JP2002098815A - 光学シート - Google Patents

光学シート

Info

Publication number
JP2002098815A
JP2002098815A JP2001190876A JP2001190876A JP2002098815A JP 2002098815 A JP2002098815 A JP 2002098815A JP 2001190876 A JP2001190876 A JP 2001190876A JP 2001190876 A JP2001190876 A JP 2001190876A JP 2002098815 A JP2002098815 A JP 2002098815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical sheet
base
sheet according
refractive index
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001190876A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Kamikita
正和 上北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Keiwa Inc
Original Assignee
Keiwa Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Keiwa Inc filed Critical Keiwa Inc
Priority to JP2001190876A priority Critical patent/JP2002098815A/ja
Publication of JP2002098815A publication Critical patent/JP2002098815A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源からの光線を効率良く液晶画面に導くこ
とができ、バックライトユニットの小型化を可能とする
光学シートを提供することである。 【解決手段】 下方より入射する光線L0を上方へと導
く光学シート1を以下のように構成する。光学シート1
を、上下方向に略隙間なく互いに嵌合する下側の基部2
と上側の嵌合部4とからなる構成とする。そして、嵌合
部4の屈折率が基部2の屈折率より小さくなるようにす
る。また、基部2を断面形状が三角形をなす三角形部3
が多数配設された構成とし、三角形部3が第一側面3a
と第二側面3bとを有する構成とする。そして、第一側
面3aを、基部2の下面から屈折して基部の内部に入射
した光線L1の分布のピークを示す方向と左右方向との
間でなす角度以上の角度に形成し、第二側面3bを左右
方向に対して略垂直に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に用
いられる光学シートに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置には、光源と該光源から出
射した光線を液晶表示装置の画面に集光させるための部
材とからなるバックライトユニットが組み込まれてい
る。即ち、光源より出射された光線を、光源に隣接して
配置される導光板とその他の光学シートとによって液晶
表示装置の画面へと導き、該画面を鮮明に表示できるよ
うにされている。
【0003】図6は、従来のバックライトユニット30
の一例についての構成の概略を示す斜視図である。図6
において、矢印Aは前後方向を示し、矢印Bは左右方向
を示し、矢印Cは上下方向を示している。図6に示され
るように、バックライトユニット30は、光源としての
ランプ31と、その左端の外側にランプ31が位置する
ように配置される導光板32と、導光板32の上に配置
される光拡散シート33と、光拡散シート33の上に配
置されるプリズムシート34とを備えて構成されてい
る。
【0004】このバックライトユニット30において、
ランプ31より導光板32に入射した光線は、導光板3
2の上面から右斜め上方の特定の方向に分布のピークを
示す光線として出射され、光拡散シート33に入射す
る。そして、光拡散シート33に入射した光線は、該光
拡散シート33を伝わる際の拡散によって、より上方に
近い方向にピークを示す分布の光線としてその上面より
出射され、プリズムシート34に入射する。
【0005】そして、プリズムシート34に入射した光
線は、そのプリズム部34aによって、より真上に近い
方向にピークを示す分布の光線としてプリズムシート3
4の上面より出射される。これにより、プリズムシート
34の上面を出射した光線が、さらに上方の図示してい
ない液晶表示装置の画面に集光され、該画面が照明され
ることになる。
【0006】また、従来のバックライトユニットについ
て、上記プリズムシート34を、そのプリズム部34a
が互いに直交するようにして二枚重ねて組み込み、液晶
表示装置の画面正面への集光をより図るようにされる場
合もある。
【0007】また、プリズムシート34は、そのプリズ
ム部34aの角部分が他の部材によって物理的に損傷を
受け易いので、これを防ぐべくプリズムシートの上にさ
らに光拡散シートが配置される場合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のバック
ライトユニットにあっては、必ずしも、液晶表示装置の
画面に多くの光線を導くことができず、液晶画面を効率
良く照明することができなかった。即ち、プリズムシー
ト34に光線を入射させるにあたり、必ずしも適切な方
向より入射させ得るとは限らなかった。そのため、プリ
ズムシート34より、必ずしも液晶画面の正面の方向で
ある略真上方向に分布のピークを示す光線を出射させる
ことはできなかった。
【0009】従って、プリズムシートに対して、より適
切な方向に光線を入射させることが望まれた。もしく
は、少なくとも、液晶画面の正面の方向である真上方向
により近い方向に分布のピークを示す光線を出射させる
ことが望まれた。
【0010】また、プリズムシート34は、そのプリズ
ム部34aの角部分が損傷を受け易く、バックライトユ
ニットの組立工程での歩留まり低下の原因となるので、
プリズムシート34の数を、できるだけ低減させること
が望まれる。
【0011】また、近年においては、液晶表示装置が組
み込まれる装置の小型化が要請され、バックライトユニ
ットの小型化も望まれるところである。従って、かかる
観点からも、バックライトユニットの構成部材数を低減
させることが望まれる。
【0012】そこで、本発明は、光源からの光線を効率
良く液晶画面に導くことができ、バックライトユニット
の小型化を図ることも可能な、液晶表示装置のバックラ
イトユニットに用いられる光学シートを提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の光学シートは、斜め上方の特定の方向にピ
ークを示す分布をなす光線が、左右方向の一方側から、
その下面より入射するものであり、前記下面を含んでな
る下側の基部と、上面を含んでなる上側の嵌合部とが上
下方向に略隙間なく互いに嵌合して形成され、該嵌合部
は基部より屈折率が低く形成されており、前記基部は、
多数平行に配設された、断面形状が三角形をなす三角形
部が設けられており、かかる三角形部は、前記一方側に
位置する第一側面と他方側に位置する第二側面とを有
し、前記第一側面が、左右方向との間でなす角度が、基
部の下面から屈折して基部の内部に入射した光線の分布
のピークを示す方向と左右方向との間でなす角度以上の
角度に形成されており、前記第二側面が、左右方向に対
して略垂直に形成されている。
【0014】この発明の光学シートは、液晶表示装置の
バックライトユニットに組み込まれて用いられるもので
あり、光学シートの下面から入射する上記特定の方向に
ピークを示す分布をなす光線を、光線の進行方向を目的
とする方向に向かって変換するべく用いられるものであ
る。即ち、光学シートの下面から入射する前記光線が屈
折して前記基部へ入射し、該基部より前記嵌合部へ屈折
して進行し、該嵌合部より屈折して光学シートの上方へ
出射することにより、目的とする方向に向かって光線が
導かれる。
【0015】そして、この発明の光学シートによると、
前記互いに嵌合する基部と嵌合部とにより形成され、角
をなす形状の部分が外部に露出されないので、角をなす
部分が損傷を受け易いという問題を生じない。これによ
り、バックライトユニットの組立作業等における取り扱
いが容易であり、歩留まり向上を図ることもできる。
【0016】また、この発明の光学シートによると、そ
の基部の第一側面が前記角度に形成されるので、基部の
下面より入射した光線について、そのピークの方向に沿
って進行する部分をロスなく第二側面に有効に導くこと
ができる。従って、この光学シートによると、その下面
より入射した光線を上方へ出射させるにあたり、効率良
く導くことができる。
【0017】そして、前記光学シートについて、特定の
入射角の方向である前記特定の方向にピークを示す分布
をなして前記光学シートの下面より入射した光線を、特
定の出射角の方向にピークを示す分布の光線として出射
するように、前記基部の屈折率と嵌合部の屈折率とを相
互に調整することができる。
【0018】この発明の光学シートにあっては、前記特
定の入射角の方向にピークを示す光線を、前記特定の出
射角の方向にピークを示す光線に進行方向を変換するこ
とができる。そして、この前記特定の出射角の方向にピ
ークを示す光線を最適な入射方向とするプリズムシート
と組み合わせることにより、かかるプリズムシートより
略真上方向にピークを示す光線を出射させることができ
るので、効率良く液晶画面に光線を導くことができる。
【0019】また、前記光学シートについて、前記基部
の屈折率と前記嵌合部の屈折率との差を0.15以上と
することができる。かかる構成とされた光学シートにあ
っては、前記特定の方向にピークを示す分布をなして光
学シートの下面より入射した光線を、より真上方向に近
い方向にピークを示す光線として光学シートに対する上
側に導くことができる。従って、この光学シートを二枚
以上重ねて用いることによって、プリズムシートを用い
ることなく、液晶画面の正面の方向である真上方向によ
り近い方向にピークを示す光線として、当該二枚以上重
ねられた光学シートに対する上方へ出射させることがで
きる。
【0020】これにより、液晶画面の正面の方向へ光線
を導くにあたり、プリズムシートを用いる必要がないの
で、バックライトユニットを構成する部材を低減するこ
とができ、バックライトユニットの小型化を図ることが
できる。
【0021】そして、かかる光学シートの基部の屈折率
と前記嵌合部の屈折率との差を0.15以上とする場合
について、基部の屈折率を1.57以上とすることがで
きる。これにより、二枚以上組み合わされた光学シート
に対して下方より入射した光線を、当該二枚以上組み合
わされた光学シートに対する上方へ、略真上方向にピー
クを示す分布の光線として出射させることができ、より
効率良く液晶画面へ光線を導くことができる。
【0022】さらに、光学シートの基部の屈折率と嵌合
部の屈折率との差を0.3以上とすることができる。か
かる構成とされた光学シートにあっては、前記特定の方
向にピークを示す分布をなして光学シートの下面より入
射した光線を、さらに真上方向に近い方向にピークを示
す光線として光学シートに対する上側に導くことができ
る。従って、この光学シートによると、その一枚のみを
用いることで、プリズムシートを用いることなく、液晶
画面の正面の方向である真上方向にさらに近い方向にピ
ークを示す光線として、当該光学シートに対する上方へ
出射させることができる。
【0023】これにより、液晶画面の正面の方向へ光線
を導くにあたり、プリズムシートを用いる必要がなく、
さらに、本発明の光学シートを一枚用いるのみで済むの
で、バックライトユニットを構成する部材を低減するこ
とができ、バックライトユニットの小型化を図ることが
できる。
【0024】そして、光学シートの基部の屈折率と前記
嵌合部の屈折率との差を0.3以上とする場合につい
て、基部の屈折率を1.6以上とすることができる。こ
れにより、光学シートに対して下方より入射した光線
を、当該光学シートに対する上方へ、略真上方向にピー
クを示す分布の光線として出射させることができ、より
効率良く液晶画面へ光線を導くことができる。
【0025】また、前記光学シートの基部を熱成形でき
るプラスチック材により形成することができる。これに
より、光学シートの基礎をなす基部を熱成形によって形
成できるので、その製造を容易にできる。そして、基部
の形成にかかる熱成形できるプラスチック材としてポリ
カーボネートを用いることもできる。ポリカーボネート
によると、透明性の高いフィルムを得ることができる。
【0026】また、前記基部の形成にかかる熱成形でき
るプラスチック材を、光に対する複屈折を低減させるよ
うに調整することができる。前記基部をプラスチック材
で熱成形により形成すると、光に対する複屈折を生じる
性状となり得るが、該複屈折を生ずると、目的とする方
向以外に導かれる光線を生じ、光線を伝搬する効率を低
下させる。従って、複屈折を低減させることにより、液
晶画面に光線を導く効率の低下を防ぐことができる。
【0027】また、前記光学シートの基部を電離放射線
硬化型樹脂により形成することができる。これにより、
光学シートの基礎をなす基部を電離放射線硬化型樹脂に
より形成することで、当該部分を形成する精度を高める
とともに、その物理的強度を高めて傷付き等の防止を図
ることもできる。
【0028】そして、前記基部の形成にかかる電離放射
線硬化型樹脂として、紫外線によって硬化させることが
できる紫外線硬化型樹脂を用いることができ、また、電
子線によって硬化させることができる電子線硬化型樹脂
を用いることもできる。
【0029】また、前記嵌合部をアクリル樹脂により形
成することができる。そして、アクリル樹脂として、放
射線重合型のアクリル樹脂を用いることができる。これ
により、放射線を照射することで嵌合部を形成でき、嵌
合部の形成を容易にできる。
【0030】そして、前記放射線重合型のアクリル樹脂
として、フッ素基を含有するものを用いることができ
る。このアクリル樹脂がフッ素基を含有するものを用い
ることにより、嵌合部の屈折率を容易に低くすることが
できる。
【0031】そして、前記嵌合部の上に光拡散層を設け
ることができる。これにより、光学シートより上方へと
光線を出射させるにあたり、拡散させて出射させること
ができる。
【0032】また、前記基部の下に、互いに離間するビ
ーズが設けられてなるスティッキング防止層を設けるこ
ともできる。これにより、光学シートの下に配置される
部材とスティッキング防止層を介して接触させることが
できるので、光のぎらつくイメージが液晶画面に投影さ
れることを防ぐことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、図1乃至図5に基づき、
本発明の実施の形態について説明する。
【0034】図1は、本発明にかかる光学シートの一例
である光学シート1が組み込まれたバックライトユニッ
ト10の斜視図である。図1において、矢印Aは前後方
向を示し、矢印Bは左右方向を示し、矢印Cは上下方向
を示している。以下、他の図面においても、これらの各
方向について同様に示す。
【0035】バックライトユニット10は、ランプ8と
導光板7と光学シート1とプリズムシート9を備えて構
成されている。ランプ8は、バックライトユニット10
における光源であり、前後方向に沿って配置されてい
る。
【0036】導光板7は、その左端部の外側にランプ8
が位置するように配置されている。この導光板7は、左
側から入射したランプ8の光線を後に説明する光学シー
ト1へ導くために設けられる周知の導光板であり、その
下面の外側には、図示していない反射ドットが形成さ
れ、または反射シートが設けられている。そして、導光
板7に入射した光線は、前記反射ドット等により右斜め
上方へ反射され、導光板7の上面より光学シート1へ出
射される。
【0037】そして、導光板7の上面より出射される光
線は、図2に示されるように、左右方向Bに対してθgo
の角度をなす特定の方向にピークを示す分布となる。こ
のθ goの角度をなす特定の方向は、後に説明する光学シ
ート1の下面より入射する光線の特定の入射角の方向に
あたる。
【0038】プリズムシート9は、後に説明する光学シ
ート1の上側に配置されている。そして、光学シート1
の上面を出射した光がプリズムシート9の下面より入射
し、プリズムシート9の上面を出射した光線が、さらに
上方に設置される図示されない液晶表示装置の画面へと
導かれる。
【0039】このプリズムシート9は周知のプリズムシ
ートであり、図1に示されるように、基材部9aと上部
のプリズム部9bとから構成されている。そして、プリ
ズム部9bは、頂上線9cを挟む上面のなす角度である
頂角θeが90°をなして形成されている。プリズムシ
ート9は、このバックライトユニット10では、プリズ
ム部9bの頂上線9cが前後方向Aに沿うように配置さ
れている。
【0040】プリズムシート9には、入射する光線の方
向に適切な方向が存在する。即ち、プリズムシート9が
略真上方向にピークを示す分布の光線を出射するために
は、適切な特定の方向に分布のピークを示す光線をプリ
ズムシート9の下面より入射させる必要がある。
【0041】図3は、プリズムシート9の下側より入射
する光線の分布と、プリズムシート9を出射する光線の
分布との関係を示している。図3において、横軸は左右
方向Bにおける右向きを正とし、縦軸は上下方向Cにお
ける上向きを正としている。図3(a)はプリズムシー
ト9の下面に入射した光線の分布を示しており、図3
(b)はプリズムシート9の上面を出射した光線の分布
を示している。プリズムシート9は、図3(a)に示さ
れる左右方向Bに対する角度がθipをなす特定の方向に
ピークを示す光線を入射させると、図3(b)に示され
るように真上方向にピークを示す光線を出射することが
できる。
【0042】光学シート1は、前記導光板7の上に配置
され、導光板7を出射した光線を以上に説明したプリズ
ムシート9へと出射する。そして、光学シート1は、以
下に説明するように、プリズムシート9に対して前記角
度θipをなす方向に分布のピークを示す光線を出射する
ことができる。即ち、本発明にかかる光学シート1は、
光学シート1を出射する光線の分布のピークの方向であ
る角度θOをなす方向が、前記プリズムシート9に最適
な角度θipをなす方向と一致する特定の出射角の方向と
なるようにされている。
【0043】かかる光学シート1について、図4に基づ
いて説明する。図4は、図1におけるIV−IV線矢視断面
に含まれる、光学シート1の部分断面図である。
【0044】光学シート1は、基部2と嵌合部4とを備
えて構成されている。そして、基部2は、その底面2a
が略平面に形成されている。また、基部2は、平板状を
なす下基礎部2dの上に、断面形状が三角形をなす三角
形部3が多数平行に配設された構成とされている。三角
形部3は、左右方向においてランプ8が存在する一方側
である左側に位置する第一側面3aと、左右方向におい
て他方側である右側に位置する第二側面3bとを有して
いる。
【0045】第一側面3aは、その左右方向に対する角
度θ1が以下のように与えられる。即ち、第一側面3a
の角度θ1は、屈折率n1の材質によって形成される基
部2の下面2aより基部2に入射した光線L1のピーク
を示す方向と左右方向との間でなす角度θg1以上の角度
となるように与えられる。また、第二側面3bは、その
左右方向に対する角度θ2が略垂直をなすように形成さ
れている。
【0046】嵌合部4は、下側の基部2に対する上側
に、略隙間なく嵌合するように形成される。従って、嵌
合部4は、図4に示されるように、基部2の三角形部3
の各々に嵌合するように、三角形部3の各々に沿って配
設される多数の逆三角形部5により構成される。また、
嵌合部4はその上面4aが略平面に形成されている。
【0047】また、嵌合部4は、以下のように形成され
る。嵌合部4は、その屈折率n2が基部2の屈折率n1
より小さく、かつ、嵌合部4の上面4aより出射される
光線の前記θOをなす方向を、プリズムシート9に最適
な方向である前記特定の出射角の方向θipに一致させ得
る屈折率n2を与える材質によって形成される。即ち、
前記第二側面3bより屈折して嵌合部4に入射し、左右
方向との間で角度θg2をなす特定の方向にピークが存在
する光線L2として嵌合部4内部を伝わり、嵌合部4の
上面4aより前記θipの方向にピークを示す光線として
出射させ得る屈折率n2が選択される。
【0048】この光学シート1によると、前記第一側面
3aが前記角度θg1以上の角度に形成されるので、基部
2の下面2aより入射した光線について、そのピークの
方向に沿って進行する部分をロスなく第二側面3bに有
効に導くことができる。そして、基部2より嵌合部4に
入射した光線について、嵌合部4の上面4aより前記特
定の出射角θipの方向に出射させることができる。従っ
て、この光学シート1によると、導光板7を出射した光
線を極めて効率良くプリズムシート9へと導くことがで
きる。
【0049】また、第二側面3bが前記略垂直をなす角
度θ2をなして形成されるので、嵌合部4より前記θip
の方向に光線を出射させるための基部2の屈折率n1と
嵌合部4の屈折率n2との相対的な調整が容易となり、
この光学シート1の設計を容易にできる。
【0050】また、この光学シート1によると、従来の
プリズムシートのように角の部分が外部に晒されず、該
シート1の損傷を防ぐことができるので、バックライト
ユニットの組立工程等における、光学シート1の取り扱
いが容易であるという利点もある。
【0051】なお、この光学シート1にあっては基部2
に下基礎部2dを設ける構成としたが、基部2を多数の
三角形部3のみによる構成とすることもできる。また、
嵌合部4について、逆三角形部5に対する上側に、図示
されない下基礎部2dと同様の平板状をなす部分を設け
るのであってもよい。
【0052】この光学シート1は、以下の材質により、
以下の製法によって形成できる。基部2について、樹脂
のうち熱成形できるプラスチック材を用いて形成するこ
とができる。そして、基部2の三角形部3を反転させた
形状が切削された第一のロールを用意し、溶融されたシ
ート状の前記熱成形できるプラスチック材を前記第一の
ロールともう一本の第二のロールにてニップして形状を
転写させる押し出しシート成形法を用いることができ
る。
【0053】この基部2を形成するための熱成形できる
プラスチック材について、光に対する複屈折を低減する
ように調整されることが望ましい。即ち、基部2におい
て複屈折を生ずると、嵌合部4へと有効に光線を伝搬さ
せることができず、プリズムシート9へ光線を伝搬する
効率の低下を招くからである。この複屈折を低減させる
ためのプラスチック材の調整方法として、複屈折の方向
性の違う樹脂を共重合する方法を挙げることができる。
【0054】また、基部2を形成するための前記プラス
チック材として、特にポリカーボネート(PC)が望ま
しい。ポリカーボネートによると、熱成形が容易で透明
性の高い屈折率の高いフィルムを得ることができるから
である。
【0055】また、基部2を形成するにあたり、電離放
射線硬化型樹脂を用いることもできる。電離放射線硬化
型樹脂としては、紫外線硬化型樹脂あるいは電子線硬化
型樹脂などが知られている。本発明にあっては、そのい
ずれもが使用できるが、その入手容易性や取り扱い容易
性の観点からすれば、紫外線硬化型樹脂が好ましい。
【0056】電離放射線硬化型樹脂とは、その分子中に
重合性不飽和結合またはエポキシ基をもつ反応性のプレ
ポリマー、オリゴマーおよび/または単量体を適宜混合
してなる組成物である。これらプレポリマーやオリゴマ
ーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアク
リレート、エポキシアクリレート、シロキサンや不飽和
ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合物である不飽和
ポリエステルがあり、アルキルアクリレートやアルキル
メタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエス
テルメタクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリ
エーテルメタクリレート、ポリオールアクリレート、ポ
リオールメタクリレート、メラミンアクリレート、メラ
ミンメタクリレートなどのアクリレート類が挙げられ
る。
【0057】一方で、単量体としては、スチレン、α−
メチルスチレンなどのビニルベンゼンモノマーや、メチ
ルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルアク
リレート、エチルメタアクリレート、ブチルアクリレー
ト、ブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メトキ
シエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルメタ
クリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリ
レートなどがあり、さらに、N−ジメチルアミノエチル
アクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N−ジエ
チルアミノエチルメタクリレート、N−ジベンジルアミ
ノエチルアクリレート、N−ジベンジルアミノエチルメ
タクリレート、N−ジエチルアミノプロピルアクリレー
ト、N−ジエチルアミノプロピルメタクリレートなどの
不飽和カルボン酸とアミノアルコールとのエステルなど
がある。
【0058】また、アクリルアミド、メタクリルアミド
などの不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレン
グリコールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールア
クリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、
トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレン
グリコールジメタクリレートなどの不飽和カルボン酸と
グリコールなどのエステルがある。
【0059】さらに、ジプロピレングリコールジアクリ
レート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレートなどの多官
能性化合物、トリメチロールプロパントリチオグリコレ
ート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、
ペンタエリスリトールテトラチオグリコレートなどの分
子内に2個以上のチオール基をもつポリチオール化合物
などがある。
【0060】電離放射線硬化型樹脂を得るべく、これら
化合物の1つ以上を混合して用いるが、通常は、バイン
ダーを塗布してから硬化するまでの所定の保持時間を付
与すべく、プレポリマーまたはオリゴマーを5重量%以
上、単量体および/またはポリチオールを95重量%以下
の量とする。
【0061】なお、電離放射線硬化型樹脂として紫外線
硬化型樹脂を選択する場合には、光重合開始剤を併用す
る。光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾ
フェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、o−ベ
ンゾイル安息香酸メチル、アルドオキシム、テトラメチ
ルメウラムモノサルファイド、チオキサントン、および
/または光増感剤であるn−ブチルアミン、トリエチル
アミン、トリブチルホスフィンなどを混合して使用でき
る。
【0062】紫外線硬化型樹脂としては、例えば、イル
ガキュア 651(チバガイギー社)が本発明において好適
に使用することができ、また、好ましくは、光重合開始
剤であるユニデック17-183(大日本インキ)との組み合
わせにおいて利用する。
【0063】上記のような電離放射線硬化型樹脂を用い
ることにより、熱成形プラスチック材を用いた場合より
もさらに精度良く樹脂の成形を行って基部2を形成する
ことが可能となる。また、このような電離放射線硬化型
樹脂から形成された基部2は物理的強度が高く、傷が付
きにくい。
【0064】そして、上記電離放射線硬化型樹脂により
光学シート1を形成するにあたり、前述した押し出しシ
ート成形法と同じような型を用いて形成することができ
る。即ち、前記押し出しシート成形法で用いられる第一
のロールに未硬化の電離放射線硬化型樹脂を流し込み、
紫外線又は電子線により直接硬化させたり、流し込んだ
樹脂の上をポリエステルのような電離放射線に対して透
明な基材で覆い、紫外線又は電子線により硬化させるこ
とによって、基部2を形成することができる。
【0065】次に、嵌合部4を形成するにあたり、アク
リル樹脂を用いることができる。このアクリル樹脂を用
いるにあたって、放射線重合型のアクリル樹脂を用いる
のが好ましい。そして、前記形成された基部2の三角形
部3の間に、液状化させた前記放射線重合型のアクリル
樹脂を充填する。そして、放射線を照射して硬化させる
ことにより、嵌合部4を形成することができる。また、
前記放射線重合型のアクリル樹脂のうち、特にフッ素基
を含有するアクリル樹脂を用いるのが好ましい。これに
より、低屈折率の嵌合部4を容易に形成できる。
【0066】また、光学シート1を形成するにあたり、
以上に説明した方法の他、基部2や嵌合部4の形状が形
成された金型に溶融樹脂を注入してする射出成形法や、
シート化された樹脂を再加熱して前記金型と金属板との
間に挟んでプレスして形状を転写する方法等を用いるこ
とができる。
【0067】さらに、以上の光学シート1、及び光学シ
ート1が組み込まれたバックライトユニット10の具体
的な構成例について説明する。導光板7として、指向性
の強いくさび形導光板を用いる。この導光板7は、その
上面より、左右方向Bに対してθgo=15゜をなす方向
にピークを示す分布の光線を出射する。
【0068】プリズムシート9として、3M社製BEF
IIを用いる。このプリズムシート9は、その下面より左
右方向Bに対してθip=61゜(垂直方向より29゜)
の方向にピークを示す光線を入射させると、プリズムシ
ート9の上面より略真上方向にピークを示す光線を出射
する。
【0069】光学シート1について、基部2をポリカー
ボネート(PC)により構成し、基部2の屈折率がn1
=1.586とされる。また、基部2の三角形部3につ
いて、その第一側面3aの左右方向との間でなす角度を
θ1=52.5゜とする。そして、嵌合部4をフッ素含
有アクリル系樹脂により構成し、嵌合部4の屈折率がn
2=1.35とされる。
【0070】光学シート1をこのように構成すると、導
光板7より出射された前記θgo=15゜の方向にピーク
を示す光線を、前記θip=61゜(垂直方向より29
゜)に一致するθO=61゜の方向にピークを示す光線
に変換できる。
【0071】また、光学シート1を、以下のように構成
することもできる。基部2をポリ−p−キシリレン(p-
xylylene)により構成し、基部2の屈折率がn1=1.
669とされる。また、基部2の三角形部3について、
その第一側面3aの左右方向との間でなす角度をθ1=
54.6゜とする。そして、嵌合部4をフッ素含有ア
クリル系樹脂により構成し、嵌合部4の屈折率がn2=
1.40とされる。
【0072】光学シート1をこのように構成すると、導
光板7より出射されたθgo=15゜の方向にピークを示
す光線を、θO=71゜(垂直方向より19゜)をなす
方向にピークを示す光線とできる。そして、θip=71
゜を最適な入射方向とするプリズムシート9を組み合わ
せると、該プリズムシート9の上部より略真上方向にピ
ークを示す光線を出射させることができる。
【0073】以上の説明では、光学シート1の上に一枚
のプリズムシート9を配置してバックライトユニットを
構成する例により説明したが、同じプリズムシート9を
互いに交わるように二枚重ねて光学シート1の上に配置
するのであってもよい。即ち、図1に示されるプリズム
シート9の上に、プリズム部9bの頂上線9cが互いに
直交するように、同一の他のプリズムシート9をさらに
一枚配置するのであってもよい。
【0074】このようにプリズムシート9を二枚組み合
わせてバックライトユニットを構成する場合について
も、光学シート1は、導光板7より出射される前記図2
に示された角度θgoをなす方向の光線を、二枚組み合わ
せたプリズムシート9に対する最適な方向として出射す
る。即ち、光学シート1は、二枚のプリズムシート9の
うち上側のプリズムシート9より略真上方向にピークを
示す光線として出射させるための下側のプリズムシート
に対する最適な方向をなす角度θipで出射させ得るよう
に、基部2の屈折率n1、嵌合部4の屈折率n2が設定
される。また、基部2の屈折率n1との関係に基づき、
基部2の第一側面3aの角度θ1が設定される。
【0075】このプリズムシート9を二枚組み合わせて
バックライトユニットを構成する場合について、その具
体例を説明する。導光板7として、以上に説明した、指
向性の強いくさび形導光板を用いる。この導光板7は、
その上面より前記θgo=15゜をなす方向にピークを示
す分布の光線を出射する。
【0076】プリズムシート9として、3M社製BEF
IIを用いる。このプリズムシート9を直交するように二
枚重ねて配置した場合、その下側に配置されるプリズム
シート9の下面より左右方向Bに対してθip=39゜
(垂直方向より51゜)をなす方向にピークを示す光線
を入射させると、上側に配置されるプリズムシート9の
上面より略真上方向にピークを示す光線を出射すること
ができる。
【0077】光学シート1について、基部2をポリカー
ボネート(PC)により構成し、基部2の屈折率がn1
=1.586とされる。また、基部2の三角形部3につ
いて、その第一側面3aの左右方向との間でなす角度を
θ1=52.5゜とする。そして、嵌合部4をポリメチ
ルメタアクリレート(PMMA)により構成し、嵌合部
4の屈折率がn2=1.479とされる。
【0078】光学シート1をこのように構成すると、導
光板7より出射されたθgo=15゜の方向にピークを示
す光線を、上記二枚重ねたプリズムシート9に最適な方
向である前記θip=39゜の方向にピークを示す光線に
変換できる。
【0079】また、本発明にかかる光学シートを用いて
バックライトユニットを構成するにあたり、プリズムシ
ートを全く用いることなく、同一の光学シートを複数枚
重ねて用いることもできる。図5(a)は、プリズムシ
ートを用いることなく、同一の光学シートを複数枚組み
込んで構成されたバックライトユニットの例であるバッ
クライトユニット20の模式的構成を示す図である。
【0080】このバックライトユニット20にあって
は、導光板7の上に光学シート11が上下に二枚重ねて
配置されている。この光学シート11について、図5
(b)に基づいて説明する。図5(b)は、光学シート
11の部分断面図である。
【0081】光学シート11は、基部12と嵌合部14
とを備えて構成されている。そして、基部12は、断面
形状が三角形をなす多数平行に配設された三角形部13
が設けられた構成とされている。また、基部12は、そ
の底面12aが略平面に形成されている。三角形部13
は、左右方向においてランプ8が存在する一方側である
左側に位置する第一側面13aと、左右方向において他
方側である右側に位置する第二側面13bとを有してい
る。
【0082】そして、基部12は、第一側面13aの左
右方向との間でなす角度θ11が、基部12の下面12
aから屈折して基部12の内部に入射した光線L11の
ピークを示す方向と左右方向との間でなす角度θg11
上の角度となるように、基部12に特定の屈折率n1を
与える材質及び第一側面13aの前記角度θ11が与え
られる。これにより、基部12へ入射した光線を有効に
第二側面13bへ導くことができる。
【0083】第二側面13bは、左右方向との間でなす
角度θ12が略垂直をなすように形成されている。第二
側面13bを略垂直に形成すると、前記光学シート1の
場合と同様に、光学シート11の設計を容易とできる。
【0084】嵌合部14は、下側の基部12に対する上
側に、略隙間なく嵌合するように形成されており、基部
12の三角形部13の各々に嵌合する多数の逆三角形部
15により構成される。また、嵌合部14はその上面1
4aが略平面に形成されている。そして、嵌合部14
は、その屈折率n2が基部12の屈折率n1より低くな
る材質によって形成される。これにより、基部12より
屈折して嵌合部14へ入射する光線L12について、よ
り真上方向に近づくように前記基部12より入射させる
ことができる(θg11<θg12)。
【0085】そして、かかる光学シート11を二枚重ね
て配置することにより、下側の光学シート11に導光板
7より入射した光線を、上側に配置される光学シート1
1より、より真上方向に近づけるように出射させること
ができる。これにより、基部12の屈折率n1と嵌合部
14の屈折率n2との調整によって、以下の具体例の説
明で述べるように、上側に配置される光学シート11よ
り、略真上方向にピークを示す光線として出射させるこ
とを可能にもできる。
【0086】この光学シート11を二枚組み合わせてバ
ックライトユニットを構成する場合の具体例について説
明する。
【0087】導光板7として、以上に説明した、指向性
の強いくさび形導光板を用いる。この導光板7は、その
上面より前記θgo=15゜をなす方向にピークを示す光
線を出射する。
【0088】光学シート11について、基部12をポリ
カーボネート(PC)により構成し、基部12の屈折率
がn1=1.586とされる。また、基部12の三角形
部3について、その第一側面3aの左右方向との間でな
す角度をθ1=52.5゜とする。そして、嵌合部14
をフッ素含有アクリル系樹脂により構成し、嵌合部14
の屈折率がn2=1.432とされる。
【0089】このように構成される光学シート11を二
枚重ねて配置すると、導光板7より出射されたθgo=1
5゜の方向にピークを示す光線を、左右方向に対して8
6.5゜をなす方向にピークを示す光線に変換できる。
即ち、略真上方向にピークを示す光線として出射させる
ことができる。
【0090】以上に説明した光学シート11のごとく、
プリズムシートを用いることなく光学シートを二枚以上
組み合わせて用いる場合には、基部と嵌合部との屈折率
の差(即ち、n1−n2)を、少なくとも0.15以上
とするのが望ましい。これにより、上側に配置される光
学シートより出射させる光線について、より真上方向に
近づけ得るからである。そして、基部の屈折率をn1=
1.57以上にするのがより望ましい。これにより、上
側に配置される光学シートより略真上方向にピークを示
す光線を出射させ得るからである。
【0091】また、以上の図5に基づく説明では、プリ
ズムシートを用いることなく光学シートのみを用いる例
について、光学シートを二枚重ねて組み込む例により説
明したが、基部の屈折率n1と嵌合部の屈折率n2を、
それらの差(n1−n2)が前記光学シートを二枚用い
る場合に比べてさらに大きくなるように調整することに
よって、一枚の光学シートを用いる構成とできる。即
ち、基部と嵌合部との屈折率の差をより大きくすること
により、導光板より入射した光線を、より真上方向に近
づけるように出射させ得るからである。この場合には、
基部の屈折率n1と嵌合部の屈折率n2の差を、少なく
とも0.3以上とするのが望ましい。そして、基部n1
の屈折率を1.6以上とするのがより望ましい。これに
より、光学シートより、略真上方向にピークを示す光線
を出射させることができるからである。
【0092】また、本発明の光学シートに関して、その
基部及び嵌合部の屈折率について、表1に示される組み
合わせを採用することもできる。表1は、光学シートの
基部の屈折率(n1)及び嵌合部の屈折率(n2)と、
光学シートより出射する光線のピークを示す方向
(θO)との組み合わせを示している。表1に示される
各サンプルについてのθOは、いずれについても下面及
び上面が略平面とされ、また、下面に前記θgo=15゜
の方向に分布のピークを示す光線を入射させた場合のも
のである。
【0093】
【表1】 この表1におけるサンプル1、サンプル2について、基
部の屈折率をn1=1.479とするにあたり、ポリメ
チルメタクリレート(PMMA)により形成することが
できる。また、サンプル3乃至サンプル6について、基
部の屈折率をn1=1.586とするにあたり、ポリカ
ーボネート(PC)により形成することができる。ま
た、サンプル7乃至サンプル10について、基部の屈折率
をn1=1.669とするにあたり、ポリ−p−キシリ
レン(p-xylylene)により形成することができる。
【0094】また、サンプル1、サンプル4、サンプル
10について、嵌合部の屈折率をn2=1.45とするに
あたり、フッ素含有アクリル系樹脂により形成すること
ができる。また、サンプル2、サンプル6について、嵌
合部の屈折率をn2=1.4とするにあたり、フッ素含
有アクリル系樹脂により形成することができる。
【0095】また、サンプル3、サンプル8について、
嵌合部の屈折率をn2=1.5とするにあたり、アクリ
ル系樹脂により形成することができる。また、サンプル
5について、嵌合部の屈折率をn2=1.44とするに
あたり、フッ素含有アクリル系樹脂により形成すること
ができる。
【0096】また、サンプル7について、嵌合部の屈折
率をn2=1.363とするにあたり、フッ素含有アク
リル系樹脂により形成することができる。
【0097】この表1に示される光学シートの各サンプ
ルに関して、サンプル7については、一枚の光学シート
により略真上方向にピークを示す光線として出射させる
ことができる。また、サンプル9、10については、二枚
以上重ねて用いると、略真上方向にピークを示す光線を
出射させることができる。
【0098】また、他のサンプルについては、各サンプ
ルの出射方向θOが、最適な入射方向θipと一致する一
枚又は二枚のプリズムシートと組み合わせてバックライ
トユニットを構成することができる。
【0099】なお、以上に説明した光学シートについ
て、嵌合部の上に光拡散層を設けてもよい。光拡散層を
設けると、光学シートより上方へ出射させる光線を拡散
させることにより、望ましくない光の輝度ムラが液晶画
面に投影されることを防止できる。また、光線を拡散さ
せることにより、光学シートより上方へ出射する光線の
ピークの方向をより真上方向に近づけることができる。
かかる光拡散層として周知の光拡散層を設けることがで
き、ビーズ等の光拡散性の粒子とバインダーとによって
形成するのであってもよく、エンボス形状により凹凸を
形成して光を拡散させるようにしてもよい。
【0100】また、以上に説明した光学シートについ
て、基部の下にスティッキング防止層を設けてもよい。
これにより、バックライトユニットを構成する場合に、
光学シートがスティッキング防止層を介して導光板と接
するようにできるので、ぎらつく光のイメージが液晶画
面に投影されることを防止できる。このスティッキング
防止層は、互いに離間したビーズを基部の下に設けるこ
とにより形成できる。
【0101】また、以上の図示による説明では、光学シ
ートを導光板の直上に配置してバックライトユニットを
構成する例を挙げて説明したが、導光板に対して相対的
に上に配置されるのであれば直上に配置するのでなくと
も構わない。
【0102】即ち、本発明の光学シートは、プリズムシ
ートと組み合わせて用いられる場合には、特定の入射角
の方向にピークを示す光線が光学シートの下側より入射
する配置とされると、プリズムシートに最適な入射方向
である特定の出射角の方向にピークを示す光線を出射さ
せることができる。
【0103】また、本発明の光学シートは、プリズムシ
ートと組み合わさずに用いる場合についても、導光板に
対して相対的に上に位置するように配置すると、光学シ
ートの下側より入射した光線を、略真上方向にピークを
示す光線として上方へ出射させることができる。
【0104】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の光学シ
ートによると、光源より出射された光線を効率良く液晶
画面に導くことができるという効果を奏する。また、本
発明の光学シートにあっては、外部に角をなす部分が露
出された形状とされないことから損傷を受け易いという
ことがなく、バックライトユニットの組立作業等におけ
る取り扱いが容易であり、歩留まり向上を図ることもで
きるという効果を奏する。
【0105】また、バックライトユニットを構成する部
材数を低減することもできるので、小型化を図ることも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学シートが組み込まれたバックライ
トユニットの斜視図である。
【図2】光学シートに入射する光線を示す図である。
【図3】プリズムシートの入射光及び出射光の特性を示
す図である。
【図4】本発明にかかる光学シートの一部断面図であ
る。
【図5】図5(a)は、本発明の光学シートが組み込ま
れたバックライトユニットの構成を示す図である。図5
(b)は、光学シートの一部断面図である。
【図6】(従来の)液晶表示装置に用いられるバックラ
イトユニットの斜視図である。
【符号の説明】
1 光学シート 2 基部 2a 下面 3 三角形部 3a 第一側面 3b 第二側面 4 嵌合部 4a 上面 5 逆三角形部 7 導光板 8 ランプ 9 プリズムシート 10 バックライトユニット 11 光学シート 12 基部 12a 下面 13 三角形部 13a 第一側面 13b 第二側面 14 嵌合部 14a 上面 15 逆三角形部 20 バックライトユニット 30 (従来の)バックライトユニット 31 ランプ 32 導光板 33 光拡散シート 34 プリズムシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/04 G02B 5/04 E F G09F 9/00 336 G09F 9/00 336J // F21V 8/00 601 F21V 8/00 601A G02F 1/13357 G02F 1/13357 F21Y 103:00 F21Y 103:00 Fターム(参考) 2H042 AA03 AA07 AA26 CA13 CA15 CA17 2H091 FA23Z FA42Z FD12 FD22 LA03 LA11 LA18 4F100 AK01A AK25B AK45A AL06B BA02 BA03 BA07 DD06A DD06B DD11A DD11B DE04C EJ08A EJ53A EJ54A JB14A JN18 JN18A JN18B JN30 JN30C YY00A 5G435 AA03 AA18 BB12 BB15 EE27 FF06 FF08 GG01 GG24 HH04 KK07

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜め上方の特定の方向にピークを示す分
    布をなす光線が、左右方向の一方側から、その下面より
    入射する光学シートであって、 前記下面を含んでなる下側の基部と、上面を含んでなる
    上側の嵌合部とが上下方向に略隙間なく互いに嵌合して
    形成され、該嵌合部は基部より屈折率が低く形成されて
    おり、 前記基部は、多数平行に配設された、断面形状が三角形
    をなす三角形部が設けられており、かかる三角形部は、
    前記一方側に位置する第一側面と他方側に位置する第二
    側面とを有し、 前記第一側面が、左右方向との間でなす角度が、基部の
    下面から屈折して基部の内部に入射した光線の分布のピ
    ークを示す方向と左右方向との間でなす角度以上の角度
    に形成されており、 前記第二側面が、左右方向に対して略垂直に形成されて
    いる光学シート。
  2. 【請求項2】 特定の入射角の方向である前記特定の方
    向にピークを示す分布をなして前記光学シートの下面よ
    り入射した光線を、 特定の出射角の方向にピークを示す分布の光線として出
    射するように、前記基部の屈折率と嵌合部の屈折率とが
    相互に調整されてなることを特徴とする、請求項1に記
    載の光学シート。
  3. 【請求項3】 前記基部の屈折率と前記嵌合部の屈折率
    との差が、0.15以上とされることを特徴とする、請
    求項1に記載の光学シート。
  4. 【請求項4】 前記基部の屈折率が1.57以上とされ
    る請求項3に記載の光学シート。
  5. 【請求項5】 前記基部が、熱成形できるプラスチック
    材により形成されることを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の光学シート。
  6. 【請求項6】 前記基部の形成にかかる熱成形できるプ
    ラスチック材が、光に対する複屈折が低減されて形成さ
    れることを特徴とする請求項5に記載の光学シート。
  7. 【請求項7】 前記基部の形成にかかる熱成形できるプ
    ラスチック材がポリカーボネートであることを特徴とす
    る請求項5または6に記載の光学シート。
  8. 【請求項8】 前記基部が、電離放射線硬化型樹脂から
    形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載の光学シート。
  9. 【請求項9】 前記基部の形成にかかる電離放射線硬化
    型樹脂が紫外線硬化型樹脂または電子線硬化型樹脂であ
    ることを特徴とする請求項8記載の光学シート。
  10. 【請求項10】 前記基部の屈折率と嵌合部の屈折率と
    の差が、さらに0.3以上とされることを特徴とする、
    請求項3に記載の光学シート。
  11. 【請求項11】 前記基部の屈折率が1.6以上とされ
    る請求項10に記載の光学シート。
  12. 【請求項12】 前記基部が、熱成形できるプラスチッ
    ク材により形成されることを特徴とする請求項10また
    は11に記載の光学シート。
  13. 【請求項13】 前記基部の形成にかかる熱成形できる
    プラスチック材が、光に対する複屈折が低減されて形成
    されることを特徴とする請求項12に記載の光学シー
    ト。
  14. 【請求項14】 前記基部の形成にかかる熱成形できる
    プラスチック材がポリカーボネートであることを特徴と
    する請求項12または13に記載の光学シート。
  15. 【請求項15】 前記基部が、電離放射線硬化型樹脂か
    ら形成されることを特徴とする請求項10または11に
    記載の光学シート。
  16. 【請求項16】 前記基部の形成にかかる電離放射線硬
    化型樹脂が、紫外線硬化型樹脂または電子線硬化型樹脂
    であることを特徴とする請求項15記載の光学シート。
  17. 【請求項17】 前記嵌合部が、アクリル樹脂により形
    成されることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか
    に記載の光学シート。
  18. 【請求項18】 前記嵌合部の形成にかかるアクリル樹
    脂が、放射線重合型のアクリル樹脂であることを特徴と
    する請求項17に記載の光学シート。
  19. 【請求項19】 前記放射線重合型のアクリル樹脂が、
    フッ素基を含有することを特徴とする請求項18に記載
    の光学シート。
  20. 【請求項20】 前記嵌合部の上に光拡散層が設けられ
    たことを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載
    の光学シート。
  21. 【請求項21】 前記基部の下に、互いに離間するビー
    ズが設けられてなるスティッキング防止層が設けられた
    ことを特徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載の
    光学シート。
JP2001190876A 2000-07-05 2001-06-25 光学シート Pending JP2002098815A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001190876A JP2002098815A (ja) 2000-07-05 2001-06-25 光学シート

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-203932 2000-07-05
JP2000203932 2000-07-05
JP2001190876A JP2002098815A (ja) 2000-07-05 2001-06-25 光学シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002098815A true JP2002098815A (ja) 2002-04-05

Family

ID=26595439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001190876A Pending JP2002098815A (ja) 2000-07-05 2001-06-25 光学シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002098815A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100621863B1 (ko) * 2002-06-19 2006-09-13 엘지.필립스 엘시디 주식회사 액정표시장치의 백라이트 유닛
JP2007256493A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Sony Corp 光学シート、光学シートの製造方法、バックライト装置および液晶表示装置
JP2009519500A (ja) * 2005-12-13 2009-05-14 ローム アンド ハース デンマーク ファイナンス エーエス 全内部反射を用いた偏光転向フィルム
US9028123B2 (en) 2010-04-16 2015-05-12 Flex Lighting Ii, Llc Display illumination device with a film-based lightguide having stacked incident surfaces
US9110200B2 (en) 2010-04-16 2015-08-18 Flex Lighting Ii, Llc Illumination device comprising a film-based lightguide

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07318709A (ja) * 1994-05-27 1995-12-08 Sekisui Chem Co Ltd 光制御シート
JPH08248210A (ja) * 1995-03-07 1996-09-27 Konica Corp 集光シート

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07318709A (ja) * 1994-05-27 1995-12-08 Sekisui Chem Co Ltd 光制御シート
JPH08248210A (ja) * 1995-03-07 1996-09-27 Konica Corp 集光シート

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100621863B1 (ko) * 2002-06-19 2006-09-13 엘지.필립스 엘시디 주식회사 액정표시장치의 백라이트 유닛
JP2009519500A (ja) * 2005-12-13 2009-05-14 ローム アンド ハース デンマーク ファイナンス エーエス 全内部反射を用いた偏光転向フィルム
JP2007256493A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Sony Corp 光学シート、光学シートの製造方法、バックライト装置および液晶表示装置
US9028123B2 (en) 2010-04-16 2015-05-12 Flex Lighting Ii, Llc Display illumination device with a film-based lightguide having stacked incident surfaces
US9110200B2 (en) 2010-04-16 2015-08-18 Flex Lighting Ii, Llc Illumination device comprising a film-based lightguide

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5686135B2 (ja) 表示装置
US7374328B2 (en) Optical sheet, and backlight unit and display using the same
US7004610B2 (en) Light source device
KR100398751B1 (ko) 광확산필름 및 그 이용
US7695152B2 (en) Prism sheet and liquid crystal display device using the same
US7914179B2 (en) Optical plate with V-shaped protrusions on both sides and backlight module using the same
JP2008139819A (ja) 液晶表示装置、面光源装置及びプリズムシート、並びにこれらの製造方法
JP5124016B2 (ja) Lcdバックライトユニット用集光フィルムおよびこれを含むバックライトユニット、液晶表示装置
KR100418112B1 (ko) 광학 시트
KR101001247B1 (ko) Lcd 백라이트 유닛용 집광 필름 및 이를 이용한 lcd백라이트 유닛
CN112014918A (zh) 背光模块
JP4950393B2 (ja) 光学シート
TW579441B (en) Optical sheet
JP4968728B2 (ja) プロジェクションスクリーン用光制御膜積層体、その製造方法、及びプロジェクションスクリーン
JP2002098815A (ja) 光学シート
JPH1039118A (ja) 光線指向性化シートおよびそれを用いた指向性面状光源
JP2009080184A (ja) 光学シート及びそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置
JPH10253808A (ja) 光学シートおよびその製造方法と指向性面状光源
JP4704326B2 (ja) 面光源素子およびそれを用いた画像表示装置
US20090033829A1 (en) Prism sheet and liquid crystal display device using the same
JP2001133605A (ja) レンズシート、それを用いたバックライトおよび液晶表示装置
JP2001091709A (ja) 光学シート、光学ユニット及びバックライトユニット
JP2974667B1 (ja) プリズムシート及びバックライトユニット
JP2003021706A (ja) 光学シート
KR100995680B1 (ko) 광향 조작이 가능한 뿔의 형상이 배열된 광학필름

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101119

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110331

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110509

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20110527