JP2002278080A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2002278080A
JP2002278080A JP2001077681A JP2001077681A JP2002278080A JP 2002278080 A JP2002278080 A JP 2002278080A JP 2001077681 A JP2001077681 A JP 2001077681A JP 2001077681 A JP2001077681 A JP 2001077681A JP 2002278080 A JP2002278080 A JP 2002278080A
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JP
Japan
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group
meth
photosensitive layer
acrylate
acid
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Application number
JP2001077681A
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English (en)
Inventor
Hideaki Okamoto
英明 岡本
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光重合性の感光性平版印刷版を赤外レーザー
光により露光し画像を形成するにおいて、画像ムラが生
じないと共に、耐刷性のある十分な画像強度を有する画
像形成方法を提供する。 【構成】 支持体表面に光重合性組成物からなる感光性
層が形成された感光性平版印刷版の該感光性層を、65
0〜1300nmの波長域のレーザー光によりマルチビ
ームで走査露光し、現像処理した後の感光層の反応度を
ステップクリア段数で6段以下とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体表面に光重
合性組成物からなる感光性層が形成された感光性平版印
刷版を、650〜1300nmの波長域のレーザー光に
より露光し画像を形成する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光重合性組成物からなる感光
性層を有する感光性平版印刷版の画像形成方法として、
エチレン性不飽和化合物を含有する光重合性組成物から
なる感光性層を支持体表面に形成した感光性平版印刷版
の該感光性層を、露光して露光部の光重合性組成物中の
エチレン性不飽和化合物を重合、硬化させた後、非露光
部を溶解除去することにより画像を形成する方法が汎用
されているが、近年、その露光方法として、生産性の大
幅な効率化が図れるアルゴンイオンレーザー、FD−Y
AGレーザー、半導体レーザー、YAGレーザー等のレ
ーザー光による走査露光が注目され、中で、650〜1
300nmの赤外波長域の半導体レーザーが有望視され
ている。
【0003】ところが、この赤外レーザー光による光重
合性組成物の走査露光においては、ドラムの外周に感光
性平版印刷版を取り付け、低速度で回転させて露光する
ことから、画像形成速度が遅くなり、この点を解決する
ために複数のレーザービームを照射するマルチビーム方
式が採用されている。そして、このマルチビーム方式に
おいて、光重合性組成物が高感度であることもあって、
各ビーム間のレーザー出力や照射密度のバラツキ、及
び、レーザーヘッドからの微弱な漏れ光等によって画像
ムラが生じるという、所謂バンディング現象を起こし、
結果として形成される画像の再現性が劣るという問題を
抱えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光重合性の
感光性平版印刷版を赤外レーザー光により露光し画像を
形成するにおける前述の従来技術に鑑みてなされたもの
で、従って、本発明は、光重合性の感光性平版印刷版を
赤外レーザー光により露光し画像を形成するにおいて、
画像ムラが生じないと共に、耐刷性のある十分な画像強
度を有する画像形成方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、赤外レーザー光によりマ
ルチビームで走査露光し、現像処理した後の感光層の反
応度を適度の範囲とすることによって、前記目的を達成
し得ることを見出し本発明を完成したものであり、即
ち、本発明は、支持体表面に光重合性組成物からなる感
光性層が形成された感光性平版印刷版の該感光性層を、
650〜1300nmの波長域のレーザー光によりマル
チビームで走査露光し、現像処理した後の感光層の反応
度をステップクリア段数で6段以下とする画像形成方
法、を要旨とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における感光性平版印刷版
の感光性層としての光重合性組成物としては、下記の
(A)〜(D)成分を含有するものであるのが好まし
い。 (A)エチレン性不飽和化合物 (B)650〜1300nmの波長域の光を吸収する増
感色素 (C)光重合開始剤 (D)高分子結合材
【0007】本発明において好ましいとする光重合性組
成物を構成する(A)成分のエチレン性不飽和化合物
は、光重合性組成物が活性光線の照射を受けたときに、
後述する(C)成分の光重合開始剤を含む光重合開始系
の作用により付加重合し、場合により架橋、硬化するよ
うなラジカル重合性のエチレン性不飽和結合を分子内に
少なくとも1個有する化合物である。
【0008】そのエチレン性不飽和化合物としては、エ
チレン性不飽和結合を分子内に1個有する化合物、具体
的には、例えば、(メタ)アクリル酸〔尚、ここで、
「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを
意味するものとし、以降も同様とする。〕、クロトン
酸、イソクロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラ
コン酸等の不飽和カルボン酸、及びそのアルキルエステ
ル、並びに、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アク
リルアミド、スチレン等、であってもよいが、重合性、
架橋性、及びそれに伴う露光部と非露光部の現像液溶解
性の差異を拡大できる等の点から、エチレン性不飽和結
合を分子内に2個以上有する化合物であるのが好まし
く、又、その不飽和結合が(メタ)アクリロイルオキシ
基に由来するアクリレート化合物が特に好ましい。
【0009】エチレン性不飽和結合を分子内に2個以上
有する化合物としては、代表的には、不飽和カルボン酸
とポリヒドロキシ化合物とのエステル類、ヒドロキシ
(メタ)アクリレート化合物とポリイソシアネート化合
物とのウレタン(メタ)アクリレート類、(メタ)アク
リル酸又はヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物とポ
リエポキシ化合物とのエポキシ(メタ)アクリレート
類、及び、(メタ)アクリロイルオキシ基含有ホスフェ
ート類等が挙げられる。
【0010】そのエステル類としては、具体的には、例
えば、前記の如き不飽和カルボン酸と、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリプロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ノナメチレングリコー
ル、トリメチロールエタン、テトラメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリス
リトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、及
びそれらのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキ
サイド付加物、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等の脂肪族ポリヒドロキシ化合物との反応物、具体
的には、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ノナメチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタント
リ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオ
キサイド付加トリ(メタ)アクリレート、グリセロール
ジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)ア
クリレート、グリセロールプロピレンオキサイド付加ト
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレ
ート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペン
タ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)
アクリレート等、及び同様のクロトネート、イソクロト
ネート、マレエート、イタコネート、シトラコネート等
が挙げられる。
【0011】更に、そのエステル類として、前記の如き
不飽和カルボン酸と、ヒドロキノン、レゾルシン、ピロ
ガロール、ビスフェノールF、ビスフェノールA等の芳
香族ポリヒドロキシ化合物との反応物、具体的には、例
えば、ヒドロキノンジ(メタ)アクリレート、レゾルシ
ンジ(メタ)アクリレート、ピロガロールトリ(メタ)
アクリレート等、又、前記の如き不飽和カルボン酸と、
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の
複素環式ポリヒドロキシ化合物との反応物、具体的に
は、例えば、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレートのジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アク
リレート等、又、不飽和カルボン酸と多価カルボン酸と
ポリヒドロキシ化合物との反応物、具体的には、例え
ば、(メタ)アクリル酸とフタル酸とエチレングリコー
ルとの縮合物、(メタ)アクリル酸とマレイン酸とジエ
チレングリコールとの縮合物、(メタ)アクリル酸とテ
レフタル酸とペンタエリスリトールとの縮合物、(メ
タ)アクリル酸とアジピン酸とブタンジオールとグリセ
リンとの縮合物等が挙げられる。
【0012】又、そのウレタン(メタ)アクリレート類
としては、具体的には、例えば、ヒドロキシメチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロ
ールエタントリ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ
(メタ)アクリレート化合物と、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネー
ト、リジンメチルエステルトリイソシアネート、ダイマ
ー酸ジイソシアネート、1,6,11−ウンデカトリイ
ソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシ
アネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネ
ートメチルオクタン等の脂肪族ポリイソシアネート、シ
クロヘキサンジイソシアネート、ジメチルシクロヘキサ
ンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロ
ヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネー
ト、ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環式ポ
リイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テト
ラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリス
(イソシアネートフェニルメタン)、トリス(イソシア
ネートフェニル)チオホスフェート等の芳香族ポリイソ
シアネート、イソシアヌレート等の複素環式ポリイソシ
アネート、等のポリイソシアネート化合物との反応物等
が挙げられる。
【0013】又、そのエポキシ(メタ)アクリレート類
としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、
又は前記の如きヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物
と、(ポリ)エチレングリコールポリグリシジルエーテ
ル、(ポリ)プロピレングリコールポリグリシジルエー
テル、(ポリ)テトラメチレングリコールポリグリシジ
ルエーテル、(ポリ)ペンタメチレングリコールポリグ
リシジルエーテル、(ポリ)ネオペンチルグリコールポ
リグリシジルエーテル、(ポリ)ヘキサメチレングリコ
ールポリグリシジルエーテル、(ポリ)トリメチロール
プロパンポリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセロー
ルポリグリシジルエーテル、(ポリ)ソルビトールポリ
グリシジルエーテル等の脂肪族ポリエポキシ化合物、フ
ェノールノボラックポリエポキシ化合物、ブロム化フェ
ノールノボラックポリエポキシ化合物、(o−,m−,
p−)クレゾールノボラックポリエポキシ化合物、ビス
フェノールAポリエポキシ化合物、ビスフェノールFポ
リエポキシ化合物等の芳香族ポリエポキシ化合物、ソル
ビタンポリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシ
アヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート等の複素環式ポリエポキシ化合
物、等のポリエポキシ化合物との反応物等が挙げられ
る。
【0014】又、その(メタ)アクリロイルオキシ基含
有ホスフェート類としては、具体的には、下記一般式(I
a)又は(Ib)で表されるものが好ましい。
【0015】
【化1】
【0016】〔式(Ia)及び(Ib)中、R21は水素原子又は
メチル基を示し、nは1〜25の整数、mは1、2、又
は3である。〕
【0017】ここで、nは1〜10、特に1〜4である
のが好ましく、これらの具体例としては、例えば、(メ
タ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、ビス
〔(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、
(メタ)アクリロイルオキシエチレングリコールホスフ
ェート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いられ
ても混合物として用いられてもよい。
【0018】又、その他のエチレン性不飽和化合物とし
て、前記以外に、例えば、エチレンビス(メタ)アクリ
ルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、フタル酸ジア
リル等のアリルエステル類、ジビニルフタレート等のビ
ニル基含有化合物類等が挙げられる。以上のエチレン性
不飽和化合物は、それぞれ単独で用いられても2種以上
が併用されてもよい。
【0019】本発明においては、感光性層としての露光
感度、耐刷性、及び現像性等の面から、(A)成分のエ
チレン性不飽和化合物として前記(メタ)アクリロイル
オキシ基含有ホスフェート類を含有するのが好ましく、
(A)成分のエチレン性不飽和化合物全体に占める該ホ
スフェート類の含有量は、1〜60重量%であるのが好
ましく、5〜50重量%であるのが更に好ましい。
【0020】又、本発明において好ましいとする光重合
性組成物を構成する(B)成分の増感色素は、近赤外線
領域、特に650〜1300nmの波長域の光を効率よ
く吸収すると共に、その光励起エネルギーを後述する
(C)成分の光重合開始剤に伝え、該光重合開始剤を分
解し、前記(A)成分のエチレン性不飽和化合物の重合
を誘起する活性ラジカルを発生させる増感機能を増長さ
せる化合物である。
【0021】本発明において、その増感色素としては、
窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子等の複素原子がポリ
メチン(−CH=)n 鎖で結合された構造であって、代
表的には、その複素原子が複素環を形成し、ポリメチン
鎖を介して複素環が結合された構造を基本構造とする広
義の所謂シアニン系色素、具体的には、例えば、キノリ
ン系(所謂、シアニン系)、インドール系(所謂、イン
ドシアニン系)、ベンゾチアゾール系(所謂、チオシア
ニン系)、ピリリウム系、チオピリリウム系、スクアリ
リウム系、クロコニウム系、アズレニウム系等、及び、
ポリメチン鎖を介して非環式複素原子が結合された構造
を基本構造とする所謂ポリメチン系色素等が挙げられ、
中で、キノリン系、インドール系、ベンゾチアゾール
系、ピリリウム系、チオピリリウム系等のシアニン系色
素、及びポリメチン系色素が好ましい。
【0022】本発明において、前記シアニン系色素の中
で、キノリン系色素としては、特に、下記一般式(II
a)、(IIb) 、又は(IIc) で表されるものが好ましい。
【0023】
【化2】
【0024】〔式(IIa) 、(IIb) 、及び(IIc) 中、R1
及びR2 は各々独立して、置換基を有していてもよいア
ルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置
換基を有していてもよいアルキニル基、又は置換基を有
していてもよいフェニル基を示し、L1 は置換基を有し
ていてもよいトリ、ペンタ、ヘプタ、ノナ、又はウンデ
カメチン基を示し、該ペンタ、ヘプタ、ノナ、又はウン
デカメチン基上の2つの置換基が互いに連結して炭素数
5〜7のシクロアルケン環を形成していてもよく、縮合
ベンゼン環は置換基を有していてもよく、その場合、隣
接する2つの置換基が互いに連結して縮合ベンゼン環を
形成していてもよい。Xa - は対アニオンを示す。〕
【0025】ここで、式(IIa) 、(IIb) 、及び(IIc) 中
のR1 及びR2 がアルキル基であるときの炭素数は、通
常1〜15、好ましくは1〜10、アルケニル基、アル
キニル基であるときの炭素数は、通常2〜15、好まし
くは2〜10であり、フェニル基も含めたそれらの置換
基としては、炭素数が通常1〜15、好ましくは1〜1
0のアルコキシ基、フェノキシ基、ヒドロキシ基、又は
フェニル基等が挙げられ、L1 及び縮合ベンゼン環にお
ける置換基としては、同上炭素数のアルキル基等が挙げ
られる。
【0026】又、インドール系、及びベンゾチアゾール
系色素としては、特に、下記一般式(III) で表されるも
のが好ましい。
【0027】
【化3】
【0028】〔式(III) 中、Y1 及びY2 は各々独立し
て、ジアルキルメチレン基又は硫黄原子を示し、R3
びR4 は各々独立して、置換基を有していてもよいアル
キル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換
基を有していてもよいアルキニル基、又は置換基を有し
ていてもよいフェニル基を示し、L2 は置換基を有して
いてもよいトリ、ペンタ、ヘプタ、ノナ、又はウンデカ
メチン基を示し、該ペンタ、ヘプタ、ノナ、又はウンデ
カメチン基上の2つの置換基が互いに連結して炭素数5
〜7のシクロアルケン環を形成していてもよく、縮合ベ
ンゼン環は置換基を有していてもよく、その場合、隣接
する2つの置換基が互いに連結して縮合ベンゼン環を形
成していてもよい。Xa - は対アニオンを示す。〕
【0029】ここで、式(III) 中のR3 及びR4 がアル
キル基であるときの炭素数は、通常1〜15、好ましく
は1〜10、アルケニル基、アルキニル基であるときの
炭素数は、通常2〜15、好ましくは2〜10であり、
フェニル基も含めたそれらの置換基としては、炭素数が
通常1〜15、好ましくは1〜10のアルコキシ基、フ
ェノキシ基、ヒドロキシ基、又はフェニル基等が挙げら
れ、L2 及び縮合ベンゼン環における置換基としては、
同上炭素数のアルキル基等が挙げられる。
【0030】又、ピリリウム系、及びチオピリリウム系
色素としては、特に、下記一般式(IVa) 、(IVb) 、又は
(IVc) で表されるものが好ましい。
【0031】
【化4】
【0032】〔式(IVa) 、(IVb) 、及び(IVc) 中、Z1
及びZ2 は各々独立して、酸素原子又は硫黄原子を示
し、R5 、R6 、R7 、及びR8 は各々独立して、水素
原子又はアルキル基、又は、R5 とR7 、及びR6 とR
8 が互いに連結して炭素数5又は6のシクロアルケン環
を形成していてもよく、L3 は置換基を有していてもよ
いモノ、トリ、ペンタ、又はヘプタメチン基を示し、該
トリ、ペンタ、又はヘプタメチン基上の2つの置換基が
互いに連結して炭素数5〜7のシクロアルケン環を形成
していてもよく、ピリリウム環及びチアピリリウム環は
置換基を有していてもよく、その場合、隣接する2つの
置換基が互いに連結して縮合ベンゼン環を形成していて
もよい。Xa - は対アニオンを示す。〕
【0033】ここで、式(IVa) 、(IVb) 、及び(IVc) 中
のR5 、R6 、R7 、及びR8 がアルキル基であるとき
の炭素数は、通常1〜15、好ましくは1〜10であ
り、L 3 における置換基としては、同上炭素数のアルキ
ル基等が挙げられ、ピリリウム環及びチアピリリウム環
における置換基としては、フェニル基等のアリール基等
が挙げられる。
【0034】又、ポリメチン系色素としては、特に、下
記一般式(V) で表されるものが好ましい。
【0035】
【化5】
【0036】〔式(V) 中、R9 、R10、R11、及びR12
は各々独立して、アルキル基を示し、R13及びR14は各
々独立して、置換基を有していてもよいアリール基、フ
リル基、又はチエニル基を示し、L4 は置換基を有して
いてもよいモノ、トリ、ペンタ、又はヘプタメチン基を
示し、該トリ、ペンタ、又はヘプタメチン基上の2つの
置換基が互いに連結して炭素数5〜7のシクロアルケン
環を形成していてもよく、キノン環及びベンゼン環は置
換基を有していてもよい。Xa - は対アニオンを示
す。〕
【0037】ここで、式(V) 中のR9 、R10、R11、及
びR12のアルキル基の炭素数は、通常1〜15、好まし
くは1〜10、R13及びR14がアリール基であるときの
炭素数は、通常6〜20、好ましくは6〜15であり、
13及びR14として具体的には、フェニル基、1−ナフ
チル基、2−ナフチル基、2−フリル基、3−フリル
基、2−チエニル基、3−チエニル基等が挙げられ、そ
れらの置換基としては、同上炭素数のアルキル基、同上
炭素数のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキ
シ基、又はハロゲン原子等が挙げられ、L4 、並びに、
キノン環及びベンゼン環における置換基としては、同上
炭素数のアルキル基等が挙げられる。
【0038】尚、前記一般式(IIa〜c)、(III) 、(IVa〜
c)、及び(V) における対アニオンX a - としては、具体
的には、例えば、Cl- 、Br- 、I- 、ClO4 -
PF 6 - 、SbF6 - 、AsF6 - 、及び、BF4 -
BCl4 - 等の無機硼素酸等の無機酸アニオン、並び
に、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタ
レンスルホン酸、酢酸、及び、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、フェニル、メトキシフェニル、ナフチル、
フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、ペンタフルオ
ロフェニル、チエニル、ピロリル等の有機基を有する有
機硼素酸等の有機酸アニオンを挙げることができる。
【0039】又、前記一般式(IIa〜c)、(III) 、(IVa〜
c)、及び(V) におけるL1 、L2 、L3 、及びL4 のポ
リメチン鎖上に、下記一般式(VI)で表されるバルビツル
酸アニオン基又はチオバルビツル酸アニオン基を置換基
として有することにより、又は、L1 、L2 、L3 、及
びL4 のポリメチン鎖中に、下記一般式(VII) で表され
るスクエア酸アニオン基又はチオスクエア酸アニオン
基、或いは、下記一般式(VIII)で表されるクロコン酸ア
ニオン基又はチオクロコン酸アニオン基を形成すること
により、分子内塩を形成しているものも好ましい。
【0040】
【化6】
【0041】〔式(VI)、(VII) 、及び(VIII)中、Z3
4 、Z5 、Z6 、Z7 、及びZ8は各々独立して、酸
素原子又は硫黄原子を示し、R15及びR16は各々独立し
て、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、
置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有し
ていてもよいアルコキシ基、又は置換基を有していても
よいフェニル基を示す。〕
【0042】ここで、式(VI)中のR15及びR16がアルキ
ル基、アルコキシ基であるときの炭素数は通常1〜1
5、好ましくは1〜5、アルケニル基であるときの炭素
数は通常2〜15、好ましくは2〜5であるが、アルキ
ル基であるのが好ましく、そのアルキル基として具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、又はブチル基
等が挙げられる。
【0043】又、前記一般式(IIa〜c)、(III) 、(IVa〜
c)、及び(V) におけるL1 、L2 、L3 、及びL4 のポ
リメチン鎖として、波長域700〜850nmに対して
はヘプタメチン鎖であるものが、波長域850〜950
nmに対してはノナメチン鎖であるものが、波長域95
0〜1300nmに対してはウンデカメチン鎖であるも
のが、それぞれ好ましい。
【0044】以上の前記一般式(IIa〜c)で表されるキノ
リン系、前記一般式(III) で表されるインドール系又は
ベンゾチアゾール系、前記一般式(IVa〜c)で表されるピ
リリウム系又はチオピリリウム系等のシアニン系色素、
及び前記一般式(V) で表されるポリメチン系色素の中
で、本発明においては、前記一般式(III) で表されるイ
ンドール系又はベンゾチアゾール系色素が特に好まし
い。
【0045】又、本発明において好ましいとする光重合
性組成物を構成する(C)成分の光重合開始剤は、前記
(B)成分の増感色素等との共存下で光照射されたとき
に、活性ラジカルを発生するラジカル発生剤であって、
例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体類、特開昭62−1
43044号、特開昭62−150242号、特開平9
−188685号、特開平9−188686号、特開平
9−188710号、特許第2764769号等の各公
報、及び、Kunz,Martin " Rad Tech'98.Proceeding Apr
il 19-22,1998,Chicago " 等に記載される有機硼素酸塩
類、特開昭59−152396号、特開昭61−151
197号等の各公報に記載されるチタノセン化合物類、
特公平6−29285号公報等に記載されるヘキサアリ
ールビイミダゾール化合物類、及び、ジアリールヨード
ニウム塩類、有機過酸化物類等が挙げられるが、本発明
においては、ハロゲン化炭化水素誘導体類、及び有機硼
素酸塩類が好ましい。
【0046】ここで、そのハロゲン化炭化水素誘導体類
としては、好適には、少なくとも1つのモノ、ジ、又は
トリハロゲン置換メチル基がs−トリアジン環に結合し
たs−トリアジン化合物、具体的には、例えば、2,
4,6−トリス(モノクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2,4,6−トリス(ジクロロメチル)−s−トリ
アジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロ
メチル)−s−トリアジン、2−n−プロピル−4,6
−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−
(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−エポキ
シフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−
ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔1
−(p−メトキシフェニル)−2,4−ブタジエニル〕
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−(p−i−プロピルオキシスチリル)−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−
トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、2−(p−メトキシナフチル)−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−
エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2−(p−エトキシカルボニル
ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−フェニルチオ−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−ベンジルチオ−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−s−トリアジ
ン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−s−ト
リアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチ
ル)−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ビス
(トリブロモメチル)−s−トリアジン等が挙げられ、
中でも、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メ
トキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン、2−(3,4−エポキシフェニル)
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−〔1−(p−メトキシフェニル)−2,4−ブ
タジエニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6
−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−
(p−i−プロピルオキシスチリル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のビス(トリ
ハロメチル)−s−トリアジン化合物が、光重合性組成
物としての経時安定性に優れるので好ましい。
【0047】又、その他のハロゲン化炭化水素誘導体類
としては、例えば、特開昭53−133428号、特開
昭62−58241号等の各公報、独国特許第3337
024号明細書、及び、M.P.Hutt,E.F.Flslager,L.M.We
rbel " Jurnal of Heterocyclic Chemistry " Vol.7,N
o.3(1970)等に記載されるものが挙げられる。
【0048】又、その有機硼素酸塩類としては、特に、
下記一般式(IX)で表されるものが好ましい。
【0049】
【化7】
【0050】〔式(IX)中、R17、R18、R19、及びR20
は各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアルキニル基、置換基を有していても
よいアリール基、又は複素環基を示し、これらは互いに
連結して環状構造を形成していてもよく、これらのうち
少なくとも一つは置換基を有していてもよいアルキル基
である。Xb + は対カチオンを示す。〕
【0051】ここで、式(IX)中のR17、R18、R19、及
びR20がアルキル基であるときの炭素数は通常1〜1
5、好ましくは1〜5、アルケニル基、アルキニル基で
あるときの炭素数は通常2〜15、好ましくは2〜5、
アリール基であるときの炭素数は通常6〜20、好まし
くは6〜15、複素環基であるときの炭素数は通常4〜
20、好ましくは4〜15であり、それらにおける置換
基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
基、トリフルオロメチル基、トリメチルシリル基等が挙
げられる。
【0052】これらの式(IX)で表される有機硼素酸塩の
有機硼素アニオンとしては、具体的には、例えば、n−
ブチル−メチル−ジフェニル硼素アニオン、n−ブチル
−トリフェニル硼素アニオン、n−ブチル−トリス
(2,4,6−トリメチルフェニル)硼素アニオン、n
−ブチル−トリス(p−メトキシフェニル)硼素アニオ
ン、n−ブチル−トリス(p−フルオロフェニル)硼素
アニオン、n−ブチル−トリス(m−フルオロフェニ
ル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(3−フルオロ
−4−メチルフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−ト
リス(2,6−ジフルオロフェニル)硼素アニオン、n
−ブチル−トリス(2,4,6−トリフルオロフェニ
ル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(2,3,4,
5,6−ペンタフルオロフェニル)硼素アニオン、n−
ブチル−トリス(p−クロロフェニル)硼素アニオン、
n−ブチル−トリス(トリフルオロメチル)硼素アニオ
ン、n−ブチル−トリス(2,6−ジフルオロ−3−ピ
ロリルフェニル)−硼素アニオン等が挙げられる。
【0053】又、対カチオンXb + としては、例えば、
アルカリ金属カチオン、アンモニウムカチオン、ホスホ
ニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ヨードニウム
カチオン等のオニウム化合物、及び、ピリリウムカチオ
ン、チオピリリウムカチオン、インドリウムカチオン等
を挙げることができるが、テトラアルキルアンモニウム
等の有機アンモニウムカチオンが好ましい。
【0054】尚、本発明において、前記(B)成分の増
感色素と前記(C)成分の光重合開始剤としての有機硼
素酸塩を光重合性組成物中に存在させる方法として、前
記増感色素の色素カチオンと適宜選択した対アニオンと
の塩と、前記有機硼素酸塩の有機硼素アニオンと適宜選
択した対カチオンとの塩とを配合する通常の方法の他、
前記増感色素の色素カチオンと前記有機硼素酸塩の有機
硼素アニオンとで形成された塩を配合する方法も採るこ
とができ、この後者方法が好適である。
【0055】又、本発明において好ましいとする光重合
性組成物を構成する(D)成分の高分子結合材は、前記
(A)成分のエチレン性不飽和化合物、前記(B)成分
の増感色素、及び前記(C)成分の光重合開始剤等のバ
インダーとしての機能を有するものであり、その高分子
結合材としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、
(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、スチレン、酢酸
ビニル、塩化ビニリデン、マレイミド等の単独又は共重
合体、並びに、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテ
ル、ポリウレタン、ポリビニルブチラール、ポリビニル
ピロリドン、ポリエチレンオキサイド、アセチルセルロ
ース等が挙げられるが、中で、アルカリ現像性の面か
ら、カルボキシル基含有重合体が好適であり、具体的に
は、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸アルキル
(炭素数1〜10)エステル、又は、更にスチレンを共
重合成分として含有する共重合体が好ましく、このカル
ボキシル基含有重合体の酸価は10〜250、重量平均
分子量は0.5〜100万であるのが好ましい。
【0056】更に、高分子結合材として、側鎖にエチレ
ン性不飽和結合を有するものが好適であり、そのエチレ
ン性不飽和結合として、特に、下記一般式(Xa)、(Xb)、
又は(Xc)で表されるものが好ましい。
【0057】
【化8】
【0058】〔式(Xa)、(Xb)、及び(Xc)中、R22は水素
原子又はメチル基を示し、R23、R24、R25、R26、及
びR27は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アミ
ノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキ
シカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換
基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していて
もよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキ
ルアミノ基、置換基を有していてもよいアルキルスルホ
ニル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基
を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有して
いてもよいアリールアミノ基、又は、置換基を有してい
てもよいアリールスルホニル基を示し、Z 9 は酸素原
子、硫黄原子、イミノ基、又は、アルキルイミノ基を示
す。〕
【0059】ここで、R23〜R27におけるアルキル基、
アルコキシ基、アルキルアミノ基、アルキルスルホニル
基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアミノ
基、アリールスルホニル基の置換基としては、例えば、
アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミノ
基、ジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、フェニ
ル義、及び、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0060】前記式(Xa)で表されるエチレン性不飽和結
合を側鎖に有する高分子結合材は、カルボキシル基含有
重合体に、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メ
タ)アクリレート、α−エチルグリシジル(メタ)アク
リレート、グリシジルクロトネート、グリシジルイソク
ロトネート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン
酸モノアルキルモノグリシジルエステル、フマル酸モノ
アルキルモノグリシジルエステル、マレイン酸モノアル
キルモノグリシジルエステル等の脂肪族エポキシ基含有
不飽和化合物、又は、3,4−エポキシシクロヘキシル
メチル(メタ)アクリレート等の脂環式エポキシ基含有
不飽和化合物等を、80〜120℃程度の温度、1〜5
0時間程度の時間で、カルボキシル基含有重合体の有す
るカルボキシル基の5〜90モル%、好ましくは30〜
70モル%程度を反応させることにより得られる。
【0061】又、前記式(Xb)で表されるエチレン性不飽
和結合を側鎖に有する高分子結合材は、アリル(メタ)
アクリレート、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、シンナミル(メタ)アクリ
レート、クロトニル(メタ)アクリレート、メタリル
(メタ)アクリレート、N,N−ジアリル(メタ)アク
リルアミド等の2種以上の不飽和基を有する化合物と、
又、前記式(Xc)で表されるエチレン性不飽和結合を側鎖
に有する高分子結合材は、ビニル(メタ)アクリレー
ト、1−クロロビニル(メタ)アクリレート、2−フェ
ニルビニル(メタ)アクリレート、1−プロペニル(メ
タ)アクリレート、ビニルクロトネート、ビニル(メ
タ)アクリルアミド等の2種以上の不飽和基を有する化
合物と、それぞれ、(メタ)アクリル酸等の不飽和カル
ボン酸、又は更に不飽和カルボン酸エステルとを、前者
の不飽和基を有する化合物の全体に占める割合を10〜
90モル%、好ましくは30〜80モル%程度となるよ
うに共重合させることにより得られる。
【0062】本発明において好ましいとする光重合性組
成物としての、(A)成分の前記エチレン性不飽和化合
物、(B)成分の前記増感色素、(C)成分の前記光重
合開始剤、及び(D)成分の前記高分子結合材の各含有
割合は、(A)成分のエチレン性不飽和化合物100重
量部に対して、(B)成分の増感色素が、好ましくは
0.01〜20重量部、更に好ましくは0.05〜10
重量部、(C)成分の光重合開始剤が、好ましくは0.
1〜80重量部、更に好ましくは0.5〜60重量部、
(D)成分の高分子結合材が、好ましくは10〜400
重量部、更に好ましくは20〜200重量部の範囲であ
る。
【0063】更に、本発明における前記光重合性組成物
としては、各種添加剤、例えば、ハイドロキノン、p−
メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−ク
レゾール等の熱重合防止剤を、(A)成分のエチレン性
不飽和化合物100重量部に対して2重量部以下、有機
又は無機の染顔料からなる着色剤を同じく20重量部以
下、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、ト
リクレジルホスフェート等の可塑剤を同じく40重量部
以下、三級アミンやチオール等の感度特性改善剤、フッ
素系等の界面活性剤等の塗布性改良剤や現像促進剤を同
じく10重量部以下、色素前駆体を同じく30重量部以
下、の割合で含有していてもよい。
【0064】本発明の画像形成方法における感光性平版
印刷版は、前記の如き光重合性組成物を、通常、前記各
成分を適当な溶媒に溶解又は分散させた塗布液として支
持体表面に塗布した後、加熱、乾燥させることにより、
支持体表面に該光重合性組成物からなる感光性層を形成
することにより作製される。
【0065】ここで、本発明における感光性平版印刷版
の支持体としては、金属板や合成樹脂フィルム等、感光
性平版印刷版において用いられている公知の支持体を用
いることができるが、アルミニウム、又は、珪素、銅、
マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマ
ス、ニッケル等とのアルミニウム合金からなるアルミニ
ウム板が好ましく、その板としての厚さは、通常、0.
05〜1mm程度である。又、アルミニウム板は、通
常、表面を粗面化処理した後、陽極酸化処理したものが
用いられる。
【0066】その粗面化処理(砂目立て処理)は、ブラ
シ研磨法、ボール研磨法、ブラスト研磨法、液体ホーニ
ング研磨法、バフ研磨法等の機械的処理方法、或いは、
電解エッチング法、化学エッチング法等の常法を用い得
るが、中で、ブラシ研磨法、ボール研磨法、液体ホーニ
ング研磨法、電解エッチング法、化学エッチング法等に
よるのが好ましく、特に、塩酸又は硝酸電解液中で交流
又は直流により電解を行う電解エッチング法が好まし
く、その際、0.5〜5重量%程度の酸濃度、20〜2
00A/dm2 程度の電流密度、10〜40V程度の電
圧として、20〜50℃程度の温度で処理するのが好ま
しい。又、粗面化処理した後、必要に応じて、酸又はア
ルカリ水溶液にてデスマット処理する。
【0067】又、その陽極酸化処理は、通常、硫酸単
独、又は硫酸を主体とし、修酸、燐酸、クロム酸、マロ
ン酸等を含む水溶液を電解液とし、アルミニウム板を陽
極として電解を行うことによりなされ、その際、5〜5
0重量%程度、好ましくは15〜30重量%程度の酸濃
度、1〜60A/dm2 程度の電流密度、1〜150V
程度の電圧として、5〜50℃程度、好ましくは15〜
35℃程度の温度、5〜60秒程度の電解時間で処理す
るのが好ましい。
【0068】又、更に必要に応じて、珪酸ナトリウム等
の珪酸アルカリや熱水による処理、カチオン性4級アン
モニウム塩基を有する樹脂やポリビニルスルホン酸等の
水溶性高分子化合物の水溶液への浸漬処理等が施され
る。
【0069】前記支持体表面に前記光重合性組成物を塗
布液として塗布する際の溶媒としては、使用成分に対し
て十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるものであ
れば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル
アセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル
アセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル
等のプロピレングリコール系溶媒、酢酸ブチル、酢酸ア
ミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレー
ト、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレ
ート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶
媒、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコー
ル、フルフリルアルコール等のアルコール系溶媒、シク
ロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶媒、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン等の高極性溶媒、或いはこれらの混合溶
媒、更にはこれらに芳香族炭化水素を添加したもの等が
挙げられる。溶媒の使用割合は、光重合性組成物の総量
に対して、通常、重量比で1〜20倍程度の範囲であ
る。
【0070】又、その塗布方法としては、従来公知の方
法、例えば、ディップ塗布、スピナー塗布、スプレー塗
布、ロール塗布、コーティングロッド等を用いることが
できる。塗布量は用途により異なるが、乾燥膜厚とし
て、0.1〜10g/m2 の範囲とするのが好ましく、
0.5〜5g/m2 の範囲とするのが更に好ましい。
【0071】本発明における感光性平版印刷版は、前述
の如くして前記支持体表面に形成された前記光重合性組
成物の感光性層上に、光重合性組成物の酸素による重合
禁止作用を防止するための酸素遮断層が形成されたもの
であるのが好ましい。
【0072】その酸素遮断層を構成するものとしては、
水、又は、水と、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソノニルアルコール等のアルコールやテトラヒド
ロフラン等の水混和性有機溶剤との混合溶媒に可溶のポ
リマーであって、具体的には、例えば、ポリビニルアル
コール、及びその部分アセタール化物、4級アンモニウ
ム塩等によるそのカチオン変性物、スルホン酸ナトリウ
ム等によるそのアニオン変性物等の誘導体、ポリピニル
ピロリドン、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、
アラビアゴム、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸
共重合体、ポリアクリル酸エステル部分ケン化物、及
び、ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸、イタコン
酸等の不飽和カルボン酸及びその誘導体等のカルボキシ
ル基含有化合物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルア
ミド等のヒドロキシ基含有化合物等を共重合成分とする
共重合体等が挙げられる。
【0073】それらの中で、酸素遮断性等の面からポリ
ビニルアルコール及びその誘導体が好ましく、又、その
鹸化度が、70〜99モル%、更には85〜95モル%
で、その重量平均分子量が、0.2〜50万、更には
0.4〜10万であるものが好ましい。
【0074】更に、感光性層との密着性の面から、ポリ
ビニルピロリドンやビニルピロリドン−酢酸ビニル共重
合体等のビニルピロリドン系重合体、アクリル系重合体
エマルジョン、ジイソシアネート化合物、p−トルエン
スルホン酸、ヒドロキシ酢酸等を含有するのが好まし
く、これらを、前記ポリビニルアルコール及びその誘導
体100重量部に対して、0.1〜60重量部、更には
1〜50重量部含有するのが好ましい。
【0075】更に又、保存性付与の面から、琥珀酸等の
有機酸やエチレンジアミンテトラ酢酸等の有機酸塩等を
含有するのが好ましく、又、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル等のノニオン性、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム等のアニオン性、アルキルトリメ
チルアンモニウムクロライド等のカチオン性等の界面活
性剤、消泡剤、色素、可塑剤、pH調整剤等を、前記ポ
リビニルアルコール及びその誘導体100重量部に対し
て10重量部以下の割合で含有していてもよい。
【0076】前記酸素遮断層は、水又は水と水混和性有
機溶剤との混合溶媒の溶液として、前述の感光性層と同
様の塗布法によって形成され、その塗布量は、乾燥膜厚
として、1〜10g/m2 の範囲とするのが好ましく、
1.5〜7g/m2 の範囲とするのが更に好ましい。
【0077】本発明の画像形成方法は、前記感光性平版
印刷版の感光性層を、650〜1300nmの波長域の
レーザー光により走査露光し、現像処理した後の感光層
の反応度をステップクリア段数で規定するものである。
【0078】そのレーザー露光光源としては、特に限定
されるものではないが、例えば、830nmを発振する
半導体レーザー、1064nmを発振するYAGレーザ
ー等が挙げられる。
【0079】又、現像処理に用いられる現像液として
は、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチ
ウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪
酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸ナトリウム、
第二燐酸アンモニウム、第三燐酸アンモニウム、硼酸ナ
トリウム、硼酸カリウム、硼酸アンモニウム等の無機ア
ルカリ塩、又は、モノメチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、モノブチルアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミ
ン等の有機アミン化合物等の0.1〜10重量%程度の
水溶液からなるアルカリ現像液が用いられる。
【0080】又、前記現像液には、画質向上、現像時間
の短縮等を目的として、必要に応じて、例えば、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン
アルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアル
キルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノ
グリセリドアルキルエステル類等のノニオン性、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩
類、スルホコハク酸エステル塩類等のアニオン性、アル
キルベタイン類、アミノ酸類等の両性の界面活性剤、イ
ソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プ
ロピレングリコール、ジアセトンアルコール等の水溶性
有機溶剤等を添加することができる。現像液のpHは、
9〜14とするのが好ましい。
【0081】尚、現像は、浸漬現像、スプレー現像、ブ
ラシ現像、超音波現像等の公知の現像法により、通常、
好ましくは10〜60℃程度、更に好ましくは15〜4
5℃程度の温度で、5秒〜10分程度の時間でなされ
る。その際、酸素遮断層は、予め水等で除去しておいて
もよいし、現像時に除去することとしてもよい。
【0082】本発明の画像形成方法は、前記現像処理後
の感光層の反応度をステップクリア段数で6段以下とす
ることを必須とし、ステップクリア段数で2〜6段とす
ることが好ましく、3〜5段とすることが更に好まし
い。感光層の反応度が前記範囲超過では、画像ムラが生
じることとなる。
【0083】尚、本発明において、ステップクリア段数
は、露光による光重合性組成物の感光層の反応度を示す
指標であって、通常の平版印刷版の作製において用いら
れるステップタブレットを用いて測定することができ
る。即ち、ステップタブレットは、透過光をルート2分
の1ずつ減衰させる遮蔽度の複数のマスクフィルムを段
階的に並べ、最初のルート2分の1減衰させる遮蔽度の
フィルムを1段とし、以降、順に2段、3段、・・・と
呼称されている。そして、ステップクリア段数とは、こ
のステップタブレットを感光性平版印刷版上に密着させ
て、露光、現像して得られた画像を観察し、感光性層が
全く感光しておらず画像が形成されていない最小のマス
クフィルムの段数を言う。従って、クリア段数が大きけ
れば、感光層はそれだけ高い反応度で重合、硬化してい
ることを示し、一方、クリア段数が小さければ、低い反
応度でしか重合、硬化していないことを示すこととな
る。
【0084】光重合性組成物を感光性層とする感光性平
版印刷版をレーザー露光する場合、得られる画像の耐刷
性等の面から、通常、このステップクリア段数を8段以
上とする必要があるとされているのに対して、本発明に
おいては、6段以下とすることを要件とする。
【0085】尚、本発明において、得られる画像の強度
を向上させ、更なる耐刷性を付与するために、前記現像
処理後の感光層を、更に全面後露光することが好まし
い。
【0086】その後露光の光源としては、特に限定され
ず、例えば、カーボンアーク、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、低圧水銀灯、ディープUVランプ、キセノンラン
プ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステン
ランプ、ハロゲンランプ、エキシマーレーザーランプ等
が挙げられ、それらの200〜1100nmの波長の光
が用いられる。中で、水銀灯、メタルハライドランプが
好ましく、水銀灯が特に好ましい。
【0087】又、その後露光の露光エネルギーとして
は、特に限定されるものではないが、画像形成工程の合
理化等の面から、10mJ/cm2 〜10J/cm2
範囲とするのが好ましく、50mJ/cm2 〜8Jcm
2 の範囲とするのが更に好ましい。
【0088】又、後露光方法としては、画像を停止させ
て行っても、画像を連続的に移動させながら行ってもよ
く、又、画像強度等の面から、画像形成面での光強度を
20mW/cm2 〜1W/cm2 の範囲とするのが好ま
しく、30mW/cm2 〜500mW/cm2 の範囲と
するのが更に好ましい。尚、画像形成面での光強度を前
記範囲とするには、用いる光源の出力をを大きくすると
か、棒状タイプの光源の場合は単位長さ当たりの出力を
大きくする等して、光源の出力(W)を上げて露光する
方法、或いは、画像形成面を光源に接近させて露光する
方法等によることができる。
【0089】又、本発明において、得られる画像の強度
を向上させ、更なる耐刷性を付与するために、前記後露
光に代えて、或いは、前記後露光に併用して、前記現像
処理後の感光層を、全面後加熱することが好ましい。
【0090】その後加熱の方法としては、特に限定され
ず、例えば、後露光光源の輻射熱による加熱法、オーブ
ンによる加熱法、ホットプレートによる加熱法、ロール
による加熱法、セラミックヒーターによる加熱法等が挙
げられ、又、画像形成面の温度を、好ましくは30〜3
50℃、更に好ましくは80〜300℃、特に好ましく
は100〜250℃とし、加熱時間を、好ましくは1秒
〜15分、更に好ましくは1秒〜10分とする。
【0091】又、後加熱は、画像を停止させて行って
も、画像を連続的に移動させながら行ってもよく、又、
前記後露光に併用して後加熱する場合、後露光後に後加
熱することとしてもよく、後加熱後に後露光することと
してもよく、後加熱しながら後露光することとしてもよ
い。尚、必要に応じて、前記レーザー露光後、現像処理
前に、前記と同様の加熱工程を設けることも有効であ
る。
【0092】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。
【0093】実施例1〜3、比較例1 下記のアルミニウム板支持体表面に、下記の(A)成分
のエチレン性不飽和化合物、(B)成分の増感色素、
(C)成分の重合開始剤、(C)成分の高分子結合材、
及びその他成分を、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート/メトキシプロパノール(重量比1/
9)の混合溶媒に8.5重量%濃度となるように溶解さ
せた塗布液をバーコーターを用いて乾燥膜厚が2g/m
2 となるように塗布し、乾燥させて光重合性組成物から
なる感光性層を形成し、更にその上に、ポリビニルアル
コール/ポリビニルピロリドン(重量比5/5)の混合
水溶液をバーコーターを用いて乾燥膜厚が3g/m2
なるように塗布し、乾燥させて酸素遮断層を形成するこ
とにより、感光性平版印刷版を作製した。
【0094】支持体 アルミニウム板(厚さ0.24mm)を3重量%水酸化
ナトリウム水溶液で脱脂した後、18g/リットル硝酸
浴中で、25℃、90A/dm2 の電流密度で11秒
間、電解エッチングし、次いで、30℃の4.5重量%
水酸化ナトリウム水溶液で2秒間デスマット処理した
後、25℃の10重量%硝酸水溶液で5秒間中和し、水
洗後、30重量%硫酸浴中で、30℃、10A/dm2
の電流密度で16秒間、陽極酸化処理し、水洗、乾燥し
て得たアルミニウム板支持体。
【0095】(A)エチレン性不飽和化合物 下記の化合物(A−1);22重量部 下記の化合物(A−2);22重量部 下記の化合物(A−3);11重量部
【0096】
【化9】
【0097】(B)増感色素 下記の化合物(B−1);1.2重量部
【0098】
【化10】
【0099】(C)光重合開始剤 2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン;5重量部 (D)高分子結合材 メチルメタクリレート(80モル%)/メタクリル酸
(20モル%)共重合体(重量平均分子量5万)に、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレートを
反応させて得られた反応生成物(酸化53、メタクリル
酸成分のカルボキシル基の50モル%が反応);45重
量部
【0100】その他成分 顔料(エチルバイオレット);7.5重量部 界面活性剤(花王社製「エマルゲン104P」);2重
量部 界面活性剤(旭硝子社製「S−381」);0.3重量
【0101】得られた各感光性平版印刷版について、8
30nmレーザー照射装置(Creo社製「Trend
setter」)を用い、ステップタブレット(コニカ
社製)を感光性平版印刷版上に密着させて、表1に示す
条件でマルチビームで走査露光した後、酸素遮断層を水
洗除去し、次いで、珪酸カリウム2重量%、アルキルナ
フタレンスルホン酸ナトリウム(濃度35重量%、花王
社製「ペレックスNBL」)3.4重量%を含む水溶液
からなる現像液に、30℃で約20秒間浸漬した後、ス
ポンジで1回擦ることにより現像処理を行った。
【0102】得られた各平版印刷版の画像について、ス
テップクリア段数を、100%ベタ画像出力部(175
線、2400dpi)において測定し、更に、画像ムラ
の有無を、50%網点出力部(175線、2400dp
i)において目視観察し、結果を表1に示した。
【0103】又、実施例1及び比較例1においては、各
平版印刷版について、平版印刷機(三菱重工業社製「D
AIYA−1 F−2」)にかけ、8万枚印刷時点での
175線、2%小点の残り具合を以下に示す基準で評価
することにより耐刷性を評価し、結果を表1に示した。 ○;小点が欠けずに残っている。 △;小点が一部跳んでいるものの、大半が残っている。 ×;小点が殆ど残っていない。
【0104】一方、実施例2においては、引き続いて、
コンベア付きの高圧水銀灯露光装置を用い、表1に示す
条件で全面後露光し、又、実施例3においては、引き続
いて、コンベア付きの加熱オーブン(Wisconsi
n社製)を用い、表1に示す条件で全面後加熱し、前記
と同様にして評価し、結果を表1に示した。
【0105】
【表1】
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、光重合性の感光性平版
印刷版を赤外レーザー光により露光し画像を形成するに
おいて、画像ムラが生じないと共に、耐刷性のある十分
な画像強度を有する画像形成方法を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/029 G03F 7/029 7/031 7/031 7/40 501 7/40 501 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA12 AB03 AC08 AD01 BC32 BC42 BC84 CA14 CA19 CA28 CA39 CA41 CA48 CA50 CB10 CB13 CB14 CB16 CB43 FA10 FA30 2H096 AA07 BA05 BA20 EA04 GA08 HA03 JA04 4J011 PA53 PA69 PA88 PA90 PA95 PA96 PC02 QA02 QA03 QA04 QB19 QB24 RA03 RA06 RA07 RA08 RA09 SA90 UA02 VA01 WA01 4J026 AA17 AA24 AA25 AA38 AA43 AA45 AA49 AA50 AB02 AB07 AB19 AB28 BA05 BA25 BA27 BA31 BA32 BA50 DB06 DB36 FA05 GA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体表面に光重合性組成物からなる感
    光性層が形成された感光性平版印刷版の該感光性層を、
    650〜1300nmの波長域のレーザー光によりマル
    チビームで走査露光し、現像処理した後の感光層の反応
    度をステップクリア段数で6段以下とすることを特徴と
    する画像形成方法。
  2. 【請求項2】 感光層の反応度をステップクリア段数で
    2〜5段とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 現像処理後の感光層を、更に全面後露光
    する請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 現像処理後の感光層を、更に全面後加熱
    する請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 感光性層の光重合性組成物が、下記の
    (A)〜(D)成分を含有するものである請求項1乃至
    4のいずれかに記載の画像形成方法。 (A)エチレン性不飽和化合物 (B)650〜1300nmの波長域の光を吸収する増
    感色素 (C)光重合開始剤 (D)高分子結合材
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005060685A (ja) * 2003-07-31 2005-03-10 Fuji Photo Film Co Ltd 重合性組成物
JP2007515307A (ja) * 2003-07-17 2007-06-14 コダック ポリクロウム グラフィクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 画像形成材料を処理する装置および方法
CN109879822A (zh) * 2019-04-23 2019-06-14 黄冈美丰化工科技有限公司 一种紫外线吸收剂天来施s中间体的制备方法

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