JP2002263658A - パルス通電抗菌方法 - Google Patents

パルス通電抗菌方法

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JP2002263658A
JP2002263658A JP2001070543A JP2001070543A JP2002263658A JP 2002263658 A JP2002263658 A JP 2002263658A JP 2001070543 A JP2001070543 A JP 2001070543A JP 2001070543 A JP2001070543 A JP 2001070543A JP 2002263658 A JP2002263658 A JP 2002263658A
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Japan
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electrode
bacteria
electrodes
antimicrobial
voltage
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Application number
JP2001070543A
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English (en)
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Toshihiko Oya
利彦 大家
Tetsuo Yano
哲夫 矢野
Akihiro Uchiumi
明博 内海
Hideki Obika
秀樹 小比賀
Michifumi Yoneda
理史 米田
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2303/00Specific treatment goals
    • C02F2303/04Disinfection

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩水のような電解質を含む水中に存在する細
菌類の増殖を、少ない電力消費で、しかも有毒ガスの発
生を伴うことなく、効率的に抑制する方法を提供する。 【解決手段】 細菌類を含む水に接する処理対象面に抗
菌用電極を配置し、それに対向してもう一方の電極を配
置し、電極間に電圧を印加して処理対象面に付着する細
菌を減少させる通電抗菌方法において、パルス電圧を一
定の間隔で正方向及び負方向に切り換えながら印加す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、殺菌剤や静菌剤の
ような薬剤を用いることなく、通電によって細菌類の増
殖を抑制する方法についての改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、食品や飲料中に存在する有害
細菌の除去や、器具、装置の消毒などには、主として種
々の殺菌剤、静菌剤、消毒剤を用いて細菌を殺滅した
り、その増殖を抑制する化学的、生理的な処理が行われ
ている。しかしながら、殺菌剤や静菌剤は、人体に対し
ても悪影響を与えるものが多く、その使用が制限される
傾向があるし、アルコール、オゾン、塩素などによる消
毒、滅菌においても、環境汚染などの事後処理について
配慮しなければならないという問題がある。
【0003】また、放射線技術の急速な発展に伴って、
これを用いる除菌方法も開発されているが、この方法は
特殊な設備を必要とする上に、対象物に対する品質の損
傷を伴うことから、目下のところプラスチック器材の消
毒に用いられているだけであり、食品に対しては、品質
の変化、毒性物質の副生などの危険性からその適用範囲
が著しく制限されている。
【0004】さらに、最近に至り、超音波、超高圧、電
気的衝撃などによる物理的な殺菌方法も提案されている
が、経済的な問題や対象物の品質低下、損傷などの問題
が解決されないため、実用化には至っていない。
【0005】その他、細菌類を含む水中に、抗菌用電極
と対向電極を配置し、両電極間に連続的に電圧を印加
し、細菌類の増殖を抑制する、いわゆる通電抗菌方法も
提案されている。しかしながら、この方法は、完全殺菌
するためには、特殊な電極を用いなければならない上
に、多大の電力を必要とするという欠点がある。しか
も、塩水のような塩化物を含む水を処理する場合には、
さらに電力消費量が増大する上に、塩素ガスのような有
毒ガスを発生し、自然環境をそこなうという欠点を伴
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、塩水のような電解質を含む水中に存在す
る細菌類の増殖を、少ない電力消費で、しかも有毒ガス
の発生を伴うことなく、効率的に抑制する方法を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、通電によ
り水中の細菌類の増殖を効率よく抑制するための方法を
開発するために鋭意研究を重ねた結果、海水に対し、応
答性の高い電源を用いて、電圧を短いパルス電圧として
印加した場合に、塩素ガスの生成を抑えながら、少ない
電力の消費量で細菌類の増殖を阻止できることを見出
し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明は、細菌類を含む水に接
する処理対象面に抗菌用電極を配置し、それに対向して
もう一方の電極を配置し、電極間に電圧を印加して処理
対象面に付着する細菌を減少させる通電抗菌方法におい
て、パルス電圧を一定の間隔で正方向及び負方向に切り
換えながら印加することを特徴とするパルス通電抗菌方
法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に添付図面に従って、本発明を
詳細に説明する。図1は、本発明方法を実施するのに好
適な装置の1例の構成図であって、コンピュータ1の処
理により波形発生器2から出力される出力信号は高速バ
イポーラ電源3により増幅され、パルス電圧6として抗
菌用電極4及び対向電極5に印加される。上記の高速バ
イポーラ電源3は高い応答性を有するため、これらの電
極4及び5の間では、短時間で正負の切り換えがなされ
る。この際の電圧パルスピーク値は正方向で0.5〜5
Vの範囲、負方向で0.4〜4Vの範囲が好ましい。パ
ルス幅としては、正負ともに500μs以下が用いられ
る。
【0010】本発明方法においては、塩水を用いた場合
でも、印加電圧のパルス幅を、例えば100μsのよう
に小さくすることにより、従来の通電方法よりも高い電
圧まで塩素ガスの発生を抑制することができる。本発明
方法における単位時間当りのパルス数は、コンピュータ
1からの外部信号によって設定されるが、所望ならば手
動による設定も可能である。
【0011】前記の抗菌用電極4及び対向電極5は、導
電性を有し、かつ自己保形が可能な機械的強度及び使用
電位領域における、ある程度の耐食性をもつものであれ
ばどのようなものでもよく、特に制限はない。通常、金
属、合金、金属間化合物、人造黒鉛、炭素、遷移金属酸
化物、複合遷移金属酸化物、炭化物、ホウ化物、窒化
物、リン化物、硫化物、各種半導体などが用いられる。
【0012】金属電極の例としては、Al、Ti、N
b、Ta、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、O
s、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn及びこれらの
合金を挙げることができる。また、遷移金属酸化物電極
の例としては、TiO、VO、V 23、MoO2、Re
2、ReO3、RuO2、RhO2、OsO2、IrO2
どを挙げることができる。
【0013】特に耐食性が要求される場合には、Pt、
Ir、Os、Pd、Rh、Auなどの貴金属電極や、F
e、Ni、Cuなどの基体上に白金、金などの金属や、
TiNのような耐食性化合物を被覆した複合電極が用い
られる。
【0014】本発明方法においては、セラミックスやプ
ラスチックのような絶縁性材料で形成された貯蔵容器や
輸送パイプの内壁に、前記の電極用材料からなる導電性
薄膜を被覆し、電極として使用することもできる。
【0015】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。
【0016】実施例1 プラスチック製容器の対向側壁に、イオンプレーティン
グにより窒化チタンを被覆したステンレス鋼板からなる
電極と、工業用純銅板からなる電極とを取り付け、この
容器に海水4リットルを満たし、両電極間にパルス幅1
00μsで、正側ピーク0.8V、負側ピーク0.64
Vの電圧を1秒間1000パルスで印加し、7日間処理
した。この場合の通電時間は、全処理時間の5分の1で
あった。次いで、窒化チタン被覆ステンレス鋼板からな
る電極を海水中から取り出し、その表面に付着した液を
寒天培地に転写して24時間培養したのち、その培地表
面の状態を観察した。その状態の写真を図2に示す。こ
の図から分るように、培地表面には全く細菌コロニーは
形成されていない。
【0017】比較例 実施例1において、両電極間に電圧を印加せずに7日間
処理したのち、電極付着液を同様にして寒天培地に転写
し、24時間培養した。その培地表面の状態の写真を図
3に示す。この図から分るように、培地表面には、ほぼ
全面にわたって細菌コロニーが認められる。
【0018】実施例2 実施例1における正側のパルスピークを、1.1Vに上
昇させ、同様の実験を繰り返したところ、この電圧は、
窒化チタンの塩素ガス発生電位を越えているにもかかわ
らず、塩素ガスの発生は認められなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、化学薬品を用いること
なく、単に通電するという簡単な操作で、塩水、淡水、
その他の水溶液に接する面及び水溶液中の細菌の増殖を
効率的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法に用いる装置の1例を示す構成
図。
【図2】 実施例で得た電極表面に対して転写し、培養
した培地表面の写真。
【図3】 比較例で得た電極表面に対して転写し、培養
した培地表面の写真。
【符号の説明】
1 コンピュータ 2 波形発生器 3 高速バイポーラ電源 4 抗菌用電極 5 対向電極 6 パルス電圧 7 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内海 明博 香川県高松市林町2217番14 経済産業省産 業技術総合研究所四国工業技術研究所内 (72)発明者 小比賀 秀樹 香川県高松市林町2217番14 経済産業省産 業技術総合研究所四国工業技術研究所内 (72)発明者 米田 理史 香川県高松市林町2217番14 経済産業省産 業技術総合研究所四国工業技術研究所内 Fターム(参考) 4C058 AA20 AA21 BB02 DD05 EE26 4D061 DA04 DB01 EA02 EB07 EB27 EB28 EB29 EB30 EB31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細菌類を含む水に接する処理対象面に抗
    菌用電極を配置し、それに対向してもう一方の電極を配
    置し、電極間に電圧を印加して処理対象面に付着する細
    菌を減少させる通電抗菌方法において、パルス電圧を一
    定の間隔で正方向及び負方向に切り換えながら印加する
    ことを特徴とするパルス通電抗菌方法。
  2. 【請求項2】 単位時間当りのパルス数及び電圧印加時
    間を変化して抗菌能力を調整するパルス通電抗菌方法。
  3. 【請求項3】 細菌類を含む水が海水である請求項1又
    は2記載のパルス通電抗菌方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007090333A (ja) * 2005-08-30 2007-04-12 Okayama Prefecture 塩水処理方法
JP2020513205A (ja) * 2017-02-23 2020-05-07 ゲオデジック イノヴェーションズ エスエル 電気穿孔法を使用する水殺菌用システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007090333A (ja) * 2005-08-30 2007-04-12 Okayama Prefecture 塩水処理方法
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