JP2002261238A - 半導体集積回路の静電気保護装置およびそれを用いた静電気保護回路ならびにその製造方法 - Google Patents

半導体集積回路の静電気保護装置およびそれを用いた静電気保護回路ならびにその製造方法

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JP2002261238A JP2001053223A JP2001053223A JP2002261238A JP 2002261238 A JP2002261238 A JP 2002261238A JP 2001053223 A JP2001053223 A JP 2001053223A JP 2001053223 A JP2001053223 A JP 2001053223A JP 2002261238 A JP2002261238 A JP 2002261238A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電気保護装置のホールディング電圧が半導
体集積回路の電源電圧以上に調整でき、静電気保護装置
のラッチアップを防止する。 【解決手段】 p型基板1内のp型ウェル層2と、p型
ウェル層2に隣接したn型ウェル層8と、p型ウェル層
2上のp型カソードゲート高濃度不純物領域18と、p
型カソードゲート高濃度不純物領域18と第1素子分離
絶縁体3aによって分離されて、p型ウェル層2上に設
けられた第2素子分離絶縁体3bおよび第1素子分離絶
縁体3aの間に形成されたn型カソード高濃度不純物領
域6と、n型ウェル層8上のn型アノードゲート高濃度
不純物領域12と、n型アノードゲート高濃度不純物領
域12と第4素子分離絶縁体3dによって分離されて、
n型ウェル層8上に設けられた第3素子分離絶縁体3c
および第4素子分離絶縁体3dの間に形成されたp型ア
ノード高濃度不純物領域11と、を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部から半導体集
積回路への静電気流入現象または帯電した半導体集積回
路から外部への静電気放出現象によって、半導体集積回
路が破壊されることを防止する半導体集積回路の静電気
保護装置およびそれを用いた静電気保護回路ならびにそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路は、取り扱いに際して、
帯電した人体、製造装置等から静電気が半導体集積回路
に流入するおそれがある。また、半導体集積回路の搬送
工程において、摩擦によって帯電した半導体集積回路
が、外部の導体に接触した際に静電気を放出するおそれ
もある。このように半導体集積回路に対する静電気の流
入および流出によって、瞬時に過電流が半導体集積回路
内を流れると、半導体集積回路の内部では、過電流によ
るジュール熱が生じて、配線溶断、接合破壊、絶縁膜破
壊等が発生し、半導体集積回路が破壊されるおそれがあ
る。
【0003】このような静電気放電による半導体集積回
路の破壊を防止するためには、通常、半導体集積回路の
外部端子と内部回路との間に、静電気の迂回回路を形成
する静電気保護装置が設けられる。
【0004】静電気保護装置は、通常、電流制限素子、
および、電圧クランプ素子を組み合わせて構成される。
電流制限素子は、半導体集積回路の内部を瞬時に流れる
過電流を制限するものであり、拡散抵抗、ポリシリコン
抵抗等が使用される。電圧クランプ素子は、半導体集積
回路の内部に印加される過電圧を抑制するものであり、
ダイオード、サイリスタ、MOS型トランジスタ、バイ
ポーラトランジスタ等が使用される。
【0005】電圧クランプ素子としてのサイリスタは、
単位素子幅当たりに対して大きな電流を流すことができ
るために、半導体集積回路内における静電気保護素子の
占有面積を小さくできる利点がある。
【0006】サイリスタを用いた静電気保護回路の例と
しては、特開2000−138295号公報に開示され
ている。その概略構成を図16に示す。
【0007】図16は、その公報に開示された静電気保
護回路の構成例を示す模式図である。この静電気保護回
路は、電圧供給線と基準電圧線との間に、静電気保護装
置27が設けられている。静電気保護装置27のアノー
ド端子24は、電源供給線34に接続されており、静電
気保護装置27のカソード端子25およびカソードゲー
ト端子26は、基準電圧線35に接続されている。静電
気保護装置27によって静電気から保護される半導体集
積回路36は、静電気保護装置27と並列になるよう
に、電源供給線34と基準電圧線35との間に接続され
ている。
【0008】図16に示す静電気保護回路において、電
源供給端子37を通して電源供給線34に静電気放電に
よる過電圧が印加された場合には、静電気保護装置27
内のサイリスタがON状態となり、電源供給線34と基
準電圧線35との間に、静電気保護装置27を介した低
抵抗の迂回回路が形成される。これにより、静電気放電
による過電圧が静電気保護装置27によって抑制され、
半導体集積回路36の破壊が防止される。
【0009】図17は、静電気保護回路を構成するサイ
リスタを使用した静電気保護装置27の構造図である。
この静電気保護装置27は、p型基板1内に設けられた
n型ウェル層8を有している。n型ウェル層8上には、
p型アノード高濃度不純物領域11およびn型アノード
ゲート高濃度不純物領域12が素子分離絶縁体3によっ
て分離された状態で積層されており、また、n型ウェル
層8上には、トリガーダイオードEを構成するカソード
であるn型高濃度不純物領域10が、p型アノード高濃
度不純物領域11と素子分離絶縁体3によって分離され
た状態で積層されている。トリガーダイオードEは、サ
イリスタの内部回路に印加される過電圧を抑制するため
に設けられており、サイリスタの動作開始電圧であるト
リガー電圧を低減する。n型ウェル層8から離れてp型
カソードゲート高濃度不純物領域18とn型カソード高
濃度不純物領域6とが素子分離絶縁体3によって分離さ
れた状態で積層されている。n型カソード高濃度不純物
領域6は、トリガーダイオードEを構成するアノードで
あるp型高濃度不純物領域9と、素子分離絶縁体3によ
って分離されている。p型高濃度不純物領域9は、p型
基板1内に設けられたn型ウェル層8の上面およびp型
基板1の上面間にわたって積層されている。
【0010】p型アノード高濃度不純物領域11、n型
アノードゲート高濃度不純物領域12、p型カソードゲ
ート高濃度不純物領域18およびn型カソード高濃度不
純物領域6の表面上には、それぞれシリサイド層13が
素子分離絶縁体3によってそれぞれ相互に分離された状
態で積層されている。各シリサイド層13および各素子
分離絶縁体3上には、全面にわたって層間絶縁体20が
積層されている。
【0011】p型アノード高濃度不純物領域11および
n型アノードゲート高濃度不純物領域12上に、それぞ
れ積層された各シリサイド層13は、層間絶縁体20上
に設けられたメタル21と、各シリサイド層13上の層
間絶縁体20内に、それぞれ設けられたコンタクト部1
9を介して、接続されている。n型カソード高濃度不純
物領域6上に設けられたシリサイド層13は、層間絶縁
体20上に設けられたメタル22と、シリサイド層13
上の層間絶縁体20内に設けられたコンタクト部19を
介して接続されている。p型カソードゲート高濃度不純
物領域18上に設けられたシリサイド層13は、層間絶
縁体20上に設けられたメタル23と、シリサイド層1
3上の層間絶縁体20内に設けられたコンタクト部19
を介して接続されている。
【0012】トリガーダイオードEは、n型ウェル層8
上面とp型基板1の上面間にわたって形成されたアノー
ドであるp型高濃度不純物領域9と、n型ウェル層8の
上部に形成されているカソードであるn型高濃度不純物
領域10とを有しており、アノードであるp型高濃度不
純物領域9およびカソードであるn型高濃度不純物領域
10の間にn型ウェル層8が設けられている。n型ウェ
ル層8上と、n型ウェル層8に隣接したp型高濃度不純
物領域9およびn型高濃度不純物領域10の一部の領域
上には、半導体集積回路のMOSトランジスタのゲート
部分を構成するゲート酸化膜17、ポリシリコン層1
6、シリサイド層14が、順番に、層間絶縁体20内に
て積層されており、それらの各側面を覆うようにゲート
側壁絶縁体15が形成されている。
【0013】半導体集積回路のMOSトランジスタのゲ
ート部分が形成されていないp型高濃度不純物領域9お
よびn型高濃度不純物領域10のそれぞれの上部には、
シリサイド層13が形成されている。トリガーダイオー
ドEは、ゲート側壁絶縁体15の表面には、シリサイド
層が形成されていないので、アノードであるp型高濃度
不純物領域9とカソードであるn型高濃度不純物領域1
0とがシリサイド層によって電気的に短絡しない構造と
なっている。
【0014】また、サイリスタを用いた静電気保護回路
の他の例としては、特開平9−266284号公報に開
示されており、その回路図を図18に示す。
【0015】図18は、バイポーラ/BiCMOS装置
のための静電気保護回路であり、サイリスタのトリガー
電圧を低減するために、ツェナーダイオード50を用い
ている。
【0016】ツェナーダイオード50は、カソード端子
が電源供給線34に接続され、アノード端子が基準電圧
線35に接続されており、ツェナーダイオード50と並
列にサイリスタ58が接続されている。
【0017】サイリスタ58は、pnpトランジスタ5
6およびnpnトランジスタ53を有しており、npn
トランジスタ53のコレクタ端子(Cn)は、抵抗52
と抵抗51とを介して電源供給線34に接続されてい
る。npnトランジスタ53のエミッタ端子は、基準電
圧線35に接続され、npnトランジスタ53のベース
端子は、pnpトランジスタ56のコレクタ端子に接続
されている。npnトランジスタ53のベース端子と基
準電圧線35との間には、npnトランジスタ53のベ
ース電圧を与えるベース抵抗57が接続されている。p
npトランジスタ56のエミッタ端子(Ep)は、電源
供給線34に接続されている。pnpトランジスタ56
のベース端子は、ベース抵抗55を介して抵抗52と抵
抗51との接続部に接続されている。pnpトランジス
タ56のエミッタ端子(Ep)と、抵抗51と電源供給
線34との接続部との間には、抵抗54が接続されてい
る。
【0018】図18に示す静電気保護回路は、ツェナー
ダイオード50に印加される電圧がブレークダウン電圧
を越えると、抵抗54に電流が流れて、pnpトランジ
スタ56のエミッタ端子(Ep)に電圧が印加され、同
時に、抵抗51および抵抗55を介してpnpトランジ
スタ56のベース端子に電圧が印加されることによっ
て、pnpトランジスタ56がon状態になる。pnp
トランジスタ56がon状態になると、ベース抵抗57
に電流が流れて、npnトランジスタ53のベース端子
にバイアス電圧が印加されて、npnトランジスタ53
がon状態となり、サイリスタ58が駆動される。
【0019】一般に、サイリスタを用いた静電気保護回
路では、バイポーラ/BiCMOS装置の通常動作時に
おいて、バイポーラ/BiCMOS装置の入力端子、出
力端子、または、電源端子に大電圧の雑音信号が印加さ
れると、サイリスタには、サイリスタがoff状態から
on状態になるトリガー電圧が印加され、雑音信号は、
サイリスタを通してバイポーラ/BiCMOS装置の外
部に流れる。バイポーラ/BiCMOS装置の電源電圧
より静電気保護回路のホールディング電圧(保持電圧)
が低い場合には、雑音信号が通過した後も、サイリスタ
に電流が流れ続け、回路パターンにおいてジュール熱が
発生して、その発熱によってバイポーラ/BiCMOS
装置が破壊されるラッチアップが生じる。
【0020】ラッチアップを回避するには、静電気保護
回路のホールディング電圧がバイポーラ/BiCMOS
装置の電源電圧より高くなるように調整すれば良い。こ
の結果、バイポーラ/BiCMOS装置の電源電圧より
高い雑音信号が印加され、サイリスタにoff状態から
on状態になるトリガー電圧が印加されても、雑音信号
の通過した後は、サイリスタには、静電気保護回路のホ
ールディング電圧以下の電圧しか印加されないために、
サイリスタのon状態が保持されることはない。
【0021】図18に示す静電気保護回路では、サイリ
スタ58を構成するnpnトランジスタ53のコレクタ
端子(Cn)とpnpトランジスタ56のエミッタ端子
(Ep)との間に接続された抵抗54の抵抗値を変化さ
せることによって、静電気保護回路のホールディング電
圧が調整される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】特開2000−138
295号公報に開示されているサイリスタを用いた静電
気保護装置では、静電気保護装置のホールディング電圧
が半導体集積回路の電源電圧より低い場合、半導体集積
回路が動作中であって、しかも、静電気保護装置のアノ
ード端子に半導体集積回路の電源電圧が印加されている
状態において、静電気保護装置のアノード端子に何らか
の雑音信号が印加されることによって、静電気保護装置
のサイリスタがon状態になると、静電気保護装置のア
ノード端子とカソード端子との間には電流が流れ続け、
回路パターンにおいてジュール熱が発生して、その発熱
によって半導体集積回路が破壊されるラッチアップが生
じる。このため、静電気保護装置において、静電気保護
装置のホールディング電圧が半導体集積回路の電源電圧
より高くなるように調整する必要がある。この場合、静
電気保護装置のホールディング電圧の調整は、半導体集
積回路の製造コストが増加する新たなフォトマスクおよ
び工程の追加をせずに行うことが望ましい。
【0023】本発明は、このような課題を解決するもの
であり、その目的は、静電気保護装置において、半導体
集積回路の製造工程に、特別な工程およびフォトマスク
を追加することなく、静電気保護装置のホールディング
電圧を半導体集積回路の電源電圧以上に調整することが
でき、外部雑音信号によって静電気保護装置を構成する
サイリスタがon状態を保持するラッチアップが生じる
おそれがない半導体集積回路の静電気保護装置およびそ
れを用いた静電気保護回路ならびにその製造方法を提供
することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体集積回路
の静電気保護装置は、第1導電型半導体基板内に形成さ
れた第1導電型ウェル層と、該第1導電型ウェル層に隣
接して、第1導電型半導体基板内に形成された第2導電
型ウェル層と、該第1導電型ウェル層上に形成されてい
る第1導電型カソードゲート高濃度不純物領域と、該第
1導電型カソードゲート高濃度不純物領域と第1素子分
離絶縁体によって分離されて、該第1導電型ウェル層上
に設けられた第2素子分離絶縁体および第1素子分離絶
縁体の間に形成された第2導電型カソード高濃度不純物
領域と、該第2導電型ウェル層上に形成されている第2
導電型アノードゲート高濃度不純物領域と、該第2導電
型アノードゲート高濃度不純物領域と第4素子分離絶縁
体によって分離されて、該第2導電型ウェル層上に設け
られた第3素子分離絶縁体および第4素子分離絶縁体の
間に形成された第1導電型アノード高濃度不純物領域
と、を有していることを特徴とする。
【0025】前記第1導電型カソードゲート高濃度不純
物領域と、第2導電型アノードゲート高濃度不純物領域
との間にサイリスタが形成されている。
【0026】前記第1導電型ウェル層は、その下部に第
1導電型高濃度不純物領域が形成されている。
【0027】前記第2導電型ウェル層は、その下部に第
2導電型高濃度不純物領域が形成されている。
【0028】前記第1素子分離絶縁体の幅(x)が、−
2.0x+4.8>半導体集積回路の電源電圧、の関係
式を満足する。
【0029】前記第4素子分離絶縁体の幅(x)が、−
0.4x+3.8>半導体集積回路の電源電圧、の関係
式を満足する。
【0030】前記第2素子分離絶縁体の幅(x)が、
0.5x+3.0>半導体集積回路の電源電圧、の関係
式を満足する。
【0031】前記第3素子分離絶縁体の幅(x)が、
1.6x+0.8>半導体集積回路の電源電圧、の関係
式を満足する。
【0032】本発明の静電気保護回路は、請求項1に記
載の半導体集積回路の静電気保護装置に、電流を双方向
に流すことのできる回路素子が、直列接続されているこ
とを特徴とする。
【0033】前記回路素子がダイオード回路である。
【0034】前記回路素子がMOSトランジスタであ
る。
【0035】前記回路素子が抵抗である。
【0036】本発明の半導体集積回路の静電気保護装置
の製造方法は、請求項1に記載の半導体集積回路の静電
保護装置の製造方法であって、第1導電型半導体基板内
に第1導電型不純物を注入して、第1導電型ウェル層を
形成する工程と、該第1導電型ウェル層に連続して第1
導電型不純物を注入することによって、該第1導電型ウ
ェル層の下部に、第1導電型高濃度不純物領域を形成す
る工程と、第1導電型ウェル層に隣接した第1導電型半
導体基板内に第2導電型不純物を注入して、第2導電型
ウェル層を形成する工程と、該第2導電型ウェル層に連
続して第2導電型不純物を注入することによって、該第
2導電型ウェル層の下部に、第2導電型高濃度不純物領
域を形成する工程と、を包含することを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0038】図1は、本発明の第1の実施形態である半
導体集積回路の静電気保護装置の構造図である。この静
電気保護装置27は、p型基板1内に設けられたn型ウ
ェル層8と、n型ウェル層8と隣接するようにp型基板
1内に設けられたp型ウェル層2とを有している。p型
ウェル層2上には、n型カソード高濃度不純物領域6お
よびp型カソードゲート高濃度不純物領域18が第1素
子分離絶縁体3aによって分離された状態で積層されて
いる。n型カソード高濃度不純物領域6は、トリガーダ
イオードを構成するアノードであるp型高濃度不純物領
域9と第2素子分離絶縁体3bによって分離されてい
る。p型高濃度不純物領域9は、p型基板1内に設けら
れたn型ウェル層8の上面およびp型ウェル層2の上面
間にわたって積層されている。p型ウェル層2に隣接す
るn型ウェル層8上には、p型アノード高濃度不純物領
域11およびn型アノードゲート高濃度不純物領域12
が第4素子分離絶縁体3dによって分離された状態で積
層されており、また、n型ウェル層8上には、トリガー
ダイオードを構成するカソードであるn型高濃度不純物
領域10がp型アノード高濃度不純物領域11と第3素
子分離絶縁体3cによって分離された状態で積層されて
いる。その他の構成は、図17に示す静電気保護装置と
同様である。
【0039】図1に示す半導体集積回路の静電気保護装
置27のサイリスタを構成するnpnトランジスタは、
n型アノードゲート高濃度不純物領域12、n型ウェル
層8等からコレクタ領域が形成され、p型カソードゲー
ト高濃度不純物領域18、p型ウェル層2、p型基板1
等からベース領域が形成され、n型カソード高濃度不純
物領域6より、エミッタ領域が形成されている。このn
pnトランジスタでは、npnトランジスタのベース領
域のp型カソードゲート高濃度不純物領域18と、np
nトランジスタのエミッタ領域のn型カソード高濃度不
純物領域6との間に設けられている第1素子分離絶縁体
3aの間隔Aが、通常より短く設定されている。
【0040】この結果、本発明の静電気保護装置27に
使用されているサイリスタを構成するnpnトランジス
タは、npnトランジスタのベース/エミッタ間の抵抗
値が低くなることによって、npnトランジスタを駆動
させる電圧が高くなり、静電気保護装置27のホールデ
ィング電圧も高くなる。
【0041】図2は、npnトランジスタのベース領域
のp型カソードゲート高濃度不純物領域18とnpnト
ランジスタのエミッタ領域のn型カソード高濃度不純物
領域6との間に設けられている第1素子分離絶縁体3a
の間隔Aと、静電気保護装置のホールディング電圧との
関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。
図2より、半導体集積回路の電源電圧が3.3Vの場合
であれば、第1素子分離絶縁体3aの間隔Aを0.5μ
m以下にすると、静電気保護装置のホールディング電圧
が約3.8V以上となり、半導体集積回路の電源電圧
3.3V以上に調整可能である。第1素子分離絶縁体3
aの間隔Aをx(変数)とし、半導体集積回路の電源電
圧をVddとすると次の関係式(1)が成立する。
【0042】 −2.0x+4.8>Vdd・・・・・(1) この結果、半導体集積回路の通常動作時において、大電
圧の雑音信号が印加されると、サイリスタがon状態に
なり、サイリスタを通して雑音信号が半導体集積回路の
外部に流れ、雑音信号が通過した後は、半導体集積回路
の電源電圧より静電気保護装置のホールディング電圧
(保持電圧)が高いために、サイリスタはoff状態と
なり、静電気保護装置がon状態を継続するラッチアッ
プ現象を回避することができる。
【0043】図3は、本発明の第2の実施形態である半
導体集積回路の静電気保護装置の構造図である。図3に
おいて、本発明の第2の実施形態である半導体集積回路
の静電気保護装置のサイリスタを構成するpnpトラン
ジスタは、p型カソードゲート高濃度不純物領域18、
p型ウェル層2、p型基板1等からコレクタ領域が形成
され、n型アノードゲート高濃度不純物領域12、n型
ウェル層8等からベース領域が形成され、p型アノード
高濃度不純物領域11より、エミッタ領域が形成されて
いる。このpnpトランジスタでは、pnpトランジス
タのベース領域のn型アノードゲート高濃度不純物領域
12と、pnpトランジスタのエミッタ領域のp型アノ
ード高濃度不純物領域11との間に設けられている第4
素子分離絶縁体3dの間隔Bが、通常より短く設定され
ている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態で
ある半導体集積回路の静電気保護装置と同様である。
【0044】この結果、静電気保護装置に使用されてい
るサイリスタを構成するpnpトランジスタは、pnp
トランジスタのベース/エミッタ間の抵抗値が低くなる
ことによって、pnpトランジスタを駆動させる電圧が
高くなり、静電気保護装置のホールディング電圧も高く
なる。
【0045】図4は、pnpトランジスタのベース領域
のn型アノードゲート高濃度不純物領域12とpnpト
ランジスタのエミッタ領域のp型アノード高濃度不純物
領域11との間に設けられた第4素子分離絶縁体3dの
間隔Bと、静電気保護装置のホールディング電圧との関
係をシミュレーションした結果を示すグラフである。図
4より、半導体集積回路の電源電圧が3.3Vの場合で
あれば、第4素子分離絶縁体3dの間隔Bを0μmにす
ると、静電気保護装置のホールディング電圧が約3.8
Vとなり、半導体集積回路の電源電圧3.3V以上に調
整可能である。第4素子分離絶縁体3dの間隔Bをx
(変数)とし、半導体集積回路の電源電圧をVddとす
ると次の関係式(2)が成立する。
【0046】 −0.4x+3.8>Vdd・・・・・(2) この結果、半導体集積回路の通常動作時において、大電
圧の雑音信号が印加されると、サイリスタがon状態に
なり、サイリスタを通して雑音信号が半導体集積回路の
外部に流れ、雑音信号が通過した後は、半導体集積回路
の電源電圧より静電気保護装置のホールディング電圧
(保持電圧)が高いために、サイリスタはoff状態と
なり、静電気保護装置がon状態を継続するラッチアッ
プ現象を回避することができる。
【0047】図5は、本発明の第3の実施形態である半
導体集積回路の静電気保護装置の構造図である。図5に
おいて、本発明の第3の実施形態である半導体集積回路
の静電気保護装置のサイリスタを構成するpnpトラン
ジスタは、p型カソードゲート高濃度不純物領域18、
p型ウェル層2、p型基板1等からコレクタ領域が形成
され、n型アノードゲート高濃度不純物領域12、n型
ウェル層8等からベース領域が形成され、p型アノード
高濃度不純物領域11より、エミッタ領域が形成されて
いる。このpnpトランジスタでは、n型カソード高濃
度不純物領域6とn型ウェル層8との距離を制御する第
2素子分離絶縁体3bの間隔Cが、通常より長く設定さ
れている。その他の構成は、図1に示す第1の実施形態
である半導体集積回路の静電気保護装置と同様である。
【0048】この結果、静電気保護装置に使用されてい
るサイリスタを構成するpnpトランジスタは、pnp
トランジスタのコレクタ領域のp型ウェル層2が長くな
ることによって、コレクタ抵抗が増加し、コレクタ電流
が減少するとともに、エミッタ電流も減少するために、
ベース/エミッタ間の電位差が小さくなることによっ
て、pnpトランジスタを駆動させる電圧が高くなり、
静電気保護装置のホールディング電圧も高くなる。
【0049】図6は、n型カソード高濃度不純物領域6
とn型ウェル層8との距離を制御する第2素子分離絶縁
体3bの間隔Cと、静電気保護装置のホールディング電
圧との関係をシミュレーションした結果を示すグラフで
ある。図6より、半導体集積回路の電源電圧が3.3V
の場合であれば、第2素子分離絶縁体3bの間隔Cを
1.5μm以上にすると、静電気保護装置のホールディ
ング電圧が約3.8V以上となり、半導体集積回路の電
源電圧3.3V以上に調整可能である。第2素子分離絶
縁体3bの間隔Cをx(変数)とし、半導体集積回路の
電源電圧をVddとすると次の関係式(3)が成立す
る。
【0050】 0.5x+3.0>Vdd・・・・・(3) この結果、半導体集積回路の通常動作時において、大電
圧の雑音信号が印加されると、サイリスタがon状態に
なり、サイリスタを通して雑音信号が半導体集積回路の
外部に流れ、雑音信号が通過した後は、半導体集積回路
の電源電圧より静電気保護装置のホールディング電圧
(保持電圧)が高いために、サイリスタはoff状態と
なり、静電気保護装置がon状態を継続するラッチアッ
プ現象を回避することができる。
【0051】図7は、本発明の第4の実施形態である半
導体集積回路の静電気保護装置の構造図である。 図7
において、本発明の第4の実施形態である半導体集積回
路の静電気保護装置のサイリスタを構成するnpnトラ
ンジスタは、n型アノードゲート高濃度不純物領域1
2、n型ウェル層8等からコレクタ領域が形成され、p
型カソードゲート高濃度不純物領域18、p型ウェル層
2、p型基板1等からベース領域が形成され、n型カソ
ード高濃度不純物領域6より、エミッタ領域が形成され
ている。このnpnトランジスタでは、p型アノード高
濃度不純物領域11とp型ウェル層2との距離を制御す
る第3素子分離絶縁体3cの間隔Dが、通常より長く設
定されている。その他の構成は、図1に示す第1の実施
形態である半導体集積回路の静電気保護装置と同様であ
る。
【0052】この結果、静電気保護装置に使用されてい
るサイリスタを構成するnpnトランジスタは、npn
トランジスタのコレクタ領域のn型ウェル層8が長くな
ることによって、コレクタ抵抗が増加し、コレクタ電流
が減少するとともに、エミッタ電流も減少するために、
ベース/エミッタ間の電位差が小さくなることによっ
て、npnトランジスタを駆動させる電圧が高くなり、
静電気保護装置のホールディング電圧も高くなる。
【0053】図8は、p型アノード高濃度不純物領域1
1とp型ウェル層2との距離を制御する第3素子分離絶
縁体3cの間隔Dと、静電気保護装置のホールディング
電圧との関係をシミュレーションした結果を示すグラフ
である。図8より、半導体集積回路の電源電圧が3.3
Vの場合であれば、第3素子分離絶縁体3cの間隔Dを
2.5μm以上にすると、静電気保護装置のホールディ
ング電圧が約4.5V以上となり、半導体集積回路の電
源電圧3.3V以上に調整可能である。第3素子分離絶
縁体3cの間隔Dをx(変数)とし、半導体集積回路の
電源電圧をVddとすると次の関係式(4)が成立す
る。
【0054】 1.6x+0.8>Vdd・・・・・(4) この結果、半導体集積回路の通常動作時において、大電
圧の雑音信号が印加されると、サイリスタがon状態に
なり、サイリスタを通して雑音信号が半導体集積回路の
外部に流れ、雑音信号が通過した後は、半導体集積回路
の電源電圧より静電気保護装置のホールディング電圧
(保持電圧)が高いために、サイリスタはoff状態と
なり、静電気保護装置がon状態を継続するラッチアッ
プ現象を回避することができる。
【0055】図9は、図1に示す半導体集積回路におけ
る静電気保護装置の製造工程において、p型基板1より
高濃度の不純物濃度を有するp型ウェル層2を形成する
工程の一例を示す断面図である。まず、p型基板1の上
部内に複数の素子分離絶縁体3を形成し、p型基板1の
表面全体を薄い酸化膜4で覆う。次に、薄い酸化膜4上
の全体にフォトレジストを塗布し、p型ウェル層2を形
成するためのフォトマスクを用いて、フォトリソグラフ
ィーによって、p型ウェル層2形成用のフォトレジスト
5をパターニングする。その後、薄い酸化膜4上のフォ
トレジスト5によってパターニングされていない領域
に、イオン注入によってp型ウェル層2を形成するp型
不純物を注入する。イオン注入後、フォトレジスト5を
除去し、熱処理を行い、p型不純物をp型基板1内に拡
散させてp型ウェル層2を形成する。
【0056】p型ウェル層2を形成するp型不純物をイ
オン注入する場合には、p型ウェル層2形成用のフォト
レジスト5をマスクとして、再度、高エネルギーでイオ
ン注入を行うことにより、p型ウェル層2の表面から深
い領域の不純物濃度を高濃度にすることができるととも
に、p型ウェル層2内に形成されるnpnトランジスタ
領域の電流電圧特性に影響を与えるp型ウェル層2上
(エミッタ領域)の不純物濃度を変化させずに、p型ウ
ェル層2を低抵抗領域にすることができる。
【0057】この結果、前述のnpnトランジスタのベ
ース領域であるp型ウェル層2を低抵抗領域にすること
ができ、静電気保護装置に使用されているサイリスタを
構成するnpnトランジスタのベース/エミッタ間の抵
抗値が低くなり、npnトランジスタを駆動させる電圧
が高くなるために、静電気保護装置のホールディング電
圧も高くなる。
【0058】図10は、p型ウェル層2の形成におい
て、250keVの注入エネルギーでボロン(B)をイ
オン注入した場合のボロンのドーズ量(注入量)と、静
電気保護装置のホールディング電圧との関係をシミュレ
ーションした結果を示すグラフである。図10より、半
導体集積回路の電源電圧が3.3Vの場合であれば、ボ
ロンのドーズ量を1.4×1013/cm2以上すると、
静電気保護装置のホールディング電圧が4.0V以上と
なり、半導体集積回路の電源電圧3.3V以上に調整可
能である。
【0059】この結果、半導体集積回路の通常動作時に
おいて、大電圧の雑音信号が印加されると、サイリスタ
には、サイリスタがoff状態からon状態になるトリ
ガー電圧が印加され、サイリスタを通して雑音信号は、
半導体集積回路の外部に流れ、雑音信号が通過した後
は、半導体集積回路の電源電圧より静電気保護装置のホ
ールディング電圧(保持電圧)が高いために、サイリス
タはoff状態となり、静電気保護装置がon状態を継
続するラッチアップ現象を回避することができる。
【0060】図11は、図9の半導体集積回路における
静電気保護装置の製造工程において、p型ウェル層2が
形成されると、次にn型ウェル層8を形成することを示
す。この場合、p型ウェル層2を形成後、薄い酸化膜4
上の全体にフォトレジストを塗布し、n型ウェル層8を
形成するためのフォトマスクを用いて、フォトリソグラ
フィーによって、n型ウェル層8形成用のフォトレジス
ト7をパターニングする。その後、薄い酸化膜4上のフ
ォトレジスト7によってパターニングされていない領域
に、イオン注入によってn型ウェル層8を形成するn型
不純物を注入する。イオン注入後、フォトレジスト7を
除去し、熱処理を行い、n型不純物をp型基板1内に拡
散させてn型ウェル層8を形成する。p型ウェル層2の
形成は、図9に示す場合と同様である。
【0061】p型基板1の上部にpnpトランジスタが
設けられるn型ウェル層8を形成するn型不純物をイオ
ン注入する場合には、n型ウェル層8形成用のフォトレ
ジスト7をマスクとして、再度、高エネルギーでイオン
注入を行うことにより、n型ウェル層8の表面から深い
領域の不純物濃度を高濃度にすることができるととも
に、n型ウェル層8内に形成されるpnpトランジスタ
領域の電流電圧特性に影響を与えるn型ウェル層8上
(エミッタ領域)の不純物濃度を変化させずに、n型ウ
ェル層8を低抵抗領域にすることができる。pnpトラ
ンジスタのベース領域であるn型ウェル層8を低抵抗領
域にすることによって、静電気保護装置に使用されてい
るサイリスタを構成するpnpトランジスタのベース/
エミッタ間の抵抗値が低くなり、pnpトランジスタを
駆動させる電圧が高くなるために、静電気保護装置のホ
ールディング電圧も高くなる。
【0062】図12は、n型ウェル層8の形成におい
て、600keVの注入エネルギーでリン(P)をイオ
ン注入した場合のリンのドーズ量(注入量)と、静電気
保護装置のホールディング電圧との関係をシミュレーシ
ョンした結果のグラフである。図12より、半導体集積
回路の電源電圧が3.3Vの場合であれば、リンのドー
ズ量を4.0×1013/cm2以上すると、静電気保護
装置のホールディング電圧が約3.8V以上となり、半
導体集積回路の電源電圧3.3V以上に調整可能であ
る。この結果、半導体集積回路の通常動作時において、
大電圧の雑音信号が印加されると、サイリスタがon状
態になり、サイリスタを通して雑音信号が半導体集積回
路の外部に流れ、雑音信号が通過した後は、半導体集積
回路の電源電圧より静電気保護装置のホールディング電
圧(保持電圧)が高いために、サイリスタはoff状態
となり、静電気保護装置がon状態を継続するラッチア
ップ現象を回避することができる。
【0063】図13は、本発明の静電気保護装置を用い
た静電気保護回路である。この静電気保護回路は、静電
気保護装置27がダイオード回路38とが直列接続され
ているために、双方向の電流が流せる。静電気保護装置
27には、静電気保護装置27のカソード端子25およ
びカソードゲート端子26に、順方向が逆になるように
並列接続されたダイオード回路が接続されている。ダイ
オード回路38は、順方向を揃えて直列接続されたダイ
オード列29とダイオード28とが互いに順方向が逆に
なるように並列接続されている。ダイオード列29のア
ノード端子は、ダイオード28のカソード端子と接続さ
れ、ダイオード列29のカソード端子は、ダイオード2
8のアノード端子と接続されている。そして、ダイオー
ド列29のアノード端子とダイオード28のカソード端
子の接続部分が静電気保護装置27のカソード端子25
とカソードゲート端子26とに接続され、ダイオード列
29のカソード端子とダイオード28のアノード端子の
接続部分が静電気保護回路のカソード端子32になって
いる。
【0064】ダイオード列29のように、ダイオードの
順方向を揃えて直列に多段接続することによって、ダイ
オード一段当たりのpn接合間の電圧0.6Vの整数倍
の電圧分だけ図13の静電気保護回路のホールディング
電圧を増加させることができる。この結果、ダイオード
列29の多段接続の段数を最適化することによって、図
13の静電気保護回路のホールディング電圧を半導体集
積回路の電源電圧以上に調整することが可能である。
【0065】図14は、本発明の静電気保護装置を用い
た静電気保護回路の他の例を示している。この静電気保
護回路には、静電気保護装置27にn型MOSトランジ
スタ30が直列接続されている。n型MOSトランジス
タ30のドレイン端子は、静電気保護装置27のカソー
ド端子25とカソードゲート端子26とに接続され、n
型MOSトランジスタ30のゲート端子およびソース端
子は、短絡されており静電気保護回路のカソード端子3
2となっている。これにより、n型MOSトランジスタ
30のホールディング電圧分だけ、図14の静電気保護
回路のホールディング電圧を増加させることができるこ
とができ、図14の静電気保護回路のホールディング電
圧は、半導体集積回路の電源電圧以上に調整することが
可能である。
【0066】尚、n型MOSトランジスタ30は、ウェ
ル層とドレイン領域との間に寄生ダイオードを形成する
ために、双方向に電流を流すことが可能である。
【0067】図15は、本発明の静電気保護装置を用い
た静電気保護回路さらに他を示している。この静電気保
護回路には、静電気保護装置27に抵抗31が直列接続
されている。静電気保護装置27のカソード端子25と
カソードゲート端子26とに抵抗31が直列接続されて
おり、静電気保護装置27のホールディング電流をIh
とし、抵抗31の抵抗値をR31とすると、Ih×R3
1の電圧値分だけ、図15の静電気保護回路のホールデ
ィング電圧を増加させることができ、抵抗31の抵抗値
を最適化することによって、図15の静電気保護回路の
ホールディング電圧を、半導体集積回路の電源電圧以上
に調整することが可能である。
【0068】尚、抵抗31は、ポリシリコン、拡散抵
抗、シリサイド抵抗、コンタクト・ビア抵抗、ウェル抵
抗によって形成することができる。
【0069】
【発明の効果】本発明の半導体集積回路の静電気保護装
置は、第1導電型半導体基板内に形成された第1導電型
ウェル層と、第1導電型ウェル層に隣接して、第1導電
型半導体基板内に形成された第2導電型ウェル層と、第
1導電型ウェル層上に形成されている第1導電型カソー
ドゲート高濃度不純物領域と、第1導電型カソードゲー
ト高濃度不純物領域と第1素子分離絶縁体によって分離
されて、該第1導電型ウェル層上に設けられた第2素子
分離絶縁体および第1素子分離絶縁体の間に形成された
第2導電型カソード高濃度不純物領域と、第2導電型ウ
ェル層上に形成されている第2導電型アノードゲート高
濃度不純物領域と、第2導電型アノードゲート高濃度不
純物領域と第4素子分離絶縁体によって分離されて、該
第2導電型ウェル層上に設けられた第3素子分離絶縁体
および第4素子分離絶縁体の間に形成された第1導電型
アノード高濃度不純物領域と、を有していることによっ
て、半導体集積回路の製造工程に特別な工程およびフォ
トマスクを追加することなく、静電気保護装置のホール
ディング電圧が半導体集積回路の電源電圧以上に調整で
き、外部雑音信号によって静電気保護装置を構成するサ
イリスタがon状態を保持するラッチアップを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である半導体集積回路
の静電気保護装置の構造図である。
【図2】その静電気保護装置の素子分離絶縁体の間隔A
と静電気保護装置のホールディング電圧との関係をシミ
ュレーションした結果を示すグラフである。
【図3】本発明の第2の実施形態である半導体集積回路
の静電気保護装置の構造図である。
【図4】その静電気保護装置の素子分離絶縁体の間隔B
と静電気保護装置のホールディング電圧との関係をシミ
ュレーションした結果を示すグラフである。
【図5】本発明の第3の実施形態である半導体集積回路
の静電気保護装置の構造図である。
【図6】その静電気保護装置の素子分離絶縁体の間隔C
と静電気保護装置のホールディング電圧との関係をシミ
ュレーションした結果を示すグラフである。
【図7】本発明の第4の実施形態である半導体集積回路
の静電気保護装置の構造図である。
【図8】その静電気保護装置の素子分離絶縁体の間隔D
と静電気保護装置のホールディング電圧との関係をシミ
ュレーションした結果を示すグラフである。
【図9】本発明の半導体集積回路の静電気保護装置の製
造工程におけるpウェル層を形成する工程を示す断面図
である。
【図10】p型ウェル層の形成において、ボロン(B)
をイオン注入した場合のボロンのドーズ量(注入量)と
静電気保護装置のホールディング電圧との関係をシミュ
レーションした結果を示すグラフである。
【図11】本発明の半導体集積回路の静電気保護装置の
製造工程におけるnウェル層を形成する工程を示す断面
図である。
【図12】n型ウェル層8の形成において、リン(P)
をイオン注入した場合のリンのドーズ量(注入量)と静
電気保護装置のホールディング電圧との関係をシミュレ
ーションした結果のグラフである。
【図13】本発明の半導体集積回路の静電気保護装置を
用いた静電気保護回路である。
【図14】本発明の半導体集積回路の静電気保護装置を
用いた他の静電気保護回路である。
【図15】本発明の半導体集積回路の静電気保護装置を
用いたさらに他の静電気保護回路である。
【図16】従来の静電気保護装置を設けた静電気保護回
路の構成例を示す模式図である。
【図17】従来の静電気保護装置の断面図である。
【図18】従来の静電気保護回路の概略回路図である。
【符号の説明】
1 p型基板 2 p型ウェル層 3 素子分離絶縁体 3a 第1素子分離絶縁体 3b 第2素子分離絶縁体 3c 第3素子分離絶縁体 3d 第4素子分離絶縁体 4 薄い酸化膜 5 フォトレジスト 6 n型カソード高濃度不純物領域 7 フォトレジスト 8 n型ウェル層 9 p型高濃度不純物領域 10 n型高濃度不純物領域 11 p型アノード高濃度不純物領域 12 n型アノードゲート高濃度不純物領域 13 シリサイド層 14 シリサイド層 15 ゲート側壁絶縁体 16 ポリシリコン 17 ゲート酸化膜 18 p型カソードゲート高濃度不純物領域 19 コンタクト部 20 層間絶縁体 21 メタル 22 メタル 23 メタル 24 アノード端子 25 カソード端子 26 カソードゲート端子 27 静電気保護装置 28 ダイオード 29 ダイオード列 30 n型MOSトランジスタ 31 抵抗 32 静電気保護回路のカソード端子 33 基準電圧端子 34 電源供給線 35 基準電圧線 36 半導体集積回路 37 電源供給端子 38 ダイオード回路 50 ツェナーダイオード 51 抵抗 52 抵抗 53 npnトランジスタ 54 抵抗 55 ベース抵抗 56 pnpトランジスタ 57 ベース抵抗 58 サイリスタ
フロントページの続き Fターム(参考) 5F005 AA03 AB03 AF01 AF02 CA02 CA05 5F038 AR01 BH02 BH04 BH07 BH13 BH18 EZ12 EZ20 5F048 AA02 AB03 AB06 AC05 AC10 BA02 BC06 BE03 BG14 CC01 CC06 CC10 CC15 CC19 CC20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型半導体基板内に形成された第
    1導電型ウェル層と、 該第1導電型ウェル層に隣接して、第1導電型半導体基
    板内に形成された第2導電型ウェル層と、 該第1導電型ウェル層上に形成されている第1導電型カ
    ソードゲート高濃度不純物領域と、 該第1導電型カソードゲート高濃度不純物領域と第1素
    子分離絶縁体によって分離されて、該第1導電型ウェル
    層上に設けられた第2素子分離絶縁体および第1素子分
    離絶縁体の間に形成された第2導電型カソード高濃度不
    純物領域と、 該第2導電型ウェル層上に形成されている第2導電型ア
    ノードゲート高濃度不純物領域と、 該第2導電型アノードゲート高濃度不純物領域と第4素
    子分離絶縁体によって分離されて、該第2導電型ウェル
    層上に設けられた第3素子分離絶縁体および第4素子分
    離絶縁体の間に形成された第1導電型アノード高濃度不
    純物領域と、 を有していることを特徴とする半導体集積回路の静電気
    保護装置。
  2. 【請求項2】 前記第1導電型カソードゲート高濃度不
    純物領域と、第2導電型アノードゲート高濃度不純物領
    域との間にサイリスタが形成されている請求項1に記載
    の半導体集積回路の静電気保護装置。
  3. 【請求項3】 前記第1導電型ウェル層は、その下部に
    第1導電型高濃度不純物領域が形成されている請求項1
    または2に記載の半導体集積回路の静電気保護装置。
  4. 【請求項4】 前記第2導電型ウェル層は、その下部に
    第2導電型高濃度不純物領域が形成されている請求項1
    〜3に記載の半導体集積回路の静電気保護装置。
  5. 【請求項5】 前記第1素子分離絶縁体の幅(x)が、
    −2.0x+4.8>半導体集積回路の電源電圧、の関
    係式を満足する請求項1〜4のいずれかに記載の半導体
    集積回路の静電気保護装置。
  6. 【請求項6】 前記第4素子分離絶縁体の幅(x)が、
    −0.4x+3.8>半導体集積回路の電源電圧、の関
    係式を満足する請求項1〜5のいずれかに記載の半導体
    集積回路の静電気保護装置。
  7. 【請求項7】 前記第2素子分離絶縁体の幅(x)が、
    0.5x+3.0>半導体集積回路の電源電圧、の関係
    式を満足する請求項1〜6のいずれかに記載の半導体集
    積回路の静電気保護装置。
  8. 【請求項8】 前記第3素子分離絶縁体の幅(x)が、
    1.6x+0.8>半導体集積回路の電源電圧、の関係
    式を満足する請求項1〜7のいずれかに記載の半導体集
    積回路の静電気保護装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の半導体集積回路の静電
    気保護装置に、電流を双方向に流すことのできる回路素
    子が、直列接続されていることを特徴とする静電気保護
    回路。
  10. 【請求項10】 前記回路素子がダイオード回路である
    請求項9に記載の静電気保護回路。
  11. 【請求項11】 前記回路素子がMOSトランジスタで
    ある請求項9に記載の静電気保護回路。
  12. 【請求項12】 前記回路素子が抵抗である請求項9に
    記載の静電気保護回路。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の半導体集積回路の静
    電保護装置の製造方法であって、 第1導電型半導体基板内に第1導電型不純物を注入し
    て、第1導電型ウェル層を形成する工程と、 該第1導電型ウェル層に連続して第1導電型不純物を注
    入することによって、該第1導電型ウェル層の下部に、
    第1導電型高濃度不純物領域を形成する工程と、 第1導電型ウェル層に隣接した第1導電型半導体基板内
    に第2導電型不純物を注入して、第2導電型ウェル層を
    形成する工程と、 該第2導電型ウェル層に連続して第2導電型不純物を注
    入することによって、該第2導電型ウェル層の下部に、
    第2導電型高濃度不純物領域を形成する工程と、 を包含することを特徴とする半導体集積回路の静電保護
    装置の製造方法。
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