JP2002274713A - 連続巻出装置 - Google Patents

連続巻出装置

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JP2002274713A
JP2002274713A JP2001072798A JP2001072798A JP2002274713A JP 2002274713 A JP2002274713 A JP 2002274713A JP 2001072798 A JP2001072798 A JP 2001072798A JP 2001072798 A JP2001072798 A JP 2001072798A JP 2002274713 A JP2002274713 A JP 2002274713A
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JP
Japan
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web
splice roll
splice
roll
pulley
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JP2001072798A
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Hiroyuki Ishikawa
宏行 石川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプライスユニットのメンテナンスサイクル
を長くし、メンテナンスコストの低減を図り、スプライ
スロールの高速動作を実現すること。 【解決手段】 スプライスロール42の両端にスプライ
スロールプーリ67を、回転駆動部43の主プーリ60
と副プーリ61との間に巻架される第2ベルト部材62
の外周面に弾接配置し、主プーリ60に連絡する駆動モ
ータ54の回転駆動力を第2ベルト部材62を介してス
プライスロール42へ伝達する。これにより、回転駆動
部43の耐久性を高めると共に、メンテナンスコストの
低減が図られる。また、スプライスロール42の初期動
作に、第2ベルト部材62の弾性力が付加され、これが
スプライスロール42の推進補助力として機能すること
により、スプライスロール42の高速動作が実現され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム、テー
プ、紙等のフィルム状帯状物を巻き回したウェブを巻き
出す際に、新旧2つのウェブを相接合して連続的に巻き
出せるようにした連続巻出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体の一製造工程である磁性塗
布液の塗布工程では、ロール状に巻かれたフィルム状帯
状物である長尺で幅広のベースフィルムを所定の速度で
塗布部へ巻き出してその表面に磁性塗布液を塗布し、磁
性塗布層の乾燥処理を経た後、巻き取るようにしてい
る。この塗布工程においては、間断なく塗布作業を続行
して生産性を上げるためにベースフィルムを長時間にわ
たって連続的に塗布部へ巻き出す必要がある。そこで従
来より、例えば特開平9−12185号公報に記載され
るような連続巻出装置が用いられている。
【0003】図8を参照して、従来の連続巻出装置1の
第1供給軸10には、現在巻き出されているベースフィ
ルム11のウェブ(旧ロール)11Aが支持され、第2
供給軸20には上記ベースフィルム11と同品種のベー
スフィルムのウェブ(新ロール)21Aが支持されてい
る。旧ロール11Aから巻き出されるベースフィルム1
1はガイドローラ14〜16に案内されて塗布部(図示
略)へ供給され、所定の磁性層塗布作用が行われる。一
方、新ロール21Aの最外周末端部には、図9に示すよ
うに接着面を上方(外方)へ向けて接着テープ22が突
出して貼り付けられ、接着テープ22の先端部は複数の
固定テープ23によって新ロール21Aのロール体表面
に固定されている。
【0004】旧ロール11Aのベースフィルム11の残
長が少なくなると、図示しないモータを駆動して新ロー
ル21Aをベースフィルム11の走行速度で回転させ、
接着テープ検出センサ13により接着テープ22の位置
を検出しながら所定のタイミングでスプライスロール1
8を新ロール21Aの外周面に圧接し、ベースフィルム
11を接着テープ22に貼り付ける。固定テープ23は
分断され、新ロール21Aのベースフィルムは旧ロール
11Aのベースフィルム11と共に塗布部へ供給され
る。同時に、ナイフユニット17が動作してベースフィ
ルム11が切断され、以降、旧ロール11Aに代わって
新ロール21Aから塗布部へベースフィルムが供給され
る。その後、第1供給軸10、第2供給軸20、ガイド
ローラ14,15及び14’,15’を一体として支点
Pを中心に反時計方向へ180度回転させることによっ
て、ベースフィルムの接合(切替)作業が完了する。
【0005】ところで、上述した連続巻出装置1におけ
るスプライスロール18は、図10に示すようにベース
フィルム11の全幅よりもやや長い軸状を呈し、表面に
ゴム材料からなるフィルム圧接面18aが設けられてい
る。また、スプライスロール18の両端はアーム部材1
9に軸支され、ベースフィルム11の走行速度と同等の
周速度で回転駆動された後、エアシリンダを駆動源とす
るアーム19の支点Qを中心とする回動作用で新ロール
11Aへ向けて移動される。
【0006】スプライスロール18を回転させる駆動系
として従来では、スプライスロール18の圧接面18a
の何れか一端側のみに、あるいは図示するように圧接面
18aのほぼ全幅にわたって当接する駆動ローラ24
と、駆動ローラ24を回転させる駆動モータ25とで構
成されている。駆動ローラ24は、スプライスロール1
8をベースフィルム11の走行速度と同一の回転速度に
まで回転させた後、アーム19の回動作用によってスプ
ライスロール18との当接作用が解除される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記駆
動ローラ24の表面には、スプライスロール18へ高い
効率で回転動力を伝達させるためにウレタンゴム等の弾
性材料が被覆されており、スプライスロール18をその
圧接面18aとの間の摩擦力で回転させるように構成さ
れているので、当該駆動ローラ24表面の摩耗が著し
く、装置のメンテナンスサイクルを短くしていると共
に、駆動ローラ24の交換を伴うのでメンテナンスコス
トが高いという問題がある。
【0008】更に、従来の構成では、ベースフィルム1
1の接合時、スプライスロール18の上記待機位置から
圧接位置までの間の初期動作を、アーム部材19に結合
されるエアシリンダの駆動力のみで得るようにしている
ため、スプライスロール18の動作の高速化が困難であ
り、応答性の高い接合作用が図れない。その結果、信頼
性高くベースフィルムを接合できなくなったり、高速接
合の要請に応じられなくなるという問題がある。
【0009】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、スプ
ライスロールの回転駆動系のメンテナンスサイクルを長
くでき、メンテナンスコストも低減し、更に、スプライ
スロールの動作の高速化を図ることができる連続巻出装
置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するに
当たり、本発明の連続巻出装置は、スプライスロールを
回転させる回転駆動手段が、駆動モータと、駆動モータ
に連絡する主プーリと、主プーリと所定の間隔をおいて
配置される副プーリと、主プーリと副プーリとの間に巻
架されるベルト部材と、ベルト部材の外周面に弾接さ
れ、スプライスロールの少なくとも一端側に取り付けら
れるスプライスロールプーリとを備えたことを特徴とし
ている。
【0011】本構成により、スプライスロールは、主プ
ーリと副プーリとの間に巻架されるベルト部材によって
スプライスロールプーリを介して回転駆動されるため
に、従来よりも耐久性の高い回転駆動手段が構成され
る。また、ベルトの交換だけであるので部品コストも低
減できる。
【0012】更に、スプライスロールはベルト部材の外
周面に対して弾接状態で回転駆動されるため、動作初期
時には当該ベルト部材の弾性力が付加され、これが推進
力となって働くことによってスプライスロールの高速動
作が実現される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本実施の形態では、テープ
状磁気記録媒体の製造工程の一つである磁性層塗布工程
に用いられるベースフィルムの連続巻出装置に本発明を
適用した例について説明する。
【0014】図1は本発明の実施の形態による連続巻出
装置の構成を示している。連続巻出装置30は、図示し
ない塗布部へ現在供給されている(巻き出されている)
ベースフィルムBFのロール体からなる第1のウェブ
(旧ロール)W1が支持される第1供給軸31と、上記
ベースフィルムBFと同構成のベースフィルムのロール
体からなる第2のウェブ(新ロール)W2が支持される
第2供給軸32とを有している。第1供給軸31及び第
2供給軸32は共に図示しないモータに連結され独立し
て回転駆動可能とされる。また、第1供給軸31及び第
2供給軸32は、ターレット部材33の両端に設けら
れ、その回動中心Rの周りに回動可能に構成される。
【0015】第1のウェブW1から巻き出されるベース
フィルムBFは、ガイドローラ34〜37を介して図示
しない塗布部へ供給される。ガイドローラ36と37と
の間には、ベースフィルムBFの巻出張力を調整するダ
ンサーローラ38が設けられている。
【0016】ガイドローラ34と35との間には、後述
するスプライスユニット40によってベースフィルムB
Fが第2のウェブW2上の接着テープTに接合された
後、当該ベースフィルムBFを切断する公知構成のナイ
フユニット39が配置されている。
【0017】本発明に係るスプライスユニット40は、
ガイドローラ35と36との間に配置されている。以
下、スプライスユニット40の詳細について説明する。
【0018】スプライスユニット40は、ベースフィル
ムBFを第2のウェブW2へ圧接するスプライスロール
42と、スプライスロール42を回転させる回転駆動部
43と、スプライスロール42及び回転駆動部43を共
に図示する実線位置(非作動位置)から一点鎖線で示す
位置(スタンバイ位置)まで移動させる第1シリンダ4
4とから構成される。
【0019】図2〜図6は、スプライスロール42及び
回転駆動部43の要部の構成をそれぞれ示している。こ
こで、図2はスプライスロール42の一端側及び回転駆
動部43の構成を示す正面図、図3及び図4は図2にお
ける[3]−[3]線方向矢視図及び[4]−[4]線
方向矢視図、図5はスプライスロール42の他端側の構
成を示す側面図、そして図6はスプライスロール42の
一端側の構成を示す平面図である。
【0020】スプライスロール42及び回転駆動部43
は各々、第1シリンダ44の駆動ロッドに連結される固
定板部51に支持、固定されている。回転駆動部43
は、本実施の形態ではスプライスロール42の両端位置
に一対設けられ(図では一方側のみ示す)、それぞれ同
一の構成を備えている。以下、一方側に配置される回転
駆動部43の構成について説明する。
【0021】固定板部51の上面には、取付部52aを
介して略柄杓形状のプレート部材52が一体的に固定さ
れている。また、固定板部51の下面には、取付板58
を介して駆動モータ54が取り付けられている。プレー
ト部材52の外側面52Aには図3に示すように複数の
プーリ53a〜53hが設けられ、これら各プーリ53
a〜53hと、駆動モータ54の駆動軸54aに設けら
れるモータプーリ55との間に、所定張力で第1ベルト
部材56が巻架されている。プレート部材52の上下端
に位置するプーリ53d及び53hは各々、ガイドロー
ラ57a及び57bの各端部に連結されており、駆動モ
ータ54の回転駆動力が第1ベルト部材56を介して各
ガイドローラ57a,57bに伝達されるように構成さ
れている。
【0022】プレート部材52の内側面52Bには、図
4に示すように主プーリ60と、主プーリ60と所定の
間隔をおいて配置される副プーリ61とが設けられ、こ
れら主プーリ60と副プーリ61との間に第2のベルト
部材(本発明に係るベルト部材に対応。)62が巻架さ
れている。主プーリ60は、プレート部材52の外側面
52Aに設けられるプーリ53eと一体的に設けられ、
当該プーリ53eの回転駆動力が主プーリ60に伝達さ
れるように構成されている。なお、第2ベルト部材62
は、本実施の形態ではウレタンゴム製の平ベルトで構成
されている。
【0023】副プーリ61は、プレート部材52に一体
的な軸受部材63に一端が回動自在に取り付けられる支
持アーム64の他端に回転可能に支持されている(図
4)。この支持アーム64の他端側には、プレート部材
52に固定されるエアシリンダ65の駆動ロッド65a
が取り付けられ、エアシリンダ65の駆動により副プー
リ61が主プーリ60に対して相対移動可能に構成され
ている。エアシリンダ65は本発明に係る付勢手段とし
て構成されており、図示しない空圧源からのエア圧を受
けて駆動ロッド65aを図中A方向へ常時付勢すること
によって、主プーリ60と副プーリ61との間に巻架さ
れる第2ベルト部材62に所定の張力(例えば60N)
を付与する。
【0024】一方、スプライスロール42は第2のウェ
ブW2と対向する位置に配置され、その表面にベースフ
ィルムBFの全幅以上にわたってゴム材料からなる圧接
面42aを備えている。本実施の形態では、圧接面42
aはゴム硬度25°以下のNBR(アクリロニトリルブ
タジエンゴム)で構成されている。
【0025】スプライスロール42は、各プレート部材
52の略コの字形状の屈曲部52a内にその両端が位置
するように配置されている(図2〜4)。スプライスロ
ール42の両端側には金属製のスプライスロールプーリ
67が設けられ、このスプライスロールプーリ67が第
2ベルト部材62の外周面に弾接されている(図4)。
スプライスロール42の両端軸部42bは、軸受部材6
8(図2)を介して、当該スプライスロール42を第2
のウェブW2側へ移動させる作動アーム69の上端に回
転可能に取り付けられている(図5)。
【0026】作動アーム69は、固定板部51と一体的
な支持部材70に支持される回動軸71を介して固定板
部51に支持され、回動軸71を中心として揺動可能に
構成される(図5)。作動アーム69の揺動は、作動ア
ーム69の下端部に連結される第2シリンダ(本発明に
係る駆動シリンダに対応。)72によって行われる。第
2シリンダ72はエアシリンダからなり、固定板部51
の下面に対しブラケット73を介して所定の範囲で回動
可能に取り付けられ、その駆動ロッド72aが作動アー
ム69の下端に連結されている。したがって、駆動ロッ
ド72aの図中B方向への移動によりスプライスロール
42が前進し、C方向への移動により図示する後退位置
へ復帰する。なお、符号74は、作動アーム69の後退
位置を規制するストッパである。
【0027】作動アーム69の上部には、第2のウェブ
W2に対するスプライスロール42の圧接時に、第2の
ウェブW2からのスプライスロール42の反跳を抑制す
る作用方向に逆止弁付きショックアブソーバ75が連結
されている(図5,図6)。ショックアブソーバ75
は、固定板部51の上面に対しブラケット76を介して
所定の範囲で回動可能に取り付けられている。ショック
アブソーバ75は公知の構成を有し(例えば特開平5−
338876号公報参照)、図5において矢印D方向へ
のスプライスロール42(作動アーム69)の移動は殆
ど無負荷である一方、矢印E方向へのスプライスロール
42(作動アーム69)の移動はショックアブソーバ7
5内部の逆止弁が働き、動作流体に絞りを効かせて流過
させる作用が行われる結果、スプライスロール42の戻
り方向、すなわち第2のウェブW2からのスプライスロ
ール42の反跳を抑制する方向に一定の衝撃吸収機能が
発揮される。
【0028】次に、以上のように構成される連続巻出装
置30の作用について説明する。
【0029】図1を参照して、スプライスユニット40
は図中実線で示す位置にある。すなわち、第1シリンダ
44は非作動状態にありスプライスロール42及び回転
駆動部43を共に非作動位置に待機させている。また、
図5に示すように第2シリンダ72もまた非作動状態に
あり、駆動ロッド72aを伸長させてスプライスロール
42を第2ベルト部材62に弾接させた後退位置(図
4)に待機させている。この状態で、第1供給軸31に
セットされた第1のウェブW1からベースフィルムBF
が、ガイドローラ34〜37を介して図示しない塗布部
へ供給される。
【0030】第1のウェブW1の巻取径が所定以下にま
で減少し、第1のウェブW1から第2のウェブW2への
紙継ぎが必要になると、図示しない制御系からスプライ
スユニット40へスプライス開始信号が供給される。こ
の信号を受けて、スプライスユニット40内の回転駆動
部43を構成する駆動モータ54が所定方向へ回転駆動
し、モータプーリ55及びプーリ53a〜53hの間に
巻架された第1ベルト部材56が矢印の方向へ走行する
と共に(図3)、主プーリ60及び副プーリ61の間に
巻架される第2ベルト部材62が矢印の方向へ走行する
(図4)。これにより、スプライスロール42及びその
前後のガイドローラ57a,57bは、ベースフィルム
BFの走行方向と同一の方向へ各々同期して回転駆動さ
れる。
【0031】本実施の形態では、スプライスロール42
の回転駆動を、主プーリ60と副プーリ61との間に巻
架される第2ベルト部材62からスプライスロールプー
リ67への動力伝達機構を介して行うようにしているの
で、スプライスロール42の圧接面42aのほぼ全域に
わたって当接する従来の駆動ローラよりも、耐久性を大
幅に向上させ、メンテナンスサイクルの長期化を図るこ
とができる。また、部品の交換も第2ベルト部材62だ
けで済むので、部品交換コストの低減も図られる。
【0032】スプライスロール42の回転速度(周速
度)がベースフィルムBFの走行速度と同じ速度に達す
ると、第1シリンダ44が駆動され、固定板部51に対
して支持されるスプライスロール42及びガイドローラ
57a,57bが共に、図1において一点鎖線で示すス
タンバイ位置へ移動される。このとき、ガイドローラ5
7a,57bによってベースフィルムBFの走行がガイ
ドされ、これにより第2のウェブW2のロール径の大小
に関係なく、ベースフィルムBFと第2のウェブW2と
の間隔の一定化が図られる。
【0033】上記スタンバイ位置は、本実施の形態では
第2のウェブW2とスプライスロール42との間の間隙
が約10mmとなる位置に予め設定されており、第1シ
リンダ44の非作動位置からスタンバイ位置までのスプ
ライスロール42の移動距離を上記制御系のエンコーダ
で検出し、このデータから演算で第2のウェブW2のロ
ール径が算出される。
【0034】次いで、第2供給軸32に支持される第2
のウェブW2をベースフィルムBFの走行方向と同一方
向へ、当該ベースフィルムBFの走行速度と同一の回転
速度(周速度)で回転させる。なお、第2のウェブW2
の周速度は、上述の算出したロール径に基づいて制御さ
れる。
【0035】続いて、第2のウェブW2を構成するベー
スフィルムの末端に貼り付けられた接着テープTを接着
テープ検出センサ46(図1)によって検出しながら、
所定のタイミングで第2シリンダ72を矢印B方向へ駆
動し(図5)、スプライスロール42を図1において二
点鎖線で示す位置へ前進させる。これにより、走行する
ベースフィルムBFが第2のウェブW2へ圧接され、ベ
ースフィルムBFが接着テープTを介して第2のウェブ
W2に接合される。
【0036】本実施の形態によれば、スプライスロール
42が、主プーリ60及び副プーリ61の間に巻架され
る第2ベルト部材62の外周面に弾接した状態にあるの
で、スプライスロール42の前進移動時に当該第2ベル
ト部材62の弾性力がスプライスロール42の推進補助
力として作用し、スプライスロール42の初期動作速度
が第2シリンダ72のみによる場合に比べて増大され
る。これにより、スプライスロール42の動作開始から
第2のウェブW2への圧接までの時間を約70mse
c.(0.07秒)とすることができ、ベースフィルム
BFの高速接合を実現することができる。
【0037】また、スプライスロール42が第2のウェ
ブW2へ圧接する際に、当該第2のウェブW2からのス
プライスロール42の反跳(バウンド)が起こり得る
が、ショックアブソーバ75の矢印E方向(図5)にお
ける衝撃吸収作用により、スプライスロール42の反跳
作用が抑制される。これにより、接着テープTに対する
ベースフィルムBFの接合を信頼性高くすることができ
る。
【0038】特に本実施の形態では、スプライスロール
42の圧接面をゴム硬度25°以下のゴム材料で形成し
ているが、これにより、後述する実施例に記載のように
上記反跳作用を効果的に抑制できることが確認されてい
る。これは、ショックアブソーバ75の有する衝撃吸収
機能のタイムラグ(スプライスロール42が反跳してか
らショックアブソーバ75が実際に機能するまでの時
間)による影響が、圧接面42aの弾性変形によって打
ち消されるからである。
【0039】一方、スプライスロール42の移動時、回
転駆動部43においては第2ベルト部材62の張力が低
下し弛む傾向となるが、付勢手段であるエアシリンダ6
5による矢印A方向(図4)への引込み作用によって副
プーリ61が支持アーム64の回転軌道に沿って変位す
る。これにより、主プーリ60との相対的距離が拡大さ
れるので、第2ベルト部材62の弛みが吸収され、プー
リ60,61からの第2ベルト部材62の離脱が防止さ
れる。
【0040】さて、以上のような作用を経て、ベースフ
ィルムBFが第2のウェブW2へ接合された後、ナイフ
ユニット39を作動させて走行中のベースフィルムBF
を切断(分断)する。これにより、第1のウェブW1の
ベースフィルムBFに代わって、第2のウェブW2に巻
かれるベースフィルムが図示しない塗布部へ供給され
る。
【0041】なお、ナイフユニット39が作動するタイ
ミングとして本実施の形態では、スプライスロール42
によってベースフィルムBFが第2のウェブW2に圧接
された状態で、第2のウェブW2が一周した時点を基準
としている。
【0042】以上のようにして、新旧2つのロール(ウ
ェブ)間における紙継ぎ作業が完了すると、第2シリン
ダ72の駆動によりスプライスロール42がスタンバイ
位置へ復帰すると共に、第1シリンダ44の駆動により
スプライスユニット40が図1に示す実線位置(非作動
位置)へ移動される。その後、ターレット部材33が回
動中心Rを中心として図1において反時計方向へ回動し
て第2供給軸32が第1供給軸31と入れ替えられ、同
時に、ガイドローラ34,35に代わってガイドローラ
34’,35’がベースフィルムの走行ガイド作用を行
う。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0044】(実施例1〜4)上述した構成の連続巻出
装置30を用いてベースフィルムの紙継ぎを行ったとき
の、スプライスロール42のスタンバイ位置からウェブ
(本例では図1における第2のウェブW2。以下同
じ。)へ到達するまでの時間(以下、動作時間とい
う。)と、バウンドの有無をテストした。テスト条件
は、以下の通りである。 <テスト条件> ベースフィルム;PET(厚さ72μm(テスト用とし
て作製)) ベースフィルム走行速度;600m/min. スプライスロール圧接面;NBR(ゴム硬度25°) ニップ圧力(接合圧);0.196MPa(2kg/c
2),0.686MPa(7kg/cm2
【0045】以上の条件下でテストを行った結果を、表
1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1中、「データ」の項の上段は、動作開
始指令が発せられてからウェブW2へスプライスロール
42が到達するのに要する時間、中段は、上記指令が発
せられてからスプライスロール42がウェブW2でバウ
ンドするまでの累計時間、下段は、上記指令が発せられ
てからバウンドしたスプライスロール42が再度ウェブ
W2へ到達するまでの累計時間をそれぞれ示すと共に、
上段のみ表示されているのは、スプライスロール42の
バウンドが無かったことを意味している。Y1〜Y5
は、テスト回数である。また、本実施例で用いられるシ
ョックアブソーバは多段切替式となっており、「0」は
アブソーブ機能を無効とした状態、「3」はアブソーブ
機能を最大限に効かせた状態を意味する。
【0048】なお、上記データは、静止したスプライス
ロール42と、ウェブW2の接合部となる部分とに電極
を取り付け、スプライスロール42に取り付けた電極が
ウェブW2に取り付けた電極をニップしていれば通電す
るようにし、これをデータレコーダに入力することによ
り得たものである。
【0049】さて、表1から明らかなように、スプライ
スロール圧接面42aのゴム硬度が25°の場合の方
が、ゴム硬度が40°の場合(比較例1〜4)に比べ
て、スプライスロール42のバウンドを効果的に抑制で
きることがわかる。このことから、ゴム硬度が25°よ
りも低ければ更にバウンド抑制効果が高まることが推察
される。
【0050】また、ゴム硬度25°でニップ圧力(接合
圧)が0.686MPaの場合(実施例2,4)は、ス
プライスロール42のバウンドが認められないことがわ
かる。すなわち、ニップ圧力が高いほどバウンド抑制に
大きな効果をもたらしている。また、ニップ圧力が大き
ければ、スプライスロール42の動作時間を短縮できる
こともわかる。
【0051】特に、ショックアブソーバ75の効力の有
無の観点から考察すると、ショックアブソーバ75の効
力が無くともバウンドが認められない例が確認できる
(実施例1,2)。これは、ショックアブソーバ75の
逆止弁機能が働くまでの(衝撃吸収機能が作用するまで
の)時間が、スプライスロール圧接面42a(ゴム硬度
25°)の弾性力によって実質的に打ち消されるからで
あると考えられる。
【0052】図7は、表1に基づいて得られた、ショッ
クアブソーバ75の効力の有無、ゴム硬度、ニップ圧力
とバウンド回数(バウンドが認められたテスト結果の
数。以下、同じ。))との関係を示している。ショック
アブソーバ75の効力の有無によるバウンド回数の影響
は殆ど無く、むしろ、ゴム硬度及びニップ圧力によって
バウンド回数が変化しており、特にゴム硬度の違いによ
る差は顕著である。すなわち、ゴム硬度が少なくとも2
5°以下であれば、高い確率でスプライスロールのバウ
ンドを抑制することができる。
【0053】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0054】例えば以上の実施の形態では、スプライス
ロール42の回転駆動部43を、スプライスロール43
の両端に対して設けたが、スプライスロール42の軸
長、外径、モータ出力等に応じて、どちらか一方側のみ
に上記回転駆動部43を設けることも可能である。
【0055】また、以上の実施の形態では、第2ベルト
部材62の弛みを吸収する方向へ副プーリ61を付勢す
る付勢手段としてエアシリンダ65を用いたが、これに
代えて、副プーリ61とプレート部材52との間に予負
荷状態で設けられる引張バネ等を用いることも可能であ
る。
【0056】更に、以上の実施の形態では、テープ状磁
気記録媒体用ベースフィルムの紙継ぎ工程に本発明を適
用した例について説明したが、これだけに限らず、例え
ばフィルムコンデンサ用のプラスチックフィルムを初め
とする各種フィルム状帯状物の紙継ぎ工程に本発明は適
用可能である。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の連続巻出装
置によれば、スプライスロールを回転駆動させる回転駆
動手段の耐久性を高め、メンテナンスサイクルを長くす
ることができると共に、メンテナンスコストの低減を図
ることができる。また、紙継ぎ時におけるスプライスロ
ールの初期動作の高速化が図られるので、接合信頼性を
高めることができると共に、高速接合の要請にも十分に
対応することができる。
【0058】請求項2の発明によれば、スプライスロー
ル移動時のベルト部材の弛みを防止することができる。
【0059】請求項3の発明によれば、第2のウェブに
対するスプライスロールの反跳(バウンド)作用を効果
的に抑制することができる。
【0060】請求項4の発明によれば、第2のウェブと
スプライスロールとの間の衝突エネルギを吸収してスプ
ライスロールの反跳作用を低減することができる。
【0061】請求項5の発明によれば、第2のウェブに
対するスプライスロールの反跳(バウンド)作用を効果
的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による連続巻出装置の構成
図である。
【図2】本発明の実施の形態による連続巻出装置におけ
るスプライスユニットの構成を示す要部正面図である。
【図3】図2における[3]−[3]線方向矢視図であ
る。
【図4】図2における[4]−[4]線方向矢視図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態による連続巻出装置のスプ
ライスユニットにおけるスプライスロール駆動シリンダ
周辺の構成を示す側面図である。
【図6】同要部の平面図である。
【図7】本発明の実施例による各種条件下でのスプライ
スロールのバウンド回数(バウンドが認められたテスト
結果の数)を示すバーグラフである。
【図8】従来の連続巻出装置の概略構成図である。
【図9】スプライスロールによって圧接されるロールの
外周面の形態を示す斜視図である。
【図10】従来の連続巻出装置におけるスプライスロー
ルの回転駆動機構を示す要部の斜視図である。
【符号の説明】
30…連続巻出装置、40…スプライスユニット、42
…スプライスロール、43…回転駆動部(回転駆動手
段)、42a…圧接面、54…駆動モータ、60…主プ
ーリ、61…副プーリ、62…第2ベルト部材(ベルト
部材)、65…エアシリンダ(付勢手段)、67…スプ
ライスロールプーリ、72…第2シリンダ(駆動シリン
ダ)、75…ショックアブソーバ、T…接着テープ、W
1…第1のウェブ、W2…第2のウェブ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺のフィルム状帯状物が巻き回されて
    なる第1のウェブ及び第2のウェブと、前記第1のウェ
    ブから巻き出されたフィルム状帯状物を前記第2のウェ
    ブに接合するスプライスユニットとを有し、前記スプラ
    イスユニットが、前記第2のウェブを圧接するスプライ
    スロールと、前記スプライスロールを前記第2のウェブ
    へ移動させる駆動シリンダと、前記スプライスロールを
    回転させる回転駆動手段とを備えた連続巻出装置におい
    て、 前記回転駆動手段が、 駆動モータと、 前記駆動モータに連絡する主プーリと、 前記主プーリと所定の間隔をおいて配置される副プーリ
    と、 前記主プーリと前記副プーリとの間に巻架されるベルト
    部材と、 前記ベルト部材の外周面に弾接され、前記スプライスロ
    ールの少なくとも一端側に取り付けられるスプライスロ
    ールプーリとを備えたことを特徴とする連続巻出装置。
  2. 【請求項2】 前記副プーリが前記主プーリに対して相
    対移動可能とされ、前記副プーリを、前記ベルト部材の
    弛みを吸収する方向へ付勢する付勢手段が設けられるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の連続巻出装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のウェブに対する前記スプライ
    スロールの圧接面が、ゴム硬度25°以下のゴム材料か
    らなることを特徴とする請求項1に記載の連続巻出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記スプライスロールには、前記第2の
    ウェブへの圧接時に前記第2のウェブからの前記スプラ
    イスロールの反跳を抑制する作用方向に逆止弁付きショ
    ックアブソーバが設けられることを特徴とする請求項3
    に記載の連続巻出装置。
  5. 【請求項5】 前記第2のウェブに対する前記スプライ
    スロールの接合圧力が、0.686MPa以上であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の連続巻出装置。
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