JP2002265306A - 農作物用品質向上剤 - Google Patents

農作物用品質向上剤

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JP2002265306A
JP2002265306A JP2001067544A JP2001067544A JP2002265306A JP 2002265306 A JP2002265306 A JP 2002265306A JP 2001067544 A JP2001067544 A JP 2001067544A JP 2001067544 A JP2001067544 A JP 2001067544A JP 2002265306 A JP2002265306 A JP 2002265306A
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acid
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Tadayuki Suzuki
忠幸 鈴木
Toshio Hayashi
利夫 林
Kazuhiko Kurita
和彦 栗田
Masatoshi Kamei
昌敏 亀井
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 種々の農作物に糖度や鮮度等の顕著な品質向
上効果を示す農作物用品質向上剤を提供する。 【解決手段】 一般式1−1のアルコール、一般式2−
1のエーテル化合物、一般式3−1の脂肪酸又はそのエ
ステル化合物、2以上の官能基を有する有機酸の官能基
の1以上にC1〜30の基が結合した有機酸誘導体及び
グリセリン誘導体からなる農作物用品質向上剤。 〔R11はC10〜22の炭化水素基、R12はH、水
酸基又はC1〜24の炭化水素基、R13はH又はC1
〜24の炭化水素基。〕 R21−O−(AO)−R22 (2−1) 〔R21はC12〜24の炭化水素基、R22はH又は
C1〜24の炭化水素基、AOはC2〜4のオキシアル
キレン基、mは平均付加モル数で0〜5。〕 R31−COO−(AO)−R32 (3−
1) 〔R31はC11〜29の炭化水素基、R32はH、C
1〜30の炭化水素基等、C、AOはC2〜4のオキシ
アルキレン基、nは平均付加モル数で0〜5。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農作物用品質向上
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、植物の生長に不可欠な窒素、リ
ン、カリウムの三大要素や微量金属元素等の栄養要素
は、元肥や追肥に配合されて植物に供給されるが、一般
に、肥料中の栄養要素の濃度を高めても農作物の生長量
や収量の向上には限界があり、また多量の肥料の使用に
より土壌中の栄養要素量が過剰となりその吸収のバラン
スが悪くなり、植物の生長停滞等が発生し、目的の増収
を達成できなかったり糖度(Brix.値)や鮮度(緑
色度)等の品質が上がらない等の問題が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】農作物の品質は商品価
値の点で極めて重要である。一般に、農作物において改
善することが望ましい品質として、(1)収穫物の成分
(例えば果実中のアスコルビン酸含量、糖度、硝酸イオ
ン濃度等)、(2)収穫物の外観(例えば花、観葉植物
などの見た目のきれいさ)等が挙げられる。例えば、キ
クでは等級(秀品、優品)と階級(2L、L、M、S)
で分類されている。ここで、等級は「秀」と「優」とで
は、「秀」の方が優れており、また階級はS→M→L→
2Lの順で重さは向上する。しかし、従来、農作物に添
加される肥料、農薬等の薬剤は、農作物の生長促進や害
虫の駆除等には効果はあっても、品質の向上という点で
十分な効果を与えるものではなかった。
【0004】本発明の課題は、種々の農作物に対して顕
著な品質向上効果を示す農作物用品質向上剤を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)〜
(5)から選ばれる一種以上の化合物(A)からなる農
作物用品質向上剤に関する。 (1)下記一般式(1−1)で表される化合物〔以下、
(A1)成分という〕
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、R11は炭素数10〜22の炭化水
素基、R12は水素原子、水酸基又は炭素数1〜24の炭
化水素基、R13は水素原子又は炭素数1〜24の炭化水
素基を表す。〕 (2)下記一般式(2−1)で表される化合物〔以下、
(A2)成分という〕 R21−O−(AO)m−R22 (2−1) 〔式中、R21は水酸基を1つ以上有していてもよい炭素
数12〜24の炭化水素基、R22は水素原子又は水酸基
を1つ以上有していてもよい炭素数1〜24の炭化水素
基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、mは、
アルキレンオキサイドの平均付加モル数であり、0〜5
の数を表す(但し、mが0の場合はR22は水素原子では
ない。)。〕 (3)下記一般式(3−1)で表される化合物〔以下、
(A3)成分という〕 R31−COO−(AO)n−R32 (3−1) 〔式中、R31は水酸基を1つ以上有していてもよい炭素
数11〜29の炭化水素基、R32は水素原子、水酸基を
1つ以上有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素
基、−COR33(R33は炭素数11〜23の炭化水素
基)又は対イオン、AOは炭素数2〜4のオキシアルキ
レン基、nは、アルキレンオキサイドの平均付加モル数
であり、0〜5の数を表す。〕 (4)少なくとも2つの官能基を有する有機酸の前記官
能基の少なくとも1つに1〜30の炭素原子を含む基が
結合した有機酸誘導体〔以下、(A4)成分という〕 (5)グリセリン誘導体〔以下、(A5)成分とい
う〕。
【0008】また、本発明は、上記本発明の農作物用品
質向上剤を農作物に供給することからなる農作物の品質
向上方法に関する。
【0009】本発明の農作物用品質向上剤は、農作物の
品質向上を目的として農作物に供給されるものである。
本発明において「農作物」とは、栽培の目的や肥培管理
の程度の如何を問わず、人が栽培している植物を総称す
るものであり、普通に田畑で栽培される作物の他、庭園
樹、花卉、芝生、街路樹等も含み、また肥培の殆ど行わ
れない山林樹木も含まれる。また、「品質向上」とは、
農作物の利用目的となる部位(実、葉、根茎等)の品
質、例えば成分や外観等が好ましい方向(栄養価が上が
る、味が良くなる等)に移行することを意味する。ここ
でいう成分とは、具体的に、水分、タンパク質、脂質、
炭水化物、灰分等の一般成分、ナトリウム、カリウム、
カルシウム等の無機質、ビタミンA、ビタミンC、葉酸
等のビタミン、脂肪酸、コレステロール、食物繊維等で
ある。また、外観は、形状、色、香り、皮質、肉質、太
さ、光沢、開花程度、障害程度等のように計測可能の事
項と、美しさ、しなやかさ、みずみずしさ、ファッショ
ン性、バランス等のように計測困難な事項とを含む。
【0010】
【発明の実施の形態】<(A)成分> (A1)成分一般式(1−1)において、R11、R12
13の炭化水素基は、それぞれ飽和、不飽和の何れでも
良く、好ましくは飽和であり、また直鎖、分岐鎖、環状
の何れでも良く、好ましくは直鎖又は分岐鎖、特に好ま
しくは直鎖である。また、炭化水素基の総炭素数は奇数
でも偶数でもよいが、偶数が好ましい。
【0011】また、R11、R12、R13の炭素数の合計
は、何れも50以下が好ましく、より好ましくは12〜
48、更に好ましくは16〜44である。
【0012】一般式(1−1)において、R11の炭素数
は14〜22が好ましく、より好ましくは14〜20、
更に好ましくは14〜18である。また、一般式(1−
1)で表される化合物は、総炭素数が12〜48、更に
16〜28、特に16〜24であることが好ましい。更
に、総炭素数が12〜24で水酸基を1個有するものが
好ましく、特に総炭素数が16〜22で水酸基を1個有
するものが好ましい。一般式(1−1)で表される化合
物の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
【0013】(A1−1)CH3(CH2)o-1OH(oは
12〜24、好ましくは16〜24、更に好ましくは1
6〜20の整数)で表される1−アルカノールが挙げら
れる。すなわち、一般式(1−1)で表される化合物と
して、炭素数12〜24の1価アルコールが挙げられ
る。具体的には、1−ドデカノール、1−トリデカノー
ル、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1
−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オク
タデカノール、1−ノナデカノール、1−イコサノー
ル、1−ヘンイコサノール、1−ドコサノール、1−ト
リコサノール、1−テトラコサノールが挙げられる。
【0014】(A1−2)CH3CH(OH)(CH2)p-3
CH3(pは12〜24、好ましくは16〜24、更に
好ましくは16〜20の整数)で表される2−アルカノ
ールが挙げられる。具体的には、2−ドデカノール、2
−トリデカノール、2−テトラデカノール、2−ペンタ
デカノール、2−ヘキサデカノール、2−ヘプタデカノ
ール、2−オクタデカノール、2−ノナデカノール、2
−イコサノール等が挙げられる。
【0015】(A1−3)CH2=CH(CH2)q-2OH
(qは12〜24、好ましくは16〜24、更に好まし
くは16〜20の整数)で表される末端不飽和アルコー
ルが挙げられる。具体的には、11−ドデセン−1−オ
ール、12−トリデセン−1−オール、15−ヘキサデ
セン−1−オール等が挙げられる。
【0016】(A1−4)その他の不飽和長鎖アルコー
ルとして、オレイルアルコール、エライジルアルコー
ル、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、エ
レオステアリルアルコール(α又はβ)、リシノイルア
ルコール等が挙げられる。
【0017】(A1−5)HOCH2CH(OH)(CH2)
r-2H(rは12〜24、好ましくは16〜24、更に
好ましくは16〜20の整数)で表される1,2−ジオ
ールが挙げられる。具体的には、1,2−ドデカンジオ
ール、1,2−テトラデカンジオール、1,2−ヘキサ
デカンジオール、1,2−オクタデカンジオール等が挙
げられる。
【0018】上記(A1−1)〜(A1−5)のうち、
(A1−1)、(A1−2)、(A1−4)、(A1−
5)が好ましく、(A1−1)、(A1−2)、(A1
−4)がより好ましく、(A1−1)、(A1−4)が
更に好ましく、(A1−1)が特に好ましい。
【0019】(A2)成分(A2)成分の一般式(2−
1)において、R21、R22の炭化水素基は、それぞれ飽
和、不飽和の何れでも良く、好ましくは飽和であり、ま
た直鎖、分岐鎖、環状の何れでも良く、好ましくは直鎖
又は分岐鎖、特に好ましくは直鎖である。また、R21
22の炭化水素基は、水酸基を1つ以上有していてもよ
い。また、R21、R22の炭素数の合計は、50以下が好
ましく、より好ましくは12〜48、更に好ましくは1
6〜44である。また、一般式(2−1)で表される化
合物は、総炭素数が13〜48、更に24〜48、特に
32〜40であることが好ましい。一般式(2−1)中
のAOは、オキシエチレン基、オキシプロプレン基及び
オキシブチレン基から選ばれる1つ以上の基が好まし
く、m個のAOは同一でも異なっていても良く、ランダ
ム、ブロックいずれでも良い。一般式(2−1)で表さ
れる化合物の具体例としては、以下のようなものが挙げ
られる。中でも、(A2−1)の化合物が好ましい。
【0020】(A2−1)CH3(CH2)s-1−O−(CH
2)s-1CH3(sは12〜24、好ましくは16〜24、
更に好ましくは16〜20の整数)で表されるジ−n−
アルキルエーテルが挙げられる。具体的には、ジドデシ
ルエーテル、ジトリデシルエーテル、ジテトラデシルエ
ーテル、ジペンタデシルエーテル、ジヘキサデシルエー
テル、ジオクタデシルエーテル等が挙げられる。
【0021】(A2−2)CH2=CH−OR3a(R3a
は炭素数12〜24、好ましくは16〜24のアルキル
基又はアルケニル基)で表されるビニルエーテルが挙げ
られる。具体的には、ビニルラウリルエーテル、ビニル
ミリスチルエーテル、ビニルセチルエーテル、ビニルス
テアリルエーテル、ビニルオレイルエーテル、ビニルリ
ノレイルエーテル等が挙げられる。
【0022】また、一般式(2−1)の化合物が親水基
と疎水基を持つ場合、グリフィンのHLBが10未満、
さらに8以下、より更に7以下、特に5以下が好まし
い。このグリフィンの式は、HLB=(親水基部分の分
子量/界面活性剤の分子量)×(100/5)で表され
るものである(「新・界面活性剤入門」三洋化成工業株
式会社、昭和60年11月1日発行、第128頁)。
【0023】(A3)成分(A3)成分の一般式(3−
1)において、R31、R32の炭化水素基は、それぞれ飽
和、不飽和の何れでも良く、好ましくは飽和であり、ま
た直鎖、分岐鎖、環状の何れでも良く、好ましくは直鎖
又は分岐鎖、特に好ましくは直鎖である。また、R31
32の炭素数の合計は、50以下が好ましく、より好ま
しくは12〜48、更に好ましくは16〜44である。
【0024】一般式(3−1)中のR31の炭化水素基
は、水酸基を1つ以上有していてもよく、好ましくは炭
素数11〜29、より好ましくは炭素数13〜21、更
に好ましくは炭素数15〜19である。また、飽和、不
飽和何れでも良く、好ましくは飽和であり、直鎖、分岐
鎖、環状の何れでも良く、好ましくは直鎖、分岐鎖、さ
らに好ましくは直鎖である。R31の具体例は、ウンデシ
ル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘプタデシル
基、ノナデシル基、ヘンイコシル基などのアルキル基;
ペンタデセニル基、ヘプタデセニル基、ノナデセニル基
などのアルケニル基である。好ましくは、ペンタデシル
基、ヘプタデシル基、ノナデシル基などのアルキル基;
ペンタデセニル基、ヘプタデセニル基、ノナデセニル基
などのアルケニル基である。特に好ましくは、ペンタデ
シル基、ヘプタデシル基、ノナデシル基などのアルキル
基である。
【0025】また、一般式(3−1)中のR32は、水素
原子、水酸基を1つ以上有していてもよい炭素数1〜3
0、好ましくは炭素数1〜22の炭化水素基(好ましく
はアルキル基又はアルケニル基)、−COR33(R33
炭素数11〜23の炭化水素基)又は対イオンである。
32の具体例は、ラウリル基、テトラデシル基、ヘキサ
デシル基、オクタデシル基、アラキニル基、ベヘニル基
などのアルキル基;ラウロイル基、ミリストイル基、パ
ルミトイル基、ステアロイル基、アラキドイル基、ベヘ
ノイル基などのアシル基;テトラデセニル基、ヘキサデ
セニル基、オレイル基、コドイル基、ドコセニル基など
のアルケニル基である。好ましくは、ヘキサデシル基、
オクタデシル基、アラキニル基などのアルキル基;パル
ミトイル基、ステアロイル基、アラキドイル基などのア
シル基;ヘキサデセニル基、オレイル基、コドイル基な
どのアルケニル基である。特に好ましくは、ヘキサデシ
ル基、オクタデシル基、アラキニル基などのアルキル基
である。対イオンとしての具体例は、ナトリウム、カリ
ウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムな
どのアルカリ土類金属、トリメチルアミン、トリエチル
アミンなどのアルキルアミン塩、エタノールアミンなど
のアルカノールアミン塩の何れでも良く、好ましくはア
ルカリ金属、アルカリ土類金属である。
【0026】一般式(3−1)中のAOは、オキシエチ
レン基、オキシプロプレン基及びオキシブチレン基から
選ばれる1つ以上の基が好ましく、n個のAOは同一で
も異なっていても良く、ランダム、ブロックいずれでも
良い。
【0027】本発明では、農作物の品質向上促進の観点
から、一般式(3−1)のnが0〜5で、R31が炭素数
13〜21のアルキル基又はアルケニル基で、R32が水
素原子、炭素数1〜22のアルキル基もしくはアシル
基、炭素数2〜22のアルケニル基又は対イオンのもの
(但し、nが0でない場合は対イオンを除く)が好まし
い。
【0028】また、一般式(3−1)の化合物が親水基
と疎水基を持つ場合、前記したグリフィンのHLBが1
0未満、さらに8以下、より更に7以下、特に5以下が
好ましい。
【0029】(A4)成分(A4)成分の官能基として
は、カルボキシル基、水酸基、アミノ基等が挙げられ、
有機酸は、少なくとも1つの水酸基を有することが好ま
しい。また、官能基に結合する基としては、アルキル
基、アルケニル基、アルキルアミノ基、オキシアルキレ
ン基等が挙げられる。(A4)成分としては、下記一般
式(4−1)で表される化合物が好ましい。 A−(B)a−C (4−1)
【0030】
【化3】
【0031】X、Y、Z:それぞれ独立して、水素原子
又は対イオン R41、R44、R49:それぞれ独立して、炭素数1〜30
の炭化水素基
【0032】
【化4】
【0033】R42、R43、R46、R47、R48、R4a、R
4b、R4c、R4d、R4e、R4f:それぞれ独立して、水素
原子又は炭素数1〜30の炭化水素基 a:0又は1以上の数 l、m、n、o、p、q、r、s、t:それぞれ独立し
て、0〜10の数 u、v:それぞれ独立して、1〜50の数 を示し、これらは分子中の官能基の少なくとも1つに1
〜30の炭素原子を含む基が結合するように選択され、
また、A、Cの両方が、−R44、−OH及び−OR45
ら選ばれる基である場合は、
【0034】
【化5】
【0035】一般式(4−1)中のR41、R44、R
49は、それぞれ炭素数1〜30の炭化水素基であり、R
41とR49は、好ましくは炭素数12〜26、更に好まし
くは炭素数14〜22の炭化水素基である。また、R44
は好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1
〜5の炭化水素基である。R41、R44、R49は、好まし
くはアルキル基及びアルケニル基である。また、R41
44、R49の炭化水素基、好ましくはアルキル基やアル
ケニル基は、飽和、不飽和の何れでも良く、好ましくは
飽和であり、また、直鎖、分岐鎖、環状の何れでも良
く、好ましくは直鎖、分岐鎖、さらに好ましくは直鎖で
ある。R41、R44、R49の具体例としてはラウリル基、
テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エ
イコシル基(炭素数20のアルキル基)、ベヘニル基
(炭素数22のアルキル基)などのアルキル基;C14
F1基(Cの次の数字は炭素数を、Fの次の数字は不飽
和結合の数を意味する。以下同様。)、C16F1基、
C18F1基、C20F1基、C22F1基などのアル
ケニル基が挙げられる。
【0036】また、一般式(4−1)中のR42、R43
46、R47、R48、R4a、R4b、R 4c、R4d、R4e、R
4fは、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜30好ましく
は12〜26、更に好ましくは14〜22の炭化水素基
であり、好ましくは炭化水素基である。炭化水素基は好
ましくはアルキル基及びアルケニル基である。炭化水素
基、好ましくはアルキル基やアルケニル基は、飽和、不
飽和の何れでも良く、好ましくは飽和であり、また、直
鎖、分岐鎖、環状の何れでも良く、好ましくは直鎖、分
岐鎖、さらに好ましくは直鎖である。
【0037】また、一般式(4−1)中のX、Y、Z
は、それぞれ、水素原子又は対イオンであり、対イオン
の具体例としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカ
リ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類
金属、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどのアル
キルアミン塩、エタノールアミンなどのアルカノールア
ミン塩などが挙げられる。好ましくはアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属である。
【0038】また、一般式(4−1)中のaは、Bの総
数であり、一般式(4−1)中のBが2つ以上存在する
場合、すなわちa≧2の場合は、Bは、上記に定義され
る基のうち、同一又は異なる種類であってもよい。
【0039】(A4)成分を形成する有機酸は、クエン
酸、グルコン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸などのヒドロ
キシカルボン酸が好ましく、さらに好ましくはクエン酸
である。
【0040】(A4)成分が親水基と疎水基を持つ場
合、前記したグリフィンのHLBが10未満のものが好
ましく、さらに8以下が好ましく、特に5以下が好まし
い。
【0041】(A5)成分(A5)成分のグリセリン誘
導体としては、グリセリンと酸とのエステル(以下、グ
リセリンエステルという)、グリセリンと水酸基含有化
合物とのエーテル(以下、グリセリンエーテルとい
う)、グリセリンの縮合物もしくはその誘導体及びグリ
セリン酸もしくはその誘導体からなる群から選ばれるも
のが好ましい。
【0042】グリセリンエステルを構成する酸は有機
酸、無機酸のいずれでもよい。有機酸としては、炭素数
1〜30、好ましくは炭素数4〜30、より好ましくは
炭素数12〜24の有機酸が挙げられる。また、無機酸
としてはリン酸、硫酸、炭酸等が挙げられ、無機酸エス
テルでは塩となっていてもよい。グリセリンエステルと
しては、グリセリンと有機酸とのエステル、すなわち、
グリセリンと有機酸とのモノエステル、ジエステル、ト
リエステルが好ましい。グリセリン有機酸トリエステル
としては、合成されたトリエステルや、牛脂、豚脂、魚
油、鯨油等の動物性油脂、ヤシ油、パーム油、パームス
テアリン油、ヒマシ油、ダイズ油、オリーブ油等の植物
性油脂のような油脂を用いることができ、油脂が好まし
い。
【0043】グリセリンエーテルを構成する水酸基含有
化合物としては、炭素数1〜30、好ましくは炭素数4
〜30、より好ましくは炭素数12〜24のアルコール
が挙げられる。グリセリンエステルとしては、バチルア
ルコール、イソステアリルグリセリルエーテル、ベヘニ
ルグリセリルエーテル等のグリセリンモノアルキルエー
テルが挙げられる。なお、ジエーテル、トリエーテルで
あってもよい。また、本発明のグリセリンエーテルに
は、グリセリンのアルキレンオキサイド(以下AOと表
記する)付加物が含まれる。ここで、該付加物のAO平
均付加モル数は1〜30、更に1〜10、特に1〜5が
好ましい。更に、油脂とグリセリンの混合物のAO付加
物を用いることもでき、該付加物のAO平均付加モル数
は1〜30、更に1〜10、特に1〜5が好ましい。
【0044】グリセリンの縮合物もしくはその誘導体と
しては、下記一般式(5−1)で表されるポリグリセリ
ンもしくはその誘導体が挙げられる。
【0045】
【化6】
【0046】〔式中、nは2〜50の数を示し、Rは水
素原子又は炭素数2〜31のアシル基であり、Xは炭素
数2〜4のアルキレン基であり、m1、m2及びm3は各
々0〜30の数である。〕。
【0047】グリセリン酸は、グリセリンやグリセルア
ルデヒドの酸化等により得られる。本発明では、グリセ
リン酸エステル、グリセリン酸アミド等のグリセリン酸
誘導体も使用できる。
【0048】なお、本発明のグリセリン誘導体が親水基
と疎水基を持つ場合、前記したグリフィンのHLBが1
0未満のものが好ましく、さらに8以下が好ましく、特
に5以下が好ましい。
【0049】本発明において、(A)成分は、上記(A
1)成分を必須とすることが好ましく、特に(A1)成
分と、(A2)〜(A5)成分から選ばれる一種以上と
を併用することが好ましい。
【0050】本発明の農作物用品質向上剤は、上記
(A)成分と共に、更に、前記(1)〜(5)の化合物
以外の界面活性剤(B)〔以下、(B)成分という〕、
キレート剤(C)〔以下、(C)成分という〕及び肥料
(D)〔以下、(D)成分という〕の少なくとも1つを
含有することが好ましい。特に、(B)成分と(C)成
分の両者を併用することが好ましい。施用時期に肥料を
必要とする場合は、例えば本発明の(A)成分に、
(B)、(C)及び(D)成分を併用するのが好まし
い。また、施用時期に肥料を必要としない場合は、例え
ば(A)成分に、(B)、(C)成分を併用するのが好
ましい。
【0051】<(B)成分>(B)成分としては、以下
のような界面活性剤を(A)成分の乳化、分散、可溶化
又は浸透促進の目的で用いるのが好ましい。
【0052】非イオン界面活性剤としては、ソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、グ
リセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセ
リン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
ポリオキシアルキレンポリグリセリン脂肪酸エステル、
ソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソ
ルビトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、樹
脂酸エステル、ポリオキシアルキレン樹脂酸エステル、
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシア
ルキレンアルキルフェニルエーテル、アルキル(ポリ)
グリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル(ポリ)グ
リコシド、アルキルアルカノールアミド、糖系脂肪酸ア
ミド等が挙げられる。ここで、糖系脂肪酸アミドとして
は、糖又は糖アルコールに疎水基がアミド結合した構造
を有するもの、例えばグルコースやフルクトースの脂肪
酸アミド等の糖系脂肪酸アミドが挙げられる。また、ア
ミノ基を有する糖又は糖アルコールに疎水基がアミド結
合した構造を有するもの、例えばN−メチルグルカミン
の脂肪酸アミド等の糖系脂肪酸アミドを用いることもで
きる。非イオン界面活性剤としては、窒素原子を含まな
いエーテル基含有非イオン界面活性剤及びエステル基含
有非イオン界面活性剤から選ばれる一種以上が好まし
い。具体的には、ポリオキシアルキレン(特にエチレ
ン)ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン
(特にエチレン)グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂
肪酸エステルが好ましい。
【0053】陰イオン界面活性剤としては、カルボン酸
系、スルホン酸系、硫酸エステル系及びリン酸エステル
系界面活性剤が挙げられるが、カルボン酸系及びリン酸
エステル系界面活性剤から選ばれる一種以上が好まし
い。
【0054】カルボン酸系界面活性剤としては、例えば
炭素数6〜30の脂肪酸又はその塩、多価カルボン酸
塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸
塩、ポリオキシアルキレンアルキルアミドエーテルカル
ボン酸塩、ロジン酸塩、ダイマー酸塩、ポリマー酸塩、
トール油脂肪酸塩等が挙げられる。
【0055】スルホン酸系界面活性剤としては、例えば
アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスル
ホン酸塩、ジフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキル
ナフタレンスルホン酸の縮合物塩、ナフタレンスルホン
酸の縮合物塩等が挙げられる。
【0056】硫酸エステル系界面活性剤としては、例え
ばアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアル
キル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフ
ェニルエーテル硫酸塩、トリスチレン化フェノール硫酸
エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェノ
ール硫酸エステル塩、アルキルポリグリコシド硫酸塩等
が挙げられる。
【0057】リン酸エステル系界面活性剤として、例え
ばアルキルリン酸エステル塩、アルキルフェニルリン酸
エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エス
テル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸
エステル塩等が挙げられる。
【0058】塩としては、例えば金属塩(Na、K、C
a、Mg、Zn等)、アンモニウム塩、アルカノールア
ミン塩、脂肪族アミン塩等が挙げられる。
【0059】両性界面活性剤としては、アミノ酸系、ベ
タイン系、イミダゾリン系、アミンオキサイド系が挙げ
られる。
【0060】アミノ酸系としては、例えばアシルアミノ
酸塩、アシルサルコシン酸塩、アシロイルメチルアミノ
プロピオン酸塩、アルキルアミノプロピオン酸塩、アシ
ルアミドエチルヒドロキシエチルメチルカルボン酸塩等
が挙げられる。
【0061】ベタイン系としては、アルキルジメチルベ
タイン、アルキルヒドロキシエチルベタイン、アシルア
ミドプロピルヒドロキシプロピルアンモニアスルホベタ
イン、アシルアミドプロピルヒドロキシプロピルアンモ
ニアスルホベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルジ
メチルカルボキシメチルアンモニアベタイン等が挙げら
れる。
【0062】イミダゾリン系としては、アルキルカルボ
キシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、アルキルエトキシカルボキシメチルイミダゾリウム
ベタイン等が挙げられる。
【0063】アミンオキサイド系としては、アルキルジ
メチルアミンオキサイド、アルキルジエタノールアミン
オキサイド、アルキルアミドプロピルアミンオキサイド
等が挙げられる。
【0064】(B)成分は1種でも、2種以上混合して
使用しても良い。また、これらの(B)成分がポリオキ
シアルキレン基を含む場合は、好ましくはポリオキシエ
チレン基を有し、その平均付加モル数が1〜300、好
ましくは5超100以下であることが挙げられる。
【0065】また、(B)成分は、前記したグリフィン
のHLBが10以上のものが好ましく、さらに12以上
のものが好ましい。
【0066】なお、(A)成分として、炭素数12〜2
4の1価アルコールを用いる場合は、(B)成分として
は、エステル基含有非イオン界面活性剤、窒素原子を含
まないエーテル基含有非イオン界面活性剤、両性界面活
性剤、カルボン酸系陰イオン界面活性剤及びリン酸系陰
イオン界面活性剤から選ばれる一種以上が好ましい。特
に、エステル基含有非イオン界面活性剤及び窒素原子を
含まないエーテル基含有非イオン界面活性剤から選ばれ
る一種以上が好ましい。すなわち、本発明の農作物用品
質向上剤としては、炭素数12〜24の1価アルコール
と、エステル基含有非イオン界面活性剤、窒素原子を含
まないエーテル基含有非イオン界面活性剤、両性界面活
性剤、カルボン酸系陰イオン界面活性剤及びリン酸系陰
イオン界面活性剤から選ばれる一種以上の界面活性剤と
を含有するものが挙げられる。
【0067】<(C)成分>(C)成分として、以下の
ようなキレート能を有する有機酸又はその塩を併用する
と、農作物の品質向上効果がさらに改善される。具体的
にはクエン酸、グルコン酸、リンゴ酸、ヘプトン酸、シ
ュウ酸、マロン酸、乳酸、酒石酸、コハク酸、フマル
酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸等のオキシカ
ルボン酸、多価カルボン酸や、これらのカリウム塩、ナ
トリウム塩、アルカノールアミン塩、脂肪族アミン塩等
が挙げられる。また、有機酸以外のキレート剤の混合で
も農作物の品質が改善される。混合するキレート剤とし
てEDTA、NTA、CDTA等のアミノカルボン酸系
キレート剤が挙げられる。
【0068】<(D)成分>また、(D)成分として
は、具体的には、N、P、K、Ca、Mg、S、B、F
e、Mn、Cu、Zn、Mo、Cl、Si、Na等、特
にN、P、K、Ca、Mgの供給源となる無機物及び有
機物が挙げられる。そのような無機物としては、硝酸ア
ンモニウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウム、塩化ア
ンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸ソーダ、尿素、
炭酸アンモニウム、リン酸カリウム、過リン酸石灰、熔
成リン肥(3MgO・CaO・P25・3CaSi
2)、硫酸カリウム、塩カリ、硝酸石灰、消石灰、炭
酸石灰、硫酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸
マグネシウム等が挙げられる。また、有機物としては、
鶏フン、牛フン、バーク堆肥、アミノ酸、ペプトン、ミ
エキ、発酵エキス、有機酸(クエン酸、グルコン酸、コ
ハク酸等)のカルシウム塩、脂肪酸(ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、カプリル酸、カプリン酸、カプロン酸等)の
カルシウム塩等が挙げられる。これら肥料成分は界面活
性剤と併用することもできる。肥料成分は、稲や野菜の
露地栽培のように、土壌中に元肥として肥料成分が十分
施用されている場合にはあえて配合する必要はない。ま
た、養液土耕や水耕栽培のように元肥の過剰施用を避け
肥料成分をかん水と同じに与えるようなタイプの栽培形
態には肥料成分を配合することが好ましい。
【0069】本発明の農作物用品質向上剤において、
(B)〜(D)成分を併用する場合、各成分の比率は、
(A)成分100重量部に対して、(B)成分10〜2
0000重量部、特に100〜2000重量部、(C)
成分0〜50000重量部、特に10〜5000重量
部、(D)成分0〜1000000重量部、更に0〜1
00000重量部、特に10〜100000重量部が好
ましい。また、本発明の農作物用品質向上剤は、(A)
成分100重量部に対して、その他の栄養源(糖類、ア
ミノ酸類、ビタミン類等)0〜5000重量部、特に1
0〜500重量部を含有することもできる。
【0070】上記(A)成分からなる本発明の農作物用
品質向上剤の形態は、液体、フロワブル、ペースト、水
和剤、粒剤、粉剤、錠剤等いずれでも良く、使用に際し
ては、通常(A)成分の濃度が1〜500ppmの水溶
液、水性分散液あるいは乳化液として植物の葉面や根へ
散布される。
【0071】本発明の農作物用品質向上剤の植物への供
給方法としては色々な手段を使うことができる。例え
ば、粉剤や粒剤を直接肥料のように施肥したり、希釈さ
れた水溶液を葉面、茎、果実等直接植物に散布したり、
土壌中に注入する方法や水耕栽培やロックウールのよう
に根に接触している水耕液や供給水に希釈混合して供給
する方法が挙げられる。
【0072】通常、肥料のように粉剤、粒剤のような状
態で土壌施用する場合は、水以外の上記成分が同様の比
率で含まれる粉剤又は粒剤を使用することが好ましい。
この粉剤又は粒剤にケーキングを防止するための賦形剤
を含んでいてもかまわない。
【0073】本発明の農作物用品質向上剤により処理で
きる農作物としては、果菜類では、キュウリ、カボチ
ャ、スイカ、メロン、トマト、ナス、ピーマン、イチ
ゴ、オクラ、サヤインゲン、ソラマメ、エンドウ、ダイ
ズ(エダマメ)、トウモロコシ等が挙げられる。葉菜類
では、ハクサイ、ツケナ類、チンゲンサイ、キャベツ、
カリフラワー、ブロッコリー、メキャベツ、タマネギ、
ネギ、ニンニク、ラッキョウ、ニラ、アスパラガス、レ
タス、サラダナ、セルリー、ホウレンソウ、シュンギ
ク、パセリ、ミツバ、セリ、ウド、ミョウガ、フキ、シ
ソ等が挙げられる。根菜類としては、ダイコン、カブ、
ゴボウ、ニンジン、ジャガイモ、サトイモ、サツマイ
モ、ヤマイモ、ショウガ、レンコン等が挙げられる。ま
た、タバコ、稲、麦類等の穀物類、キク、バラ、カーネ
ーション、トルコギキョウ、スイトピー、シクラメン、
チューリップ、パンジー、フリージア、ファレノプシ
ス、マーガレット、ユリ、ベコニア等の花卉類等にも使
用が可能である。
【0074】
【実施例】実施例1 (1−1)いちごに対する効果 いちご‘とよのか’を定植後、月2回の間隔で、表1、
2の農作物用品質向上剤で土壌潅水処理を行った。農作
物用品質向上剤は、(A)成分が50ppm(重量比)
となる濃度で用い、処理水量は3000L/10aとし
た。収穫時に果実中のアスコルビン酸濃度の調査を行っ
た。尚、測定値は無処理区を100としたときの相対値
で比較した。結果を表3に示す。
【0075】(1−2)トマトに対する効果 トマト‘ハウス桃太郎’を定植後、月2回の間隔で、表
1、2の農作物用品質向上剤で土壌潅水処理を行った。
農作物用品質向上剤は(A)成分が100ppm(重量
比)となる濃度で用い、処理水量は3000L/10a
とした。収穫時に果実中のアスコルビン酸濃度及び糖度
の調査を行った。尚、測定値は無処理区を100とした
ときの相対値で比較した。結果を表3に示す。
【0076】(1−3)ホウレンソウに対する効果 ホウレンソウ‘サンベスト’を播種し本葉展開後、週1
回の間隔で、表1、2の農作物用品質向上剤で土壌潅水
処理を4回行った。農作物用品質向上剤は(A)成分が
50ppm(重量比)となる濃度で用い、処理水量は3
000L/10aとした。収穫時に総収量の調査を行っ
た。尚、測定値は無処理区を100としたときの相対値
で比較した。結果を表3に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】なお、表1、2中POEはポリオキシエチ
レンの略であり、( )内の数字はエチレンオキサイド
の平均付加モル数である(以下同様)。
【0080】
【表3】
【0081】実施例2(トマトに対する効果) トマト‘桃太郎ヨーク’を定植後、月2回の間隔で、表
4の農作物用品質向上剤で土壌潅水処理を行った。農作
物用品質向上剤は(A)成分が50ppm(重量比)と
なる濃度で用い、処理水量は3000L/10aとし
た。収穫時に果実中のアスコルビン酸濃度及び糖度の調
査を行った。尚、測定値は無処理区を100としたとき
の相対値で比較した。結果を表4に併せて示す。
【0082】
【表4】
【0083】実施例3(キクに対する効果) キク‘秀芳の力’を定植後、月2回の間隔で、実施例1
の表1、2から選択した農作物用品質向上剤で6回土壌
灌水処理を行った。農作物用品質向上剤は(A)成分が
50ppm(重量比)となる濃度で用い、処理水量は3
000L/10aとした。収穫時に収穫キクの品質調査
を行った。品質は、各農作物用品質向上剤についてそれ
ぞれ100本ずつ収穫キクを調査し、愛知県渥美郡が定
める電照ギクの出荷規格(「野菜・果実・花きの高品質
化ハンドブック(社)日本施設園芸協会編」1995年
12月28日、株式会社養賢堂発行、第132頁)に従
って、等級(秀品・優品)と階級(2L、L、M、S)
を評価し、その比率を調査した。等級は、「秀」と
「優」とでは、「秀」の方が優れており、また階級はS
→M→L→2Lの順で重さは向上する。結果を表5に示
す。
【0084】
【表5】
【0085】
【発明の効果】本発明の農作物用品質向上剤によれば、
果樹、野菜、穀物等、各種の農作物の顕著な品質向上効
果を安全に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 43/16 A01N 43/16 (72)発明者 栗田 和彦 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 亀井 昌敏 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 2B022 AA01 AB11 AB15 AB17 EA03 EA10 4H011 AB03 BA06 BB03 BB06 BB08 BB19 DA02 DA12 DA15 DD04 DG06 DH03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)〜(5)から選ばれる一種以
    上の化合物(A)からなる農作物用品質向上剤。 (1)下記一般式(1−1)で表される化合物 【化1】 〔式中、R11は炭素数10〜22の炭化水素基、R12
    水素原子、水酸基又は炭素数1〜24の炭化水素基、R
    13は水素原子又は炭素数1〜24の炭化水素基を表
    す。〕 (2)下記一般式(2−1)で表される化合物 R21−O−(AO)m−R22 (2−1) 〔式中、R21は水酸基を1つ以上有していてもよい炭素
    数12〜24の炭化水素基、R22は水素原子又は水酸基
    を1つ以上有していてもよい炭素数1〜24の炭化水素
    基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、mは、
    アルキレンオキサイドの平均付加モル数であり、0〜5
    の数を表す(但し、mが0の場合はR22は水素原子では
    ない。)。〕 (3)下記一般式(3−1)で表される化合物 R31−COO−(AO)n−R32 (3−1) 〔式中、R31は水酸基を1つ以上有していてもよい炭素
    数11〜29の炭化水素基、R32は水素原子、水酸基を
    1つ以上有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素
    基、−COR33(R33は炭素数11〜23の炭化水素
    基)又は対イオン、AOは炭素数2〜4のオキシアルキ
    レン基、nは、アルキレンオキサイドの平均付加モル数
    であり、0〜5の数を表す。〕 (4)少なくとも2つの官能基を有する有機酸の前記官
    能基の少なくとも1つに1〜30の炭素原子を含む基が
    結合した有機酸誘導体 (5)グリセリン誘導体
  2. 【請求項2】 一般式(1−1)で表される化合物が、
    炭素数12〜24の1価アルコールである請求項1記載
    の農作物用品質向上剤。
  3. 【請求項3】 更に、前記(1)〜(5)の化合物以外
    の界面活性剤(B)、キレート剤(C)及び肥料(D)
    の少なくとも1つを含有する請求項1又は2記載の農作
    物用品質向上剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項記載の農作物
    用品質向上剤を農作物に供給することからなる農作物の
    品質向上方法。
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