JP2002273104A - スカム解消型汚水処理方法とその装置 - Google Patents

スカム解消型汚水処理方法とその装置

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JP2002273104A
JP2002273104A JP2001077715A JP2001077715A JP2002273104A JP 2002273104 A JP2002273104 A JP 2002273104A JP 2001077715 A JP2001077715 A JP 2001077715A JP 2001077715 A JP2001077715 A JP 2001077715A JP 2002273104 A JP2002273104 A JP 2002273104A
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sewage
chamber
vertical cylinder
tank
flow
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JP2001077715A
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Hiromichi Kawahara
弘道 河原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭用に設置される汚水槽の水面に形成され
るスカムの発生を解消し、汚水を浄化して清浄な処理水
を得るための汚水処理方法を提供する。 【解決手段】 第一室Aに流入した汚水の低層部への空
気継続注入によってその汚水の全体を常時混濁状態に攪
拌して表層スカムの発生を抑え、その第一室Aの内外水
位変動により混濁汚水をその第一室Aの低部に設けた粗
目濾し手段4を通過させて第二室Bに逃がす。そして、
その第二室Bでその汚水を安静状態にして底部に重量汚
泥分wを沈殿させ、さらにその第二室Bの内外水位変動
によりその第二室Bの汚水を第三室Cの底部に導き、そ
の汚水をその第三室Cの低部に堆積生成される軟質軽量
沈殿物層xの下側からその沈殿物層xの内部を通過させ
てその上側に透明度の高い処理汚水を得、また第三室C
の上層部への空気継続注入によってその汚水上層を常時
攪拌して表面スカムの発生を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、家庭用水洗便所か
ら排出される糞尿などの汚水を浄化処理するための方法
と、その方法を実施するための汚水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用の水洗便所から排出される糞尿
は、都市部では下水管を通じて大規模な下水処理場に送
られて一定基準にまで浄化処理されてから河川などに放
流されている。また、過疎地域では集落ごとに浄化合併
槽を設けて処理することが促進され、各地で改良工事が
行われている。しかし、長距離の汚水管の敷設と大型化
された合併槽の設備には多額の費用を要し、自治体や住
民は新たな負担を避けたいために計画どおりに工事が進
んでいる地域は少ない。
【0003】一般に環境汚染物質の対策としては、集末
処理ではなく汚染源において処理することが理想的とさ
れている。汚水発生源である個別住宅での処理の方法と
しては、浸透桝方式や個別浄化槽方式などがあるが、設
備の設置スペースが確保できない場合や不完全な設備を
したために、充分な処理が行われずに河川への放出が行
われていることも多く見られる。
【0004】また、充分に処理がなされたとしても、処
理機能を維持するためには汚水槽の水面に発生する比重
の軽い油脂分などからなる塊(スカム)の除去処理や沈
殿汚泥の引き抜き処理を定期的に行わなければならず、
その処理に要する手間や費用の負担も大きいものがあ
る。
【0005】特に、これまではスカムからくる悪臭は、
消臭剤などで消臭する方法がなされたとしても、発生す
る量が大きく且つ継続して発生するために容易に防止す
ることができなかった。また、スカムには蝿などの昆虫
の幼虫である蛆虫が発生し、そのままでは不衛生なので
殺虫剤で退治するなどの処理をしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みてなされたもので、主として個別家庭用に設置され
る汚水槽において、その水面に汚物が浮上して形成蓄積
されるスカムの発生を解消するとともに汚水を浄化して
清浄な処理水を得るためのスカム解消型汚水処理方法と
その方法を実施するための処理装置を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明はスカム解消型汚水処理方法とその方法を実
施するためのスカム解消型汚水処理装置である。
【0008】まず、その汚水処理方法は、第一室Aに流
入した汚水の低層部への空気継続注入によってその汚水
の全体を常時混濁状態に攪拌して表層スカムの発生を抑
え、その第一室Aの内外水位変動により混濁汚水yをそ
の第一室Aの低部に設けた粗目濾し手段4を通過させて
第二室Bに逃がす。
【0009】そして、その第二室Bでその汚水を安静状
態にして底部に重量汚泥分wを沈殿させ、さらにその第
二室Bの内外水位変動によりその第二室Bの汚水を第三
室Cの底部に導き、その汚水をその第三室Cの低部に堆
積生成される軟質軽量沈殿物層xの下側からその沈殿物
層xの内部を通過させてその上側に透明度の高い処理汚
水zを得、また前記第三室Cの上層部への空気継続注入
によってその汚水上層を常時攪拌して表面スカムの発生
を抑えることを特徴とするスカム解消型汚水処理方法で
ある。
【0010】また、上記スカム解消型汚水処理方法を実
施するためのスカム解消型汚水処理装置は、以下四形態
がある。
【0011】まず一つめの形態は、次の処理槽へ中層の
汚水を送るトラップ14を備えた汚水槽1内に、頭出し
状態で汚水内に水没させて設置した攪拌縦筒2内の第一
室Aにその頭出し部から汚水が流入できるようにする。
そして、その攪拌縦筒2の水没部分を前記汚水槽1の汚
水から隔絶させて囲うようにして沈殿縦筒3を設けて第
二室Bを形成し、前記攪拌縦筒2の下端部周面に設けた
粗目濾し手段4から汚水を通過させて前記沈殿縦筒3の
第二室Bに汚水を流入できるようにする。
【0012】そして、前記沈殿縦筒3の上部に小孔27
を開口するとともに下部に粗目濾し手段20を開口して
汚水が第三室Cの低部に汚水を流入できるようにする。
そして、前記攪拌縦筒2内には空気注入口12を低部
に、また汚水槽1内には空気注入口13を上層部に開口
するエアー注入管11を空気ポンプ15に接続して成る
装置である。
【0013】また、二つめの形態は、次の処理槽へ中層
の汚水を送るトラップ14を備えた汚水槽1内に、頭出
し状態で汚水内に水没させて設置した攪拌縦筒2内の第
一室Aにその頭出し部から汚水が流入できるようにす
る。そして、その攪拌縦筒2の水没部分を前記汚水槽1
の汚水から隔絶させて囲うようにして沈殿縦筒3を設け
て第二室Bを形成し、前記攪拌縦筒2の下端部周面に設
けた粗目濾し手段4から汚水を通過させて前記沈殿縦筒
3の第二室Bに汚水を流入できるようにする。
【0014】そして、前記沈殿縦筒3の上部に前記汚水
槽1内に形成される第三室Cの低部に開口部8を有する
送水管6を装着して汚水が第三室Cの低部に流入できる
ようにする。そして、前記攪拌縦筒2内には空気注入口
12を低部に、また汚水槽1内には空気注入口13を上
層部に開口するエアー注入管11を空気ポンプ15に接
続して成る装置である。
【0015】さらに、三つめの形態は、次の処理槽へ中
層の汚水を送るトラップ14を備えた汚水槽1内に、頭
出し状態で汚水内に水没させて設置した攪拌縦筒2内の
第一室Aにその頭出し部から汚水が流入できるようにす
る。そして、その攪拌縦筒2の水没部分を前記汚水槽1
の汚水から隔絶させて囲うようにして沈殿縦筒3を設け
て第二室Bを形成し、前記攪拌縦筒2の下端部周面に設
けた粗目濾し手段4から汚水を通過させて前記沈殿縦筒
3に汚水を流入できるようにする。
【0016】そして、その沈殿縦筒3の隣において、汚
水槽1内に頭出し状態で汚水内に水没させて設置した二
次攪拌縦筒5内に水没部の上部から前記沈殿縦筒3の上
部に連結する送水管16を介して汚水が流入できるよう
にする。そして、その二次攪拌縦筒5の水没部分を前記
汚水槽1の汚水から隔絶させて囲うようにして二次沈殿
縦筒7を設けて第三室Cを形成し、前記二次攪拌縦筒5
の下端部に設けた隙間18から汚水を通過させて前記二
次沈殿縦筒5に汚水を流入できるようにする。
【0017】そして、その二次沈殿縦筒5の上部に開口
部9を設けて汚水を汚水槽1内に流出できるようにす
る。そして、前記攪拌縦筒2及び二次攪拌縦筒5内には
各空気注入口12、17を低部に、また汚水槽1内には
空気注入口13を上層部に開口するエアー注入管11を
空気ポンプ15に接続して成る装置である。
【0018】またさらに、四つめの形態は、次の処理槽
10へ中層の汚水を送る放出口34を備えた汚水槽21
内に、頭出し状態で汚水内に水没させて設置した攪拌縦
筒22内の第一室Aにその頭出し部から汚水が流入でき
るようにする。そして、その攪拌縦筒22の水没部分を
前記汚水槽21の汚水から隔絶させて囲うようにして沈
殿縦筒23を設けて第二室Bを形成し、前記攪拌縦筒2
2の下端部周面に設けた粗目濾し手段24から汚水を通
過させて前記第二室Bに汚水を流入できるようにする。
【0019】そして、前記沈殿縦筒23外の汚水槽21
内に第三室Cを形成し、前記沈殿縦筒23の上部に小孔
28を開口するとともに下端部に隙間25を設けて汚水
が前記第三室Cに下側から流入できるようにする。そし
て、前記攪拌縦筒22内には空気注入口32を低部に、
また、また汚水槽21内には空気注入口33を上層部に
開口するエアー注入管31を空気ポンプ15に接続し、
前記空気注入口32から上方に中層までエアー注入管3
1を囲うように下広がりテーパー形の整流縦筒26を装
着して成る装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のスカム解消型汚水処理方
法及びその方法を実施するためのスカム解消型汚水処理
装置について、その実施の四形態を図の実施例に基づい
て以下詳しく説明する。
【0021】まず、スカム解消型汚水処理方法について
説明する。本発明は図1のフロー及び図2、図3、図
4、図5の装置に示されるように、第一室Aに流入した
汚水の低層部への空気継続注入によってその汚水の全体
を常時混濁状態に攪拌して表層スカムの発生を抑える。
浮遊物が水面に浮き上がり、膜状になった最表面が乾燥
し、さらにその下部面に浮遊物が付着して厚い層を形成
して塊(スカム)となるが、本発明では継続攪拌によっ
て浮遊物が水面に膜状化できなくなるのでスカム化が起
こらなくなる。
【0022】その第一室Aへの新たな汚水の流入による
内外水位変動が起こり、この変動で、第一室Aが増水す
ると混濁汚水がその第一室Aの低部に設けた粗目濾し手
段4を通過して第二室Bに流れ出る。
【0023】そして、僅かであるが流入停止後の第一室
Aの汚水減少により、第一室Aが減水するとすると第二
室Bから混濁汚水yがその第一室Aの低部に設けた粗目
濾し手段4を通過して第一室Aにその量だけ戻ることに
なる。このように、第一室Aと第二室B間に汚水の流れ
が繰り返される。
【0024】その第一室Aでの攪拌の影響は、粗目濾し
手段4から僅かに受けるが仕切られているので第二室B
には殆ど攪拌はなされない。このため第二室B内ではそ
の汚水がやや安静状態となり底部に重量汚泥分wが沈殿
する。そして、さらにその第二室Bの内外水位変動によ
りその第二室Bの汚水が第三室Cの底部に導かれる。
【0025】そして、その第三室Cに流れて行った汚水
は、流れが安静状態となった第三室Cの低部に沈殿し
て、その第三室Cの低部には堆積生成される軟質軽量沈
殿物層xが発生し、汚水の流れによりその軟質軽量沈殿
物層xの下側からその沈殿物層xの内部を通過してその
上側に流れ出る。この際に、汚水の流れ出る圧力で軟質
軽量沈殿物層xがフアフアと少し浮き上がったり沈んだ
りしながら、そのままの状態で又はその表層部が噴出す
る汚水で破裂状態となって浮遊したりしながら上がった
り下がったりを繰り返す。
【0026】そして、汚水中の混濁物質は軟質軽量沈殿
物層x内に取り込まれ処理され、そこから流れ出た軟質
軽量沈殿物層x上の汚水は高い透明度を持つ透明汚水z
となる。この透明汚水zは、BOD値がまだ高い場合に
は次の処理槽に送ってそこで更に排水規定値をクリアー
できるまで処理して河川などに放水する。また前記第三
室C内の透明汚水zの中にも多少の固形物の浮遊があ
り、それが汚水表面に浮上すると固形物同士が付着して
膜状化する虞があるので、空気継続注入によってその汚
水上層を常時攪拌して固形物同士を分散化し、表面スカ
ムになるのを抑える。
【0027】次に上記処理方法を実施するための処理装
置の四形態について説明する。まず一つの形態は、図2
に示すように、次の処理槽へ中層の汚水を送るトラップ
14を備えた汚水槽1内に、頭出し状態で汚水内に水没
させて設置した攪拌縦筒2内の第一室Aにその頭出し部
から汚水が流入できるようにする。そして、その攪拌縦
筒2の水没部分を前記汚水槽1の汚水から隔絶させて囲
うようにして沈殿縦筒3を設けて第二室Bを形成し、前
記攪拌縦筒2の下端部周面に設けた網目、スリッド群、
小孔群などの粗目濾し手段4から比較的大きな固形物が
濾過されて微細片を含む汚水を通過させて前記沈殿縦筒
3の第二室Bに汚水を流入できるようにする。
【0028】そして、前記沈殿縦筒3の上部に小孔27
を開口するとともに下部に粗目濾し手段20を開口して
汚水が第三室Cの低部に汚水を流入できるようにする。
そして、前記攪拌縦筒2内には空気注入口12を低部
に、また汚水槽1内には空気注入口13を上層部に開口
するエアー注入管11を空気ポンプ15に接続する。
【0029】前記攪拌縦筒2内への空気注入は強い全体
攪拌を目的とし、汚水槽1内への空気注入は汚水槽1内
の汚水の表面に浮上してきた固形物を分散し、固形物同
士が付着して塊となるのを防止するための汚水上層部に
対する軽い攪拌を目的としている。
【0030】また、二つめの形態は、図3に示すよう
に、次の処理槽へ中層の汚水を送るトラップ14を備え
た汚水槽1内に、頭出し状態で汚水内に水没させて設置
した攪拌縦筒2内の第一室Aにその頭出し部から汚水が
流入できるようにする。そして、その攪拌縦筒2の水没
部分を前記汚水槽1の汚水から隔絶させて囲うようにし
て沈殿縦筒3を設けて第二室Bを形成し、前記攪拌縦筒
2の下端部周面に設けた網目、スリッド群、小孔群など
の粗目濾し手段4から比較的大きな固形物を濾過した微
細片を含む汚水を通過させて前記沈殿縦筒3の第二室B
に汚水を流入できるようにする。
【0031】そして、前記沈殿縦筒3の上部に前記汚水
槽1内に形成される第三室Cの低部に開口部8を有する
送水管6を装着して汚水が第三室Cの低部に流入できる
ようにする。そして、前記攪拌縦筒2内には空気注入口
12を低部に、また汚水槽1内には空気注入口13を上
層部に開口するエアー注入管11を空気ポンプ15に接
続する。
【0032】さらに、三つめの形態は、図4に示すよう
に、次の処理槽へ中層の汚水を送るトラップ14を備え
た汚水槽1内に、頭出し状態で汚水内に水没させて設置
した攪拌縦筒2内の第一室Aにその頭出し部から汚水が
流入できるようにする。そして、その攪拌縦筒2の水没
部分を前記汚水槽1の汚水から隔絶させて囲うようにし
て沈殿縦筒3を設けて第二室Bを形成し、前記攪拌縦筒
2の下端部周面に設けた粗目濾し手段4から汚水を通過
させて前記沈殿縦筒3に汚水を流入できるようにする。
【0033】そして、その沈殿縦筒3の隣において、汚
水槽1内に頭出し状態で汚水内に水没させて設置した二
次攪拌縦筒5内に水没部の上部から前記沈殿縦筒3の上
部に連結する送水管16を介して汚水が流入できるよう
にする。そして、その二次攪拌縦筒5の水没部分を前記
汚水槽1の汚水から隔絶させて囲うようにしてその二次
攪拌縦筒5よりも大きな二次沈殿縦筒7を設けて第三室
Cを形成し、前記二次攪拌縦筒5の下端部に設けた隙間
18から汚水を通過させて前記二次沈殿縦筒5に汚水を
流入できるようにする。
【0034】この形態の場合には、前記攪拌縦筒2内と
二次攪拌縦筒5内の汚水の強い全体攪拌を行い、前記二
次攪拌縦筒5内の攪拌縦筒2内の混濁量よりも少ない混
濁量となった汚水を積極的に攪拌処理する。この処理に
よって汚水に含まれる固形物が処理されて、汚水槽1内
の第三室Cの表面には固形物の浮上が解消される。
【0035】そして、その二次沈殿縦筒5の上部に開口
部9を設けて汚水を汚水槽1内に流出できるようにす
る。そして、前記攪拌縦筒2及び二次攪拌縦筒5内には
各空気注入口12、17を低部に、また汚水槽1内には
空気注入口13を上層部に開口するエアー注入管11を
空気ポンプ15に接続する。
【0036】またさらに、四つめの形態は、図5に示す
ように、次の処理槽10へ中層の汚水を送る放出口34
を備えた汚水槽21内に、頭出し状態で汚水内に水没さ
せて設置した攪拌縦筒22内の第一室Aにその頭出し部
から汚水が流入できるようにする。そして、その攪拌縦
筒22の水没部分を前記汚水槽21の汚水から隔絶させ
て囲うようにしてその攪拌縦筒22よりも大きな下広が
りテーパー形(スカート型)の沈殿縦筒23を設けて第
二室Bを形成し、前記攪拌縦筒22の下端部周面に設け
た網目、スリッド群、小孔群などの粗目濾し手段24か
ら比較的大きな固形物が濾過されて微細片を含む汚水を
通過させて前記第二室Bに汚水を流入できるようにす
る。
【0037】そして、前記沈殿縦筒23外の汚水槽21
内に第三室Cを形成し、前記沈殿縦筒23の上部に小孔
28を開口し、また前記沈殿縦筒23の下端部を汚水槽
21の底から離して設けてその沈殿縦筒23の下端部周
辺縁と汚水槽21の側壁間(図5では隙間調整板19を
設けた態様を示す)に隙間25を設けて汚水がその第三
室Cに下側からその隙間25を通って流入できるように
する。
【0038】そして、前記攪拌縦筒22内には空気注入
口32を低部に、また、また汚水槽21内には空気注入
口33を上層部に開口するエアー注入管31を空気ポン
プ15に接続する。前記攪拌縦筒22内への空気注入は
強い全体攪拌を目的とし、汚水槽21内への空気注入は
汚水槽21内の汚水の表面に浮上してきた固形物を分散
し、固形物同士が付着して塊となるのを防止するための
汚水上層部に対する軽い攪拌を目的としている。
【0039】さらに、前記空気注入口32から上方に中
層までエアー注入管31を囲うように下広がりテーパー
形の整流縦筒26を装着する。この整流縦筒26は、前
記空気注入口32から出るエアーの浮上の流れを上方に
導き攪拌縦筒22内への汚水の攪拌循環流を整え、上層
と下層の汚水を速やかに入れ替えできるようになる。
【0040】また、各図に示されているように、次の処
理槽へ汚水を送り出する排出口は、汚水槽1、21内へ
汚水を送るための最後の開口部から離して設けるほう
が、汚水槽1、21内における汚水の滞留腐敗を防いで
全体の汚水の流れを作る上からも好ましい。なお、各図
中の二点鎖線は水位を示すものである。上記各装置は、
既存の合併浄化槽では槽内に、固定型の微生物担体が設
置されているものもある。この場合には槽内に入れられ
ないので、その槽の隣に新たに本発明の処理槽を設け
て、既存の合併浄化槽の上流側で処理する。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上のようであり、第一室A内
において、糞尿を含む流入汚水は継続攪拌により浮遊物
が水面に集合化できなくなるのでスカム化が起こらな
い。したがってスカムから発生する特有の悪臭やうじ虫
などの発生は解消される。また、汚水が透明になるまで
充分に処理がなされるので、さらに浄化処理するにして
も後の浄化処理が容易となる。得られた透明汚水zの水
質検査をしたところ、BOD値が4.8mg/lに低下
していた。
【0042】即ち、本発明により、スカム除去処理のた
めの管理が全く不要となり、また沈殿汚泥の引き抜き処
理の回数も大幅に軽減される。このため、その処理に要
する手間や費用の負担の削減が可能となる。また、本発
明は、既存の汚水処理槽内に組み込み設置することも可
能であり、機能が不十分である既存の設備の改善にも大
きく寄与することができようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の工程を示すフロー図。
【図2】本発明の装置を示す一部断面斜視図。
【図3】別の形態の装置を示す一部断面斜視図。
【図4】また別の形態の装置を示す一部断面斜視図。
【図5】さらにまた別の形態の装置を示す一部断面斜視
図。
【符号の説明】
A 第一室 B 第二室 C 第三室 w 重量汚泥分 x 軟質軽量沈殿物層 y 混濁汚水 z 透明汚水 1 汚水槽 2 攪拌縦筒 3 沈殿縦筒 4 粗目濾し手段 5 二次攪拌縦筒 6 送水管 7 二次沈殿縦筒 8 開口部 9 開口部 10 次の処理槽 11 エアー注入管 12 空気注入口 13 空気注入口 14 トラップ 15 空気ポンプ 16 送水管 17 空気注入口 18 隙間 19 隙間調整板 20 粗目濾し手段 21 汚水槽 22 攪拌縦筒 23 沈殿縦筒 24 粗目濾し手段 25 隙間 26 整流縦筒 27 小孔 28 小孔 29 汚水原水管 30 再処理筒 31 エアー注入管 32 空気注入口 33 空気注入口 34 放出口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一室(A)に流入した汚水の低層部へ
    の空気継続注入によってその汚水の全体を常時混濁状態
    に攪拌して表層スカムの発生を抑え、その第一室(A)
    の内外水位変動により混濁汚水(y)をその第一室
    (A)の低部に設けた粗目濾し手段(4)を通過させて
    第二室(B)に逃がし、その第二室(B)でその汚水を
    安静状態にして底部に重量汚泥分(w)を沈殿させ、さ
    らにその第二室(B)の内外水位変動によりその第二室
    (B)の汚水を第三室(C)の底部に導き、その汚水を
    その第三室(C)の低部に堆積生成される軟質軽量沈殿
    物層(x)の下側からその沈殿物層(x)の内部を通過
    させてその上側に透明度の高い処理汚水(z)を得、ま
    た前記第三室(C)の上層部への空気継続注入によって
    その汚水上層を常時攪拌して表面スカムの発生を抑える
    ことを特徴とするスカム解消型汚水処理方法。
  2. 【請求項2】 次の処理槽へ中層の汚水を送るトラップ
    (14)を備えた汚水槽(1)内に、頭出し状態で汚水
    内に水没させて設置した攪拌縦筒(2)内の第一室
    (A)にその頭出し部から汚水が流入できるようにし、
    その攪拌縦筒(2)の水没部分を前記汚水槽(1)の汚
    水から隔絶させて囲うようにして沈殿縦筒(3)を設け
    て第二室(B)を形成し、前記攪拌縦筒(2)の下端部
    周面に設けた粗目濾し手段(4)から汚水を通過させて
    前記沈殿縦筒(3)の第二室(B)に汚水を流入できる
    ようにし、前記沈殿縦筒(3)の上部に小孔(27)を
    開口するとともに下部に粗目濾し手段(20)を開口し
    て汚水が第三室(C)の低部に汚水を流入できるように
    し、前記攪拌縦筒(2)内には空気注入口(12)を低
    部に、また汚水槽(1)内には空気注入口(13)を上
    層部に開口するエアー注入管(11)を空気ポンプ(1
    5)に接続して成る請求項1記載のスカム解消型汚水処
    理方法を実施するためのスカム解消型汚水処理装置。
  3. 【請求項3】 次の処理槽へ中層の汚水を送るトラップ
    (14)を備えた汚水槽(1)内に、頭出し状態で汚水
    内に水没させて設置した攪拌縦筒(2)内の第一室
    (A)にその頭出し部から汚水が流入できるようにし、
    その攪拌縦筒(2)の水没部分を前記汚水槽(1)の汚
    水から隔絶させて囲うようにして沈殿縦筒(3)を設け
    て第二室(B)を形成し、前記攪拌縦筒(2)の下端部
    周面に設けた粗目濾し手段(4)から汚水を通過させて
    前記沈殿縦筒(3)の第二室(B)に汚水を流入できる
    ようにし、前記沈殿縦筒(3)の上部に前記汚水槽
    (1)内に形成される第三室(C)の低部に開口部
    (8)を有する送水管(6)を装着して汚水が第三室
    (C)の低部に流入できるようにし、前記攪拌縦筒
    (2)内には空気注入口(12)を低部に、また汚水槽
    (1)内には空気注入口(13)を上層部に開口するエ
    アー注入管(11)を空気ポンプ(15)に接続して成
    る請求項1記載のスカム解消型汚水処理方法を実施する
    ためのスカム解消型汚水処理装置。
  4. 【請求項4】 次の処理槽へ中層の汚水を送るトラップ
    (14)を備えた汚水槽(1)内に、頭出し状態で汚水
    内に水没させて設置した攪拌縦筒(2)内の第一室
    (A)にその頭出し部から汚水が流入できるようにし、
    その攪拌縦筒(2)の水没部分を前記汚水槽(1)の汚
    水から隔絶させて囲うようにして沈殿縦筒(3)を設け
    て第二室(B)を形成し、前記攪拌縦筒(2)の下端部
    周面に設けた粗目濾し手段(4)から汚水を通過させて
    前記沈殿縦筒(3)に汚水を流入できるようにし、その
    沈殿縦筒(3)の隣において、汚水槽(1)内に頭出し
    状態で汚水内に水没させて設置した二次攪拌縦筒(5)
    内に水没部の上部から前記沈殿縦筒(3)の上部に連結
    する送水管(16)を介して汚水が流入できるように
    し、その二次攪拌縦筒(5)の水没部分を前記汚水槽
    (1)の汚水から隔絶させて囲うようにして二次沈殿縦
    筒(7)を設けて第三室(C)を形成し、前記二次攪拌
    縦筒(5)の下端部に設けた隙間(18)から汚水を通
    過させて前記二次沈殿縦筒(5)に汚水を流入できるよ
    うにし、その二次沈殿縦筒(5)の上部に開口部(9)
    を設けて汚水を汚水槽(1)内に流出できるようにし、
    前記攪拌縦筒(2)及び二次攪拌縦筒(5)内には各空
    気注入口(12)、(17)を低部に、また汚水槽
    (1)内には空気注入口(13)を上層部に開口するエ
    アー注入管(11)を空気ポンプ(15)に接続して成
    る請求項1記載のスカム解消型汚水処理方法を実施する
    ためのスカム解消型汚水処理装置。
  5. 【請求項5】 次の処理槽(10)へ中層の汚水を送る
    放出口(34)を備えた汚水槽(21)内に、頭出し状
    態で汚水内に水没させて設置した攪拌縦筒(22)内の
    第一室(A)にその頭出し部から汚水が流入できるよう
    にし、その攪拌縦筒(22)の水没部分を前記汚水槽
    (21)の汚水から隔絶させて囲うようにして沈殿縦筒
    (23)を設けて第二室(B)を形成し、前記攪拌縦筒
    (22)の下端部周面に設けた粗目濾し手段(24)か
    ら汚水を通過させて前記第二室(B)に汚水を流入でき
    るようにし、前記沈殿縦筒(23)外の汚水槽(21)
    内に第三室(C)を形成し、前記沈殿縦筒(23)の上
    部に小孔(28)を開口するとともに下端部に隙間(2
    5)を設けて汚水が前記第三室(C)に下側から流入で
    きるようにし、前記攪拌縦筒(22)内には空気注入口
    (32)を低部に、また、また汚水槽(21)内には空
    気注入口(33)を上層部に開口するエアー注入管(3
    1)を空気ポンプ(15)に接続し、前記空気注入口
    (32)から上方に中層までエアー注入管(31)を囲
    うように下広がりテーパー形の整流縦筒(26)を装着
    して成る請求項1記載のスカム解消型汚水処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100730591B1 (ko) * 2006-03-07 2007-06-25 한우정 주방용 오물걸름장치

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