救済が可能とな
る。

【００５５】本実施の形態によれば、ユーザは、ストリ
ーミング広告を視聴する代わりに無料でストリーミング
コンテンツを視聴することもできる。さらに、視聴する
広告を選択することができるので、興味のない広告を見
ずにすむ。また、広告を視聴することにより広告商品を
割引価格で購入できる割引クーポンを得られ、インター
ネット・ショッピングモールや広告商品の販売店で割引
クーポンを用いた購入が可能である。

【００５６】コンテンツ提供者は、広告挿入可能回数を
自ら設定できるので、広告視聴に応じたコンテンツ提供
料の期待収入の最大化を図ることができる。また、広告
挿入位置を自ら設定できるので、制作意図を損なわない
ように広告を挿入することが可能になる。広告主は、ユ
ーザに見たい広告そのもの又は種類と視聴回数を選択さ
せることにより、志向性が強くより視聴効果の高い広告
を実現することができる。また、ユーザに自発的な広告
視聴によるインセンティブとして広告商品を割引価格で
購入できる割引クーポンを提供することにより、広告に
対する積極的な反応が得られ、購買行動をより高める効
果が期待できる。

【００５７】また、ストリーミングコンテンツへのスト
リーミング広告の挿入に際して、視聴者であるユーザが
再生の一時停止や途切れに気付くことなく配信できるの
で、再生時の違和感を解消でき、広告付きコンテンツの
品質を高められると共に、広告露出度も高められる。ま
た、フォーマット変換により広告付きコンテンツを多媒
体に配信できるので、広告リーチ度や露出度を高めるこ
とができる。

【００５８】次に、本発明の第２の実施の形態となるス
トリーミングコンテンツ配信システムについて説明す
る。この実施の形態が第１の実施の形態と異なる点は、
ネットワーク５が多重化された伝送手段を有し、ストリ
ーミングコンテンツ配信装置１がユーザ端末装置３にス
トリーミングコンテンツとストリーミング広告を多重化
された伝送手段で個別に伝送すると共に、広告挿入箇所
を示す広告挿入箇所情報も伝送し、ユーザ端末装置３側
で広告挿入箇所情報に基づいてストリーミングコンテン
ツにストリーミング広告を挿入するようにしたことであ
る。

【００５９】次に、図１２を参照してこのストリーミン
グコンテンツ配信システムを説明する。図１２は、第２
の実施の形態となるストリーミングコンテンツ配信シス
テムの構成を示すブロック図である。なお、ストリーミ
ングコンテンツ配信装置１は、図１に示したものと同じ
構成であるので内部構成の表示を省略する。同図におい
て、ユーザ端末装置３は、出力データ切替手段３１とデ
ータ記憶手段３２とストリーミングコンテンツ再生手段
３３を備えている。

【００６０】出力データ切替手段３１は、ストリーミン
グコンテンツとストリーミング広告と広告挿入箇所情報
とが入力される。ストリーミングコンテンツは、入力さ
れると広告挿入箇所情報で示される箇所までのデータが
ストリーミングコンテンツ再生手段３３へ出力され、広
告挿入箇所情報で示される箇所以降のデータは、データ
記憶手段３２に記録される。ストリーミング広告は、入
力されるとデータ記憶手段３２に記録され、ストリーミ
ングコンテンツのデータが広告挿入箇所情報で示される
箇所まで出力されると読み出されてストリーミングコン
テンツ再生手段３３へ出力される。

【００６１】ストリーミング広告が終了すると、データ
記憶手段３２に記録されたストリーミングコンテンツが
読み出されてストリーミングコンテンツ再生手段３３へ
出力される。以上により、バッファリングなし若しくは
ユーザが違和感を覚えない最小限のバッファリングでス
トリーミングコンテンツにストリーミング広告が挿入さ
れる。データ記憶手段３２は、データ書き込みとデータ
読み出しが同時に可能な記憶装置であり、ストリーミン
グコンテンツの記録中に既に記録されたデータを読み出
して出力することが可能である。データ記憶手段３２と
して、例えばハードディスクドライブ（ＨＤＤ）や半導
体記憶装置を用いる。ストリーミングコンテンツ再生手
段３３は、ユーザが視聴できるように入力されたストリ
ーミングコンテンツをリアルタイムあるいはそれに近い
状態で再生する。

【００６２】ストリーミングコンテンツ配信装置１は、
コンテンツ処理サーバ１３が、コンテンツＤＢサーバ１
２から配信要求のあったコンテンツの広告挿入仕様を読
み出し、ユーザから指定された広告挿入回数に対応した
広告挿入箇所を所定の挿入ルールに基づいて決定し広告
挿入箇所情報を生成し、ネットワーク５を介してユーザ
端末装置３に送信する。次いで、コンテンツＤＢサーバ
１２から配信要求のあったコンテンツの配信用コンテン
ツファイルを読み出し、ストリーミング配信サーバ１５
へ入力する。さらに、広告ＤＢサーバ１１から指定され
た広告の配信用広告ファイルを読み出し、ストリーミン
グ配信サーバ１５へ入力する。

【００６３】ストリーミング配信サーバ１５は、入力さ
れた配信用コンテンツファイルと配信用広告ファイルを
ネットワーク５上の多重化された伝送手段へ個別に出力
する。ここで、多重化された伝送手段として、例えば、
地上波や衛星放送波による多重化放送や、ブロードキャ
スト又はマルチキャストを用いた１対ｎ配信と１対１配
信とを組み合わせたインターネット伝送などを用いる。
この実施の形態によっても、第１の実施の形態と同様の
効果が得られる。

【００６４】第１及び第２の実施の形態では、コンテン
ツ提供者からネットワーク５を介してストリーミングコ
ンテンツを提供されているが、ストリーミングコンテン
ツやコンテンツ関連情報などの設定情報をフロッピィデ
ィスク、ＣＤ−ＲＯＭ、光磁気ディスク、磁気テープ及
びメモリカードなどの記録媒体に記録して、システムの
運営者に配布するようにしてもよい。また、広告主から
提供される広告コンテンツや広告関連情報などの設定情
報についても同様にできることは言うまでもない。ま
た、これらの設定情報をネットワーク５を介して変更す
るようにしてもよい。

【００６５】第１及び第２の実施の形態では、広告やコ
ンテンツをフォーマット変換した後に、それぞれのデー
タベースに格納していたが、フォーマット変換せずに格
納するようにしてもよい。この場合、ストリーミング配
信サーバ１５から非圧縮形式で出力されたデータを要求
元のユーザ端末装置３のフォーマットに合わせて変換処
理するトランスコーダを配信対象のユーザ端末装置３ご
とに設ければよい。この場合、トランスコーダは、例え
ば、トランスコーディング専用サーバ又はポータルサー
バにトランスコーディング（中間処理）ソフトウェアを
インストールして実行することにより実現することが可
能である。このトランスコーダは、配信対象のフォーマ
ットごとに必要となるが、ブロードキャストやマルチキ
ャストを用いたデータ伝送に対して有効な手段である。

【００６６】第１及び第２の実施の形態では、ユーザと
の１対１配信サービスについて説明したが、本発明によ
れば、地上波放送や衛星放送などの放送波や、インター
ネットにおけるブロードキャストやマルチキャストとい
った１対ｎ配信サービスに適用して、地域ごとやユーザ
の嗜好ごとに広告内容を入れ替えることが可能である。
この場合、広告のみインターネットの１対１配信で行う
ようにしてもよい。また、第２の実施の形態では、予め
広告用のチャンネルからデータ記憶手段３２に広告を配
信するようにしてもよい。また、広告用のチャンネルを
複数設けて、選択するようにしてもよい。

【００６７】第１及び第２の実施の形態では、ストリー
ミングコンテンツにストリーミング広告を挿入し配信す
る手段について説明したが、この手段の挿入対象は、ス
トリーミング広告に限られるものではなく、ストリーミ
ング配信可能な全てのデータに適用可能である。

【００６８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ユーザに見たい広告及び視聴回数を選択させることによ
り、広告主にとって志向性が強くより視聴効果の高い広
告を実現することができる。さらに、ユーザに自発的な
広告視聴によるインセンティブを与えることにより、広
告に対する反応をより高めることができる。また、ユー
ザはコンテンツを視聴することにより、広告商品の割引
購入ができる効果がさらに得られる。また、コンテンツ
提供者に広告挿入可能回数を設定させることで、コンテ
ンツ提供者にとって広告視聴に応じたコンテンツ提供料
の期待収入の最大化を図る効果が得られる。

【００６９】また、ストリーミングコンテンツの冒頭や
途中へのストリーミング広告の挿入に際して、視聴者で
あるユーザが再生の一時停止や途切れに気付くことなく
配信できるので、再生時の違和感を解消し、広告つきコ
ンテンツのクオリティを高め、なおかつ、広告露出度を
高めることができる。また、広告コンテンツの多媒体へ
のフォーマット変換により、多媒体へ配信することが可
能となるので、広告リーチ度や露出度を高めることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１の実施の形態となるストリーミ
ングコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図で
ある。

【図２】 第１の実施の形態のストリーミングコンテン
ツ配信システムの動作を説明するためのフローチャート
である。

【図３】 広告登録処理を説明するためのフローチャー
トである。

【図４】 広告主画面の一例を示す説明図である。

【図５】 コンテンツ登録処理を説明するためのフロー
チャートである。

【図６】 コンテンツ提供者画面の一例を示す説明図で
ある。

【図７】 配信用コンテンツ一覧画面の一例を示す説明
図である。

【図８】 広告選択画面の一例を示す説明図である。

【図９】 ストリーミング配信処理を説明するためのフ
ローチャートである。

【図１０】 ストリーミング画面の一例を示す説明図で
ある。

【図１１】 クーポン確認画面の一例を示す説明図であ
る。

【図１２】 本発明の第２の実施の形態となるストリー
ミングコンテンツ配信システムの構成を示すブロック図
である。

【符号の説明】

１…ストリーミングコンテンツ配信装置、２…コンテン
ツ提供者端末装置、３…ユーザ端末装置、４…広告主端
末装置、５…ネットワーク、１１…広告ＤＢサーバ、１
２…コンテンツＤＢサーバ、１３…コンテンツ処理サー
バ、１４…ポータルサーバ、１５…ストリーミング配
信、１６…ユーザＤＢサーバ、１７…商品ＤＢサーバ、
１８…課金・決済処理サーバ、１９…ＬＡＮ、３１…出
力データ切替手段、３２…データ記憶手段、３３…スト
リーミングコンテンツ再生手段。

フロントページの続き (72)発明者 高橋 淳哉 東京都千代田区内幸町一丁目１番６号 エ ヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株 式会社内 (72)発明者 森下 高志 東京都千代田区内幸町一丁目１番６号 エ ヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株 式会社内 (72)発明者 田中 明通 東京都千代田区内幸町一丁目１番６号 エ ヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株 式会社内 (72)発明者 辻村 司 東京都千代田区丸の内２丁目６番３号 三 菱商事株式会社内 (72)発明者 冨井 俊行 東京都渋谷区恵比寿４丁目20番３号 日本 エス・ジー・アイ株式会社内 (72)発明者 酒井 剛 東京都渋谷区恵比寿４丁目20番３号 日本 エス・ジー・アイ株式会社内 Ｆターム(参考） 5C064 BA07 BB01 BB07 BC04 BC07 BC18 BC23 BD02 BD03 BD08 BD13

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１のストリーミングコンテンツを複数
   格納する第１のデータベースと、 前記第１のストリーミングコンテンツの挿入箇所の情報
   を含む第２のストリーミングコンテンツを複数格納する
   第２のデータベースと、 第１のストリーミングコンテンツとこの第１のストリー
   ミングコンテンツが挿入される第２のストリーミングコ
   ンテンツとを視聴者に選択させるコンテンツ選択手段
   と、 このコンテンツ選択手段で選択された第１のストリーミ
   ングコンテンツと第２のストリーミングコンテンツをそ
   れぞれのデータベースから読み出し、これらを電子的ネ
   ットワークを介して前記視聴者の視聴装置に配信する配
   信手段とを備えたストリーミングコンテンツ配信システ
   ム。
2. 【請求項２】 請求項１記載のストリーミングコンテン
   ツ配信システムにおいて、 前記配信手段は、前記挿入箇所の情報にしたがって前記
   第１のストリーミングコンテンツを前記第２のストリー
   ミングコンテンツに挿入する挿入手段を有することを特
   徴とするストリーミングコンテンツ配信システム。
3. 【請求項３】 請求項１記載のストリーミングコンテン
   ツ配信システムにおいて、 さらに、前記視聴者の視聴装置を含み、 前記視聴装置は、前記挿入箇所の情報にしたがって前記
   第１のストリーミングコンテンツを前記第２のストリー
   ミングコンテンツに挿入する挿入手段を有することを特
   徴とするストリーミングコンテンツ配信システム。
4. 【請求項４】 請求項１から３のいずれかに記載のスト
   リーミングコンテンツ配信システムにおいて、 前記第１及び第２のストリーミングコンテンツを前記視
   聴装置に対応したフォーマットに変換するフォーマット
   変換手段をさらに有することを特徴とするストリーミン
   グコンテンツ配信システム。
5. 【請求項５】 請求項１から４のいずれかに記載のスト
   リーミングコンテンツ配信システムにおいて、 前記コンテンツ選択手段は、 前記第２のストリーミングコンテンツに挿入する前記第
   １のストリーミングコンテンツの種類及び挿入回数の少
   なくとも一方を前記視聴者に選択させる選択手段を有す
   ることを特徴とするストリーミングコンテンツ配信シス
   テム。
6. 【請求項６】 請求項１から５のいずれかに記載のスト
   リーミングコンテンツ配信システムにおいて、 視聴者ごとに前記第１のストリーミングコンテンツの視
   聴回数を計数し、この視聴回数に応じて前記視聴者に所
   定商品を割引価格で購入できる割引クーポンを発行する
   クーポン発行手段をさらに有することを特徴とするスト
   リーミングコンテンツ配信システム。
7. 【請求項７】 請求項１から６のいずれかに記載のスト
   リーミングコンテンツ配信システムにおいて、 前記第１のストリーミングコンテンツは、ストリーミン
   グ広告であることを特徴とするストリーミングコンテン
   ツ配信システム。
8. 【請求項８】 第１のストリーミングコンテンツと、挿
   入箇所の情報を含む第２のストリーミングコンテンツと
   を視聴者に選択させ、選択された前記第１のストリーミ
   ングコンテンツと前記第２のストリーミングコンテンツ
   とを電子的ネットワークを介して前記視聴者の視聴装置
   に配信することを特徴とするストリーミングコンテンツ
   配信方法。
9. 【請求項９】 前記挿入箇所の情報にしたがって、前記
   第１のストリーミングコンテンツを前記第２のストリー
   ミングコンテンツの同一セッションに挿入し、これらを
   配信することを特徴とする請求項８記載のストリーミン
   グコンテンツ配信方法。
10. 【請求項１０】 前記視聴者の視聴装置において、 前記挿入箇所の情報にしたがって配信された前記第１の
    ストリーミングコンテンツを前記第２のストリーミング
    コンテンツに挿入することを特徴とする請求項８記載の
    ストリーミングコンテンツ配信方法。