JP2002275048A

JP2002275048A - シャワー用のボディー・リンス

Info

Publication number: JP2002275048A
Application number: JP2001079618A
Authority: JP
Inventors: Tadamitsu Uramoto; 忠光浦本; Daiki Kudo; 大樹工藤; Takashi Iida; 隆飯田; Isao Shimozato; 功下里; Eiji Takahashi; 栄治高橋; Ayako Kuroda; 綾子黒田
Original assignee: Pola Chemical Industries Inc
Current assignee: Pola Chemical Industries Inc
Priority date: 2001-03-21
Filing date: 2001-03-21
Publication date: 2002-09-25

Abstract

(57)【要約】【課題】保湿成分が過剰でも不足でもなく、適切に身
体部の保湿性を保つ手段を提供する。【解決手段】２５℃、１気圧下で固形の多価アルコー
ルから選ばれる１種乃至は２種以上を化粧料に含有さ
せ、シャワーリンスとする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、シャワーにおける
ボディー用のリンス化粧料に好適な化粧料に関する。

【０００２】

【従来の技術】毛髪を艶やかにする目的で仕上げすすぎ
料を使用することは、広範に行われていることである
が、身体用の仕上げすすぎ料としては、夏に体臭の防止
用のものが僅かに知られているのみで、殆ど普及してい
ないのが現状である。夏に体臭の防止用の仕上げすすぎ
料は、メントールなどの清涼成分とジンクピリチオンの
ような殺菌成分やアルミニウムの水溶性の塩等の収斂剤
などを組み合わせたものである。又、身体の保湿の目的
で使用される化粧料としては、風呂上がりなどに身体に
塗布するボディーローションやボディーミルクなどがあ
り、これらは液体の多価アルコールによる保湿作用やオ
イル類による水分維持作用を利用している。しかしなが
ら、液状の多価アルコールやオイル類の過剰投与は吹き
出物などの発生する原因ともなるので、この様なボディ
ケア化粧料はその投与量をコントロールすることが難し
く、この為あまり普及していないのが実状である。加え
て、ボディーローションやボディーミルクなど剤形にお
いては、微生物コントロールが必要であり、その為パラ
ベンなどの防腐剤が使用され、服などによる閉塞効果か
ら、これらの防腐剤が刺激を発現することもあり、この
様な剤形のものはその意味でも使用しにくい剤形と言わ
ざるを得なかった。その半面、身体部の皮膚の保湿性を
維持することは重要なことであり、適切な身体部皮膚の
保湿性のコントロールは、アトピー性皮膚炎などの掻痒
の発現を抑制することも知られている。言い換えれば、
保湿成分が過剰でも不足でもない、適切な身体部の保湿
性を保つ手段の開発が望まれていた。

【０００３】一方、２５℃、１気圧下で固形の多価アル
コールから選ばれる１種乃至は２種以上を含有すること
を特徴とする、ボディー用のリンス化粧料は全く知られ
ていなかったし、この様なボディー用のリンス化粧料が
保湿成分が過剰でも不足でもない、適切な身体部の保湿
性を保つ手段として有用であることも全く知られていな
かった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下為されたものであり、保湿成分が過剰でも不足でも
なく、適切に身体部の保湿性を保つ手段を提供すること
を課題とする。

【０００５】

【課題の解決手段】この様な状況に鑑みて、本発明者ら
は、保湿成分が過剰でも不足でもなく、適切に身体部の
保湿性を保つ手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結
果、２５℃、１気圧下で固形の多価アルコールから選ば
れる１種乃至は２種以上を含有することを特徴とする、
ボディー用のリンス化粧料は全く知られていなかった
し、この様なボディー用のリンス化粧料にその様な特性
を見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明
は、以下に示す技術に関するものである。（１）２５℃、１気圧下で固形の多価アルコールから選
ばれる１種乃至は２種以上を含有することを特徴とす
る、ボディー用のリンス化粧料。（２）２５℃、１気圧下で固形の多価アルコールから選
ばれる１種乃至は２種以上が、平均分子量４０００以上
のポリエチレングリコールから選ばれる１種乃至は２種
以上であることを特徴とする、（１）に記載のボディー
用のリンス化粧料。（３）シャワー用のものであることを特徴とする、
（１）又は（２）に記載のボディー用のリンス化粧料。（４）シャワーヘッド内に収納する組成物であることを
特徴とする、（１）〜（３）何れか１項に記載のボディ
ー用のリンス化粧料。以下、本発明について、実施の形態を中心に更に詳細に
説明を加える。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明のボディー用のリンス化粧
料は、２５℃、１気圧下で固形の多価アルコールから選
ばれる１種乃至は２種以上を含有することを特徴とす
る。ここで、２５℃、１気圧下で固形の多価アルコール
としては、例えば、平均分子量４０００以上のポリエチ
レングリコール、ソルビトール、マルチトール、グルコ
ースなどが好ましく例示できるが、特に好ましいもの
は、平均分子量４０００以上のポリエチレングリコール
である。この様なポリエチレングリコールとしては、例
えばポリエチレングリコール４０００、ポリエチレング
リコール６０００、ポリエチレングリコール１０００
０、ポリエチレングリコール１５０００等が例示でき、
本発明のリンス化粧料として特に好ましい形態は、ポリ
エチレングリコール４０００（平均分子量４０００）と
ポリエチレングリコール６０００（平均分子量６００
０）とを組み合わせて用いる形態である。これは、この
様な形態のものが、後記に示すシャワーヘッド内に収納
する形において、好ましい溶出特性を示すためである。
ここにおいて、ポリエチレングリコール４０００とポリ
エチレングリコール６０００の好ましい量比は、８０：
２０〜９９：１である。本発明のボディー用のリンス化
粧料においては、これら必須成分である、２５℃、１気
圧下で固形の多価アルコールから選ばれる１種乃至は２
種以上以外に通常化粧料で使用される任意の成分を含有
することができる。この様な任意の成分としては、例え
ば、スクワランや流動パラフィン、固形パラフィンなど
の炭化水素類、ジメチコンやフェメチコンなどのシリコ
ーン類、ホホバ油やゲイロウなどのエステル類、ステア
リン酸やオレイン酸などの脂肪酸類、ベヘニルアルコー
ルやセタノール、オレイルアルコールなどの高級アルコ
ール類、牛脂やオリーブオイル等のトリグリセライド
類、ステアリン酸モノグリセリド、ソルビタンセスキオ
レート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、
ポリオキシエチレンステアレート等の非イオン界面活性
剤、ソジウムラウリルステアレートなどのアニオン界面
活性剤、４級アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面
活性剤類、１，３−ブタンジオール、グリセリン、イソ
プレングリコール、１，２−ペンタンジオールなどの２
５℃、１気圧下で固形でない多価アルコール類、結晶セ
ルロース等の粉体類、キサンタンガムやヒドロキシプロ
ピルセルロースなどの増粘剤、ビタミンやグリチルリチ
ン、トウキエキス、センキュウエキス、シラカバエキ
ス、ローズマリーエキス、ラベンダーエキス、タイムエ
キス、ユーカリエキス、カミツレエキス、クリエキスな
どの有効成分などが好ましく例示できる。又、界面活性
剤をボディリンス全量に対して０．１〜５０重量％、よ
り好ましくは０．５〜２０重量％程度含有させることに
より、リンス効果に洗浄効果を付加することもできる。
この様に、リンス効果以外に他の効果を付加するような
成分を含有させる場合には、中心部を多価アルコールの
層、外郭部を他の効果を発現させる成分を含む層と言う
ように多層型製剤にすることもできるし、洗浄剤のよう
な、肌状に残留することが好ましくない成分を含有させ
る場合には、この様な多層型剤形とすることが好まし
い。本発明の、ボディー用のリンス組成物は、この様な
必須の成分と任意の成分とを常法に従って処理すること
により製造することができる。

【０００７】

【実施例】以下に、実施例を挙げて更に詳細に本発明に
ついて説明を加えるが、本発明が、この様な実施例にの
み限定を受けないことは言うまでもない。

【０００８】＜実施例１＞以下に示す処方に従って、本
発明のボディー用のリンス組成物（化粧料）を作製し
た。即ち、処方成分を９０℃で溶解、分散し、金型に流
し込み、冷却、固化させて、型から外し、本発明のボデ
ィー用のリンス組成物１を得た。（形状；直径１．５ｃ
ｍの球状）ポリエチレングリコール４０００９４重量部ポリエチレングリコール６０００５重量部カミツレエキス０．１重量部トウキエキス０．１重量部センキュウエキス０．１重量部ミントエキス０．１重量部ユーカリエキス０．１重量部ローズマリーエキス０．１重量部シラカバエキス０．１重量部ラベンダーエキス０．１重量部メリッサエキス０．１重量部チョレイエキス０．１重量部

【０００９】＜実施例２＞実施例１のボディー用のリン
ス組成物１をシャワーのヘッド内に収納し、シャワーに
よるリンス効果を調べた。即ち、モルモット１群５匹の
背部を剃毛し、経皮水分散逸量（ＴＥＷＬ）を測定した
後、１群は通常のお湯のシャワーで１分間処置し（コン
トロール群）、１群はシャワーヘッド内にボディー用の
リンス組成物１を収納した形態のシャワーヘッドを用い
て１分間のシャワーで処置した。（本発明群）各動物と
もタオルで良く水分をふき取り、２時間放置した後、も
う一度ＴＥＷＬを測定し、リンス効果を（処置前のＴＥ
ＷＬ−処置後のＴＥＷＬ）／処置前のＴＥＷＬ×１００
の算式によってＴＥＷＬ抑制率（％）として求めた。結
果はコントロール群が０．４±６．６であり、本発明群
が２６．２±６．８であり、本発明のボディー用のリン
ス組成物のリンス効果が確かめられた。

【００１０】＜実施例３＞以下に示す処方に従って、本
発明のボディー用のリンス組成物（化粧料）を作製し
た。即ち、処方成分を９０℃で溶解、分散し、金型に流
し込み、冷却、固化させて、型から外し、本発明のボデ
ィー用のリンス組成物２を得た。（形状；直径１．５ｃ
ｍの球状）このもののリンス効果を実施例２と同様に調
べたところ、ＴＥＷＬを平均１６．３％抑制していた。
これより、多価アルコールの組み合わせととしてはポリ
エチレングリコール４０００乃至は６０００が好ましい
ことがわかる。ポリエチレングリコール４０００９０重量部ポリエチレングリコール６０００５重量部ポリエチレングリコール１００００４重量部カミツレエキス０．１重量部トウキエキス０．１重量部センキュウエキス０．１重量部ミントエキス０．１重量部ユーカリエキス０．１重量部ローズマリーエキス０．１重量部シラカバエキス０．１重量部ラベンダーエキス０．１重量部メリッサエキス０．１重量部チョレイエキス０．１重量部

【００１１】＜実施例４〜７＞下記に処方に示すごと
く、ポリエチレングリコール４０００とポリエチレング
リコール６０００の割合を変えて検討した。結果を表１
に示す。これより、本発明のボディー用のリンス組成物
としては、ポリエチレングリコール４０００とポリエチ
レングリコール６０００の量比は、８０：２０〜９９：
１が好ましいことがわかる。ポリエチレングリコール４０００＊ポリエチレングリコール６０００＊カミツレエキス０．１重量部トウキエキス０．１重量部センキュウエキス０．１重量部ミントエキス０．１重量部ユーカリエキス０．１重量部ローズマリーエキス０．１重量部シラカバエキス０．１重量部ラベンダーエキス０．１重量部メリッサエキス０．１重量部チョレイエキス０．１重量部＊表１に詳細を記す。

【００１２】

【表１】

【００１３】＜実施例８＞以下に示す処方に従って、本
発明のボディー用のリンス組成物（化粧料）を作製し
た。即ち、処方成分を９０℃で溶解、分散し、金型に流
し込み、冷却、固化させて、型から外し、本発明のボデ
ィー用のリンス組成物７を得た。（形状；直径１．５ｃ
ｍの球状）このもののリンス効果を実施例２と同様に調
べたところ、ＴＥＷＬを平均１４．３％抑制していた。ポリエチレングリコール４０００９０重量部マルチトール９重量部カミツレエキス０．１重量部トウキエキス０．１重量部センキュウエキス０．１重量部ミントエキス０．１重量部ユーカリエキス０．１重量部ローズマリーエキス０．１重量部シラカバエキス０．１重量部ラベンダーエキス０．１重量部メリッサエキス０．１重量部チョレイエキス０．１重量部

【００１４】＜実施例９＞以下に示す処方に従って、本
発明のボディー用のリンス組成物（化粧料）を作製し
た。即ち、イの処方成分を９０℃で溶解、分散し、金型
に流し込み、冷却、固化させて、型から外し、本発明の
ボディー用のリンス組成物１を得た。（形状；直径１ｃ
ｍの球状）これに、糖衣パンを用いて、ロの成分をコー
トし、本発明のボディー用のリンス組成物８を得た。こ
のものは、シャワーヘッド内に収納し、シャワーとして
浴びると、洗浄作用と皮膚リンス作用の２つの作用を示
した。イ）ポリエチレングリコール４０００９４重量部ポリエチレングリコール６０００５重量部カミツレエキス０．１重量部トウキエキス０．１重量部センキュウエキス０．１重量部ミントエキス０．１重量部ユーカリエキス０．１重量部ローズマリーエキス０．１重量部シラカバエキス０．１重量部ラベンダーエキス０．１重量部メリッサエキス０．１重量部チョレイエキス０．１重量部ロ）ポリエチレングリコール４０００８０重量部デカグリセリンモノラウレート１５重量部ラウリル硫酸ナトリウム５重量部

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば、保湿成分が過剰でも不
足でもなく、適切に身体部の保湿性を保つ手段を提供す
ることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者飯田隆神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地１ポーラ化成工業株式会社ポーラ横浜研究所内 (72)発明者下里功神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地１ポーラ化成工業株式会社ポーラ横浜研究所内 (72)発明者高橋栄治神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地１ポーラ化成工業株式会社ポーラ横浜研究所内 (72)発明者黒田綾子神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地１ポーラ化成工業株式会社ポーラ横浜研究所内Ｆターム(参考） 4C083 AA112 AC111 AC132 AC422 AC782 AD041 AD042 CC22 DD21 EE06 EE11

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】２５℃、１気圧下で固形の多価アルコー
ルから選ばれる１種乃至は２種以上を含有することを特
徴とする、ボディー用のリンス化粧料。
【請求項２】２５℃、１気圧下で固形の多価アルコー
ルから選ばれる１種乃至は２種以上が、平均分子量４０
００以上のポリエチレングリコールから選ばれる１種乃
至は２種以上であることを特徴とする、請求項１に記載
のボディー用のリンス化粧料。
【請求項３】シャワー用のものであることを特徴とす
る、請求項１又は２に記載のボディー用のリンス化粧
料。
【請求項４】シャワーヘッド内に収納する組成物であ
ることを特徴とする、請求項１〜３何れか１項に記載の
ボディー用のリンス化粧料。