JP2002275498A - セラミド配糖体の濃縮方法 - Google Patents

セラミド配糖体の濃縮方法

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JP2002275498A
JP2002275498A JP2001082481A JP2001082481A JP2002275498A JP 2002275498 A JP2002275498 A JP 2002275498A JP 2001082481 A JP2001082481 A JP 2001082481A JP 2001082481 A JP2001082481 A JP 2001082481A JP 2002275498 A JP2002275498 A JP 2002275498A
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ceramide
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hydrolysis
ethanol
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Norimasa Yanai
徳正 矢内
Tsuneyuki Takeda
恒幸 武田
Shinsuke Mitsuyoshi
新介 三吉
Yuji Shimada
裕司 島田
Yoshi Watanabe
嘉 渡辺
Hisahiro Nagao
寿浩 永尾
Akio Sugihara
耿雄 杉原
Yoshio Tominaga
嘉男 富永
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Showa Sangyo Co Ltd
Osaka City
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Showa Sangyo Co Ltd
Osaka City
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 植物原料からセラミド配糖体の高濃度品を、
工業的に量産可能に調製する濃縮方法を提供する。 【解決手段】 植物原料を加水分解し、油分を回収する
工程、該油分を蒸留に供し、蒸留残渣を得る工程及び該
蒸留残渣に、エタノール、アセトン等の有機溶媒を加え
溶剤分別する工程、溶剤分別する工程の後に第2の有機
溶剤を加えて溶剤分別する工程を組み合せセラミド配糖
体を濃縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミド配糖体を
濃縮する方法に関する。より詳細には、加水分解、蒸
留、および溶剤分別の各工程を組み合わせることによっ
て、植物原料からのセラミド配糖体を濃縮する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】植物油を精製する際に発生する油滓(油
粕)は、リン脂質、中性脂質(トリグリセリド、ジグリ
セリド、モノグリセリド)、脂肪酸を主成分とし、糖脂
質も10%程度含んでいる。糖脂質としては、セラミド配
糖体(セレブロシド:スフィンゴシンに脂肪酸および単
糖が結合したもの)、ステリル(アシル)グリコシド
(ステロールに糖および脂肪酸が結合したもの)、ジグ
リコシルジグリセリドなどが挙げられる。
【0003】このうち、セラミド配糖体は、肌に対する
保湿効果などが優れていることが知られており、従来か
ら化粧品分野でクリーム、乳液などに利用されてきた。
また、セラミド配糖体は、皮膚の保湿性向上に役立つ以
外に、コラーゲンの分解抑制、メラニンの生成抑制など
の作用を持つため、皮膚の機能向上に優れた効果を発揮
すると考えられている。
【0004】従来は、化粧品原料として、合成セラミド
および動物性セラミド(ガラクトシルセラミド)が使用さ
れていたが、最近では天然志向および狂牛病の恐れか
ら、植物性セラミド(グルコシルセラミド)も利用される
ようになってきている。
【0005】セラミド配糖体の植物原料からの工業的な
調製方法に関しては、特表平6-507653および特開平11-9
2781に、アルコールまたはヘキサンなどの溶剤を利用し
た方法が開示されている。しかし、これらの方法ではセ
ラミド配糖体(糖脂質)とリン脂質との分離に限界があ
り、セラミド配糖体の濃縮度が充分ではなかった。
【0006】一方、特許第3012259および特開2000-8039
4には、架橋結合ポリマーまたはシリカゲルなどの吸着
剤を使用した、クロマト分離によるセラミド類の分離法
が開示されている。クロマト分離法は、高濃度品を得ら
れるものの、量産化および生産コストの点では工業的に
非常に不利である。
【0007】植物油からの機能性油脂の製造(エステル
交換油脂)および脂溶性成分の機能変換(ステロール)
に用いられている技術として、エステル化が挙げられ
る。例えば、特開2000-8075には、1,3位特異的なリパー
ゼを用いて油脂のエステル交換を行い、飽和脂肪酸と不
飽和脂肪酸とを特定比率で含有する、低カロリーかつ常
温で液状である機能性油脂が開示されている。また、特
開2001-40388には、リパーゼを用いて植物ステロールを
エステル化した、溶解性の高い、結晶が析出しにくい植
物ステロール脂肪酸エステル組成物が開示されている。
【0008】また、脂肪酸を濃硫酸でエステル化し、脂
肪酸エステルとして沸点を低くした後、蒸留操作によっ
て除去し、トコフェロール、オリザノールなどの脂質中
の機能成分の濃縮を行うという技術も公知である。例え
ば、「食用油製造の実際」178頁〜、幸書房、1988年に
は、トコフェロールの濃縮に関する工業的な生産技術が
紹介されている。具体的には、トコフェロール含有スカ
ム油に、5倍容のメタノールを加え、濃硫酸を触媒とし
てメチルエステル化し、遠心式の分子蒸留により、トコ
フェロールを濃縮する技術である。しかし、このトコフ
ェロールを含有する植物油をエステル化してトコフェロ
ールを濃縮する技術をセラミド配糖体の濃縮に応用する
ことに対しては何の示唆もなく、実際のセラミド配糖体
の濃縮にこの技術が応用されたとの報告もない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、食用油脂の副
産物として主に飼料用途に多く使用されている原料(例
えば、油滓またはレシチン)から、有用性の高いセラミ
ド配糖体の高濃度品を、工業的に量産可能な調製方法が
求められている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、大豆油、
菜種油などの製造における副産物の利用として、糖脂質
の一種であるセラミド配糖体に着目し、高濃度のセラミ
ド配糖体を得る方法について検討した。その結果、加水
分解、蒸留、および溶剤分別の各工程を組み合わせるこ
とによって、セラミド配糖体の濃度を向上させ得ること
を見出した。さらに、これまでセラミド配糖体濃縮には
用いられていなかったエステル化工程も組み合わせるこ
とによって、より高濃度のセラミド配糖体が得られるこ
とも見出した。
【0011】すなわち、本発明は、植物原料からセラミ
ド配糖体を濃縮する方法であって、該植物原料を加水分
解し、油分を回収する工程;該油分を蒸留に供し、蒸留
残渣を得る工程;および該蒸留残渣に有機溶媒を加えて
溶剤分別する工程、を含む、方法を提供する。
【0012】好ましい実施態様では、上記有機溶媒はエ
タノールである。
【0013】他の好ましい実施態様では、上記溶剤分別
する工程の後に、溶剤分別物に第2の有機溶媒を加えて
溶剤分別する工程をさらに含む。
【0014】好ましい実施態様では、上記有機溶媒およ
び第2の有機溶媒は、両方ともエタノールであるか、ま
たはいずれか一方がアセトンでありそして他方がエタノ
ールである。
【0015】また、本発明は、植物原料からセラミド配
糖体を濃縮する方法であって、該植物原料を加水分解
し、油分を回収する工程;該油分に有機溶媒を加えて溶
剤分別する工程;および該溶剤分別物を蒸留に供し、蒸
留残渣を得る工程、を含む、方法を提供する。
【0016】好ましい実施態様では、上記有機溶剤はエ
タノールである。
【0017】好ましい実施態様では、上記蒸留残渣を得
る工程の後に、蒸留残渣に第2の有機溶媒を加えて溶剤
分別する工程をさらに含む。
【0018】好ましい実施態様では、上記第2の有機溶
媒は、エタノールまたはアセトンである。
【0019】さらに好ましい実施態様では、上記植物原
料を加水分解し、油分を回収する工程は、該植物原料を
加水分解し、該加水分解物を低級アルコールと反応させ
て、得られる油分を回収する工程である。
【0020】好ましい実施態様では、上記加水分解は、
酵素を用いて行われる。
【0021】より好ましい実施態様では、上記酵素は、
リパーゼ、ホスホリパーゼA1、ホスホリパーゼA2、
およびホスホリパーゼBからなる群より選択される少な
くとも1種である。
【0022】好ましい実施態様では、上記植物原料は、
大豆、菜種、小麦、米、およびとうもろこしからなる群
より選択される植物に由来する。
【0023】本発明はまた、上記の方法によって得られ
る、セラミド配糖体濃縮物を提供する。
【0024】好ましい実施態様では、上記セラミド配糖
体濃縮物中のセラミド配糖体の濃度は少なくとも4重量
%である。
【0025】本発明はさらに、上記セラミド配糖体濃縮
物を含有する、化粧品素材を提供する。
【0026】本発明はさらに、上記セラミド配糖体濃縮
物を含有する、食品を提供する。
【0027】
【発明の実施の形態】(セラミド配糖体)セラミドは、
スフィンゴシン塩基のアミノ基に脂肪酸が酸アミド結合
したものであり、セラミド配糖体とは、セラミドの1位
のヒドロキシル基に単糖が結合したものをいう。本発明
において、セラミド配糖体とは、各種の単糖が結合した
セラミド配糖体の混合物をいうが、一般的には、主とし
てグルコシルセラミドが含まれている。
【0028】(植物原料)本発明で用いる植物原料に
は、セラミド配糖体を含有する植物原料であれば、特に
限定されないが、代表的には、穀類(小麦、米、とうも
ろこし)、油糧種子(大豆、菜種)などが用いられる。
これらは、全粒またはその一部を使用してもよいし、粉
状または細片の形態にしたものを使用してもよい。特
に、油糧種子の製油工程から副産物として発生する油滓
(抽出油滓、脱ガム油滓、ソーダ油滓など)を利用する
ことが好ましい。また、小麦胚芽、トウモロコシ胚芽な
どの親水性溶媒抽出物を利用することもできる。さら
に、脱ガム油滓を乾燥させたレシチンを利用することも
できる。例えば、大豆油を精製する際に発生する油滓
は、リン脂質、中性脂質、脂肪酸を主成分とし、セラミ
ド配糖体は0.3〜0.5%程度含まれている。その他、セラ
ミド配糖体が、別の製法で分離、製品化されているもの
を原料としてもよい。
【0029】(セラミド配糖体の濃縮方法)本発明の方
法は、まず、植物原料を加水分解して、油分を回収し、
次いで、この油分を蒸留−溶剤分別、あるいは溶剤分別
−蒸留する工程、を含んでいる。さらに、加水分解終了
後に加水分解物をエステル化する工程を含んでいてもよ
い。すなわち、例えば、これに限定されるわけではない
が、 加水分解→蒸留→溶剤分別; 加水分解→溶剤分別→蒸留; 加水分解→エステル化→蒸留→溶剤分別;および 加水分解→エステル化→溶剤分別→蒸留;のプロセスが
挙げられる。油分の回収は、加水分解後に行われる。
【0030】加水分解の主な目的は、油分中の脂質(例
えば、中性脂質、リン脂質など)から脂肪酸を遊離させ
ることにある。加水分解には、酸あるいはアルカリによ
る化学的な加水分解、および酵素(例えばリパーゼな
ど)を用いる、生物学的加水分解の両方が含まれる。
【0031】エステル化の主な目的は、遊離した脂肪酸
を脂肪酸エステルとして除去しやすくすることである。
【0032】また、加水分解とエステル化を同時に行う
こともできる。このような場合、上記に加えて、さら
に、例えば、 加水分解およびエステル化→蒸留→溶剤分別;および 加水分解およびエステル化→溶剤分別→蒸留;のプロセ
スが挙げられる。なお、これらの場合は、加水分解物を
直接エステル化するので、油分の回収は、加水分解およ
びエステル化後に行われる。この加水分解とエステル化
を同時に行う工程は、例えば、リパーゼなどの酵素を用
いる加水分解反応において、低級アルコールを添加する
ことにより行われる。この反応においては、pHなどの
反応条件を変化させることなく、連続的に脂肪酸をエス
テル化することができる。
【0033】なお、上記のセラミド配糖体の濃縮方法に
おいて、酵素(リパーゼ)を用いる場合、後述のよう
に、低級アルコール存在下行われることがあるので、加
水分解工程とエステル化工程を厳密に区別する必要はな
く、加水分解およびエステル化→ (回収した油分の)エ
ステル化のプロセスもまた、本発明のセラミド配糖体の
濃縮方法に含まれることが理解される。
【0034】蒸留の主な目的は、脂肪酸あるいは脂肪酸
エステルの除去である。また溶剤分別の主な目的は、中
性脂質とリン脂質分解物、あるいはこれらの未分解物の
除去である。これらの加水分解、エステル化、蒸留、溶
剤分別などの工程を組み合わせることによって、実施例
に示すように、元の含量の10倍以上の濃度のセラミド
配糖体を含有する、セラミド配糖体濃縮物を得ることが
できる。以下、これらの工程を説明する。
【0035】1.加水分解工程 加水分解の目的は、油分中の脂質、特に、リン脂質を脂
肪酸に分解することである。加水分解には、酸(塩酸、
硫酸など)、アルカリ(苛性ソーダなど)、および酵素
のいずれも用いることができる。原材料の物性、コス
ト、および環境的な側面からは、常温で、穏やかな条件
で反応が進行する酵素を用いることが好ましい。
【0036】酵素としては、脂質(特にリン脂質のアシ
ルエステル結合)を加水分解できる酵素であればどのよ
うなものでも用いることができる。例えば、リパーゼ
(いわゆるトリアシルグリセロールリパーゼ)、ホスホ
リパーゼなどが挙げられる。コストの面からはリパーゼ
が特に好ましい。また、加水分解とエステル化を同時に
行う場合も、リパーゼが特に好ましい。ホスホリパーゼ
としては、ホスホリパーゼA1、ホスホリパーゼA2、
ホスホリパーゼBなどが挙げられる。リゾホスホリパー
ゼ、ホスホリパーゼC、ホスホリパーゼDを併用しても
よい。
【0037】用いる酵素の起源は問わない。リパーゼの
場合は、例えば、カンディダ(Candida)属、リゾプス
(Rhizopus)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、
およびシュードモナス(Pseudomonas)属に由来するも
のが用いられるが、限定されない。ホスホリパーゼの場
合は、上記起源のものに加え、豚膵臓由来のものが用い
られる。これらの酵素は、市販されているものが多く、
これらの市販の酵素が用いられる。
【0038】酵素を用いる加水分解条件に制限はなく、
用いる酵素の性質に応じた反応系を用いればよい。な
お、リパーゼの添加量は、用いる植物原料中の脂質の量
を考慮して決定すればよい。例えば、大豆レシチンを用
いる場合、大豆レシチンに対し、50U/g以上を加え
る。なお、リパーゼの1ユニット(U)とは、オリーブ油
を基質として37℃、pH7.0の条件下、1分間に1μmolの
脂肪酸を遊離する酵素量をいう。
【0039】なお、加水分解時に、反応液の粘度を調整
し、かつ乳化状態を維持し、反応効率を上げる目的で、
脂肪酸、水、エタノールなどの低級アルコール類などを
適宜添加してもよい。低級アルコールを加えることによ
って、乳化している油層(油滴)の親水性および水の疎
水性が高まって、リパーゼによる中性脂質などの加水分
解反応が促進され、そして、連続的に脂肪酸のエステル
化が行われる。
【0040】酸あるいはアルカリによる加水分解の条件
は、脂質(特にリン脂質)のアシルエステル結合が充分
に分解されれば特に制限はない。なお、酵素による加水
分解時と同様、反応液の粘度を調整し、かつ乳化状態を
維持し、反応効率を上げる目的で、脂肪酸、水、エタノ
ールなどの低級アルコール類などを適宜添加してもよ
い。
【0041】アルカリ分解の場合、例えば、以下に制限
されないが、アルカリ添加量は油分に対し2〜20重量
%であり、水を2〜10重量%、エタノールを1〜20
倍量加え、反応温度は室温〜80℃、反応時間は1〜4
8時間である。
【0042】2.エステル化工程 エステル化の目的は、加水分解によって遊離した脂肪酸
を、脂肪酸よりも沸点の低い脂肪酸エステルに変換し
て、除去しやすくすることである。
【0043】エステル化は、加水分解後の反応液に、リ
パーゼと低級アルコールを添加することによって行われ
る。そのため、エステル化工程を行う場合、先に行われ
る加水分解工程は、リパーゼを用いて行われることが好
ましい。エステル化は、上記のように、リパーゼによる
加水分解時に、低級アルコールを共存させて行うことも
でき、脂肪酸エステルが得られる。すなわち、低級アル
コール類の添加という簡易な工程を加えるだけで、エス
テル化が行われ、濃縮度の高いセラミド配糖体を得るこ
とができる。
【0044】低級アルコールとしては、メタノール、エ
タノール、イソプロパノールなどが挙げられるが、エタ
ノールが好ましい。また、低級アルコールの添加量は、
加水分解反応液中の脂肪酸の等倍〜10倍モル等量、好
ましくは2倍〜5倍モル等量である。エステル化工程の
反応時間は、4〜72時間、好ましくは24〜48時間
である。
【0045】酸あるいはアルカリによる加水分解、ある
いは酵素(リパーゼ)による加水分解および/またはエ
ステル化終了後、反応液に塩(NaClなど)および/また
は低級アルコール(例えば、エタノール)を添加して、
加熱沸騰(30分間程度)させてもよい。その後、室温に
て静置(1日程度)して油層と水層とを分離する。この
際、適量の低級アルコール(例えば、エタノール)を加
えると、油層と水層とが分離しやすくなる。次いで、油
層から油分を回収し、溶剤分別工程または蒸留工程また
はエステル化工程に供する。蒸留工程に供する際は、突
沸を防止するため、油分を減圧下で加熱処理して水分お
よび溶剤を極力除去することが好ましい。
【0046】3.蒸留工程 蒸留の目的は、脂肪酸、脂肪酸エステルなどの低沸点物
質とセラミド配糖体(糖脂質)などの高沸点物質とを、
沸点の違いを利用して分離し、そして低沸点物質を除去
することである。脂肪酸は、植物原料中に元来存在する
もの、および加水分解で発生したもののどちらとも含
む。蒸留することにより、残渣中にセラミド配糖体が濃
縮される。この際、脂肪酸、脂肪酸エステルなどの低沸
点物質が留去されることによって蒸留残渣が硬化して操
作性が低下することを防止するために、溶剤分別工程で
分離可能なトリグリセリド、ジグリセリドなどの中性脂
質を適宜添加しても構わない。
【0047】蒸留は、どのような装置を用いて行っても
よく、例えば、薄膜式または遠心式蒸留装置を使用する
ことができる。低真空度の蒸留装置を用いる場合も脂肪
酸などを除去することは可能であるが、高真空度の蒸留
装置(分子蒸留装置)を使用することが好ましい。除去さ
れた脂肪酸は、前述の加水分解工程の反応調整剤とし
て、再利用してもよい。
【0048】4.溶剤分別工程 溶剤分別は、溶剤に対する溶解性が、セラミド配糖体と
中性脂質およびリン脂質分解物とで異なることを利用し
て、これらの物質とセラミド配糖体とを分離する目的で
行われる。溶剤には、親水性有機溶媒が用いられる。親
水性有機溶媒としては、エタノール、メタノールなどの
低級アルコール類およびアセトンが用いられ、好ましく
はエタノールが用いられる。溶剤分別は、異なる有機溶
剤を用いて2段階で行ってもよい。例えば、エタノール
処理工程とアセトン処理工程とを組み合わせて行う。こ
の方法は、エタノールが中性脂質およびリン脂質分解物
の除去に適しており、一方、アセトンが中性脂質および
脂肪酸の除去に適していることを利用するものである。
もちろん、エタノール処理工程のみでも繰り返し行うこ
とにより、濃縮度の高いセラミド配糖体が得られる。し
かし、エタノール処理工程とアセトン処理工程とを併用
すると、さらに濃度の高いセラミド配糖体を得ることが
できる。ただし、大量の脂肪酸の存在下でアセトン処理
を行うと、セラミド配糖体がアセトンに溶解するので、
アセトン処理は蒸留工程の後に行うことが好ましい。必
要成分の回収および濃縮は、遠心分離、減圧(加熱)留
去などの当業者が通常用いる方法によって行われる。
【0049】5.上記各工程の組み合わせ 本発明のセラミド配糖体濃縮物の製造方法は、少なくと
も加水分解工程、蒸留工程、および溶剤分別工程(エタ
ノール処理工程、アセトン処理工程など)を組み合わせ
ることである。ここで、加水分解工程は最初に行われる
ことが必須である。しかし、蒸留工程および溶剤分別工
程は、どちらを先に行ってもよい。溶剤分別工程は、何
度繰り返してもよいが、少なくとも1回はエタノール処
理工程であることが好ましい。アセトン処理工程を併用
する場合は、蒸留工程の後にアセトン処理を行うほう
が、より効果的に濃縮物を得ることができる。また、加
水分解終了後に、エステル化工程を含んでいてもよい。
エステル化工程を含む場合、加水分解により生じる脂肪
酸を脂肪酸エステルにすることにより、蒸留の精度が向
上し、全体的にセラミド配糖体の収率が向上する。
【0050】すなわち、代表的には、本発明の方法は、
加水分解工程→蒸留工程→溶剤分別工程;加水分解工程
→蒸留工程→溶剤分別工程→溶剤分別工程;加水分解工
程→溶剤分別工程→蒸留工程;加水分解工程→溶剤分別
工程→蒸留工程→溶剤分別工程;および加水分解工程→
エステル化工程→溶剤分別工程→蒸留工程→溶剤分別工
程のいずれかで行われ得る。エステル化工程は、加水分
解工程と同時に行われてもよい。
【0051】例えば、本発明の方法は、以下の順で工程
を組み合わせて行われることが好ましい: 加水分解工程→蒸留工程→エタノール処理工程; 加水分解工程→蒸留工程→エタノール処理工程→アセト
ン処理工程; 加水分解工程→蒸留工程→エタノール処理工程→エタノ
ール処理工程; 加水分解工程→蒸留工程→アセトン処理工程→エタノー
ル処理工程; 加水分解工程→エタノール処理工程→蒸留工程; 加水分解工程→エタノール処理工程→蒸留工程→エタノ
ール処理工程;および 加水分解工程→エタノール処理工程→蒸留工程→アセト
ン処理工程。 さらに、上記のいずれの組み合わせにおいても、エステ
ル化工程が、加水分解工程と同時にまたは加水分解工程
に続いて行われてもよい。
【0052】このようにして得られるセラミド配糖体濃
縮物は、セラミド配糖体の濃度が少なくとも4重量%で
あり、好ましくは少なくとも6重量%である。あるい
は、植物原料中のセラミド配糖体含量の少なくとも8
倍、好ましくは12倍の含量である。
【0053】(セラミド配糖体濃縮物の用途)本発明で
得られたセラミド配糖体濃縮物は、セラミド配糖体を含
む糖脂質の含量が高いので、食品、健康食品、化粧品な
どの好ましい成分として用いられる。また、セラミド配
糖体を含有する従来品は、含まれるリン脂質または中性
脂質のいずれかの含量が極端に高いのに対し、本発明の
セラミド配糖体濃縮物は、これらがバランスよく含まれ
ている。そのため、本発明のセラミド配糖体濃縮物は、
水への溶解性および分散性が非常に高く、乳化性にも優
れている。したがって、食品加工、品質保持などの面
で、従来品よりも優れている。
【0054】具体的には、例えば、飲料、ドレッシン
グ、パン、ケーキ、各種調味料、サプリメントなどの食
品、健康食品、乳液、ハンドクリーム、ローション、エ
ッセンス、シャンプーなどが挙げられる。
【0055】これらの食品、化粧品類は、当業者が通常
用いる手段によって製造することができる。セラミド配
糖体の添加量は、特に限定されないが、セラミド配糖体
の量として0.001重量%〜5重量%程度となるように添
加することが適切である。食品の場合、好ましくは、セ
ラミド配糖体として0.001〜2重量%、より好ましくは
0.002〜1重量%である。また、化粧品の場合、好まし
くは、セラミド配糖体として0.01〜3重量%、より好ま
しくは0.05〜1重量%である。
【0056】以下、実施例によって本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。
【0057】
【実施例】(セラミド配糖体の定量方法) (試料の調製)試料をクロロホルム:メタノール=2:1
(v/v)に溶解して5〜200mg/ml溶液を調製した。スタン
ダードとして、グルコシルセラミド(シグマ社製)をク
ロロホルム:メタノール=2:1(v/v)に溶解して1mg/ml
溶液を調製した。
【0058】(定量)試料溶液およびスタンダード溶液
をTLCプレートにスポットし、クロロホルム:メタノー
ル:水=40:10:1(v/v/v)を用いて展開した。展開した
TLCプレートを風乾させた後、50%硫酸溶液を噴霧し、1
50〜180℃で加熱して発色させた。発色させたTLCプレー
トを画像解析ソフト レーンアナライザー(ATTO(株)社
製)にて定量した。なお、スタンダードは、異なる量を
3点スポットして、検量線を作成した。
【0059】(比較例1) 原料:大豆レシチン 工程:溶剤分別工程のみ(エタノール→アセトン)
【0060】溶剤分別工程:大豆レシチン(グルコシル
セラミド含量:0.5重量%) 200gに95%エタノール1000
gを加え、70℃にて1時間攪拌抽出した。次に、遠心分
離によって分離液(エタノール層)を回収し、20℃にて
16時間放置した。20℃にて発生した不溶物を遠心分離で
除去した後、分離液を真空薄膜乾燥に供した。そして、
得られた乾燥物58gにアセトン600gを加え、室温(15〜
20℃)にてホモジェナイザー(日音医理科機器製作所ヒス
コトロン)を使用して攪拌分散させた。遠心分離によっ
て分散液中の分散物を回収し、真空乾燥に供することに
よって、セラミド配糖体を含有する乾燥組成物38g(グ
ルコシルセラミド含量:2.0重量%)を得た。
【0061】(比較例2) 原料:大豆レシチン 工程:加水分解工程→溶剤分別工程(エタノール)
【0062】加水分解工程:大豆レシチン(グルコシル
セラミド含量:0.5重量%) 200gおよび水(大豆レシチ
ンに対してリパーゼ5000U/gを含む) 200gを混合乳化
し、30℃にて72時間加水分解した。加水分解終了後に油
水分離を行って油分を回収した。なお、この比較例およ
び以下の比較例ならびに実施例において使用したリパー
ゼはトリアシルグリセロールリパーゼ(名糖産業(株)
社製)である。
【0063】溶剤分別工程:回収した油分に95%エタノ
ール400gを混合し、遠心分離によって不溶物を除去し
た。さらに、ロータリーエバポレーターを使用して40〜
60℃にて油分中のエタノールを減圧留去し、油状の残留
物 110g(グルコシルセラミド含量:0.7重量%)を得
た。
【0064】(比較例3) 原料:大豆レシチン 工程:加水分解工程→蒸留工程
【0065】加水分解工程:大豆レシチン(グルコシル
セラミド含量:0.5重量%) 300g、大豆脂肪酸900g、
および水(大豆レシチンに対してリパーゼ6500U/gを
含む)1200gを混合乳化し、30℃にて72時間加水分解し
た。加水分解終了後、油水分離を行って、油分を回収し
た。
【0066】蒸留工程:脱水後の油分を分子蒸留(180
〜200℃、0.2mmHg以下)に供して、低沸点物質(留分)
と高沸点物質(蒸留残渣)とに分けた。主に脂肪酸を留分
に回収し、セラミド配糖体を含む糖脂質を蒸留残渣65g
に回収した(グルコシルセラミド含量:1.6重量%)。
【0067】(実施例1) 原料:大豆レシチン 工程:加水分解工程→蒸留工程→溶剤分別工程(エタノ
ール→アセトン)
【0068】加水分解工程:比較例3と同じであった。
【0069】蒸留工程:比較例3と同じであった。
【0070】溶剤分別工程:比較例3において得られた
蒸留残渣50gに95%エタノール250gを加え、70℃にて
1時間攪拌した。次に、20℃にて16時間静置し、発生し
た不溶物を遠心分離によって除去した。遠心分離液を真
空薄膜乾燥に供してエタノールを留去した。得られた乾
物(グルコシルセラミド含量:6.1重量%)にアセトン250
gを加えてホモジェナイザー(日音医理科機器製作所ヒ
スコトロン)で攪拌分散させた。遠心分離によって分散
液中の分散物を沈殿物として回収し、回収した沈殿物を
真空乾燥に供することによって、セラミド配糖体を含有
する乾燥物4g(グルコシルセラミド含量:11.2重量%)
を得た。
【0071】(実施例2) 原料:大豆油滓 工程:加水分解工程→溶剤分別工程(エタノール)→蒸
留工程
【0072】加水分解工程:大豆抽出油滓(脱ガム油滓)
500g(グルコシルセラミド含量:0.4重量%、水分:24
重量%)、および水(大豆抽出油滓に対してリパーゼ600
0U/gを含む)500gを混合乳化し、35℃にて72時間加
水分解した。油水分離後、油分を回収した。
【0073】溶剤分別工程:回収した油分に95%エタノ
ール1000gを混合し、遠心分離によって不溶物を除去し
た。回収液は、減圧加熱によりエタノールおよび水を除
去し、遠心分離により不溶物を除去した。
【0074】蒸留工程:得られた油分を分子蒸留(180〜
200℃、0.2mmHg以下)に供して、セラミド配糖体濃縮物
を含む蒸留残渣25g(グルコシルセラミド含量:4.2重量
%)を得た。
【0075】(実施例3) 原料:大豆油滓 工程:加水分解工程→溶剤分別工程(エタノール)→蒸
留工程→溶剤分別工程(アセトン)
【0076】加水分解工程:実施例2と同じであった。
【0077】溶剤分別工程(エタノール):実施例2と
同じであった。
【0078】蒸留工程:実施例2と同じであった。
【0079】溶剤分別工程(アセトン):実施例2にお
いて得られた蒸留残渣20gに、アセトン200gを加え、
ホモジェナイザー(日音医理科機器製作所ヒスコトロン)
で攪拌分散させた。分散液から遠心分離によって分散物
を沈澱として回収した。回収した沈澱を真空乾燥に供し
て、セラミド配糖体を含有する乾燥物7g(グルコシル
セラミド含量:10.5重量%)を得た。
【0080】(実施例4) 原料:菜種抽出油滓 工程:加水分解工程→溶剤分別工程(エタノール)→蒸
留工程
【0081】加水分解工程:菜種油の精製工程(脱ガム)
において発生する抽出油滓(グルコシルセラミド含量:
0.3重量%、水分:38重量%)300g、大豆脂肪酸600
g、および水(菜種抽出油滓に対してリパーゼ7000U/
gを含む)700gを混合乳化し、30℃にて72時間加水分
解した。反応液を油水分離した後、油分を回収した。
【0082】溶剤分別工程:回収した油分に95%エタノ
ール2000gを混合し、遠心分離によって不溶物を除去し
た。回収液は、減圧加熱によりエタノールと水を除去し
た。
【0083】蒸留工程:脱エタノールおよび脱水後の油
分を、真空蒸留(250℃、1〜5mmHg)に供して、セラ
ミド配糖体を含む蒸留残渣13g(グルコシルセラミド含
量:4.0重量%)を回収した。
【0084】(実施例5) 原料:大豆油滓 工程:加水分解工程→エステル化工程→溶剤分別工程
(エタノール)→蒸留工程→溶剤分別工程(アセトン)
【0085】加水分解工程:大豆抽出油滓(脱ガム油滓)
700g(グルコシルセラミド含量:0.4重量%、水分:24
重量%)、および水(大豆抽出油滓に対してリパーゼ500
0U/gを含む)500gを混合乳化し、35℃にて48時間加
水分解した。
【0086】エステル化工程:加水分解終了後、さらに
95%エタノール200gを加えて、35℃にて24時間反応さ
せ、反応液中の脂肪酸をエチルエステル化した。油水分
離後、油分を回収した。
【0087】溶剤分別工程(エタノール):実施例2と
同じであった。
【0088】蒸留工程:実施例2と同じであった。セラ
ミド配糖体濃縮物を含む蒸留残渣32g(グルコシルセラ
ミド含量:5.0重量%)を得た。
【0089】溶剤分別工程(アセトン):実施例3と同
じであった。セラミド配糖体を含有する乾燥物6g(グ
ルコシルセラミド含量:14.9重量%)を得た。
【0090】(実施例6) 原料:大豆油滓 工程:加水分解工程→溶剤分別工程(エタノール1)→
蒸留工程→溶剤分別工程(エタノール2)
【0091】加水分解工程:実施例2と同じであった。
【0092】溶剤分別工程(エタノール1):実施例2
の溶剤分別工程(エタノール)と同じであった。
【0093】蒸留工程:実施例2と同じであった。
【0094】溶剤分別工程(エタノール2):実施例2
において得られた蒸留残渣20gに、95%エタノール100
gを加え、遠心分離によって不溶物を除去した。回収液
を真空乾燥に供して、セラミド配糖体を含有する乾燥物
8g(グルコシルセラミド含量:9.7重量%)を得た。
【0095】以下の表1に、上記比較例および実施例に
おいて得られた各試料のセラミド配糖体(グルコシルセ
ラミド)含量を示す。
【0096】
【表1】
【0097】実施例では、いずれも元の原料中のセラミ
ド配糖体含量の10倍以上に濃縮されており、少なくとも
上記の3つの工程(加水分解、蒸留、および溶剤分別)
を組み合わせることが有効であることが示された。ま
た、エステル化工程および溶剤分別工程(アセトン)を
適宜組み合わせることによって、さらに濃縮度の高いセ
ラミド配糖体濃縮物を得ることができることが示され
た。
【0098】(実施例7)飲料の製造 実施例1で製造したセラミド配糖体濃縮物を用い、以下
の配合(単位:重量%)で、飲料を製造した。配合された
セラミド配糖体濃縮物が、飲料の味および色に影響を与
えることはなかった。
【0099】 オレンジ果汁 5.0 果糖ぶどう糖液 11.0 クエン酸 0.2 L−アスコルビン酸 0.02 香料 0.2 セラミド配糖体濃縮物 0.02 水 83.56
【0100】(実施例8)化粧品の製造 実施例1で製造したセラミド配糖体濃縮物を用い、以下
の配合(単位:重量%)で、当業者が通常用いる方法によ
りクリームを製造した。配合されたセラミド配糖体濃縮
物が、クリームのにおいおよび色に影響を与えることは
なかった。
【0101】 セトステアリルアルコール 3.5 スクワラン 40.0 ミツロウ 3.0 還元ラノリン 5.0 セラミド配糖体濃縮物 0.5 エチルパラベン 0.3 ステアリン酸モノグリセリド 2.0 香料 0.05 トラネキサム酸ヘキシルアミド 5.0 リン酸ピリドキサール 0.1 1,3−ブチレングリコール 5.0 グリセリン 5.0 精製水 30.55
【0102】
【発明の効果】主に飼料として使用されている油滓など
を原料として、美容効果の高いセラミド配糖体を、従来
の方法に比べて安価かつ高濃度に生産できる。また、本
発明のセラミド配糖体を用いると、製品中の不純物の量
を減らすことができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 C07H 15/04 E 4H059 C07H 15/04 A23L 2/26 (72)発明者 武田 恒幸 茨城県つくば市桜1丁目16番地 昭和産業 株式会社総合研究所バイオ研究センター内 (72)発明者 三吉 新介 茨城県つくば市桜1丁目16番地 昭和産業 株式会社総合研究所バイオ研究センター内 (72)発明者 島田 裕司 大阪府大阪市東住吉区北田辺4丁目6番13 号 (72)発明者 渡辺 嘉 大阪府大阪市城東区森之宮2丁目7番809 号 (72)発明者 永尾 寿浩 大阪府大阪市生野区生野西4丁目18番6号 (72)発明者 杉原 耿雄 兵庫県伊丹市千僧6丁目87番地 (72)発明者 富永 嘉男 大阪府大阪市西淀川区歌島2丁目7番2号 Fターム(参考) 4B017 LC03 LG02 LK11 LP01 LP06 4B018 LB08 MD42 ME14 MF01 MF12 4B064 AF41 CA21 CB03 CB04 CB26 CC03 CD22 CE01 CE08 DA10 DA20 4C057 AA06 AA07 BB02 DD01 JJ09 4C083 AA082 AC022 AC072 AC122 AC422 AC482 AC641 AC642 AD392 AD512 AD632 CC05 FF01 4H059 BA12 BA22 BA52 BB15 BB22 BB44 BB45 BC44 BC48 CA13 CA18 CA38 EA21

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物原料からセラミド配糖体を濃縮する
    方法であって、 該植物原料を加水分解し、油分を回収する工程;該油分
    を蒸留に供し、蒸留残渣を得る工程;および該蒸留残渣
    に有機溶媒を加えて溶剤分別する工程;を含む、方法。
  2. 【請求項2】 前記有機溶媒がエタノールである、請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記溶剤分別する工程の後に、溶剤分別
    物に第2の有機溶媒を加えて溶剤分別する工程をさらに
    含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記有機溶媒および第2の有機溶媒が、
    両方ともエタノールであるか、またはいずれか一方がア
    セトンでありそして他方がエタノールである、請求項3
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 植物原料からセラミド配糖体を濃縮する
    方法であって、 該植物原料を加水分解し、油分を回収する工程;該油分
    に有機溶剤を加えて溶剤分別する工程;および該溶剤分
    別物を蒸留に供し、蒸留残渣を得る工程;を含む、方
    法。
  6. 【請求項6】 前記有機溶剤がエタノールである、請求
    項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記蒸留残渣を得る工程の後に、蒸留残
    渣に第2の有機溶媒を加えて溶剤分別する工程をさらに
    含む、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の有機溶媒が、エタノールまた
    はアセトンである、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記植物原料を加水分解し、油分を回収
    する工程が、該植物原料を加水分解し、該加水分解物を
    低級アルコールと反応させて、得られる油分を回収する
    工程である、請求項1から8のいずれかの項に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 前記加水分解が、酵素を用いて行われ
    る、請求項1から9のいずれかの項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記酵素が、リパーゼ、ホスホリパー
    ゼA1、ホスホリパーゼA2、およびホスホリパーゼB
    からなる群より選択される少なくとも1種である、請求
    項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記植物原料が、大豆、菜種、小麦、
    米、およびとうもろこしからなる群より選択される植物
    に由来する、請求項1から11のいずれかの項に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項1から12のいずれかの項に記
    載の方法によって得られる、セラミド配糖体濃縮物。
  14. 【請求項14】 セラミド配糖体の濃度が少なくとも4
    重量%である、請求項13に記載のセラミド配糖体濃縮
    物。
  15. 【請求項15】 請求項13または14に記載のセラミ
    ド配糖体濃縮物を含有する、化粧品素材。
  16. 【請求項16】 請求項13または14に記載のセラミ
    ド配糖体濃縮物を含有する、食品。
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