JP2002274432A - フットペダルの後退防止構造 - Google Patents

フットペダルの後退防止構造

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JP2002274432A
JP2002274432A JP2001083172A JP2001083172A JP2002274432A JP 2002274432 A JP2002274432 A JP 2002274432A JP 2001083172 A JP2001083172 A JP 2001083172A JP 2001083172 A JP2001083172 A JP 2001083172A JP 2002274432 A JP2002274432 A JP 2002274432A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで製造することができ、かつ、他の
種類の車両に対して容易に採用することができるフット
ペダルの後退防止構造を提供する。 【解決手段】 ペダルブラケットと、上記ペダルブラケ
ットに支持された第1支軸に対して回動自在に連結さ
れ、かつ、プッシュロッドに連結されたサポート手段
と、上記サポート手段に支持された第2支軸に対して回
動可能に連結されたフットペダルと、上記フットペダル
の上記第2支軸に対する回動を規制することにより、上
記フットペダルと上記サポート手段とを一体的に係止す
るストッパ手段とを備えており、車体の前方側から所定
以上の大きさの負荷が加わったとき、上記ペダルブラケ
ットの変形にともなって上記ストッパ手段が上記サポー
ト手段と上記フットペダルとの係止状態を解除し、上記
フットペダルが回動することにより上記フットペダルの
下端部が車体の前方側へ移動するように構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、車両用フットペ
ダルの後退防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、衝突等によって車体の前方側
から大きな負荷が加わった場合、エンジン等の後方側へ
の移動にともなって、ブレーキペダルやクラッチペダル
等が後退し、搭乗者の足等と干渉するときがある。
【0003】たとえば、特開平11−139346号公
報には、上記干渉を防止するためのフットペダルの後退
防止構造100が開示されている。以下、同公報に開示
されたフットペダルの後退防止構造について、図5ない
し図7を参照して説明する。図5に示すように、エンジ
ンルームReと車室Rcとの間は、上下方向に延びるダ
ッシュパネル1によって仕切られており、ダッシュパネ
ル1は、その上端部で、略水平方向に延びるカウル11
に固定されている。ブレーキペダル107は、ダッシュ
パネル1とカウル11との間に配置されたペダルブラケ
ット102に揺動自在に支持されており、ブレーキペダ
ル107には、エンジンルームRe側に設けられたブレ
ーキブースタ3にダッシュパネル1を介して接続された
プッシュロッド31が連結されている。
【0004】上記ペダルブラケット102は、ダッシュ
パネル1に対して前端部で固定され、かつカウル11に
対して上端部で固定された第1ペダルブラケット121
と、この第1ペダルブラケット121に対して回動可能
に支持された第2ペダルブラケット123とからなる。
【0005】第1ペダルブラケット121は、図6に示
すように、互いに平行な側壁部122a,122bを有
しており、断面コ字状を呈している。第2ペダルブラケ
ット123の回動中心となるブラケット支軸123a
は、これら側壁部122a,122bに支持されてい
る。
【0006】上記第2ペダルブラケット123は、図5
および図6に示すように、上記ブレーキペダル107の
揺動中心となるペダル支軸171を支持するとともに互
いに平行な側壁部125a,125bを有しており、断
面コ字状を呈している。これら側壁部125a,125
b間の間隔は第1ペダルブラケット121の側壁部12
2a,122b間の間隔よりも小とされ、第2ペダルブ
ラケット123が第1ペダルブラケット121内に収容
されるように構成されている。また、この第2ペダルブ
ラケット123は、図5に示すように、後端部123B
が第1ペダルブラケット121から外部に突出するよう
にされている。ペダル支軸171は、上記ブラケット支
軸123aよりも車体の後方側に配置されている。
【0007】また、上記第1ペダルブラケット121に
は、下方側で開口した切欠き部124が形成されてい
る。この切欠き部124は、ブラケット支軸123aを
中心とした円弧状に形成されており、第2ペダルブラケ
ット123が回動する際に、ペダル支軸171が切欠き
124に沿って下方に移動できるように構成されてい
る。また、この切欠き部124は、互いに向き合う方向
に延びるように形成された弾性変形可能な一対の突起1
24aを有しており、これら一対の突起124aにより
その幅が局部的に縮小されている。これにより、通常時
において、ペダル支軸171の下方への移動が規制さ
れ、これにともなって、第2ペダルブラケット123の
ブラケット支軸123aに対する回動が規制される。
【0008】車体には、ピラー間を結ぶピラートゥーピ
ラーメンバ(以下、「PPメンバ」という)Pが設けら
れており、PPメンバPには、略弓状に湾曲したスライ
ダ109が設けられている。スライダ109は、下側に
凹となるようにかつ、その前端部の高さが第2ペダルブ
ラケット123の後端部123Bの高さと同等となるよ
うに配置されている。
【0009】上記構成において、車体の前方から大きな
負荷が加わった場合、図7に示すように、ダッシュパネ
ル1は、変形しながら後退するとともに、第1ペダルブ
ラケット121を後方に押す。このとき、第2ペダルブ
ラケット123は、スライダ109に沿ってスライド
し、その後端部123Bが下方に押えつけられる。これ
により、ペダル支軸171は、第1ペダルブラケット1
21の突起124a(図5参照)を弾性変形させ、切欠
き部124に沿って下方に移動できるようになる。した
がって、第2ペダルブラケット123は、ブラケット支
軸123aに対して、ブレーキペダル107の下端部が
前方に移動する方向に回動する。その結果、ブレーキペ
ダル107の下端部と搭乗者の足等との干渉を防止する
ことが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のフットペダルの後退防止構造100では、たとえ
ば、第2ペダルブラケット123の第1ペダルブラケッ
ト121に対する回動が、PPメンバPに設けたスライ
ダ109の形状や取付角度、第2ペダルブラケット12
3の後端部123Bの形状、切欠き部124の形状、あ
るいはブラケット支軸123aの第1ペダルブラケット
121における配置等によって左右されるなど、構造が
複雑なものとなる。
【0011】したがって、各部材の形状が複雑化した
り、各部材を精密に設計する必要性が生じたりして、製
造コストを低減することができない。また、上記構造が
なされていない他の種類の車体では、たとえば、ダッシ
ュパネル1およびカウル11と、PPメンバPとの相対
位置関係が異なるので、このような他の種類の車体に上
記の後退防止構造100を取り付けようとするときに
は、上記の後退防止構造100を最初から設計変更し直
したり、あるいは、PPメンバPの位置、すなわち車体
側の設計変更をし直したりしなければならない。したが
って、他の種類の車体に対して、上記の後退防止構造1
00を容易に採用するのが困難となる。
【0012】さらに、上記の後退防止構造100では、
上記プッシュロッド31がブレーキペダル107に連結
されているために、第2ペダルブラケット123が第1
ペダルブラケット121に対して回動する際に、その回
動がプッシュロッド31によって制限され、ブレーキペ
ダル107が車体の前方側に確実に移動できない場合が
あった。
【0013】本願発明は、上記した事情のもとで考え出
されたものであって、低コストで製造することができる
とともに、他の種類の車体に対して容易に採用すること
ができるフットペダルの後退防止構造を提供することを
その課題とする。
【0014】
【発明の開示】上記課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0015】すなわち、本願発明により提供されるフッ
トペダルの後退防止構造は、エンジンルームと車室とを
仕切るダッシュパネルに設けられたペダルブラケット
と、上記ペダルブラケットに支持された第1支軸に対し
て一端部において回動自在に連結され、かつ、上記ダッ
シュパネルから突出したプッシュロッドに連結されたサ
ポート手段と、上記サポート手段の他端部に支持された
第2支軸に対して上端部において回動可能に連結された
フットペダルと、上記フットペダルの上記第2支軸に対
する回動を規制することにより、上記フットペダルと上
記サポート手段とを一体的に係止するストッパ手段と、
を備えており、車体の前方側から所定以上の大きさの負
荷が加わったとき、上記ペダルブラケットの変形にとも
なって、上記ストッパ手段が上記サポート手段と上記フ
ットペダルとの係止状態を解除し、上記フットペダルが
上記第2支軸に対して回動することにより、上記フット
ペダルの下端部が車体の前方側へ移動するように構成さ
れていることを特徴としている。
【0016】ここで、前端部とは、車体に対してより前
方側に配置された端部のことをいい、後端部とは、車体
に対してより後方側に配置された端部のことをいう。
【0017】本願発明に係るフットペダルの後退防止構
造においては、車体の前方側から所定以上の大きさの負
荷が加わった場合、ダッシュパネルが車体後方側へ移動
し、ペダルブラケットは、前端部が押圧され変形する。
これにともなって、上記ストッパ手段は、上記サポート
手段と上記フットペダルとの係止状態を解除する。この
とき、フットペダルは、上記第2支軸に対して上端部に
おいて回動可能に連結されており、従来例のように、プ
ッシュロッドに連結されていないので、その回動が制限
されない状態となる。これにより、フットペダルの下端
部を車体の前方側へ移動させることが容易となる。した
がって、搭乗者の足等との干渉を確実に防止することが
できる。
【0018】好ましい実施の形態においては、上記スト
ッパ手段は、上記第1支軸に対して回動可能となるよう
に中間部において支持されたストッパレバーを備えてお
り、上記ストッパレバーは、前端部が上記ペダルブラケ
ットの上方側に形成された変形伝達部に当接し、かつ後
端部が上記フットペダルの上記第2支軸に対する回動を
規制するように上記フットペダルに当接し、車体前方側
から所定以上の大きさの負荷が加わったとき、上記変形
伝達部が上記ストッパレバーの前端部を上方に突き上
げ、上記ストッパレバーが上記第1支軸に対して回動す
ることにより、上記フットペダルの上記第2支軸に対す
る回動規制が解除されるように構成されている。
【0019】このような構成によれば、上記サポート手
段と上記フットペダルとの係止状態は、ストッパレバー
が作用することにより解除されるように構成されてお
り、ストッパレバーは、ペダルブラケットに形成された
変形伝達部によって作動するように構成されている。す
なわち、上記したフットペダルの後退防止構造は、従来
例のように、PPメンバに取り付けたスライダなど車体
に設けた他の部材を介さず、直接的に作用することがで
きる。したがって、上記フットペダルの後退防止構造が
されていない他の種類の車体に対してこれを採用する場
合には、その車体あるいは後退防止構造を大幅に変更す
ることなく、容易に対応することができる。
【0020】また、上記ストッパレバーの動作は、単な
る回動とされており、上記後退防止構造の動作は、単純
化されたものとなっている。したがって、上記後退防止
構造を構成する各部材の形状が複雑化するのを防止する
ことができ、製造コストを低減することが可能となる。
【0021】本願発明のその他の特徴および利点につい
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0023】図1は、本願発明に係るフットペダルの後
退防止構造の一例を示す概略側面図、図2は、図1に示
すフットペダルの後退防止構造を分解して示す概略斜視
図である。図3および図4は、車体前方側から負荷が加
わったときのフットペダルの状態を示す側面図である。
なお、これらの図において、従来例を示す図5ないし図
7に表された部材、部分等と同等のものにはそれぞれ同
一の符号を付してある。また、本実施形態において、上
記後退防止構造が適用されるフットペダルとして、ブレ
ーキペダルを用いたものについて説明するが、これに限
るものではない。さらに、本願明細書中において、前端
部とは、車体に対してより前方側に配置された端部のこ
とをいい、後端部とは、車体に対してより後方側に配置
された端部のことをいう。
【0024】図1に表れているように、車体の車室Rc
の前方側には、エンジンルームReとの間を仕切るダッ
シュパネル1が設けられている。ダッシュパネル1に
は、そのエンジンルームRc側にブレーキブースタ3が
取り付けられている。このダッシュパネル1は、本実施
形態では、その上部が車体の後方側に向って下方にやや
傾斜するように設けられ、これにともない、ブレーキブ
ースタ3もやや傾斜するように設けられている。
【0025】上記ダッシュパネル1には、図示しない貫
通孔が形成され、ダッシュパネル1の車室Rc側に、こ
の貫通孔を挿通して、プッシュロッド31を保持するた
めのハウジング32が固定されている。プッシュロッド
31は、ハウジング32に対して進退自在に支持され、
プッシュロッド31の先端には、後述するサポート手段
4が回動可能に連結されている。なお、図1では、負荷
が加わっていない通常の状態を示しており、この場合の
ダッシュパネル1の前後方向における基準の位置を基準
線Lとして示す。
【0026】上記ダッシュパネル1には、その車室Rc
側に、上記ハウジング32を覆うようにペダルブラケッ
ト2が取り付けられている。図2に示すように、ペダル
ブラケット2は、車体の後方側に延びるように互いに平
行に形成された一対の側壁部22a,22bと、車体の
上方側に形成された上面壁部23と、を備えている。ペ
ダルブラケット2は、たとえば、車体の前方側に形成さ
れた複数の舌状片21がボルトなどによりダッシュパネ
ル1に固定され、かつ、上面壁部23の後端部がボルト
などによりカウル11に固定されるなどして、車体の前
方側から大きな負荷が加わった場合に、変形し易いよう
な構成となっている。
【0027】ペダルブラケット2の側壁部22a,22
bには、貫通孔20a,20bがそれぞれ形成され、こ
れらの貫通孔20a,20bには、第1支軸24が両側
壁部22a,22bを掛け渡すように支持される。この
第1支軸24には、ブレーキペダル7にリンクするサポ
ート手段4が連結されている。
【0028】サポート手段4は、金属板などを所定の形
状となるように加工することによって形成された2つの
板状部材、すなわち第1サポート板5と第2サポート板
6とからなり、第1サポート板5は、略L字状を呈し、
第2サポート板6は、全体として略帯状を呈するように
形成されている。第1サポート板5の前端部5Aおよび
第2サポート板6の前端部6Aには、それぞれ、貫通孔
51および貫通孔61が上記第1支軸24の外径よりも
内径が大となるように形成されいる。第1支軸24は、
これらの貫通孔51,61を通り、サポート手段4(第
1サポート板5および第2サポート板6)は、第1支軸
24に対して前端部4A(5A,6A)において回動自
在に連結される。図1に示すように、このサポート手段
4は、上記第1支軸24と第2支軸41との間のやや下
方、すなわち本実施形態では、第1サポート板5の中間
部において、クレビス35を介して上記プッシュロッド
31に回動自在に連結されている。
【0029】また、図2に示すように、第1サポート板
5の後端部5Bおよび第2サポート板6の後端部6Bに
は、それぞれ、貫通孔52および貫通孔62が形成さ
れ、これらの貫通孔52,62には、第2支軸41が、
第1サポート板5と第2サポート板6とを掛け渡すよう
に支持される。この第2支軸41には、ブレーキペダル
7が連結されている。
【0030】ブレーキペダル7は、略弓状に形成されて
おり、その上端部が第1サポート板5と第2サポート板
6との間に挟み込まれるようにして配置されている。ブ
レーキペダル7は、上記第2支軸41の外径よりも内径
が大とされた貫通孔70を上端部に有しており、この貫
通孔70に第2支軸41が通ることにより、第2支軸4
1に対して上端部において回動可能に連結される。ま
た、ブレーキペダル7の下端部には、搭乗者がブレーキ
をかけるときに踏み込むための踏部71が設けられてい
る。
【0031】また、上記ブレーキペダル7は、第1サポ
ート板5と第2サポート板6との間に配置されているス
トッパレバー81によって、通常時において、上記第2
支軸41に対する回動が規制されている。
【0032】ストッパレバー81は、金属板などを所定
の形状となるように加工することによって形成された板
状部材であって、その中間部には、第1支軸24の外径
よりも大なる内径を有する貫通孔81aが形成されてい
る。ストッパレバー81は、この貫通孔81aに第1支
軸24が通ることにより、第1支軸24に対して回動可
能に支持されている。図1に示すように、このストッパ
レバー81は、通常時において、車体の前後方向に延び
るように配置され、その後端部81Bがブレーキペダル
7の前端面に当接する。これにより、ブレーキペダル7
は、第2支軸41に対する、踏部71が前方側に移動す
る方向への回動が規制されているのである。
【0033】上記ストッパレバー81は、本実施形態で
は、第1支軸24に外嵌する付勢部材83によって、第
1支軸24に対して回動するように付勢されている。よ
り詳細には、図1および図2に示すように、付勢部材8
3は、車体の前方側に延びる第1作用部83aと車体の
後方側に延びる第2作用部83bとを有するように形成
されたコイルバネである。第1作用部83aは、その先
端が、たとえばダッシュパネル1などに固定されてお
り、第2作用部83bは、その先端がストッパレバー8
1の後方側の下端面に固定されている。これにより、ス
トッパレバー81は、後端部81Bが車体の上方側に移
動する方向へ回動するように付勢される。
【0034】また、ストッパレバー81の後端部81B
には、図2に示すように、上記第2サポート板6に向っ
て延びる突起84が形成されている。一方、第2サポー
ト板6には、突起84が係合可能な切欠き部85が形成
されている。この切欠き部85は、第2サポート板6の
下端面で開口しており、かつストッパレバー81の後端
部81Bの高さ上限を規定するように形成されている。
このように、突起84が切欠き部85に係止されること
によって、ストッパレバー81は、通常時において、そ
の後端部81Bがブレーキペダル7の前端面に当接する
ように、その回転角度が規定される。
【0035】本実施形態では、また、ブレーキペダル7
は、その上端部に、車体の前方側に突出した突出部72
が形成されている。突出部72は、車両の前方側で上方
に延びるように側面視略L字状を呈しており、その上端
部には、略水平に配置された係止板82が設けられてい
る。図1に示すように、この係止板82は、通常時にお
いて、その裏面が第2サポート板6に当接するように形
成されており、これにより、ブレーキペダル7は、第2
支軸41に対する、踏部71が上方側に移動する方向へ
の回動が規制されている。その一方で、ブレーキペダル
7は、本実施形態では、その中間部とダッシュパネル1
との間に介在するコイルバネ12により、踏部71が車
体の前方側に移動する方向に常に付勢されている。
【0036】上述したように、本実施形態では、上記ス
トッパレバー81、突起84、切欠き部85、および係
止板82(以下、これらの部材を総称して「ストッパ手
段8」という)により、ブレーキペダル7は、通常時に
おいて、第2支軸41に対する回動が一切規制された状
態となる。これにより、ブレーキペダル7は、通常時に
おいて、上記第1支軸24に対して、上記サポート手段
4と一体的に回動する。換言すれば、ストッパ手段8
は、サポート手段4とブレーキペダル7とを一体的に係
止するためのものである。
【0037】ストッパ手段8によるサポート手段4とブ
レーキペダル7との係止状態において、ストッパレバー
81の前端部81Aは、車体の前方から大きな負荷が加
わった場合にストッパレバー81を回動させることがで
きかつ上記ペダルブラケット2の上方側に形成されてい
る変形伝達部9に当接する。より詳細には、本実施形態
では、ペダルブラケット2の上記上面壁部23には、図
1および図2に示すように、前後方向に延びるようにし
て形成された長穴状の孔部23aが形成されており、上
記係止状態において、ストッパレバー81の前端部81
Aは、この孔部23a内を通るように配置される。この
とき、ストッパレバー81の前端部81Aは、その下面
が孔部23aの下端の内壁23bに当接する。上面壁部
23は、たとえば金属板などから形成されており、上記
孔部23aが設けられていることにより、車体の前方か
ら大きな負荷が加わった場合に、容易に変形することが
でき、ストッパレバー81の前端部81Aを確実に上方
に突き上げることができる。これにより、ストッパレバ
ー81は、確実に、上記第1支軸24に対して、後端部
81Bが下方に移動するように回動する。このように、
上面壁部23(内壁23b)が変形伝達部9として構成
されている。
【0038】上記した構成を有する後退防止構造Aにお
いて、通常時に、搭乗者がブレーキペダル7を踏み込む
と、ブレーキペダル7がサポート手段4と一体的に、第
1支軸24に対して回動する。このとき、第1サポート
板5が車体の前方側に移動することにより、プッシュロ
ッド31がハウジング32側に押し込まれ、ブレーキペ
ダル7およびサポート手段4を介してプッシュロッド3
1にブレーキ踏力が伝達される。このブレーキ踏力は、
ブレーキブースタ3によって増幅され、車体に設けたブ
レーキに制動力を与える。
【0039】次に、車体の前方側から所定以上の大きさ
の負荷が加わった場合について説明する。このような場
合、図3に示すように、ダッシュパネル1に対して傾斜
して設けられていたブレーキブースタ3は、エンジンル
ームRe内の、図示しないマスタシリンダの変移によっ
て直立するような方向に変移させられる。このブレーキ
ブースタ3の変移にともなってダッシュパネル1が変形
し、ダッシュパネル1のうち、ブレーキブースタ3が取
り付けられていた部分近傍が車体の後方側に移動する。
【0040】このとき、上記孔部23aの内壁23b、
すなわち変形伝達部9が車体の後方側にやや上方に変移
するように、ペダルブラケット2(特に上面壁部23)
が変形する。これにより、変形伝達部9は、ストッパレ
バー81の前端部81Aを上方に突き上げる。
【0041】このように変形伝達部9がストッパレバー
81の前端部81Aを上方に突き上げることによって、
ストッパレバー81は、付勢部材83の付勢力に逆らっ
て、上記第1支軸24に対して、後端部81Bが下方に
移動する方向に回動させられる。したがって、ストッパ
レバー81の後端部81Bとブレーキペダル7との当接
状態が解除される。その結果、ブレーキペダル7は、図
4に示すように、第2支軸41に対して回動し、上記踏
部71が前方側に移動する。しかも、上記プッシュロッ
ド31は、上述したように、サポート手段4に連結され
ているので、従来のように、ブレーキペダル7の回動が
プッシュロッド31によって制限されることがない。し
たがって、ブレーキペダル7(特に踏部71)と搭乗者
の足等との干渉を確実に防止することができる。
【0042】また、本実施形態では、ブレーキペダル7
には、上述したように、コイルバネ12によって付勢さ
れているので、踏部71は、車体の前方側に強制的に移
動させられる。さらに、ブレーキペダル7は、係止板8
2によって、踏部71が後方側に移動する方向への回動
が規制されているので、コイルバネ12の付勢力を超え
る大きな衝撃が加わった場合においても、ブレーキペダ
ル7が勢いあまって回動して、踏部71が後方側に移動
することはない。したがって、ブレーキペダル7と搭乗
者の足等との干渉をより確実に防止することができる。
【0043】上記した構成を有する後退防止構造Aによ
れば、たとえば、上述したように、第1サポート板5、
第2サポート板6およびストッパレバー81が板状に形
成されているなど、各部材が単純化されている。また、
従来のように、PPメンバに他の部材が取り付けられて
いないなど、部品点数が少ない。したがって、製造コス
トを低減することができる。
【0044】また、この後退防止構造Aでは、第1サポ
ート板5、第2サポート板6およびストッパレバー81
の動作が単なる回動とされており、その構造が単純化さ
れている。また、この後退防止構造Aは、ペダルブラケ
ット2の変形にともなって変形伝達部9がストッパレバ
ー81を突き上げることによって作用する。すなわち、
後退防止構造Aは、ダッシュパネル1の移動によって直
接的に作用するように構成されている。
【0045】したがって、この後退防止構造Aを設計す
る際には、これを容易に設計することができる。また、
この後退防止構造Aが備えられていない他の種類の車体
に対して、これを取り付けようとする際には、たとえ
ば、この後退防止構造Aをダッシュパネル1などに固定
するだけでよいので、他の種類の車体に容易に採用する
ことができる。
【0046】以上、説明してきたように、本願発明に係
るフットペダルの後退防止構造は、低コストで製造する
ことができるとともに、他の種類の車両に対してこれを
容易に採用することができる。
【0047】もちろん、この発明の範囲は上述した実施
の形態に限定されるものではない。たとえば、上記サポ
ート手段4は、2つの板状部材、すなわち第1サポート
板5および第2サポート板6から構成されているが、た
とえば、これらを2つの第1サポート板5あるいは1つ
のサポート板5に置き換えることもできる。これによ
り、製造コストをより低減することができる。なお、こ
の場合、たとえば上記係止板82の形状などを変更する
など、容易に対応することができる。
【0048】また、たとえば、本実施形態では、車体の
前方側から所定以上の負荷が加わった場合、ブレーキブ
ースタ3の変移にともなって、プッシュロッド31が車
体の後方側に移動させられるため、ブレーキペダル7の
上端部は、第2サポート板5によって、車体の後方側に
移動させられることとなるが、プッシュロッド31が第
2サポート板5から外れるようにしておけば、ブレーキ
ペダル7の上端部側が車体の後方側に大きく移動するの
を防止することも可能となる。これにより、ブレーキペ
ダル7と搭乗者の足等との干渉をより確実に防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るフットペダルの後退防止構造の
一例を示す概略側面図である。
【図2】図1に示すフットペダルの後退防止構造を分解
して示す概略斜視図である。
【図3】車体前方側から負荷が加わったときのフットペ
ダルの状態を示す側面図である。
【図4】車体前方側から負荷が加わったときのフットペ
ダルの状態を示す側面図である。
【図5】従来のフットペダルの後退防止構造の一例を示
す概略側面図である。
【図6】図5におけるペダルブラケットの一部を拡大し
て示す分解斜視図である。
【図7】図5に示すフットペダルの後退防止構造に対し
て車体前方側から負荷が加わったときの状態を示す側面
図である。
【符号の説明】
1 ダッシュパネル 2 ペダルブラケット 4 サポート手段 7 ブレーキペダル(フットペダル) 8 ストッパ手段 9 変形伝達部 24 第1支軸 31 プッシュロッド 41 第2支軸 81 ストッパレバー A フットペダルの後退防止構造 Rc 車室 Re エンジンルーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンルームと車室とを仕切るダッシ
    ュパネルに設けられたペダルブラケットと、 上記ペダルブラケットに支持された第1支軸に対して一
    端部において回動自在に連結され、かつ、上記ダッシュ
    パネルから突出したプッシュロッドに連結されたサポー
    ト手段と、 上記サポート手段の他端部に支持された第2支軸に対し
    て上端部において回動可能に連結されたフットペダル
    と、 上記フットペダルの上記第2支軸に対する回動を規制す
    ることにより、上記フットペダルと上記サポート手段と
    を一体的に係止するストッパ手段と、を備えており、 車体の前方側から所定以上の大きさの負荷が加わったと
    き、上記ペダルブラケットの変形にともなって、上記ス
    トッパ手段が上記サポート手段と上記フットペダルとの
    係止状態を解除し、上記フットペダルが上記第2支軸に
    対して回動することにより、上記フットペダルの下端部
    が車体の前方側へ移動するように構成されていることを
    特徴とする、フットペダルの後退防止構造。
  2. 【請求項2】 上記ストッパ手段は、上記第1支軸に対
    して回動可能となるように中間部において支持されたス
    トッパレバーを備えており、 上記ストッパレバーは、前端部が上記ペダルブラケット
    の上方側に形成された変形伝達部に当接し、かつ後端部
    が上記フットペダルの上記第2支軸に対する回動を規制
    するように上記フットペダルに当接し、 車体前方側から所定以上の大きさの負荷が加わったと
    き、上記変形伝達部が上記ストッパレバーの前端部を上
    方に突き上げ、上記ストッパレバーが上記第1支軸に対
    して回動することにより、上記フットペダルの上記第2
    支軸に対する回動規制が解除されるように構成されてい
    る、請求項1に記載のフットペダルの後退防止構造。
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