JP2002277616A - 光学シート - Google Patents
光学シートInfo
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Abstract
晶表示装置の画面の正面の方向である真上方向により近
づけるように光線を導くことができ、かつバックライト
ユニットの小型化の要請に反することのない、光学シー
トを提供することである。 【解決手段】 下方より入射する光線を上方へ出射させ
る光学シート1を以下のように構成する。光学シート1
を、横方向に交互に配列される第一の四角形部3と第二
の四角形部5により形成される光線制御部4を備える構
成とする。第一の四角形部3及び第二の四角形部5は、
それらの断面形状が正方形又は長方形に形成されてお
り、第一の四角形部3が第二の四角形部5より屈折率が
高くなるように形成されている。これにより、この光学
シート1によると、下方より光学シート1に入射した光
線を上方へ出射させるにあたり、より真上方向に近づけ
るように導くことができる。
Description
ックライトユニットに組み込んで用いられる光学シート
に関する。
射した光線を液晶表示装置の画面に集光させるための部
材とからなるバックライトユニットが組み込まれてい
る。即ち、光源より出射された光線を、光源に隣接して
配置される導光板とその他の光学シートとによって液晶
表示装置の画面へと導き、該画面を鮮明に表示できるよ
うにされている。
の一例についての概略構成を示す。
矢印Bは左右方向を示し、矢印Cは上下方向を示してい
る。図7に示されるように、バックライトユニット30
は、光源としてのランプ31と、その左端の外側にラン
プ31が位置するように配置される導光板32と、導光
板32の上側に配置される光学シートとしての光拡散シ
ート33と、光拡散シート33の上側に配置される光学
シートとしてのプリズムシート34とを備えて構成され
ている。
ランプ31より導光板32に入射した光線は、導光板3
2の上面から右斜め上方の特定の角度をなす方向にピー
クを示す分布の光線として出射され、光拡散シート33
に入射する。そして、光拡散シート33に入射した光線
は、該光拡散シート33を伝わる際の拡散によって、よ
り上方に近い方向にピークを示す分布の光線としてその
上面より出射され、プリズムシート34に入射する。
線は、そのプリズム部34aによって、より真上に近い
方向にピークを示す分布の光線としてプリズムシート3
4の上面より出射される。これにより、プリズムシート
の上面を出射した光線が、さらに上方の図示していない
液晶表示装置の画面に集光され、該画面が照明されるこ
とになる。
バックライトユニットにおいて、光拡散シートを出射す
る光線について、該光拡散シートによる拡散をより強め
るようにすると、液晶表示装置の画面正面の方向である
真上方向により近づく光線として出射させることができ
る。
ると、光線のピークの方向を目的の真上方向に近づける
ことができるとしても、液晶の画面に導かれる光量自体
を減少させることになり、光源に対する効率の低下を招
く。
リズムの角部分が他の部材によって物理的な損傷を受け
やすいという問題があった。そして、この問題を回避す
る等のため、プリズムシートの上にさらに光拡散シート
を配置する場合もあった。そのため、バックライトユニ
ットを構成する部材数が嵩むこともあり、小型化の要請
に反することがあった。
下させることなく、液晶表示装置の画面の正面の方向で
ある真上方向により近づけるように光線を導くことがで
き、かつ小型化の要請に反することのない、光学シート
を提供することを目的とする。
め、本発明の光学シートは、下方から入射した光線を上
方へ出射させる光学シートであって、断面形状が正方形
又は長方形をなし多数平行に配設された第一の四角形部
と、断面形状が正方形又は長方形をなし多数平行に配設
された第二の四角形部とによって形成された光線制御部
を有し、前記第一の四角形部と第二の四角形部は、上下
方向の高さを等しくして横方向に交互に配列され、第一
の四角形部が第二の四角形部より屈折率の高い材質によ
って形成されており、前記第一の四角形部の上面部分と
第二の四角形部の上面部分とによって形成される光線制
御部の上面、及び前記第一の四角形部の下面部分と第二
の四角形部の下面部分とによって形成される光線制御部
の下面が略平面に形成されており、前記下方から入射し
た光線を、より真上方向に近づけるように上方へ出射さ
せることができる光学シートである(請求項1)。
リズムシートのごとく外部に向かって角部分をなすプリ
ズム形状を形成することなく、下方から入射した光線を
より真上方向に近づけるように上方へ出射させることが
できる。これにより、従来のプリズムシートのように角
をなす部分が外部に晒されることがないので、光学的に
機能する部分が損傷を受けやすいという問題を解消でき
る。
ピークの方向をより真上方向に近づけようとすると上方
に導かれる光量自体を減少させてしまうということがな
く、光源に対する効率の低下を招くことがない。
と、バックライトユニットを構成する部材数を増加させ
ることなく、光源に対する高い効率で液晶画面を照明す
ることができる。
角形部と第二の四角形部との屈折率の差を0.15以上
とすることができ(請求項2)、第一の四角形部と第二
の四角形部との屈折率の差を0.3以上とすることもで
きる(請求項3)。即ち、第一の四角形部と第二の四角
形部との屈折率の差をより大きく設定すると、光線制御
部によってより真上方向に近づけるように光線を導くこ
とができる。
57以上とすることができ(請求項4)、前記第一の四
角形部の屈折率を1.6以上とすることもできる(請求
項5)。即ち、第一の四角形部の屈折率をより大きく設
定すると、光線制御部によってより真上方向に近づける
ように光線を導くことができる。
を設けることができる(請求項6)。これにより、光学
シートより上方へ光線を出射させるにあたり、最上層の
光拡散層によって光拡散させることによってより真上方
向に近づけるように光線を導くことができる。
キング防止層を設けることもできる(請求項7)。かか
るスティッキング防止層を設けると、光学シートをバッ
クライトユニットに組み込んだ場合に、スティッキング
防止層を介して光学シートを導光板と接するようにでき
るので、ぎらつく光のイメージが液晶画面に投影される
ことを防止できる。これにより、この発明の光学シート
によると、下方から入射した光線をより真上方向に導い
て上方へ出射させることにより液晶画面を効率良く照明
できるとともに、ぎらつく光のイメージが液晶画面に投
影されることを防止することもできる。これにより、こ
の発明の光学シートによると、限られた光源の明るさの
下で、液晶画面に映し出される画像の品質をより向上さ
せることができる。
て、本発明の実施の形態について説明する。
である光学シート1が用いられたバックライトユニット
10の斜視図である。図1において、矢印Aは前後方向
を示し、矢印Bは左右方向を示し、矢印Cは上下方向を
示している。以下、他の図面においても、これらの各方
向について同様に示す。
導光板7と光学シート1を備えて構成されている。ラン
プ8は、バックライトユニット10における光源であ
り、前後方向に沿って配置されている。導光板7は、そ
の左端部の外側にランプ8が位置するように配置されて
いる。導光板7は、左側から入射したランプ8の光線を
後に説明する光学シート1へ導くための部材であり、そ
の下面の外側には、図示していない反射ドットが形成さ
れ、または、反射シートが設けられている。そして、導
光板7に入射した光線は、前記反射ドット等により右斜
め上方へ反射され、導光板7の上面より光学シート1へ
出射される。
型的であるポリメチルメタクリレート(PMMA)によ
り形成される。この導光板7の上面より出射される光線
について、図2により説明する。図2において、横軸は
左右方向における右向きを正方向にとり、縦軸は上下方
向における上向きを正方向にとっている。導光板7の上
面より出射される光線は、図2に示されるように、左右
方向に対して右斜め上方の特定の角度θ1の方向にピー
クを示す分布となる。
しつつ説明する。図3は、図1におけるIII−III線矢視
断面に含まれる、光学シート1の部分断面図である。光
学シート1は、前記導光板7に対する上側に配置されて
おり、導光板7を出射した光線を、さらに上方の特に図
示していない液晶表示装置の画面へと導くための部材で
ある。
4を備えている。下基板部2は、光線制御部4に対する
下側に設けられている。そして、下基板部2の下面2a
は略平面に形成されており、導光板7を出射した光線は
下基板部2の下面2aより光学シート1へ入射する。ま
た、下基板部2の上面2bは略平面に形成されており、
この下基板部2の上面2bに光線制御部4が付設されて
いる。
一の四角形部3と第二の四角形部5とによって形成され
ている。そして、第一の四角形部3と第二の四角形部5
は、横方向(左右方向)に交互に配列されており、第一
の四角形部3の上下方向の高さと第二の四角形部5の上
下方向の高さとが略等しくなるように形成されている。
形又は長方形をなしており、第一の四角形部3を形成す
る四つの角部分の内角は略直角に形成されている。そし
て、第一の四角形部3には、側方に位置する第一の側面
3a及び第二の側面3bが形成されている。これら第一
の側面3a及び第二の側面3bは、左右方向Bに対して
略垂直をなしている。
形又は長方形をなしており、第二の四角形部5を形成す
る四つの角部分の内角は略直角に形成されている。そし
て、第二の四角形部5には、側方に位置する第一の側面
5a及び第二の側面5bが形成されている。これら第二
の側面5a及び第二の側面5bは、左右方向Bに対して
略垂直をなしている。
の上面部分と第二の四角形部5の上面部分とによって形
成されている。また、光線制御部4の下面は、第一の四
角形部3の下面部分と第二の四角形部5の下面部分とに
よって形成されている。そして、光線制御部4の上面及
び下面は略平面をなすように形成されている。
第一の四角形部3及び第二の四角形部5は樹脂により形
成される。そして、下基板部2、第一の四角形部3及び
第二の四角形部5を形成するための樹脂として、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化樹脂(紫外線硬
化樹脂、電子線硬化樹脂を含む)を用いることができ
る。
角形部3については、熱可塑性樹脂により形成するのが
より好ましい。即ち、光線制御部4を形成する場合に、
まず第一の四角形部3を形成する場合には、熱可塑性樹
脂によると容易に形成できるからである。
化性樹脂により形成するのがより好ましい。即ち、光線
制御部4を形成する場合に、先に形成された第一の四角
形部3の間に樹脂を埋め込むことによって第二の四角形
部5を形成する場合には、熱硬化性樹脂を用いると容易
に形成できるからである。
角形部5を形成するにあたり、所定の形状の精度に形成
する観点からは、電離放射線硬化樹脂により形成するの
が好ましい。電離放射線硬化樹脂によると、第一の四角
形部3及び第二の四角形部5の四角形状について、所定
の精度に形成することを容易とできるからである。
体的な樹脂の例として、アクリル樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリオレフィン、セルロースア
セテート、ポリエステル、耐候性塩化ビニル等を挙げる
ことができる。
1が光線の導光に用いられることから、透明の樹脂が用
いられ、特に無色透明であることがより好ましい。
にあたり、必要に応じて可塑剤、安定化剤、劣化防止
剤、分散剤、帯電防止剤等を配合させることもできる。
形部5を形成するための樹脂を選択するにあたり、第一
の四角形部3の屈折率n1が第二の四角形部5の屈折率
n2より大きくなるように選択される。下基板部2につ
いては、第一の四角形部3と同一の材質によって形成さ
れており、その屈折率はn1とされている。
第二の四角形部5の屈折率n2との差が、0.15以上
となるように選択するのがより好ましく、0.3以上と
なるように選択するのがさらに好ましい。これにより、
後に説明する光線制御部4によって光線を導くことに関
して、より真上方向に近づけるように導き得るからであ
る。
いて、1.57以上とするのがより好ましく、1.6以
上とするのがさらに好ましい。これにより、光線制御部
4によって光線を導くことに関して、より真上方向に近
づけるように導き得るからである。
二の四角形部5とによって形成される光学シート1につ
いて、その上下方向の厚さは約50μm以上500μm
以下の範囲に形成される。また、前記光学シート1の上
下方向の厚さを70μm以上200μm以下の範囲とす
るのがより好ましい。
ト1により導光される様子について、図3に基づいて説
明する。この図3において、光線の方向を表す角度θ1
乃至θ7について、左右方向を基準として測られる角度
で表わされている。
づき説明したように、左右方向に対してθ1で表される
方向にピークを示す分布をなしている。かかるピークの
方向に沿って進行する光線のうちL1は、以下のように
導かれる。
学シート1へ入射するが、下基板部2への入射に際して
上方に近づくように屈折する(θ1<θ2)。次に、光
線L1は、下基板部2から第一の四角形部3をとおり、
第一の四角形部3の第二の側面3bを通って第一の四角
形部3を出射する。
より第二の四角形部5へと入射するが、この第二の四角
形部5への入射に際してさらに上方に近づくように屈折
する(θ2<θ3)。そして、光線L1は、第二の四角
形部5の内部を進行した後に光学シート1の上面より、
真上方向から遠ざかるように屈折して外部へ出射する
(θ4<θ3)。
なして光学シート1へ入射し、光学シート1より上記θ
4の角度をなして出射されるので、導光板7を出射して
下方から入射し、より真上方向に近づくように上方へ出
射される(θ1<θ4)。
ークを示す角度θ1の方向に沿って進行する光線のうち
L2は、以下のように導かれる。光線L2は下基板部2
の下面2aより光学シート1へ入射するが、その入射に
際して上方に近づくように屈折する(θ1<θ2)。次
に、光線L2は、下基板部2を出射して第二の四角形部
5へ入射する。この第二の四角形部5への入射に際し
て、真上方向から遠ざかるように屈折する(θ5<θ
2)。
内部を進行した後に、第二の四角形部5の第二の側面5
bを出射し、第一の四角形部3の第一の側面3aを通っ
て第一の四角形部3へ入射する。光線L2は、第一の四
角形部3への入射に際して、真上方向から遠ざかるよう
に屈折する(θ6<θ5)。
を通って第一の四角形部3の上面部分に到達する。そし
て、第一の四角形部3の上面部分に到達した光線L2は
下方へ光線L2’として反射される(θ7)。
て下方に反射された光線L2’は、光学シート1内を伝
達され、第一の四角形部3や第二の四角形部5の界面等
において透過又は反射を繰り返すが、最終的に光学シー
ト1の上方へ出射される部分について、下基板部2及び
第一の四角形部3の屈折率n1と第二の四角形部5の屈
折率n2との関係から、上記θ1で表される方向に比
べ、より真上方向に近づくように出射させることができ
る。
た光線のうち光線L2についても、より真上方向に近づ
くように上方へ出射させることができる。
によると、前記θ1の方向にピークを示す分布をなして
光学シート1の下面より入射した光線について、光学シ
ート1の上面全体の平均において、前記θ1より大きい
角度をなす方向にピークを示す分布の光線として出射さ
せることができ、より真上方向に近づけるように上方へ
と出射させることができる。
と、従来のプリズムシートのごとく外部に向かって角部
分をなすプリズム形状を形成することなく、下方から入
射した光線をより真上方向に近づけるように上方へ出射
させることができる。これにより、従来のプリズムシー
トのように角をなす部分が外部に晒されることがないの
で、光学的に機能する部分が損傷を受けやすいという問
題を解消できる。
第二の四角形部5の屈折率n2との相互の調節により、
光学シート1の上面より光線を出射させる方向をコント
ロールできる。これにより、光学シート1をバックライ
トユニットとして用いるにあたり、必ずしもプリズムシ
ート等の他のシートを多数組み合わせて用いる必要がな
く、少ない部材数でバックライトユニットを構成するこ
とができ、バックライトユニットを小型化することを可
能にできる。
部4を構成する第一の四角形部3及び第二の四角形部5
が正方形又は長方形をなす形状に基づいて形成されるの
で、後に説明する製法により形成するにあたり、成形が
容易である。即ち、従来のプリズムシートであれば、三
角形状をなすプリズムを形成するにあたり、その三角の
角度を所要の角度に形成することは容易でなかったが、
本発明の光学シート1にあっては、このような成形上の
困難を伴うことがない。
て、下基板部2を第一の四角形部3と異なる材質によっ
て形成することもできる。下基板部2を第一の四角形部
3と異なる材質により形成する場合、第一の四角形部3
の屈折率と略等しい屈折率を与える材質によって形成す
るのがより好ましい。例えば、第一の四角形部3をPS
系樹脂(ポリスチレン系樹脂、屈折率1.57)により
形成し、下基板部2をPET(ポリエチレンテレフタレ
ート、屈折率1.575)により形成することができ
る。
は、光線制御部4と下基板部2とにより光学シートを構
成する例を説明したが、光学シートを図4に示されるよ
うに構成することもできる。即ち、図4に示される光学
シート11のように、光線制御部4に対する上側に上基
板部6を備えて構成することもできる。
設ける場合には、上基板部6の材質について、第二の四
角形部5と同じ材質により形成することができる。ま
た、上基板部6を第二の四角形部5と異なる材質により
形成する場合、第二の四角形部5と屈折率を略等しくす
るように材質を選択するのがより好ましい。
板部2の屈折率にかかる材質の選択については、光学シ
ート1と同様であり、第一の四角形部3と同一の材質と
することができ、また異なる材質とすることもできる。
光学シート11の下基板部2を第一の四角形部3と異な
る材質により形成する場合、屈折率n1に略等しい屈折
率となる材質を選択するのがより好ましい。
いて説明する。図5は、光学シートの製法の一例である
押し出し成形工程の概略を示す図である。図5には、シ
ート成形機を用いて押し出し成形を行う例が示されてい
る。
溶融装置21と、成形ロール部22と、シート巾調整装
置23と、巻き取り装置25とを備えている。
して投入された樹脂が250〜300℃の範囲で加熱さ
れ溶融される。成形ロール部22には、形成したい形状
を反転させた形状に切削された一のロールと、この一の
ロールとの間で溶融された樹脂をニップするための他の
ロールが設けられている。
って成形されたシートを所要のシート巾に裁断するため
の装置である。また、巻き取り装置25は、形成された
シートを巻き取るための装置である。巻き取り装置25
により巻き取られたシートは、巻き取り装置25より取
り外されてシート成型機20より取り出される。
1を形成するにあたり、成形ロール部22の一のロール
について、第一の四角形部3を反転させた形状が多数平
行に切削されたものを用意する。そして、第一の四角形
部3及び下基板部2を形成するための樹脂を樹脂溶融装
置21の投入部21Aより投入して溶融させた後、成形
ロール部22を通過させる。これにより、下基板部2と
第一の四角形部3とを備える形状とされたシートが形成
される。
の形状とされたシートをシート巾調整装置23を通した
後に巻き取り装置25で巻き取ると、光学シート1の下
基板部2及び第一の四角形部3を構成するシートを形成
できる。
の第一の四角形部3の各々の間に形成される空隙に、第
二の四角形部5を形成するための溶融された樹脂を注入
して埋め込むことにより、第二の四角形部5を形成でき
る。
なるよう仕上げ加工を施す。また、第一の四角形部3の
上面部分及び第二の四角形部5の上面部分を光線制御部
4の上面として形成するべく、仕上げ加工を施す。即
ち、第一の四角形部3の上面部分が外部に晒されるよう
にするととともに略平面となるようにし、また、第二の
四角形部5の上面部分を略平面に形成するよう仕上げ加
工を施し、第一の四角形部3の上面部分と第二の四角形
部5の上面部分とにより一の略平面を形成して光線制御
部4の上面が形成されるようにする。
光学シート11を形成するにあたっては、以上に説明し
た光学シート1の下基板部2及び第一の四角形部3を形
成するための工程と同様の工程を実行することにより、
下基板部2及び第一の四角形部3に加えて、第二の四角
形部5及び上基板部6を形成することができ、光学シー
ト11を得ることができる。
び第一の四角形部3と、第二の四角形部5及び上基板部
6との形状に関して、下基板部2及び第一の四角形部3
を反転させると、第二の四角形部5及び上基板部6を得
ることができる。従って、下基板部2及び第一の四角形
部3を形成するための樹脂に変えて、第二の四角形部5
及び上基板部6を形成するための樹脂を用い、下基板部
2及び第一の四角形部3を形成する工程と同様の工程を
実行することにより第二の四角形部5及び上基板部6を
得ることができる。
を構成するシート、及び第二の四角形部5及び上基板部
6を構成するシートを形成した後に、これらのシートを
互いに上下に嵌め合わせることにより光学シート11を
得ることができる。
の他の製法の例について説明する。図6は、本発明の光
学シートの他の製法の一例である、樹脂を紫外線(U
V)硬化させる方法を用いる工程の概略を示している。
以下の説明では、光学シート11の形態に構成される光
学シート、即ち下基板部2及び第一の四角形部3と第二
の四角形部5及び上基板部6とにより構成される光学シ
ートの例を挙げて説明する。
形成するための金型M0を用意する。この金型M0は、
その表面に第一の四角形部3を反転させた形状が多数平
行に切削されて形成されている。
0の表面に液状にされた紫外線硬化樹脂R1’を供給
し、この紫外線硬化樹脂と同じ材質で形成された透明ベ
ースSをその上に載せる。
Sの上から紫外線UVを照射し、樹脂R1’を硬化させ
て樹脂層R1を形成する。次に、第三工程(c)によ
り、透明ベースSと硬化させた樹脂層R1をともに剥離
すると、下基板部2及び第一の四角形部3を構成するシ
ートを得ることができる。
板部2及び第一の四角形部3を構成するシートに対し
て、その第一の四角形部3の各々の間に形成される空隙
に、第二の四角形部5及び上基板部6を形成するための
液状にされた樹脂を注入して埋め込むと、第二の四角形
部5及び上基板部6に相当する樹脂層R2を形成でき
る。
ることにより、光学シート1を得ることができる。この
仕上げ工程として、下基板部2の下面について略平面と
なるよう仕上げ加工を施す。また、上基板部6の上面に
ついて略平面となるように仕上げ加工を施す。
体的な例について、図3に示された光学シート1の例に
基づいて説明する。光学シート1の下基板部2及び第一
の四角形部3について、屈折率n1=1.586となる
ように形成する。また、第二の四角形部5について、屈
折率n2=1.35となるように形成する。また、光学
シート1の上方及び下方は空気層であるとし、空気層の
屈折率をn0=1.0とする。
分を前記屈折率n1、n2とした場合に、光学シート1
により光線が導かれる光学シート1中の各部における方
向を表す角度を示している。表1におけるθ1乃至θ7
の各々が表す量については、上記図3に基づき説明した
とおりである。
の下面へ入射する光線の分布のピークに沿って進行する
光線L1、L2の方向を左右方向を基準として角度によ
り表したものである。θ2は、下基板部2へ入射する際
に屈折した光線L1、L2の方向を左右方向を基準とし
て角度により表したものである。
形部5へ入射する際に屈折した光線L1の方向を左右方
向を基準として角度により表したものである。θ4は、
第二の四角形部5より上方へ出射する際に屈折した光線
L1の方向を左右方向を基準として角度により表したも
のである。
へ入射する際に屈折した光線L2の方向を左右方向を基
準として角度により表したものである。θ6は、第二の
四角形部5より第一の四角形部3へ入射する際に屈折し
た光線L2の方向を左右方向を基準として角度により表
したものである。
た光線のうち下方へ反射する光線の方向を左右方向を基
準として角度により表したものである。この例では、第
一の四角形部3の上面に到達した光線は全て下方へと反
射される。
2及び第一の四角形部3を屈折率n1=1.586とな
るように形成するにあたり、樹脂としてポリカーボネー
トを用いることができる。また、第二の四角形部5を屈
折率がn2=1.35となるように形成するにあたり、
樹脂としてフッ素含有アクリル系樹脂を用いることがで
きる。
の光学シート1によれば、下方から入射した光線をより
真上方向に近づく方向として上方へ出射させ得ることが
判る。また、上記θ7で表される方向へ反射されたもの
についても、最終的に、より真上方向に近づく方向とし
て上方へ出射させることができる。
部5について、これらの屈折率n1、n2に関して、表
2に示される組み合わせを採用することもできる。
について、第一の四角形部3の屈折率をn1=1.47
9とするにあたり、ポリメチルメタクリレート(PMM
A)により形成することができる。
て、第一の四角形部3の屈折率をn1=1.586とす
るにあたり、ポリカーボネート(PC)により形成する
ことができる。また、サンプル7乃至サンプル10につ
いて、第一の四角形部3の屈折率をn1=1.669と
するにあたり、ポリ−p−キシリレン(p-xylylene)に
より形成することができる。
10について、第二の四角形部5の屈折率をn2=1.
45とするにあたり、フッ素含有アクリル系樹脂により
形成することができる。また、サンプル2、サンプル6
について、第二の四角形部5の屈折率をn2=1.4と
するにあたり、フッ素含有アクリル系樹脂により形成す
ることができる。
第二の四角形部5の屈折率をn2=1.5とするにあた
り、アクリル系樹脂により形成することができる。ま
た、サンプル5について、第二の四角形部5の屈折率を
n2=1.44とするにあたり、フッ素含有アクリル系
樹脂により形成することができる。
部5の屈折率をn2=1.363とするにあたり、フッ
素含有アクリル系樹脂により形成することができる。
うに、第一の四角形部3及び第二の四角形部5により形
成される光線制御部4を一層設ける例を挙げて説明した
が、光線制御部4を上下に二層以上重ねて設けるように
してもよい。光線制御部4を上下により多層に設ける
と、下方から入射した光線をより真上方向に近づけるよ
うに上方へ導くことができる。
トを用いるにあたり、図1に基づき説明したように、導
光板7の一方側にのみランプ8が配置されるバックライ
トユニットに組み込む例を挙げて説明したが、光源とし
てのランプ8は、導光板7の一方側のみに配置されると
は限らない。
っては、図1に示される導光板7と光学シート1の配置
を基準として説明すると、導光板7に対する右側にラン
プ8をもう一本配置するようにしても構わない。このよ
うに、導光板7に対する左右両側にランプが配置される
場合であっても、前記二つのランプを出射し導光板7を
通って光学シートに下方から入射した光線を、より真上
方向に近づく方向として上方へ出射させることができ
る。
て、特に図示しない光拡散層を最上層に設けることがで
きる。光拡散層については周知の各種の光拡散層によっ
て形成することができ、ビーズとバインダーとにより形
成されてなるものや、光線の出射面側をエンボス形状に
加工する等、光拡散層として周知の構成を用いることが
できる。
と、光線を上方へ出射させる際の光拡散層による光拡散
によって、さらに光線のピークの方向を真上方向に近づ
けることができる。従って、従来の光拡散シートに比べ
て光線をより真上方向に近づけるように導くことがで
き、バックライトユニットを構成する部材数を増加させ
ることなく、液晶画面の正面の方向へ効率良く光線を導
くことができる。
て、特に図示しないスティッキング防止層を最下層に設
けることもできる。このスティッキング防止層は、周知
のスティッキング防止層により形成することができ、互
いに離間したビーズ下方に突出させるように最下層に設
けることによって形成できる。このスティッキング防止
層を設けると、バックライトユニットを構成した場合
に、光学シートがスティッキング防止層を介して導光板
と接するようにできるので、ぎらつく光のイメージが液
晶画面に投影されることを防止できる。
ートによると、下方から入射した光線を液晶の画面の正
面に向かって集光させるにあたり、該シートが損傷を受
けることを防止できるという効果を奏する。また、本発
明の光学シートを用いると、第一の四角形部と第二の四
角形部との材質の選択に基づく相互の屈折率の調整によ
り、液晶画面の正面の方向である真上方向により近づけ
るように光線を導くことができる。これにより、バック
ライトユニットを構成する部材数を低減させることがで
きるという効果も奏する。
である。
学シートの一部断面図である。
程を示す図である。
る工程を示す図である
Claims (7)
- 【請求項1】 下方から入射した光線を上方へ出射させ
る光学シートであって、 断面形状が正方形又は長方形をなし多数平行に配設され
た第一の四角形部と、断面形状が正方形又は長方形をな
し多数平行に配設された第二の四角形部とによって形成
された光線制御部を有し、 前記第一の四角形部と第二の四角形部は、上下方向の高
さが等しくされて横方向に交互に配列され、第一の四角
形部が第二の四角形部より屈折率の高い材質によって形
成されており、 前記第一の四角形部の上面部分と第二の四角形部の上面
部分とによって形成される光線制御部の上面、及び前記
第一の四角形部の下面部分と第二の四角形部の下面部分
とによって形成される光線制御部の下面が略平面に形成
されており、 前記下方から入射した光線を、より真上方向に近づける
ように上方へ出射させることができる光学シート。 - 【請求項2】 前記第一の四角形部と第二の四角形部と
の屈折率の差が、0.15以上とされることを特徴とす
る請求項1に記載の光学シート。 - 【請求項3】 前記第一の四角形部と第二の四角形部と
の屈折率の差が、0.3以上とされることを特徴とする
請求項2に記載の光学シート。 - 【請求項4】 前記第一の四角形部の屈折率が、1.5
7以上とされることを特徴とする請求項1乃至3のいず
れかに記載の光学シート。 - 【請求項5】 前記第一の四角形部の屈折率が1.6以
上とされることを特徴とする請求項4に記載の光学シー
ト。 - 【請求項6】 前記光学シートの最上層に光拡散層が設
けられてなる、請求項1乃至5のいずれかに記載の光学
シート。 - 【請求項7】 前記光学シートの最下層にスティッキン
グ防止層が設けられてなる、請求項1乃至6のいずれか
に記載の光学シート。
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2001
- 2001-03-19 JP JP2001078299A patent/JP4763143B2/ja not_active Expired - Fee Related
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