JP2002264547A - 印刷用シート及び印刷シート - Google Patents

印刷用シート及び印刷シート

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JP2002264547A JP2001064380A JP2001064380A JP2002264547A JP 2002264547 A JP2002264547 A JP 2002264547A JP 2001064380 A JP2001064380 A JP 2001064380A JP 2001064380 A JP2001064380 A JP 2001064380A JP 2002264547 A JP2002264547 A JP 2002264547A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現場等にて臨機にインク情報を付与して印刷シ
ートとしそれを手作業にて被着体に破損なく容易に仮着
して焼付けて耐薬品性や耐熱性、耐候性や反射率等に優
れる焼成シートを形成できる取扱性に優れる印刷用シー
トの開発。 【解決手段】少なくとも無機粉末とケイ素含有バインダ
を用いた混合物をシート形態に保形してなるインク受容
層(11)の片面にセルロース系ポリマー層(12)を
有してなり、前記のケイ素含有バインダがトリメチルシ
ロキシケイ酸又は一般式:RSiO−(ただしRは化
合物基である。)にて表される一官能性のM単位と、S
i(O−)にて表される四官能性のQ単位との重合体
からなる印刷用シート(1)及びその印刷用シートのイ
ンク受容層に熱転写インク情報(3)を付与してなる印
刷シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、反射率と取扱性に優れて
管理ラベル等の形成に好適な焼付用の印刷用シート及び
それを用いた耐熱性に優れる熱転写式の印刷シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミニウム製品のアニール工程
やブラウン管の製造工程の如く高温雰囲気におかれる物
品の管理ラベルなどとして用いうる印刷シートとして
は、ガラス系グリーンシートにガラス粉末含有のインク
情報を付与して焼成により焼付るようにしたもの、ポリ
オルガノシロキサンにて無機粉末を保形したシートにイ
ンク情報を付与したものが知られていた(特開平7−3
34088公報、特願平8−228667号、特許第2
654735号、WO93/07844)。しかしなが
ら脆くて破損しやすく、斯かる印刷シートに粘着層を設
けてラベル等としそれを被着体に手作業にて接着するこ
とが困難な問題点があった。
【0003】
【発明の技術的課題】本発明は、現場等にて臨機にイン
ク情報を付与して印刷シートとしそれを手作業にて被着
体に破損なく容易に仮着して焼付けて耐薬品性や耐熱
性、耐候性や反射率等に優れる焼成シートを形成できる
取扱性に優れる印刷用シートの開発を課題とする。
【0004】
【課題の解決手段】本発明は、少なくとも無機粉末とケ
イ素含有バインダを用いた混合物をシート形態に保形し
てなるインク受容層の片面にセルロース系ポリマー層を
有してなり、前記のケイ素含有バインダがトリメチルシ
ロキシケイ酸又は一般式:RSiO−(ただしRは化
合物基である。)にて表される一官能性のM単位と、S
i(O−)にて表される四官能性のQ単位との重合体
からなることを特徴とする印刷用シート、及びその印刷
用シートのインク受容層に熱転写インク情報を付与した
ことを特徴とする印刷シートを提供するものである。
【0005】
【発明の効果】本発明による印刷用シートは、セルロー
ス系ポリマー層にてインク受容層が強力に保持され破損
しにくくて取扱性に優れており、かつ柔軟性にも優れて
そのインク受容層に熱転写方式等の適宜な方式でインク
情報を付与して多種多様な印刷シートを現場等にて臨機
に形成でき、それを被着体の曲面部等にも手作業にて破
損なく容易に接着させて加熱処理下に密着性よく簡便に
焼付ることができ、付与情報を良好に温存した焼成シー
トを形成することができる。
【0006】また形成された焼成シートは、焼成により
ケイ素含有バインダが変化して生成したシリカを介し強
固に焼結されて無機粉末を強力に結着保持し、耐薬品性
や耐熱性、耐候性や反射率等に優れており、例えばアル
ミニウム製品のアニール工程やブラウン管の製造工程等
の管理ラベルなどとして利用することができる。
【0007】
【発明の実施形態】本発明による印刷用シートは、少な
くとも無機粉末とケイ素含有バインダを用いた混合物を
シート形態に保形してなるインク受容層の片面にセルロ
ース系ポリマー層を有してなり、前記のケイ素含有バイ
ンダがトリメチルシロキシケイ酸又は一般式:RSi
O−(ただしRは化合物基である。)にて表される一官
能性のM単位と、Si(O−)にて表される四官能性
のQ単位との重合体からなるものであり、印刷シートは
斯かるインク受容層に熱転写インク情報を付与したもの
である。
【0008】前記の印刷用シートの例を図1に、印刷シ
ートの例を図2に示した。1が印刷用シートであり、1
1がインク受容層、12がセルロース系ポリマー層であ
る。また3が熱転写インク情報である。さらに2は必要
に応じて設けられる粘着層で、21はセパレータであ
り、4は被着体である。なお図2では印刷シートを被着
体4に粘着層2を介して仮着した状態を示しており、焼
成後の焼成シートではそのセルロース系ポリマー層12
と粘着層2が消失した状態で被着体に焼付られたものと
なる。
【0009】印刷用シートは、片面にセルロース系ポリ
マー層を有するインク受容層がシート形態で存在すれば
よく、従って適宜な形態に形成することができる。ちな
みにその例としては図例の如くシートのセルロース系ポ
リマー層12の側に粘着層2を有する形態、インク受容
層の形成材を繊維布や不織布等の有孔基材などに含浸さ
せてインク受容層11を形成した形態などがあげられ
る。その有孔基材等は、例えばポリエステルやポリイミ
ド、フッ素樹脂やポリアミド等からなるポリマーの如く
加熱処理時に消失するもので形成されていてもよいし、
ガラスないしセラミックや金属の如く加熱処理により消
失しないもので形成されていてもよい。
【0010】インク受容層の形成には少なくとも無機粉
末とケイ素含有バインダが用いられる。その無機粉末
は、耐熱性の向上(通常約500℃以下、好ましくは約
800℃以下)と印刷シートの地色を形成するためのも
のである。従って金属粉やセラミック粉などの適宜なも
のを用いることができる。無機粉末の粒径は、50μm
以下、就中0.05〜20μmが一般的であるがこれに
限定されない。なお無機粉末をマイカの如き薄片母体に
付着させてフレーク状の粉末として配合することは、反
射率ないし隠蔽力(被着体の地色の隠蔽)の向上に有効
である。
【0011】一般に用いられる無機粉末の例としては、
シリカやチタニア、アルミナや亜鉛華、ジルコニアや酸
化カルシウム、マイカやチタン酸カリウム、ホウ酸アル
ミニウムなどの白色物があげられる。また印刷シートを
加熱処理する際の温度以下で酸化されて斯かる酸化物型
の白色系セラミックとなる炭酸塩や硝酸塩や硫酸塩の如
き金属化合物などもあげられる。就中チタン酸カリウム
やホウ酸アルミニウムの如く針状結晶物であるものが白
色度や焼結強度等の点より好ましく用いうる。
【0012】また酸化マンガン・アルミナ、酸化クロム
・酸化錫、酸化鉄、硫化カドミウム・硫化セレン等の赤
色物、酸化コバルト、ジルコニア・酸化バナジウム、酸
化クロム・五酸化二バナジウム等の青色物、酸化クロム
・酸化コバルト・酸化鉄・酸化マンガンやクロム酸塩、
過マンガン酸塩等の黒色物、ジルコニウム・珪素・プラ
セオジム、バナジウム・錫、クロム・チタン・アンチモ
ン等の黄色物、酸化クロム、コバルト・クロム、アルミ
ナ・クロム等の緑色物、アルミニウム・マンガン、鉄・
珪素・ジルコニウム等の桃色物なども無機粉末の例とし
てあげられる。
【0013】ケイ素含有バインダとしてはトリメチルシ
ロキシケイ酸又は一般式:RSiO−にて表される一
官能性のM単位と、Si(O−)にて表される四官能
性のQ単位との重合体(MQレジン)からなる、例えば
シリコーン系粘着剤のタッキファイアーなどとして公知
の適宜なものを用いうる。なお前記一般式におけるRは
例えば、メチル基やエチル基やプロピル基の如き脂肪族
炭化水素基やフェニル基の如き芳香族炭化水素基、ビニ
ル基の如きオレフィン基等の有機基、又はビドロキシル
基の如き加水分解可能な基などの適宜な構造単位を有す
る化合物基であってよい。好ましく用いうるケイ素含有
バインダは、保形力に優れるものである。
【0014】インク受容層の形成は例えば、無機粉末と
ケイ素含有バインダのそれぞれ1種又は2種以上を必要
に応じ有機溶剤等を用いてボールミル等で混合し、その
混合液を適宜な方式で必要に応じ有孔基材やセパレータ
の如き支持材の上に展開して乾燥させる方法などにより
行うことができる。その場合、無機粉末とケイ素含有バ
インダの使用割合は、印刷用シートの取扱性や印刷シー
トの強度、焼成シートの強度や隠蔽力などに応じて適宜
に決定しうる。一般にはケイ素含有バインダ100重量
部あたり10〜500重量部、就中20〜200重量
部、特に40〜100重量部の無機粉末が用いられる。
【0015】インク受容層の形成に際しては柔軟性や耐
薬品性、保形力やインク定着性の向上などを目的に、例
えばシリコーンゴムやセルロース系ポリマー、炭化水素
系ポリマーやビニル系ないしスチレン系ポリマー、アセ
タール系ポリマーやブチラール系ポリマー、アクリル系
ポリマーやポリエステル系ポリマー、ウレタン系ポリマ
ーや繊維素系ポリマー、各種のロウないしワックス等の
有機化合物などを必要に応じて配合することができる。
斯かる必要に応じての配合剤は、それぞれ1種又は2種
以上を用いうる。
【0016】柔軟性や保形力、耐薬品性の向上などには
シリコーンゴムの併用が特に好ましい。そのシリコーン
ゴムとしては適宜なものを用いることができ特に限定は
ない。フェノール変性物やメラミン変性物、エポキシ変
性物やポリエステル変性物、アクリル変性物やウレタン
変性物等の各種変性シリコーンゴムなども用いうる。好
ましく用いうるシリコーンゴムは、保形力や柔軟性に優
れるものである。
【0017】シリコーンゴムの使用量は、耐薬品性の向
上性などの点よりケイ素含有バインダ100重量部あた
り1〜1000重量部、就中5〜500重量部、特に1
0〜200重量部が好ましい。なおシリコーンゴムを併
用する場合、上記した無機粉末の使用割合は、ケイ素含
有バインダとシリコーンゴムの合計量に基づくことが印
刷用シートの取扱性や印刷シートの強度、焼成シートの
強度や隠蔽力などの点より好ましい。
【0018】一方、熱転写方式によるインクの定着性や
印刷用シートの強度向上などの点よりはエチルセルロー
スの如きセルロース系ポリマーを併用することが特に好
ましい。シリコーンゴム以外の上記した有機化合物の使
用量は、ケイ素含有バインダ100重量部あたり、ある
いはシリコーンゴム併用の場合にはそれらの合計100
重量部あたり1〜1000重量部、就中5〜200重量
部、特に10〜100重量部が一般的であるがこれに限
定されない。
【0019】なお上記したインク受容層形成用の混合液
の調製に必要に応じて使用する有機溶剤としては適宜な
ものを用いうる。一般にはトルエンやキシレン、ブチル
カルビトールや酢酸エチル、ブチルセロソルブアセテー
トやメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど
が用いられる。混合液は、限定するものではないが展開
性等の点より固形分濃度が5〜85重量%となるように
調製することが好ましい。その調製に際しては必要に応
じて分散剤や可塑剤や助燃剤などの適宜な添加剤を配合
することができる。
【0020】混合液の展開方式は、任意であるが例えば
ドクターブレード法やグラビアロールコータ法等の層厚
制御性に優れる方式が好ましい。消泡剤を併用するなど
して展開層中に気泡が残らないよう十分に脱泡処理する
ことが好ましい。形成するインク受容層の厚さは、適宜
に決定しうるが一般には1μm〜5mm、就中10μm〜1
mm、特に20〜200μmとされる。
【0021】図例の如くインク受容層11の片面に設け
るセルロース系ポリマー層12は、印刷用シートの取扱
性の向上を目的とし、これにより熱転写インク情報を付
与して印刷シートとしたのち粘着層等を介してそれを手
作業にて破損なく被着体に接着処理することができる。
また斯かるセルロース系ポリマー層による補強は、焼成
処理にて被着体に強固に焼付できるようにすることを目
的とする。
【0022】すなわち印刷用シートは、そのまま又はそ
れに情報を付与した印刷シートとして被着体に接着して
加熱し、加熱処理下に斯かる印刷用シートないし印刷シ
ートを焼成してその焼成シート(加熱処理体)を被着体
に焼付るものであるが、その焼付時に印刷用シートにお
けるセルロース系ポリマー層や必要に応じての粘着層等
の有機成分は消失する。その場合に当該層をセルロース
系ポリマーにて形成することにより前記の焼付を良好に
行うことができて、被着体に強固に固着させることがで
きる。セルロース系ポリマー以外の層では剥離現象を生
じて被着体への焼付が困難となる。
【0023】前記のセルロース系ポリマーとしては、補
強性と焼付性の両立性等の点よりエチルセルロースが好
ましく用いられ、特にインク受容層にエチルセルロース
を配合した場合にはそれと同一組成のものが好ましく用
いられる。セルロース系ポリマー層の形成は、上記した
インク受容層形成用の混合液を展開する際の支持材とし
てセルロース系ポリマーフィルムを用いる方式やセルロ
ース系ポリマーの溶液をインク受容層上に塗工して乾燥
皮膜とする方式などの適宜な方式にて行うことができ、
その厚さは高速焼成性や補強効果等の点より1〜100
μm、就中3〜70μm、特に5〜40μmが好ましい。
【0024】印刷用シートは、加熱による分解ガスのス
ムーズな揮散などを目的にポーラスな形態とすることも
できる。ちなみに仮着用の粘着層を設けた場合などには
その加熱による分解ガスで印刷シートが膨らむときがあ
り、ポーラスな印刷用シートとすることでそれを予防す
ることができる。ポーラスな印刷用シートの形成は例え
ば、パンチング方式等で印刷用シートに微細な孔を多数
形成する方法などの適宜な方法にて行うことができる。
【0025】印刷用シートは、そのまま又はそれに情報
を付与した印刷シートとして被着体に焼付る用途に好ま
しく用いうる。その焼付処理に際しては印刷用シートに
被固着物を付設し、これを加熱して当該加熱処理体を介
し被固着物を被着体に固着する方法も採ることができ
る。
【0026】印刷用シート又は印刷シートは、それ自体
の粘着力にて被着体に仮着しうる場合もあるがその仮着
力の向上等を目的に必要に応じて図例の如く粘着層2を
設けることもできる。粘着層は、印刷用シート等を被着
体に仮着して加熱処理に供するまでの適宜な段階で設け
ることができる。従って印刷用シートに情報を付与して
印刷シートとする前に予め設けうる、印刷シートとした
のちに設けることもできる。なお図例の如く粘着層は、
印刷用シートにおけるセルロース系ポリマー層の側に設
けられる。
【0027】粘着層の形成には、例えばゴム系やアクリ
ル系、シリコーン系やビニルアルキルエーテル系の粘着
剤などの適宜な粘着性物質を用いうる。粘着層の付設
は、ドクターブレード法やグラビアロールコータ法等の
適宜な塗工方法で粘着性物質を印刷用シートないし印刷
シートの所定面に塗工する方式や、前記に準じてセパレ
ータ上に設けた粘着層を印刷用シート等の所定面に移着
する方式などの適宜な方式で行うことができる。
【0028】粘着層の厚さは、被着体等の使用目的など
に応じて決定しうるが一般には1〜500μm、就中5
〜200μm、特に10〜50μmとされる。また粘着層
は、加熱処理時の分解ガスのスムーズな揮散などを目的
にロータリースクリーン法などの適宜な塗工方法にて点
在状態に設けることもできる。なお設けた粘着層に対し
ては、それを被着体に仮着するまでの間、セパレータ等
で被覆して汚染等を防止することが好ましい。印刷用シ
ートないし印刷シートの被着体への仮着にはロボットな
どによる自動接着方法なども採りうるが、本発明は手作
業による接着方法等の過酷な取扱に耐えるようにしたも
のである。
【0029】印刷シートの形成は、印刷用シートにイン
ク情報や孔又は凹凸からなる彫刻情報を付与する方式や
印刷用シートを適宜な形態に打抜く方式などの適宜な方
式にて行いうる。前記の情報要素を複合させたものやそ
の他の種々の方式で形成した情報の複合情報を有するも
のなどからなる印刷シートも形成することができる。
【0030】前記のインク情報は、手書き方式やパター
ンマスクを介しての塗布方式、転写紙に設けたパターン
の転写方式やプリンタによる形成方式などの適宜な印刷
方式にて印刷用シートのインク受容層に付与することが
できる。就中プリンタ、特に熱転写プリンタによる印刷
方式が任意なインク情報を臨機に、かつ精度よく、しか
も効率的に付与できる点などより好ましい。
【0031】インクとしては顔料等の着色剤、就中、無
機系等の耐熱性の着色剤を用いた適宜なものを用いるこ
とができ、加熱処理による定着力の向上などを目的にガ
ラスフリットなどを含有していてもよい。熱転写プリン
タ等に適用するための印字リボンの如きインクシートは
例えば、斯かるインクにワックスやポリマー等のバイン
ダを添加してフィルムや布等からなる支持基材に保持さ
せることにより得ることができる。従って熱転写方式等
にて公知のインクやそのインクシートを用いて熱転写イ
ンク情報を形成することができる。
【0032】付与するインク情報は、任意であり、例え
ば印字情報や絵柄パターン、バーコードパターンなどの
適宜なインク情報を付与してよい。なお管理ラベル等の
識別ラベルを形成する場合などには、加熱処理後におけ
る焼成シートとインク情報とに良好なコントラスト、な
いし色調の相違が形成されるようにすることが好まし
い。印刷用シートにインク情報ないし形態を付与する段
階は、印刷用シートを被着体に仮着する前後のいずれで
あってもよい。プリンタによりインク情報を形成する場
合には予めインク情報を付与した印刷シートとして、そ
れを被着体に仮着する方式が通例である。
【0033】被着体に仮着した印刷用シートないし印刷
シートの加熱処理は、被着体の耐熱性などに応じて適宜
な加熱条件で行うことができる。一般には1200℃以
下、就中200〜650℃、特に350〜550℃の加
熱温度とされる。加熱処理によりセルロース系ポリマー
層や粘着層等の有機成分は消失しつつ、インク受容層を
形成するケイ素含有バインダ等がインク情報と融和しつ
つ硬化し、焼成シート化して被着体に焼付(固着)られ
る。
【0034】本発明による印刷用シートないし印刷シー
トは、例えば陶磁器やガラス製品、セラミック製品や金
属製品、琺瑯製品等の種々の物品への絵付け、着色ない
し色別情報やバーコード等からなる識別マークの付与な
どの種々の目的に好ましく用いうる。就中、熱硝酸への
浸漬にも耐えてそのインク情報を良好に保持する等の優
れた耐薬品性を有することなどより、例えばアルミニウ
ム製品のアニール工程や、ブラウン管の製造からそれを
リサイクルしてリワーク部品を回収するまでの管理ラベ
ルの形成などに好ましく用いうる。なお被着体は、平板
形態や容器等の曲面形態などの任意な形態を有するもの
であってよい。
【0035】
【実施例】実施例1 MQレジン130部(重量部、以下同じ)及び重量平均
分子量が約30万のシリコーンゴム30部(いずれも信
越化学工業社製)、チタン酸カリウム80部、エチルセ
ルロース60部をトルエンにて均質に混合し、その分散
液を厚さ75μmのポリエステルフィルム上にドクター
ブレード法にて塗工し乾燥させて厚さ60μmのインク
受容層を形成し、そのインク受容層上に前記と同一組成
のエチルセルロースの10重量%トルエン溶液をドクタ
ーブレード法にて塗工し乾燥させて厚さ20μmの層を
形成して印刷用シートを得た。
【0036】一方、重量平均分子量が約100万のポリ
ブチルアクリレート100部を含むトルエン溶液をシリ
コーン系剥離剤で処理した厚さ70μmのグラシン紙か
らなるセパレータ上にドクターブレード法にて塗工し乾
燥させて厚さ20μmの粘着層を形成し、それを前記の
エチルセルロース面に接着してポリエステルフィルムを
剥離し、粘着層付きの印刷用シートとした。
【0037】ついで前記印刷用シートのインク受容層
に、金属酸化物系黒色顔料とビスマスガラスを含有する
ワックス系インクを保持した市販のインクリボンと熱転
写プリンタを用いてバーコードからなる熱転写インク情
報を付与し印刷シートを得た。
【0038】実施例2 チタン酸カリウムに代えて、ホウ酸アルミニウムを用い
たほかは実施例1に準じて、印刷用シートと印刷シート
を得た。
【0039】比較例1 インク受容層の裏面に設けたエチルセルロース層をポリ
エステル層に代えたほかは実施例1に準じて、印刷用シ
ートと印刷シートを得た。
【0040】比較例2 エチルセルロース層を設けないほかは実施例1に準じ
て、印刷用シートと印刷シートを得た。
【0041】評価試験 実施例、比較例で得た印刷シートをそれよりセパレータ
を剥がしてその粘着層を介し手作業にてアルミニウム板
に仮着し、530℃で30分間加熱処理(空気中)し、
白色地の上に黒色のバーコードからなるインク情報を鮮
明な状態で有する焼成シートが焼付固着したアルミニウ
ム板を得、その場合の印刷シートの強度、焼成シートの
焼結強度及び反射率を調べた。なお前記の加熱処理によ
り印刷用シートにおけるエチルセルロース層や粘着層等
の有機成分は焼失した。また焼成シートは、MQレジン
又は/及びシリコーンゴムがシリカに変質して硬化物と
して残存したものであった。
【0042】また前記した印刷シートの強度(シート強
度)は、次の基準で評価した。 良好:手による通常の仮着作業において破損の発生なく
取扱えた場合。 脆い:前記作業で破損が生じた場合。
【0043】さらに焼成シートの焼結強度は、焼成シー
トの表面を綿布で擦りインク情報の定着力、及びアルミ
ニウム板との固着力を調べ、次の基準で評価した。 良好:焼成シートの脱落なく、インク情報が試験前と同
じ判読性を維持した場合。 剥離:焼成過程でシートがアルミニウム板より剥がれて
焼付不良となった場合。
【0044】加えて焼成シートの反射率は、焼成シート
の白色地における反射率を波長400〜800nmの光に
ついて調べた。
【0045】前記の結果を次表に示した。 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 シート強度 良好 良好 良好 脆い 焼結強度 良好 良好 剥離 良好 反射率(%) 80 50 測定不可 80
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷用シート例の断面図
【図2】印刷シート例の断面図
【符号の説明】 1:印刷用シート(11:インク受容層 12:セルロ
ース系ポリマー層) 2:熱転写インク情報 3:粘着層 4:被着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 甲斐 誠 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 Fターム(参考) 2H111 CA03 CA04 CA23 CA30 CA31 CA42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも無機粉末とケイ素含有バイン
    ダを用いた混合物をシート形態に保形してなるインク受
    容層の片面にセルロース系ポリマー層を有してなり、前
    記のケイ素含有バインダがトリメチルシロキシケイ酸又
    は一般式:R SiO−(ただしRは化合物基であ
    る。)にて表される一官能性のM単位と、Si(O−)
    にて表される四官能性のQ単位との重合体からなるこ
    とを特徴とする印刷用シート。
  2. 【請求項2】 請求項1において、無機粉末が針状結晶
    物である印刷用シート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、セルロース系
    ポリマー層がエチルセルロースからなり、インク受容層
    がシリコーンゴム及びセルロース系ポリマーの少なくと
    も一方を含有する印刷用シート。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、シートのセルロ
    ース系ポリマー層側に粘着層を有する印刷用シート。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の印刷用シートのイ
    ンク受容層に熱転写インク情報を付与したことを特徴と
    する印刷シート。
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