JP2002267590A - 近接場光用のプローブ及びその作製方法、並びに近接場光学顕微鏡、光メモリの情報記録再生方式 - Google Patents
近接場光用のプローブ及びその作製方法、並びに近接場光学顕微鏡、光メモリの情報記録再生方式Info
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Abstract
可能な近接場光用のプローブを提供する。 【解決手段】 プローブ30の先端に励起により発光す
る発光粒子21を内包したカーボンナノチューブ22を
保持し、ナノチューブ22の側面を遮光層24で被覆し
た。発光粒子21は、ナノチューブ22に伝達された光
によって励起されて近接場光を発生する。
Description
ーブ及びその作製方法、並びに、同プローブを搭載した
近接場光学顕微鏡、近接場光用の光プローブを用いた光
メモリの情報記録再生方式に関する。
されるように、回折現象による限界があった。
λ;波長 1928年にSygnerにより近接場光を用いると回
折限界を克服できることが提案されていたが、近年AF
MやSTM技術の進歩に伴い、近接場光学顕微鏡が実現
されてきている。
いても、記録密度の飛躍的向上が求められており、記録
ピットを縮小することが重要になっている。記録ピット
の縮小化には、情報の記録再生に用いる光の短波長化や
使用レンズの高NA化がなされているが、いずれも回折
現象による限界へと近づきつつあり、新たな情報記録再
生方式が望まれ、回折現象が起きない近接場光の利用が
注目されている。
最初の例は、E.Betzig, J.K.Tratman等がSNOM(Sca
nning Near-Field Optical Microscope)を用いPt/
Co多層膜からなる光磁気媒体に60nm径の記録ピッ
トを作製したものであり、(Appl.Phys.Lett.,vol.61,P
142,(1992))、現在ではTbit/in2 の可能性も
示唆されている。
光をプローブで検出する集光モードと、プローブ先端の
微小開口から近接場光を発生させ、近接場光による試料
からの散乱光を検出する照明モードとがあり、プローブ
を2次元に走査して画像を得るものである。
では、近接場光を作り出すためプローブの先端を光の波
長よりも小さくする(数十nm程度)必要がある。その
ため従来では光ファイバーにCO2レーザーを照射し局
所的に溶融して引き伸ばし切断する際に先端を先鋭化す
る方法や、光ファイバーの先端を緩衝フッ酸のウエット
エッチングによって先鋭化する方法が採用されてきた。
方法では、プローブの形状の制御が困難であり再現性を
取ることができなかった。一方、緩衝フッ酸のウエット
エッチングを用いる方法では、先端の大きさを数十nm
レベルまで縮小化できるが、より高分解能・高感度のプ
ローブの作製するためには先端形状を2重先鋭化、3重
先鋭化する必要があり、加工精度が十分ではなかった。
ーブでは、半導体レーザーから照射された光をプローブ
の微小開口まで導く必要があるが、プローブを先鋭化し
たために光の伝達効率が著しく低下し、近接場光によっ
て十分な信号を得ることは容易ではなかった。
ドオフの関係にあるため、分解能と感度の両者を改善す
るためには先端を複雑な形状にする必要があり、微細化
に適した集束イオンビームによる加工の併用もなされて
きた。しかしながら、集束イオンビームは装置が高価で
あり、スループットも小さいことから、より簡便なプロ
ーブの作製方法が求められている。
作り出すことのできるプローブが望まれており、プロー
ブ自体に発光機能を取り付けること、つまり自己発光型
プローブが提案されている。ここでは、特開2000−
200681号公報に記載の従来技術を図9に、特開2
000−292339号公報に記載の従来技術を図10
に示す。
号公報の技術では、ガラス基板1の一番突出している個
所に光の波長よりも長さの小さい有機EL素子(上部電
極3/有機EL層2/下部電極1から構成)を設けてい
る。しかしながら、有機EL素子の大きさを波長以下に
するため、上部電極3、下部電極4をEB露光によって
作製する必要がある。また、ガラス基板1に凸型の形状
を作りこむためには、集束イオンビーム等の加工装置も
必要となり、EB露光装置や集束イオンビーム装置のス
ループットや加工装置の価格から低コストのプローブを
作製することはできなかった。
2339号公報の技術では、金属芯ないし光ファイバー
11の回りに電極(上部電極12、下部電極13)と有
機薄膜14を形成して有機EL素子を作製するものであ
る。しかしながら、直径が数100〜数10nmオーダ
ーの金属芯や光ファイバー11の回りに少なくても電子
注入層、正孔注入層、上部電極12を、真空蒸着やスパ
ッタリングによって成膜しなければならず、プロセスが
複雑であり、低コストのプローブは作製できなかった。
が容易で且つ高分解能、高感度の両立が可能な近接場光
用のプローブを提供すること、また低コストで作製でき
る高分解能、高感度な近接場光学顕微鏡を提供するこ
と、さらに1Tbit/in2以上の情報密度が可能な
光メモリへの情報記録方式または光メモリからの情報再
生方式を提供することである。
光用のプローブは、先端に励起により発光する粒子を内
包したナノチューブを保持したことを特徴とする。
起により発光する粒子を内包したナノチューブを保持し
ており、ナノチューブの直径がnmオーダーであるの
で、ナノチューブに内包された発光粒子からのフォトル
ミネセンスやエレクトロルミネッセンスをナノチューブ
の先端から取り出すことによって近接場光を容易に得る
ことができる。そのため、従来用いられてきたファイバ
ー先鋭化での複雑で高コストなプロセスを回避でき、安
価にプローブを作製できる。また極細のナノチューブが
容易に得られることから、これらのナノチューブに発光
粒子を内包させることにより、光ファイバーを先鋭化し
た従来のプローブよりも高分解能のプローブが実現でき
る。
は、請求項1記載の近接場光用のプロセスにおいて、前
記ナノチューブがカーボンナノチューブからなることを
特徴とする。
ーブがカーボンナノチューブからなるため、アーク放電
法、レーザーアブレーション法、CVD法によって先端
径が0.7〜50nm程度のナノチューブを容易に得る
ことができる。
は、請求項1または2に記載の近接場光用のプロセスに
おいて、前記ナノチューブが、側面を遮光層で被覆され
た構造を有することを特徴とする。
ーブの側面が遮光層で被覆されているため、ナノチュー
ブの側面からフォトルミネセンスやエレクトロルミネッ
センスによる伝搬光が発生しない。その結果、ナノチュ
ーブ先端から近接場光のバックグラウンド光を低減で
き、プローブの分解能が向上する。
は、請求項1〜3のいずれかに記載の近接場光用のプロ
セスにおいて、前記発光粒子が金属カーバイトであるこ
とを特徴とする。
た発光粒子が金属カーバイトであるから、陽極である炭
素電極に前記の金属カーバイトを構成する金属を含有さ
せ、陰極との間でアーク放電を起こすことにより、金属
カーバイトを内包したカーボンナノチューブを作製する
ことができる。そのため、空気中では酸化を受けやすく
不安定な金属カーバイトを、カーボンナノチューブの中
に内包でき、内包された金属カーバイトはグラファイト
シートで被覆されているので、空気中でも酸化されず安
定である。また、発光粒子がカーボンナノチューブ合成
時に同時に作製できるので、事前に発光粒子を合成する
必要がなく、プロセスコストを抑えることができる。
は、請求項1〜4のいずれかに記載の近接場光用のプロ
セスにおいて、前記発光粒子が、ナノチューブに伝達さ
れた光によって励起されて近接場光を発生するものとさ
れていることを特徴とする。
た発光粒子がナノチューブに伝達された光によって励起
されて近接場光を発生するため、自己発光型のプローブ
を実現できる。そのため励起光の強度によって近接場光
の強度を変えることができ、プローブの高感度化と高分
解能を両立できる。
は、請求項1〜4のいずれかに記載の近接場光用のプロ
セスにおいて、前記発光粒子が、ナノチューブに印加さ
れた電界によって励起されて近接場光を発生するものと
されていることを特徴とする。
た発光粒子がナノチューブに印加された電界によって励
起されて近接場光を発生するため、自己発光型のプロー
ブを実現できる。そのため電界強度によって近接場光の
強度を変えることができ、プローブの高感度化と高分解
能を両立できる。
請求項1に記載のプローブを作製する方法であって、ナ
ノチューブの先端を開環し、その後、毛管吸引によって
発光粒子をナノチューブの中に内包させることを特徴と
する。
ーブ先端を開環し、その後、毛管吸引によって発光粒子
をナノチューブの中に内包させるので、nmオーダーに
微粒子化できる材料であれば、ほぼ全て発光材料をナノ
チューブに内包できる。その結果、発光粒子を選択する
ことによって近接場光の波長を任意に選ぶことが可能と
なる。また、発光粒子を内包させるプロセス全てを簡単
な湿式プロセスで行えることから、ナノチューブの合成
装置があれば、発光粒子を内包したナノチューブを簡単
に得ることができ、プローブを安価に製造することがで
きる。
請求項4に記載のプローブの作製方法であって、陽極で
ある炭素電極に前記金属カーバイトを構成する金属を含
有させ、陰極との間でアーク放電を起こすことにより、
金属カーバイトを内包したカーボンナノチューブを作製
することを特徴とする。
た発光粒子が金属カーバイトであって、陽極である炭素
電極に前記の金属カーバイトを構成する金属を含有さ
せ、陰極との間でアーク放電を起こすことにより、金属
カーバイトを内包したカーボンナノチューブを作製する
ので、空気中では酸化を受けやすく不安定な金属カーバ
イトを、カーボンナノチューブの中に内包させることが
でき、内包された金属カーバイトはグラファイトシート
で被覆されていることから、空気中でも酸化されない安
定な構造を提供できる。また、発光粒子がカーボンナノ
チューブ合成時に同時に作製できるので、事前に発光粒
子を合成する必要がなく、プロセスコストを抑えること
ができる。
求項1〜6のいずれかに記載のプローブを搭載したこと
を特徴とする。
〜6の記載の近接場光を発生するプローブを搭載してい
るため、発光粒子を内包したナノチューブを加工するこ
となしに、そのままプローブの先端に用いることがで
き、近接場光学顕微鏡をより安価に作製できる。また、
極細のナノチューブを用いたプローブを使用することに
よって、従来のファイバーを先鋭化したプローブを用い
た近接場光学顕微鏡よりも高分解能を実現できる。
生方式は、請求項1〜6のいずれかに記載のプローブを
用いて、光メモリへの情報記録ないし光メモリからの情
報再生の少なくとも一方を行うことを特徴とする。
1〜6の記載の近接場光を発生するプローブを用いて、
光メモリへの情報記録ないし光メモリからの情報再生の
少なくても一方を行っているので、情報密度の改善が可
能となる。特に極細いナノチューブに発光粒子を内包さ
せることによって、1Tbit/in2以上の情報密度
も期待できる。
ナノチューブについて説明する。カーボンナノチューブ
はグラファイトシートを丸めた円筒状の形状をしてい
る。カーボンナノチューブの大きさは作製法によって異
なるが、1個のグラファイトシートの円筒からなる単層
カーボンナノチューブでは、直径が0.7〜50nm、
円筒の長さは数10nm〜数μm以下となっており、複
数のグラファイトシートの円筒が入れ子状の構造を持つ
多層カーボンナノチューブでは、直径が1〜50nm、
円筒の長さは100nm〜50μm程度になっており、
単層・多層カーボンナノチューブとも可視光の波長より
もはるかに小さい先端を持つ繊維状の形状をしている中
空物質である。
電法、レーザーアブレーション法、化学的気相成長法
(CVD法)等によって作られるが、合成条件を最適化
することによってnmオーダーであるにも関わらず比較
的直径分布の小さなカーボンナノチューブを得ることが
できる。
トの円筒の中に種々の金属や化合物を内包できることが
知られている。例えば、励起によって光を発生する発光
粒子をカーボンナノチューブに内包させる場合、カーボ
ンナノチューブの合成方法や発光粒子の種類、内包手段
によって、発光粒子を内包したカーボンナノチューブは
図2の4種類の構造をとる。
発光粒子21が複数個入っている構造 (b)カーボンナノチューブ22の中空が1個の発光粒
子21によって占有されている構造 (c)先端が開環したカーボンナノチューブ22の中空
に発光粒子21が複数個入っている構造 (d)先端が開環したカーボンナノチューブ22の中空
が1個の発光粒子21によっ占有されている構造
いても、内包される発光粒子はバルクの特性を保持する
ため、カーボンナノチューブに励起光を照射すると、カ
ーボンナノチューブに内包された発光粒子からフォトル
ミネッセンスが発生する場合がある。また、カーボンナ
ノチューブに電界を印加すると、カーボンナノチューブ
に内包された発光粒子から、ホットエレクトロンが発光
中心と衝突する過程で発生する電界励起型エレクトロル
ミネッセンスや発光粒子にキャリアが注入され電子−正
孔が再結合する過程で発光する電流注入型エレクトロル
ミネッセンスが発生する。
0.7〜50nm程度であるので、カーボンナノチュー
ブに内包された発光粒子からのフォトルミネセンスや電
界励起型エレクトロルミネッセンス、電流注入型エレク
トロルミネッセンスをカーボンナノチューブの先端から
取り出すことによって近接場光を得ることができる。な
お、以後、電界励起型エレクトロルミネッセンスと電流
注入型エレクトロルミネッセンスを合わせてエレクトロ
ルミネッセンスと記述する。
発光粒子としては、バルクでフォトルミネッセンスや電
界励起型エレクトロルミネッセンス、電流注入型エレク
トロルミネッセンスを発生する材料の中から、ナノチュ
ーブの中空に入るサイズのものを選択すれば良い。その
ため、有機材料よりは比較的低分子である無機の材料が
より適しており、例えばV、Gd、Y、Sb、Ta等の
メタルカーバイトや、Ca3(PO4)2Ca(F,C
l)2:Sb3+、Sr2P2O7:Eu2+、Y2O3:E
u2+、LiAlO2:Fe3+、発光中心としてMn、S
m、Eu、Ce等をドーピングしたZnS系蛍光体、S
rS系蛍光体、CaS系蛍光体等が使用できる。
るものではない。
る。 <実施形態1>本発明の近接場光用のプローブの一例を
図1に示す。
1を内包したカーボンナノチューブ22が励起光に対し
透明な支持体23で固定化された構造を有しており、カ
ーボンナノチューブ22の一方の先端が透明支持体23
から突出した構造をなしている。また、カーボンナノチ
ューブ22が突出した側の透明支持体23の表面は、カ
ーボンナノチューブ22の先端を除き、遮光膜24で被
覆された構造になっている。
照射すると、励起光はカーボンナノチューブ22のグラ
ファイトシートを突き抜け、発光粒子21中で電子を励
起してフォトルミネセンスを発生させる。ここでカーボ
ンナノチューブ22の先端近傍は遮光膜24で被覆され
ているため、開口を光の波長よりも小さくでき、フォト
ルミネッセンスによる伝搬光は発生せず、近接場光のみ
が発生する。なお、カーボンナノチューブ22の先端以
外の領域で発生したフォトルミネッセンスは伝搬光とな
る(図中PLと記述)が、遮光膜24によってプローブ
の外部に漏れない構造となっている。
粒子21を内包したカーボンナノチューブ22を加工す
ることなしに、そのままプローブの先端として用いるこ
とができ、従来用いられてきたファイバー先鋭化での複
雑で高コストなプロセスを回避でき、安価にプローブを
作製できる。
ューブ22も容易に合成できることから、より細いカー
ボンナノチューブ22を選択すれば、より高分解能のプ
ローブが実現できる。特に極細の単層ナノチューブを用
いると、nm以下の分解能も期待できることから、従来
のファイバーを先鋭化したプローブよりも高分解能が可
能になる。
起光の強度によって近接場光の強度を変えることがで
き、プローブの高感度化と高分解能を両立できる。
したカーボンナノチューブ22の作製法を述べる。作製
法の一例を図3に示す。
ァイト棒を陽極101とし、グラファイト棒からなる陰
極102との距離1mm程度離して、He、Ar、H2
等の雰囲気中100〜600Torrで40〜60Aの
定電流を流してアーク放電を行う。その際陽極−陰極間
距離を制御し一定電流になるように調整する。
堆積物103が生じるので、堆積物103からコア10
4を取り出す。コア104は多層カーボンナノチューブ
とアモルファスカーボン、グラファイト片、ナノカプセ
ルが混在した状態になっているので、遠心分離法や電気
泳動法等の精製法によって多層カーボンナノチューブ2
2のみを得ることができる。なお、本方法で得られるカ
ーボンナノチューブ22は、複数の発光粒子21を内包
している場合が多い。
粒子21が多層カーボンナノチューブ22の中空に内包
されるので、そのままプローブとして用いることができ
る。また、アーク放電装置は単純な構成であることか
ら、集束イオンビーム等を用いる従来の方法よりプロー
ブの製造コストを抑えることができる。
温によって内包する粒子が炭化物に変化することを利用
することで、空気中では酸化されやすいメタルカーバイ
トを発光粒子として内包させることができる。例えば、
V、Gd、Y等のメタルカーバイトを内包させる場合
は、V、Gd、Y等の炭化物を生成しやすい金属を分散
させたグラファイト棒を陽極とし、グラファイト棒から
なる陰極との間でアーク放電を行うことによって、メタ
ルカーバイドを内包したカーボンナノチューブを作製す
ることができる。この方法によると、発光粒子がカーボ
ンナノチューブ合成時に同時に作製できるので、事前に
発光粒子を合成する必要がなく、プロセスコストを抑え
ることができる。また、内包された金属カーバイトはグ
ラファイトシートで被覆されているので、空気中でも酸
化されず安定である。
カーボンナノチューブの別の作製法を図4に従って述べ
る。
ウム等の強酸化剤溶液110にアーク放電法、CVD
法、レーザーアブレーション法によって作製し、精製し
たカーボンナノチューブ22を浸漬する。
子のSP2混成軌道で作られているが、先端ではSP2
混成軌道が歪みキャップを閉じている。そのためカーボ
ンナノチューブ側面と比較し反応性が高いため、カーボ
ンナノチューブのキャップのみが酸化され、カーボンナ
ノチューブ22が開環する。
をnmオーダーに粉砕された発光粒子21の微粒子が分
散された溶液112に浸漬する。
2は水や一般的な有機溶媒に対し濡れ性が良いため、毛
管現象(毛管吸引)を起こし、発光粒子21をチューブ
の中空に閉じ込める。その後、加熱等によって溶媒を揮
発させることによって、発光粒子21を内包したカーボ
ンナノチューブ22が完成される。
た溶液112を用いたが、発光粒子が溶解している場合
も同様にカーボンナノチューブに内包できる。
できる材料であればほぼ全ての発光材料をカーボンナノ
チューブに内包できる。そのため発光粒子を選択するこ
とによって近接場光の波長を任意に選ぶことが可能とな
る。また発光粒子を内包させるプロセス全てを簡単な湿
式プロセスで行えることから、カーボンナノチューブの
合成装置(アーク放電装置、CVD装置、レーザーアブ
レーション装置等)があれば、発光粒子を内包したカー
ボンナノチューブを簡単に得ることができ、プローブを
安価に製造することが可能となる。
る。
たカーボンナノチューブ22を励起光に対して透明な支
持体23に分散する。透明支持体23としては、エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の高分
子樹脂やガラス、石英等の無機透明絶縁体等が使用でき
る。発光粒子21を内包したカーボンナノチューブ22
を透明支持体23に分散した後、透明支持体23の一面
を遊離アルミナ砥粒を用いて機械的に研磨して、カーボ
ンナノチューブ22を突出させる。カーボンナノチュー
ブ22は著しく硬い材料であるため、透明支持体23の
材料を適切に選ぶことによって、遊離砥粒によって透明
支持体23のみを選択的に削ることができる。特に透明
支持体23として透明高分子樹脂を選ぶと、カーボンナ
ノチューブ22と透明支持体23の研磨速度差を大きく
取れ、カーボンナノチューブ22の突出が容易になるの
で望ましい。
Au、Ag等の金属や合金を真空蒸着法やスパッタリン
グ法によって成膜する。発光粒子21を内包したカーボ
ンナノチューブ22の先端にも遮光膜24が成膜される
ので、遮光膜24を前記と同様に遊離砥粒によって機械
的に研磨し、再度カーボンナノチューブ22を突出させ
る。このとき透明支持体23上に残す遮光膜24の膜厚
は、励起光やフォトルミネッセンスによる伝搬光を完全
に遮るため、500nm〜1μmにするのが良く、また
突出したカーボンナノチューブ22の先端の長さは可視
光の波長よりも短くする必要がある。
例に取り説明を行ったが、カーボンナノチューブの炭素
原子をホウ素や窒素で置換したBCナノチューブ、BC
Nナノチューブ、CNナノチューブにおいても、前記の
方法によって発光粒子を内包したBCナノチューブ、B
CNナノチューブ、CNナノチューブが得られ、図示し
た近接場光用のプローブを作製できる。よって本発明の
ナノチューブはカーボンナノチューブに限定されるもの
ではない。
上に積み重なったカーボンナノファイバーも発見されて
いるが、カーボンナノファイバーにも発光粒子を内包さ
せると同様のことが期待できるので、本発明のナノチュ
ーブはチューブ全体が中空である必要はなく、チューブ
の一部のみに中空があるナノチューブ(カーボンナノフ
ァイバーを含む)も含まれるものとする。 <実施形態2>本発明の近接場光用のプローブの別の例
を図5に示す。
光粒子21を内包したカーボンナノチューブ22は、そ
の側面が遮光層24で被覆されている。また、発光粒子
21を内包したカーボンナノチューブ22は励起光に対
し透明な支持体23で固定化されており、カーボンナノ
チューブ22の一方の先端は、透明支持体23から突出
した構造をなしている。
1の励起光を照射すると、励起光はカーボンナノチュー
ブ22のグラファイトシートを突き抜け、発光粒子21
中で電子を励起してフォトルミネセンスを発生させる。
しかしながらカーボンナノチューブ22の側面は遮光層
24で被覆されているため、フォトルミネッセンスはカ
ーボンナノチューブ22の側面からは伝搬しない。一
方、カーボンナノチューブ22の先端では遮光層24が
ないため、微小な開口から近接場光が発生することにな
る。
を通ってプローブ30の外部に漏れ出すが、カーボンナ
ノチューブ22に内包された発光粒子21のフォトルミ
ネッセンスによる近接場光とは波長が異なる。よって試
料からの散乱光を検出する受光素子の検出波長を近接場
光に合わせることによって、近接場光の散乱光のみを信
号として検出することが可能となる。
21を内包したカーボンナノチューブ22を加工するこ
となしに、そのままプローブの先端に用いることがで
き、従来用いられてきたファイバー先鋭化での複雑で高
コストなプロセスを回避でき、安価にプローブを作製で
きる。また直径10nm以下のカーボンナノチューブも
容易に合成できることから、より細いカーボンナノチュ
ーブを選択すればより高分解能のプローブも実現でき
る。更にプローブ自体から発光するため、励起光の強度
によって近接場光の強度を変えることができ、プローブ
の高感度化と高分解能を両立できる。また透明支持体2
3上に遮光膜24を付ける必要がないので、実施形態1
で行う遮光膜からのカーボンナノチューブ突出工程が不
要になり、プロセスが簡略化できる。
述べる。
ーボンナノチューブ22に発光粒子21を内包させる。
その後、発光粒子21を内包したカーボンナノチューブ
22にAl、Au、Ag等の金属や合金を、真空蒸着法
やスパッタリング法によって500nm〜1μmの厚さ
で成膜し、カーボンナノチューブ22の両端についた金
属ないし合金はウエットエッチングによって除去して、
遮光層24を完成させる。なお、遮光層24を除去する
領域(つまり遮光層24が付いていないカーボンナノチ
ューブ22の先端の長さ)は可視光の波長よりも短くす
る必要がある。その後、遮光層24で被覆されたカーボ
ンナノチューブ22を励起光に対して透明な支持体23
に分散する。透明支持体23としては実施形態1と同様
に、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹
脂等の高分子樹脂やガラス、石英等の無機透明絶縁体等
が使用できる。
ーブ22を透明支持体23に分散した後、透明支持体2
3の一面を遊離アルミナ砥粒を用いて機械的に研磨して
カーボンナノチューブ22を突出させる。ここでカーボ
ンナノチューブ22は著しく硬い材料であるため、透明
支持体23の材料を適切に選ぶことによって、遊離砥粒
によって透明支持体23のみを選択的に削ることができ
る。特に透明支持体23として透明高分子樹脂を選ぶ
と、カーボンナノチューブ22と透明支持体23の研磨
速度差を大きく取れ、カーボンナノチューブ22の突出
が容易になるので望ましい。
2を基に説明を行ったが、本発明はカーボンナノチュー
ブに限定されるものではなく、発光粒子21を内包する
全てのナノチューブについて言及している。 <実施形態3>本発明の近接場光用のプローブのさらに
別の例を図6に示す。
を内包したカーボンナノチューブ22が支持体43で固
定化されており、カーボンナノチューブ22の一方の先
端は支持体43から突出した構造をなしている。また、
カーボンナノチューブ22が突出した側の支持体43表
面は、カーボンナノチューブ22の先端を除き、遮光膜
24で被覆された構造になっている。更に支持体43の
両端には電極41、42が設けられており、外部電源4
4から電圧を印加できる構造となっている。
ボンナノチューブ22に電界がかかり、カーボンナノチ
ューブ22に内包された発光粒子21からエレクトロル
ミネッセンスが発生する。ここでカーボンナノチューブ
22の先端近傍は遮光膜24で被覆されているため、開
口が光の波長よりも小さくエレクトロルミネッセンスに
よる伝搬光は発生せず、近接場光のみが発生する。な
お、カーボンナノチューブ22の先端以外の領域で発生
したエレクトロルミネッセンスは伝搬光となる(図中E
Lと記述)が、遮光膜に24よってプローブ40の外部
に漏れない構造となっている。
21を内包したカーボンナノチューブ22を加工するこ
となしに、そのままプローブの先端に用いることがで
き、従来用いられてきたファイバー先鋭化での複雑で高
コストなプロセスを回避でき、安価にプローブを作製で
きる。また直径10nm以下のカーボンナノチューブ2
2も容易に合成できることから、より細いカーボンナノ
チューブ22を選択すればより高分解能のプローブも実
現できる。更にプローブ40自体から発光するため、外
部電圧によって近接場光の強度を変えることができ、プ
ローブ40の高感度化と高分解能を両立できる。さらに
エレクトロルミネッセンスによって発光するため励起光
が不要となり、レーザー等の外部光源が不要となり、プ
ローブ40を小型化できる。なお、本例では直流を印加
しているが、交流でも良く、直流・交流を重畳させても
良い。
る。
ナノチューブ22に発光粒子21を内包させる。その
後、発光粒子21を内包したカーボンナノチューブ22
を支持体43に分散する。支持体43としては、エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の高分
子樹脂や、高分子樹脂からなる電子、正孔輸送材、Y2
O3、Al2O3、Ta2O5等の無機透明絶縁体等が使用
できる。なお、本発明は前述の支持体に限定されるもの
ではない。
砥粒を用いて機械的に研磨してカーボンナノチューブ2
2を突出させる。カーボンナノチューブ22は著しく硬
い材料であるため、支持体43の材料を適切に選ぶこと
によって、遊離砥粒によって支持体のみを選択的に削る
ことができる。特に支持体43として高分子樹脂を選ぶ
と、カーボンナノチューブ22と支持体43の研磨速度
差を大きく取れ、カーボンナノチューブ22の突出が容
易になる。
l、Au、Ag等の金属や合金を、真空蒸着法やスパッ
タリング法によって成膜する。発光粒子21を内包した
カーボンナノチューブ22の先端にも遮光膜24が成膜
されるので、遮光膜24を前記と同様に遊離砥粒によっ
て機械的に研磨し、再度カーボンナノチューブ22を突
出させる。このとき支持体43上に残す遮光膜24の膜
厚は、エレクトルミネッセンスによる伝搬光を完全に遮
るため500nm〜1μmにするのが良く、また突出し
たカーボンナノチューブ22の先端の長さは可視光の波
長よりも短くする必要がある。
ーブ22を基に説明を行ったが、本発明はカーボンナノ
チューブ22に限定されるものではなく、発光粒子を内
包する全てのナノチューブについて言及している。 <実施形態4>図7は近接場光学顕微鏡の概略図であ
る。この顕微鏡では、発光粒子21を内包した多層カー
ボンナノチューブ22をエポキシ樹脂等の透明支持体2
3に固定してなるプローブ(プローブの構造は図5と同
様)30を、AFM装置のプローブに置き換え、半導体
レーザー(図示略)とプローブ裏面近傍を石英ファイバ
ー(図示略)で接続し、励起光をカーボンナノチューブ
22に伝達するようにしている。また、ステージ上の試
料50からの散乱光を検出する検出器(受光素子)51
は、多層カーボンナノチューブ22に内包された発光粒
子21からのフォトルミネッセンスの波長に感度を合わ
せてある。なお、プローブ30の変位は、AFM装置の
光てこによって制御した。
EBで露光し、ウエット現像によって作製したラインア
ンドスペースパターンを、本発明の近接場光学顕微鏡で
観察し、その分解能を調べた。その結果、40nmピッ
チのラインアンドスペースまで確認でき、分解能は20
nm程度であることが判った。
2の先端径は10〜15nmであることから、ほぼカー
ボンナノチューブ22の先端径によって分解能が決定さ
れていることが確認された。
1を内包したカーボンナノチューブ22を加工すること
なしにそのままプローブの先端に用いることができるた
め、従来用いられてきたファイバーの先鋭化が必要な
く、安価に近接場光学顕微鏡を作製できる。また直径1
0nm以下のカーボンナノチューブも容易に合成できる
ことから、より細いカーボンナノチューブを用いたプロ
ーブを使用することによって高分解能の近接場光学顕微
鏡を実現できる。更にプローブ自体から発光するため、
励起光の強度によって近接場光の強度を変えることがで
き、近接場光学顕微鏡の高感度化と高分解能を両立でき
る。 <実施形態5>本発明の近接場光用のプローブを用いた
DVDの情報記録再生方式の一例を図8に示す。発光素
子21を内包した多層カーボンナノチューブ22からな
るプローブ(プローブの構造は図1と同様)20を、各
プローブ20の間隔が20μmとなるように20行×2
0列のアレイ(アレイ化したプローブを符号20Aで示
す)にして、相変化型のDVD−RAMの表面に接触さ
せた。
略)を設け、プローブ20の裏面まで石英ファイバー
(図示略)で接続し、励起光をカーボンナノチューブ2
2に伝達できるようにしている。また、DVD−RAM
60の裏面には、記録ピットからの透過光を検出する検
出器(受光素子)61をアレイ化して設置した。
て、DVD−RAM60に書き込みを行った。本例のア
レイ化したプローブ20Aを用いることによって、40
〜100nmのサイズの記録ピットが実現できた。次に
半導体レーザーの光強度を小さくし、アレイ化したプロ
ーブ20Aに照射すると、前記の記録ピットから信号が
検出され、DVD−RAM60から情報再生が可能であ
った。
光の波長よりも十分小さく、近接場光によって情報記録
再生が行われたことが判る。なお使用した多層カーボン
ナノチューブ22の先端径は30nm程度であることか
ら、より細いカーボンナノチューブを用いることによっ
て情報の記録密度を著しく改善できる期待がある。
おいては、発光粒子21を内包したカーボンナノチュー
ブ22を加工することなしにそのままプローブの先端に
用いることができる。現在得られている最小のカーボン
ナノチューブ直径は0.7nmであるので、このカーボ
ンナノチューブに発光粒子を内包させることにより、1
Tbit/in2 以上の情報密度も期待できる。
光メモリからの情報再生を近接場光によって行ったが、
本発明は上記の方式に限定されるわけではなく、どちら
か一方のみを本発明のプローブで行っても良く、また光
メモリからの散乱光や反射光を検出する方式でも構わな
い。
励起により発光する発光粒子を内包したナノチューブを
保持しているので、ナノチューブに内包された発光粒子
からのフォトルミネセンスやエレクトロルミネッセンス
を、ナノチューブの先端から取り出すことによって近接
場光を容易に得ることができる。そのため、従来用いら
れてきたファイバー先鋭化での複雑で高コストなプロセ
スを回避でき、安価にプローブを作製できる。また極細
のナノチューブが容易に得られることから、これらのナ
ノチューブに発光粒子を内包させることにより、光ファ
イバーを先鋭化した従来のプローブよりも高分解能のプ
ローブが実現できる。
ーブがカーボンナノチューブからなるため、アーク放電
法、レーザーアブレーション法、CVD法によって先端
径が0.7〜50nm程度のナノチューブを容易に得る
ことができる。
ーブの側面が遮光層で被覆されているため、ナノチュー
ブの側面からフォトルミネセンスやエレクトロルミネッ
センスによる伝搬光が発生せず、その結果、ナノチュー
ブ先端から近接場光のバックグラウンド光を低減でき、
プローブの分解能が向上する。
た発光粒子が金属カーバイトであるから、陽極である炭
素電極に前記の金属カーバイトを構成する金属を含有さ
せ、陰極との間でアーク放電を起こすことにより、金属
カーバイトを内包したカーボンナノチューブを作製する
ことができる。そのため、空気中では酸化を受けやすく
不安定な金属カーバイトを、カーボンナノチューブの中
に内包でき、内包された金属カーバイトはグラファイト
シートで被覆されているので、空気中でも酸化されず安
定である。また、発光粒子がカーボンナノチューブ合成
時に同時に作製できるので、事前に発光粒子を合成する
必要がなく、プロセスコストを抑えることができる。
た発光粒子がナノチューブに伝達された光によって励起
されて近接場光を発生するため、自己発光型のプローブ
を実現できる。そのため励起光の強度によって近接場光
の強度を変えることができ、プローブの高感度化と高分
解能を両立できる。
た発光粒子がナノチューブに印加された電界によって励
起されて近接場光を発生するため、自己発光型のプロー
ブを実現できる。そのため電界強度によって近接場光の
強度を変えることができ、プローブの高感度化と高分解
能を両立できる。
ーブ先端を開環し、その後、毛管吸引によって発光粒子
をナノチューブの中に内包させるので、nmオーダーに
微粒子化できる材料であれば、ほぼ全ての発光材料をナ
ノチューブに内包できる。その結果、発光粒子を選択す
ることによって近接場光の波長を任意に選ぶことが可能
となる。また、発光粒子を内包させるプロセス全てを簡
単な湿式プロセスで行えることから、ナノチューブの合
成装置があれば、発光粒子を内包したナノチューブを簡
単に得ることができ、プローブを安価に製造することが
できる。
た発光粒子が金属カーバイトであって、陽極である炭素
電極に前記の金属カーバイトを構成する金属を含有さ
せ、陰極との間でアーク放電を起こすことにより、金属
カーバイトを内包したカーボンナノチューブを作製する
ので、空気中では酸化を受けやすく不安定な金属カーバ
イトを、カーボンナノチューブの中に内包させることが
でき、内包された金属カーバイトはグラファイトシート
で被覆されていることから、空気中でも酸化されない安
定な構造を提供できる。また、発光粒子がカーボンナノ
チューブ合成時に同時に作製できるので、事前に発光粒
子を合成する必要がなく、プロセスコストを抑えること
ができる。
〜6の記載の近接場光を発生するプローブを搭載してい
るため、発光粒子を内包したナノチューブを加工するこ
となしに、そのままプローブの先端に用いることがで
き、近接場光学顕微鏡をより安価に作製できる。また、
極細のナノチューブを用いたプローブを使用することに
よって、従来のファイバーを先鋭化したプローブを用い
た近接場光学顕微鏡よりも高分解能を実現できる。
1〜6の記載の近接場光を発生するプローブを用いて、
光メモリへの情報記録ないし光メモリからの情報再生の
少なくても一方を行っているので、情報密度の改善が可
能となる。特に極細いナノチューブに発光粒子を内包さ
せることによって、1Tbit/in2以上の情報密度
も期待できる。
る。
構造例を示す図である。
明図である。
説明図である。
ある。
図である。
ある。
録再生方式の一例の説明図である。
ある。
図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 近接場光を発生するプローブにおいて、
先端に励起により発光する粒子を内包したナノチューブ
を保持したことを特徴とする近接場光用のプローブ。 - 【請求項2】 前記ナノチューブがカーボンナノチュー
ブからなることを特徴とする請求項1に記載の近接場光
用のプローブ。 - 【請求項3】 前記ナノチューブが、側面を遮光層で被
覆された構造を有することを特徴とする請求項1または
2に記載の近接場光用のプローブ。 - 【請求項4】 前記発光粒子が金属カーバイトであるこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の近接場
光用のプローブ。 - 【請求項5】 前記発光粒子が、ナノチューブに伝達さ
れた光によって励起されて近接場光を発生するものとさ
れていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
載の近接場光用のプローブ。 - 【請求項6】 前記発光粒子が、ナノチューブに印加さ
れた電界によって励起されて近接場光を発生するものと
されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
記載の近接場光用のプローブ。 - 【請求項7】 請求項1に記載のプローブの作製方法に
おいて、ナノチューブの先端を開環し、その後、毛管吸
引によって発光粒子をナノチューブの中に内包させるこ
とを特徴とする近接場光用のプローブの作製方法。 - 【請求項8】 請求項4に記載のプローブの作製方法に
おいて、陽極である炭素電極に前記金属カーバイトを構
成する金属を含有させ、陰極との間でアーク放電を起こ
すことにより、金属カーバイトを内包したカーボンナノ
チューブを作製することを特徴とする近接場光用のプロ
ーブの作製方法。 - 【請求項9】 請求項1〜6のいずれかに記載のプロー
ブを搭載したことを特徴とする近接場光学顕微鏡。 - 【請求項10】 請求項1〜6のいずれかに記載のプロ
ーブを用いて、光メモリへの情報記録ないし光メモリか
らの情報再生の少なくとも一方を行うことを特徴とする
光メモリの情報記録再生方式。
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