JP2002268113A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2002268113A
JP2002268113A JP2001064632A JP2001064632A JP2002268113A JP 2002268113 A JP2002268113 A JP 2002268113A JP 2001064632 A JP2001064632 A JP 2001064632A JP 2001064632 A JP2001064632 A JP 2001064632A JP 2002268113 A JP2002268113 A JP 2002268113A
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light
light emission
reflected
camera
flash
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JP2001064632A
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Hiroshi Takeuchi
宏 竹内
Shinichi Tsukada
信一 塚田
Tsuyako Matsushita
艶子 松下
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予備発光時の反射光測光精度を上げ、本発光
時における閃光発光の露出精度を向上する。 【解決手段】 シャッタ幕9に指向性と光散乱性とを有
するホログラム光学素子10を貼り付けることにより、
撮影レンズ1を通り、シャッタ幕9で反射した反射光の
うち、調光センサ12の方向へ向かう反射光の強度を他
の方向へ向かう強度より大きくする。これによって、調
光センサ12の光電流を大きくして、反射光測光精度を
上げ、閃光発光の露出精度を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は撮影光学系を介した
被写体光束の中で、シャッタ幕により反射された反射光
を測光可能な測光素子を有するカメラにおいて、精度の
高い測光を行うことが可能なカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一眼レフカメラなどの閃光発
光制御において、撮影のための閃光発光(これを以下、
本発光と呼ぶ)に先駆けて、シャッタが閉じているとき
に閃光発光(これを以下、予備発光と呼ぶ)を行い、撮
影光学系を通って被写体より戻ってきた反射光を測光
し、測光値などを本発光制御のための演算に用いるカメ
ラが知られている。
【0003】特開平11−183978号公報は、この
ようなカメラの例を開示している。前記公報に記載のカ
メラは、予備発光時に被写体からの反射光を測光し、光
電変換された電荷量の蓄積値が所定値に達するまで、少
発光量による予備発光を繰り返す。そして、電荷量の蓄
積値と、予備発光回数、絞り値、予備発光1回あたりの
ガイドナンバ、撮影距離などに基づいて、本発光ガイド
ナンバを算出しており、この値に基づいて本発光制御を
行っている。
【0004】反射光の測光は、撮影レンズを通してシャ
ッタ面に当たった拡散光(反射光)の一部を、ミラーボ
ックス内に設けたレンズで集光し、閃光測光素子に導い
ている。なお、本発明に近い技術として、次のようなオ
ートフォーカス技術が存在する。すなわち、シャッタ幕
に散乱性を有しない回折格子素子を設けて、撮影レンズ
を通った光を焦点検出用のラインセンサの位置する方向
に、ミラーと同様に、散乱性を有しない状態で反射す
る。そして、前記ラインセンサの出力に基づいて、合焦
させるために必要な合焦レンズの駆動方向と駆動量を算
出する。なお、ミラーと同様であるから、光の強度が増
すことはない。
【0005】また、オートフォーカス技術において、撮
影光学系とは別に設けられた測光光学系に、少なくとも
1枚の回折光学素子を設けて構成されるカメラの測光装
置がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術に記載したよ
うに、予備発光時の反射光を測光し、その結果を本発光
発光量制御に用いる閃光制御装置では、予備発光時の反
射光測光の精度が、本発光発光量精度、すなわち撮影時
における閃光発光の露出に影響する。
【0007】特に、予備発光時の反射光測光結果だけ
で、本発光量を決定し、本発光時には反射光測光を行わ
ないタイプの制御では、予備発光時の反射光測光精度が
直接本発光時の露出精度となって影響を及ぼす。また、
1眼レフタイプのデジタルカメラでは撮像CCD表面
が、光を拡散しにくいために、必然的に予備発光測光を
行って、シャッタ面での反射光を測定し、本発光時は反
射光測光を行わない制御にせざるを得ない。したがっ
て、予備発光の測光精度が重要になってくる。
【0008】ここで、一般的に、予備発光は本発光に比
べて小さな発光量で発光する。なぜなら、複数回行われ
る予備発光の発光量を大きくすることは、エネルギを無
駄に消費することとなり、本発光ガイドナンバを小さく
させる原因になるからである。また、シャッタ面での散
乱は、無指向性の散乱であるため、あらゆる方向に散乱
され、その結果、測光素子に到達する光量は、もともと
少ないという問題点がある。
【0009】更に、レンズの絞りを通った光をシャッタ
面で結像させ、シャッタ面における反射によって拡散し
た光の一部を用いるので、センサに入る光量は非常に少
なくなる。また、被写体が遠い場合には、更に反射光は
少なくなる。このような、小さな光量の測定は、測光素
子の光電流が小さいため、精度を上げるのは困難であ
る。このため、本発光量の精度を上げるのも困難にな
る。
【0010】この発明は、閃光発光時の反射光測光精度
を上げ、閃光発光の露出精度を向上させることが可能な
カメラを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のカメラ
は、撮影光学系を介した被写体光束の中で、シャッタ幕
により反射された反射光を測光可能な測光素子を有する
カメラにおいて、前記シャッタ幕に、前記反射光のうち
前記測光素子の方向へ向かう反射光の強度を他の方向へ
向かう光の強度より大きくする指向手段を備えたことを
特徴とする。
【0012】請求項1に記載のカメラによれば、指向手
段が、シャッタ幕からの反射光のうち測光素子の方向へ
向かう反射光の強度を他の方向へ向かう光の強度より大
きくする。したがって、測光素子の光電流が大きくな
り、閃光発光時の反射光測光精度を上げ、閃光発光時の
露出の精度(発光量の精度)を上げることが可能にな
る。請求項2に記載のカメラは、請求項1に記載のカメ
ラにおいて、前記指向手段が光散乱面を用いて構成され
ていることを特徴とする。
【0013】請求項2に記載のカメラによれば、指向手
段が光散乱面を用いて構成されているため、多くの散乱
光が測光素子の方に反射される。したがって、測光素子
の光電流が大きくなり、予備発光時の反射光測光精度を
上げ、本発光の閃光発光の露出の精度(本発光量の精
度)を上げることが可能になる。請求項3に記載のカメ
ラは、請求項2に記載のカメラにおいて、前記光散乱面
は、複数の領域に分割され、かつ分割された各光散乱面
の有する指向性が各々異なることを特徴とする。
【0014】請求項3に記載のカメラによれば、光散乱
面は、複数の領域に分割され、かつ分割された各光散乱
面の有する指向性が各々異なるため、各領域毎に測光精
度を変化させることが可能になる。その結果、例えば、
画面中央部に重みを置いた測光等が可能になる。請求項
4に記載のカメラは、請求項1に記載のカメラにおい
て、前記指向手段は、ホログラムを用いて構成されてい
ることを特徴とする。
【0015】請求項5に記載のカメラは、請求項1、
2、3、又は4のいずれか1つに記載のカメラにおい
て、前記測光素子は、閃光装置により照明された被写体
からの反射光を測光し、前記測光素子が測光した測光量
に基づいて、前記閃光装置の発光制御を行う発光制御部
を更に備えたことを特徴とする。
【0016】請求項4、5に記載のカメラによれば、閃
光発光時における露出精度を向上することが可能にな
る。請求項6に記載のカメラは、請求項1、2、3、
4、又は5のいずれか1つに記載のカメラにおいて、前
記撮影光学系の射出瞳位置情報に基づいて、前記測光素
子からの出力を補正することを特徴とする。
【0017】請求項6に記載のカメラによれば、撮影光
学系の射出瞳位置情報に基づいて、前記測光素子からの
出力を補正するので、閃光発光時における露出精度を向
上させることが可能になる。なお、特許請求の範囲に記
載する前記測光素子は、ラインセンサではなく、ある面
積を有する二次元の測光素子が望ましい。これは、撮影
レンズを通って来る被写体からの反射光をシャッタ幕に
よって反射させ、反射光を測光して露光精度を高めるた
めには、スポットやラインの測光ではなく、目標となる
被写体の明るさを面として測光することが望ましいから
である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に示す本発明の
一実施の形態について説明する。図1は、本発明のカメ
ラの一実施の形態を示す概略図である。図1に示す実施
の形態は、特許請求の範囲に記載する全ての発明に対応
する。図1において、撮影レンズ1は、交換可能式でも
固定式でもよい。撮影レンズ1は、撮影時に被写体の像
を撮像CCD2上に結像する。
【0019】また、図1において、絞り13を回動する
ことにより、撮影レンズ1の開口を任意に変化させるこ
とができる。また、撮像CCD2は、被写体の像を電気
信号に変換して、図示しない画像信号記憶部に送る。画
像信号記憶部は、被写体画像を電気信号として格納す
る。図1に示す実施の形態においては、撮像CCD2を
用いたデジタルカメラの例を示している。しかし、本発
明はこれに限定されるものではなく、撮像CCD2の代
わりに銀塩フィルムを搭載している、いわゆる銀塩カメ
ラにおいても同様に適用できる。
【0020】図1は、1眼レフタイプのカメラにおける
クイックリターンミラー3が撮影時における跳ね上がっ
た状態を示している。クイックリターンミラー3は、撮
影を行っていない状態においては、撮影レンズ1の光軸
に対して、45度の角度にセットされ、撮影レンズ1を
通った光束をペンタダハプリズム5に導く。図1におい
ては、一眼レフタイプのカメラの構成で説明している。
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、撮像
CCD2や銀塩フィルムなどが置かれる位置の直前にシ
ャッタがある、いわゆるフォーカルプレーンシャッタカ
メラ一般に適用することができる。
【0021】図1において、ファインダスクリーン4
は、撮影を行っていないときに撮影レンズ1で集光され
た被写体像を結像する。撮影者は、ファインダスクリー
ン4に結像された被写体像をファインダ接眼レンズ8を
通して観察する。ペンタダハプリズム5は、ファインダ
スクリーン4に結像した被写体像の上下左右を反転す
る。
【0022】ファインダ接眼レンズ8は、ファインダス
クリーン4に結像した被写体像を通して、撮影者が観察
できるようにする。閃光発光装置6は、撮影前にシャッ
タ8を閉じた状態で発光を行う予備発光、並びにシャッ
タ8を開けて撮像CCD2で撮像しながら発光を行う本
発光を行う。閃光発光装置6は、カメラの外部に取り付
けるタイプでも、カメラに内蔵式のものでもよい。
【0023】閃光発光装置6の発光部7は、被写体に向
けて閃光を発光する。シャッタ幕9は、撮影を行ってい
ないときに、撮像CCD2に光が入らないようにする遮
光用のものである。これにより、撮影を行っていないと
きに撮像CCD2に光が入ることがなくなり、撮像CC
D2における不要な電荷の発生が抑えられ、撮影画像の
画質を向上することができる。
【0024】本発明はデジタルカメラを例にして説明し
ているが、銀塩カメラの場合、シャッタ幕は露出時間を
制御するために用いられる。図1において、シャッタ幕
(9)面上に貼られた反射型のホログラム光学素子10
は、撮影レンズ1からの光束を調光レンズ11の方向に
向かう光の強度を他の方向へ向かう光の強度より大きく
するように作られている。請求項1に記載する指向手段
は、前記ホログラム光学素子10に対応する。また、こ
れは、請求項4に記載する発明に相当する。
【0025】ホログラム光学素子10がない場合と比較
して、多くの光束を調光センサ12に導くことができ、
閃光反射光の光量を上げ、測光精度を上げることができ
る。調光レンズ11は、調光センサ12に前記閃光反射
光を集光するものである。調光レンズ11は、図示しな
いミラーボックスの中で、シャッタ幕(9)面をにらむ
ことができる位置で、かつ撮影レンズ1からの光束を遮
ることのない位置に置かれる。これにより、シャッタ幕
面上で反射された光束のうち、調光レンズ11の方向に
来るものを調光センサ12上に結像させる。
【0026】調光センサ12は、予備発光時に被写体に
反射して戻ってきた閃光の量を測光するセンサである。
これは、シリコンフォトダイオード(SPD)などの光
電変換素子を用いて、光を電気信号に変え、光量を測定
する。なお、調光センサ12は、請求項1に記載する測
光素子に相当する。調光センサ12は、ラインセンサで
はなく、ある面積を有する二次元の測光素子が望まし
い。これは、スポットやラインの測光ではなく、目標と
なる被写体の明るさを面として測光することが望ましい
からである。
【0027】前記したように、13は絞りである。発光
制御部14は、図1に示す各部分を図2に示すフローチ
ャートにしたがって制御するものである。これは、請求
項5に記載の発明に対応する。図1において、請求項
1,2に記載する指向手段は、ホログラム光学素子10
が対応する。また、これは、請求項4に記載の発明に対
応する。
【0028】図2は、前記発光制御部14が、閃光撮影
を行うとき制御の一例を示すフローチャートである。図
2において、カメラのレリーズボタンが全押しされる
と、レリーズシーケンスを開始する。ステップS1にお
いて、発光制御部14は、クイックリターンミラーをア
ップさせ、絞り13の絞り込みを行う。
【0029】ステップS2において、発光制御部14
は、前記閃光発光装置6に予備発光を開始させる。同時
に、発光制御部14は、調光センサ12に被写体からの
反射光の測光を開始させる。ステップS3において、発
光制御部14は、閃光発光装置6の予備発光を停止させ
る。同時に、発光制御部14は、調光センサ12の反射
光測光を終了させる。ここで、発光制御部14は、前記
測光値をメモリに格納する。
【0030】ステップS4において、発光制御部14
は、調光センサ12に対して、閃光発光装置6を光らせ
ない状態で、かつステップS2における反射光測光と同
じ条件下で、定常光を測光させる。発光制御部14は、
この測光値をメモリに格納する。ステップS5におい
て、前記発光制御部14は、メモリに格納された予備発
光反射光の測光値(S3)から定常光測光値(S4)を
減算して、正味の予備発光閃光反射光量を求める。
【0031】ステップS6において、前記発光制御部1
4は、ステップS5で求めた正味の予備発光閃光反射光
量から、予備発光の発光量の何倍発光すれば、撮像面に
おいて基準露光量に達するかを計算する。
【0032】ステップS7において、前記発光制御部1
4は、ステップS6で求めた倍数を閃光発光装置に通信
する。ステップS8において、前記発光制御部14は、
シャッタ幕9を開くように制御する。ステップS9にお
いて、前記発光制御部14は、撮像CCD2による撮像
を開始させる。
【0033】同時に、発光制御部14は、閃光発光装置
6に本発光を開始させる。ステップS10において、前
記発光制御部14は、予備発光の指定倍数分の光量を本
発光させた後、閃光発光装置6の発光を終了させる。ス
テップS11において、前記発光制御部14は、シャッ
タ幕9を閉じ、撮像を終了させる。
【0034】ステップS12において、前記発光制御部
14は、絞り13を開き、クイックリターンミラー3を
撮影開始前の元の位置に下げる制御を行い、その後、レ
リーズシーケンスを終了する。本実施の形態において
は、ステップS2で実行される予備発光反射光測光と、
ステップS4で実行される定常光測光の精度を上げるこ
とに意義がある。これにより、続く本発光の精度を向上
させることができ、適正な閃光発光露出の画像を得るこ
とができるからである。
【0035】調光センサ12における閃光反射光測光精
度(ステップS2)と、定常光測光精度(ステップS
4)を上げるためには、調光センサ12に入る光量を多
くして、調光センサ12から出力される光電流を大きく
すればよい。光電流が大きくなることにより、S/Nが
向上して、測光精度を上げることができる。なお、以上
に説明した実施の形態においては、予備発光を1回だけ
行うものとした。しかし、言うまでもなく、予備発光を
複数回行うものにも適用することできる。
【0036】図1に示す実施の形態においては、シャッ
タ幕(9)面上に反射型のリップマンホログラムを貼り
つけている。図3は、前記シャッタ幕(9)面上に反射
型のリップマンホログラムを貼りつけた状態の一例を示
している。シャッタ幕9は、通常複数の羽9a〜9d
(4枚に限定されない)から構成される。前記ホログラ
ムは、厚さ数十μmのフィルムシートに記録可能であ
る。したがって、そのホログラムを記録しているフィル
ムシート10a〜10d(4枚に限定されない)を、前
記シャッタ幕9の複数の羽15の一枚一枚に切り分けて
貼ることになる。
【0037】これにより、シャッタ幕9の面全体が指向
性を有する散乱面となる。このホログラムは、撮影レン
ズ1の射出瞳から来た光束を調光レンズ11の方向に選
択的に回折するように制作されている。このとき、ホロ
グラムの入射光角度と回折光角度の選択性にある程度の
幅を持たせて、光散乱特性を有するように作成するのが
好ましい。具体的には、ある角度で入射した光が、一つ
の方向でなく、ある範囲でいろいろな方向に拡散するよ
うな特性にするのが好ましい。
【0038】なぜなら、ホログラムに入射する光束の角
度は、撮影レンズ射出瞳に影響される。そのため、様々
な種類の交換レンズが装着される場合、交換レンズ毎に
ホログラムに入射する光束の角度がある範囲でばらつ
く。このようなばらつきがあっても、調光レンズ11に
ある程度の光量を導く必要があるからである。また、そ
うしないと、絞り13の絞り値による光量の変化に対し
て、リニアリティがなくなってしまうからである。
【0039】また、光の波長選択性に関して、白色光の
ようにブロードな特性が好ましい。なぜなら、波長選択
性が高いと、被写体の色によって測光値が異なってしま
い、閃光露出レベルが被写体の色で変化してしまうから
である。白色光であれば、可視光域全体で測光できるた
め、露光精度を向上することができる。また、前記した
シャッタ幕9は、面全体にわたって同一方向の指向性を
有する散乱面として構成した。しかし、本発明はこれに
限定されるものではなく、シャッタ幕9を複数の領域に
分割し、各々の領域の指向性の強さを変えることによ
り、各領域に対する測光の重点度を変えるようにしても
よい。これは請求項3に記載の発明に相当する。
【0040】図4は、シャッタ幕9を二つの領域に分割
した例を示している。この場合、周辺領域22の指向性
は、中央領域21の指向性よりも弱くなっている。した
がって、中央領域21からの散乱光が、より多く調光セ
ンサ12に到達することになる。すなわち測光は、中央
領域21に重点度が置かれることになる。指向性の弱い
ホログラムを作成するには、実際の調光レンズ11の口
径よりも大きな開口を作成し、シャッタ幕9面に到達す
る光束を参照光とし、シャッタ幕9面からその開口を通
過する光束を物体光とすればよい。その開口の大きさ
が、大きい程指向性の強さは弱くなる。
【0041】また、前述したようにシャッタ幕9面上の
ホログラムに入射する光束の角度は、撮影レンズ射出瞳
の位置に影響される。このため、同じ開口数を持つ撮影
レンズ1でも、射出瞳の位置によって調光センサ12に
入る光量が変化する可能性がある。そこで、撮影レンズ
1に射出瞳位置情報を記憶させておき、カメラ側から通
信により呼び出し、前記射出瞳位置情報で調光センサ1
2の測光値を補正すれば、より正確な測光値を得ること
ができる。これは、請求項6記載の発明に対応する。
【0042】なお、撮影レンズ1に射出瞳位置情報を記
憶させておき、カメラから通信によって呼び出すこと
は、従来のカメラでも多く行われていることである。し
たがって、前記補正を行うために追加する部品はなく容
易に実現できる。また、前記補正の演算式は、実際にホ
ログラムを作り、幾つかの撮影レンズ1を用いて測光実
験を行い、そのデータから求めれることができる。
【0043】以上の説明から明らかなように、シャッタ
幕9にホログラムなどで構成される光散乱性を有する指
向性手段を設けることにより、シャッタ幕9に届いた被
写体からの反射光のうちの多くの光を、調光レンズ11
に向けることができる。したがって、前記実施の形態に
よれば、調光センサ12の光電流を大きくすることがで
きるので、予備発光時の反射光測光精度を上げ、本発光
の閃光発光の露出精度(本発光量の精度)を向上させる
ことが可能なカメラを提供することができる。
【0044】
【発明の効果】請求項1、2に記載の発明によれば、反
射光測光精度を上げ、閃光発光の露出精度を上げること
が可能になる。請求項3に記載の発明によれば、各領域
毎に測光精度を変化させることができるので、例えば、
画面中央部に重みを置いた測光等が可能になる。
【0045】請求項4に記載の発明によれば、反射光測
光精度を上げ、閃光発光の露出精度を上げることが可能
になる。請求項5、6に記載の発明によれば、予備発光
時の反射光測光精度を上げ、本発光の閃光発光時におけ
る露出精度を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの一実施の形態を示す概略図で
ある。
【図2】発光制御部が閃光撮影を行うとき、カメラの各
部を制御する一例を示すフローチャートである。
【図3】シャッタ幕面上に反射型のホログラムを貼りつ
けた状態の一例を示す図である。
【図4】シャッタ幕を指向性の強い中央領域と指向性の
弱い周辺領域の二つの領域に分割した状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 2 撮像CCD 3 クイックリターンミラー 4 ファインダスクリーン 5 ペンダハプリズム 6 閃光発光装置 7 発光部 8 ファインダ接眼レンズ 9 シャッタ幕 9a〜9d シャッタ羽 10 ホログラム光学素子 11 調光レンズ 12 調光センサ 13 絞り 14 発光制御部 15a〜15d ホログラムシート 21 中央領域 22 周辺領域
フロントページの続き (72)発明者 松下 艶子 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2H002 DB21 HA02 JA02 2H049 CA01 CA05 CA17 CA24 2H081 AA19 AA38 DD00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系を介した被写体光束の中で、
    シャッタ幕により反射された反射光を測光可能な測光素
    子を有するカメラにおいて、 前記シャッタ幕に、前記反射光のうち前記測光素子の方
    向へ向かう反射光の強度を他の方向へ向かう光の強度よ
    り大きくする指向手段を備えたことを特徴とするカメ
    ラ。
  2. 【請求項2】 前記指向手段は、光散乱面を用いて構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記光散乱面は、複数の領域に分割さ
    れ、かつ分割された各光散乱面の有する指向性が各々異
    なることを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 前記指向手段は、ホログラムを用いて構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載のカメ
    ラ。
  5. 【請求項5】 前記測光素子は、閃光装置により照明さ
    れた被写体からの反射光を測光し、 前記測光素子が測光した測光量に基づいて、前記閃光装
    置の発光制御を行う発光制御部を更に備えたことを特徴
    とする請求項1、2、3、又は4のいずれか1つに記載
    のカメラ。
  6. 【請求項6】 前記撮影光学系の射出瞳位置情報に基づ
    いて、前記測光素子からの出力を補正することを特徴と
    する請求項1、2、3、4、又は5のいずれか1つに記
    載のカメラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008032521A1 (fr) * 2006-09-15 2008-03-20 Seiko Precision Inc. Obturateur à plan focal

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WO2008032521A1 (fr) * 2006-09-15 2008-03-20 Seiko Precision Inc. Obturateur à plan focal

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