JP2002265783A - シート状絶縁材料及びそれを用いた片面・両面銅張り板、多層プリント配線板 - Google Patents
シート状絶縁材料及びそれを用いた片面・両面銅張り板、多層プリント配線板Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱プレス工程において良好な銅箔平滑面への
接着強度と作業性を兼ね備えた、多層プリント配線板を
製造するのに適した材料及び、それを用いた多層プリン
ト配線板の製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリスルホン系樹脂、並びにシアネート
エステル樹脂を主成分としたシート状絶縁材料、及びそ
の耐熱性高弾性絶縁フィルムとの積層複合材料を用いる
ことにより、良好な銅箔平滑面への接着強度と作業性が
実現され、さらにそれらのシート状絶縁材料に金属充填
ビアホールを有する材料とその銅張り板を用いた多層プ
リント配線板の製造が可能となる。
接着強度と作業性を兼ね備えた、多層プリント配線板を
製造するのに適した材料及び、それを用いた多層プリン
ト配線板の製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリスルホン系樹脂、並びにシアネート
エステル樹脂を主成分としたシート状絶縁材料、及びそ
の耐熱性高弾性絶縁フィルムとの積層複合材料を用いる
ことにより、良好な銅箔平滑面への接着強度と作業性が
実現され、さらにそれらのシート状絶縁材料に金属充填
ビアホールを有する材料とその銅張り板を用いた多層プ
リント配線板の製造が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度実装が可能
なビアホール充填型多層プリント配線板と、それに適し
たシート状絶縁材料に関するものである。
なビアホール充填型多層プリント配線板と、それに適し
たシート状絶縁材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の電子部品を実装するプリント配線
板は、CPUやメモリーなど半導体のチップやパッケー
ジの実装端子密度上昇に伴い、それを実装するための端
子用パッド配線やビアホールの微細化が求められてい
る。また、携帯電話に代表される携帯電子機器用の多層
プリント配線板はその機能向上の為、小型軽量化がはか
られており、その製造技術における穴あけ工程にレーザ
ービア法を用いる事で直径が200ミクロン以下のビア
ホールの小径化を進めることが可能になった。
板は、CPUやメモリーなど半導体のチップやパッケー
ジの実装端子密度上昇に伴い、それを実装するための端
子用パッド配線やビアホールの微細化が求められてい
る。また、携帯電話に代表される携帯電子機器用の多層
プリント配線板はその機能向上の為、小型軽量化がはか
られており、その製造技術における穴あけ工程にレーザ
ービア法を用いる事で直径が200ミクロン以下のビア
ホールの小径化を進めることが可能になった。
【0003】さらに有機系基材よりなる非ガラスクロス
系プリプレグを用いることにより、絶縁層の薄型化と軽
量化を実現し、レーザーであけたビアホール用貫通孔に
熱硬化型導電性ペーストを充填し、その両面に銅箔また
はビア充填型両面板を重ね、熱プレスで加圧硬化する方
法を基本技術とする生産性に優れ導電性の良好なビアホ
ール充填型多層プリント配線板を製造する技術等が開発
された。これらの従来技術に使用される絶縁材料として
は、その汎用性とコストの点からエポキシ系の材料が一
般的であり、一部の用途ではそのフィレキシビリティー
の必要性からポリイミド系の材料が使用されている。
系プリプレグを用いることにより、絶縁層の薄型化と軽
量化を実現し、レーザーであけたビアホール用貫通孔に
熱硬化型導電性ペーストを充填し、その両面に銅箔また
はビア充填型両面板を重ね、熱プレスで加圧硬化する方
法を基本技術とする生産性に優れ導電性の良好なビアホ
ール充填型多層プリント配線板を製造する技術等が開発
された。これらの従来技術に使用される絶縁材料として
は、その汎用性とコストの点からエポキシ系の材料が一
般的であり、一部の用途ではそのフィレキシビリティー
の必要性からポリイミド系の材料が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的な逐次積層型ビ
ルドアッププリント配線板の製造方法においては、配線
層が逐次積層されるため、多層化に伴い工程が長くなり
コストアップの大きな要因となっている。また近年、よ
り高精細な回路パターンを製造することを目的として、
薄型の銅箔が使用されているが、この結果、銅箔と絶縁
層の接着強度をアンカー効果により確保するために必須
であった銅箔表面の粗化が非常に困難になってきてお
り、さらに銅箔粗化のプロセスコストを考え合わせると
平滑な銅箔面に対し十分な接着強度を有し、作業性の良
好な絶縁接着材料が待ち望まれている。
ルドアッププリント配線板の製造方法においては、配線
層が逐次積層されるため、多層化に伴い工程が長くなり
コストアップの大きな要因となっている。また近年、よ
り高精細な回路パターンを製造することを目的として、
薄型の銅箔が使用されているが、この結果、銅箔と絶縁
層の接着強度をアンカー効果により確保するために必須
であった銅箔表面の粗化が非常に困難になってきてお
り、さらに銅箔粗化のプロセスコストを考え合わせると
平滑な銅箔面に対し十分な接着強度を有し、作業性の良
好な絶縁接着材料が待ち望まれている。
【0005】本願発明の課題は、熱プレス工程において
良好な銅箔平滑面への接着強度と作業性を兼ね備えたシ
ート状絶縁材料を提供し、この材料を用いた片面、両面
銅張り板、および同材料を絶縁層とし、かつ金属で充填
したビアホールを有するシート状接着接続材料、並びに
その銅張り板を提供することにより、低コストで信頼性
の高い多層プリント配線板の製造を可能にすることにあ
る。
良好な銅箔平滑面への接着強度と作業性を兼ね備えたシ
ート状絶縁材料を提供し、この材料を用いた片面、両面
銅張り板、および同材料を絶縁層とし、かつ金属で充填
したビアホールを有するシート状接着接続材料、並びに
その銅張り板を提供することにより、低コストで信頼性
の高い多層プリント配線板の製造を可能にすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は次の構成からなる。すなわち本発明に係る請求
項1記載のシート状絶縁材料は(a)ポリスルホン系樹
脂、並びに(b)シアネートエステル樹脂を主成分とし
(a)、(b)各成分の重量混合率が(b)/((a)+(b))=1〜28重
量%であることを特徴とする。この組成を有するシート
状絶縁材料は熱プレス工程において銅箔との接着性が良
好であり、室温においてシート材料としての可撓性と物
理的強度を兼ね備えており、ビアホール充填型多層プリ
ント配線板を製造するための材料として大変好適である
ことを見出し、本発明に至った。
本発明は次の構成からなる。すなわち本発明に係る請求
項1記載のシート状絶縁材料は(a)ポリスルホン系樹
脂、並びに(b)シアネートエステル樹脂を主成分とし
(a)、(b)各成分の重量混合率が(b)/((a)+(b))=1〜28重
量%であることを特徴とする。この組成を有するシート
状絶縁材料は熱プレス工程において銅箔との接着性が良
好であり、室温においてシート材料としての可撓性と物
理的強度を兼ね備えており、ビアホール充填型多層プリ
ント配線板を製造するための材料として大変好適である
ことを見出し、本発明に至った。
【0007】また、この組成を有する材料はガラス転移
点の高い樹脂成分を有しているために熱プレス時の流動
が少く、その結果導電性ペースト充填ビアの熱プレスに
よる電気的接続工程において、ビア径の変化が小さく、
良好なビア当たりの低接続抵抗値を得ることができる。
また、本発明に係る請求項2記載のシート状絶縁材料
は、線膨張係数の低い耐熱性高弾性フィルムを中心に、
請求項1記載のシート状絶縁材料を両側に積層した構成
をとることにより、その線膨張係数を銅箔に合わせるこ
とができ、多層プリント配線板を製造する上で、ビアホ
ールの位置合わせが容易で、高密度配線の多層プリント
配線板を製造する上で好適に使用できる。
点の高い樹脂成分を有しているために熱プレス時の流動
が少く、その結果導電性ペースト充填ビアの熱プレスに
よる電気的接続工程において、ビア径の変化が小さく、
良好なビア当たりの低接続抵抗値を得ることができる。
また、本発明に係る請求項2記載のシート状絶縁材料
は、線膨張係数の低い耐熱性高弾性フィルムを中心に、
請求項1記載のシート状絶縁材料を両側に積層した構成
をとることにより、その線膨張係数を銅箔に合わせるこ
とができ、多層プリント配線板を製造する上で、ビアホ
ールの位置合わせが容易で、高密度配線の多層プリント
配線板を製造する上で好適に使用できる。
【0008】さらに本発明に係る請求項3記載のシート
状絶縁材料は、請求項1または2記載のシート状絶縁材
料を貫く貫通孔が形成されており、該貫通孔に金属また
は導電性粉末と熱硬化性樹脂よりなる導電性ペーストが
充填されていることを特徴とする。この材料を使用する
ことにより、これまで多層プリント配線板を製造する上
で実施されているビアホールの加工工程、すなわちレー
ザー穴開け工程、無電解メッキ、電解メッキ法による金
属充填工程や、導電性ペーストの埋め込み工程が不要に
なり、大幅な工程削減を可能にすることができる。
状絶縁材料は、請求項1または2記載のシート状絶縁材
料を貫く貫通孔が形成されており、該貫通孔に金属また
は導電性粉末と熱硬化性樹脂よりなる導電性ペーストが
充填されていることを特徴とする。この材料を使用する
ことにより、これまで多層プリント配線板を製造する上
で実施されているビアホールの加工工程、すなわちレー
ザー穴開け工程、無電解メッキ、電解メッキ法による金
属充填工程や、導電性ペーストの埋め込み工程が不要に
なり、大幅な工程削減を可能にすることができる。
【0009】さらに本発明に係る請求項4記載の片面銅
張り板は、請求項1乃至3記載のシート状絶縁材料の片
面に銅箔が積層されていることを特徴とし、絶縁材料と
銅箔接着性が良好であり、レーザー穴開け性に優れ、熱
プレス時における絶縁材料の流動が少ないため、導電性
ペースト充填ビアの熱プレスにおける電気的接続工程に
おいて、ビア径の変化が小さく、良好なビア当たりの低
接続抵抗値を得ることができる。
張り板は、請求項1乃至3記載のシート状絶縁材料の片
面に銅箔が積層されていることを特徴とし、絶縁材料と
銅箔接着性が良好であり、レーザー穴開け性に優れ、熱
プレス時における絶縁材料の流動が少ないため、導電性
ペースト充填ビアの熱プレスにおける電気的接続工程に
おいて、ビア径の変化が小さく、良好なビア当たりの低
接続抵抗値を得ることができる。
【0010】さらに本発明に係る請求項5記載の両面銅
張り板は、請求項1または2記載のシート状絶縁材料の
両面に銅箔が積層されていることを特徴とし、絶縁材料
と銅箔との接着性が良好であるため、銅箔表面の粗化処
理が不要となり、薄い銅箔の使用が可能であることによ
り多層プリント配線板の軽量化と薄型化が可能になる。
また銅箔表面の粗化が不要であるため、電子回路を製造
するパターンエッチング工程において、いわゆる足のこ
り現象が無く、高精細な回路を比較的容易に製造するこ
とが可能となる。
張り板は、請求項1または2記載のシート状絶縁材料の
両面に銅箔が積層されていることを特徴とし、絶縁材料
と銅箔との接着性が良好であるため、銅箔表面の粗化処
理が不要となり、薄い銅箔の使用が可能であることによ
り多層プリント配線板の軽量化と薄型化が可能になる。
また銅箔表面の粗化が不要であるため、電子回路を製造
するパターンエッチング工程において、いわゆる足のこ
り現象が無く、高精細な回路を比較的容易に製造するこ
とが可能となる。
【0011】さらに本発明に係る請求項6記載の両面銅
張り板は、請求項3記載のシート状絶縁材料の両面に銅
箔が積層されていることを特徴とし、絶縁材料と銅箔と
の接着性が良好であるため、銅箔表面の粗化処理が不要
となり、薄い銅箔の使用が可能であることにより多層プ
リント配線板の軽量化と薄型化が可能になる。また銅箔
表面の粗化が不要であるため、電子回路を製造するパタ
ーンエッチング工程において、いわゆる足のこり現象が
無く、高精細な回路を比較的容易に製造することが可能
となる。さらにはこれまで多層プリント配線板を製造す
る上で実施されているビアホールの加工工程、すなわち
レーザー穴開け工程、無電解メッキ、電解メッキ法によ
る金属充填工程や、導電性ペーストの埋め込み工程が不
要になり、大幅な工程削減を可能にすることができる。
張り板は、請求項3記載のシート状絶縁材料の両面に銅
箔が積層されていることを特徴とし、絶縁材料と銅箔と
の接着性が良好であるため、銅箔表面の粗化処理が不要
となり、薄い銅箔の使用が可能であることにより多層プ
リント配線板の軽量化と薄型化が可能になる。また銅箔
表面の粗化が不要であるため、電子回路を製造するパタ
ーンエッチング工程において、いわゆる足のこり現象が
無く、高精細な回路を比較的容易に製造することが可能
となる。さらにはこれまで多層プリント配線板を製造す
る上で実施されているビアホールの加工工程、すなわち
レーザー穴開け工程、無電解メッキ、電解メッキ法によ
る金属充填工程や、導電性ペーストの埋め込み工程が不
要になり、大幅な工程削減を可能にすることができる。
【0012】さらに本発明に係る請求項7記載の両面プ
リント配線板は、請求項6記載の両面銅張り板の両面銅
箔層のパターン回路が電気的に接続されていることを特
徴とし、絶縁材料と銅箔との接着性が良好であるため、
銅箔表面の粗化処理が不要となり、薄い銅箔の使用が可
能であることにより多層プリント配線板の軽量化と薄型
化が可能になる。また銅箔表面の粗化が不要であるた
め、電子回路を製造するパターンエッチング工程におい
て、いわゆる足のこり現象が無く、高精細な回路を比較
的容易に製造することが可能となる。さらにはこれまで
多層プリント配線板を製造する上で実施されているビア
ホールの加工工程、すなわちレーザー穴開け工程、無電
解メッキ、電解メッキ法による金属充填工程や、導電性
ペーストの埋め込み工程が不要になり、大幅な工程削減
を可能にすることができる。
リント配線板は、請求項6記載の両面銅張り板の両面銅
箔層のパターン回路が電気的に接続されていることを特
徴とし、絶縁材料と銅箔との接着性が良好であるため、
銅箔表面の粗化処理が不要となり、薄い銅箔の使用が可
能であることにより多層プリント配線板の軽量化と薄型
化が可能になる。また銅箔表面の粗化が不要であるた
め、電子回路を製造するパターンエッチング工程におい
て、いわゆる足のこり現象が無く、高精細な回路を比較
的容易に製造することが可能となる。さらにはこれまで
多層プリント配線板を製造する上で実施されているビア
ホールの加工工程、すなわちレーザー穴開け工程、無電
解メッキ、電解メッキ法による金属充填工程や、導電性
ペーストの埋め込み工程が不要になり、大幅な工程削減
を可能にすることができる。
【0013】さらに本発明に係る請求項8記載の多層プ
リント配線板は、請求項7記載の両面プリント配線板
と、請求項3記載のシート状絶縁材料を交互に少なくと
も3層以上積層されていることを特徴とし、これまで多
層プリント配線板を製造する上で実施されているビアホ
ールの加工工程、すなわちレーザー穴開け工程、無電解
メッキ、電解メッキ法による金属充填工程や、導電性ペ
ーストの埋め込み工程が不要になり、大幅な工程削減を
可能にすることができる。
リント配線板は、請求項7記載の両面プリント配線板
と、請求項3記載のシート状絶縁材料を交互に少なくと
も3層以上積層されていることを特徴とし、これまで多
層プリント配線板を製造する上で実施されているビアホ
ールの加工工程、すなわちレーザー穴開け工程、無電解
メッキ、電解メッキ法による金属充填工程や、導電性ペ
ーストの埋め込み工程が不要になり、大幅な工程削減を
可能にすることができる。
【0014】さらに本発明に係る請求項9記載の多層プ
リント配線板は、請求項4記載の片面銅張り板が複数積
層され、該片面銅張り板の銅箔層にパターン回路が形成
されていることをを特徴とし、絶縁材料は熱プレス工程
において銅箔との接着性が良好であり、またレーザー穴
開け性に優れているため、従来逐次型多層プリント配線
板の製造で実施されているデスミア処理が軽減される。
またシート状絶縁材料の熱プレス時における流動が少な
いため、導電性ペースト充填ビアの熱プレスによる電気
的接続工程において、ビア径の変化が小さく、良好なビ
ア当たりの低接続抵抗値を得ることができる。
リント配線板は、請求項4記載の片面銅張り板が複数積
層され、該片面銅張り板の銅箔層にパターン回路が形成
されていることをを特徴とし、絶縁材料は熱プレス工程
において銅箔との接着性が良好であり、またレーザー穴
開け性に優れているため、従来逐次型多層プリント配線
板の製造で実施されているデスミア処理が軽減される。
またシート状絶縁材料の熱プレス時における流動が少な
いため、導電性ペースト充填ビアの熱プレスによる電気
的接続工程において、ビア径の変化が小さく、良好なビ
ア当たりの低接続抵抗値を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明を更に詳細について、以下
に説明する。 (ポリスルホン系樹脂)本発明において好適に用いられ
るポリスルホン系樹脂とは芳香族のポリスルホン系樹脂
であり、ポリ(オキシ-p-フェニレンスルホニル-p-フェ
ニレンオキシ-p-フェニレンイソプロピリデン-p-フェニ
レン)、ポリ(オキシ-p-フェニレンスルホニル-p-フェ
ニレン)などである。本発明に用いるポリスルホン系樹
脂はコーティング法によりシート成形を実施するため、
汎用の有機溶媒に可溶であることが重要である。また多
層プリント配線板としての耐熱性や難燃性を満たす必要
がある。従ってこれらの条件を満たすポリスルホン系樹
脂としてポリ(オキシ-p-フェニレンスルホニル-p-フェ
ニレンオキシ-p-フェニレンイソプロピリデン-p-フェニ
レン)、ポリ(オキシ-p-フェニレンスルホニル-p-フェ
ニレン)などが挙げられる。
に説明する。 (ポリスルホン系樹脂)本発明において好適に用いられ
るポリスルホン系樹脂とは芳香族のポリスルホン系樹脂
であり、ポリ(オキシ-p-フェニレンスルホニル-p-フェ
ニレンオキシ-p-フェニレンイソプロピリデン-p-フェニ
レン)、ポリ(オキシ-p-フェニレンスルホニル-p-フェ
ニレン)などである。本発明に用いるポリスルホン系樹
脂はコーティング法によりシート成形を実施するため、
汎用の有機溶媒に可溶であることが重要である。また多
層プリント配線板としての耐熱性や難燃性を満たす必要
がある。従ってこれらの条件を満たすポリスルホン系樹
脂としてポリ(オキシ-p-フェニレンスルホニル-p-フェ
ニレンオキシ-p-フェニレンイソプロピリデン-p-フェニ
レン)、ポリ(オキシ-p-フェニレンスルホニル-p-フェ
ニレン)などが挙げられる。
【0016】(シアネートエステル樹脂)本発明におい
て好適に用いられるシアネートエステル樹脂とは2,2-ジ
(4-シアナトフェニル)プロパン、ジ(4-シアナト-3.5
-ジメチルフェニル)メタン、ジ(4-シアナトフェニ
ル)チオエーテル、2,2-ジ(4-シアナトフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン、ジ(4-シアナトフェニル)エタ
ン、フェノールとジクロペンタジエンの共重合体のジシ
アネートなど、分子内に2つ以上のシアネート基を有す
る多官能シアネートエステル及びその混合物である。ま
た、これら多官能シアネートエステルの3量体で構成さ
れるトリアジン環構造を有するプレポリマー、およびこ
のプレポリマーとモノマーの混合物が利用できる。
て好適に用いられるシアネートエステル樹脂とは2,2-ジ
(4-シアナトフェニル)プロパン、ジ(4-シアナト-3.5
-ジメチルフェニル)メタン、ジ(4-シアナトフェニ
ル)チオエーテル、2,2-ジ(4-シアナトフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン、ジ(4-シアナトフェニル)エタ
ン、フェノールとジクロペンタジエンの共重合体のジシ
アネートなど、分子内に2つ以上のシアネート基を有す
る多官能シアネートエステル及びその混合物である。ま
た、これら多官能シアネートエステルの3量体で構成さ
れるトリアジン環構造を有するプレポリマー、およびこ
のプレポリマーとモノマーの混合物が利用できる。
【0017】シアネートエステル樹脂は、トリアジン環
構造を基本構造とした3次元網状構造体を形成するため
に他の高分子量化合物との相溶性に優れる特徴がある。
シアネートエステル樹脂のオリゴマーは室温で高粘性の
液体であり、一方架橋体のガラス転移温度(Tg)は高
く、耐熱性樹脂として使用できる他、誘電率、誘電正接
等の電気特性に優れる。従って混合する第二成分である
高分子材料との相溶性が高い場合、シアネートエステル
樹脂はその架橋反応率が低い状態では高分子材料の加工
温度を下げる可塑剤として作用し、その架橋反応を完了
させることにより、高耐熱性を付与することができる熱
硬化性樹脂である。また架橋反応は付加重合であるた
め、反応の進行に伴い揮発性の反応生成物等の発生がな
く、寸法変化も少ない。
構造を基本構造とした3次元網状構造体を形成するため
に他の高分子量化合物との相溶性に優れる特徴がある。
シアネートエステル樹脂のオリゴマーは室温で高粘性の
液体であり、一方架橋体のガラス転移温度(Tg)は高
く、耐熱性樹脂として使用できる他、誘電率、誘電正接
等の電気特性に優れる。従って混合する第二成分である
高分子材料との相溶性が高い場合、シアネートエステル
樹脂はその架橋反応率が低い状態では高分子材料の加工
温度を下げる可塑剤として作用し、その架橋反応を完了
させることにより、高耐熱性を付与することができる熱
硬化性樹脂である。また架橋反応は付加重合であるた
め、反応の進行に伴い揮発性の反応生成物等の発生がな
く、寸法変化も少ない。
【0018】本発明ではポリスルホン系樹脂にシアネー
トエステル樹脂を添加することによりシート状絶縁材料
の熱加工温度を低下させ、通常多層プリント配線板の製
造に使用されている熱プレス機を用いて熱プレス加工す
ることができ、かつ熱プレス加工後、多層プリント配線
板としての好適な特徴の発現が可能となる。本発明で使
用する(a)ポリスルホン系樹脂、並びに(b)シアネー
トエステル樹脂との配合比は本発明のシート状絶縁材料
の熱プレス時における流動特性により決定され、好まし
くは (b)/((a)+(b))=1〜28重量%、さらに好ましくは
((a)+(b))=5〜25重量%である。
トエステル樹脂を添加することによりシート状絶縁材料
の熱加工温度を低下させ、通常多層プリント配線板の製
造に使用されている熱プレス機を用いて熱プレス加工す
ることができ、かつ熱プレス加工後、多層プリント配線
板としての好適な特徴の発現が可能となる。本発明で使
用する(a)ポリスルホン系樹脂、並びに(b)シアネー
トエステル樹脂との配合比は本発明のシート状絶縁材料
の熱プレス時における流動特性により決定され、好まし
くは (b)/((a)+(b))=1〜28重量%、さらに好ましくは
((a)+(b))=5〜25重量%である。
【0019】(b)/((a)+(b))が1重量%未満のシート材料
は熱加工温度が高く、通常プリント配線板の加工に用い
られる熱プレス条件では樹脂の密着が不足し、十分な接
着力が発現されない。また同じ理由から熱プレス時の相
手材料が回路配線板である場合には、回路の埋め込み性
に劣り、同様の熱プレス条件では絶縁材料として不適当
である。他方(b)/((a)+(b))が28重量%を超えると、熱
プレス時の樹脂の流動が過度に大きくなり、絶縁材料の
厚み精度が大幅に低下し、厚み斑が生じやすい。また熱
プレス時にシート状絶縁材料中に形成されたビアの形状
が変形し、特にその径が拡大することによりビアの電気
的接続に用いる導電性ペーストの密度が低下し、ビア当
たりの電気抵抗が増大、さらには接続不良の大きな原因
になり、多層プリント配線板の製造には好ましくない。
は熱加工温度が高く、通常プリント配線板の加工に用い
られる熱プレス条件では樹脂の密着が不足し、十分な接
着力が発現されない。また同じ理由から熱プレス時の相
手材料が回路配線板である場合には、回路の埋め込み性
に劣り、同様の熱プレス条件では絶縁材料として不適当
である。他方(b)/((a)+(b))が28重量%を超えると、熱
プレス時の樹脂の流動が過度に大きくなり、絶縁材料の
厚み精度が大幅に低下し、厚み斑が生じやすい。また熱
プレス時にシート状絶縁材料中に形成されたビアの形状
が変形し、特にその径が拡大することによりビアの電気
的接続に用いる導電性ペーストの密度が低下し、ビア当
たりの電気抵抗が増大、さらには接続不良の大きな原因
になり、多層プリント配線板の製造には好ましくない。
【0020】本発明に用いるシート状絶縁材料のTgと
導電性ペーストに用いられる熱硬化性エポキシ樹脂の硬
化温度(Tc)との関係は(Tg-Tc)<10℃であ
る事がのぞましい。(Tg-Tc)が10℃以下だと熱
プレス時に、導電性ペーストが硬化する前にシート状絶
縁材料中に形成されているビア径が拡大し、ビア当たり
の電気抵抗が増大、さらには接続不良の大きな原因とな
る。 (その他の成分)本発明のシート状絶縁材料には、適宜
前記主要成分のほかにシアネートエステル樹脂の硬化反
応を促進させる触媒として、オクチル酸亜鉛、アセチル
アセトンコバルト、アセチルアセトン銅、アセチルアセ
トン鉄、ナフテン酸コバルト等の金属錯体、ノニルフェ
ノール等の蒸気圧の低いフェノール類、アルコール類等
を単独または組み合わせて添加する事が可能である。
導電性ペーストに用いられる熱硬化性エポキシ樹脂の硬
化温度(Tc)との関係は(Tg-Tc)<10℃であ
る事がのぞましい。(Tg-Tc)が10℃以下だと熱
プレス時に、導電性ペーストが硬化する前にシート状絶
縁材料中に形成されているビア径が拡大し、ビア当たり
の電気抵抗が増大、さらには接続不良の大きな原因とな
る。 (その他の成分)本発明のシート状絶縁材料には、適宜
前記主要成分のほかにシアネートエステル樹脂の硬化反
応を促進させる触媒として、オクチル酸亜鉛、アセチル
アセトンコバルト、アセチルアセトン銅、アセチルアセ
トン鉄、ナフテン酸コバルト等の金属錯体、ノニルフェ
ノール等の蒸気圧の低いフェノール類、アルコール類等
を単独または組み合わせて添加する事が可能である。
【0021】本発明のシート状絶縁材料には、材料本来
の特性が損なわれない範囲で必要に応じて種々の添加剤
を配合することができる。これらの添加剤としては公知
の有機、無機フィラー、染料、顔料、消泡材、分散材、
難燃材、接着助剤等が適宜組み合わせて用いられる。 (耐熱性高弾性絶縁フィルム)耐熱性高弾性絶縁フィル
ムとしては公知の高性能エンジニアリングプラスチック
フィルムが使用できる。例えばポリイミド樹脂系フィル
ム、全芳香族ポリアラミドフィルム、液晶性樹脂フィル
ム等が使用でき、その線膨張係数が低い材料ほど、厚み
の薄いフィルムの使用で複合材料としての線膨張係数を
金属銅並に抑えることができ、好ましい。
の特性が損なわれない範囲で必要に応じて種々の添加剤
を配合することができる。これらの添加剤としては公知
の有機、無機フィラー、染料、顔料、消泡材、分散材、
難燃材、接着助剤等が適宜組み合わせて用いられる。 (耐熱性高弾性絶縁フィルム)耐熱性高弾性絶縁フィル
ムとしては公知の高性能エンジニアリングプラスチック
フィルムが使用できる。例えばポリイミド樹脂系フィル
ム、全芳香族ポリアラミドフィルム、液晶性樹脂フィル
ム等が使用でき、その線膨張係数が低い材料ほど、厚み
の薄いフィルムの使用で複合材料としての線膨張係数を
金属銅並に抑えることができ、好ましい。
【0022】耐熱性高弾性絶縁フィルムは用途に合わ
せ、耐熱性や電気特性等の特性から選定できる。特に全
芳香族ポリアラミドフィルムや液晶性樹脂フィルムは線
膨脹係数が小さく、弾性率が高いため、他の材料に比べ
て薄膜化が可能であり、シート状絶縁材料の薄膜化に有
利であり好ましい。耐熱性高弾性絶縁フィルムはシート
状絶縁材料との接着力を確保するために通常行われる公
知な表面処理、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、
紫外線照射やシランカップリング剤等のプライマー処理
等を適宜単独または組み合わせて用いることができる。 (導電性ペースト)本発明においてビアホール充填に使
用する導電性ペーストは、導電性粉末として銅、銀、銀
メッキ銅、金、ニッケル、カーボン等公知の材料を使用
したものであればよく、これらの導電性粉末を一種また
は複数種の混合物として熱硬化性樹脂バインダー等と混
練したものである。
せ、耐熱性や電気特性等の特性から選定できる。特に全
芳香族ポリアラミドフィルムや液晶性樹脂フィルムは線
膨脹係数が小さく、弾性率が高いため、他の材料に比べ
て薄膜化が可能であり、シート状絶縁材料の薄膜化に有
利であり好ましい。耐熱性高弾性絶縁フィルムはシート
状絶縁材料との接着力を確保するために通常行われる公
知な表面処理、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、
紫外線照射やシランカップリング剤等のプライマー処理
等を適宜単独または組み合わせて用いることができる。 (導電性ペースト)本発明においてビアホール充填に使
用する導電性ペーストは、導電性粉末として銅、銀、銀
メッキ銅、金、ニッケル、カーボン等公知の材料を使用
したものであればよく、これらの導電性粉末を一種また
は複数種の混合物として熱硬化性樹脂バインダー等と混
練したものである。
【0023】導電性粉末の粒径は0.1〜20μmのも
のが好適である。樹脂バインダーとしては公知の熱硬化
性樹脂が使用可能であり、例えばエポキシ樹脂、メラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹
脂、キシレン樹脂などであり、単独または複数種を混合
して使用できる。また場合によっては上記熱硬化性樹脂
に公知の熱可塑性樹脂を混合して使用することも可能で
ある。導電性ペーストのビアホールへの充填にはスクリ
ーン印刷機やディスペンサー等を用いて実施することが
できる。充填後の導電性ペーストがビアホールから欠落
することを防止するために、加熱プレス機を用いて導電
性ペーストの半硬化処理を行うことも可能である。
のが好適である。樹脂バインダーとしては公知の熱硬化
性樹脂が使用可能であり、例えばエポキシ樹脂、メラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹
脂、キシレン樹脂などであり、単独または複数種を混合
して使用できる。また場合によっては上記熱硬化性樹脂
に公知の熱可塑性樹脂を混合して使用することも可能で
ある。導電性ペーストのビアホールへの充填にはスクリ
ーン印刷機やディスペンサー等を用いて実施することが
できる。充填後の導電性ペーストがビアホールから欠落
することを防止するために、加熱プレス機を用いて導電
性ペーストの半硬化処理を行うことも可能である。
【0024】(穴開け用レジストパターン形成)必要に
応じてレーザーによる穴開けを行う前に、一般的なエッ
チング法により所定の金属層を除去する。その場合必要
なパターン解像性とエッチング機能を有するものであれ
ばレジストとエッチング液に制限はない。レジストとし
ては印刷法用液状レジスト、写真法用液状レジスト、ド
ライフィルムレジスト、電着レジストがありネガ型でも
ポジ型でも良い。エッチング液としては塩化銅型、塩化
鉄型などが一般的である。
応じてレーザーによる穴開けを行う前に、一般的なエッ
チング法により所定の金属層を除去する。その場合必要
なパターン解像性とエッチング機能を有するものであれ
ばレジストとエッチング液に制限はない。レジストとし
ては印刷法用液状レジスト、写真法用液状レジスト、ド
ライフィルムレジスト、電着レジストがありネガ型でも
ポジ型でも良い。エッチング液としては塩化銅型、塩化
鉄型などが一般的である。
【0025】(穴開け法)レーザーによる穴開け法とし
ては、絶縁樹脂層を貫通する穴を開けられる方法であれ
ば特に制約はないが、炭酸ガスレーザー、YAGレーザ
ー、エキシマレーザーなどを用いることができる。 (電解めっき)本発明においてビアホールに金属を電解
めっきを用いて充填するための方法としては、プリント
配線板で用いられる一般的な電解銅めっき法が可能であ
る。たとえば硫酸銅法、ピロリン酸銅法などがあげられ
る。電解めっきは金属層との十分な接続信頼性を得るた
め金属層上面同等かそれ以上の高さまで行うのが好まし
い。必要に応じてめっき表面を貴金属やその他の金属で
めっき表面処理し、積層時の層間接続抵抗の低減や層間
接続信頼性の向上を図ることができる。
ては、絶縁樹脂層を貫通する穴を開けられる方法であれ
ば特に制約はないが、炭酸ガスレーザー、YAGレーザ
ー、エキシマレーザーなどを用いることができる。 (電解めっき)本発明においてビアホールに金属を電解
めっきを用いて充填するための方法としては、プリント
配線板で用いられる一般的な電解銅めっき法が可能であ
る。たとえば硫酸銅法、ピロリン酸銅法などがあげられ
る。電解めっきは金属層との十分な接続信頼性を得るた
め金属層上面同等かそれ以上の高さまで行うのが好まし
い。必要に応じてめっき表面を貴金属やその他の金属で
めっき表面処理し、積層時の層間接続抵抗の低減や層間
接続信頼性の向上を図ることができる。
【0026】(エッチング)金属層を除去するエッチン
グ法としては、金属層が除去でき、接着剤層など絶縁樹
脂層の特性を維持できるものであれば特に制限はない。
プリント配線板における一般的な銅のエッチング液とし
ては、塩化銅液、塩化鉄液、アルカリエッチング液など
があげられる。 (積層)多層化するための熱プレスは真空プレスが好ま
しい。ビアホールに金属を充填した銅張り両面板のパタ
ーンエッチングにより得られる両面プリント基板と本発
明のビアホールに金属を充填したシート状絶縁材料を位
置合わせをしつつ交互に積層し、熱プレスすることによ
り多層プリント配線板を製造することができる。
グ法としては、金属層が除去でき、接着剤層など絶縁樹
脂層の特性を維持できるものであれば特に制限はない。
プリント配線板における一般的な銅のエッチング液とし
ては、塩化銅液、塩化鉄液、アルカリエッチング液など
があげられる。 (積層)多層化するための熱プレスは真空プレスが好ま
しい。ビアホールに金属を充填した銅張り両面板のパタ
ーンエッチングにより得られる両面プリント基板と本発
明のビアホールに金属を充填したシート状絶縁材料を位
置合わせをしつつ交互に積層し、熱プレスすることによ
り多層プリント配線板を製造することができる。
【0027】また、本発明のビアホールに金属を充填し
たシート状絶縁材料の片面に銅箔を1枚積層した片面銅
張り板をパターンエッチングした片面プリント配線板に
同片面銅張り板を熱プレスで積層し、さらにパターンエ
ッチングと片面銅張り板の積層を繰り返す、逐次積層に
よっても多層プリント配線板を製造することができる。
たシート状絶縁材料の片面に銅箔を1枚積層した片面銅
張り板をパターンエッチングした片面プリント配線板に
同片面銅張り板を熱プレスで積層し、さらにパターンエ
ッチングと片面銅張り板の積層を繰り返す、逐次積層に
よっても多層プリント配線板を製造することができる。
【0028】
【実施例1】ポリスルホン樹脂(Udel P−170
0 Amoco Polymer社製)90gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)10gをTHF(テトラヒドロフラン)400g中
25℃で攪拌溶解し、固形分濃度20wt%の溶液を調
製した。この溶液をマイクログラビアコーター(CAD
280 康井精機社製)を用い、シリコーン処理済みの
PETフィルム(厚み50μm)上に2m/minで塗
布し、100℃で乾燥しPETフィルムを剥離して厚み
15μmのシート状絶縁材料を得た。
0 Amoco Polymer社製)90gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)10gをTHF(テトラヒドロフラン)400g中
25℃で攪拌溶解し、固形分濃度20wt%の溶液を調
製した。この溶液をマイクログラビアコーター(CAD
280 康井精機社製)を用い、シリコーン処理済みの
PETフィルム(厚み50μm)上に2m/minで塗
布し、100℃で乾燥しPETフィルムを剥離して厚み
15μmのシート状絶縁材料を得た。
【0029】本発明のシート状絶縁材料と銅箔層との剥
離強度を以下のように測定した。ガラエポ基板上に電解
銅箔(GTS 厚み:9μm 古河サーキットフォイル
社製)を貼った片面銅張り板を用意し、この片面銅張り
板の銅層上に、上記シート状絶縁材料3枚と、更に、そ
の上に電解銅箔(GTS 厚み:9μm 古河サーキッ
トフォイル社製)を積層し、真空プレス機(SFV−1
0 神藤金属工業所)を用い230℃、圧力:10Kg
f/平方センチメートルの条件で1時間真空プレスし、
積層板を得た。この積層板を用い、電解銅箔光沢面に対
する90度剥離強度をJISC−6481にしたがって
測定した。銅箔光沢面に対する90度剥離強度は平均1
4N/cmであった。この強度は、実使用上、極めて十
分な強度である。
離強度を以下のように測定した。ガラエポ基板上に電解
銅箔(GTS 厚み:9μm 古河サーキットフォイル
社製)を貼った片面銅張り板を用意し、この片面銅張り
板の銅層上に、上記シート状絶縁材料3枚と、更に、そ
の上に電解銅箔(GTS 厚み:9μm 古河サーキッ
トフォイル社製)を積層し、真空プレス機(SFV−1
0 神藤金属工業所)を用い230℃、圧力:10Kg
f/平方センチメートルの条件で1時間真空プレスし、
積層板を得た。この積層板を用い、電解銅箔光沢面に対
する90度剥離強度をJISC−6481にしたがって
測定した。銅箔光沢面に対する90度剥離強度は平均1
4N/cmであった。この強度は、実使用上、極めて十
分な強度である。
【0030】
【実施例2】ポリスルホン樹脂(Udel P−170
0 Amoco Polymer社製)90gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)10gをTHF400g中25℃で攪拌溶解し、固
形分濃度20wt%の溶液を調製した。この溶液をマイ
クログラビアコーター(CAD280 康井精機社製)
を用い、シリコーン処理済みのPETフィルム(厚み5
0μm)上に2m/minで塗布し、100℃で乾燥し
PETフィルムを剥離して厚み15μmのシート状絶縁
材料を得た。
0 Amoco Polymer社製)90gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)10gをTHF400g中25℃で攪拌溶解し、固
形分濃度20wt%の溶液を調製した。この溶液をマイ
クログラビアコーター(CAD280 康井精機社製)
を用い、シリコーン処理済みのPETフィルム(厚み5
0μm)上に2m/minで塗布し、100℃で乾燥し
PETフィルムを剥離して厚み15μmのシート状絶縁
材料を得た。
【0031】このシート状絶縁材料を3枚重ね、その両
面に厚み25μmの剥離可能なPETフィルムを190
℃の条件でラミネートして積層シートとし、次に炭酸ガ
スレーザー加工機を用いて開口径150μmの貫通孔を
加工した。この積層シートにメタルマスクを介してスク
リーン印刷機を用いて電導性ペーストを貫通孔に充填し
た。金属充填した積層シートは上記真空プレス機を用
い、80℃、圧力:10Kgf/平方センチメートルの
条件で30分間真空プレスした後、両側のPETフィル
ムは取り除いて金属銅で充填されたビアホールを有する
シート状絶縁材料を得た。
面に厚み25μmの剥離可能なPETフィルムを190
℃の条件でラミネートして積層シートとし、次に炭酸ガ
スレーザー加工機を用いて開口径150μmの貫通孔を
加工した。この積層シートにメタルマスクを介してスク
リーン印刷機を用いて電導性ペーストを貫通孔に充填し
た。金属充填した積層シートは上記真空プレス機を用
い、80℃、圧力:10Kgf/平方センチメートルの
条件で30分間真空プレスした後、両側のPETフィル
ムは取り除いて金属銅で充填されたビアホールを有する
シート状絶縁材料を得た。
【0032】次に、このシートの両面に電解銅箔(GT
S 厚み:9μm 古河サーキットフォイル社製)を積
層し、真空プレス機を用いて230℃、圧力:10Kg
f/平方センチメートルの条件で1時間熱プレスし、両
面銅張り板を得た。この両面銅張り板をドライフィルム
レジストを用いてパターンエッチングを実施し、ビアホ
ール抵抗測定用の両面プリント配線板を作製した。ビア
ホールの体積抵抗率は平均1×10-5オーム・センチメ
ートルで、電気的接続は良好であった。またビアホール
の断面形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察した結果、
ビアホールの平均孔径変化率は5%以下であった。
S 厚み:9μm 古河サーキットフォイル社製)を積
層し、真空プレス機を用いて230℃、圧力:10Kg
f/平方センチメートルの条件で1時間熱プレスし、両
面銅張り板を得た。この両面銅張り板をドライフィルム
レジストを用いてパターンエッチングを実施し、ビアホ
ール抵抗測定用の両面プリント配線板を作製した。ビア
ホールの体積抵抗率は平均1×10-5オーム・センチメ
ートルで、電気的接続は良好であった。またビアホール
の断面形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察した結果、
ビアホールの平均孔径変化率は5%以下であった。
【0033】上記両面プリント配線板の両面に更に、金
属銅で充填されたビアホールを有するシート状絶縁材料
を上下に積層し、更に、その最外層両面に電解銅箔(G
TS厚み:9μm 古河サーキットフォイル社製)を積
層して、真空プレス機を用いて230℃、圧力:10K
gf/平方センチメートルの条件で1時間熱プレスし、
銅箔層が4層積層した4層板を得た。この4層板の最外
銅層にドライフィルムレジストを用いてパターンエッチ
ングを実施し4層プリント配線板を作製した。作製した
4層プリント配線板内のビアホールの体積抵抗率は平均
1.3×10 -5オーム・センチメートルで、電気的接続
は良好であった。
属銅で充填されたビアホールを有するシート状絶縁材料
を上下に積層し、更に、その最外層両面に電解銅箔(G
TS厚み:9μm 古河サーキットフォイル社製)を積
層して、真空プレス機を用いて230℃、圧力:10K
gf/平方センチメートルの条件で1時間熱プレスし、
銅箔層が4層積層した4層板を得た。この4層板の最外
銅層にドライフィルムレジストを用いてパターンエッチ
ングを実施し4層プリント配線板を作製した。作製した
4層プリント配線板内のビアホールの体積抵抗率は平均
1.3×10 -5オーム・センチメートルで、電気的接続
は良好であった。
【0034】
【実施例3】ポリスルホン樹脂(Udel P−170
0 Amoco Polymer社製)90gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)10gをTHF400g中25℃で攪拌溶解し、固
形分濃度20wt%の溶液を調製した。この溶液をマイ
クログラビアコーター(CAD280 康井精機社製)
を用い、シリコーン処理済みのPETフィルム(厚み5
0μm)上に2m/minで塗布し、100℃で乾燥し
PETフィルムを剥離して厚み15μmのシート状絶縁
材料を得た。
0 Amoco Polymer社製)90gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)10gをTHF400g中25℃で攪拌溶解し、固
形分濃度20wt%の溶液を調製した。この溶液をマイ
クログラビアコーター(CAD280 康井精機社製)
を用い、シリコーン処理済みのPETフィルム(厚み5
0μm)上に2m/minで塗布し、100℃で乾燥し
PETフィルムを剥離して厚み15μmのシート状絶縁
材料を得た。
【0035】このシート状絶縁材料を、膜厚9μmの全
芳香族アラミドフィルム(アラミカ、旭化成(株))の
両面に積層し、さらにその最外層に電解銅箔(GTS
厚み:9μm 古河サーキットフォイル社製)を積層し
た後、真空プレス機(SFV−10神藤金属工業所)を
用いて230℃、圧力:10Kgf/平方センチメート
ルの条件で1時間間真空プレスして両面銅張り板を得
た。この両面銅張り板の銅層を接着している本発明のシ
ート状絶縁材料の線膨張係数を測定する。まず、上記の
両面銅張り板の銅層を塩化鉄溶液を用いて50℃にて全
てエッチングしシート状絶縁材料を露出させた。このシ
ート状絶縁材料の線膨脹係数をTMA装置(島津製作所
製 TMA−50)を用い、10℃/分の昇温速度で測
定し、30〜150℃間で算出した結果、金属銅の線膨
張係数17ppm/℃に近い22ppm/℃であった。
芳香族アラミドフィルム(アラミカ、旭化成(株))の
両面に積層し、さらにその最外層に電解銅箔(GTS
厚み:9μm 古河サーキットフォイル社製)を積層し
た後、真空プレス機(SFV−10神藤金属工業所)を
用いて230℃、圧力:10Kgf/平方センチメート
ルの条件で1時間間真空プレスして両面銅張り板を得
た。この両面銅張り板の銅層を接着している本発明のシ
ート状絶縁材料の線膨張係数を測定する。まず、上記の
両面銅張り板の銅層を塩化鉄溶液を用いて50℃にて全
てエッチングしシート状絶縁材料を露出させた。このシ
ート状絶縁材料の線膨脹係数をTMA装置(島津製作所
製 TMA−50)を用い、10℃/分の昇温速度で測
定し、30〜150℃間で算出した結果、金属銅の線膨
張係数17ppm/℃に近い22ppm/℃であった。
【0036】
【実施例4】ポリスルホン樹脂(Udel P−170
0 Amoco Polymer社製)90gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)10gをTHF400g中25℃で攪拌溶解し、固
形分濃度20wt%の溶液を調製した。この溶液をマイ
クログラビアコーター(CAD280 康井精機社製)
を用い、シリコーン処理済みのPETフィルム(厚み5
0μm)上に2m/minで塗布し、100℃で乾燥し
PETフィルムを剥離して厚み15μmのシート状絶縁
材料を得た。
0 Amoco Polymer社製)90gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)10gをTHF400g中25℃で攪拌溶解し、固
形分濃度20wt%の溶液を調製した。この溶液をマイ
クログラビアコーター(CAD280 康井精機社製)
を用い、シリコーン処理済みのPETフィルム(厚み5
0μm)上に2m/minで塗布し、100℃で乾燥し
PETフィルムを剥離して厚み15μmのシート状絶縁
材料を得た。
【0037】剥離可能なPETフィルムの上に上記シー
ト状絶縁材料/膜厚9μmの全芳香族アラミドフィルム
(アラミカ、旭化成(株))/上記シート状絶縁材料/
電解銅箔(GTS 厚み:9μm 古河サーキットフォ
イル社製)を積層し、190℃の条件でラミネートした
後、PETフィルムを剥離して片面銅張り板を得た。こ
の片面銅張り板のシート状絶縁材料側に厚み25μmの
剥離可能なPETフィルムを190℃の条件でラミネー
トして積層シートとし、次に炭酸ガスレーザー加工機を
用いて開口径150μmのビアホールを加工した。この
積層シートのビアホールにメタルマスクを介してスクリ
ーン印刷機を用い、電導性ペーストをビアホールに充填
した。金属充填した積層シートは上記真空プレス機を用
い、80℃、圧力:10Kgf/平方センチメートルの
条件で30分間真空プレスした後、PETフィルムを取
り除いて金属銅で充填されたビアホールを有する片面銅
張り板を得た。
ト状絶縁材料/膜厚9μmの全芳香族アラミドフィルム
(アラミカ、旭化成(株))/上記シート状絶縁材料/
電解銅箔(GTS 厚み:9μm 古河サーキットフォ
イル社製)を積層し、190℃の条件でラミネートした
後、PETフィルムを剥離して片面銅張り板を得た。こ
の片面銅張り板のシート状絶縁材料側に厚み25μmの
剥離可能なPETフィルムを190℃の条件でラミネー
トして積層シートとし、次に炭酸ガスレーザー加工機を
用いて開口径150μmのビアホールを加工した。この
積層シートのビアホールにメタルマスクを介してスクリ
ーン印刷機を用い、電導性ペーストをビアホールに充填
した。金属充填した積層シートは上記真空プレス機を用
い、80℃、圧力:10Kgf/平方センチメートルの
条件で30分間真空プレスした後、PETフィルムを取
り除いて金属銅で充填されたビアホールを有する片面銅
張り板を得た。
【0038】次に実施例2記載の両面プリント配線板の
両面に、上記の金属銅で充填されたビアホールを有する
片面銅張り板を銅層が最外層になるように積層し、真空
プレス機を用いて230℃、圧力:10Kgf/平方セ
ンチメートルの条件で1時間熱プレスにより、4層板を
得た。この4層板の最外銅層をドライフィルムレジスト
を用いてパターンエッチングを実施し、4層プリント配
線板を作製した。作製した4層プリント配線板内ビアホ
ールの体積抵抗率は1.3×10-5オーム・センチメー
トルで、電気的接続は良好であった。
両面に、上記の金属銅で充填されたビアホールを有する
片面銅張り板を銅層が最外層になるように積層し、真空
プレス機を用いて230℃、圧力:10Kgf/平方セ
ンチメートルの条件で1時間熱プレスにより、4層板を
得た。この4層板の最外銅層をドライフィルムレジスト
を用いてパターンエッチングを実施し、4層プリント配
線板を作製した。作製した4層プリント配線板内ビアホ
ールの体積抵抗率は1.3×10-5オーム・センチメー
トルで、電気的接続は良好であった。
【0039】実施例1と同様に、上記4層プリント配線
板の配線層とシート状絶縁材料との剥離強度を測定し
た。その結果、銅箔光沢面に対する90度剥離強度は平
均12N/cmであった。実施例1と同様に十分な強度
である。
板の配線層とシート状絶縁材料との剥離強度を測定し
た。その結果、銅箔光沢面に対する90度剥離強度は平
均12N/cmであった。実施例1と同様に十分な強度
である。
【0040】
【比較例1】厚み100μmのFR−4ガラスプリプレ
グをガラエポ基板上に電解銅箔(GTS 厚み:9μm
古河サーキットフォイル社製)を貼った片面銅張り板
と積層し、真空プレス機(SFV−10 神藤金属工業
所)を用い130℃、圧力:5Kgf/平方センチメー
トルの条件で30分、さらに180℃、圧力:10Kg
f/平方センチメートルの条件で1時間真空プレスし、
積層版を得た。このガラスプリプレグの電解銅箔光沢面
に対する90度剥離強度をJISC−6481にしたが
って測定した。90度剥離強度は平均2.5N/cmで
あった。
グをガラエポ基板上に電解銅箔(GTS 厚み:9μm
古河サーキットフォイル社製)を貼った片面銅張り板
と積層し、真空プレス機(SFV−10 神藤金属工業
所)を用い130℃、圧力:5Kgf/平方センチメー
トルの条件で30分、さらに180℃、圧力:10Kg
f/平方センチメートルの条件で1時間真空プレスし、
積層版を得た。このガラスプリプレグの電解銅箔光沢面
に対する90度剥離強度をJISC−6481にしたが
って測定した。90度剥離強度は平均2.5N/cmで
あった。
【0041】
【比較例2】ポリスルホン樹脂(Udel P−170
0 Amoco Polymer社製)70gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)30gをTHF400g中25℃で攪拌溶解し、固
形分濃度20wt%の溶液を調製した。この溶液をマイ
クログラビアコーター(CAD280 康井精機社製)
を用い、シリコーン処理済みのPETフィルム(厚み5
0μm)上に2m/minで塗布し、100℃で乾燥し
PETフィルムを剥離して厚み14μmのシート状絶縁
材料を得た。
0 Amoco Polymer社製)70gとシアネ
ートエステル樹脂(B−30 Ciba−Geigy社
製)30gをTHF400g中25℃で攪拌溶解し、固
形分濃度20wt%の溶液を調製した。この溶液をマイ
クログラビアコーター(CAD280 康井精機社製)
を用い、シリコーン処理済みのPETフィルム(厚み5
0μm)上に2m/minで塗布し、100℃で乾燥し
PETフィルムを剥離して厚み14μmのシート状絶縁
材料を得た。
【0042】このシート状絶縁材料(10cm×13c
m)を3枚重ね、その両面に厚み25μmの剥離可能な
PETフィルムを170℃の条件でラミネートして積層
シートとし、次に炭酸ガスレーザー加工機を用いて開口
径150μmの貫通孔を加工した。この積層シートにメ
タルマスクを介してスクリーン印刷機を用いて電導性ペ
ーストを貫通孔に充填した。金属充填した積層シートは
上記真空プレス機を用い、80℃、圧力:10Kgf/
平方センチメートルの条件で30分間真空プレスした
後、両側のPETフィルムは取り除いて金属銅で充填さ
れたビアホールを有するシート状絶縁材料を得た。次に
このシートの両面に電解銅箔(GTS 厚み:9μm
古河サーキットフォイル社製)を積層し、真空プレス機
を用いて230℃、圧力:10Kgf/平方センチメー
トルの条件で1時間熱プレスし、両面銅張り板を得た。
m)を3枚重ね、その両面に厚み25μmの剥離可能な
PETフィルムを170℃の条件でラミネートして積層
シートとし、次に炭酸ガスレーザー加工機を用いて開口
径150μmの貫通孔を加工した。この積層シートにメ
タルマスクを介してスクリーン印刷機を用いて電導性ペ
ーストを貫通孔に充填した。金属充填した積層シートは
上記真空プレス機を用い、80℃、圧力:10Kgf/
平方センチメートルの条件で30分間真空プレスした
後、両側のPETフィルムは取り除いて金属銅で充填さ
れたビアホールを有するシート状絶縁材料を得た。次に
このシートの両面に電解銅箔(GTS 厚み:9μm
古河サーキットフォイル社製)を積層し、真空プレス機
を用いて230℃、圧力:10Kgf/平方センチメー
トルの条件で1時間熱プレスし、両面銅張り板を得た。
【0043】この両面銅張り板をドライフィルムレジス
トを用いてパターンエッチングを実施し、ビアホール抵
抗測定用のサンプルを作製した。このシート状絶縁材料
は流動が大きく、樹脂厚みが平均30μm以下に変形し
ており、厚み斑が発生していた。さらにビアホール径が
平均10%以上拡大しており、ビアホールあたりの体積
抵抗率を測定しようとしたが、オープン(電気的に接続
されていない)が多数発生しており、測定不能であっ
た。
トを用いてパターンエッチングを実施し、ビアホール抵
抗測定用のサンプルを作製した。このシート状絶縁材料
は流動が大きく、樹脂厚みが平均30μm以下に変形し
ており、厚み斑が発生していた。さらにビアホール径が
平均10%以上拡大しており、ビアホールあたりの体積
抵抗率を測定しようとしたが、オープン(電気的に接続
されていない)が多数発生しており、測定不能であっ
た。
【0044】
【発明の効果】本願発明におけるシート状絶縁材料を用
いることにより、熱プレス工程において良好な銅箔平滑
面への接着強度と作業性を兼ね備えたシート状絶縁接料
を提供し、この材料を用いた片面、両面銅張り板、およ
び同材料を絶縁層とし、かつ金属で充填したビアホール
を有するシート状接着接続材料、並びにその銅張り板を
提供することが可能になった。また、シート状絶縁材料
と配線材料である銅箔との線膨張係数とのマッチングに
より低コストで信頼性の高い多層プリント配線板を提供
することが可能になった。
いることにより、熱プレス工程において良好な銅箔平滑
面への接着強度と作業性を兼ね備えたシート状絶縁接料
を提供し、この材料を用いた片面、両面銅張り板、およ
び同材料を絶縁層とし、かつ金属で充填したビアホール
を有するシート状接着接続材料、並びにその銅張り板を
提供することが可能になった。また、シート状絶縁材料
と配線材料である銅箔との線膨張係数とのマッチングに
より低コストで信頼性の高い多層プリント配線板を提供
することが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/16 C08K 5/16 5G307 H01B 3/30 H01B 3/30 J 5G333 N Q 5/14 5/14 Z 17/56 17/56 A 17/60 17/60 D 17/62 17/62 17/64 17/64 H05K 1/03 610 H05K 1/03 610H 1/11 1/11 H 3/46 3/46 G N //(C08L 81/06 (C08L 81/06 79:04) 79:04) Fターム(参考) 4F100 AB01A AB01B AB01C AB17D AB17E AB33D AB33E AK01A AK01B AK01C AK41A AK41C AK42 AK55A AK55C AL05A AL05C AL06A AT00A AT00B AT00C BA01 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10D BA10E BA13 BA15 DC11A DC11B DC11C DE01A DE01B DE01C EH46 EJ15 EJ17 EJ33 EJ59 GB43 JB13A JB13B JB13C JG01A JG01B JG01C JG04 JG04A JG04C JJ03B JK06 JK07B JL02 YY00A YY00C 4J002 CN031 ET006 FD206 GF00 GQ01 5E317 AA24 BB01 CC33 CD27 GG03 5E346 CC08 CC32 DD12 EE06 FF07 FF14 FF18 GG15 HH11 5G305 AA06 AB34 BA18 BA25 CA11 CA35 5G307 GA06 GC02 5G333 AA03 AB13 AB21 BA03 CB17 DA03 DB02 FB03 FB12 FB13
Claims (9)
- 【請求項1】シート状に形成されたシート状絶縁材料に
おいて、該シート状絶縁材料は(a)ポリスルホン系樹
脂、並びに(b)シアネートエステル樹脂が主成分であ
って、(a)、(b)各成分の重量混合率が(b)/((a)+(b))=1
〜28重量%であることを特徴するシート状絶縁材料。 - 【請求項2】耐熱性高弾性絶縁フィルムの両面に請求項
1記載のシート状絶縁材料が積層されていることを特徴
とするシート状絶縁材料。 - 【請求項3】請求項1または2記載のシート状絶縁材料
において、該シート状絶縁材料を貫く貫通孔を有し、該
貫通孔に金属または導電性粉末と熱硬化性樹脂よりなる
導電性ペーストが充填されていることを特徴とするシー
ト状絶縁材料。 - 【請求項4】請求項1乃至3記載のシート状絶縁材料の
片面に銅箔が積層されていることを特徴とする片面銅張
り板。 - 【請求項5】請求項1または2記載のシート状絶縁材料
の両面に銅箔が積層されていることを特徴とする両面銅
張り板。 - 【請求項6】請求項3記載のシート状絶縁材料の両面に
銅箔が積層されていることを特徴とする両面銅張り板。 - 【請求項7】請求項6記載の両面銅張り板の両面銅箔層
のパターン回路が電気的に接続されていることを特徴と
する両面プリント配線板。 - 【請求項8】請求項7記載の両面プリント配線板と、請
求項3記載のシート状絶縁材料を交互に少なくとも3層
以上積層されていることを特徴とする多層プリント配線
板。 - 【請求項9】請求項4記載の片面銅張り板が複数積層さ
れ、該片面銅張り板の銅箔層にパターン回路が形成され
ていることを特徴とする多層プリント配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001063617A JP2002265783A (ja) | 2001-03-07 | 2001-03-07 | シート状絶縁材料及びそれを用いた片面・両面銅張り板、多層プリント配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001063617A JP2002265783A (ja) | 2001-03-07 | 2001-03-07 | シート状絶縁材料及びそれを用いた片面・両面銅張り板、多層プリント配線板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002265783A true JP2002265783A (ja) | 2002-09-18 |
Family
ID=18922578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001063617A Withdrawn JP2002265783A (ja) | 2001-03-07 | 2001-03-07 | シート状絶縁材料及びそれを用いた片面・両面銅張り板、多層プリント配線板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002265783A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114806175A (zh) * | 2022-04-22 | 2022-07-29 | 川化集团有限责任公司 | 一种双酚a型氰酸酯树脂改性的聚砜复合材料及其制备方法 |
-
2001
- 2001-03-07 JP JP2001063617A patent/JP2002265783A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114806175A (zh) * | 2022-04-22 | 2022-07-29 | 川化集团有限责任公司 | 一种双酚a型氰酸酯树脂改性的聚砜复合材料及其制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080513 |