JP2002268496A - 放電生成物除去方法、転写部材及び画像形成装置 - Google Patents

放電生成物除去方法、転写部材及び画像形成装置

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JP2002268496A
JP2002268496A JP2001067711A JP2001067711A JP2002268496A JP 2002268496 A JP2002268496 A JP 2002268496A JP 2001067711 A JP2001067711 A JP 2001067711A JP 2001067711 A JP2001067711 A JP 2001067711A JP 2002268496 A JP2002268496 A JP 2002268496A
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JP2001067711A
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English (en)
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Hiromitsu Takagaki
高垣  博光
Hidetoshi Yano
英俊 矢野
Yoshino Noguchi
愛乃 野口
Kiyoshi Tanigawa
清 谷川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体上に形成したトナー像を、転写ロー
ラによって記録媒体に転写して記録画像を得る画像形成
装置において、像担持体の寿命を伸ばすと共に、像担持
体上に付着する放電生成物によって、異常画像が形成さ
れることを阻止する。 【解決手段】 極性吸着剤を有する転写ローラ11を用
い、その転写ローラ11を、像担持体1の表面に、記録
媒体Pを介することなく直に接触させ、像担持体表面に
付着した放電生成物を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体表面に付
着した放電生成物の除去方法、像担持体に形成されたト
ナー像を記録媒体に転写するための転写部材、及び像担
持体に形成されたトナー像を記録媒体に転写する形式の
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ或いは
これらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとし
て構成される上記形式の画像形成装置には、その像担持
体表面に当接する部材、例えばトナー像転写後の転写残
トナーを除去するクリーニング部材が設けられているの
が普通である。このため、像担持体表面はクリーニング
部材との摩擦により経時的に摩耗し、その摩耗が早期に
促進されると、像担持体の寿命が縮められる。像担持体
の長寿命化を達成するには、その摩耗量をできるだけ少
なく抑える必要がある。像担持体表面の摩耗量を抑える
には、例えば次の構成を採用することが考えられる。
【0003】像担持体表面に対するクリーニング部材
の当接圧を低くして、像担持体表面の摩耗量を少なくす
る。 クリーニング部材に対する像担持体表面の摩擦係数を
下げ、像担持体表面の摩耗量を少なくする。 粉末状のクリーニング剤によって像担持体上の転写残
トナーを除去する。 像担持体表面の硬度を高め、像担持体表面の摩耗量を
少なくする。 クリーニング装置を廃止し、像担持体上の転写残トナ
ーを、例えば現像装置により除去する。
【0004】上述の方法は、いずれも像担持体の摩耗量
を少なくし、或いは像担持体表面を削らないようにする
ものであり、これらの対策の少なくとも1つを採用する
ことによって像担持体の寿命を伸ばすことが可能とな
る。ところが、かかる構成を採用すると、像担持体表面
に多量の放電生成物が付着し、これによって像担持体上
に異常画像が発生するおそれがある。すなわち、像担持
体のまわりには、作動時に放電を伴う装置が設けられて
おり、その放電により窒素酸化物が発生し、これが空気
中の物質と結合して硝酸化合物が生成され、これが放電
生成物として像担持体表面に付着する。かかる放電生成
物が、高湿時に空気中の水分を吸収して像担持体表面の
抵抗を低下させ、これによって像担持体上に異常画像が
発生するのである。
【0005】上記不具合は、像担持体表面に圧接する部
材、例えばクリーニング部材によって、放電生成物と共
に像担持体表面を比較的多量に削り取るように構成すれ
ば発生しないが、前述のように像担持体の寿命を伸ばす
ために、像担持体表面を削らないように構成し、或いは
その摩耗量が少なくなるように構成すると、像担持体表
面に付着した放電生成物を除去することができなくな
り、或いはその除去効果が低下するため、上述の異常画
像が発生する。このように、像担持体の寿命を伸ばすに
は、像担持体表面を削らないようにし、又はその摩耗量
が少なくなるように構成することが有効であるが、この
ようにすると、像担持体表面に放電生成物が付着し、異
常画像が発生する欠点を免れない。
【0006】一方、像担持体表面に付着した放電生成物
を除去するための構成が従来より各種提案されている。
例えば、像担持体表面に水を塗布する水塗布部材と、像
担持体表面から水を除去する水除去部材とを有する放電
生成物除去装置がその一例である(特開昭60−493
52号公報参照)。この放電生成物除去装置は、像担持
体表面に生成された放電生成物が水に溶ける性質を利用
したもので、放電生成物を比較的効果的に除去できる利
点を有している。
【0007】ところが、像担持体表面は一般に疎水性を
有しているので、かかる像担持体表面に水を塗布する
と、その水は、像担持体表面の疎水性によって、まばら
な水滴となって像担持体表面に付着する。従って、像担
持体表面に水を塗布したとき、放電生成物がその水に溶
け込んだとしても、放電生成物を含んだ水溶液が水滴と
なって像担持体表面にまばらな状態で付着する。このよ
うな水滴が拭き取られるのであるが、その拭き取り時
に、像担持体表面の水滴はまばらな状態で存在するの
で、水滴の付着している像担持体表面部分と、水滴の存
在しない像担持体表面部分とで、放電生成物の除去効果
に相違が生じ、拭き取り後の像担持体表面の特性が不均
一となるおそれがある。
【0008】また、像担持体表面に付着した放電生成物
を除去するために、上述の如き水塗布部材や水除去部材
などの専用の放電生成物除去部材を設ければ、それだけ
画像形成装置の構造が複雑化し、かつそのコストが上昇
する欠点を免れない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した新
規な認識に基づきなされたものであり、その第1の目的
は、上記従来の欠点を回避できる放電生成物除去方法を
提供することにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、上記従来の
欠点を除去できる転写部材を提供することにある。
【0011】さらに、本発明の第3の目的は、像担持体
の寿命を伸ばすように構成したときも、従来の提案に係
る構成の欠点を回避しつつ、放電生成物に基因する異常
画像の発生を効果的に防止できる画像形成装置を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するため、像担持体に形成されたトナー像を記
録媒体に転写するための転写部材に極性吸着剤を設け、
該転写部材を像担持体表面に直に接触させて該像担持体
表面に付着した放電生成物を除去することを特徴とする
放電生成物除去方法を提案する(請求項1)。
【0013】また、本発明は、上記第2の目的を達成す
るため、像担持体に形成されたトナー像を記録媒体に転
写するための転写部材において、極性吸着剤が設けられ
ていることを特徴とする転写部材を提案する(請求項
2)。
【0014】その際、前記極性吸着剤が結晶化して固着
されていると有利である(請求項3)。
【0015】また、本発明は、上記第3の目的を達成す
るため、像担持体と転写部材との間に記録媒体を挟み付
けて搬送しながら、像担持体に形成されたトナー像を記
録媒体に転写する画像形成装置において、前記転写部材
に極性吸着剤が設けられ、該転写部材と像担持体との間
に記録媒体が存在しないとき、該転写部材が記録媒体を
介することなく直に像担持体表面に接触することを特徴
とする画像形成装置を提案する(請求項4)。
【0016】その際、前記転写部材に極性吸着剤が結晶
化して固着されていると有利である(請求項5)。
【0017】また、上記請求項4又は5に記載の画像形
成装置において、前記転写部材は、像担持体表面が移動
している時に、該像担持体表面に直に接触すると有利で
ある(請求項6)。
【0018】さらに、請求項4乃至6のいずれかに記載
の画像形成装置において、画像形成装置の電源がオフさ
れているとき、前記転写部材を像担持体表面から離間さ
せ、画像形成装置の電源がオンされているときの適時に
前記転写部材を像担持体表面に直に接触させると有利で
ある(請求項7)。
【0019】また、上記請求項7に記載の画像形成装置
において、1回の画像形成動作又は複数回の連続する画
像形成動作が行われるとき、その最後の画像形成動作時
に像担持体上に形成されたトナー像の形成領域後端より
も、像担持体表面移動方向上流側の像担持体表面部分に
前記転写部材を直に接触させると有利である(請求項
8)。
【0020】さらに、上記請求項7又は8に記載の画像
形成装置において、複数回の連続する画像形成動作が行
われるとき、像担持体上の1つのトナー像形成領域と、
これよりも像担持体表面移動方向上流側の次のトナー像
形成領域との間の中間領域に前記転写部材を直に接触さ
せると有利である(請求項9)。
【0021】また、上記請求項7乃至9のいずれかに記
載の画像形成装置において、画像形成装置のウォームア
ップ時に、移動する像担持体表面に、前記転写部材を直
に接触させると有利である(請求項10)。
【0022】さらに、上記請求項7乃至10のいずれか
に記載の画像形成装置において、画像形成動作が行われ
る前に、移動する像担持体表面に、前記転写部材を直に
接触させると有利である(請求項11)。
【0023】また、上記請求項4乃至11のいずれかに
記載の画像形成装置において、前記転写部材が像担持体
表面に直に接触したとき、該像担持体の表面が少なくと
も1周する間、当該転写部材を像担持体表面に直に接触
させるように構成すると有利である(請求項12)。
【0024】さらに、上記請求項4乃至12のいずれか
に記載の画像形成装置において、前記極性吸着剤は、ゼ
オライト、シリカアルミナ系吸着剤、シリカゲル、アル
ミナゲル、活性アルミナ、活性白土のうちの少なくとも
1つより成るように構成すると有利である(請求項1
3)。
【0025】また、上記請求項4乃至12のいずれかに
記載の画像形成装置において、前記極性吸着剤はゼオラ
イトより成り、該ゼオライトの分子構造の酸素環が6員
環以上であると有利である(請求項14)。
【0026】さらに、上記請求項4乃至14のいずれか
に記載の画像形成装置において、前記像担持体はアモル
ファスシリコン感光体より成ると有利である(請求項1
5)。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。
【0028】図1は画像形成装置の一例を示す部分断面
概略図である。ここに示した画像形成装置は、その本体
内に設けられたドラム状の感光体として構成された像担
持体1を有し、画像形成動作の開始に伴って、像担持体
1は図1における時計方向(矢印A方向)に回転駆動さ
れる。このとき像担持体表面には除電ランプ2からの光
が照射されて該像担持体表面が除電作用を受け、その表
面電位が初期化される。一方、帯電装置の一例である帯
電チャージャ3のチャージワイヤ4には帯電電圧が印加
され、これにより生じる放電によって、初期化された像
担持体表面が所定の極性、例えば−900Vに一様に帯
電される。
【0029】ドラム状の感光体に代え、複数のローラに
巻き掛けられて走行駆動されるベルト状の感光体より成
る像担持体、或いは誘電体より成る像担持体などを用い
ることもできるが、いずれの場合も、像担持体はその表
面が移動するように支持される。
【0030】上述のようにして帯電された像担持体表面
には、潜像形成手段の一例であるレーザ書き込み装置5
から出射する光変調されたレーザ光Lが照射され、これ
によって像担持体表面に画信号に対応した静電潜像が形
成される。レーザ光を照射された像担持体表面の電位
は、例えば−150Vとなり、ここが静電潜像、すなわ
ち画像部となり、レーザ光の照射されない像担持体表面
部分の電位はほぼ−900Vに維持され、ここが地肌部
となる。
【0031】静電潜像は、これが現像装置6を通ると
き、トナー像として可視像化される。ここに一例として
示した現像装置6は、トナーとキャリアを有する粉体状
の二成分系現像剤Dを収容した現像ケース7と、像担持
体1に対向配置されて回転する現像ローラ8と、回転し
ながら現像剤Dを撹拌するスクリュー9,10とを有し
ている。トナーは、キャリアとの摩擦によって所定の極
性、図の例ではマイナス極性に帯電され、かかるトナー
を含む現像剤Dは現像ローラ8の周面に担持されて搬送
され、現像ローラ8と像担持体1との間の現像領域に運
ばれる。このとき、現像ローラ8には、所定の現像バイ
アス(例えば−600Vの電圧)が印加され、これによ
って現像領域に運ばれて磁気ブラシ状となった現像剤中
のトナーが像担持体1に形成された静電潜像、すなわち
画像部に静電的に移行し、その静電潜像がトナー像とし
て可視像化される。キャリアを含まない粉体状の一成分
系の現像剤や、液状の現像剤などを用いる現像装置を採
用することもできる。
【0032】また像担持体1には、転写部材の一例であ
る転写ローラ11が対置されている。ここに示した転写
ローラ11は、例えば金属などから成る芯軸21と、そ
の芯軸21に一体に、かつ同心状に設けられた円筒状の
弾性体層22と、後述する極性吸着剤とから成る。弾性
体層22は、例えば、カーボンを含んだ中抵抗のポリウ
レタンスポンジ材などの多孔質材や、ゴムなどによって
構成されている。転写部材として、転写ローラ以外の部
材、例えば後述する転写ベルトより成る転写部材を用い
ることもできる。
【0033】図1に示された転写ローラ11は、同図に
おける反時計方向(矢印C方向)に回転駆動され、かか
る転写ローラ11と、像担持体1との間に、図示してい
ない給紙部から給送され、レジストローラ対12の回転
により所定のタイミングで矢印B方向に送り出された記
録媒体Pが通過する。このとき転写ローラ11は、像担
持体表面に対して加圧され、これらの間を通る記録媒体
Pが像担持体表面に対して押圧される。また、転写ロー
ラ11の芯軸21には、像担持体上のトナー像のトナー
の帯電極性と逆極性、本例ではプラスの転写電圧が印加
され、これにより像担持体表面に形成されたトナー像に
整合できるタイミングで送り出された記録媒体P上に、
そのトナー像が静電的に転写される。
【0034】転写ローラ11と像担持体1の間を通った
記録媒体Pは、分離爪13により像担持体1から分離さ
れて図示していない定着装置を通過し、このとき、熱と
圧力の作用によって、転写されたトナー像が記録媒体上
に定着される。次いでこの記録媒体Pは画像形成装置本
体外に排出される。記録媒体Pとしては、例えば紙、樹
脂シート又は樹脂フィルムなどが用いられる。
【0035】上述のようにトナー像の転写が行われる転
写位置を通過した像担持体表面に付着しているトナー
は、クリーニング装置14により除去される。ここに一
例として示したクリーニング装置14は、クリーニング
ケース16と、そのケース16に基端部が支持され、先
端エッジ部が像担持体表面に圧接したゴムなどの弾性体
より成るクリーニングブレード17と、トナー排出スク
リュー18とを有し、そのクリーニングブレード17に
よって像担持体上のトナーが掻き取り除去される。除去
されたトナーは、回転するトナー排出スクリュー18に
よってクリーニングケース外に排出される。このように
して、記録媒体に転写されずに像担持体表面に残された
転写残トナーが像担持体表面から除去される。
【0036】図1に示した画像形成装置においては、像
担持体の表面を帯電する帯電装置として帯電チャージャ
3が用いられているが、これ以外の帯電装置を用いても
よく、例えば、帯電ローラ、帯電ブレード、又は帯電ブ
ラシなどから成る帯電装置を用いることもできる。図2
に示す画像形成装置においては、帯電装置が、像担持体
表面に当接し、又は微小間隔をあけて対置された帯電ロ
ーラ20より成り、この帯電ローラ20に直流電圧、又
は交流電圧に直流電圧を重畳した帯電電圧が印加され、
これにより生じる放電によって像担持体表面が、例えば
ほぼ−900Vに帯電される。
【0037】また、クリーニング装置としても他の適宜
な形式のクリーニング装置を採用してもよく、例えば像
担持体表面に当接しながら回転するクリーニングブラシ
を有するクリーニング装置や、回転駆動される剤担持ロ
ーラの周面に、磁性キャリアとトナーを混合して成るク
リーニング剤を磁力によって担持し、そのクリーニング
剤を像担持体表面に摺接させて転写残トナーを除去する
クリーニング装置などを用いることもできる。図2に示
した画像形成装置においては、図1の示したクリーニン
グ装置14のクリーニングブレード17と全く同様に構
成されたクリーニングブレード17のほかに、クリーニ
ングケース16に回転可能に支持されたクリーニングブ
ラシ19を有するクリーニング装置14が用いられてい
る。
【0038】また、図2に示した画像形成装置において
は、転写部材として、前述の転写ベルト23が用いられ
ている。この転写ベルト23も、後述するように極性吸
着剤を有している。転写ベルト23は駆動ローラ24と
従動ローラ25とに巻き掛けられた無端状に形成され、
駆動ローラ24が図2における反時計方向に駆動される
ことにより、当該転写ベルト23は矢印E方向に回転駆
動される。かかる転写ベルト23と、矢印A方向に回転
する像担持体1との間に記録媒体Pが矢印B方向に送り
込まれ、このときその転写ベルト23によって記録媒体
Pが像担持体表面に押圧される。しかも、転写ベルト2
3の裏面側に配置された電圧印加部材26によって、像
担持体表面に形成されたトナー像のトナーと逆極性の電
圧が印加され、これによって像担持体上のトナー像が記
録媒体P上に静電的に転写される。
【0039】上述のように、図1に示した転写ローラ1
1より成る転写部材を有する画像形成装置も、また図2
に示した転写ベルト23より成る転写部材を有する画像
形成装置の場合も、像担持体と転写部材との間に記録媒
体を挟み付けて搬送しながら、像担持体に形成されたト
ナー像を記録媒体に転写する。転写部材は、像担持体に
形成されたトナー像を記録媒体に転写するために用いら
れるものである。
【0040】図2に示した画像形成装置は、上述したク
リーニング装置、帯電装置及び転写部材とこれに関連す
る構成以外の基本構成は、図1に示した画像形成装置と
変りはなく、図1の各要素に対応する図2における各要
素には、図1と同じ符号を付し、これらについての説明
は省略する。
【0041】以上説明した画像形成装置は、像担持体
と、その像担持体を帯電する帯電装置と、帯電された像
担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、その静電
潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、該トナ
ー像を記録媒体に転写するための転写部材と、トナー像
の転写が行われる転写位置を通過した像担持体表面に付
着しているトナーを除去するクリーニング装置とを具備
している。現像装置又はその他の装置によって像担持体
表面に付着した転写残トナーを除去するように構成した
場合には、クリーニング装置を省略することができる。
また、図示した例では、潜像形成手段は、帯電された像
担持体表面を露光してその表面に静電潜像を形成するよ
うに構成されているが、この形式以外の潜像形成手段を
採用することもできる。
【0042】ところで、上述した画像形成装置において
使用される像担持体1の寿命を伸ばすには、前述のよう
に像担持体表面の摩耗量を少なくし、或いはその表面を
削らないようにすればよい。ところが、かかる構成を採
用した場合、従来の画像形成装置においては、像担持体
表面に付着する放電生成物も削られなくなり、或いはそ
の削り量が少なくなって、現像後の像担持体表面に異常
画像が発生するおそれを免れなかった。放電生成物の発
生を図示した画像形成装置に即して説明すると以下のと
おりである。
【0043】前述のように、図1に示した帯電チャージ
ャ3は、そのチャージワイヤ4に所定の帯電電圧が印加
され、このときの放電によって像担持体表面を帯電させ
るものであるが、その放電時にオゾンや窒素酸化物(N
Ox)が発生し、その窒素酸化物が空気中の物質などと
結合して硝酸アンモニウムなどの硝酸化合物が生成さ
れ、これが放電生成物として像担持体表面に付着する。
画像形成動作を終了して像担持体1が停止したとき、帯
電チャージャ3に対向した像担持体表面部分に放電生成
物が多量に付着する。帯電装置として帯電ローラ20
(図2)、帯電ブラシ又は帯電ブレードなどを用いた場
合も、同様に窒素酸化物が発生し、これが放電生成物と
して像担持体表面に付着する。転写電圧が印加された転
写ローラ11からの放電によっても、放電生成物が像担
持体上に付着することがあり、転写ローラ以外の転写部
材を用いたときも同様である。
【0044】上述のようにして像担持体表面に付着した
硝酸化合物より成る放電生成物を放置したとすると、そ
の放電生成物は、水溶性であるため、大気中の水分を吸
収してその水に溶解し、かつイオンに解離する。このよ
うに像担持体上の放電生成物が水を吸収することによ
り、像担持体の表面電位が低下する。このため、像担持
体上の放電生成物の量が多くなると、現像後のトナー像
に画像ぼけ、画像流れ、或いは白抜けなどと称せられて
いる異常画像が発生し、その画質が劣化する。
【0045】上述のように、像担持体の寿命を伸ばすに
は、その表面の経時的な摩耗を抑えることが好ましい
が、従来の画像形成装置においては、その摩耗量が少な
すぎるとき、現像後の像担持体表面に放電生成物に基因
する異常画像が発生し、最終的に記録媒体上に形成され
た画像の画質が劣化する欠点を免れなかったのである。
【0046】そこで、図1及び図2に示した転写ローラ
11又は転写ベルト23より成る転写部材には、その少
なくとも像担持体表面に対向する表面側に、先にも簡単
に説明した如く、極性吸着剤が設けられている。図1に
示した転写ローラ11の場合、少なくともその外周面の
側に極性吸着剤が設けられ、図2に示した転写ベルト2
3の場合にも、その少なくとも外周面の側に極性吸着剤
が設けられている。その際、転写部材の表面側の全体に
亘って極性吸着剤を設けてもよいし、その一部にだけ設
けるようにしてもよい。
【0047】転写部材が転写ローラ11より成るとき
も、またこれが転写ベルト23より成るときも、極性吸
着剤は、転写部材の少なくとも表面側に、例えば結晶化
して固着されている。
【0048】転写部材は、トナー像の転写時に、記録媒
体を像担持体表面に押圧させ、その記録媒体を介して像
担持体表面に圧接するが、転写部材と像担持体との間に
記録媒体が存在しないとき、すなわちトナー像の転写動
作が行われていない時、転写部材は、記録媒体を介する
ことなく直に像担持体表面に接触する。図1に示した転
写ローラ11の場合には、これが矢印C方向に回転しな
がら、当該転写ローラ11の外周面が、矢印A方向に回
転する像担持体1の表面に直に圧接するのである。同様
に図2に示した転写ベルト23の場合も、これが矢印E
方向に回転しながら、その外周面が、矢印A方向に回転
する像担持体1の表面に直に圧接する。このとき、その
いずれの転写部材の場合も、少なくとも、像担持体表面
に対向する表面側、すなわち、その外周面の側に極性吸
着剤が設けられているので、この極性吸着剤の作用によ
り、放電生成物が像担持体表面から除去される。極性吸
着剤は、像担持体表面に付着して極性分子状態となり、
或いは水に溶けてイオン化した放電生成物を静電的に吸
着して、像担持体表面からその放電生成物を除去するの
である。
【0049】上述のようにして、放電生成物がトナー像
の画質に悪影響を及ぼさない程度にまで、その放電生成
物を除去した像担持体表面を、前述のように帯電、露光
して当該表面に静電潜像を形成し、これをトナー像とし
て可視像化するので、そのトナー像にぼけが発生するこ
とを阻止でき、高品質な画像を得ることができる。
【0050】極性吸着剤としては、ゼオライト、シリカ
アルミナ系吸着剤、シリカゲル、アルミナゲル、活性ア
ルミナ、活性白土などを用いることができるが、特にこ
の極性吸着剤としてゼオライトを用いることが有利であ
る。以下、ゼオライトにより構成された極性吸着剤を用
いて像担持体表面に付着した放電生成物を除去する作用
を説明する。
【0051】一般にゼオライト結晶はアルミノケイ酸塩
の3次元骨組み構造を持つ縮合アニオンの大きな空洞に
水分子と交換性のカチオンが含まれている。カチオンの
種類と数によって多様な構造をとっている。従って、ゼ
オライトの性質としては、結晶内の酸素による環状構造
の空洞による分子ふるい作用(分子ふるい作用)、可逆
的なイオン交換作用を示す(イオン交換作用)。さら
に、分子ふるい作用やカチオンの作用による分子の形状
および寸法に応じて、あるいは双極子、四極子、不飽和
結合を有する物質及び分極性の強い物質などを吸着分離
する作用を示す(吸着分離作用)。また、結晶を構成す
る空洞内の電子ポテンシャルエネルギー場の中を物質が
移動することができる(空洞内拡散)。結晶内の空洞径
が、現時点で最も小さい3A型ゼオライト(約3Åの空
洞径)でも、水分を吸着することなどにより乾燥作用を
持っている(乾燥作用)と共にアンモニア、水素、メタ
ノールなども吸着する。ゼオライトの一種であるモレキ
ュラーシーブ(商品名)などは結晶内にカチオンを持っ
ているためこのカチオンとの静電引力による極性分子に
対して活性アルミナやシリカゲルよりも強い親和性を示
す(イオン親和性作用)。さらに、各種の化学反応を引
起す触媒作用も示す(触媒作用)。
【0052】以上のような一般的性能を持つゼオライト
が表面側に設けられた転写部材を像担持体表面に直に接
触させることにより、異常画像の原因物質である放電生
成物を効果的に除去することができる。異常画像の原因
物質の除去に対してゼオライトが効果を示す理由につい
ては詳しいことは不明であるが、次のように考えられ
る。
【0053】空気中の水分を吸湿した硝酸アンモニウム
はイオン化している(このイオン化が像担持体表面の低
抵抗化を引起し画像流れの発生となる)。水分でイオン
化した硝酸アンモニウムにゼオライトが接触すると、ゼ
オライトのイオン交換作用、吸着分離作用、空洞内拡散
などによりアンモニウムカチオンがゼオライトに吸着
し、残った硝酸イオンは水分と共に硝酸となる。しか
し、ゼオライトの乾燥作用により硝酸は脱水されること
になる。脱水された硝酸は光や熱で分解する性質があ
り、最終的に二酸化窒素に分解し空気中に飛散していっ
たり、或いは水分を含んだ硝酸はゼオライトの担持体に
吸着されることも考えられる。いずれにせよ、ゼオライ
トとの接触でゼオライトの各作用が複合的に作用するこ
とによって、硝酸アンモニウムは除去され、像担持体表
面からは異常画像の原因物質である放電生成物が除去さ
れる。このように、ゼオライトの環状構造の空洞に放電
生成物を静電吸引力によって吸着して、その放電生成物
を像担持体表面から除去することができるのである。
【0054】以上のように、本例の画像形成装置におい
ては、像担持体1の長寿命化を達成すべく、その表面の
摩耗量が少なくなるように構成したときも、少なくと
も、像担持体表面に対向する表面側に、極性吸着剤が設
けられた転写部材を像担持体表面に直に接触させて、そ
の像担持体表面に付着した放電生成物を除去するので、
像担持体上に異常画像のない高品質なトナー像を形成す
ることができる。像担持体1の長寿命化と、異常画像の
発生の防止を共に達成できるのである。
【0055】また、像担持体表面に硝酸化合物が付着す
ると、像担持体表面の摩擦係数が高くなり、従ってこれ
を放置したとすると、像担持体表面に対するクリーニン
グブレード17の線圧が高まり、像担持体表面の摩耗量
が増大することが実験により確められているが、極性吸
着剤により硝酸化合物を像担持体表面から除去すること
により、像担持体表面の摩擦係数を下げ、像担持体表面
に対するクリーニングブレード17の線圧を小さくする
ことができ、これによっても像担持体の寿命を伸ばすこ
とが可能となる。
【0056】また、像担持体表面が移動しているとき
に、転写ローラ11又は転写ベルト23として構成され
た転写部材が像担持体表面に直に接触するので、像担持
体の外周面に付着した放電生成物を、その全周に亘って
除去可能である。しかも、転写部材は回転体として構成
され、かかる転写部材が像担持体表面に接触するので、
転写部材が広い面積に亘って像担持体表面に接触し、こ
れによって放電生成物の除去効率を高めることができ
る。
【0057】また、極性吸着剤を用いて放電生成物を除
去するので、放電生成物の除去のために水を使用する必
要がなく、これによって放電生成物除去後の像担持体表
面の特性が不均一となる不具合も防止できる。
【0058】さらに、この種の画像形成装置にとって必
須の構成要素である転写部材を用いて放電生成物を除去
するので、専用の放電生成物除去部材を設ける必要がな
く、画像形成装置の構造の複雑化とそのコストの上昇を
抑えることができる。
【0059】放電により生じた反応生成物を除去する方
法には、大きく分けて、反応生成物を像担持体表面に付
着させない方法と、像担持体表面に一旦付着した放電生
成物を除去する方法の2つがあるが、本例の画像形成装
置では、上述のように、後者の方法が採用されている。
【0060】活性炭などの非極性吸着剤も分子を吸収す
る能力を有しているが、かかる非極性吸着剤は、放電生
成物を静電的に吸着することはできず、極性吸着剤より
も放電生成物の吸着性に劣る。ゼオライトを初めとする
極性吸着剤を像担持体表面に接触させることにより、放
電生成物を効率よく吸着して、放電生成物を像担持体表
面から効果的に除去することができるのである。
【0061】ところで、図1に示した転写ローラ11や
図2に示した転写ベルト23から成る転写部材を、常
時、像担持体表面に対して押圧するように構成し、転写
部材と像担持体との間に記録媒体が存在しないとき、転
写部材を直に像担持体表面に接触させるように構成して
もよいが、このように構成すると、像担持体表面から受
ける外力によって転写部材が早期に劣化し、或いはその
転写部材の放電生成物除去機能が早期に低下するおそれ
がある。また、極性吸着剤の設けられた転写部材の表面
に極く微量ずつ付着して行くトナーなどの異物によって
転写部材の表面が汚され、その放電生成物除去機能が低
下することも考えられる。
【0062】そこで、転写ローラ11又は転写ベルト2
3より成る転写部材を、像担持体表面に対して接離可能
に支持し、画像形成装置の電源がオフされているとき、
図1及び図2に破線で示すように、転写部材を像担持体
表面から離間させ、画像形成装置の電源がオンされてい
るときの適時に転写部材を像担持体表面に直に接触させ
るように構成することもできる。画像形成装置の電源が
オンされた状態で、トナー像の転写が行われていないと
きの全時間、又はその一部の或る時間だけ、転写部材を
像担持体表面に直接、当接させるのである。このように
構成すれば、転写部材の早期の劣化と放電生成物除去機
能の早期の低下を防止できる。転写部材を像担持体表面
に直に接触させるタイミングのより具体的な例を示すと
次のとおりである。
【0063】図1を参照して先に説明したように1枚の
記録媒体P上に画像を形成する動作を1回の画像形成動
作とすると、プリントキーの押下により1回の画像形成
動作、又は複数回の連続する画像形成動作が行われると
き、図1及び図2に仮想線で示したように、その最後の
画像形成動作時に像担持体上に形成されたトナー像の形
成領域ARの後端が仮にENで示した部分であるとした
とき、その後端ENよりも、像担持体表面移動方向上流
側の像担持体表面部分Sに、転写ローラ11又は転写ベ
ルト23より成る転写部材を直に接触させるように構成
する。トナー像が形成された画像形成領域ARの後端E
Nが転写部材を通過してそのトナー像の転写を終えた後
も、その転写部材を矢印C,E方向に回転させたまま、
矢印A方向に移動する像担持体表面に直に当接させ続け
るのである。
【0064】例えば100回の画像形成動作を1回のジ
ョブとしてセットしてスタートした場合、図には示して
いない検知装置によって100枚目のトナー像が形成さ
れた画像形成領域の後端ENが転写部材を通過したこと
が検知されたとき、その転写部材をそのまま像担持体表
面に当接させ、像担持体が例えば1周以上回転した後、
転写部材を像担持体表面から離間させる。
【0065】上述の如く像担持体表面部分Sに転写部材
を当接させる代りに、或いはその部分Sに転写部材を当
接させると共に、複数回の連続する画像形成動作が行わ
れるとき、像担持体上の1つのトナー像形成領域と、こ
れよりも像担持体表面移動方向上流側の次のトナー像形
成領域との間の中間領域(所謂紙間領域)に、転写部材
を直に接触させるように構成することもできる。この構
成によると、像担持体表面に付着した放電生成物を、そ
の付着後、すぐに除去できるので、放電生成物の除去効
率を高め、高品質な画像を形成することができる。
【0066】上述の中間領域の像担持体周方向における
長さは、像担持体1周分以下に設定されることが多い。
例えば、ドラム状の像担持体1の直径が30mmとする
と、その1周分の長さは約94mmとなり、中間領域の像
担持体周方向における長さは、例えば60mmとなる。
【0067】また、上述した各構成に代え、又はその構
成と共に、次の構成を採用することもできる。
【0068】画像形成装置の電源オン時から、前述の定
着装置が、トナー像の定着に適した定着温度に立上る前
までの時間は、ウォームアップ時間と称せられており、
このウォームアップ時には画像形成動作は行われない。
かかる画像形成装置のウォームアップ時に、像担持体1
を回転させ、その移動する像担持体表面に、電源オフ時
には像担持体表面から離れていた転写部材を直に接触さ
せて像担持体表面に付着した放電生成物を除去するので
ある。この場合も、像担持体に転写部材を当接させて、
像担持体1を少なくとも1回転させることが好ましい。
この構成によると、元々、画像形成動作の行われないウ
ォームアップ時に、転写部材を像担持体表面に当接させ
て放電生成物を除去するので、放電生成物の除去のため
の専用の時間が不要となり、放電生成物除去のための待
ち時間をなくすことができる。さらに、画像形成装置の
電源を切った後に像担持体表面に付着した放電生成物
を、例えば、朝の立ち上げ時の画像流れが発生しやすい
条件において除去できるので、効率よく放電生成物を除
去することができる。
【0069】また、上述した構成に代え、又はその各構
成を採用すると共に、ウォームアップ後であって、画像
形成動作が行われる前、例えばプリントキーが押下され
た後の時期に、移動する像担持体表面に、それまで像担
持体表面から離間していた転写部材をその像担持体表面
に直に接触させて放電生成物を除去することもできる。
この場合も、像担持体が少なくとも1周する間中、転写
部材を像担持体表面に当接させることが好ましい。この
構成によると、ウォームアップ後の画像形成装置を放置
している時に、像担持体表面に付着した放電生成物を、
画像形成前に除去できるので、より確実に、異常画像の
ない高品質な画像を形成することができる。
【0070】上述した各例から判るように、転写部材が
像担持体表面に直に接触したとき、像担持体1の表面が
少なくとも1周する間、その転写部材を像担持体表面に
接触させ続けるように構成すると、像担持体の全周に亘
って放電生成物を除去でき、これによって異常画像の発
生をより効果的に防止することができる。
【0071】帯電装置の方式、帯電性能、像担持体の表
面状態などによる該表面の摩擦係数、画像形成装置の使
用条件などによって放電生成物の発生状況が変ることが
考えられるので、これらの条件に合せて、放電生成物の
除去のために、転写部材を像担持体表面に直に接触させ
ておく時間を設定すればよい。
【0072】前述のように、放電生成物を吸着する極性
吸着剤としては、ゼオライト、シリカアルミナ系吸着
剤、シリカゲル、アルミナゲル、活性アルミナ、活性白
土のうちの少なくとも1つを用いることができるが、特
にゼオライトは、その空洞に放電生成物を静電的に吸着
でき、その除去効果を高めることができる。ゼオライト
の分子構造の酸素環は、3、4、5、6、8、10、1
2、18の8種類が存在し、いずれの酸素環のゼオライ
トも採用できるが、当該酸素環が6員環以上、特に8員
環以上であると、その空洞の入口径が大きいため、放電
生成物を効果的に吸着させることができる。
【0073】また、像担持体としてアモルファスシリコ
ン感光体を用いると、その表面の硬度が高いため、像担
持体の寿命を大きく伸ばし、しかも極性吸着剤によりそ
の像担持体表面に付着した放電生成物を除去して、異常
画像の発生を防止することができる。
【0074】アモルファスシリコン感光体は、その表面
が硬いため、当該表面が簡単には削られず、従来は異常
画像が発生しやすかった。このため、像担持体の中にヒ
ータを設け、そのヒータの熱によって湿度の上昇を抑
え、異常画像の発生を防止する構成を採用することがで
きるが、前述のように、転写部材の極性吸着剤によって
放電生成物を除去すれば、ヒータを用いることなく、異
常画像の発生を阻止できる。ヒータを用いればその分、
余分な電力が必要となるが、本例の画像形成装置ではこ
のような欠点も阻止できる。さらに、特に最近の画像形
成装置においては、比較的低い温度で記録媒体上のトナ
ー像を定着できるように、低融点のトナーが採用される
ようになったが、かかるトナーを用いた場合には、像担
持体の温度をできるだけ上昇させないようにする必要が
ある。本例の画像形成装置においては、像担持体を加熱
するヒータを用いる必要がないため、この要求を確実に
満足させることができる。
【0075】本発明は、帯電した像担持体表面を像露光
して、その表面電位の絶対値が低下した部分を地肌部と
し、その絶対値が高く維持された部分を静電潜像とし、
ここにトナーを付着させてトナー像を形成する画像形成
装置などにも広く適用できる。
【0076】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、簡単な構
成によって像担持体表面に付着した放電生成物を除去す
ることができる。
【0077】請求項2及び3に係る各発明によれば、ト
ナー像の転写機能のほかに、像担持体表面に付着した放
電生成物の除去機能を備えた転写部材を供することがで
きる。
【0078】請求項4乃至15に係る各発明によれば、
簡単な構成によって、像担持体表面に付着した放電生成
物を除去でき、高品質な画像を得ることが可能となる。
【0079】特に、請求項7乃至10に係る各発明によ
れば、転写部材の早期の劣化と放電生成物除去機能の早
期の低下を防止できる。
【0080】また請求項14に係る発明によれば、放電
生成物の除去効果をより一層高めることができる。
【0081】さらに、請求項15に係る発明によれば、
像担持体の寿命を伸ばし、かつ異常画像の発生を阻止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す部分断面概略図であ
る。
【図2】画像形成装置の他の例を示す部分断面概略図で
ある。
【符号の説明】
1 像担持体 AR 形成領域 EN 後端 P 記録媒体 S 部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 G03G 21/00 310 21/14 372 (72)発明者 野口 愛乃 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 谷川 清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H027 EC14 ED24 ED27 EE02 EF02 JA01 JB05 JB06 JC01 JC03 2H134 GA01 GA05 GB02 GB06 HB01 HD01 HD05 HD19 KC01 KD05 KH01 KH15 2H200 FA07 GA18 GA34 GA45 GA56 GB12 GB13 GB15 HA03 HA12 HB12 HB22 HB32 JA02 JA08 JA23 JA25 JA27 JB02 JB06 JB47 LA24 LB22 LB35 LB39 MA05 MC09 PA10 4G066 AA20B AA22B AA61B BA50 CA01 FA33

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に形成されたトナー像を記録媒
    体に転写するための転写部材に極性吸着剤を設け、該転
    写部材を像担持体表面に直に接触させて該像担持体表面
    に付着した放電生成物を除去することを特徴とする放電
    生成物除去方法。
  2. 【請求項2】 像担持体に形成されたトナー像を記録媒
    体に転写するための転写部材において、極性吸着剤が設
    けられていることを特徴とする転写部材。
  3. 【請求項3】 前記極性吸着剤が結晶化して固着されて
    いる請求項2に記載の転写部材。
  4. 【請求項4】 像担持体と転写部材との間に記録媒体を
    挟み付けて搬送しながら、像担持体に形成されたトナー
    像を記録媒体に転写する画像形成装置において、前記転
    写部材に極性吸着剤が設けられ、該転写部材と像担持体
    との間に記録媒体が存在しないとき、該転写部材が記録
    媒体を介することなく直に像担持体表面に接触すること
    を特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記転写部材に極性吸着剤が結晶化して
    固着されている請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記転写部材は、像担持体表面が移動し
    ている時に、該像担持体表面に直に接触する請求項4又
    は5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 画像形成装置の電源がオフされていると
    き、前記転写部材を像担持体表面から離間させ、画像形
    成装置の電源がオンされているときの適時に前記転写部
    材を像担持体表面に直に接触させる請求項4乃至6のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 1回の画像形成動作又は複数回の連続す
    る画像形成動作が行われるとき、その最後の画像形成動
    作時に像担持体上に形成されたトナー像の形成領域後端
    よりも、像担持体表面移動方向上流側の像担持体表面部
    分に前記転写部材を直に接触させる請求項7に記載の画
    像形成装置。
  9. 【請求項9】 複数回の連続する画像形成動作が行われ
    るとき、像担持体上の1つのトナー像形成領域と、これ
    よりも像担持体表面移動方向上流側の次のトナー像形成
    領域との間の中間領域に前記転写部材を直に接触させる
    請求項7又は8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 画像形成装置のウォームアップ時に、
    移動する像担持体表面に、前記転写部材を直に接触させ
    る請求項7乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 画像形成動作が行われる前に、移動す
    る像担持体表面に、前記転写部材を直に接触させる請求
    項7乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記転写部材が像担持体表面に直に接
    触したとき、該像担持体の表面が少なくとも1周する
    間、当該転写部材を像担持体表面に直に接触させる請求
    項4乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記極性吸着剤は、ゼオライト、シリ
    カアルミナ系吸着剤、シリカゲル、アルミナゲル、活性
    アルミナ、活性白土のうちの少なくとも1つより成る請
    求項4乃至12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記極性吸着剤はゼオライトより成
    り、該ゼオライトの分子構造の酸素環が6員環以上であ
    る請求項4乃至12のいずれかに記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記像担持体はアモルファスシリコン
    感光体より成る請求項4乃至14のいずれかに記載の画
    像形成装置。
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