JP2002273279A - 蓄圧式液体噴出器 - Google Patents

蓄圧式液体噴出器

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JP2002273279A
JP2002273279A JP2001082296A JP2001082296A JP2002273279A JP 2002273279 A JP2002273279 A JP 2002273279A JP 2001082296 A JP2001082296 A JP 2001082296A JP 2001082296 A JP2001082296 A JP 2001082296A JP 2002273279 A JP2002273279 A JP 2002273279A
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piston
cylinder
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liquid
elastic member
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Kazuhito Kuwabara
和仁 桑原
Takayuki Goto
孝之 後藤
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Yoshino Kogyosho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 内容物を小さな押圧力でもってスムーズに噴
出させることができる蓄圧式液体噴出器を提供する。 【解決手段】 シリンダー4の吸引口4aを液体の吸引
時にのみ開放する逆止弁7と、ピストン5の外側にて液
密状態を維持しつつ摺動可能にかぶさるとともにピスト
ンガイド6の端部と係合する中空ステム8と、この中空
ステム8の突端に適合して中空ステムの内部空間8aを
通して流出する液体を外界に噴出させるノズル9aを有
する押圧キャップ9と、ピストンガイド6をピストン5
に押し当ててピストンの通路を閉状態に維持する第1の
弾性部材10と、ピストン5をピストンガイド6に押し
当て内容物の噴出圧力を調整する第2の弾性部材11と
を組合せた蓄圧式の液体噴出器として、シリンダー4内
に、内容物の噴出前におけるピストン5の位置決めを行
いピストンとピストンガイド6との接触面圧を高めて通
路の閉塞状態を維持するストッパー12を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄圧式の液体噴出
器に関し、該噴出器のポンピング動作の改善に伴うシリ
ンダー内での液漏れを有利に防止しようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】化粧水やコロンあるいは香水などの液体
を微細噴霧する噴出器としては、現在のところ、分散媒
を加圧媒体とともに容器に充てんした、いわゆるエアゾ
ールタイプの噴出器が多用されているが、このような噴
出器は、製造コストが嵩むうえ、分散媒を全て使いきっ
た後においても容器内には加圧媒体が残存していること
が多いため、その廃棄に際しては容器の穿孔にて加圧媒
体を排出しておくことが不可欠であって、容器の廃棄に
際しては手間がかかり、また、加圧媒体の大気中への放
出が環境汚染にもつながることが懸念される。
【0003】このため、最近では、エアゾールタイプの
噴出器で使用されているような加圧媒体を不要とし、噴
出ヘッドを複数回にわたってポンピングすることによっ
て内圧を高め、その圧力でもって内容物を噴射するよう
にした蓄圧式の噴出器が見直されてきており、この点に
関する先行技術としては、例えば特開平9−10371
8号公報に開示のようなポンプ型スプレーが参照され
る。
【0004】この種の噴出器は、その構成部材として、
容器内に通じる吸引口を有し該容器の口部にて固定保持
されるシリンダーと、このシリンダー内に配置されるピ
ストンと、ピストンとの相互接触、離隔により噴射すべ
き液体を通す通路の開閉を行うピストンガイドと、この
ピストンガイドの一端を保持し他端を弾性部材を介して
ピストンの背面につながる中空ステムと、この中空ステ
ムに係合してその内部通路を通って流出する内容物を噴
出させるノズルを備えた押圧キャップとの組合せからな
っており、該押圧キャップに間欠的な荷重を繰り返し付
加し内容物の吸引と加圧を行うポンピングによって内容
物の連続的な噴出を可能としている。
【0005】ここに、ピストンとピストンガイドとはそ
れらを両側から挟み込む弾性部材(内圧調整用スプリン
グと、吸引加圧用のスプリング)にて保持されていて押
圧キャップに荷重が加えられてない状態ではピストンと
ピストンガイドが相互に接触して液体を通す通路を閉塞
するように弾性部材の弾性力の調整がなされている。
【0006】ところで、内容物の噴出に際して押圧キャ
ップに加える荷重をより小さくしてスムーズなポンピン
グ動作による噴出を実現するためには、弾性部材のうち
の内圧調整用スプリングか若しくは吸引加圧用スプリン
グの何れかの弾性力を低下させることが有効であるが、
この場合、ピストンとピストンガイドとの接触圧力が低
下するためにシリンダー内で液漏れが生じ内容物の効率
的な噴出ができない不具合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、内部
での液漏れを起こすことなく、小さな荷重でもってスム
ーズに液体を噴出させることができる新規な蓄圧式噴出
器を提案するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器内に通じ
る吸引口を有し該容器の口部にベース部材を介して固定
保持されるシリンダーと、このシリンダー内に配置され
その軸芯に沿う向きに貫通する通路を有するピストン
と、ピストンの通路を通して配置され相互接触、離隔に
より該通路の開閉を行うとともにシリンダー及びピスト
ンと協働して液体の吸引、加圧のための空間領域を形成
するピストンガイドと、シリンダーの吸引口を液体の吸
引時にのみ開放する逆止弁と、ピストンの外側にて液密
状態を維持しつつ摺動可能にかぶさるとともにピストン
ガイドの端部と係合する中空ステムと、この中空ステム
の突端に適合して該中空ステムの内部空間を通して流出
する液体を外界に噴出させるノズルを有する押圧キャッ
プと、ピストンガイドをピストンに押し当てて該ピスト
ンの通路を閉状態に維持する第1の弾性部材と、ピスト
ンをピストンガイドに押し当て内容物の噴出圧力を調整
する第2の弾性部材とを組合せた蓄圧式の液体噴出器で
あって、前記シリンダー内に、内容物の噴出前における
ピストンの位置決めを行い該ピストンとピストンガイド
との接触面圧を高めて通路の閉塞状態を維持するストッ
パーを配設してなる、ことを特徴とする蓄圧式液体噴出
器である。
【0009】上記の構成になる噴出器において、第1の
弾性部材は、押圧キャップとベース部材の相互間に配置
することができるが、ピストンガイドと空間領域の底壁
部分の相互間に配置するようにしてもよい。
【0010】ストッパーは、ベース部材に一体的に形成
され、内容物の噴出前においてピストンの後端部に接触
するリング部材とするのが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明をより
具体的に説明する。図1は本発明に従う蓄圧式の噴出器
の構成を示したものである。図における番号1は内容物
を充てんする容器、2は容器1の口部である。
【0009】また、3は容器1内に通じる開口を有し、
口部2にねじ止めされる例で示したベース部材、4は容
器1の口部2にベース部材3を介して固定保持されるシ
リンダーである。このシリンダー4の底壁部分には内容
物を吸引管sを通して吸引する吸引口4aが形成されて
いる。
【0010】また、5はシリンダー4内に配置されるピ
ストンである。ピストン5はその軸芯に沿う向きに貫通
する通路5aを有している。
【0011】番号6はピストンガイドであり、このピス
トンガイド6はピストン5の通路5aを通して配置され
ていて、該通路5aの開閉動作を導くものであり、シリ
ンダー4及びピストン5と協働して液体の吸引、加圧の
ための空間領域(シリンダー室)Mを形成する。
【0012】また、7はシリンダー4の吸引口4aを内
容物の吸引時にのみ開放する逆止弁、8は中空ステムで
ある。中空ステム8はピストン5の外側にて液密状態を
維持しつつ摺動可能に覆いかぶさるとともにピストンガ
イド6の端部と係合している。
【0013】9は中空ステム8の突端に適合する押圧キ
ャップであって、この押圧キャップ9は中空ステム8の
内部空間8aを通して流出する液体を外界に噴出させる
ノズル9aを備えている。
【0014】10は第1の弾性部材である。この第1の
弾性部材10はシリンダー4の空間領域Mに配置されピ
ストンガイド6をピストン5に押し当てて該ピストン5
の通路5aを閉状態に維持する機能を有する。
【0015】また、11は第2の弾性部材であり、この
弾性部材11はピストン5と中空ステム8との相互間に
配置されるものを例として示してあって、ピストン5を
ピストンガイド6に押し当てるとともに内容物の噴出圧
力(内圧)を調整する機能を有する
【0016】さらに、12はベース部材3のインナーリ
ングとして一体的に形成される場合を例として示したス
トッパーである。このストッパー12はシリンダー4内
で、ピストン5の端部に接触して内容物の噴出前におけ
るピストン5の位置決めを行う。
【0017】ピストン5の通路5aは第1の弾性部材1
0と第2の弾性部材11によりピストンガイド6とピス
トン5をと互いに逆向きに押圧することによって閉状態
に維持するが、内容物のスムーズな噴射を導くべく、第
2の弾性部材11の弾性力を小さくするとピストン5の
ピストンガイド6に対する押圧力が小さくなることから
通路5aの閉状態におけるシール性が損なわれ、これが
内部漏れにつながることになっている。
【0018】本発明においては、ストッパー12がピス
トン5の端部に接触してその位置決めを行っており、第
2の弾性部材11の弾性力を変更しても、第1の弾性部
材10のピストン5に対する押圧力は常に一定している
ため、通路5aの閉状態におけるシール性を損なうこと
なしに内容物のスムーズな噴出が可能になる。
【0019】ストッパー12はベース部材3に一体的に
成形した例で示したが、これは別部材で構成することも
できるし、成形上とくに問題がなければシリンダー4に
一体的に成形することもできる。
【0020】第1の弾性部材10、第2の弾性部材11
ともに、螺旋状のスプリングが適用できるが、所望の弾
性力を確保できるものであれば、形状はとくに限定され
ることはない。また、材質に関しては樹脂製のものが適
用できるが、内容物の品質に影響を与えるおそれがなけ
れば金属製であってもよい。
【0021】図2に示すように、押圧キャップ9の上面
に荷重を付加して中空ステム8とともにピストン5を押
し下げ、これに引き続いて該荷重を取り除くと、第1の
弾性部材10による復原力にて中空ステム8はピストン
5とともに初期状態に戻ることになり、この時、空間領
域M内は減圧され、吸引管s、吸引口4aを経て該領域
M内に容器1内の内容物が流入することになる。
【0022】この状態で、さらに押圧キャップ9の上面
に荷重を付加して中空ステム8とともにピストン5を押
し下げると、図3に示すように、吸引口4aは逆止弁7
にて閉塞されるため空間領域M内の圧力が上昇するとと
もに、ピストン5と中空ステム8との関係につき、中空
ステム8の内端8bがピストン5の端面5bに突き当た
るまで通路5aが開放され、その内圧のもとで内容物は
中空ステム8の内部空間8aを通って押圧キャップ9の
ノズル9aから外界へと噴射されることになる。
【0023】押圧キャップ9に対する荷重の付加を繰り
返し行うことにより、内容物は連続的に噴射されること
になり、エアゾールタイプの噴出器において不可欠な加
圧媒体は必要ない。
【0024】上掲図1に示した構成例において各部材は
合成樹脂にて成形することができ、とくに第1の弾性部
材10及び第2の弾性部材11は図4に示すようにピス
トンガイド6、中空ステム8にそれぞれ一体的に成形し
た単一の部材とする場合に部品点数を減らすことができ
る利点がある。
【0025】噴出器を構成する各部材はインジェクショ
ン成形法を適用して作製することができるものであるが
本発明では成形法はとくに限定されない。
【0026】合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ナイロン、ABSの他、耐薬品性に優れるポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン(PO
M)等を使用することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、内部の液漏れなしにス
ムーズ(軽く)に内容物を噴出させることができる。ま
た、部品点数を削減できるので組み込み工程の簡便化、
コストの削減が可能であり、とくに、構成部材を全て合
成樹脂とすることにより噴出器の廃棄処分に際して材質
毎の分別回収が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従う蓄圧式液体噴出器の構成を示し
た図である。
【図2】 図1に示した噴出器の噴射要領の説明図であ
る。
【図3】 図1に示した噴出器の噴射要領の説明図であ
る。
【図4】 本発明に従う蓄圧式液体噴出器の他の例を示
した図である。
【符号の説明】
1 容器 2 口部 3 ベース部材 4 シリンダー 4a 吸引口 5 ピストン 5a 通路 5b 端面 6 ピストンガイド 7 逆止弁 8 中空ステム 8a 内部空間 8b 内端 9 押圧キャップ 10 第1の弾性部材 11 第2の弾性部材 12 ストッパー s吸引管 M 空間領域(シリンダー室)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月23日(2001.3.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄圧式の液体噴出
器に関し、該噴出器のポンピング動作の改善に伴うシリ
ンダー内での液漏れを有利に防止しようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】化粧水やコロンあるいは香水などの液体
を微細噴霧する噴出器としては、現在のところ、分散媒
を加圧媒体とともに容器に充てんした、いわゆるエアゾ
ールタイプの噴出器が多用されているが、このような噴
出器は、製造コストが嵩むうえ、分散媒を全て使いきっ
た後においても容器内には加圧媒体が残存していること
が多いため、その廃棄に際しては容器の穿孔にて加圧媒
体を排出しておくことが不可欠であって、容器の廃棄に
際しては手間がかかり、また、加圧媒体の大気中への放
出が環境汚染にもつながることが懸念される。
【0003】このため、最近では、エアゾールタイプの
噴出器で使用されているような加圧媒体を不要とし、噴
出ヘッドを複数回にわたってポンピングすることによっ
て内圧を高め、その圧力でもって内容物を噴射するよう
にした蓄圧式の噴出器が見直されてきており、この点に
関する先行技術としては、例えば特開平9−10371
8号公報に開示のようなポンプ型スプレーが参照され
る。
【0004】この種の噴出器は、その構成部材として、
容器内に通じる吸引口を有し該容器の口部にて固定保持
されるシリンダーと、このシリンダー内に配置されるピ
ストンと、ピストンとの相互接触、離隔により噴射すべ
き液体を通す通路の開閉を行うピストンガイドと、この
ピストンガイドの一端を保持し他端を弾性部材を介して
ピストンの背面につながる中空ステムと、この中空ステ
ムに係合してその内部通路を通って流出する内容物を噴
出させるノズルを備えた押圧キャップとの組合せからな
っており、該押圧キャップに間欠的な荷重を繰り返し付
加し内容物の吸引と加圧を行うポンピングによって内容
物の連続的な噴出を可能としている。
【0005】ここに、ピストンとピストンガイドとはそ
れらを両側から挟み込む弾性部材(内圧調整用スプリン
グと、吸引加圧用のスプリング)にて保持されていて押
圧キャップに荷重が加えられてない状態ではピストンと
ピストンガイドが相互に接触して液体を通す通路を閉塞
するように弾性部材の弾性力の調整がなされている。
【0006】ところで、内容物の噴出に際して押圧キャ
ップに加える荷重をより小さくしてスムーズなポンピン
グ動作による噴出を実現するためには、弾性部材のうち
の内圧調整用スプリングか若しくは吸引加圧用スプリン
グの何れかの弾性力を低下させることが有効であるが、
この場合、ピストンとピストンガイドとの接触圧力が低
下するためにシリンダー内で液漏れが生じ内容物の効率
的な噴出ができない不具合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、内部
での液漏れを起こすことなく、小さな荷重でもってスム
ーズに液体を噴出させることができる新規な蓄圧式噴出
器を提案するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器内に通じ
る吸引口を有し該容器の口部にベース部材を介して固定
保持されるシリンダーと、このシリンダー内に配置され
その軸芯に沿う向きに貫通する通路を有するピストン
と、ピストンの通路を通して配置され相互接触、離隔に
より該通路の開閉を行うとともにシリンダー及びピスト
ンと協働して液体の吸引、加圧のための空間領域を形成
するピストンガイドと、シリンダーの吸引口を液体の吸
引時にのみ開放する逆止弁と、ピストンの外側にて液密
状態を維持しつつ摺動可能にかぶさるとともにピストン
ガイドの端部と係合する中空ステムと、この中空ステム
の突端に適合して該中空ステムの内部空間を通して流出
する液体を外界に噴出させるノズルを有する押圧キャッ
プと、ピストンガイドをピストンに押し当てて該ピスト
ンの通路を閉状態に維持する第1の弾性部材と、ピスト
ンをピストンガイドに押し当て内容物の噴出圧力を調整
する第2の弾性部材とを組合せた蓄圧式の液体噴出器で
あって、前記シリンダー内に、内容物の噴出前における
ピストンの位置決めを行い該ピストンとピストンガイド
との接触面圧を高めて通路の閉塞状態を維持するストッ
パーを配設してなる、ことを特徴とする蓄圧式液体噴出
器である。
【0009】上記の構成になる噴出器において、第1の
弾性部材は、押圧キャップとベース部材の相互間に配置
することができるが、ピストンガイドと空間領域の底壁
部分の相互間に配置するようにしてもよい。
【0010】ストッパーは、ベース部材に一体的に形成
され、内容物の噴出前においてピストンの後端部に接触
するリング部材とするのが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明をより
具体的に説明する。図1は本発明に従う蓄圧式の噴出器
の構成を示したものである。図における番号1は内容物
を充てんする容器、2は容器1の口部である。
【0012】また、3は容器1内に通じる開口を有し、
口部2にねじ止めされる例で示したベース部材、4は容
器1の口部2にベース部材3を介して固定保持されるシ
リンダーである。このシリンダー4の底壁部分には内容
物を吸引管sを通して吸引する吸引口4aが形成されて
いる。
【0013】また、5はシリンダー4内に配置されるピ
ストンである。ピストン5はその軸芯に沿う向きに貫通
する通路5aを有している。
【0014】番号6はピストンガイドであり、このピス
トンガイド6はピストン5の通路5aを通して配置され
ていて、該通路5aの開閉動作を導くものであり、シリ
ンダー4及びピストン5と協働して液体の吸引、加圧の
ための空間領域(シリンダー室)Mを形成する。
【0015】また、7はシリンダー4の吸引口4aを内
容物の吸引時にのみ開放する逆止弁、8は中空ステムで
ある。中空ステム8はピストン5の外側にて液密状態を
維持しつつ摺動可能に覆いかぶさるとともにピストンガ
イド6の端部と係合している。
【0016】9は中空ステム8の突端に適合する押圧キ
ャップであって、この押圧キャップ9は中空ステム8の
内部空間8aを通して流出する液体を外界に噴出させる
ノズル9aを備えている。
【0017】10は第1の弾性部材である。この第1の
弾性部材10はシリンダー4の空間領域Mに配置されピ
ストンガイド6をピストン5に押し当てて該ピストン5
の通路5aを閉状態に維持する機能を有する。
【0018】また、11は第2の弾性部材であり、この
弾性部材11はピストン5と中空ステム8との相互間に
配置されるものを例として示してあって、ピストン5を
ピストンガイド6に押し当てるとともに内容物の噴出圧
力(内圧)を調整する機能を有する
【0019】さらに、12はベース部材3のインナーリ
ングとして一体的に形成される場合を例として示したス
トッパーである。このストッパー12はシリンダー4内
で、ピストン5の端部に接触して内容物の噴出前におけ
るピストン5の位置決めを行う。
【0020】ピストン5の通路5aは第1の弾性部材1
0と第2の弾性部材11によりピストンガイド6とピス
トン5をと互いに逆向きに押圧することによって閉状態
に維持するが、内容物のスムーズな噴射を導くべく、第
2の弾性部材11の弾性力を小さくするとピストン5の
ピストンガイド6に対する押圧力が小さくなることから
通路5aの閉状態におけるシール性が損なわれ、これが
内部漏れにつながることになっている。
【0021】本発明においては、ストッパー12がピス
トン5の端部に接触してその位置決めを行っており、第
2の弾性部材11の弾性力を変更しても、第1の弾性部
材10のピストン5に対する押圧力は常に一定している
ため、通路5aの閉状態におけるシール性を損なうこと
なしに内容物のスムーズな噴出が可能になる。
【0022】ストッパー12はベース部材3に一体的に
成形した例で示したが、これは別部材で構成することも
できるし、成形上とくに問題がなければシリンダー4に
一体的に成形することもできる。
【0023】第1の弾性部材10、第2の弾性部材11
ともに、螺旋状のスプリングが適用できるが、所望の弾
性力を確保できるものであれば、形状はとくに限定され
ることはない。また、材質に関しては樹脂製のものが適
用できるが、内容物の品質に影響を与えるおそれがなけ
れば金属製であってもよい。
【0024】図2に示すように、押圧キャップ9の上面
に荷重を付加して中空ステム8とともにピストン5を押
し下げ、これに引き続いて該荷重を取り除くと、第1の
弾性部材10による復原力にて中空ステム8はピストン
5とともに初期状態に戻ることになり、この時、空間領
域M内は減圧され、吸引管s、吸引口4aを経て該領域
M内に容器1内の内容物が流入することになる。
【0025】この状態で、さらに押圧キャップ9の上面
に荷重を付加して中空ステム8とともにピストン5を押
し下げると、図3に示すように、吸引口4aは逆止弁7
にて閉塞されるため空間領域M内の圧力が上昇するとと
もに、ピストン5と中空ステム8との関係につき、中空
ステム8の内端8bがピストン5の端面5bに突き当た
るまで通路5aが開放され、その内圧のもとで内容物は
中空ステム8の内部空間8aを通って押圧キャップ9の
ノズル9aから外界へと噴射されることになる。
【0026】押圧キャップ9に対する荷重の付加を繰り
返し行うことにより、内容物は連続的に噴射されること
になり、エアゾールタイプの噴出器において不可欠な加
圧媒体は必要ない。
【0027】上掲図1に示した構成例において各部材は
合成樹脂にて成形することができ、とくに第1の弾性部
材10及び第2の弾性部材11は図4に示すようにピス
トンガイド6、中空ステム8にそれぞれ一体的に成形し
た単一の部材とする場合に部品点数を減らすことができ
る利点がある。
【0028】噴出器を構成する各部材はインジェクショ
ン成形法を適用して作製することができるものであるが
本発明では成形法はとくに限定されない。
【0029】合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ナイロン、ABSの他、耐薬品性に優れるポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリオキシメチレン(PO
M)等を使用することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、内部の液漏れなしにス
ムーズ(軽く)に内容物を噴出させることができる。ま
た、部品点数を削減できるので組み込み工程の簡便化、
コストの削減が可能であり、とくに、構成部材を全て合
成樹脂とすることにより噴出器の廃棄処分に際して材質
毎の分別回収が不要になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E014 PA01 PB01 PC03 PD11 PE14 PF01 3E084 AA04 AA12 AB01 BA02 DA01 DB12 FA09 FB01 GA01 GA08 GB01 GB12 GB14 KB06 LB02 LC06 LD22 LD26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に通じる吸引口を有し該容器の口
    部にベース部材を介して固定保持されるシリンダーと、
    このシリンダー内に配置されその軸芯に沿う向きに貫通
    する通路を有するピストンと、ピストンの通路を通して
    配置され相互接触、離隔により該通路の開閉を行うとと
    もにシリンダー及びピストンと協働して液体の吸引、加
    圧のための空間領域を形成するピストンガイドと、シリ
    ンダーの吸引口を液体の吸引時にのみ開放する逆止弁
    と、ピストンの外側にて液密状態を維持しつつ摺動可能
    にかぶさるとともにピストンガイドの端部と係合する中
    空ステムと、この中空ステムの突端に適合して該中空ス
    テムの内部空間を通して流出する液体を外界に噴出させ
    るノズルを有する押圧キャップと、ピストンガイドをピ
    ストンに押し当てて該ピストンの通路を閉状態に維持す
    る第1の弾性部材と、ピストンをピストンガイドに押し
    当て内容物の噴出圧力を調整する第2の弾性部材とを組
    合せた蓄圧式の液体噴出器であって、 前記シリンダー内に、内容物の噴出前におけるピストン
    の位置決めを行い該ピストンとピストンガイドとの接触
    面圧を高めて通路の閉塞状態を維持するストッパーを配
    設してなる、ことを特徴とする蓄圧式液体噴出器。
  2. 【請求項2】 第1の弾性部材は、押圧キャップとベー
    ス部材の相互間に配置されたものである、請求項1記載
    の蓄圧式液体噴出器。
  3. 【請求項3】 第1の弾性部材は、ピストンガイドと空
    間領域の底壁部分の相互間に配置されたものである、請
    求項1記載の蓄圧式液体噴出器。
  4. 【請求項4】 ストッパーが、ベース部材に一体的に形
    成され、内容物の噴出前においてピストンの後端部に接
    触するリング部材である、請求項1〜3の何れかに記載
    の蓄圧式液体噴出器。
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