JP2002281257A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2002281257A
JP2002281257A JP2001080545A JP2001080545A JP2002281257A JP 2002281257 A JP2002281257 A JP 2002281257A JP 2001080545 A JP2001080545 A JP 2001080545A JP 2001080545 A JP2001080545 A JP 2001080545A JP 2002281257 A JP2002281257 A JP 2002281257A
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JP2001080545A
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Akira Suzuki
明 鈴木
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像読取装置において、裏写りを高精度に除
去する。 【解決手段】 光源104のみで原稿1を照明し、原稿
の反射光画像をイメージセンサで読み取る。光源104
のみで原稿1を照明し、原稿の透過光画像をイメージセ
ンサ103で読み取る。反射光画像データと透過光画像
データから、反射光画像データ中の裏写り情報を高精度
に除去した出力画像データを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イメージスキャ
ナ、ファクシミリ装置、デジタル複写機など、紙のよう
なシートに画像が記録された原稿を読み取る画像読取装
置に係り、特に、画像読取装置で両面に画像が記録され
た原稿から、いわゆる「裏写り」のない画像を読み取る
ための技術に関する。
【0002】
【従来技術】この種の画像読取装置の代表的な構成を図
1乃至図3に示す。
【0003】図1に示す構成では、紙などのシートに画
像が記録された原稿1を送りローラ2で副走査送りし、
照明手段としての光源4で照明した原稿1の読み取り面
(図中、下面)の画像を、画像読み取り手段としてのC
CDイメージセンサなどのイメージセンサ3により読み
取る。原稿1の裏面(図中、上面)には、後述の縁取り
の発生の防止などを目的として反射板5が設けられる。
なお、光源4と原稿1との間にレンズなどの光学系4a
が設けられることがある。また、イメージセンサ3の前
面にレンズなどの光学系3aが設けられることがある。
この構成では、イメージセンサ3として、図4(a)に
示すように受光素子(図中に格子として示す)をライン
状に配列したライン型のものが用いられ、読み取りの主
走査はイメージセンサ3で行われる。カラー情報を得る
場合には、イメージセンサ3として、図4(a)に示す
ように異なる波長感度を持つ受光素子を複数ライン配列
したものが用いられる。
【0004】図2に示す構成では、原稿1を固定し、パ
ルスモータ11により回転駆動されるスクリューネジ1
2によって、イメージセンサ3及び光源4を含む読み取
りユニット10を副走査移動させながら、原稿1の読み
取り面の画像を読み取る。この構成でも、イメージセン
サ3としてライン型のものが用いられる。
【0005】なお、読み取りユニット10を固定し、原
稿1を載置した原稿台を移動させる構成もある。
【0006】図3に示す構成は、イメージセンサ3とし
て、図4(b)に示すように、受光素子を2次元配列し
たエリア型のイメージセンサを用いるもので、主走査、
副走査ともにイメージセンサ3で行われる。
【0007】以上に述べたような画像読取装置における
課題として「裏写り」と「縁取り」がある。これについ
て、図5乃至図7により説明する。
【0008】図5は、光源4による原稿1の照明光と、
イメージセンサ3側への反射光の関係を示している。図
示のように、反射光は、原稿1の読み取り面からの反射
光a、原稿1の内部からの反射光b、原稿1の裏面から
の反射光cに大別される。
【0009】したがって、図6(a)に示すように、原
稿1の読み取り面に画像21、裏面に画像22がある場
合、原稿1の読み取り面と裏面のいずれにも画像がない
部分では、イメージセンサ3には反射光a,b,cが入
射し、裏面にのみ画像22がある部分では、反射光cが
遮られて反射光a,bが入射するため、イメージセンサ
3の出力レベルは図6(b)のようになる。つまり、読
み取り面に画像が無い部分では均一な出力レベルとなる
べきであるが、裏面画像22の有無によって反射板5か
らの反射光cのイメージセンサ3へ入射量が変動する。
これが裏写りの原因である。
【0010】したがって、反射板5を非反射面にすると
裏写りの防止に有効である。この考えに基づいて裏写り
を防止しようとする従来技術が例えば特開平6−622
45号公報に開示されている。しかし、耐久性のある理
想的な非反射部材の入手は困難であるうえに、次に述べ
る縁取りの問題が生じる。
【0011】図7は、反射板5の反射率と縁取りとの関
係を説明するための図である。通常、画像読取装置で
は、画像の欠落を防止するために原稿よりも広い範囲を
読み取るため、反射板5の反射率が高い場合には、イメ
ージセンサ3の出力レベルは図7(b)のようになり、
原稿1の外側で高レベルとなる。このような読み取り画
像をプリントした場合、原稿の外側に、反射板5の反射
率によって決まる濃度部分がプリントされる。しかし、
一般的な白地の原稿などの場合、その地肌部分の濃度と
原稿の外側部分の濃度にそれほどの差がないため、目障
りな縁取りは形成されない。一方、反射板5の反射率が
低い場合には、イメージセンサ3の出力レベルは、図7
(c)に示すように、原稿の外側で大きく低下する。し
たがって、このような読み取り画像をプリントした場合
に、原稿の周囲に暗い縁取りが形成されてしまい、非常
に目障りである。
【0012】このような縁取りと裏写りを防ぐために、
複写機の原稿押さえとして反射型液晶板を用い、原稿部
分では液晶板の反射率を下げて裏写りを抑制し、原稿の
外側部分については反射率を上げて縁取りを防ぐ従来技
術が特開平11−298694号公報に開示されてい
る。しかし、反射型液晶板では十分低い反射率を得るこ
とは困難であるため、裏写りが激しい薄紙原稿の裏写り
を防止することは難しい。そのため、同公報にも述べら
れているように、薄紙原稿の場合には、光反射率状態で
読み取った画像と低反射率状態で読み取った画像を加算
して、厚紙原稿の場合と近い条件を作り出すような処理
が必要となる。しかし、文字原稿のような白黒2値画像
を扱う場合はともかく、濃淡画像を扱う場合には、閾値
処理によって裏写り情報だけを確実に除去できる保証は
ない。
【0013】反射率の高い反射板を用いて裏写りを抑制
する代表的な従来技術として、例えば特開平5−225
72号公報に述べられているように、原稿の読み取り面
をスキャナで読み取り、次に原稿を裏返してスキャナで
読み取り、裏面の読み取り画像データを左右反転して重
み係数を乗算した画像データを、読み取り面の読み取り
画像データから差し引くことにより、裏写りを抑制した
画像データを得る技術が知られている。この従来技術は
反射板の反射率を下げる方法の欠点を補うことができる
が、高精度な裏写り情報の除去は困難である。なぜなら
ば、原稿の読み取り面の読み取り画像に含まれる裏写り
情報は、原稿を通し透けて見えるぼけた裏面画像の情報
であって、原稿の裏面をスキャナで読み取って得られる
画像情報とは厳密には一致しないためである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の目的
は、反射板の反射率を下げたり非反射板に置き換えるこ
となく、裏写りを高精度に除去した読み取り画像を得る
ことができるように改良した画像読取装置を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明により提供される画像読取装置の基本的な特
徴は、請求項1記載のように、原稿の画像を反射光によ
り読み取るための第1の手段と、原稿の画像を透過光に
より読み取るための第2の手段と、前記第1の手段によ
り読み取られた画像データ及び前記第2の手段により読
み取られた画像データとから、裏写り情報が除去された
画像データを作成する第3の手段とを有する構成にあ
る。
【0016】本発明による画像読取装置のもう1つの特
徴は、請求項2記載のように、原稿の第1の面を照明す
るための第1の照明手段と、原稿の第2の面を照明する
ための第2の照明手段と、原稿の第1の面側から原稿の
画像を読み取るための画像読み取り手段と、前記第1の
照明手段のみにより原稿が照明された状態で前記画像読
み取り手段により読み取られた第1の画像データ、及
び、前記第2の照明手段のみにより原稿が照明された状
態で前記画像読み取り手段により読み取られた第2の画
像データから、裏写り情報が除去された原稿の第1の面
に対応した画像データを作成するための処理手段を有す
る構成にある。
【0017】本発明による画像読取装置のもう1つの特
徴は、請求項3記載のように、原稿の第1の面を照明す
るための照明手段と、原稿の第1の面側から原稿の画像
を読み取るための画像読み取り手段と、この画像読み取
り手段による読み取り時に原稿の背景となる位置に配設
された残光性蛍光板と、前記照明手段により原稿が照明
された状態で前記画像読み取り手段により読み取られた
第1の画像データ、及び、前記残光性蛍光板の残光のみ
により原稿の第2の面が照明された状態で前記画像読み
取り手段により読み取られた第2の画像データから、裏
写り情報が除去された原稿の第1の面に対応した画像デ
ータを作成するための処理手段を有する構成にある。
【0018】本発明による画像読取装置のもう1つの特
徴は、請求項4記載のように、原稿の第1の面を照明す
るための照明手段と、この照明手段により照明される原
稿の部分の画像を原稿の第1の面側から読み取るための
第1の画像読み取り手段と、前記照明手段により照明さ
れない原稿の部分の画像を原稿の第1の面側から読み取
るための第2の画像読み取り手段と、原稿の第2の面側
に配設された残光性蛍光板と、前記照明手段により照明
された状態で前記第1の画像読み取り手段により読み取
られた第1の画像データ、及び、前記残光蛍光板の残光
により原稿の第2の面が照明された状態で前記第2の画
像み取り手段により読み取られた第2の画像データか
ら、裏写り情報が除去された原稿の第1の面に対応した
画像データを作成するための処理手段を有する構成にあ
る。
【0019】本発明による画像読取装置のもう1つの特
徴は、請求項5記載のように、原稿の第1の面を照明す
るための照明手段と、原稿の第1の面側から原稿の画像
を読み取るための画像読み取り手段と、原稿の第2の面
側から原稿の画像を読み取るための第2の画像読み取り
手段と、前記照明手段により原稿が照明された状態で、
前記第1の画像読み取り手段により読み取られた第1の
画像データ及び前記第2の画像読み取り手段により読み
取られた第2の画像データから、裏写り情報が除去され
た原稿の第1の面に対応した画像データを作成するため
の処理手段を有する構成にある。
【0020】本発明による画像読取装置のもう1つの特
徴は、請求項6記載のように、原稿の第1の面を照明す
るための第1の照明手段と、原稿の第1の面側から原稿
の画像を読み取るための第1の画像読み取り手段と、原
稿の第2の面を照明するための第2の照1明手段と、原
稿の第2面側から原稿の画像を読み取るための第2の画
像読み取り手段と、前記第1の照明手段により原稿が照
明された状態で、前記第1の画像読み取り手段により読
み取られた画像データ及び前記第2の画像読み取り手段
により読み取られた画像データから、裏写り情報が除去
された原稿の第1の面に対応した画像データを作成し、
前記第2の照明手段により原稿が照明された状態で、前
記第2の画像読み取り手段により読み取られた画像デー
タ及び前記第2の画像読み取り手段により読み取られた
画像データから、裏写り情報が除去された原稿の第2の
面に対応した画像データを作成するための処理手段を有
する構成にある。
【0021】以上に述べた本発明の特徴及びその他の特
徴、並びにその効果について、以下において実施の形態
に関連して詳細に説明する。
【0022】
【発明の実施の形態】前述のように、本発明による画像
読取装置の基本的な特徴は、原稿の画像を反射光により
読み取るための第1の手段と、原稿の画像を透過光によ
り読み取るための第2の手段と、前記第1の手段により
読み取られた画像データ及び前記第2の手段により読み
取られた画像データとから、裏写り情報が除去された画
像データを作成する第3の手段とを有する構成にある
が、第1の手段と第2の手段の具体的構成の違いにより
本発明は様々な実施の形態をとり得る。以下、添付図面
を参照し、本発明のいくつなの実施の形態について説明
する。
【0023】《実施の形態1》図8は本発明の第1の実
施の形態である画像読取装置の光学的/機構的部分の概
略構成図であり、図9はその電気的部分の概略ブロック
図である。
【0024】図8において、102は原稿1の副走査送
りのための送りローラである。原稿1の読み取り面(下
面)を照明するために、それに対向させて、白色電球、
蛍光管、発光ダイオードなどの光源104と、必要に応
じて設けられるレンズなどの光学系104aからなる読
み取り面照明手段が配設されている。この光学系104
aは光源104と一体化されることもある。また、読み
取り面照明手段により照明される原稿1の部分の画像を
読み取るために、CCDイメージセンサなどのライン型
イメージセンサ103と、必要に応じて、その前面に設
けられるレンズなどの光学系103aからなる画像読み
取り手段が配設されている。この光学系103aはイメ
ージセンサ103と一体化されることもある。また、読
み取り面照明手段と画像読み取り手段とが一体化される
こともある。
【0025】105は原稿1を介しイメージセンサ10
3と対向する位置に配設され、画像読み取り手段による
画像読み取り時に背景となる反射板である。この反射板
105の後方に(図中、上方に)、反射板105を介し
て原稿1の裏面を照明するために、光源106と必要に
応じて設けられるレンズなどの光学系106aからなる
裏面照明手段が配設されている。この光学系106aは
光源106と一体化されることもある。反射板105
は、少なくとも原稿1に対向する面が前述した目障りな
縁取りの発生を防止できるような反射率を有し、また、
光源106からの光をある程度透過させる光透過性を有
する。このような特性の反射板105として、例えば白
色のアクリル板を用いることができるが、これに限られ
るわけではない。
【0026】図9において、151はCDS・A/D回
路であり、イメージセンサ103より出力されるアナロ
グ画像信号を、リセットノイズを除去するための相関サ
ンプリングを行ったのちデジタル信号に変換する。15
2は光源104,106を駆動するための光源駆動回路
である。153は送りローラ102を回転駆動するため
のパルスモータなどのモータであり、154はモータ1
53を駆動するためのモータ駆動回路である。150は
CDS・A/D回路151から入力するデジタル画像デ
ータの処理のための処理手段と、光源駆動回路152、
モータ駆動回路154の制御などを行う制御手段とを兼
ねる処理/制御部であり、例えば汎用のマイクロプロセ
ッサやデジタル信号プロセッサ(DSP)などで実現さ
れる。155は処理/制御部150の作業記憶域や画像
データ記憶域などとして利用されるメモリである。な
お、原稿1の位置制御などのためのセンサ類も存在する
が、簡略化のため図中省略されている(後述の他の実施
形態においても同様である)。
【0027】図10は、この画像読取装置の動作の概略
を示すフローチャートである。このフローチャートを参
照し、画像読取装置の全体的な動作を説明する。
【0028】処理/制御部150は、光源駆動回路15
2により読み取り面照明用の光源104のみを点灯させ
る(step1)。次に、処理/制御部150は、モー
タ駆動回路154に原稿1の副走査送りのためのモータ
153の駆動を開始させて画像読み取り動作を実行する
(step2)。CDS・A/D回路151よりデジタ
ル画像データが処理/制御部150に順次入力するが、
これはメモリ155に保存される。
【0029】この読み取り動作が終わると、処理/制御
部150は光源104を消灯させ、裏面照明用光源10
6を点灯させるように光源駆動回路152を制御する
(step3)。このステップで、原稿1を所定の位置
まで戻すためのモータ153の駆動制御も行われる。そ
して、原稿1の副走査送りのためのモータ153の駆動
を開始させ、光源106による裏面照明のみの状態で画
像読み取り動作を実行する(step4)。この時に読
み取られたデジタル画像データもメモリ155に保存さ
れる。図10には示されていないが、この画像読取動作
が終了すると光源106を消灯させる制御、原稿1を排
出させるためのモータ153の駆動制御なども行われ
る。
【0030】なお、光源104と光源106を交互に点
灯させ、原稿1の同じ位置を2度読み取ることにより、
1回の副走査送り動作で、読み取り面照明状態の画像デ
ータと裏面照明状態の画像データの両方を取得すること
も可能であり、そのような構成も本実施の形態に包含さ
れる。
【0031】以上のようにして、光源104による読み
取り面照明状態で反射光により読み取られた画像データ
と、光源106によって裏面が照明された状態で透過光
により読み取られた画像データが得られると、処理/制
御部150は、その2つの画像データから、裏写りが除
去された原稿1の読み取り面に対応した出力画像データ
を作成する(step5)。作成された出力画像データ
は、直ちに外部に出力されるか、メモリ155に保存さ
れる。
【0032】処理/制御部150は、次に述べる第1の
方法又は第2の方法によって、step2で反射光によ
り読み取られた画像データと、step4で透過光によ
り読み取られた画像データから、裏写り情報を高精度に
除去した出力画像データを作成することができる。
【0033】まず、第1の出力画像作成方法について、
図11及び図12により説明する。図11(a)に示す
ように原稿1上に読み取り面画像21と裏面画像22が
あるとすると、光源104のみにより照明された状態で
反射光により画像を読み取った場合、イメージセンサ1
03の出力レベルは図11(b)のようになる。裏面画
像22の裏写り情報も読み取られ、その部分の出力レベ
ルは、原稿1の白地よりもS1だけ低いレベルとなる。
読み取り面画像21の部分の出力レベルは、白地レベル
よりS2だけ低いレベルとなり、通常、S1はS2より
かなり小さい。
【0034】一方、図12(a)に示すように、裏面照
明用光源106のみにより照明された状態で同じ原稿1
を透過光により読み取った場合、イメージセンサ103
の出力レベルは図12(b)のようになる。裏面照明の
場合、イメージセンサ103に入射する光量は、画像の
濃度と原稿1の透過率の積によって決まるため、読み取
り面画像21と裏面画像22の濃度が同じならば、それ
らに対する出力レベルは等しくなる。
【0035】読み取り面照明時の原稿1の白地部分と画
像21の部分との出力レベル差(振幅)S2と、裏面照
明時の原稿1の白地部分と画像部分との出力レベル差
(振幅)S3(図12(b)参照)を検出し、図12
(b)に示すような裏面照明時の画像データに比S2/
S3を掛け合わせたものを、図11(b)に示すような
読み取り面照明時の画像データとを比較すると、裏面画
像22の部分で大きな差が生じる。図11(c)の破線
は、図12(b)の画像データに比S2/S3を乗じた
画像データの裏面画像部分のレベルを表している。この
破線の部分が裏写り情報に相当する。このような裏写り
情報の部分を検出し、それを読み取り面照明時の画像デ
ータより除去すれば、裏写りのない出力画像データを得
ることができる。裏面照明状態で透過光により読み取ら
れた裏面画像部分と、読み取り面を反射光により読み取
った場合に裏写り情報として読み取られる裏面画像部分
とは極めてよく一致するため、裏写り情報部分を高精度
に検出できる。したがって、この方法によれば、裏写り
情報を高精度に除去できる。なお、原稿1の透過率が1
00%の場合には、上に述べた比較で差はでないが、そ
のような透明シートの両面に画像を形成した原稿は現実
的ではない。
【0036】処理/制御部150における実際の処理
は、例えば次のような処理となる。読み取り面照明時の
画像データと裏面照明時の画像データから、各ライン毎
あるいは複数のライン毎に、振幅S2,S3を検出し、
その比S2/S3を算出する。そして、対応するライン
において、裏面照明時の透過光による画像データにその
比を乗じた画素値と、読み取り面照明時の反射光による
画像データの画素値とを比較し、その差が所定の閾値を
越える画素について、読み取り面照明時の画像データの
画素値を白地レベルに書き換える。
【0037】なお、原稿1の厚さが大きく裏写りが起き
ない場合は、上に述べた裏写り情報除去処理は不要で、
読み取り面照明時の画像データをそのまま出力画像デー
タとすることができる。このような裏写りが起きない条
件であるか否かは、裏面照明時の画像データの原稿白地
部の画素値から容易に判定できる。
【0038】次に、第2の出力画像作成方法について説
明する。光源104による照明時にイメージセンサ10
3が読み取る情報は、原稿表面の反射光の情報と反射板
105からの反射光の情報を足しあわせたものである。
つまり、出力レベルは、表面反射光量と裏面反射光量の
和と比例関係にある。そこで、反射板105からの反射
光について考えると、裏面反射光は、光源104からの
光が原稿1を透過し、反射板105で反射され、再び原
稿1を透過してイメージセンサ103に到達するもので
ある。原稿1の透過率をP、反射板105の反射率を
R、光源104の光量をLとすると、イメージセンサ1
03に到達する裏面反射光の光量Hは H=L×P2×R ....(1) となる。また、裏面光源106による照明時においてイ
メージセンサ103に入射する光は、裏面光源106の
光が原稿1を一回透過したものであるので、その光量H
*、反射板105を透過後の光量をL*とすると H* =L* ×P ....(2) となる。前記2式より、 H=k×L*^2 (ただし、X^2 はXの2乗を表す)) ....(3) となる。ここでkは比例係数で k=L×R/(L*^2) ....(4) である。
【0039】つまり、比例係数kを算出し、「裏面照明
時の読み取り情報(透過情報)を2乗したものにkを乗
じ、それを読み取り面照明時の読み取り情報(反射情
報)から差し引くことにより」、裏写りのない情報を得
られる。
【0040】この係数kを算出する方法について述べ
る。第1の出力画像作成方法に関連して述べた通り、透
過情報により裏面画像部分を抽出できる。そこで、図1
3(a)に示すような原稿1の読み取り面を照明して読
み取る場合において、読み取り面画像21も裏面画像2
2も無い白地部分と、裏面画像22のみある部分(画像
濃度D)に注目すると、白地部分では表面反射光と裏面
反射光(裏面濃度0)がイメージセンサ103に入射
し、裏面画像部分では表面反射光と裏面反射光(裏面濃
度D)が入射する。それらの差つまり図13(b)に示
す振幅ΔS1はΔS1=裏面反射光(裏面画像透過率
0)−裏面反射光(裏面画像透過率D)となる。
【0041】また図14(a)のように同じ原稿1を裏
面照明により読み取る場合においては、図14(b)に
示すように、 白地部分の出力レベル ΔS2=裏面透過光(裏面画像
透過率0) 裏面画像部分の出力レベル ΔS3=裏面透過光(裏面
画像透過率D) となる。(3)式より ΔS1=k×ΔS2^2−k×ΔS3^2 ....(5) よって、 k=ΔS1/(ΔS2^2−ΔS3^2) ....(6) となる。
【0042】以上のように、この第2の方法による場
合、処理/制御部150において、光源104による読
み取り面照明状態で読み取った画像データ(1)と、光
源106による裏面照明状態で透過的に読み取った画像
データ(2)より、前記第1の方法と同様にして裏写り
部分を抽出し、抽出した部分より前記ΔS1,ΔS2、
ΔS3を検出して(6)式により係数kを算出する。そ
して、この係数kを用い、画像データ(1)から、画像
データ(2)を2乗しkを乗じた値を差し引く処理を行
うことにより、裏写りが除去された出力画像データを作
成することができる。透過光により読み取られた裏面画
像情報は反射光により読み取られた画像情報に含まれる
裏写り情報と極めてよく一致するため、以上の処理によ
り裏写り情報を極めて高精度に除去することができる。
【0043】なお、係数kは反射板の反射率と光源の明
るさの比で決まるので、画像から算出せずに、予め設定
しておいてもよい。ただし、読み取った画像データから
係数kを算出するようにすると、反射板105の反射率
が経年変化などで変動しても常に適切な係数kによる補
正が可能となる。
【0044】なお、上に述べた補正処理は原稿の範囲に
対してのみ行い、原稿の外側については画像データ
(1)をそのまま出力するか白地レベルの画素値に置き
換える。このようにすることにより、出力画像データを
プリントした場合に原稿に外枠がつかない。原稿の外側
では裏面照明時の透過光量が原稿内部に比べ十分に大き
いので、原稿の縁を検出することは容易である。
【0045】なお、図示しないが、イメージセンサ10
3をエリア型イメージセンサに置き換え、読み取り面照
明手段及び裏面照明手段を原稿の読取領域全体を照明で
きる構成に変更し、原稿1を副走査送りすることなく同
様の画像読み取りを行う装置も可能であることは明らか
であり、これも本発明に包含される。
【0046】《実施の形態2》図15は本発明の第2の
実施の形態である画像読取装置の光学的/機構的部分の
概略構成図である。この画像読取装置の電気的部分の構
成は基本的に前記実施の形態1の場合と同様でよいの
で、その説明に図9を援用する。
【0047】この画像読取装置は、原稿1の裏面照明用
の光源を独立に設ける代わりに、反射板203として残
光性蛍光板を用い、その残光を原稿1の裏面照明に利用
する。このような残光性蛍光板として、例えば、適当な
基材に残光性のある蛍光材料を塗布したものを用いるこ
とができるが、これに限定されるわけではない。なお、
目障りな縁取りを防止するために、反射板203は比較
的高い反射率を持たせるのが望ましいことは前記実施の
形態1と同様である。
【0048】また、この画像読取装置は、原稿1を固定
し、画像読み取り手段及び読み取り面照明手段を副走査
送りしながら画像の読み取りを行う構成である。すなわ
ち、パルスモータなどのモータ201によって回転駆動
されるリードネジ202によって図中左右方向に移動さ
せられる読み取りユニット200に、ライン型のCCD
イメージセンサなどのイメージセンサ206と、必要に
応じて設けられるレンズなどの光学系206aからなる
画像読み取り手段と、原稿1の読み取り面を照明するた
めの、光源205と必要に応じて設けられるレンズなど
の光学系205aからなる読み取り面照明手段が搭載さ
れている。光学系205aは光源205と一体化される
こともある。光学系206aもイメージセンサ206と
一体化されることもある。また、読み取り面照明手段と
画像読み取り手段とが一体化されることもある。
【0049】この画像読取装置の電気的部分は、図9中
の光源106を削除し、イメージセンサ103をイメー
ジセンサ206で置き換え、光源104を光源205で
置き換え、モータ153をモータ201で置き換えた構
成である。
【0050】図16は、この画像読取装置の動作の概略
を示すフローチャートである。このフローチャートを参
照し、この画像読取装置の全体的な動作を説明する。
【0051】処理/制御部150は、光源駆動回路15
2により読み取り面照明用の光源205を点灯させる
(step11)。次に、処理/制御部150は、モー
タ駆動回路154に読み取りユニット200の副走査送
りのためのモータ201の駆動を開始させて反射光によ
る画像読み取り動作を実行する(step12)。CD
S・A/D回路151よりデジタル画像データが処理/
制御部150に順次入力するが、これはメモリ155に
保存される。この読み取り時に、原稿1を透過した光に
より反射板203が蓄光される。
【0052】このような反射光による画像読み取り動作
が終わると、処理/制御部150は光源205を消灯さ
せるように光源駆動回路152を制御する(step1
3)。このステップで、読み取りユニット200を所定
の位置まで戻すためのモータ201の駆動制御も行われ
る。そして、副走査送りのためのモータ201の駆動を
開始させ、反射板203の残光により原稿1の裏面を照
明した状態で、透過光による画像読み取り動作を実行す
る(step14)。この時に読み取られたデジタル画
像データもメモリ155に保存される。図16には示さ
れていないが、この画像読取動作が終了すると、読み取
りユニット200を所定位置に戻す制御も行われる。
【0053】次に、処理/制御部150は、2回の読み
取り動作で読み込まれメモリ155に保存されている2
枚の画像データを用いて、前記実施の形態1と同様の処
理によって、裏写り情報が高精度に除去された出力画像
データを作成する(step15)。
【0054】この実施の形態は、前記実施の形態1と同
様に裏写り情報が高精度に除去され、また目障りな黒い
縁取りのない出力画像データを得ることができる。さら
に、原稿の裏面照明のための光源を別に設ける必要がな
いため、それを別に設ける構成より一般にコスト削減が
可能である。特に、この実施の形態のように、原稿を固
定し、画像読み取り手段の移動により副走査を行う構成
の場合、反射板の後方から原稿の裏面を電球などの光源
で照明しようとすると、関連した構造が複雑・高価にな
りやすく、装置のデザイン上の制約も大きいなどの問題
がある。このような問題は、この実施の形態のように残
光性蛍光板を反射板として用い、その残光を裏面照明に
利用する構成ならば容易に回避できる。
【0055】《実施の形態3》図17は本発明の第3の
実施の形態である画像読取装置の光学的/機構的部分の
概略構成図である。この画像読取装置の電気的部分の構
成は基本的に前記実施の形態1の場合と同様でよいの
で、その説明に図9を援用する。
【0056】この画像読取装置は、前記実施の形態2と
同様に、反射板303として残光性蛍光板を用い、その
残光を原稿1の裏面照明に利用する。また、前記実施の
形態2と同様に、パルスモータなどのモータ301によ
りリードネジ302を回転させて読み取りユニット30
0を移動させ、この移動により画像読み取りの副走査を
行うが、読み取りユニット300に2組の画像読み取り
手段が搭載される点が前記実施の形態2と異なる。すな
わち、読み取りユニット300には、原稿1の読み取り
面を照明するための、光源305と必要に応じて設けら
れるレンズなどの光学系305aからなる照明手段と、
原稿の読み取り面を照明した状態で反射光により画像を
読み取るための、ライン型イメージセンサ306と必要
に応じて設けられるレンズなどの光学系306aからな
る第1の画像読み取り手段と、反射板303の残光によ
り原稿1の裏面を照明した状態で透過光により画像を読
み取るための、ライン型イメージセンサ308と必要に
応じて設けられるレンズなどの光学系308aからなる
第2の画像読み取り手段が搭載される。
【0057】この画像読取装置の電気的部分は、図9中
の光源106を削除し、イメージセンサ103をイメー
ジセンサ306,308で置き換え、光源104を光源
305で置き換え、モータ153をモータ301で置き
換えた構成である。
【0058】図18は、この画像読取装置の動作の概略
を示すフローチャートである。このフローチャートを参
照し、この画像読取装置の全体的な動作を説明する。
【0059】処理/制御部150は、光源駆動回路15
2により読み取り面照明用の光源305を点灯させる
(step21)。次に、処理/制御部150は、モー
タ駆動回路154に読み取りユニット300の副走査送
りのためのモータ301の駆動を開始させて画像読み取
り動作を実行する(step22)。この読み取り動作
において、原稿1の画像は、光源305により読み取り
面が照明された状態でイメージセンサ306により読み
取られ、それより所定時間だけ遅れて、反射板303の
残光を光源として裏面が照明された状態でイメージセン
サ308により読み取られる。イメージセンサ306,
308により読み取られた画像情報はCDS・A/D回
路151によりデジタル画像データに変換されて処理/
制御部150に入力され、メモリ155に保存される。
【0060】このように、この実施の形態では、読み取
り面照明状態の反射光による画像データと、裏面照明状
態の透過光による画像データを同時に取得することがで
きるため、前記各実施の形態よりも画像読み取り時間の
短縮が容易である。また、反射板303が光源305か
らの光で照明される時点から、その残光を利用した読み
取りまでの時間が短いため、裏面照明のための十分な光
量を容易に得られる。
【0061】読み取り動作が終わると、処理/制御部1
50は光源305を消灯させさせるように光源駆動回路
152を制御する(step23)。このステップで、
読み取りユニット300を所定の位置まで戻すためのモ
ータ301の駆動制御も行われる。次に、処理/制御部
150は、メモリ155に保存されている2枚の画像デ
ータを用いて、前記実施の形態1と同様の処理によって
裏写り、目障りな黒い縁取りのない出力画像データを作
成する(step24)。
【0062】《実施の形態4》図19は、本発明の第4
の実施の形態である画像読取装置の光学的/機構的部分
の概略構成図である。この画像読取装置の電気的部分の
構成は基本的に前記実施の形態1の場合と同様でよいの
で、その説明に図9を援用する。
【0063】図19において、402は原稿1の副走査
送りのための送りローラである。原稿1の読み取り面を
照明するために、それに対向させて、光源404と必要
に応じて設けられるレンズなどの光学系404aからな
る読み取り面照明手段が配設されている。また、読み取
り面照明手段により照明される原稿部分の画像を反射光
により読み取るために、ライン型イメージセンサ403
と必要に応じてその前面に設けられるレンズなどの光学
系403aからなる第1の画像読み取り手段が配設され
ている。405は原稿1を介しイメージセンサ403と
対向する位置に配設された反射板であり、前述した目障
りな縁取りの発生を防止できるような反射率を有する。
また、原稿1の裏面側から、光源404に照明された原
稿1の透過光により画像を読み取るために、ライン型イ
メージセンサ406と必要に応じて受けられるレンズな
どの光学系406aからなる第2の画像読み取り手段が
配設されている。
【0064】この画像読取装置の電気的部分は、図9中
の光源106を削除し、イメージセンサ103をイメー
ジセンサ403,406で置き換え、光源104を光源
404で置き換え、モータ153を送りローラ402の
駆動用モータ(図19には不図示)とした構成である。
【0065】この画像読取装置の全体的な動作を、図1
8のフローチャートを援用して説明する。
【0066】処理/制御部150は、読み取り面照明用
の光源404を点灯させる(step21)。次に、処
理/制御部150は、モータ駆動回路154に送りロー
ラ402の駆動用モータ(153)の駆動を開始させ、
画像読み取り動作を実行する(step22)。この読
み取り動作において、原稿1の画像は、光源404によ
り読み取り面が照明された状態で反射光により第1の画
像読み取り手段のイメージセンサ403で読み取られ、
同時に、第2の画像読み取り手段のイメージセンサ40
6で、裏面側から透過光により読み取られる。イメージ
センサ403により読み取られた画像(反射光画像)の
データと、イメージセンサ406により読み取られた画
像(透過光画像)のデータは、処理/制御部150によ
りメモリ155に保存される。このように、この実施の
形態では、一度の読み取り動作で、原稿1の読み取り面
側から読み取られた反射光画像データと、原稿1の裏面
側から読み取られた透過光画像データを同時に取得する
ことができるため、画像読み取り時間の短縮が容易であ
る。
【0067】読み取り動作が終わると、処理/制御部1
50は光源404を消灯させさせるように光源駆動回路
152を制御する(step23)。このステップで、
原稿1を排出させるためのモータ(153)の駆動制御
も行われる。
【0068】次に、処理/制御部150は、メモリ15
5に保存されている2枚の画像データを用いて、前記実
施の形態1と同様の処理によって裏写り、目障りな縁取
りのない出力画像データを作成する(step24)。
【0069】以上に説明したように、この実施の形態に
おいては、原稿の読み取り面照明手段の光源を利用し、
透過光により原稿の画像を裏面側で読み取る点が前記各
実施の形態と異なるが、反射光画像と別に透過光画像を
読み取り、両画像を用いて出力画像を作成するという原
理は共通している。したがって、前記各実施の形態と同
様に、裏写りが高精度に除去され、目障りな縁取りもな
い出力画像を作成することができる。
【0070】《実施の形態5》図20は、本発明の第5
の実施の形態である画像読取装置の光学的/機構的部分
の概略構成図である。この画像読取装置の電気的部分の
構成は基本的に前記実施の形態1の場合と同様でよいの
で、その説明に図9を援用する。
【0071】この実施の形態の画像読取装置は、原稿1
を表裏反転することなく、原稿両面の画像を読み取るこ
とができるもので、前記実施の形態4の画像読取装置
(図19)に、光源407と必要に応じて設けられるレ
ンズなどの光学系407aからなる第2の照明手段が追
加され、また、イメージセンサ406で反射光画像を読
み取る際に背景となる第2の反射板408が追加された
構成である。
【0072】この画像読取装置の電気的部分は、図9中
の光源104,106を光源404,407で置き換
え、イメージセンサ103をイメージセンサ403,4
06で置き換え、また、モータ153を送りモータ40
2の駆動用モータ(図20には不図示)とした構成であ
る。
【0073】この画像読取装置の全体的な動作を、図2
1又は図22のフローチャートを参照して説明する。
【0074】まず、図21を参照し説明する。処理/制
御部150は、光源404を点灯させる(step3
1)。次に、処理/制御部150は、モータ駆動回路1
54に送りローラ402の駆動用モータ(153)の駆
動を開始させ、画像読み取り動作を実行する(step
32)。この読み取り動作においては、原稿1の下面が
読み取り面であり、光源404により照明された状態で
イメージセンサ403により反射光画像が読み取られ、
同時に、イメージセンサ406により透過光画像が読み
取られ、それら2枚の画像のデータは処理/制御部15
0によりメモリ155に保存される。
【0075】この読み取り動作が終わると、処理/制御
部150は光源404を消灯させ、光源407を点灯さ
せる(step33)。このステップで、原稿1を所定
の位置まで戻すためのモータ153の駆動制御も行われ
る。
【0076】そして、処理/制御部150は、モータ駆
動回路154に送りローラ402の駆動用モータ(15
3)の副走査のための駆動を開始させ、2回目の画像読
み取り動作を実行する(step34)。この読み取り
動作においては、原稿1の上面が読み取り面であり、光
源407により照明された状態でイメージセンサ406
により反射光画像が読み取られ、同時に、イメージセン
サ403により透過光画像が読み取られ、それら2枚の
画像のデータは処理/制御部150によりメモリ155
に保存される。
【0077】この読み取り動作が終わると、処理/制御
部150は光源407を消灯させる(step35)。
このステップで、原稿1を排出するためのモータ153
の駆動制御も行われる。
【0078】そして、処理/制御部150は、メモリ1
55に保存されている1回目の反射光画像データと透過
光画像データを用いて、前記実施の形態1と同様の処理
によって原稿の下面に対応した出力画像データを作成
し、また、2回目の反射光画像データと透過光画像デー
タを用いて、原稿の上面に対応した出力画像データを作
成する(step36)。
【0079】以上に述べた動作は2回の副走査によって
原稿の両面の画像を読み取るものであったが、1回の副
走査によって原稿の両面の画像を読み取る動作も可能で
あり、これを図22を参照して説明する。
【0080】処理/制御部150は、光源404だけを
点灯させ(step41)、送りローラ402の駆動用
モータ(153)を1ライン分だけ駆動させ、画像読み
取り動作を実行する(step42)。この読み取り動
作においては、原稿1の下面が読み取り面であり、光源
404により照明された状態でイメージセンサ403に
より反射光画像が1ライン分だけ読み取られ、同時に、
イメージセンサ406により透過光画像が1ライン分だ
け読み取られ、それらの画像のデータは処理/制御部1
50によりメモリ155に保存される。
【0081】この読み取り動作が終わると、処理/制御
部150は光源404を消灯させ、光源407を点灯さ
せ(step43)、画像読み取り動作を行う(ste
p44)。この時は、原稿1の上面が読み取り面であ
り、イメージセンサ406により反射光画像が1ライン
分だけ読み取られ、同時に、イメージセンサ403によ
り透過光画像が1ライン分だけ読み取られ、それらの画
像のデータは処理/制御部150によりメモリ155に
保存される。
【0082】同様の動作を繰り返して行い、最終ライン
まで読み取りが終わると(step45,Yes)、処
理/制御部150は、光源407を消灯させ、原稿1を
排出させるためのモータ駆動制御を行うとともに、メモ
リ155に保存されている原稿下面に対応した反射光画
像データと透過光画像データを用いて、前記実施の形態
1と同様の処理によって原稿の下面に対応した出力画像
データを作成し、また、原稿上面に対応した反射光画像
データと透過光画像データを用いて原稿の上面に対応し
た出力画像データを作成する(step46)。
【0083】以上に説明した前記各実施の形態にいて、
裏写り情報を除去する処理により低透過率の原稿では出
力画像のコントラストが低下する場合がある。この場
合、以上に説明した方法で作成された出力画像データに
適当なゲインを掛けることでコントラストを向上させる
ことができる。具体的には、原稿の外側部分のレベルを
検出し、原稿内の最大輝度部分(白地部分)をそのレベ
ルに合わせるようなゲインを掛ければよい。また外枠の
部分は、この処理を行わない様にすれば外側に白枠が付
くことを防止できる。
【0084】ここまでの説明では、モノクロ画像の読み
取りであるかカラー画像の読み取りであるか特に言及し
なかった。カラー画像の読み取りを行う装置の場合に
は、異なる波長感度を持つ受光素子を配列したカラー読
み取り用のイメージセンサを用い、例えばRGBあるい
はCMYの各色版毎に反射光画像及び透過光画像を読み
取り、同様の処理を行えばよい。カラー画像を読み取る
場合に、本発明による裏写り除去処理によって別の効果
が得られる。すなわち、従来の裏写り防止の無い装置の
場合、原稿の透過率が低いと、反射板の影響で画像の色
が異なってしまう。しかし、本発明による裏写り除去処
理を行うと、裏面反射光を除去した純粋に表面反射光の
画像を得られるため、光源を白色光源にし、読み取り用
受光素子の受光分布を人間の比視感度に合わせること
で、原稿画像の色を忠実に反映させた画像を読み取るこ
とができる。なお、光源に白色光源を使用できない場合
や、イメージセンサの受光素子の波長感度分布を比視感
度に合わせることができない場合には、白色の原稿を読
み取り、原稿地肌が白になるようなRGB又はCMYの
係数を検出し、この係数を実際の読み取り画像に乗じる
ことでカラーバランスを合わせることが可能である。反
射板を白色にして、原稿の読み取り先だって反射板を読
み取り、そのデータから、それら係数を検出してもよ
い。
【0085】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1乃至5記載の発明によれば、裏写り情報を高精度に除
去した高品質な原稿画像の読み取りが可能となる。請求
項3及び4記載の発明によれば、裏面照明用のランプな
どの光源を設ける構成に比べ、画像読取装置を安価、コ
ンパクトに実現できる。請求項4及び5記載の発明によ
れば、反射光による画像読み取りと透過光による画像読
み取りを1回の読み取り動作で行うことができるため、
原稿の読み取り時間の短縮が容易になる。請求項6記載
の発明によれば、裏写り情報を高精度に除去した原稿両
面の画像を読み取ることが可能になる等々の効果を得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像読取装置の一般的構成の一例を示す概略構
成図である。
【図2】画像読取装置の一般的構成の他の例を示す概略
構成図である。
【図3】画像読取装置の一般的な構成の他の例を示す概
略構成図である。
【図4】ライン型イメージセンサとエリア型イメージセ
ンサの説明図である。
【図5】画像読み取りに関係する反射光の説明図であ
る。
【図6】裏写りの説明図である。
【図7】黒い縁取りの説明図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態である画像読取装置
の光学的/機構的部分の概略構成図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態である画像読取装置
の電気的部分の概略ブロック図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態である画像読取装
置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】裏写り情報の検出の説明のための図である。
【図12】裏写り情報の検出の説明のための図である。
【図13】裏写り情報の除去の説明のための図である。
【図14】裏写り情報の除去の説明のための図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態である画像読取装
置の光学的/機構的部分の概略構成図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態である画像読取装
置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明の第3の実施の形態である画像読取装
置の光学的/機構的部分の概略構成図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態である画像読取装
置の動作を説明するための概略フローチャートである。
【図19】本発明の第4の実施の形態である画像読取装
置の光学的/機構的部分の概略構成図である。
【図20】本発明の第5の実施の形態である画像読取装
置の光学的/機構的部分の概略構成図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態である画像読取装
置の動作を説明するための概略フローチャートである。
【図22】本発明の第5の実施の形態である画像読取装
置の動作を説明するための概略フローチャートである。
【符号の説明】
1 原稿 102 送りローラ 103 イメージセンサ 104 光源 105 反射板 106 光源 150 処理/制御部 200 読み取りユニット 201 モータ 202 リードネジ 203 反射板(残光性蛍光板) 205 光源 206 イメージセンサ 300 読み取りユニット 301 モータ 302 リードネジ 303 反射板(残光性蛍光板) 305 光源 306 イメージセンサ 308 イメージセンサ 402 送りローラ 403 イメージセンサ 404 光源 405 反射板 406 イメージセンサ 407 光源 408 反射板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿の画像を反射光により読み取るため
    の第1の手段と、原稿の画像を透過光により読み取るた
    めの第2の手段と、前記第1の手段により読み取られた
    画像データ及び前記第2の手段により読み取られた画像
    データとから、裏写り情報が除去された画像データを作
    成する第3の手段とを有することを特徴とする画像読取
    装置。
  2. 【請求項2】 原稿の第1の面を照明するための第1の
    照明手段と、原稿の第2の面を照明するための第2の照
    明手段と、原稿の第1の面側から原稿の画像を読み取る
    ための画像読み取り手段と、前記第1の照明手段のみに
    より原稿が照明された状態で前記画像読み取り手段によ
    り読み取られた第1の画像データ、及び、前記第2の照
    明手段のみにより原稿が照明された状態で前記画像読み
    取り手段により読み取られた第2の画像データから、裏
    写り情報が除去された原稿の第1の面に対応した画像デ
    ータを作成するための処理手段を有することを特徴とす
    る画像読取装置。
  3. 【請求項3】 原稿の第1の面を照明するための照明手
    段と、原稿の第1の面側から原稿の画像を読み取るため
    の画像読み取り手段と、この画像読み取り手段による読
    み取り時に原稿の背景となる位置に配設された残光性蛍
    光板と、前記照明手段により原稿が照明された状態で前
    記画像読み取り手段により読み取られた第1の画像デー
    タ、及び、前記残光性蛍光板の残光のみにより原稿の第
    2の面が照明された状態で前記画像読み取り手段により
    読み取られた第2の画像データから、裏写り情報が除去
    された原稿の第1の面に対応した画像データを作成する
    ための処理手段を有することを特徴とする画像読取装
    置。
  4. 【請求項4】 原稿の第1の面を照明するための照明手
    段と、この照明手段により照明される原稿の部分の画像
    を原稿の第1の面側から読み取るための第1の画像読み
    取り手段と、前記照明手段により照明されない原稿の部
    分の画像を原稿の第1の面側から読み取るための第2の
    画像読み取り手段と、原稿の第2の面側に配設された残
    光性蛍光板と、前記照明手段により照明された状態で前
    記第1の画像読み取り手段により読み取られた第1の画
    像データ、及び、前記残光蛍光板の残光により原稿の第
    2の面が照明された状態で前記第2の画像み取り手段に
    より読み取られた第2の画像データから、裏写り情報が
    除去された原稿の第1の面に対応した画像データを作成
    するための処理手段を有することを特徴とする画像読取
    装置。
  5. 【請求項5】 原稿の第1の面を照明するための照明手
    段と、原稿の第1の面側から原稿の画像を読み取るため
    の画像読み取り手段と、原稿の第2の面側から原稿の画
    像を読み取るための第2の画像読み取り手段と、前記照
    明手段により原稿が照明された状態で、前記第1の画像
    読み取り手段により読み取られた第1の画像データ及び
    前記第2の画像読み取り手段により読み取られた第2の
    画像データから、裏写り情報が除去された原稿の第1の
    面に対応した画像データを作成するための処理手段を有
    することを特徴とする画像読取装置。
  6. 【請求項6】 原稿の第1の面を照明するための第1の
    照明手段と、原稿の第1の面側から原稿の画像を読み取
    るための第1の画像読み取り手段と、原稿の第2の面を
    照明するための第2の照明手段と、原稿の第2面側から
    原稿の画像を読み取るための第2の画像読み取り手段
    と、前記第1の照明手段により原稿が照明された状態
    で、前記第1の画像読み取り手段により読み取られた画
    像データ及び前記第2の画像読み取り手段により読み取
    られた画像データから、裏写り情報が除去された原稿の
    第1の面に対応した画像データを作成し、前記第2の照
    明手段により原稿が照明された状態で、前記第2の画像
    読み取り手段により読み取られた画像データ及び前記第
    2の画像読み取り手段により読み取られた画像データか
    ら、裏写り情報が除去された原稿の第2の面に対応した
    画像データを作成するための処理手段を有することを特
    徴とする画像読取装置。
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