JP2002270340A - 管状ヒータ - Google Patents

管状ヒータ

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JP2002270340A
JP2002270340A JP2001363687A JP2001363687A JP2002270340A JP 2002270340 A JP2002270340 A JP 2002270340A JP 2001363687 A JP2001363687 A JP 2001363687A JP 2001363687 A JP2001363687 A JP 2001363687A JP 2002270340 A JP2002270340 A JP 2002270340A
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JP
Japan
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wire
heater
oxide film
heating wire
tubular heater
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JP2001363687A
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Inventor
Yuichi Ishiyama
友一 石山
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Kurabe Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kurabe Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発熱線の断線が無く、長期間に渡って安定して
使用することのできる、例えば、冷蔵庫の除霜用ヒー
タ、電気ストーブ又は電気オーブン等の加熱用ヒータな
どとして使用される管状ヒータを提供すること。 【解決手段】絶縁管内に発熱線が収納され、該発熱線の
両端をリード線に接続してなる管状ヒータにおいて、該
発熱線として表面に緻密な酸化被膜を有するNi−Cr
(ニッケルクロム)合金線を使用したことを特徴とする
管状ヒータ。緻密な酸化被膜は、Ni−Cr合金線に二
段階の酸化被膜形成処理を施すことによって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、冷蔵庫の
除霜用ヒータ、電気ストーブまたは電気オーブン等の加
熱用ヒータなどとして使用される管状ヒータに係り、特
に発熱線の断線がなく長期間に渡って安定して使用する
ことができるように工夫したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、冷蔵庫の除霜用ヒー
タ、電気ストーブ及び電気オーブン等の加熱用ヒータな
どとして管状ヒータが幅広く利用されている。
【0003】図1は、冷蔵庫の除霜用ヒータとして使用
されている管状ヒータの構成を示す図である。まず、絶
縁管2があり、この絶縁管2は石英ガラスやその他のセ
ラミックスから製造されている。この絶縁管2内には、
コイル状の発熱線3が設置されている。この発熱線3
は、例えばFe−Cr−Al(鉄クロムアルミ)合金か
ら製造されている。上記発熱線3の両端には、接続子4
を介してシリコーンゴム絶縁被覆リード線5が接続され
ている。上記接続子4は、シリコーンゴム成形品キャッ
プ6によって、絶縁管2の端部に固定されている。尚、
上記シリコーンゴム絶縁被覆リード線5の機械的強度を
高めるために、ガラス編組、PVC(ポリ塩化ビニ
ル)、PE(ポリエチレン)等のチューブを被覆したも
のもある。
【0004】上記構成をなす管状ヒータ1は、冷蔵庫の
冷却器の近傍に取付けられ、一定量の霜が着くと自動的
に約30分間通電され発熱し冷却器の除霜を行うもので
ある。また、その時の発熱線3の温度は中央部[図中
(a)で示す]付近で500乃至700℃、コイル巻始
め部またはコイル巻終り部[図中(b)で示す]付近で
400乃至500℃、リード線5との接続部[図中
(c)で示す]付近で100℃程度となるものである。
ここで上記発熱線3の材質は、その耐熱性、耐酸化性及
び耐硫化性からFe−Cr−Al合金が適当とされてお
り、寿命は実使用において10年以上と推定されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷蔵庫
の除霜用管状ヒータの寿命に関する現状調査を行ったと
ころ、実使用期間が10年に満たないのに発熱線が断線
してしまい、その中には僅か2乃至3年間で断線してい
るものも確認された。また、この現象は、発熱線のコイ
ル巻始め部または巻終り部付近で特に顕著であった。本
発明者は、この発熱線の断線要因について種々検討して
みたところ、発熱線を構成するFe−Cr−Al合金
は、400乃至550℃での連続使用で硬く脆くなる性
質、所謂475℃脆性を有しており、温度による膨張収
縮、その他振動や衝撃等の物理的な力が加わると簡単に
断線してしまうということが判った。
【0006】そこで上記の問題を避けるために、Fe−
Cr−Al合金と同等か、それ以上の耐熱性及び耐酸化
性を有し、かつ高温脆性のないNi−Cr合金の使用も
考えられるが、Ni−Cr合金は高温時の水蒸気やCO
(一酸化炭素)ガス及びCO2(二酸化炭素)ガス等の
還元性雰囲気で劣化する性質を有しているため、冷蔵庫
の除霜用管状ヒータの発熱線としての使用は実用的でな
いとされている。
【0007】本発明は、このような従来の管状ヒータの
抱えていた欠点を解決するためになされたもので、その
目的とするところは発熱線の断線がなく、長期間に渡っ
て安定して使用することのできる管状ヒータを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するべく
本発明による管状ヒータは、絶縁管内に発熱線が収納さ
れ、該発熱線の両端をリード線に接続してなる管状ヒー
タにおいて、該発熱線として表面に緻密な酸化皮膜を有
するNi−Cr合金線を使用したことを特徴とするもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】ここで、本発明でいう緻密な酸化
皮膜とは、Ni−Cr合金が還元性雰囲気中及び硫化性
雰囲気中で劣化する性質を逓減するのに充分な密度を有
する酸化皮膜のことである。
【0010】本発明においては、Ni−Cr合金線の表
面に、二段階の酸化被膜形成処理を施すことによって緻
密な酸化被膜を形成している。具体的には、Ni−Cr
合金線をコイル状に加工してなるコイル加工品を一次酸
化皮膜形成処理として大気中または酸化雰囲気中で加熱
保持し、更に二次酸化皮膜形成処理として大気中または
酸化雰囲気中で前記コイル加工品を隣接する線材同士が
接触しないように引き延ばした状態で通電加熱すること
により、表面に緻密な酸化皮膜を形成している
【0011】一次酸化皮膜形成処理における加熱保持条
件としては、大気中または酸化雰囲気中にて800℃以
上1150℃以下の温度で、1分間以上10分間以下加
熱保持することが好ましい。また、二次酸化皮膜形成処
理における通電加熱条件としては、大気中または酸化雰
囲気中にて800℃以上1150℃以下の温度で、0.
5分間以上2分間以下通電加熱することが好ましい。上
記の加熱保持条件及び通電加熱条件を満たさない場合に
は、Ni−Cr合金が還元性雰囲気中及び硫化性雰囲気
中で劣化する性質を逓減するのに充分な密度を有する酸
化皮膜を形成することができなかったり、また形成でき
たとしても剥離し易いものとなってしまう。更に、発熱
線の温度分布が不均一になる場合もあり、管状ヒータの
加熱性能に悪影響を及ぼすものとなる。
【0012】本発明において、発熱線として使用される
Ni−Cr合金線としては、Ni77%以上、Cr19
%以上からなる合金線、Ni57%以上、Cr15%以
上からなる合金線、Ni−Cr−Al(ニッケルクロム
アルミ)合金線などが挙げられる。
【0013】本発明による管状ヒータは、発熱線として
高温における脆性劣化がないNi−Cr合金線を使用す
ることにより、従来品の断線要因であるFe−Cr−A
l合金の所謂475℃脆性を排除するとともに、Ni−
Cr合金線の表面に緻密な酸化皮膜を形成することによ
り、Ni−Cr合金のもつ欠点である還元性雰囲気中や
硫化性雰囲気中で劣化するという性質をも逓減すること
ができる。従って、発熱線寿命の長い品質的に安定した
管状ヒータを提供することができる。
【0014】
【実施例】以下に実施例を示し本発明の内容を詳細に説
明するが、本発明はこの実施例によって限定されるもの
ではない。尚、本実施例においては、図1に示したよう
な管状ヒータと同構造のものを用いて実施した。
【0015】実施例1として、まず、Ni77%以上、
Cr19%以上からなるφ0.29mmのNi−Cr合
金線を用意し、該合金線を完成品で91Ω(100V,
110W)程度となるように密接状態でコイル状に加工
し、フロン、アルコール等で充分な脱脂を行った後、酸
素気流中で1050℃の温度で2分間加熱保持し室温ま
で冷却して一次酸化皮膜形成処理を行った。次に、一次
酸化皮膜が形成されたコイル加工品を合金線同士が接触
しないように引き延ばし、酸素気流中で1000℃の温
度で1分間通電加熱して二次酸化皮膜形成処理を行い、
Ni−Cr合金線の表面に緻密な酸化皮膜を形成した。
そして、このNi−Cr合金線を発熱線とし、該発熱線
の両端にシリコーンゴム絶縁被覆リード線を接続した
後、石英ガラス管内に収納しシリコーンゴム成型品キャ
ップにて固定して管状ヒータを作製した。尚、図4は上
記発熱線表面の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真
(5000倍)である。
【0016】実施例2として、まず、Ni57%以上、
Cr15%以上からなるφ0.29mmのNi−Cr合
金線を用意し、該合金線を完成品で91Ω(100V,
110W)程度となるように密接状態でコイル状に加工
し、フロン、アルコール等で充分な脱脂を行った後、酸
素気流中で1050℃の温度で2分間加熱保持し室温ま
で冷却して一次酸化皮膜形成処理を行った。次に、一次
酸化皮膜が形成されたコイル加工品を合金線同士が接触
しないように引き延ばし、酸素気流中で1000℃の温
度で1分間通電加熱して二次酸化皮膜形成処理を行い、
Ni−Cr合金線の表面に緻密な酸化皮膜を形成した。
そして、このNi−Cr合金線を発熱線として使用し、
実施例1と同様に管状ヒータを作製した。
【0017】次に、比較例1として、φ0.29mmの
Fe−Cr−Al合金線を用意し、該合金線を完成品で
91Ω(100V,110W)程度となるように密接状
態でコイル状に加工した。そして、このFe−Cr−A
l合金線を発熱線として使用し、実施例1と同様に管状
ヒータを作製した。
【0018】ここで、比較試験の(1)として、上記の
実施例1、実施例2及び比較例1にて作製した各々の管
状ヒータを試料とし、各試料に100V,110Wの連
続通電を2000時間行い、その後発熱線のコイル巻始
め部(巻終り部)付近の左右略1cmの部分において略
2mmの間隔で9箇所の測定点を選び、硬度(Hv)を
測定した。その結果は図3に示した。尚、図2には発熱
線における硬度(Hv)の測定点を示した。
【0019】図3によれば、従来品である比較例1は、
発熱線の硬度がかなり変化しており、高温脆性が確認さ
れている。一方、本発明品である実施例1及び実施例2
の管状ヒータに使用されている発熱線は硬度変化が殆ど
なく、高温脆性がないことが明らかである。
【0020】更に、比較例2として、実施例1と同様な
Ni77%以上、Cr19%以上からなるφ0.29m
mのNi−Cr合金線を用意し、該合金線を完成品で9
1Ω(100V,110W)程度となるように密接状態
でコイル状に加工した。そして、このNi−Cr合金線
を発熱線として使用し、実施例1と同様に管状ヒータを
作製した。尚、図5は上記発熱線表面の粒子構造を示す
走査型電子顕微鏡写真(5000倍)である。
【0021】そして、実施例1の管状ヒータと上記比較
例2の管状ヒータについて、以下の比較試験(2)を行
った。まず、各試料を30℃、湿度90%の還元性雰囲
気中に放置し、その状態で100V,110Wの30分
間通電、30分間無通電の断続通電を5000サイクル
行った。その後、各試料の発熱線の劣化状態を確認し
た。実施例1の発熱線、つまり表面に緻密な酸化皮膜を
有するNi−Cr合金線は、表面状態に殆ど変化が見ら
れなかったが、比較例2の発熱線(酸化皮膜無し)は、
表面が緑色になっており、腐食劣化していた。尚、これ
らとは別に、実施例2の管状ヒータについても上記と同
様の試験を行ってみたが、実施例1の管状ヒータと同様
に発熱線表面の劣化状態は何ら確認されなかった。
【0022】尚、本実施例においては、Ni−Cr合金
線の表面に緻密な酸化皮膜を形成して発熱線を作製した
後に、該発熱線の両端にリード線を接続したが、この接
続作業は一次酸化皮膜形成処理後に行い、そのまま通電
加熱して二次酸化皮膜形成処理を行っても良い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、発
熱線として、高温脆性がなく、還元性雰囲気中での使用
にも耐えることのできる緻密な酸化皮膜を有するNi−
Cr合金線を使用することにより、長期間に渡って品質
の安定した管状ヒータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来品及び本発明による管状ヒータの構造の一
例を示す説明図である。
【図2】従来品及び本発明による管状ヒータの発熱線に
おける硬度(Hv)測定点を示す説明図である。
【図3】従来品及び本発明による管状ヒータの発熱線の
硬度(Hv)の分布状態を示すグラフである。
【図4】本発明による管状ヒータに使用される発熱線
(酸化皮膜有り)の表面の粒子構造を示す走査型電子顕
微鏡写真(5000倍)である。
【図5】Ni77%以上、Cr19%以上のNi−Cr
合金線からなる発熱線(酸化皮膜無し)の表面の粒子構
造を示す走査型電子顕微鏡写真(5000倍)である。
【符号の説明】
1 管状ヒータ 2 絶縁管 3 発熱線 4 接続子 5 シリコーンゴム絶縁被覆リード線 6 シリコーンゴム成型品キャップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁管内に発熱線が収納され、該発熱線
    の両端をリード線に接続してなる管状ヒータにおいて、
    該発熱線として表面に緻密な酸化皮膜を有するNi−C
    r(ニッケルクロム)合金線を使用したことを特徴とす
    る管状ヒータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100732782B1 (ko) * 2004-11-25 2007-06-27 타이요 일렉트릭 아이엔디. 캄파니, 리미티드 납땜 인두 및 납땜 인두의 제조 방법

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KR100732782B1 (ko) * 2004-11-25 2007-06-27 타이요 일렉트릭 아이엔디. 캄파니, 리미티드 납땜 인두 및 납땜 인두의 제조 방법
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Effective date: 20040302