JP2002277706A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JP2002277706A
JP2002277706A JP2001082925A JP2001082925A JP2002277706A JP 2002277706 A JP2002277706 A JP 2002277706A JP 2001082925 A JP2001082925 A JP 2001082925A JP 2001082925 A JP2001082925 A JP 2001082925A JP 2002277706 A JP2002277706 A JP 2002277706A
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JP
Japan
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lens
eccentric
frame
ring
rotation
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Pending
Application number
JP2001082925A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nomura
博 野村
Hiromitsu Sasaki
啓光 佐々木
Kazunobu Ishizuka
和宜 石塚
Maiko Takashima
麻衣子 高嶋
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 撮影レンズの光軸位置調整が容易なレンズ鏡
筒を提供する。 【構成】 撮影レンズ群を支持するレンズ支持枠;支持
枠の先端面に対向する内径フランジ部を有する外側鏡枠
体;該外側鏡枠体の内径フランジ部に形成した光軸方向
の円形貫通孔に回動可能に嵌まる円筒外周面と、この円
筒外周面の中心に対し偏心した円形中心開口とを有す
る、回動操作可能な偏心筒部材;及び、この偏心筒部材
の円形中心開口に回動可能に嵌まる第一の軸部と、この
第一の軸部の中心に対して偏心した第二の軸部とを有
し、該第二の軸部が上記レンズ支持枠の先端部に形成し
た円形開口に回動可能に嵌まる、偏心筒部材の回動操作
とは独立して回動操作可能な偏心軸部材;を備え、偏心
筒部材に円形貫通孔を回転中心とする回動を与え、偏心
軸部材に第一の軸部を回転中心とする回動を与えること
により、外側鏡枠体に対してレンズ支持枠を撮影レンズ
群の光軸と直交する平面方向へ位置調整可能としたレン
ズ鏡筒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、レンズ鏡筒に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】レンズ鏡筒では、組立時に
撮影レンズの光軸位置を調整するため、鏡筒内で光軸直
交方向でのレンズ支持枠の位置を調整可能とすることが
望ましい。しかし、特に、撮影レンズとシャッタが組み
込まれたレンズシャッタブロックでは、このような位置
調整機構を設けることが難しかった。また、位置調整機
構を設けた場合でも、調整に手間がかかる構造であっ
た。
【0003】
【発明の目的】本発明は従って、撮影レンズの光軸位置
調整が容易なレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
【0004】
【発明の概要】本発明のレンズ鏡筒は、撮影レンズ群を
支持するレンズ支持枠;該レンズ支持枠の先端面に対向
する内径フランジ部を有する外側鏡枠体;該外側鏡枠体
の内径フランジ部に形成した光軸方向の円形貫通孔に回
動可能に嵌まる円筒外周面と、この円筒外周面の中心に
対し偏心した円形中心開口とを有する、回動操作可能な
偏心筒部材;及び、この偏心筒部材の円形中心開口に回
動可能に嵌まる第一の軸部と、この第一の軸部の中心に
対して偏心した第二の軸部とを有し、該第二の軸部がレ
ンズ支持枠の先端部に形成した円形開口に回動可能に嵌
まる、偏心筒部材の回動操作とは独立して回動操作可能
な偏心軸部材;を備え、偏心筒部材に円形貫通孔を回転
中心とする回動を与え、偏心軸部材に第一の軸部を回転
中心とする回動を与えることにより、外側鏡枠体に対し
てレンズ支持枠を撮影レンズ群の光軸と直交する平面方
向へ位置調整可能としたことを特徴とする。
【0005】偏心筒部材は、外側鏡枠体の円形貫通孔か
ら外部側に臨む端部に、回動操作用の操作部を有し、偏
心軸部材は、偏心筒部材の円形中心開口に嵌まる第一の
軸部の端部に、回動操作用の操作部を有することが好ま
しい。
【0006】偏心軸部材は、第一の軸部と第二の軸部の
間に、該第二の軸部をレンズ支持枠の円形開口から抜け
止める中間大径部を有することが好ましい。
【0007】また、偏心筒部材は、外側鏡枠体の円形貫
通孔への挿入位置を規制する大径部を有することが好ま
しい。
【0008】以上のレンズ鏡筒では、レンズ支持枠の外
面に円周方向に位置を異ならせて設けた、内径方向に弾
性変形可能な複数の弾性変形部;該弾性変形部上に設け
た複数の径方向突部;及び、外側鏡枠体に設けた、該複
数の径方向突起が係合可能な複数の径方向孔;を有し、
弾性変形部を内径方向に弾性変形させた状態で径方向突
起が径方向突部に係合することによって、外側鏡枠体内
にレンズ支持枠が支持されることが好ましい。
【0009】また、レンズ支持枠は、該レンズ支持枠の
中心開口内を光軸方向に移動自在に支持された別のレン
ズ支持枠と;該レンズ支持枠の中心開口内に進退する露
出制御部材と;を有するレンズシャッタブロックとする
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下の実施形態は、本発明をズー
ムレンズ鏡筒に適用したものであり、最初にズームレン
ズ鏡筒全体の構成を説明し、続いて発明の詳細を説明す
る。
【0011】カメラボディ11に固定される固定筒12
には、その内周面に雌ヘリコイド12aが形成されてい
る。この雌ヘリコイド12aには、第1ヘリコイド環1
4の外周に形成された雄ヘリコイド14aが螺合してい
る。一方、固定筒12の外側には、ズーミング用モータ
15によって回転駆動されるピニオン16が位置してお
り、このピニオン16に、雄ヘリコイド14aの一部を
切除し該雄ヘリコイド14aのリードと同一の方向に傾
斜させて第1ヘリコイド環14の外周に形成したギヤ1
4bが噛み合っている。第1ヘリコイド環14の前部に
は第1外観筒17が結合されている。従って、ズーミン
グ用モータ15を介して第1ヘリコイド環14に正逆の
回転運動が与えられると、該第1ヘリコイド環14と第
1外観筒17の結合体は、雌ヘリコイド12aと雄ヘリ
コイド14aに従って光軸方向に進退する。
【0012】第1外観筒17の内周には、該第1外観筒
17と相対回動が可能で光軸方向には一緒に移動する
(光軸方向への相対移動ができない)第1直進案内環1
8が支持されている。この第1直進案内環18は、直進
案内突起18aが固定筒12の直進案内溝12bに係合
することで、光軸方向の直進移動のみ可能にして支持さ
れている。第1直進案内環18の光軸方向の移動位置
は、該第1直進案内環18と固定筒12にそれぞれ固定
したブラシ19とコード板20によって検出される。
【0013】第1直進案内環18の内周には雌ヘリコイ
ド18bが形成され、この雌ヘリコイド18bには、第
2ヘリコイド環21の外周に形成された雄ヘリコイド2
1aが螺合している。第2ヘリコイド環21は、その外
周に一対の案内コマ21bを備え、各案内コマ21b
は、第1直進案内環18に形成したコマ挿通溝18cを
通して、第1外観筒17の内周に形成したコマ案内溝1
7a(図8)に係合している。コマ挿通溝18cは雌ヘ
リコイド18bと同傾斜の貫通長孔であり、コマ案内溝
17aはズームレンズ系の光軸Oと平行な直線溝であ
る。また、第2ヘリコイド環21の前部には第2外観筒
23が結合されている。従って、ズーミング用モータ1
5によって第1外観筒17が正逆の回転運動が与えられ
ると、該第2ヘリコイド環21と第2外観筒23の結合
体は、コマ案内溝17aと案内コマ21bの係合関係に
よって回転運動が与えられ、雌ヘリコイド18bと雄ヘ
リコイド21aに従って第1直進案内環18(及び、第
1外観筒17と第1ヘリコイド環14の結合体)に対し
て光軸方向に進退する。
【0014】第2外観筒23の内周には、該第2外観筒
23と相対回動が可能で光軸方向には一緒に移動する
(光軸方向への相対移動ができない)第2直進案内環2
5が支持されている。この第2直進案内環25は、直進
案内突起25aが第1直進案内環18の直進案内溝18
dに係合することで、光軸方向の直進移動のみ可能にし
て支持されている。
【0015】第1直進案内環18と同様に、第2直進案
内環25の内周には雌ヘリコイド25bが形成され、こ
の雌ヘリコイド25bには、カム環(第3外観筒)30
の後端部外周に形成された雄ヘリコイド30aが螺合し
ている。カム環30は、その外周に一対の案内コマ30
bを備え、各案内コマ30bは、第2直進案内環25に
形成したコマ挿通溝25cを通して、第2外観筒23の
内周に形成したコマ案内溝23a(図8)に係合してい
る。コマ挿通溝25cは雌ヘリコイド25bと同傾斜の
貫通長孔であり、コマ案内溝23aは光軸Oと平行な直
線溝である。従って、ズーミング用モータ15を駆動し
て第2外観筒23に正逆の回転運動が与えられると、該
カム環30は、雌ヘリコイド25bと雄ヘリコイド30
aに従って第2直進案内環25(及び、第2外観筒23
と第2ヘリコイド環21の結合体)に対して光軸方向に
進退する。
【0016】カム環30の内側には、該カム環30と相
対回動が可能で光軸方向には一緒に移動する(光軸方向
への相対移動ができない)第3直進案内環33が支持さ
れている。第3直進案内環33は、外周に複数の直進案
内突起33aが固定され、各直進案内突起33aが第2
直進案内環25内周の直進案内溝25dに係合すること
で、光軸方向の直進移動のみ可能となっている。
【0017】カム環30の内側にはまた、その前方から
順に、第1変倍レンズ群(第1サブ群S1、第2サブ群
S2)L1を有するレンズ支持筒(第4外観筒)31
と、第2変倍レンズ群L2を固定した後群レンズ枠32
とが位置しており、このレンズ支持筒31と後群レンズ
枠32が第3直進案内環33によって光軸方向に直進案
内されている。具体的には、図9及び図10に示すよう
に、第3直進案内環33を構成する3つの部分円筒状腕
部33bには、その表裏(外周と内周)に光軸Oと平行
な直進案内溝33c、33dが形成され、各直進案内溝
33cには、レンズ支持筒31の内周に設けた直進案内
突起(不図示)が移動可能に嵌合し、各直進案内溝33
dには、後群レンズ枠32の外周に設けた直進案内突起
32aが移動可能に嵌合している。
【0018】カム環30の内周面には、レンズ支持筒3
1と後群レンズ枠32用の有底カム溝35と有底カム溝
36が形成されている。図12は、この有底カム溝3
5、36の展開形状を示している。有底カム溝35と有
底カム溝36はそれぞれ周方向に等角度間隔で3組形成
されており、レンズ支持筒31、後群レンズ枠32に
は、これらの有底カム溝35と有底カム溝36に嵌まる
フォロア突起31a、32bが径方向に突出形成されて
いる。
【0019】図12において、有底カム溝35と有底カ
ム溝36はそれぞれ、テレ端位置(T端)から収納位置
(収納)までが使用領域であり、撮影時には、該使用領
域のうちテレ端位置(T端)とワイド端位置(W端)の
間でフォロア突起31aとフォロア突起32bを案内す
る。有底カム溝36は、このテレ端位置(T端)とワイ
ド端位置(W端)の間に中間不連続位置36aを有して
いる。後述するように、有底カム溝35によって案内さ
れるレンズ支持筒31内の第1変倍レンズ群L1は、テ
レ端位置とワイド端位置の途中で、第1サブ群S1と第
2サブ群S2を接近位置と離隔位置に移動させる切替機
能を有しており、この第1変倍レンズ群L1における切
替時に、第2変倍レンズ群L2は有底カム溝36の中間
不連続位置36aを通過する。この中間不連続位置36
aの区間は、実際のズーミング域として撮影には用いな
い(カム環30を停止させない)ように制御される。
【0020】上記構成のズームレンズ鏡筒は、ズーミン
グ用モータ15を介してピニオン16を正逆に回転駆動
すると、最終的にはカム環30が回転しながら光軸方向
に進退し、カム環30内で光軸方向に直進案内されてい
るレンズ支持筒31(第1変倍レンズ群L1)と後群レ
ンズ枠32(第2変倍レンズ群L2)が、有底カム溝3
5と有底カム溝36に従う所定の軌跡で光軸方向に直進
移動する。例えば、図2の鏡筒収納状態(沈胴状態)で
は、ズームレンズ鏡筒は略全体がカメラボディ11内に
収納されており、ズーミング用モータ15を鏡筒繰出方
向に駆動させると、図3のワイド端撮影位置へ繰り出さ
れる。ズームレンズ鏡筒は、さらにズーミング用モータ
15を鏡筒繰出方向に駆動させることによって、図4の
テレ端撮影位置まで繰り出すことができる。ズーミング
用モータ15を繰出方向とは逆に駆動すると、テレ端撮
影状態から、ワイド端撮影状態、さらに収納(沈胴)状
態にズームレンズ鏡筒を変化させることができる。実際
のズーミングは、ワイド端からテレ端までを複数の焦点
距離ステップに分け、各焦点距離ステップでズーミング
用モータ15を停止させてフォーカシングや露出を行う
ように、ステップワイズに制御される。このとき、前述
した第1サブ群S1と第2サブ群S2の接離切替に相当
する領域は撮影には用いないので、当該領域では、ステ
ップを区切らず、カム環30(ズーミング用モータ1
5)を停止させない。
【0021】レンズ支持筒31内には、シャッタブロッ
ク40が設けられている。シャッタブロック40は、前
方保持環41、後方保持環42、ギヤ押え環43及び羽
根押え環44を有しており、前方保持環41とギヤ押え
環43を組み合わせた前方ユニット40Aと、後方保持
環42と羽根押え環44を組み合わせた後方ユニット4
0Bとに大きく分割可能である(図13、図18参
照)。
【0022】まず前方ユニット40Aについて説明す
る。前方保持環41の中心開口41a内には、前方サブ
群枠45と後方サブ群枠46が嵌まっている。前方サブ
群枠45には第1サブ群S1が固定され、後方サブ群枠
46には第2サブ群S2が固定されている。以下に説明
するように、前方サブ群枠45と後方サブ群枠46(第
1サブ群S1と第2サブ群S2)は、ワイド端とテレ端
の間で光軸方向の相対位置を、短焦点距離用離隔位置と
長焦点距離用接近位置の2位置に切り替えることが可能
であり、駆動リング47によって、この前方サブ群枠4
5と後方サブ群枠46の接離切替動作と、前方サブ群枠
45と後方サブ群枠46が光軸方向に一体に移動するフ
ォーカシング動作とを行わせることができる。
【0023】駆動リング47は、後方保持環42のスラ
スト面42sにより後端位置を規制され、前方保持環4
1と後方保持環42の間に回動自在に支持されている。
【0024】前方サブ群枠45は、筒状をしていて、そ
の直径方向の外方二カ所に、直進案内リブ45aを備え
ている。この直進案内リブ45aに穿設したガイド穴4
5bには、直進案内ロッド48が緩い嵌合で挿入(遊
嵌)され、該直進案内ロッド48の後端部はギヤ押え環
43の底部の固定穴43aに固定され、前端部は、固定
ブラケット49及び固定ねじ50を介して、ギヤ押え環
43の先端面に固定されている。直進案内ロッド48の
外周には、固定ブラケット49と直進案内リブ45aの
間に位置して、前方サブ群枠45を後方サブ群枠46側
に向けて移動付勢する圧縮コイルばね51が嵌まってお
り、ギヤ押え環43には、直進案内ロッド48と圧縮コ
イルばね51を収納する断面U字状の収納凹部43bが
形成されている。この収納凹部43bは、前方保持環4
1の中心開口41aに連通している。
【0025】前方サブ群枠45には、その後端面を開放
した端面カムの態様で、円周方向に等角度間隔で4組の
接離リード面(接離カム面)45cが形成されている。
接離リード面45cの両端部には、フォロア安定凹部4
5d、45eが形成される(図20、図22参照)。な
お、図中では接離リード面45cは一つのみが示されて
いる。一方、後方サブ群枠46には、その外周面に、前
方サブ群枠45の4組の接離リード面45cに対応させ
て、4組のフォロア突起46aが形成されている。この
フォロア突起46aは、前方サブ群枠45の接離リード
面45cに対応する傾斜面46bの最も接離リード面4
5c側に位置する部分の先端に設けられている。この前
方サブ群枠45に形成した接離リード面45cと後方サ
ブ群枠46に形成したフォロア突起46aが、該レンズ
群枠45と後方サブ群枠46を接離させる接離カム機構
を構成する。
【0026】後方サブ群枠46にはまた、その外周面
に、4個のフォロア突起46aのうちの直径方向に対向
する2個のフォロア突起46aと周方向位置を同じく、
該フォロア突起46aより光軸方向の後方に位置させ
て、直進案内突起46cが突出形成されている。さら
に、後方サブ群枠46の外周面には直進案内突起46c
より光軸方向の後方に位置させて、等角度間隔で3個の
被動突起46dが突出形成されている。
【0027】前方保持環41には、その内周面に、後方
サブ群枠46の直進案内突起46cに対応させて、回転
しない前方保持環41に対する後方サブ群枠46の回動
範囲を規定する一対の回動規制面41b、41cが形成
されている。すなわち、この回動規制面41b、41c
は、後方サブ群枠46が正逆に回動するとき、直進案内
突起46cとそれぞれ係合して回動端を規制する。ま
た、回動規制面41bと、該回動規制面41bに対向す
る案内面41dとによりワイド側直進案内溝41eが構
成され、回動規制面41cと、該回動規制面41cに対
向する案内面41fとによりテレ側直進案内溝41gが
構成される。直進案内突起46cは、各案内溝41e、
41gに実質的に隙間なく係合する。
【0028】駆動リング47は、その前端面に、後方サ
ブ群枠46の3個の被動突起46dと対応する3組の制
御凹部47aを有している(図18、図22参照)。な
お、図中には、制御凹部47aは一つまたは二つのみが
示されている。この制御凹部47aは、光軸と平行な方
向の中心線cに関して左右対称形状をしていて、被動突
起46dに係合する一対の回動付与面47b、47c
と、被動突起46dの先端円弧状面に当接するテレ側と
ワイド側のフォーカスリード面(フォーカスカム面)4
7d、47eとを有している(図23参照)。このテレ
側フォーカスリード面47dとワイド側フォーカスリー
ド面47eは、回動付与面47b、47cの間に、その
前端面を開放した端面カムの態様で形成されており、周
方向に対する傾斜が方向反対、絶対値同一である。この
駆動リング47のフォーカスリード面47d、47e
と、後方サブ群枠46に形成した被動突起46dとがフ
ォーカスカム機構を構成する。
【0029】前方サブ群枠45を後方に押圧付勢する前
述の圧縮コイルばね51は、前方サブ群枠45の接離リ
ード面45cと後方サブ群枠46のフォロア突起46
a、後方サブ群枠46の被動突起46dと駆動リング4
7のテレ側またはワイド側のフォーカスリード面47
d、47eを常時接触させる。駆動リング47は、前述
のように、その後端面を後方保持環42のスラスト面4
2sに当接させており、圧縮コイルばね51の力によっ
て、これら前方サブ群枠45、後方サブ群枠46、駆動
リング47及び後方保持環42(スラスト面42s)の
接触関係が維持される。これらの接触状態では、図2
4、図25に明らかなように、前方サブ群枠45の内周
に後方サブ群枠46の先端部が入り込み、後方サブ群枠
46の外周に駆動リング47が位置している。
【0030】駆動リング47の回動付与面47bが被動
突起46dに当接し、後方サブ群枠46の直進案内突起
46cがワイド側直進案内溝41eから脱している状態
が、第1サブ群S1と第2サブ群S2のワイド側離隔状
態である。この状態で駆動リング47が図22中の右方
向に移動すると(時計方向に回転すると)、回動付与面
47bが被動突起46dを押して後方サブ群枠46を同
方向に回転させ、やがて直進案内突起46cを回動規制
面41cに当接させる。この間、前方サブ群枠45(第
1サブ群S1)は、接離リード面45cと後方サブ群枠
46のフォロア突起46aに従い、後方サブ群枠46
(第2サブ群S2)に対して接近し、最終的にフォロア
突起46aはフォロア安定凹部45eに係合して安定状
態となる。以上でワイド側離隔状態からテレ側接近状態
への切替が終了し、第1サブ群S1は第2サブ群S2に
接近した状態(接近移動端、長焦点距離用接近位置)と
なる。駆動リング47のこれ以上の同方向への回転はで
きない。
【0031】このテレ側接近状態への切替が完了する
と、駆動リング47は逆転する。すると、被動突起46
d(後方サブ群枠46)がテレ側フォーカスリード面4
7dに従って後方に移動するため、直進案内突起46c
はテレ側直進案内溝41gに入って光軸方向の直進移動
のみ可能となる。このテレ側フォーカスリード面47d
による後方サブ群枠46と前方サブ群枠45の接近移動
端での一体移動で、中間焦点距離から長焦点距離端(テ
レ端)までのテレ側でのフォーカシングが行われる。具
体的には、図23に示すように、後方サブ群枠46の被
動突起46dがテレ側フォーカスリード面47dに当接
した状態で駆動リング47がそのテレ側フォーカス領域
ft(無限遠撮影位置∞から最短撮影位置n)内で回転
すると、テレ側直進案内溝41gと直進案内突起46c
の係合で回転を拘束されている後方サブ群枠46と、直
進案内ロッド48とガイド穴45bの嵌合で回転を拘束
されている前方サブ群枠45、すなわち第1サブ群S1
と第2サブ群S2が一体に光軸方向に進退してフォーカ
シングが行われる。
【0032】そして、回動付与面47cが被動突起46
dに当接するまで駆動リング47が回転すると、後方サ
ブ群枠46の直進案内突起46cは、テレ側直進案内溝
41gから脱する。この状態で駆動リング47が回転方
向を逆転し図22の左方向に移動すると(反時計方向に
回転すると)、回動付与面47cが被動突起46dを押
して後方サブ群枠46を同方向に回転させ、やがて直進
案内突起46cを回動規制面41bに当接させる。この
間、前方サブ群枠45は、接離リード面45cと後方サ
ブ群枠46のフォロア突起46aに従い、後方サブ群枠
46に対して接近し、最終的にフォロア突起46aはフ
ォロア安定凹部45dに係合して安定状態となる。以上
でテレ側接近状態からワイド側離隔状態への切替が終了
し、第1サブ群S1は第2サブ群S2に対して離隔した
状態(離隔移動端、短焦点距離用離隔位置)となる。駆
動リング47のこれ以上の同方向への回転はできない。
【0033】このワイド側離隔状態への切替が完了する
と、駆動リング47は逆転する。すると、被動突起46
d(後方サブ群枠46)がワイド側直進案内溝41eに
従って後方に移動するため、直進案内突起46cはワイ
ド側直進案内溝41eに入って光軸方向の直進移動のみ
可能となる。このワイド側直進案内溝41eによる後方
サブ群枠46と前方サブ群枠45の離隔移動端での一体
移動で、中間焦点距離から短焦点距離端までのワイド側
でのフォーカシングが行われる。具体的には、図23に
示すように、被動突起46dがワイド側直進案内溝41
eに当接した状態で駆動リング47がそのワイド側フォ
ーカス領域fw(無限遠撮影位置∞から最短撮影位置
n)内で回転すると、ワイド側直進案内溝41eと直進
案内突起46cの係合で回転を拘束されている後方サブ
群枠46と、直進案内ロッド48とガイド穴45bの嵌
合で回転を拘束されている前方サブ群枠45、すなわち
第1サブ群S1と第2サブ群S2が一体に光軸方向に進
退してフォーカシングが行われる。
【0034】そして、回動付与面47bが被動突起46
dに当接するまで駆動リング47が回転すると、後方サ
ブ群枠46の直進案内突起46cは、ワイド側直進案内
溝41eから脱し、説明の最初に戻る。
【0035】以上のように、シャッタブロック40の前
方ユニット40Aでは、駆動リング47の回動を制御す
ることにより、短焦点距離用離隔位置と長焦点距離用接
近位置への第1サブ群S1と第2サブ群S2の接離動作
と、第1変倍レンズ群L1全体を光軸方向に移動させる
フォーカシング動作とを行わせることが可能である。テ
レ側とワイド側のフォーカシングは、後方サブ群枠46
の直進案内突起46cが回動規制面41bまたは回動規
制面41cに当接する位置(前述の説明中で駆動リング
47の回転方向が逆転する位置)を基準として、駆動リ
ング47を駆動する駆動系のパルサー(エンコーダ)に
よってカウントされるパルス数を制御して行う。例え
ば、フォーカスレンズ群(第1サブ群S1と第2サブ群
S2を合わせた第1変倍レンズ群L1全体)をこの基準
位置から最短撮影位置n、無限遠撮影位置∞及び任意の
被写体距離に移動させるための駆動系のパルス数は、フ
ォーカスリード面47d、47eのリード角等を考慮し
て予め知ることができるから、これらのパルス数を管理
することによって、被写体距離情報に応じたフォーカシ
ングを行うことができる。
【0036】駆動リング47の後端部外周面には、その
全周にギヤ47fが形成されている。ギヤ47fは、減
速ギヤ列52に噛み合い、正逆駆動モータ53によって
正逆に回転駆動される。正逆駆動モータ53のピニオン
53aは前方保持環41の前面側に位置しており、駆動
リング47のギヤ47fは、前方保持環41と後方保持
環42の間、つまり前方保持環41の後端側に位置して
いる。そのため、このピニオン53aからギヤ47fへ
モータ駆動力を伝達する減速ギヤ列52は、前方保持環
41の外面に沿って前方から後方へとギヤが配列される
ような態様で、前方保持環41とギヤ押え環43の間に
挟着されている。また、正逆駆動モータ53のピニオン
53aの近傍には、正逆駆動モータ53の回転量を検出
するためのパルサーを構成する回転スリット円板54が
設けられており、該回転スリット円板54とピニオン5
3aの間には、中継ギヤ55が設けられている。
【0037】正逆駆動モータ53は、前方保持環41の
モータ保持凹部41h内に保持され、回転スリット円板
54は、前方保持環41のスリット円板保持凹部41i
内に保持されている。また前方保持環41には、スリッ
ト円板保持凹部41iに連続して、インタラプタ保持凹
部41jが形成され、該インタラプタ保持凹部41j内
に切替及びフォーカシング駆動量検出用のインタラプタ
56が収納されている。インタラプタ56は、回転スリ
ット円板54を挟む態様で配置されており、パルスカウ
ントによって回転スリット円板54の回転角(回転量)
を検出することができる。つまり、正逆駆動モータ53
の駆動量を検出することができる。
【0038】続いて後方ユニット40Bについて説明す
る。後方保持環42と羽根押え環44の間には、レンズ
シャッタ及び絞り機構が支持されている。具体的には、
図13及び図14に示すように、後方保持環42と羽根
押え環44はそれぞれ、光軸Oと直交する平面方向に向
く円板状をなす前方壁面部42a、44aと、この前方
壁面部42a、44aから光軸後方に延設された3つの
後方腕部42b、44bを有している。レンズシャッタ
及び絞り機構は、前方壁面部42a、44aの間に支持
されている。後方腕部42bと後方腕部44bは鏡筒半
径方向に重ねられている(図15)。
【0039】レンズシャッタは、3枚のシャッタ羽根6
0及びこのシャッタ羽根60を開閉駆動するシャッタ駆
動リング61を有し、絞り機構は、3枚の絞羽根62及
びこの絞羽根62を開閉駆動する絞駆動リング63を有
している。シャッタ羽根60と絞羽根62の間、絞羽根
62と絞駆動リング63の間にはそれぞれ、隔壁板6
4、65が位置している。隔壁板64は、それぞれが可
動部材であるシャッタ羽根60と絞羽根62の相互干渉
を防ぎ、隔壁板65は、回動可能なシャッタ駆動リング
61及び絞駆動リング63に対する絞羽根62の干渉を
防いでいる。羽根押え環44、隔壁板64及び隔壁板6
5には、光軸Oを中心として、それぞれ略同径の撮影用
円形開口44c、64a及び65aが形成されている。
また、後方保持環42には、これら撮影用円形開口44
c、64a及び65aよりも大径の中心開口42cが形
成されている。
【0040】それぞれが3枚からなるシャッタ羽根60
と絞羽根62は、後方保持環42の前方壁面部42aか
ら後方に突設された回転中心軸突起66(図13及び図
14では一つのみ示す)によって回転自在に支持されて
いる。シャッタ羽根60と絞羽根62はそれぞれ、回転
中心軸突起66を挿通させる回転支持穴60a、62a
を有する。また、羽根押え環44の前方壁面部44aに
は、回転中心軸突起66の先端部を受け入れる軸突起固
定穴44d(図14)が形成されている。
【0041】シャッタ駆動リング61は、各シャッタ羽
根60に形成した回転案内カム溝60bに係合する3つ
の回転伝達ダボ61aを有しており、3枚のシャッタ羽
根60は、シャッタ駆動リング61が往復回転駆動する
と、回転案内カム溝60bと回転伝達ダボ61aの関係
によって回転中心軸突起66を中心として回動し、撮影
用円形開口44cの前方を開閉する。シャッタ羽根60
の開放量(開口径)は、シャッタ駆動リング61の回転
角によって制御することができる。羽根押え環44に
は、回転伝達ダボ61aの先端部が挿入するダボ受け穴
44eが形成されている。シャッタ駆動リング61は、
シャッタ駆動リング付勢ばね74によって、閉方向に付
勢されており、該シャッタ駆動リング付勢ばね74によ
りガタつきが除去される。
【0042】シャッタ駆動リング61と同様に、絞駆動
リング63は、各絞羽根62に形成した回転案内カム溝
62bに係合する3つの回転伝達ダボ63aを有してお
り、3枚の絞羽根62は、絞駆動リング63が往復回転
駆動すると、回転案内カム溝62bと回転伝達ダボ63
aの関係によって回転中心軸突起66を中心として回動
し、撮影用円形開口44cの前方を開閉する。絞羽根6
2の開放量(開口径)は、絞駆動リング63の回転角に
よって制御することができる。絞羽根62はさらに、該
絞羽根62の回転位置に関わらずシャッタ駆動リング6
1の回転伝達ダボ61aとの干渉を防ぐために、貫通穴
62cが形成されている。回転伝達ダボ63aの先端部
は、前方壁面部44aの前面に接して支持されている。
また、絞駆動リング63は、一端部が該絞駆動リング6
3に係合し、他端部が後方保持環42に係合された絞駆
動リング付勢ばね72によって、絞羽根62を開かせる
回転方向に付勢されている。
【0043】本ズームレンズ鏡筒では、シャッタ羽根6
0は、任意の絞り値を決定する可変絞り機能とシャッタ
機能とを兼用する羽根であり、シャッタレリーズ時に露
出値に応じて該シャッタ羽根60の開放量(絞り値)及
び開放時間(シャッタスピード)が変化するように電気
的に制御される。一方、絞羽根62は、特にワイド側撮
影距離での撮影開口径の最大値を規制するために設けら
れており、ズームレンズ鏡筒全体の繰出状態に応じて機
械的に開き量が変化する。
【0044】シャッタ羽根60を開閉させるシャッタ駆
動リング61には、その外周一部にセクターギヤ61b
が形成されており、このセクターギヤ61bがシャッタ
駆動モータ67からの減速ギヤ列68に噛み合ってい
る。シャッタ駆動モータ67は、前方保持環41のモー
タ保持凹部41k(図17)内に保持されており、該シ
ャッタ駆動モータ67のピニオン67aは前方保持環4
1の前面側に位置している。減速ギヤ列68は、この前
方保持環41の前面側から後面側へ向けてモータ駆動力
を伝達可能に構成されており、シャッタ駆動モータ67
と反対側の最終ギヤが前方保持環41(前方ユニット4
0A)の後部に露出している(図18)。後方保持環4
2の前方壁面部42aには、減速ギヤ列68の最終ギヤ
を挿通させてセクターギヤ61bと噛合可能にさせる貫
通穴42eが形成されている。
【0045】シャッタ駆動モータ67が正逆に回転駆動
されるとシャッタ駆動リング61が正逆に回転し、閉じ
られていたシャッタ羽根60が瞬間的に開いて再び閉じ
る。前述のように、このシャッタ羽根60の開放量及び
開放時間は可変であり、シャッタ駆動モータ67に与え
る駆動信号(電流)によって制御可能である。すなわ
ち、シャッタ駆動モータ67によるシャッタ駆動リング
61の駆動回転角を大きくすれば、シャッタ羽根60の
開放量が大きくなって絞り値は小さくなり(開放絞りに
近づき)、シャッタ駆動リング61の駆動回転角を小さ
くすれば、シャッタ羽根60の開放量が小さくなって絞
り値は大きくなる(絞り込まれる)。また、シャッタ駆
動モータ67によるシャッタ駆動リング61の正転と逆
転の間隔を短くすれば、シャッタ羽根60の開放時間が
短くなってシャッタスピードは高速になり、シャッタ駆
動リング61の正転と逆転の間隔を長くすれば、シャッ
タ羽根60の開放時間が長くなりシャッタスピードは低
速になる。
【0046】シャッタ駆動リング61は、光軸方向の前
方へ向け突出する、部分円筒形状のスリット板61cを
有している。スリット板61cは、後方保持環42の前
方壁面部42aに形成した円弧状開口42d(図14)
と、前方保持環41の後面に形成した円弧状開口41m
(図17)を通して、シャッタ動作検出用のインタラプ
タ69に挟まれる位置に延出されており、該インタラプ
タ69によってスリット板61c上のスリットの通過を
検出することができる。つまり、シャッタ羽根60の開
閉を、シャッタ駆動リング61の動作を介して検出する
ことができる。
【0047】前方保持環41には、インタラプタ69を
収納するためのインタラプタ保持凹部41n(図17)
が形成されている。このインタラプタ保持凹部41n
は、切替及びフォーカシング駆動量検出用のインタラプ
タ56を収納するインタラプタ保持凹部41jに隣接し
て設けられており、これら各凹部は、共通の板ばねカバ
ー70によって覆われる。この板ばねカバー70によっ
て2つのインタラプタ56、69が保持される。
【0048】以上のように、本ズームレンズ鏡筒では、
露出制御はシャッタ羽根60によって行う。絞羽根62
の役割は、短焦点撮影距離時にズームレンズ系の周辺部
を撮影に用いないように開口の大きさを規制することに
ある。
【0049】絞羽根62を開閉させる絞駆動リング63
は、その外周に被動突起63bを有し、該被動突起63
bは、第3直進案内環33の部分円筒状腕部33b内周
に形成した絞制御カム溝71に係合している(図1
0)。ズーミングに際し、第3直進案内環33とシャッ
タブロック40(絞駆動リング63)は光軸方向に相対
移動する。すると、絞制御カム溝71に従って被動突起
63bが周方向に移動され、絞駆動リング63が回動
し、絞羽根62の開度が変化する。図11に示すよう
に、絞制御カム溝71は、光軸Oと平行な直線状規制部
71aと、光軸Oに対して傾斜する傾斜規制部71b
と、第3直進案内環33の前端部に開口する規制解除部
71cとを有しており、直線状規制部71aと傾斜規制
部71bは、被動突起63bがほぼ遊びなく嵌まる幅と
なっている。
【0050】ズームレンズ鏡筒が図2の収納状態にある
とき、被動突起63bは直線状規制部71a内に位置し
ている。ズームレンズ鏡筒がワイド端撮影位置まで繰り
出されたときも、被動突起63bは直線状規制部71a
内に位置している。被動突起63bが直線状規制部71
a内に位置するとき、絞駆動リング63は、3枚の絞羽
根62が形成する開口径を最小とさせるが、この最小開
口状態において、絞羽根62は撮影用円形開口44cの
前方を完全に閉じてはおらず、該開口の周縁部を径方向
に一定幅だけ覆っている。これにより、ワイド端ではズ
ームレンズ系の周辺部を用いずに撮影が行われる。
【0051】ズームレンズ鏡筒をテレ側に繰り出すと、
ワイド端から数えて第4の焦点距離ステップに至った時
点で、被動突起63bは直線状規制部71aから傾斜規
制部71bに入る。傾斜規制部71bは、被動突起63
bが規制解除部71c側に進むほど絞駆動リング63を
絞り開放方向に回動させる態様で傾斜している。よっ
て、被動突起63bが傾斜規制部71b内に進入した状
態で鏡筒を繰り出すと、絞駆動リング63が絞り開放方
向へ回動されて、絞羽根62を徐々に開かせる。具体的
には、ワイド端側から数えて第5の焦点距離ステップで
絞羽根62の開放度が中程度になり、第6の焦点距離ス
テップで絞羽根62が完全に開かれる。
【0052】引き続いてズームレンズ鏡筒が繰り出され
ると、第6の焦点距離ステップと第7の焦点距離ステッ
プの間で、前述した第1サブ群S1と第2サブ群S2の
相対距離切替動作が行われて、ワイド側撮影モードから
テレ側撮影モードになるが、このテレ側撮影モードでは
被動突起63bは規制解除部71c内に位置している。
規制解除部71cは、被動突起63bに対する実質的な
位置規制を行わない形状であり、規制解除部71c内に
被動突起63bが位置するときには、絞駆動リング63
は、絞駆動リング付勢ばね72によって絞羽根62を開
かせる角度位置に保持される。したがって、テレ側撮影
モードでは、ズームレンズ系の周辺部まで用いて撮影が
行われる。
【0053】ズームレンズ鏡筒をテレ端側からワイド端
側に収納動作させたときは、以上とは逆に、ワイド端か
ら数えて第5の焦点距離ステップから徐々に絞羽根62
の開口径が小さくなり、第4の焦点距離ステップからワ
イド端(第1の焦点距離ステップ)までは、直線状規制
部71aと被動突起63bの関係によって、絞羽根62
が絞り込まれた状態となる。なお、規制解除部71c
は、テレ側撮影モードからワイド側撮影モードへ向かう
ときに、被動突起63bを傾斜規制部71bへ円滑に案
内する導入傾斜面71dを有している。この導入傾斜面
71dを設けることにより、テレ側撮影モードでフリー
になった絞駆動リング63の角度位置が若干ずれたとし
ても、被動突起63bと絞制御カム溝71を干渉させず
に傾斜規制部71bへ確実に導くことができる。
【0054】以上の後方ユニット40Bでは、それぞれ
回動可能なシャッタ駆動リング61と絞駆動リング63
は、光軸方向において略同一位置に設けられており、絞
駆動リング63の内径側にシャッタ駆動リング61が支
持されている(図15)。絞駆動リング63の内径側に
は、シャッタ駆動リング61を相対回転自在に支持する
内径スラスト突起63cが、周方向に等間隔で3つ形成
されている。シャッタ駆動リング61の外径側には、こ
の内径スラスト突起63cに係合する外径スラスト突起
61dが、周方向に等間隔で3つ形成されている。絞駆
動リング63は、その本体部が後方保持環42の前方壁
面部42aの後面に接し、回転伝達ダボ63aが羽根押
え環44の前方壁面部44aの前面に接することによっ
て、後方保持環42と羽根押え環44の間に保持され
る。この後方保持環42と羽根押え環44(前方壁面部
42aと前方壁面部44a)の間に保持された絞駆動リ
ング63は、被動突起63bが、一対の後方腕部42b
及び後方腕部44bの間に位置し、その外周側に位置す
る第3直進案内環33の絞制御カム溝71と係合可能に
なっている(図10)。一方、シャッタ駆動リング61
は、その本体部が前方壁面部42aの後面に接し、外径
スラスト突起61dが内径スラスト突起63cに係合す
ることによって、後方保持環42と羽根押え環44の間
に保持される。絞駆動リング63は、この内径側に位置
するシャッタ駆動リング61のセクターギヤ61bと減
速ギヤ列68との噛合を妨げない形状になっている(図
24、図25参照)。
【0055】以上のように、シャッタブロック40は、
第1変倍レンズ群L1(第1サブ群S1及び第2サブ群
S2)とその駆動機構を有する前方ユニット40Aと、
レンズシャッタ及び絞り機構を有する後方ユニット40
Bとからなる。このうち、前方ユニット40Aには、第
1変倍レンズ群L1の駆動を行う正逆駆動モータ53
と、シャッタ羽根60開閉用のシャッタ駆動モータ67
が設けられている。前方ユニット40Aにはまた、第1
サブ群S1と第2サブ群S2の接離移動及び第1変倍レ
ンズ群L1全体のフォーカシング移動量を検出するため
のインタラプタ56と、シャッタ羽根60の開閉を検知
するためのインタラプタ69とが設けられている。これ
らモータやインタラプタは、シャッタブロック用FPC
(フレキシブルプリント基板)80を介してカメラボデ
ィ11内の制御回路81と接続されている。シャッタブ
ロック用FPC80は、前方ユニット40Aの外周面に
沿う形状の環状FPC80Aと、光軸方向に長く折り畳
み可能な帯状FPC80Bとに分割可能である。環状F
PC80Aは、基板の表裏両面に配線がプリントされた
両面FPCであり、帯状FPC80Bは、基板の片面側
にのみ配線がプリントされた片面FPCである。
【0056】帯状FPC80Bは、図13に示すよう
に、そのシャッタ側固定端部80B-1が、固定ねじ8
2よって前方保持環41に固定される。シャッタ側固定
端部80B-1と固定ねじ82の間にはFPC支持板8
3が設けられ、シャッタ側固定端部80B-1と前方保
持環41との間には円筒状の圧接支持ゴム84が配され
る。帯状FPC80Bの他端部は制御回路81に接続し
ており、該帯状FPC80Bは、図2ないし図4に示す
ように、ズームレンズ鏡筒の繰り出し及び収納動作によ
るシャッタブロック40と制御回路81の相対位置の変
化に応じて、その湾曲部と直線状部の位置を変化させ、
他の鏡筒構成部材や撮影光路に対する干渉を避けること
ができる。帯状FPC80Bは、前方保持環41に単独
で取り付けた状態ではモータやインタラプタとは接続さ
れず、環状FPC80Aを取り付けることで初めてモー
タやインタラプタが制御回路81側と接続される。
【0057】環状FPC80Aは、図17に示すよう
に、正逆駆動モータ53とシャッタ駆動モータ67に給
電するための2つのモータ端子部80A-1、80A-
2、インタラプタ56とインタラプタ69からのパルス
出力を受ける2つのインタラプタ端子部80A-3、8
0A-4を有しており、各端子部からの配線は圧接固定
部80A-5に集束される。この圧接固定部80A-5
を、帯状FPC80Bのシャッタ側固定端部80B-1
に圧接させることによって、環状FPC80Aと帯状F
PC80Bの配線が接続され、各モータやインタラプタ
が制御回路81側と電気的に接続される。環状FPC8
0Aの圧接固定部80A-5は、帯状FPC80Bのシ
ャッタ側固定端部80B-1と固定ねじ82よって共締
め(圧接)され、前方保持環41に固定される。環状F
PC80Aにはまた、ギヤ押え環43の前面突起43c
(図20、図21)に係合して位置を決定する4つの位
置決め穴80A-6が形成されている。
【0058】インタラプタ56、69を保持する前述の
板ばねカバー70は、環状FPC80Aのうち図17に
ハッチングを付す領域も覆っており、環状FPC80A
を安定させる機能も備える。
【0059】図26に示すように、制御回路81は、正
逆駆動モータ53とシャッタ駆動モータ67に加え、ズ
ーミング用モータ15も制御する。制御回路81には、
ズームスイッチ等を介して操作者によって設定される焦
点距離情報81A、検出される被写体距離情報81B、
被写体輝度情報81C、ブラシ19とコード板20から
なる焦点距離検出手段によるカム環30の回転位置情
報、インタラプタ56によるフォーカシング駆動量情報
(及び第1サブ群S1と第2サブ群S2の位置切替情
報)、インタラプタ69によるシャッタ羽根60の開閉
情報が入力され、これらの情報に応じて、設定された焦
点距離により正しい露出条件で露光が行われるように、
ズーミング用モータ15、正逆駆動モータ53及びシャ
ッタ駆動モータ67が制御される。なお、図示実施形態
では、シャッタ羽根60がシャッタと可変絞りを兼用
し、絞羽根62がワイド側撮影時の開口径規制を行うと
したが、絞羽根62をモータにより電動駆動される可変
絞り機構とすることも可能である。
【0060】シャッタブロック40は、以上で説明した
各構成部材を組み合わせてユニット状に組み、さらにレ
ンズ支持筒31内に装着される。具体的には、前方ユニ
ット40Aと後方ユニット40Bを別々に組んでから、
該2つのユニット40A、40Bを3本のユニット固定
ねじ39を用いて固定し、このユニット40A、40B
の結合体をレンズ支持筒31に装着する。
【0061】シャッタブロック40の後方保持環42に
は、3つの後方腕部42bの外面にそれぞれ係止突起4
2f(図21)が突設されており、各係止突起42f
は、レンズ支持筒31の係止穴31c(図21)に係合
可能である。係止突起42fは、径方向に弾性変形可能
な弾性舌片42g上に設けられており、レンズ支持筒3
1に対してシャッタブロック40を図21の矢印方向に
挿入すると、該レンズ支持筒31の内面によって係止突
起42fが内径方向に押し込まれ、弾性舌片42gが内
径側に変形する。シャッタブロック40の挿入を続ける
と、係止突起42fと係止穴31cが係合して、弾性舌
片42gの内径方向への変形が解消される(あるいは変
形量が小さくなる)。係止突起42fは、この挿入方向
(光軸方向前方)へのシャッタブロック40の移動によ
っては弾性舌片42gを容易に内径方向へ変形させ、反
対方向(光軸方向後方)へはシャッタブロック40を抜
け止める断面形状を有しているため、弾性舌片42gが
係止穴31cに係合すると、シャッタブロック40がレ
ンズ支持筒31に保持される。シャッタブロック40と
レンズ支持筒31の間には、光軸方向後方へシャッタブ
ロック40を付勢する3つのシャッタブロック押えばね
73(図1、図13)が配されており、シャッタブロッ
ク40の光軸方向の位置が確実に決定される。
【0062】一方、鏡筒組立途中において、光軸直交方
向へのシャッタブロック40の位置が調整可能である。
レンズ支持筒31は、前端付近の内径部に略環状の前壁
部31bを有し、該前壁部31bにはコマ挿入穴31e
(図21)が形成されている。コマ挿入穴31cには偏
心コマ85と方位コマ86が回転可能に嵌っており、偏
心コマ85は、シャッタブロック40のギヤ押え環43
に係合している。この偏心コマ85と方位コマ86は相
対回転可能であり、レンズ支持筒31の前方から方位コ
マ86を回転させることにより、偏心コマ85の先端部
(シャッタブロック40との係合端部)が光軸Oと直交
する平面方向に移動する。これにより、レンズ支持筒3
1内でのシャッタブロック40の光軸直交方向の位置が
変化し、該シャッタブロックに支持された第1変倍レン
ズ群L1の位置調整を行うことができる。
【0063】レンズ支持筒31の先端部にはさらに、第
1変倍レンズ群L1の前方開口を開閉するレンズバリヤ
機構が設けられている。図1に示すように、レンズバリ
ヤ機構は、レンズ支持筒31の前部に固定される化粧板
90、バリヤ押え環96、このバリヤ押え環96と化粧
板90の間にそれぞれ回動可能に支持される一対の外側
バリヤ羽根92と一対の内側バリヤ羽根93、及びバリ
ヤ付勢ばね94からなるバリヤブロックを有し、このバ
リヤブロックとレンズ支持筒31の前壁部31bの間
に、バリヤ駆動環91が光軸Oを中心として回動可能に
支持されている。化粧板90には、外側バリヤ羽根92
と内側バリヤ羽根93を回動可能に支持する図示しない
突起が設けられており、外側バリヤ羽根92と内側バリ
ヤ羽根93は、この突起を中心として回動し、連動して
開閉動作を行う。バリヤ羽根92、93は、バリヤ付勢
ばね94によって閉じ方向へ付勢されている。
【0064】バリヤ駆動環91は、直径方向の二カ所に
設けたバリヤ係合部91aと、光軸方向の後方へ向けて
延出する被動腕部91bとを有している。バリヤ係合部
91aは、内側バリヤ羽根93に係合して、バリヤ駆動
環91の回転を該内側バリヤ羽根93に伝達する。内側
バリヤ羽根93は外側バリヤ羽根92と連動しており、
バリヤ駆動環91の回転力は、内側バリヤ羽根93を介
して外側バリヤ羽根92にも伝えられる。一方、被動腕
部91bは、前壁部31bの内径側に形成された中心開
口部31d(図21)を通してレンズ支持筒31内に挿
入されており、該被動腕部91bには、第3直進案内環
33の部分円筒状腕部33bの先端部に形成した傾斜ガ
イド面33eが係合可能である。
【0065】バリヤ駆動環91は、駆動環付勢ばね95
によって、バリヤ羽根92及び93を開かせる方向に付
勢されている。この駆動環付勢ばね95は、バリヤ付勢
ばね94よりも付勢力が強く、バリヤ駆動環91がフリ
ーな状態では、駆動環付勢ばね95の付勢力がバリヤ係
合突起91aを介してバリヤ羽根92及び93に伝わ
り、バリヤ付勢ばね94に抗して該バリヤ羽根92及び
93が開かれる。図3のワイド端と図4のテレ端の間の
撮影状態では、上記の被動腕部91bと傾斜ガイド面3
3eが接触しておらずバリヤ駆動環91はフリーであ
り、バリヤ羽根92及び93は開かれている(図2
5)。ズームレンズ鏡筒がワイド端から図2の収納位置
に移動するとき、第3直進案内環33の傾斜ガイド面3
3eがバリヤ駆動環91の被動腕部91bに係合し、該
バリヤ駆動環91は、傾斜ガイド面33eの形状に従っ
て駆動環付勢ばね95に抗する方向、すなわちバリヤ羽
根92、93の閉鎖を許容させる方向に強制回動され
る。すると、バリヤ駆動環91による規制が解除された
各バリヤ羽根92。93は、バリヤ付勢ばね94の付勢
力によって閉じられる(図24)。
【0066】前述したように、本ズームレンズ鏡筒で
は、駆動リング47を回転させて第1変倍レンズ群L1
を光軸方向に移動させてフォーカシングを行う。図25
二点鎖線で示すように、第1変倍レンズ群L1を該フォ
ーカシング用の移動範囲の最大前方位置に移動させたと
きには、第1サブ群S1を支持する前方サブ群枠45の
先端部が、バリヤ羽根92、93の光軸方向位置よりも
前方の位置まで移動される。なお、図25は、第1サブ
群S1と第2サブ群S2が接近したテレ側撮影モードの
状態を示しているが、第1サブ群S1と第2サブ群S2
が離隔したワイド側撮影モードでも同様に、フォーカシ
ング用の移動範囲における最大前方位置では、前方サブ
群枠45の先端部が、バリヤ羽根92、93の光軸方向
位置よりも前方の位置まで移動される。
【0067】
【本発明の特徴部分の説明】前述したように、本実施形
態のレンズ鏡筒では、偏心コマ(偏心軸部材)85と方
位コマ(偏心筒部材)86を用いて、シャッタブロック
(レンズ支持枠)40の位置を、光軸と直交する平面方
向へ調整可能である。シャッタブロック40内には、撮
影レンズ群である第1変倍レンズ群L1を支持する前後
のサブ群枠(別のレンズ支持枠)45、46と、該シャ
ッタブロック40の中心開口内に進退して光束の通過を
制御する露出制御部材であるシャッタ羽根60、絞羽根
62等が設けられている。このシャッタブロック40の
位置調整機構について、図21、図27ないし図34を
参照して説明する。
【0068】シャッタブロック40を支持するレンズ支
持筒(外側鏡枠体)31の内径部には前壁部(内径フラ
ンジ部)31bが設けられ、該前壁部31bには、方位
コマ86を支持する光軸方向のコマ挿入穴(円形貫通
孔)31eが形成されている。コマ挿入穴31eは、レ
ンズ支持筒31の前方に臨む大径開口部31e-1と、
該大径開口部31e-1の後方に位置し光軸方向の後方
側に開口する小径開口部31e-2を有しており(図2
7参照)、大径開口部31e-1と小径開口部31e-2
の径サイズの差によって、軸方向の途中位置に段差が形
成されている。
【0069】図28と図29に単体形状を示す方位コマ
86は、軸方向への円形中心開口86aを有する筒状体
であり、該円形中心開口86aは、内径軸X1を中心と
する軸支持円筒内面86a-1と、該軸支持円筒内面8
6a-1の前部(光軸前方)に位置する大径開口部86
a-2から構成されている。また、方位コマ86の外周
側には、コマ挿入穴31eの大径開口部31e-1より
小径で小径開口部31e-2よりも大径のフランジ(大
径部)86bと、小径開口部31e-2の内径に対応す
る外径サイズの回転支持円筒外周面86cが形成されて
いる。方位コマ86は、この回動支持円筒外面86cの
中心である外径軸X2と、上記の回動支持円筒内面86
a-1の内径軸X1が、互いに平行でかつ軸線と直交す
る平面方向には位置を異ならせた(偏心した)関係とな
るように形成されている。
【0070】したがって、レンズ支持筒31のコマ挿入
穴31eに対して方位コマ86は、大径開口部31e-
1と小径開口部31e-2の間の段部(大径開口部31
e-1の底部)にフランジ86bが当接する位置まで挿
入することができる。そして、該挿入規制位置において
方位コマ86は、その回転支持円筒外周面86cと小径
開口部31e-2の内周面との関係によって、外径軸X
2を中心として回動可能に支持される。内径軸X1は外
径軸X2に対して偏心しているため、この回動時に、内
径軸X1は外径軸X2を中心とする円形の軌跡で位置を
変化させる。方位コマ86には、コマ挿入穴31eに挿
入した状態で回動操作を容易に行わせるための操作溝
(操作部)86d(図21参照)が形成されている。こ
の操作溝86dは、コマ挿入穴31eの大径開口部31
e-1を通して、レンズ支持筒31の前方側から操作可
能となっている。
【0071】シャッタブロック40の先端部には、偏心
コマ85を支持する光軸方向のコマ挿入穴(円形開口)
38が形成されている。コマ挿入穴38は、ギヤ押え環
43を貫通して前方保持環41内まで形成されており、
光軸方向の後方側(図27の右手側)から順に、軸支持
開口部38a、該軸支持開口部38aよりも大径のフラ
ンジ受け開口部38b、該フランジ受け開口部38bよ
りも小径の偏心許容開口部38c、最も大径の方位コマ
受け部38dを有する。このうち、軸支持開口部38a
とフランジ受け開口部38bが前方保持環41に形成さ
れ、偏心許容開口部38cと方位コマ受け部38dがギ
ヤ押え環43に形成されている。
【0072】図30と図31に単体形状を示す偏心コマ
85は、方位コマ86に形成した円形中心開口86aの
うち、軸支持円筒内面86a-1の内径サイズに対応す
る外径サイズの第一軸部85aと、シャッタブロック4
0に形成したコマ挿入穴38のうち、軸固定開口部38
aの内径サイズに対応する外径サイズの第二軸部85b
と、両軸部85a、85bの間のフランジ(中間大径
部)85cを有する。第一軸部85aと第二軸部85b
は、それぞれの中心軸X3、X4が、互いに平行で偏心
した関係となっている。この第一軸部85aと第二軸部
85bの中心軸X3、X4の偏心量は、方位コマ86に
おける内径軸X1と外径軸X2の偏心量と等しい。
【0073】シャッタブロック40のコマ挿入穴38に
対し偏心コマ85を組み付ける際は、まず、ギヤ押え環
43を前方保持環41に取り付ける前に、前方保持環4
1に対して、フランジ受け開口部38bと軸支持開口部
38aの間の段部(フランジ受け開口部38bの底面)
にフランジ85cが当接する位置まで偏心コマ85を挿
入する。すると、第二軸部85bが軸支持開口部38a
に対して回動可能に嵌まる。続いて、前方保持環41の
前端部にギヤ押え環43を固定すると、該ギヤ押え環4
3が、偏心コマ85のフランジ85cを前方に抜け止め
る。同時に、偏心コマ85の第一軸部85aは、該ギヤ
押え環43に形成した偏心許容開口部38cと方位コマ
受け部38dを通して、シャッタブロック40の前端部
から前方に突出する。この偏心コマ85の第一軸部85
aの前方突出端部には、回動操作を容易に行わせるため
の操作溝(操作部)85d(図21参照)が形成されて
いる。なお、前方保持環41とギヤ押え環43は、前方
保持環41に設けた係止突起41tと、ギヤ押え環43
に設けた係止穴43jの係合関係によって固定される
(図27参照)。
【0074】方位コマ86を支持するレンズ支持筒31
と、偏心コマ85を支持するシャッタブロック40を組
み合わせた状態の要部断面を図27に示す。同図から分
かるように、方位コマ86(図27でハッチングを付し
た部材)の先端部は、シャッタブロック40側の方位コ
マ受け部38dに係合しており、偏心コマ85の第一軸
部85aは、この方位コマ86の軸支持円筒内面86a
-1に対し回動可能に挿入される。このとき、第一軸部
85aの中心軸X3は、軸支持円筒内面86a-1の内
径軸X1と一致する。また、第一軸部85aの操作溝8
5dは、円形中心開口86aの大径開口部86a-2、
及びコマ挿入穴31eの大径開口部31e-1を通し
て、レンズ支持筒31の前方側から操作可能な態様で露
出する。
【0075】レンズ鏡筒の全体構造で説明したように、
シャッタブロック40は、後方保持環42に設けた3つ
の係止突起(径方向突部)42fを、係止穴(径方向
孔)31cに係合させることでレンズ支持筒31に保持
される。シャッタブロック40は、シャッタブロック押
えばね73によって光軸方向の後方へ向けて付勢されて
おり、係止突起42fと係止穴31cは、該ばね付勢方
向にはシャッタブロック40を抜け止める形状となって
いるため、レンズ支持筒31内でのシャッタブロック4
0の光軸方向位置は一定に規制される。一方、係止突起
42fは、径方向に弾性変形可能な弾性舌片(弾性変形
部)42g上に設けられており、かつシャッタブロック
40の外面とレンズ支持筒31の内面の間には若干の隙
間が確保されているので、シャッタブロック40はレン
ズ支持筒31に対して光軸と直交する平面方向(径方
向)に若干量、位置調整可能になっている。そして、以
上で説明した構造の方位コマ86と偏心コマ85を用い
て、この光軸直交とする平面方向でのシャッタブロック
40の位置調整を行う。
【0076】シャッタブロック40の位置調整とは、端
的に言えば、シャッタブロック40に嵌まっている偏心
コマ85の第二軸部85bの中心軸(X4)位置をシフ
トさせることである。図32に示す位置調整の基準状態
では、この第二軸部85bの中心軸X4は、方位コマ8
6の回転支持円筒外周面86cの外径軸X2と一致して
位置されている。
【0077】図33は、図32の基準状態から、偏心コ
マ85を回転させずに、方位コマ86を、レンズ鏡筒正
面より見て時計方向に90度回転させた状態を示してい
る。このときは、偏心コマ85は実質的にシャッタブロ
ック40と一体物であるとみなすことができる。前述し
た通り、方位コマ86の該回転は、回転支持円筒外周面
86cと小径開口部31e-2の内周面との関係によ
り、外径軸X2を中心として行われる。すると、外径軸
X2に対して偏心した内径軸X1の位置が、外径軸X2
を中心とする円弧状の軌跡で変化する。この内径軸X1
を有する軸支持円筒内面86a-1には、偏心コマ85
の第一軸部85aが嵌まっているため、偏心コマ85全
体が、内径軸X1の移動軌跡に沿って外径軸X2の回り
を公転移動する。この公転移動の結果、図33に示すよ
うに、第一軸部85aは、その中心軸X3の位置が、内
径軸X1に一致して変化する。また、この方位コマ86
の回転では、中心軸X3を中心とした偏心コマ85の自
転(回転)は生じないので、第一軸部85a(レンズ支
持筒31)に対する第二軸部85bの相対角度位置は変
化しない。つまり、第二軸部85bの中心軸X4は、方
位コマ86を支持するレンズ支持筒31に対し、移動さ
れた第一軸部85aの中心軸X3に対する相対角度位置
は変化させずに、円弧状の軌跡で移動される。本実施形
態では、外径軸X2がレンズ支持筒31に対する固定の
軸位置であり、中心軸X4がレンズブロック40に対す
る固定の軸位置であるから、図32と図33の比較にお
いて、外径軸X2に対する中心軸X4の位置変化が、方
位コマ86を時計回りに90度回転させたときの、第1
変倍レンズ群L1の光軸位置のシフト量に相当する。
【0078】図34は、図32の基準状態から、方位コ
マ86を回転させずに、偏心コマ85を、レンズ鏡筒正
面より見て時計方向に90度回転させた状態を示してい
る。このときは、方位コマ86は実質的にレンズ支持筒
31と一体物であるとみなすことができる。偏心コマ8
5の該回転は、第一軸部85aの外周面と軸支持円筒内
面86a-1の関係により、中心軸X3を中心として行
われる。すなわち、先に説明した方位コマ86のみの回
動操作では生じなかった、偏心コマ85の自転動作を行
わせる。すると、中心軸X3に対して偏心している第二
軸部85bの中心軸X4の位置が、中心軸X3を中心と
する円形の軌跡で変化する。この偏心コマ85の自転動
作の結果、図34に示すように、第一軸部85aは、そ
の中心軸X3の位置を、方位コマ86内(すなわちレン
ズ支持筒31内)で変化させない。一方、第二軸部85
bの中心軸X4の角度位置は、方位コマ86内で、中心
軸X3(内径軸X1)を中心とする円弧状の軌跡で移動
する。前述の通り、本実施形態では、外径軸X2がレン
ズ支持筒31に対する固定軸位置であり、中心軸X4が
レンズブロック40に対する固定軸位置であるから、図
32と図34の比較において、外径軸X2に対する中心
軸X4の位置変化が、偏心コマ85を時計回りに90度
回転させたときの、第1変倍レンズ群L1の光軸位置の
シフト量に相当する。
【0079】この偏心コマ85の回動時には、第一軸部
85aは自身の中心軸X3を中心として回転するのみ
で、レンズ支持筒31に対する実質的な移動は行わな
い。一方、第一軸部85aが挿通している偏心許容開口
部38cを備えたギヤ押え環43は、偏心コマ85の回
動時に、シャッタブロック40の一部として、中心軸X
3を中心とた円弧状の軌跡で移動される。すなわち、偏
心コマ85の第一軸部85aに対して、ギヤ押え環43
の偏心許容開口部38cの位置が変位するが、偏心許容
開口部38cは、この変位分を見込んで、第一軸部85
aの外径サイズよりも所定量大きな内径サイズに形成さ
れているので、調整時に第一軸部85aと干渉するおそ
れはない。
【0080】また、方位コマ86と偏心コマ85のいず
れを回動時させたときにも、レンズ支持筒31側に支持
された方位コマ86に対するシャッタブロック40の位
置が変位する。シャッタブロック40側の方位コマ受け
部38dの内径サイズは、この変位分を見込んで方位コ
マ86の先端部外周面(回転支持円筒外周面86c)の
外径サイズよりもある程度大きく設定されているので、
調整時に方位コマ86と方位コマ受け部38dが干渉す
るおそれはない。
【0081】偏心コマ85と方位コマ86のそれぞれの
回動操作は、レンズ支持筒31の前方に露出している操
作溝85d、86dにドライバー等の工具を嵌合させて
行うことができる。
【0082】以上のように、レンズ支持筒31側に支持
した方位コマ86と、シャッタブロック40側に支持し
た偏心コマ85をそれぞれ回動操作することにより、第
1変倍レンズ群L1の光軸位置をシフトさせることがで
きる。この光軸シフト位置を、光軸と直交する平面方向
で任意の位置とするためには、方位コマ86の回動操作
と偏心コマ85の回動操作を組み合わせて行う。すなわ
ち、偏心コマ85の自転動作の回転中心である中心軸X
3(方位コマ86の内径軸X1)は、方位コマ86の回
転操作によって、その位置が外径軸X2を中心する円弧
状の軌跡で変化(公転)するので、方位コマ86を異な
る回転角度位置に保持した状態では、偏心コマ85を自
転させたときに第二軸部85bの中心軸X4が辿る円弧
状軌跡の位置が、レンズ支持筒31内で変化する。よっ
て、方位コマ86の回動により中心軸X3の位置を連続
的に変化させれば、偏心コマ85の自転により中心軸X
4が辿る軌跡変化を二次元的に変化させることができ
る。もちろん、偏心コマ85を先に回動操作してから方
位コマ86を回動させても同様に、光軸と直交する平面
方向へ二次元的に中心軸X4を移動させることができ
る。
【0083】例えば、実際のレンズ鏡筒の製造工程で
は、次のように第1変倍レンズ群L1の光軸位置調整を
行う。まず、生産ロッド等に応じて異なる一定の光軸偏
心の傾向に基づき、レンズ支持筒31に対してシャッタ
ブロック40を組み付ける際に、この一定の偏心傾向を
解消すべく偏心コマ85と方位コマ86を必要に応じて
回動操作する。この組み付け時では、図32のように実
質的な調整量がゼロである可能性もある。そして、各レ
ンズ鏡筒毎に光学性能を検査する工程で、第1変倍レン
ズ群L1の光軸位置に、上記の一般的な偏心傾向の補正
では解消されなかった不具合が認められた場合に、必要
に応じて偏心コマ85と方位コマ86をさらに回動操作
して光軸位置を精密に調整する。
【0084】本実施形態のレンズ鏡筒では、レンズ支持
筒31の前端部に、バリヤ羽根92、93を備えたレン
ズバリヤ機構が設けられる。図24、図25に示すよう
に、このレンズバリヤ機構は、レンズ支持筒31へ組み
付けると前壁部31bの前部を覆うため、偏心コマ85
と方位コマ86が挿入されているコマ挿入穴31eは、
レンズバリヤ機構によって覆われる。よって、レンズ鏡
筒の完成状態では、偏心コマ85や方位コマ86等から
なる光軸位置調整機構は、外観に露出されない。逆に言
えば、レンズ支持筒31では、レンズバリヤ機構を組み
付けるまでは、偏心コマ85と方位コマ86を用いた光
軸位置調整を行うことができる。
【0085】以上の説明から明らかなように、本発明を
適用した実施形態のレンズ鏡筒では、偏心コマ85と方
位コマ86を適宜回動操作するだけで、第1変倍レンズ
群L1の光軸位置調整を任意に行うことができるので、
作業性に優れる。本発明のレンズ鏡筒は特に、撮影レン
ズ群を支持するレンズ支持枠の内部構造には依存せずに
光軸位置調整を行うことができるので、例えば、撮影レ
ンズ群に加えてシャッタや絞等の露出制御部材を内蔵し
たレンズシャッタブロックであっても、そのブロック完
成状態で光軸位置調整を簡単に実行できる。
【0086】但し、本発明は図示実施形態に限定される
ものではない。基本的に、本発明は、撮影レンズ群を支
持するレンズ支持枠と、該レンズ支持枠を収納する外側
鏡枠体とを有するレンズ鏡筒であれば、具体的なレンズ
構成や該レンズの周辺構造に関係なく適用することがで
きる。
【0087】例えば、図示実施形態はズームレンズ鏡筒
に関しているが、本発明は、短焦点のレンズ鏡筒にも適
用可能である。
【00F18】また、本発明は、前述のように、撮影レ
ンズ群の支持体がシャッタや絞も内蔵するレンズシャッ
タブロックである場合に好適であるが、こうした露出制
御部材を内蔵しない単機能のレンズ支持枠の位置調整に
適用することもできる。
【0088】また、実施形態で位置調整される第1変倍
レンズ群L1は、全体を光軸方向に移動させるフォーカ
シング動作と、サブ群S1、S2を接離移動する切替動
作とが可能な可動レンズであるが、本発明は、光軸方向
への非可動レンズの光軸調整にも利用することができ
る。あるいは、実施形態のようなレンズ群内での接離動
作を行わず、フォーカシング動作のみを行うフォーカス
レンズ群の位置調整用としても適用可能である。
【0089】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、撮影レン
ズの光軸位置調整が容易なレンズ鏡筒が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したズームレンズ鏡筒の実施形態
を示す、構成部材の分解斜視図である。
【図2】同ズームレンズ鏡筒の収納状態の上半断面図で
ある。
【図3】同ズームレンズ鏡筒のワイド端撮影状態の上半
断面図である。
【図4】同ズームレンズ鏡筒のテレ端撮影状態の上半断
面図である。
【図5】同ズームレンズ鏡筒を繰り出した状態の斜視図
である。
【図6】図5から鏡筒外観部材の一部を取り外した状態
のズームレンズ鏡筒の斜視図である
【図7】図6よりもさらに分解した状態のズームレンズ
鏡筒の斜視図である
【図8】第1外観筒と第2外観筒の単体斜視図である。
【図9】第3直進案内環の単体斜視図である。
【図10】第3直進案内環とシャッタブロックの関係を
表す分解斜視図である。
【図11】第3直進案内環の絞制御カム溝を示す、該第
3直進案内環の展開図である。
【図12】カム環のカム溝形状例を示す、該カム環の内
面の展開図である。
【図13】シャッタブロックの分解斜視図である。
【図14】シャッタブロックを構成する後方ユニットの
分解斜視図である。
【図15】同後方ユニットの上半断面図である。
【図16】シャッタブロックを構成する前方ユニット
と、シャッタブロック用FPC(環状FPC)の斜視図
である。
【図17】前方保持環と環状FPCの関係を示す分解斜
視図である。
【図18】シャッタブロックを前方ユニットと後方ユニ
ットに分割した状態を示す後方斜視図である。
【図19】同前方ユニットと後方ユニットを組み合わせ
た状態の後方斜視図である。
【図20】シャッタブロックにおける第1変倍レンズ群
回りの分解斜視図である。
【図21】シャッタブロックとレンズ支持筒の関係を表
す分解斜視図である。
【図22】前方保持環に対する前方サブ群枠、後方サブ
群枠及び駆動リングの関係を示す展開拡大図である。
【図23】駆動リングによるフォーカシングの説明図で
ある。
【図24】レンズバリヤが閉じられた状態のシャッタブ
ロック付近を拡大した上端断面図である。
【図25】レンズバリヤが開かれた状態を示す、図24
と同様の上端断面図である。
【図26】図2ないし図4に全体構造を示すズームレン
ズ鏡筒の制御系を示すブロック図である。
【図27】シャッタブロックの位置調整機構の要部断面
図である。
【図28】シャッタブロックの位置調整機構を構成する
方位コマの単体形状を示す断面図である。
【図29】図28に示す方位コマの回転支持円筒外周面
と軸支持円筒内面の関係を示す、正面から見た概念図で
ある。
【図30】シャッタブロックの位置調整機構を構成する
偏心コマの単体形状を示す側面図である。
【図31】図30に示す偏心コマの第一軸部と第二軸部
の関係を示す、正面から見た概念図である。
【図32】図29に示す方位コマと図31に示す偏心コ
マを組み合わせた関係を示す、基準状態における概念図
である。
【図33】図32の基準状態から方位コマを回転させた
ときの軸位置変化を示す概念図である。
【図34】図32の基準状態から偏心コマを回転させた
ときの軸位置変化を示す概念図である。
【符号の説明】
L1 第1変倍レンズ群(撮影レンズ群) L2 第2変倍レンズ群 O 光軸 S1 第1サブ群 S2 第2サブ群 X1 内径軸 X2 外径軸 X3 X4 中心軸 11 カメラボディ 12 固定筒 12a 雌ヘリコイド 12b 直進案内溝 14 第1ヘリコイド環 14a 雄ヘリコイド 14b ギヤ 15 ズーミング用モータ 16 ピニオン 17 第1外観筒 17a コマ案内溝 18 第1直進案内環 18a 直進案内突起 18b 雌ヘリコイド 18c コマ挿通溝 18d 直進案内溝 19 ブラシ 20 コード板 21 第2ヘリコイド環 21a 雄ヘリコイド 21b 案内コマ 23 第2外観筒 25 第2直進案内環 25a 直進案内突起 25b 雌ヘリコイド 25c コマ挿通溝 25d 直進案内溝 30 カム環(第3外観筒) 30a 雄ヘリコイド 30b 案内コマ 31 レンズ支持筒(第4外観筒、外側鏡枠体) 31a フォロア突起 31b 前壁部 31c 係止穴(径方向孔) 31d 中心開口部 31e コマ挿入穴(円形貫通孔) 31e-1 大径開口部 31e-2 小径開口部 32 後群レンズ枠 32a 直進案内突起 32b フォロア突起 33 第3直進案内環 33a 直進案内突起 33b 部分円筒状腕部 33c 33d 直進案内溝 33e 傾斜ガイド面 35 36 有底カム溝 36a 中間不連続位置 38 コマ挿入穴(円形開口) 38a 軸支持開口部 38b フランジ受け開口部 38c 偏心許容開口部 38d 方位コマ受け部 39 ユニット固定ねじ 40 シャッタブロック(レンズ支持枠) 40A 前方ユニット 40B 後方ユニット 41 前方保持環 41a 中心開口 41b 41c 回動規制面 41d 41f 案内面 41e ワイド側直進案内溝 41g テレ側直進案内溝 41h モータ保持凹部 41i スリット円板保持凹部 41j インタラプタ保持凹部 41k モータ保持凹部 41m 円弧状開口 41n インタラプタ保持凹部 41t 係止突起 42 後方保持環 42a 前方壁面部 42b 後方腕部 42c 中心開口 42d 円弧状開口 42e 貫通穴 42f 係止突起(径方向突部) 42g 弾性舌片(弾性変形部) 42s スラスト面 43 ギヤ押え環 43a 固定穴 43b 収納凹部 43c 前面突起 43j 係止穴 44 羽根押え環 44a 前方壁面部 44b 後方腕部 44c 撮影用円形開口 44d 軸突起固定穴 44e ダボ受け穴 45 前方サブ群枠(別のレンズ支持枠) 45a 直進案内リブ 45b ガイド穴 45c 接離リード面(接離カム面) 45d 45e フォロア安定凹部 46 後方サブ群枠(別のレンズ支持枠) 46a フォロア突起 46b 傾斜面 46c 直進案内突起 46d 被動突起 47 駆動リング 47a 制御凹部 47b 47c 回動付与面 47d 47e フォーカスリード面(フォーカスカム
面) 47f ギヤ 48 直進案内ロッド 49 固定ブラケット 50 固定ねじ 51 圧縮コイルばね 52 減速ギヤ列 53 正逆駆動モータ 53a ピニオン 54 回転スリット円板 55 中継ギヤ 56 インタラプタ 60 シャッタ羽根(露出制御部材) 60a 回転支持穴 60b 回転案内カム溝 61 シャッタ駆動リング 61a 回転伝達ダボ 61b セクターギヤ 61c スリット板 61d 外径スラスト突起 62 絞羽根(露出制御部材) 62a 回転支持穴 62b 回転案内カム溝 62c 貫通穴 63 絞駆動リング 63a 回転伝達ダボ 63b 被動突起 63c 内径スラスト突起 64 65 隔壁板 64a 65a 撮影用円形開口 66 回転中心軸突起 67 シャッタ駆動モータ 67a ピニオン 68 減速ギヤ列 69 インタラプタ 70 板ばねカバー 71 絞制御カム溝 71a 直線状規制部 71b 傾斜規制部 71c 規制解除部 71d 導入傾斜面 72 絞駆動リング付勢ばね 73 シャッタブロック押えばね 74 シャッタ駆動リング付勢ばね 80 シャッタブロック用FPC(フレキシブルプリン
ト基板) 80A 環状FPC 80A-1 80A-2 モータ端子部 80A-3 80A-4 インタラプタ端子部 80A-5 圧接固定部 80A-6 位置決め穴 80B 帯状FPC 80B-1 シャッタ側固定端部 81 制御回路 81A 焦点距離情報 81B 被写体距離情報 81C 被写体輝度情報 82 固定ねじ 83 FPC支持板 84 圧接支持ゴム 85 偏心コマ(偏心軸部材) 85a 第一軸部 85b 第二軸部 85c フランジ(中間大径部) 85d 操作溝(操作部) 86 方位コマ(偏心筒部材) 86a 円形中心開口 86a-1 軸支持円筒内面 86a-2 大径開口部 86b フランジ(大径部) 86c 回転支持円筒外周面 86d 操作溝(操作部) 90 化粧板 91 バリヤ駆動環 91a バリヤ係合部 91b 被動腕部 92 外側バリヤ羽根 93 内側バリヤ羽根 94 バリヤ付勢ばね 95 駆動環付勢ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石塚 和宜 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 高嶋 麻衣子 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H044 AC01 AJ01 2H101 BB07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズ群を支持するレンズ支持枠;
    該レンズ支持枠の先端面に対向する内径フランジ部を有
    する外側鏡枠体;該外側鏡枠体の内径フランジ部に形成
    した光軸方向の円形貫通孔に回動可能に嵌まる円筒外周
    面と、この円筒外周面の中心に対し偏心した円形中心開
    口とを有する、回動操作可能な偏心筒部材;及びこの偏
    心筒部材の円形中心開口に回動可能に嵌まる第一の軸部
    と、この第一の軸部の中心に対して偏心した第二の軸部
    とを有し、該第二の軸部が上記レンズ支持枠の先端部に
    形成した円形開口に回動可能に嵌まる、上記偏心筒部材
    の回動操作とは独立して回動操作可能な偏心軸部材;を
    備え、 上記偏心筒部材に上記円形貫通孔を回転中心とする回動
    を与え、上記偏心軸部材に上記第一の軸部を回転中心と
    する回動を与えることにより、上記外側鏡枠体に対して
    上記レンズ支持枠を撮影レンズ群の光軸と直交する平面
    方向へ位置調整可能としたことを特徴とするレンズ鏡
    筒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレンズ鏡筒において、 上記偏心筒部材は、上記外側鏡枠体の円形貫通孔から外
    部側に臨む端部に、回動操作用の操作部を有し、 上記偏心軸部材は、上記偏心筒部材の円形中心開口に嵌
    まる第一の軸部の端部に、回動操作用の操作部を有する
    レンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のレンズ鏡筒にお
    いて、上記偏心軸部材は、上記第一の軸部と第二の軸部
    の間に、該第二の軸部を上記レンズ支持枠の円形開口か
    ら抜け止める中間大径部を有するレンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項記載のレ
    ンズ鏡筒において、上記偏心筒部材は、外側鏡枠体の円
    形貫通孔への該偏心筒部材の挿入位置を規制する大径部
    を有するレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項記載のレ
    ンズ鏡筒において、 上記レンズ支持枠の外面に円周方向に位置を異ならせて
    設けた、内径方向に弾性変形可能な複数の弾性変形部;
    該弾性変形部上に設けた複数の径方向突部;及び上記外
    側鏡枠体に設けた、該複数の径方向突起が係合可能な複
    数の径方向孔;を有し、 上記弾性変形部を内径方向に弾性変形させた状態で上記
    径方向突起が径方向突部に係合して、外側鏡枠体内にレ
    ンズ支持枠が支持されるレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項記載のレ
    ンズ鏡筒において、上記レンズ支持枠は、 該レンズ支持枠の中心開口内を光軸方向に移動自在に支
    持された別のレンズ支持枠と;該レンズ支持枠の中心開
    口内に進退する露出制御部材と;を有するレンズシャッ
    タブロックであるレンズ鏡筒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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