JP2002277223A - レール断面形状測定方法 - Google Patents

レール断面形状測定方法

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JP2002277223A
JP2002277223A JP2001080921A JP2001080921A JP2002277223A JP 2002277223 A JP2002277223 A JP 2002277223A JP 2001080921 A JP2001080921 A JP 2001080921A JP 2001080921 A JP2001080921 A JP 2001080921A JP 2002277223 A JP2002277223 A JP 2002277223A
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JP2001080921A
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Noriyuki Shinoda
憲幸 篠田
Hirochika Komi
博規 小美
Takeshi Ogino
剛 荻野
Meiji Inagaki
明治 稲垣
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MEITETSU SUMISHO KOGYO KK
Nagoya Railroad Co Ltd
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MEITETSU SUMISHO KOGYO KK
Nagoya Railroad Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性がよく、低コストで被測定レールの断
面形状を測定することができるレール断面形状測定方法
を提供する。 【解決手段】 まず、被測定レールの表面に目印をつけ
る。次に、基準部材と目印を含む画像を撮像し、撮像し
た画像の画像データを得る。次に、画像データに含まれ
ている基準部材データに基づいて、データ処理装置を用
いて補正量を求め、求めた補正量に基づいて画像データ
に含まれている目印データを補正処理して被測定レール
の断面形状データを得る。得られた被測定レールの断面
形状は、標準断面形状及び限界断面形状と同一画面また
は同一媒体に出力し、摩耗進み量と余裕量も出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実際に切断して断
面形状を測定できないレールの断面形状を測定するため
のレール断面形状測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】列車等の軌道交通においては、レール摩
耗量が限界に達する前にレールを交換するために、レー
ル摩耗量を測定して管理することが重要である。従来の
レール摩耗量を測定する方法には、大きく分けて3通り
の方法がある。1つ目は、可搬性に優れる簡易測定器
(例えば、レール摩耗測定定規)を用いる方法である。
この方法は、作業者が被測定レールに測定器をあてが
い、被測定レールの摩耗量を測定する。2つ目は、可搬
性は劣る(サイズ、重量が大きい)が、簡易測定器より
高精度な測定装置(例えば、ダイヤルゲージ式摩耗測定
装置)を用いて測定する方法である。この方法は、作業
者が被測定レールに測定装置を固定して、被測定レール
の断面形状を測定する。3つ目は、被測定レール上を走
行しながら測定する測定専用車両(例えば、軌道検測
車)を用いる方法である。この方法は、測定専用車両に
レーザ光等を利用した測定装置を搭載し、測定装置によ
って被測定レールの断面形状を測定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の3通りの方法に
は、各々メリットとデメリットを持つ。まず、簡易測定
器を用いる方法のメリットは、測定器自体が小型・軽
量、低コスト(数千円〜数万円程度/台)、作業性がよ
い等が挙げられる。この方法のデメリットは、誤差が発
生し易い(測定器の測定値の読取や、測定器のあてがい
方等による誤差)、測定器の精度管理(測定器の定期検
査)に手間がかかる、レール断面形状を記録できない等
が挙げられる。
【0004】また、簡易測定器より高精度な測定装置を
用いるメリットは、レール断面形状及び摩耗量を高い精
度で記録できる等が挙げられる。この方法のデメリット
は、サイズ及び重量が大きく作業性が悪い、測定装置の
精度管理(測定装置の定期検査)に非常に手間がかか
る、コストがやや高い(百万円程度/台)等が挙げられ
る。
【0005】また、測定専用車両(測定装置を搭載)を
用いるメリットは、レール断面形状及び摩耗量を高い精
度で記録できる、走行しながら測定するので短時間で測
定できる等が挙げられる。この方法のデメリットは、レ
ールを走行しながら測定するため営業車両が運行しない
時間帯しか使用できない、測定専用車両の保守管理に手
間とコストがかかる、測定装置の精度管理(測定装置の
定期検査)に非常に手間がかかる、測定専用車両(測定
装置を搭載)のコストが非常に高い(数千万円以上/
台)等が挙げられる。本発明は、以上の点に鑑みて創案
されたものであり、作業性がよく(簡単に、短時間で測
定可能)、低コストで被測定レールの断面形状を測定す
ることができるレール断面形状測定方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの
レール断面形状測定方法である。請求項1に記載のレー
ル断面形状測定方法では、被測定レールの表面につけた
目印と基準部材を含む画像を撮像し、撮像した画像の画
像データをデータ処理して被測定レールの断面形状デー
タを得る。請求項1に記載のレール断面形状測定方法を
用いれば、作業性がよく、低コストで、被測定レールの
断面形状を測定することができる。
【0007】また、本発明の第2発明は、請求項2に記
載されたとおりのレール断面形状測定方法である。請求
項2に記載のレール断面形状測定方法では、被測定レー
ルの断面形状データを、標準断面形状データ及び限界断
面形状データと同一画面または同一媒体に出力する。請
求項2に記載のレール断面形状測定方法を用いれば、標
準断面形状と限界断面形状と被測定レールの断面形状を
同時に比較できるので、現在の被測定レールの摩耗状態
が、初期状態からどの程度摩耗しており、残りの余裕は
どの程度であるか、瞬時に視覚的に判断できる。
【0008】また、本発明の第3発明は、請求項3に記
載されたとおりのレール断面形状測定方法である。請求
項3に記載のレール断面形状測定方法では、基準部材
は、複数の格子点を有する。請求項3に記載のレール断
面形状測定方法を用いれば、基準部材に複数の所定座標
を設けることができ、正面から撮影できない被測定レー
ルの断面の画像データを、データ処理で各座標の位置補
正量を求める際に、より正確な正面図に補正することが
できる。
【0009】また、本発明の第4発明は、請求項4に記
載されたとおりのレール断面形状測定方法である。請求
項4に記載のレール断面形状測定方法では、目印に対し
て予め定められた所定の位置に基準部材を配置した状態
の画像データを得る。請求項4に記載のレール断面形状
測定方法を用いれば、画像データには、目印に対して予
め定めた所定の位置に配置された基準部材が含まれてい
るので、データ処理で基準部材の画像に基づいて補正量
(画像データ撮像装置の角度、距離等)を求めた後、補
正量に基づいて目印データを被測定レールの断面形状デ
ータに変換する処理が容易になり、高精度に断面形状デ
ータに変換できる。
【0010】また、本発明の第5発明は、請求項5に記
載されたとおりのレール断面形状測定方法である。請求
項5に記載のレール断面形状測定方法では、目印と基準
部材を被測定レールの長手方向に対してほぼ垂直な同一
平面上に配置する。請求項5に記載のレール断面形状測
定方法を用いれば、被測定レールの長手方向に対して垂
直な面の断面形状を得ることができる。また、データ処
理で基準部材の画像に基づいて補正量(画像データ撮像
装置の角度、距離等)を求めた後、補正量に基づいて目
印データを被測定レールの断面形状データに変換する処
理が容易になり、高精度に断面形状データに変換でき
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は、レールと列車車輪の接触状
態を示す図である。列車車輪10は、レール20の表面
を、転がり摩擦を持ちながら転がることで列車を進ませ
る。また、列車車輪10は、車輪の脱落防止のために、
フランジ11を備えている。このため、レール20の上
面が列車車輪10と接触し、レール20の内側の側面上
部がフランジ11と接触する。この接触部分が、レール
摩耗部21であり、列車が通過する毎に、徐々に摩耗が
進んでいく。このレール摩耗部21(レールの上面及び
内側の側面上部)を含む断面形状を正確に測定して、摩
耗の進み量及び摩耗限界までの余裕量を判定する。
【0012】図2は、基準部材30の例を示した図であ
る。撮像された画像データ内に写っている基準部材30
の座標を解析することで、撮像時の画像データ撮像装置
の位置を算出して補正量(基準部材30に対する角度、
距離等)を求める。そして、この補正量を用いて、レー
ル上の目印の画像データをレール断面形状データに変換
する。基準部材30の形状等(加工精度等)は、レール
断面形状データの検出精度に大きく影響する。よって、
基準部材30は、温度及び湿度等の環境変化、衝撃及び
曲げ応力等の物理的外力の影響を受けにくい材質で形成
することが好ましい。図2に示した基準部材30は、四
隅をほぼ直角とした長方形をしており、所定の寸法(D
v1〜Dv6、Dh1〜Dh5)で「田」の字状の模様
が描かれている。なお、「田」の字状の部分のみを有す
る基準部材30を用いることもできる。この「田」の字
内には、16個の格子点31が設定される。この格子点
31の座標を用いてデータ処理時の補正量を演算する。
また、格子点31は、確実に補正するために、10個以
上あることが好ましい。
【0013】本実施の形態では、データ処理時には、基
準部材30及び後述するレール上の目印40と、それ以
外のデータ(ノイズ成分)を含んでいる画像データか
ら、まず基準部材30の画像データを抽出する。そのた
め、本実施の形態では、基準部材30の画像データを精
度よく抽出できるようにするために、基準部材30を格
子状の模様(「田」の字状の模様)としている。なお、
基準部材30と目印40は、周辺の被写体に存在しない
模様及び寸法及び色彩(配色)であることが好ましい。
周辺の被写体に存在しない模様または寸法または配色と
することで、撮像された画像データから基準部材30と
目印40の画像データを、短時間に、且つ正確に抽出す
ることができる。
【0014】また、データ処理によって求められたレー
ル断面形状データの精度は、画像データ撮像装置の解像
度と、基準部材の加工精度と、データ処理の演算精度で
決まる。精度を保つためには、定期的に精度検査が必要
であるが、本発明では、画像データ撮像装置の解像度と
データ処理の演算精度は劣化するものではないので、基
準部材30の精度のみを検査すればよい。しかも、基準
部材30は単純な形状と寸法(あるいは模様と寸法)で
構成されているので、検査も容易であり、短時間に検査
を完了できる。また、検査の結果、基準部材30の交換
が必要と判断されても大きなコストを必要としない。従
来の測定装置の検査に比べ、格段に保守(精度維持の検
査)にかける手間とコストを削減できる。なお、本実施
の形態では、画像データ撮像装置には、デジタルカメラ
を用いている。
【0015】次に、レールの断面形状を測定する手順に
ついて説明する。レールの断面形状の測定は、[1.被
測定レールの表面に目印をつける]、[2.目印に対し
て所定の位置に基準部材を設置し、目印と基準部材を同
一画像内に収めて撮像する]、[3.撮像した画像デー
タをデータ処理装置に取り込み、被測定レールの断面形
状データに変換する]の3つの手順で実施される。以
下、順に各手順を説明する。
【0016】[1.被測定レールの表面に目印をつけ
る]図3、図4を用いて、被測定レール20の表面に目
印40をつける方法について説明する。本実施の形態で
は、目印40にテープを用いている。図3、図4は、撮
像位置に対して右側のレールを被測定レール20とした
場合において、目印40をつける位置の例を示してい
る。本実施の形態では、右側のレールを被測定レールと
している。向かって左側のレールを被測定レールとする
場合は、レール長手方向の反対側を撮像位置にして、向
かって右側のレールを被測定レールとすればよい。図3
は、被測定レール20を上面から見た図であり、図4
は、被測定レール20を長手方向から見た図である。ま
ず、目印40をつける前に、被測定レール20のレール
底面の左端に、原点50を設定する。そして、原点50
を通り互いに直交する、x軸(図3、図4の例では左右
方向)、y軸(図3の例では紙面に垂直な方向、図4の
例では上下方向)、z軸(図3の例では上下方向、図4
の例では紙面に垂直な方向)を設定する。この設定で、
x軸は被測定レール20の長手方向に対して直交し、y
軸も同様に直交し、z軸は平行している。
【0017】目印40は、図3に示すように、被測定レ
ール20の上面では、目印40の下端縁線部がx軸にほ
ぼ沿い(図3では、下端縁線部が、被測定レール20の
長手方向に対してほぼ垂直に)、被測定レール20の側
面ではy軸にほぼ平行に(被測定レール20の長手方向
に対してほぼ垂直に)貼りつけられる。目印40を、前
記位置に貼り付けることで、x軸とy軸を含むXY平面
で被測定レール20を切断した断面上に目印40の縁線
部が存在する。この状態を、図5の目印縁線部41に示
す。また、図4に示すように、目印40は、被測定レー
ル20の外周全体につける必要はない。これは、レール
摩耗部分21は、図1に示すように、レールの上面及び
レール内側面の上部のみであるためである。
【0018】[2.目印に対して所定の位置に基準部材
を設置し、目印と基準部材を同一画像内に収めて撮像す
る]次に、被測定レール20につけた目印40に対して
所定の位置に基準部材30を設置する手順について説明
する。図3、図4は、目印40に対して基準部材30を
設置する位置の例をも示している。図3、図4に示すよ
うに、右側のレールを被測定レール20とした場合、基
準部材30の右下端を原点50に一致させ、基準部材3
0の「田」の字模様を含む面が、目印40の縁線部(目
印縁線部41)と同じXY平面上に位置するように設置
する。この状態を、図5の基準部材表面32に示す。な
お、このように設置することにより、原点50から基準
部材30の「田」の字内の格子点31の各座標が特定さ
れる。例えば、原点50の座標を(0、0、0)とする
と、原点50に一番近い格子点(「田」の字の右下の格
子点)の座標は、図2の寸法を用いると、(−Dh1、
Dv2、0)となる。
【0019】次に、被測定レール20につけた目印40
と、基準部材30を、同一画像内に収めて画像データ撮
像装置で撮像する手順について説明する。まず、画像デ
ータに収めるべき被写体について、図5を用いて説明す
る。右側のレールを被測定レール20とした場合、必要
なレール摩耗部21は、レール上面とレール左側面上部
であり、目印縁線部41によって、その外周形状が示さ
れている。また、基準部材で必要な部分は、「田」の字
部分である基準部材表面32である。これら目印縁線部
41と基準部材表面32が、同一画像内に収めるべき被
写体である。
【0020】図5の例に示すように、いま、目印縁線部
41と基準部材表面32はx軸とy軸を含む同一のXY
平面に存在するよう設置されている。この時、作業者
は、画像データ撮像装置60を用いて、目印縁線部41
と基準部材表面32が同一画像内に収まるように、例え
ば、図5に示す画像データ撮像装置60の位置から撮像
する。この時、作業者は、画像データ撮像装置60を用
いて、原点50からx軸/y軸/z軸の各々に対して任
意の距離の位置から撮像し、さらに、x軸/y軸/z軸
の各々に対して任意の角度で回転した方向から撮像す
る。しかし、これらの距離及び角度は、データ処理によ
って、画像データから演算で求めることができるので、
作業者は、撮像時に意識する必要はない。
【0021】図6に、上記に説明した手順で撮像した画
像の例を示す。画像61には、基準部材表面32と目印
縁線部41が収まっている。この画像61上の目印縁線
部41の形状を、XY平面の正面から見た図に変換する
ことによって、被測定レール20の断面形状データを得
る。
【0022】[3.撮像した画像データをデータ処理装
置に取り込み、被測定レールの断面形状データに変換す
る]図7、図8、図9に、作業者が画像データ撮像装置
60を用いて図5に示した位置で撮像した場合の、画像
データ撮像装置60、基準部材表面32、目印縁線部4
1の各位置関係と、画像61に写像された状態の概略図
を示す。なお、実際には、画像61は、x軸/y軸/z
軸の3つの軸に対して回転した位置に存在するが、そこ
までは図示していない。図7は、図5をy軸方向から見
た図であり、左右方向がx軸、上下方向がz軸になる。
図7の例に示すように、XY平面上に存在する基準部材
表面32及び目印縁線部41は、画像61上に、y軸を
基準として角度θyで回転した状態で写像されている。
図8は、図5をx軸方向から見た図であり、左右方向が
z軸、上下方向がy軸になる。図8の例に示すように、
XY平面上に存在する基準部材表面32及び目印縁線部
41は、画像61上に、x軸を基準として角度θxで回
転した状態で写像されている。図9は、図5をz軸方向
から見た図であり、左右方向がx軸、上下方向がy軸に
なる。図9の例に示すように、XY平面上に存在する基
準部材表面32及び目印縁線部41は、画像61上に、
z軸を基準として角度θzで回転した状態で写像されて
いる。
【0023】また、画像61に写像されている基準部材
表面32及び目印縁線部41の各データは、画像データ
撮像装置60からの距離の違いにより、遠近法的にも変
形されている。また、画像データ撮像装置で画像を撮像
した場合、光学倍率に従い、縮小されている。つまり、
基準部材表面32及び目印縁線部41は、変形された状
態で画像61に写像されている。変形の要因は、上記に
説明したように、各x軸/y軸/z軸を基準とした角度
の回転による変形、距離による(遠近法に基づいた)変
形、光学倍率による変形である。これらをすべて補正で
きれば、目印縁線部41をXY平面上に再現でき、被測
定レール20の断面形状を得ることができる。以下に、
その手順を説明する。
【0024】まず、画像61を、データ処理装置に取り
込む。本実施の形態では、画像データ撮像装置にデジタ
ルカメラを用いたので、デジタルカメラから、撮像した
画像データをデータ処理装置(例えば、パソコン)で読
み込む。
【0025】次に、データ処理装置に取り込んだ画像デ
ータから、基準部材表面32の写像のみを抽出する。す
でに説明したように、基準部材30(基準部材表面3
2)は、周辺の被写体に存在しない配色に設定してある
ので、色の違いを利用して抽出する。また、基準部材3
0(基準部材表面32)は、周辺の被写体に存在しない
模様または寸法に設定してあるので、模様または形状等
から抽出してもよく、抽出の方法は種々の方法が可能で
ある。
【0026】次に、抽出された基準部材表面32の写像
から、16個の格子点31の座標を特定する。格子点3
1の座標を特定するには、まず「田」の字模様から直線
を特定する。本実施の形態では、多数決原理に基づいた
ハフ変換を用いて直線を特定する。また、最小2乗法を
用いて直線を特定してもよく、直線を特定する方法は、
種々の方法が可能である。そして、特定した直線の交点
を求める。この場合、「田」の字模様の外形部分の直線
を除き、各直線の交点(16個の格子点に相当する)を
算出し、画像データ中の16個の格子点の各座標を求め
る。
【0027】次に、画像データ中の格子点31の各座標
と、図2に示す格子点31の標準座標(原点50を基準
として正面から見た場合の座標)に基づいて、座標変換
と、遠近法的補正と、光学的倍率補正をすることで、格
子点31の標準座標から画像データ中の格子点の座標に
変換する変換式を求める。本実施の形態では、座標変換
には、公知の技術であるアフィン変換を用いた。また、
遠近法的補正と光学的倍率補正も、公知の技術を用い
た。
【0028】次に、上記変換式の逆変換式を求める。上
記の変換式は、格子点31の標準座標から画像データ中
の格子点の座標に変換する変換式であるため、画像デー
タ中の目印縁線部41の写像からXY平面に写像するた
めの、逆変換式を求める。逆変換式は、公知の技術を用
いて求めることが可能である。
【0029】次に、データ処理装置に取り込んだ画像デ
ータから、目印縁線部41の写像のみを抽出する。すで
に説明したように、目印40も基準部材30(基準部材
表面32)と同様に、周辺の被写体に存在しない配色に
設定してあるので、色の違いを利用して抽出する。
【0030】次に、抽出された目印縁線部41の写像の
データを、逆変換式を用いて断面形状データ(目印縁線
部41をXY平面の正面から見た図)に変換する。以上
に説明した、データ処理装置への画像データの取り込み
処理以降の処理は、予め処理プログラムを搭載したデー
タ処理装置で、自動的に処理することができる。
【0031】次に、上記の手順で求めた、被測定レール
20の断面形状データを、データ処理装置の画面あるい
はデータ処理装置から紙等に出力する。出力する場合、
標準断面形状データ(摩耗がない、初期状態の断面形状
データ)と、限界断面形状データ(摩耗の進み量が限界
に達し、交換を要する断面形状データ)を、予め記憶し
ておき、被測定レール20の断面形状データと同一画面
または同一紙等に出力する。この出力結果70の例を、
図10に示す。
【0032】図10の例に示すように、出力結果70
は、画像データを撮像した撮影日時、撮像した作業者の
撮影者、撮像場所も出力される。この図10の例では、
撮影日時は、2001年2月15日であり、撮影者は、
aaaであり、撮影場所は、AB−154R(A駅−B
駅間の154番目のレールで、A駅から見て右側レー
ル)であることを示している。レール断面形状の出力部
分は、標準断面形状70aと被測定レール断面形状70
bと限界断面形状70cが同一座標に出力される。この
図を見れば、測定されたレールの摩耗進み量が一目で判
断できる。また、同一座標に出力された標準断面形状7
0aと被測定レール断面形状70bと限界断面形状70
cから、摩耗量(標準断面形状70aと被測定レール断
面形状70bとの差)と余裕量(被測定レール断面形状
70bと限界断面形状70cとの差)をデータ処理装置
で自動的に求めて出力することも可能である。図10
は、自動的に求めて出力した例であり、摩耗量は3.0
7mmであり、余裕量は1.63mmであることを示し
ている。
【0033】次に、図10に示した、摩耗量と余裕量と
撮影日時と、被測定レールの使用期間(前回交換された
時期からの期間等)から、限界断面形状70cに達する
時期を推定する。推定は、データ処理装置を用いて、公
知の技術で可能である。この推定結果を、図10の例に
示した「次回交換時期」に出力する。この例では、当該
レールは、bbbb年cc月に前回交換されており、d
ddd年ee月に限界断面形状70cに達すると推定さ
れ、「次回交換時期」に「dddd年ee月」が出力さ
れたことを示している。
【0034】また、被測定レール断面形状70bと限界
断面形状70cを同一座標に出力し、余裕量(被測定レ
ール断面形状70bと限界断面形状70cとの差)をデ
ータ処理装置で判定して、余裕量が所定値未満である場
合に、被測定レールが摩耗限界に達したと判定させるこ
ともできる。また、余裕量を判定するレールの部分を予
め指定しておくことも可能であり、被測定レールが摩耗
限界に達したと判定させる方法は、種々の方法が可能で
ある。
【0035】さらに、図10に示した出力結果70を集
計して、レール管理情報80として出力した例を図11
に示す。図11の例では、レール管理情報80は、A
駅、B駅、C駅、D駅、E駅間の各路線を示している。
レール管理情報80は、各路線のレールの断面形状測定
データの「場所」と「交換時期」を取り込み、例えば、
交換時期6ヶ月以内、交換時期1年以内、未測定等のレ
ール情報を表示する。例えば、図10の例に示したAB
−154Rの場所のレール断面形状測定データは、図1
1に示したAB−154Rデータ80aの部分が対応し
ている。
【0036】このレール管理情報80を用いれば、各レ
ール断面形状測定データを集計して、路線のどの部分の
レールを、いつ交換すべきか一目で確認でき、便利であ
る。また、このレール管理情報80を基に、レールの発
注及び交換作業の計画と実績を管理するレール交換作業
計画/実績情報等を作成することもできる。
【0037】本発明のレール断面形状測定方法は、実施
の形態で説明した方法に限定されず、本発明の要旨を変
更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、目印をつけるには、補助部材としてテープを用
い、テーブをレール表面に貼ったが、紐状の部材を貼っ
たり、塗料等を塗ったりしてもよく、目印をつける方法
は、種々の方法が可能である。また、本発明のレール断
面形状測定方法は、レールの断面形状測定に限らず、実
際に切断して測定できないような、型抜きの型等の摩耗
進み量、変形量等の断面形状測定にも利用でき、種々の
部材の断面形状の測定に利用可能である。また、画像デ
ータ撮像装置には、デジタルカメラを用いたが、光学カ
メラでフィルムに撮影した画像を、スキャナ等でデジタ
ルデータに変換して取り込んでもよく、画像データの撮
像方法及び取り込み方法は、種々の方法が可能である。
また、データ処理装置には、パソコンを用いたが、パソ
コンに限らず、ワークステーション、汎用コンピュータ
等、種々のデータ処理装置が使用可能である。また、デ
ータ処理プログラムの処理内容、処理手順は、種々の処
理内容、処理手順が可能であり、本実施の形態に限定さ
れるものではない。また、基準部材30の形状、模様、
寸法は、種々の形状及び模様及び寸法を使用することが
可能である。また、原点50の設定位置及び基準部材3
0の設置位置は、本実施の形態に示した位置に限らず、
種々の位置に設定及び設置することが可能である。ま
た、目印40(目印縁線部41)と基準部材30(基準
部材表面32)は、本実施の形態に示した位置に限ら
ず、ある特定の位置を予め定めた所定の位置として、配
置することも可能である。また、撮像する場合に、複数
の角度及び位置から、目印40(目印縁線部41)と基
準部材30(基準部材表面32)を含む画像を撮像すれ
ば、任意の位置に目印40(目印縁線部41)と基準部
材30(基準部材表面32)を配置することも可能であ
る。また、出力の形態は、本実施の形態に示した図1
0、図11に限定されるものではない。また、本発明
は、基準部材表面32と目印縁線部41が撮像されてい
る画像データを入力して、画像データ中の基準部材表面
32を抽出し、基準部材表面32の正面図からの変換式
を求め、画像データ中の目印縁線部41を抽出し、抽出
した目印縁線部41を逆変換して目印縁線部41の正面
図データに変換して、目印縁線部41の正面図データを
画面またはプリンタ等に出力する機能を備えた、断面形
状測定装置として構成することも可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜5のい
ずれかに記載のレール断面形状測定方法を用いれば、作
業性がよく(簡単に、短時間で測定可能)、低コストで
被測定レールの断面形状を測定することができるレール
断面形状測定方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レールと列車の車輪の接触状態を示す図であ
る。
【図2】基準部材30の例を示す図である。
【図3】目印40及び基準部材30の位置の例を示す図
である。
【図4】目印40及び基準部材30の位置の例を示す図
である。
【図5】画像データ撮像方法の例を説明する図である。
【図6】画像データの例を示す図である。
【図7】目印縁線部41と基準部材表面32の実際のX
Y平面上の位置と、画像61に写像されている位置の概
略図を示す図である。
【図8】目印縁線部41と基準部材表面32の実際のX
Y平面上の位置と、画像61に写像されている位置の概
略図を示す図である。
【図9】目印縁線部41と基準部材表面32の実際のX
Y平面上の位置と、画像61に写像されている位置の概
略図を示す図である。
【図10】被測定レールの断面形状データを、データ処
理装置の画面あるいはデータ処理装置から紙等に出力し
た例を示す図である。
【図11】被測定レールの断面形状データを基にした、
レール管理情報80の出力例を示す図である。
【符号の説明】
20 レール 21 レール摩耗部 30 基準部材 31 格子点 32 基準部材表面 40 目印 41 目印縁線部 50 原点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小美 博規 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目2番4号 名古屋鉄道株式会社内 (72)発明者 荻野 剛 愛知県名古屋市中村区名駅南三丁目4番26 号 名鉄住商工業株式会社内 (72)発明者 稲垣 明治 愛知県名古屋市中村区名駅南三丁目4番26 号 名鉄住商工業株式会社内 Fターム(参考) 2D057 BA00 2F065 AA52 BB27 CC35 DD06 FF05 JJ26 QQ31 RR07 UU05 UU09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定レールの表面に目印をつけるス
    テップと、 基準部材と目印を含む画像を撮像し、撮像した画像の画
    像データを得るステップと、 画像データに含まれている基準部材データに基づいて、
    画像データに含まれている目印データを被測定レールの
    断面形状データに変換するステップとを備える、ことを
    特徴とするレール断面形状測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレール断面形状測定
    方法であって、更に、被測定レールの断面形状データ、
    標準断面形状データ及び限界断面形状データを同一画面
    または同一媒体に出力するステップを備える、ことを特
    徴とするレール断面形状測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のレール断面
    形状測定方法であって、基準部材は、複数の格子点を有
    する、ことを特徴とするレール断面形状測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のレー
    ル断面形状測定方法であって、画像を撮像するステップ
    では、基準部材を目印に対して予め定められた所定の位
    置に配置した状態で画像を撮像する、ことを特徴とする
    レール断面形状測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のレー
    ル断面形状測定方法であって、目印と基準部材を被測定
    レールの長手方向に対してほぼ垂直な同一平面上に配置
    する、ことを特徴とするレール断面形状測定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004170363A (ja) * 2002-11-22 2004-06-17 Sumitomo Metal Ind Ltd 長尺材のエッジ位置計測方法及びこれを用いた形状計測方法並びにエッジ位置計測装置及びこれを用いた形状計測装置
JP2006258531A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Act Denshi Kk レール断面測定方法及びそれに使用されるレール断面測定装置
JP2012117306A (ja) * 2010-12-02 2012-06-21 Railway Technical Research Institute レール摩耗形状推定装置、レール摩耗形状推定方法、プログラム、記憶媒体

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