JP2002260227A - 光記録媒体 - Google Patents
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- G11B7/0045—Recording
- G11B7/00456—Recording strategies, e.g. pulse sequences
Abstract
速記録で互換性のある民生用DVD−Rに特に適した光
学記録媒体を提供する。 【解決手段】 記録/再生用レーザー光の案内溝が螺旋
状または同心円状に形成された基板上に、少なくとも記
録層および反射層を有し、波長λw(nm)(但し、λw
≦700nm)の記録光にて記録可能な光記録媒体であ
り、特定条件下で記録/再生した時に、記録感度が14
mW以下、かつβ≦0%で熱干渉が生じないことを特徴
とする光記録媒体。
Description
層を有する光記録媒体、特に反射率が40%以上、好ま
しくは45%以上である民生用のDVD−Rに関する。
記録/再生用レーザー光の発振波長の短波長化が注目さ
れ、一般にCD系光記録媒体に使用される波長780n
mよりも短波長のレーザー光で記録/再生可能な光記録
媒体として、波長630nm〜680nmの半導体レー
ザー光を記録/再生に用いるDVD系光記録媒体が開発
されている。
提案されているが、その中で有機色素系光記録媒体は、
安価でプロセス上製造が容易であるという特長を有す
る。有機色素系光記録媒体に関しては、近年波長640
nm近傍のレーザー光にて記録/再生を行う追記型光記
録媒体(DVD―R)の、3.95GB容量および4.
7GB容量の規格が成立した。またマーク長変調方式で
の記録において、入射レーザー光(記録用レーザー光。
以下単に「記録光」と称する場合がある)をマルチパル
ス化することにより、記録マークのエッジを制御する方
法が確立し、記録装置上も高密度記録に最適なシステム
が実用化されている。
まり、より安価に供給可能な波長660nm〜670n
m近傍の半導体レーザーを用いて、従来から使用されて
いる波長640nm近傍のレーザー光を用いた場合と同
等に、高密度な光記録が可能である光記録媒体(DVD
−R for General)が規格化され、市場に普及
し始めている。
送が開始され、今後普及していく模様であるが、それを
エアーチェックしながら再生するためには23Mbps
以上のデータ転送レートが必要であると予想される。し
かしながら、現在のDVD−Rの規格においては11M
psであることから、現在の3倍以上の記録速度が要望
されている。
ファイル用途も普及していく見込みであり、その場合に
も現在の3倍以上の記録速度における、良好な記録特性
を有するものが望まれている。
Rの場合、記録線速度は速くても3.5(1倍速)〜
8.4(2.4倍速)m/s程度であるが、これを10
m/s(約3倍速)以上とする場合、現行より更に高い
記録感度が必要とされる。記録層に有機色素を含む光記
録媒体の場合、記録光をより吸収しやすい色素を主成分
あるいは添加色素として用いることにより、光エネルギ
ーを効率的に記録に利用でき、記録感度が向上する。
記録光照射による記録層の温度上昇割合も大きくなるこ
とが多い。そのため、このような色素を多量に含む記録
層は、記録変調度等の記録特性の記録パワー依存性が大
きくなる傾向がある。また記録マークが広がりやすくな
り、高速記録においては記録マーク部分の過度の変形や
光学的変化が生じるため、ランドに設けたプレピットが
つぶれたり、プッシュプル信号のノイズが高くなる等の
悪影響が生じ、それらの信号品質が劣化する傾向があ
る。
発熱が記録層内を伝わり、後続の記録マーク形状がその
余熱の影響を受けて過度に変形する。例えば長い記録マ
ークのあと、3Tという短い間しか置かずに長さ3T程
度の短いマークを形成する場合、該3Tマークにおいて
は極めて顕著な”熱干渉”が発生し、ジッターを劣化さ
せることになる。
録特性の向上のため、および熱干渉を低減するために、
本発明者は特願2001−222463において記録光
波長λwの光記録に通常用いられてきた色素に対し、吸
収極大がより長波長側にあり、λwが吸収スペクトルに
おける短波長側の吸収帯に相当する色素を、少量添加す
ることを提唱している。
長700nm以下のレーザー光による記録/再生が可能
であることが前提であり、該レーザー光による高速記録
特性の更なる向上を目的としている。本発明者らは、ま
ず高速記録時に発生する熱干渉を評価することができる
記録条件を見出した。そして、該条件下での光学的記録
における記録感度の下限値と、熱干渉を生じるアシンメ
トリーβ値の下限値を定めることにより、従来困難であ
った高速での記録が可能な光記録媒体の提供を可能とし
た。さらに、記録層に使用する色素の組み合わせを最適
化し低速での記録も可能とすることにより、低速・高速
での記録互換性を得ることができることを見いだし、本
発明に至った。
案内溝が螺旋状または同心円状に形成された基板上に、
少なくとも記録層および反射層を有し、波長λw(n
m)(但し、λw≦700nm)の記録光にて記録可能
な光記録媒体であり、下記の(1)〜(9)を満たす条
件で記録/再生した場合に、記録感度(アシンメトリー
値β=0±2%以内となる、最小記録パワー)が14m
W以下であり、かつβ≦0%で熱干渉が生じないことを
特徴とする光記録媒体に存する。
〜14の整数)と、(n−2)個のオフパルスが交互に
繰り返されるパルストレインよりなる、記録用レーザー
光を照射することにより、記録データnT(Tは基準ク
ロック周期。1T=12.7ns)の記録マークを形成
する記録方法において、記録パルス照射区間αおよびオ
フパルス照射区間γが以下の関係を満たす。
(但しn=3) α(n,1)=1.50T±2.5ns、(但しn=4
〜14) α(n,2)〜α(n,n−3)=0.60T±2.5
ns、(但しn=5〜14) α(n,n−2)=0.90T±2.5ns、(但しn
=4〜14) γ(n,1)=(1.50T〜1.70T)±2.5n
s、(n=3〜14。但し、α(n,1)+γ(n,
1)=3.00T±2.5ns) γ(n,2)〜γ(n,n−3)=0.40T±2.5
ns、(但しn=5〜14) γ(n,n−2)=0.60T±2.5ns、(但しn
=4〜14) (但し、α(n,k)は該パルストレインにおけるk番
目の記録パルス照射区間(時間的長さ)を表し、kは1
〜n−2の整数である。γ(n,l)は該パルストレイ
ンにおけるl番目のオフパルス照射区間を表し、lは1
〜n−2の整数である。) (2)記録用レーザー光波長λw=655nm〜660
nm (3)NA(対物レンズの開口数)=0.65 (4)ランダム信号の、EFM+変調方式によるマーク
長変調記録 (5)記録線速度が10.5m/s、再生線速度は3.
5m/s (6)再生パワーPr=0.7mW、バイアスパワー
(オフパルス照射区間におけるレーザー光照射に際し、
印加されるパワー)Pb=0.5mW、再生光波長λr
=λw (7)記録パワー(記録パルス照射区間におけるレーザ
ー光照射に際し、印加されるパワー)は15mW以下 (8)溝上記録(案内溝の溝部分に記録する) (9)螺旋状または同心円状に設けられた案内溝の1周
分を1トラックとした時、1トラックのみに記録する。
における光学的記録(記録マークの形成)は、高パワー
のレーザーパルスと低パワーのレーザーパルスを交互に
組み合わせて照射することにより行う。以下、高パワー
のレーザーパルスを記録パルスと称し、この時印加され
るパワーを記録パワーPwとする。また低パワーのレー
ザーパルスをオフパルスと称し、この時印加されるパワ
ーをバイアスパワーPbとする。各パルス内では、パワ
ーは一定である。
録パルス照射区間(照射時間)を表す関数を表し、nは
記録データ長nTにおけるnに対応し、kはパルストレ
インの何番目の記録パルスに相当するかを表す1〜(n
−2)の整数である。またγ(n,l)とは、γがオフ
パルス照射区間(照射時間)を表す関数を表し、nは同
上、lはパルストレインの何番目のオフパルスに相当す
るかを表す1〜(n−2)の整数である。
4の整数)の記録マークを形成する際には、γ(n,
1)、α(n,1)、γ(n,2)、α(n,2)…γ
(n,n−2)、α(n,n−2)で示される、n−2
個ずつの記録パルスおよびオフパルスを交互に含むパル
ストレインよりなる記録用レーザー光を照射する。(図
8参照。なお、上記例のパルストレインではn≧5であ
る。) 記録パルスは先頭パルス、マルチパルス、最終パルスに
分類され、「先頭パルス」はα(n,1)、「最終パル
ス」はα(n,n−2)、「マルチパルス」はα(n,
2)〜α(n,n−3)を表す。n=3の場合、記録用
レーザー光におけるパルストレインは、先頭パルスであ
るα(3,1)のみから成り、n=4の場合は先頭パル
スであるα(4,1)と、最終パルスであるα(4,
2)から成る。
ック周期と呼ばれる。本発明では1T=12.7nsで
ある。現在市販されている光記録媒体の評価機は、それ
程高出力の半導体レーザーを備えてはおらず、媒体盤面
におけるそのレーザーパワーは最高15mW程度であ
る。これは、1倍速での記録および特性評価には充分で
あるが3倍速等の高速での記録では不十分である。
より、このような低出力半導体レーザー搭載評価機でも
3倍速記録が可能となるため、該速度における記録特性
の良否を判断することが可能となり、さらに前記(9)
の条件を加えることにより、かかる高速記録で顕在化す
る「熱干渉」に対する媒体の良し悪しの判定が可能とな
った。かかる条件下での記録において、β≦0%で熱干
渉が発生しない、さらに好ましくはβ≦3%でも熱干渉
が発生しないような記録媒体を得るためには、記録層が (a)吸光度が高く、発熱量が小さい色素 を含むことが好ましい。さらに、1倍速〜3倍速または
それ以上の、広い範囲の線速度において良好な記録特性
を有するためには、 (b)発熱量が小さく吸光度の高い色素と、発熱量が大
きく吸光度がやや低い色素を含有 (c)吸光度が高い色素と、吸光度が低く主減量開始温
度の低い色素を含有 (d)吸光度がやや低く発熱量の大きい色素と、吸光度
が低く主減量開始温度の低い色素を含有 (e)吸光度が高い色素と、吸光度がやや低く発熱量の
大きい色素、および吸光度が低く主減量開始温度の低い
色素を含有 する記録層などが有効であることを見出した。
とは記録光波長における吸光度を意味し、「発熱量」と
は後述する示差熱天秤にて窒素中で測定した発熱量を意
味する。本発明における記録層の吸収極大波長は、実際
の光記録媒体と同じ条件で、同じ基板上に設けた記録層
に対して、以下の方法で測定した値である。記録層に対
し、光記録媒体の場合と同じ側から光を入射し、紫外可
視分光光度計(島津製作所製UV−3100S)を用い
て、空気をリファレンスにして吸光スペクトルを測定す
る。その吸光スペクトルにおいて吸光度が最大となる波
長を「吸収極大波長」とした。
の条件で記録し再生したとき、3T〜14Tの信号を重
ねあわせた、エコライズ後(以下「EQ」後と称すこと
がある。3.2dBゲインの波形等価回路を通した後)
のアイパターンにおいて、3Tスペースに連なる3Tマ
ークが、長さ4T以上のスペースに連なる3Tマークの
振幅と分かれて見える(直前のマークの長さによって、
3Tマークの長さが異なっている)ことで判別できる。
これは、直前のマークを形成した時にマーク後端で発生
した熱が、余熱となって次の記録マーク(3Tマーク)
に伝わり、該3Tマークが設定以上に長くなる現象であ
る。
を満たす条件で記録した信号の、EQ後のRF信号の再
生波形(アイパターン)を示す写真であり、(b)はそ
の模式図である。本発明において、かかる「熱干渉の発
生した状態」とは、図1に示すように、EQ後の3Tマ
ークに相当するRF信号再生波形が、その線幅で隔たっ
て2本に分かれて見えた状態(図1(b)参照)を意味
する。
増加するに従い、徐々に熱干渉が発生し、増大していく
が、EQ後のRF信号再生波形が図1の状態になるβの
最小値を、熱干渉を生じるβ値の下限値とし、媒体の耐
「熱干渉」性の良否判定に使用した。ここでβ値とは、
記録時と同じ光ピックアップを使用して再生した、EQ
前のRF信号波形(図2参照)におけるアシンメトリー
である。
て、最短(3T)記録マークの振幅(I3H−I3L間)の
中心位置が、最長(14T)記録マークの振幅(I14H
−I14L間)の中心位置からどの程度ずれているかで表
され、具体的には下記式
(I14H−I14L)〕 で表される。(図7参照) 本発明において、「反射率」とは記録後の光記録媒体の
反射率を意味し、その測定には、市販のDVD−ROM
検査機(例えば、波長647nm、NA=0.60であ
る(株)シバソク製「LM220A」)を用いて測定し
た値を採用した。本発明の光記録媒体において、反射率
は40%以上であることが好ましく、ROM媒体との再
生互換性を考慮すると45%以上がより好ましい。
特に断りのない場合には、溝上に記録した信号を溝上で
再生した時の変調度を示す。特に「MG(%)」は、前
述(1)〜(8)の条件下で、β=0±2%以内となる
記録パワーで、溝上にフルトラック記録(10トラック
以上連続で記録)した後これを溝上で再生した時の記録
変調度を表す。
て説明する。本発明の光記録媒体は、前記(1)〜
(9)の条件下で記録した場合に、記録感度(β=0±
2%以内となる、最小記録パワー)が14mW以下であ
り、かつβ≦0%で熱干渉が生じないことを特徴とす
る。
に、EQ後のアイパターンにおける3TマークのRF信
号再生波形が2本に分かれて観測されるということは、
前述のように3Tマークに短いものと長いものとが共存
することを意味し、ジッターが極めて悪化することを意
味する。この熱干渉が、βがマイナス数%となるような
低い記録パワーでも発生する媒体は、良好な記録特性で
信号記録を行える記録パワーのマージンが狭く、実質的
に高速度での記録が不可能である。
高速での良好な記録特性を得るためには、β≦0%では
熱干渉が発生しないことが必要であり、3%以下では発
生しないことがより好ましく、5%以下で熱干渉が発生
しないことが更に好ましい。また、β≦0%では熱干渉
を生じない光記録媒体であっても、記録用レーザー光に
対する感度が低い場合は高速での記録に適さない。具体
的には、前記(1)〜(9)の条件下で、記録感度(β
=0±2%となる、最小記録パワー)が14mWを超え
る媒体は、3倍速以上、特に4倍速以上で記録するため
に20mWを超える高パワーのレーザーが必要となり、
実質的に4倍速での記録が不可能である。よって、本発
明の光記録媒体における記録感度は14mW以下であ
り、好ましくは13.5mW以下である。
成および材料等につき詳細に説明する。本発明の光記録
媒体は、少なくとも基板上に、有機色素を含む記録層、
並びに反射層を有する。記録層における、記録用レーザ
ー光を照射された部分が、該レーザー光を吸収すること
により昇温して有機色素の分解温度に達し、有機色素が
分解・減量して膜厚の減少、光学特性の変化、及び、基
板の流動変形が起こる。結果、戻り光の位相が変化し、
反射率を変化させることにより記録を行い、該反射率の
変化を検出することにより再生を行うものである。
明する。本発明において、基板としてはポリカーボネー
ト、ポリメタクリレート、非晶質ポリオレフィン等の樹
脂等、公知のものが使用でき、これらは螺旋状または同
心円状のトラッキングサーボ用の案内溝を有している。
一般に、有機色素系光記録媒体において、基板上に設け
た案内溝のトラックピッチと溝深さの最適範囲は、記録
/再生光の波長に依存する。従ってトラックピッチに対
するスケールで定義することが好ましい。
記録を目的とするため、溝深さはトラックピッチの0.
20〜0.23倍、溝幅(半値幅、つまり溝深さが半分
の位置での溝幅)はトラックピッチの0.38倍〜0.
45倍が好ましい。なお、これらの範囲の中でも、記録
層を構成する色素の光学特性により異なる、更なる好ま
しい範囲がある。この「更なる好ましい範囲」について
は、記録層を構成する色素の特性と併せて後に説明す
る。
回る場合には、1倍速での良好な記録変調度を確保する
ことが困難となる場合があるため、高速での記録のみな
らず低速〜高速の広い速度範囲における良好な記録特性
を求める場合には、その実現が困難になる虞がある。ま
た0.23倍よりも深い場合には、反射率40%以上の
媒体を得ることが困難となりやすい。
記録変調度への寄与が大きくなるため、充分な記録変調
度を得るためには比較的大きな記録パワーが必要とな
り、熱干渉が大きくなる傾向がある。一方、0.45倍
を超えると、反射率40%以上の媒体を得ることが困難
となりやすい。本発明では、この溝深さおよび溝幅の測
定には光学溝形状測定を用い、具体的には(株)フソー
電子製DGM−DVD−TII He−Cd 325nm
を使用した。
情報や媒体の種類等の情報を、あらかじめ基板上に形成
しておいてもよい。以下、このような情報を「プリフォ
ーマット情報」と称する。プリフォーマット情報の形成
方法としては、略円形(惰円を含む)、鞍状、または片
方(ランド方向の一方)に広がった略矩形状等のプリピ
ットをランド(溝間部)上を設ける(LPP)方式や、
案内溝のウォブルの位相や振幅を、該当する情報に応じ
て変化させる方式等がある。本発明の光記録媒体の場合
には、いずれの方式でも、エラーレートの小さい良好な
情報を提供できるため、上記のフォーマットのいずれで
も良い。
性を満たす限り特に構造的制限はなく、例えばシアニン
系、フタロシアニン系、含金アゾ系等、公知の色素が使
用可能であるが、特に含金属アゾ色素が好ましい。な
お、記録光照射による色素分解時の過剰な発熱を抑制す
るため、また記録感度向上のために、記録層中に昇華性
の化合物、あるいは分解時に吸熱する化合物を、対全色
素重量で3〜20%程度含有してもよい。このような化
合物としては、例えば低分子量のシアニン色素やチオフ
ェン系化合物、(金属キレート化していない)アゾ色素
などが挙げられる。
(1)〜(9)条件下における記録/再生において、β
≦0%で熱干渉を発生しないことが必要である。このよ
うな光記録媒体を得るためには、(a)吸光度が高く、
発熱量が小さい色素を含む 記録層がを用いることが好
ましい。具体的には、(a)記録光波長λwに対して
(λw−55nm)<λA≦(λw−40nm)である吸
収極大波長λ Aを有する色素Aを含み、該色素Aの、示
差熱天秤にて窒素中で測定した発熱量が16μV/mg
以下であることが好ましい。
わち記録光波長λwより短波長で、かつλwに近接した位
置にあるということは、λwにおける吸光度が高いこと
を意味する。このような色素Aを含む記録層は、該色素
の分解温度すなわち主減量開始温度にかかわらず、記録
パワー15mW以下で3倍速記録が可能であり、4倍速
以上の高速記録にも好ましい。
V/mgを超える様な色素を含む記録層においては、記
録時の過度な発熱が記録層に蓄熱して余熱となり、短い
未記録部分に続いて形成される3Tマークへの熱干渉が
顕著となるため、ジッターが悪化する虞がある。該色素
の発熱量は13μV/mg以下がより好ましく、10μ
V/mgが特に好ましい。特に、実質的にこの色素Aの
みからなる記録層を有する光記録媒体は、2倍速以上、
特に3倍速以上の高速記録において極めて良好なジッタ
ー特性が得られる。また、実質的に色素Aのみからなる
記録層を有する場合、該光記録媒体の反射率を40%以
上とするためには、基板上の案内溝の溝深さを、トラッ
クピッチの0.20〜0.21倍とすることが好まし
く、溝幅はトラックピッチの0.40〜0.42倍とす
ることが好ましく、後述する反射層には純銀を使用する
ことが好ましい。
には、前述のように基板上の案内溝を比較的浅めにする
ことが好ましいが、案内溝が浅い場合、充分な記録変調
度を得ることが困難になる。これを解決するためには記
録層を厚くすればよいが、記録層を厚くすると4倍速
(14m/s)以上等のより高速記録時におけるジッタ
ーが悪化するため、高速記録の観点からはあまり好まし
くない。従って記録層の厚さは、前述(1)〜(8)の
条件下で、β=0±2%以内となる記録パワーにてフル
トラック記録した時に、記録変調度が65〜85%とな
るような厚みにすることが好ましく、さらに、低速での
記録特性の維持より高速記録時の特性向上を求めるなら
記録変調度が65%〜70%になるような厚さ(従来よ
りは若干薄め)に調整することが好ましい。実際の記録
層の厚みは溝深さとの兼ね合いで決まるが、通常、溝上
(溝部)で膜厚50〜85nm程度の範囲内で適切な膜
厚を選択する。
録によるプリフォーマット情報(ランド部のプリピット
(LPP)やウォブル)の信号振幅の劣化が生じないと
いう利点がある。また、4倍速以上での記録において
は、一般に長い記録マークの再生信号波形の歪みが顕著
になる傾向があり、これは信号特性上あまり好ましくな
いものとされている。その低減には、色素Aの使用が効
果的であり、中でも、示差熱天秤にて窒素中で測定した
減量の傾きが2%を下回る色素Aを用いると好ましい。
量開始温度」について説明する。本発明における「減量
の傾き」とは、主減量過程における温度上昇に対する色
素重量の減少割合を意味し、「主減量過程」とは、いく
つかの減量過程のうちで、温度上昇に対する色素減量割
合が最も大きな過程を意味する。また「総減量」とは、
「主減量過程」における減量をさす。以下、図5及び図
6を用いて減量の傾きについて説明する。
/分で昇温しつつ、示差熱天秤を用いて熱重量分析し
た。昇温に従って、質量は当初微量ずつ減少し、ほぼ直
線a−bの減量線を描き、ついで急激に減量し始め、ほ
ぼ直線d1−d2に沿って減量する。図5においてはこれ
が主減量過程であり、主減量開始温度とは、直線d1−
d2 と直線a−bとの交点における温度T1のことであ
る。またこの時の、質量M0に対する色素の重量割合を
m1とする。その後、ほぼ直線c−cで示される減量過
程におちつく。直線d1−d2と直線c−cとの交点にお
ける温度をT2、色素の重量割合をm2とすると、ここで
いう減量の傾きとは
(総減量%)は、
曲線の場合には、主減量過程の減量の傾きは
媒体の場合、1倍速記録において記録変調度60%以上
を得ることは困難である。
の高速記録で良好な特性を有し、かつ、1倍速記録でも
十分な記録変調度と良好なジッターを得るためには、記
録層が以下(b)〜(e)のいずれかを満たすことが好
ましい。 (b)発熱量が小さく吸光度の高い色素と、発熱量が大
きく吸光度がやや低い色素を含有 (c)吸光度が高い色素と、吸光度が低く主減量開始温
度の低い色素を含有 (d)吸光度がやや低く発熱量の大きい色素と、吸光度
が低く主減量開始温度の低い色素を含有 (e)吸光度が高い色素と、吸光度がやや低く発熱量の
大きい色素、および吸光度が低く主減量開始温度の低い
色素を含有 これらを満たすことにより、より広い範囲の記録速度に
おいて良好な記録特性が得られる(記録互換性が得られ
る)。
て、記録層膜厚、溝深さと溝幅、クロストーク(MLと
MG)がある。記録層膜厚は、前記(1)〜(8)の条
件下で、β=0±2%以内となる記録パワーにてフルト
ラック記録した時の、記録変調度が65%〜85%とな
るように設けることが好ましい。より好ましくは65%
〜80%、さらに好ましくは70%〜77%となるよう
に設ける。何故ならば、かかる範囲に設計すれば、3倍
速以上の高速での記録のみならず、1倍速記録でも60
%以上の記録変調度が得られるからである。実際の記録
層の膜厚は、前述のように、基板上の案内溝の溝深さと
の兼ね合いで決まるが、溝上(溝部)で通常70〜12
5nm程度の範囲から、上記記録変調度を満たすように
適宜選択する。
0.21倍〜0.23倍、さらに好ましくは0.22〜
0.23倍である。該範囲よりも浅い場合には1倍速で
の記録時に充分な記録変調度が得られにくい。深い場合
には十分な反射率が得られにくい。溝幅は0.39〜
0.43倍が好ましい。該範囲より狭すぎると熱干渉が
発生しやすく、広すぎると反射率が低くなると共に、ジ
ッターが劣化する傾向がある。
録した信号の、該記録部分を両側に有するランド部(溝
間部)へのもれ信号の変調度、つまり溝上に信号記録し
た光記録媒体を溝間部で再生した時の信号変調度ML
(%)、で評価したものである。具体的には、ML
(%)は、溝上に前記(1)〜(8)の条件下、β=0
±2%以内となる記録パワーでフルトラック記録(10
トラック以上連続で記録)し、該記録信号を溝間部で再
生したときの信号変調度を表す。
い。たとえば本発明の(a)の場合、特に実質的に前述
の色素Aのみからなる記録層を有する光記録媒体の場合
は、図2に示すように(MG×0.69)+1.8=M
Lで相関を見積もることができる。MGが大きくてもM
Lが小さいものの方が、記録信号のプリフォーマット情
報信号への漏れこみや、プリフォーマット情報の再生信
号の振幅劣化が小さいため好ましい。つまりそれらは、
記録後のLPPエラーレートや、AR値(LPPの記録
後の最小振幅/同最大振幅)の劣化が小さいことを意味
し、好ましい。(なお、記録後のLPP振幅のうちの最
小値が、最大値の15%以上確保できることが必須であ
る旨、DVD−Rの規格書には記載されている。) また、実質的に後述する色素Cのみからなる記録層を有
する光記録媒体の場合、MGとMLは(0.41×M
G)+10=MLという関係を示す。色素Cは、後述す
るように、記録波長における吸光度が低いが、色素の分
解開始温度(主減量開始温度に相当)も低い色素であ
り、該色素のみからなる記録層を有する光記録媒体は、
クロストークは低いが、高い記録変調度を得ることが困
難であるという傾向をもつ。
めには、前記(1)〜(8)の条件下、β=0±2%以
内となる記録パワーにて、溝上でフルトラック記録され
た光記録媒体について、溝間部で再生したときの信号変
調度ML(%)は、(0.41×MG+10)≦ML<
(0.69×MG+1.8)が好ましい。MLがこの範
囲を下回るということは、記録部の記録マークが細いと
いうことを示し、記録ビーム径の有効半径内の、記録に
よる変形が小さいため十分な記録変調度を得ることが難
しい傾向があり、上回ると3倍速以上の記録において、
記録部に過度の変形が発生することによるプリフォーマ
ット情報信号の劣化や、光学的に記録された信号に隣り
のトラックの該信号が漏れこむことによるジッターの低
下が起こる可能性がある。以上が、1倍速記録との互換
性のある高速記録媒体(b)〜(e)に共通に望まれる
条件である。
する。 (b)発熱量が小さく吸光度の高い色素と、発熱量が大
きく吸光度がやや低い色素を含有する記録層とは、具体
的には (b)記録光波長λwに対して(λw−55nm)<λA
≦(λw−40nm)である吸収極大波長λAを有し、示
差熱天秤にて窒素中で測定した発熱量が16μV/mg
以下である色素A、及び、 (λw−60)≦λB≦(λw−55nm)である吸収極
大波長λBを有し、示差熱天秤にて窒素中で測定した発
熱量が10μV/mg以上25μV/mg以下である色
素Bを、少なくとも各1種含有する記録層、である。
が小さいためにそれ単独では1倍速記録での記録変調度
を十分確保することが困難である可能性がある。色素B
はその発熱量で色素Aで不足する記録変調度を補うこと
ができる。しかし、色素Bの発熱量が25μV/mgを
超える場合には、記録時の発熱による記録層内の蓄熱が
過多となり、1倍速記録においても長いマークの後端に
相当する再生波形に歪みが発生する虞がある。10μV
/mgを下回る場合には、色素B添加による記録変調度
増大の効果が不十分となる虞がある。
の吸収極大波長λAより短波長にあるため、記録光波長
λwにおける色素Bの吸光度は比較的低い。よって色素
Bは、色素Aに起因する記録部の過度の変形が抑制でき
る。また、記録/再生波長における吸光度が低いため色
素Aほど反射層を損なわず、一方、記録時の色素分解に
よる発熱量は大きいので記録感度向上に役立つ。
較べて短波長ではあるがそれ程変わらず、また記録光波
長λwとの波長差λw−λBも、色素Aの場合(λw−
λA)とそれ程変わらない。つまり、記録光波長λwにお
ける吸光度が色素Aとあまり変わらないことが多いた
め、色素Bの主減量開始温度は必ずしも色素Aより低く
ある必要はなく、実際には色素Aより高くても低くても
良い。色素Bの含有量は、色素Aの含有量以上であるこ
とが好ましい。また、色素Aと色素Bの合計重量に対
し、色素Aが40重量%以下であるとより好ましい。色
素A含有量の下限に特に制限はないが、通常5重量%以
上、好ましくは10重量%以上である。色素Bは、前述
した吸収極大波長λBの範囲および発熱量の範囲を満た
す限り構造上の制限はないが、特に含金属アゾ色素が好
ましく、中でも配位子として下記構造式で表されるアゾ
化合物を有する含金属アゾ色素が好ましい。
芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表し、R1およ
びR2は各々独立に、シアノ基、メトキシカルボニル
基、またはエトキシカルボニル基を表し、R3は炭素数
1〜2のアルキル基、または炭素数1〜2のフッ化アル
キル基を表す。) (c)吸光度が高い色素と、吸光度が低く主減量開始温
度の低い色素を含有する記録層とは、具体的には(c)
記録光波長λWに対して、(λw−55nm)<λA≦
(λw−40nm)である吸収極大波長λAを有する色素
A、及び、λC≦(λw−55nm)である吸収極大波長
λCを有し、その窒素中の主減量開始温度Tdc(℃)
が、 Tdc<(−6.7×(λw−λC)+730)であ
る色素Cを、少なくとも各1種含有する記録層、であ
る。
の低減に効果的な添加色素である。本発明者は、前記条
件(1)〜(9)の下での記録において記録パワーが1
5mW以下になるために必要な、記録層中の色素の吸収
極大波長λxと記録波長λwの差(λw−λx)、および主
減量開始温度の間に図3に示される相関を見出した。該
条件で記録した時に15mWを下回る記録感度である
(つまり15mW以下の低記録パワーで特性良好な記録
が可能である)ことは、20mW程度の記録パワーで4
倍速以上での記録を可能とするために必要である。(光
学記録用光源として使用した場合の、光記録媒体の盤面
上でのレーザーパワーが20mWとなる、波長700n
m以下の半導体レーザーは近い将来量産されると言われ
ている。) 記録層の吸収極大波長λxと記録光波長λwの差に対す
る、該層に含まれる色素の主減量開始温度の相関が重要
であるのは、以下の理由からである。通常、記録波長に
おける吸光度が高い色素は高速記録に適すると考えられ
ているが、このような色素を使用すことにより、その光
学特性に起因する、高速記録の際の過大な記録変調度、
すなわち記録マークのランド方向への過剰な広がりが生
じ、これによるプリフォーマット情報の再生信号振幅の
劣化が生じがちである。これを抑制するために、記録光
波長における吸光度の低い色素の使用が極めて有効なの
である。
が低いということは、基本的に記録感度に劣ることを意
味する。記録感度を補うために、中でも主減量開始温度
の低い色素Cを選択する訳である。具体的には、色素C
の主減量開始温度Tdc(℃)は、Tdc<(−6.7×
(λ w−λC)+730)が好ましい。色素Cがλc1<
(λw−60nm)を満たす吸収極大波長λC1を有する
色素C1である場合には、その主減量開始温度T
dc1(℃)がTdc1<(−6.7×(λw−λC1)+71
0)を満たすことが好ましい。
Cの含有量が色素Aの含有量に対して0.25倍〜4.
0倍が好ましい。中でも色素Cが比較的短波長に吸収極
大を有する場合、すなわち色素C1(λc1<(λw−6
0nm))の場合には、色素C1の含有量が色素Aの
1.0倍〜4.0倍が好ましく、比較的長波長に吸収極
大波長を有する場合、すなわち(λw−60nm)≦λ
c2<(λw−55nm)を満たす吸収極大波長λC2を有
する色素C2である場合には、0.25倍〜1.0倍と
色素Aに対して少なめの方が良い。
るクロストーク低減などの効果が少なくなり、多すぎる
と記録感度を損なう虞がある。 (c)において、色素Aの含有量が総色素重量の80%
未満であれば、色素Aの発熱量は20μV/mg以下で
も良い。好ましくは(b)の場合と同様16μV/mg
以下であり、より好ましくは10μV/mg〜18μV
/mgである。これは、色素Aによる過度の記録光吸収
が色素Cにより緩和されているため、記録変調度の微調
整をする分の発熱が色素Aに対し許容されるからであ
る。 (d)吸光度がやや低く発熱量の大きい色素と、吸光度
が低く主減量開始温度の低い色素を含有する記録層と
は、具体的には(d)(λw−60n)≦λB≦(λw−
55nm)である吸収極大波長λBを有し、示差熱天秤
にて窒素中で測定した発熱量が10μV/mg以上25
μV/mg以下である色素B、および、λC1<(λw−
60nm)である吸収極大波長λC1を有し、その窒素中
の主減量開始温度Tdc1(℃)が、Tdc1<(−6.7×
(λw−λC1)+710)である色素C1を、少なくと
も各1種含有する記録層、である。該記録層において、
色素C1の含有量は色素Bの含有量以上である。
く、色素Bと併用することも好ましい。色素Bと併用す
ることにより、色素Aと併用する場合よりも1倍速記録
と高速記録との記録互換性がとりやすいからである。た
だし、記録感度の点では、色素Bは色素Aに劣るため、
色素Bの含有量は色素Cの含有量を超えないことが好ま
しい。
を混合することは、記録特性の微調整をしやすくなるた
めに好ましい。つまり(e)吸光度が高い色素と、吸光
度がやや低く発熱量の大きい色素、および吸光度が低く
主減量開始温度の低い色素を含有する記録層、具体的に
は (e)記録光波長λwに対して(λw−55nm)<λA
≦(λw−40nm)である吸収極大波長λAを有し、示
差熱天秤にて窒素中で測定した発熱量が18μV/mg
以下である色素A、(λw−60nm)≦λB≦(λw−
55nm)である吸収極大波長λBを有し、示差熱天秤
にて窒素中で測定した発熱量が10μV/mg以上25
μV/mg以下である色素B、およびλC1<(λW−6
0nm)である吸収極大波長λc1を有し、主減量開始温
度Tdc1(℃)がTdc1<(−6.7×(λw−λC1)+
710)である色素C1を少なくとも各1種含有する記
録層、を用いた光記録媒体である。
有量は、色素A+色素B+色素Cの総重量の20〜50
重量%が好ましい。20重量%未満では、高速記録にお
ける良好なジッター特性を得ることが難しい傾向があ
る。50重量%を超えると色素A単独の性質が顕在化す
るため、1倍速記録での良好な記録/再生特性が得られ
なくなる虞がある。
としては、再生光波長で反射率の十分高いもの、例え
ば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta、Cr及びPdな
どの金属を、単独あるいは合金にして用いることが可能
である。また、金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈折
率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射層とし
て用いてもよい。特に、記録層を透過した記録/再生用
レーザー光を、効率良く反射する金属膜または合金膜が
好ましい。
率を十分に確保するためには、記録/再生波長±5nm
以内における反射層の屈折率nが0.1〜1. 5、消衰
係数kが3〜8であるものが好ましい。特に屈折率nが
0. 1〜0. 2、消衰係数kが3〜5である場合は、高
反射率が得られるためより好ましい。特に、高速記録特
性の点からは、金属反射層自体の反射率および熱伝導度
の影響を考慮する必要があると考えられる。記録時に発
生する記録層の蓄熱を拡散させるために、従来の金属反
射層よりも熱伝導度が大きい金属が好ましい。
スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真
空蒸着法等が挙げられる。なかでもスパッタ法が好まし
い。スパッタ法にて金属または合金からなる反射層を形
成する際には、界面酸素量を極力低くしておくことが重
要である。従って、スパッタをする際のチャンバーの到
達真空度を1×10-3Pa、さらに5×10-4Pa以下
になるように保つことが好ましい。なぜならば、酸素の
存在により、熱分解時の挙動が大きく変化する色素が多
数あるため、記録層に悪影響を及ぼす場合があるからで
ある。反射層の材料である金属または合金として、特に
好ましくは、銅、金または白金族の元素を0.1at%〜1
at%含む、銀合金またはアルミ合金、あるいは金または
白金族の元素を0.1at%〜1at%含む銅合金である。か
かる組成の合金ターゲットを用いて形成されたスパッタ
膜は、その膜強度(記録時の内圧の高まりに対抗し、過
度の変形を抑制するという性質)が純銀よりも大きいと
いう点から、記録パワーマージン、耐環境性が確保され
るので好ましい。
mが適正範囲である。なお、銀、アルミニウム、銅およ
び多くの銀合金、アルミ合金、銅合金のスパッタ膜に
は、高温高湿度環境テストにおいて数十nmの粒径の微
結晶が発生したり、その粒径の成長が見られることがあ
り、それがアーカイバルの特性(記録部のライフ特性)
に悪い影響をもたらすことがわかった。その粒界の生
成、成長を抑制する手段としては、スパッター時の到達
真空度を従来よりも10倍以上高くすること、あるい
は、H、B、C、Nのように金属原子のあいだに入り込
むことができ浸入固溶体を形成する原子や、Co、M
n、Cr、Gd、Ti、Mgなど動きやすい比較的低原
子量の原子を添加元素として添加すること、酸化しやす
い希土類元素を酸素スカベンジャーとして添加すること
等が挙げられる。上記添加元素のうち2〜4種を銀、ア
ルミ、銅を主成分とする合金に添加するとより効果的で
ある。
を防止したり、変形の非対称性を抑制するために、反射
層の上に保護層を積層することが好ましい。保護層は紫
外線硬化樹脂にて形成されることが好ましい。また、通
常は、該保護層の膜厚を1μm以上、好ましくは3μm
以上にして、酸素による硬化抑制等がおこらないように
する。
板上に記録層、反射層、保護層を順次積層したもの、こ
れらの積層順を変えたもの(例えば基板/反射層/記録
層/保護層の順に積層し、保護層側から記録/再生を行
うもの等)、またこれらの層を基板の片面にのみ設けた
もの、基板の両面に設けたもの、のいずれであってもよ
い。
層などを設けた基板2枚を、記録/再生光入射面とは逆
の面を対向させて、貼り合わせて成る光記録媒体や、上
記各層を設けた基板に、単なる基板や反射層のみ設けた
基板(ダミー基板)を貼り合わせて成る光記録媒体であ
ってもよい。このような、貼り合わせせタイプの光記録
媒体の一例としては、例えばDVD−RやDVD−RW
等の、DVD系の媒体が挙げられる。
外線硬化樹脂、あるいは粘度30〜800cpsのラジ
カル型瞬間硬化型紫外線硬化樹脂である接着剤を用いる
とよい。該接着剤を用いて形成される、接着剤層の厚み
に制限はないが、通常10〜20μm程度である。上述
したように、貼り合わせタイプの光記録媒体の場合、一
方の基板上に、記録層や反射層等、光学的記録/再生に
必要な層が設けられていれば、他方は同様の各種層を有
する基板であっても、単なる基板やダミー基板であって
も良いが、貼り合わせた後の記録/再生面の、トラック
方向に対して接線方向のチルト角が0.3度以下となる
ように、両基板の反りを合わせることが好ましい。
基板そのものの偏心には十分注意が必要で、貼り合わせ
後の偏心量が十分小さく、20μm以下になるようにす
るとよい。上記範囲を越える場合、極めて高精度の調整
がなされるピックアップ(チルトサーボ機構を有するド
ライブ)を用いなければ、良好なジッター値が得られな
い可能性があり、その結果、エラーレートが劣ることに
なるおそれがある。
度は±5m/s2以内が好ましい。この範囲外である場
合、民生用のドライブ、レコーダでの十分な特性マージ
ンが得られないおそれがある。特に、記録時のチルトサ
ーボ機構が簡略化されたような装置を用いる場合には、
面振れ加速度の急激な変化にピックアップのチルトサー
ボ機構が追従できず、記録波形に局所的な歪みが発生
し、その結果ジッターやエラーが悪化するおそれがあ
る。
層へのごみ、気泡の混入による保護層や接着層の膜厚む
ら、樹脂製の基板の成形時における金型との樹脂のかみ
あいの具合などによっても増加する。接着剤として、粘
度30cps〜300cpsであるラジカル型瞬間硬化
型の紫外線硬化樹脂を用い、該接着剤硬化後の接着剤層
における空隙の最大長が10μm以下となるよう貼り合
わせた光記録媒体は、耐衝撃性が高いため、接着強度の
面から好ましい。また大きな空隙を有さないことは、媒
体の製造にかかわる情報を、光学的バーコード等として
レーザーで形成する場合にも好ましい。特に、貼り合わ
せ後の媒体に、レーザー光を照射して光学的バーコード
等を形成する場合には、最大長が10μmを越える空隙
が接着剤層中に存在すると、バーコード部にその接着層
の構造が浮き出て、信号品質を低下させる恐れがある。
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら実
施例によって限定されるものではない。以下の実施例お
よび比較例における光学的記録において、 ・3Tスペース後の記録マーク形成用パルストレインに
おけるα(n,1)(n=3〜14)を、いずれも以下
に定義した値より1ns短く設定する「マーク間補償」
を行った。 ・「3倍速記録」はいずれも本願条件(1)〜(8)を
満たす。「熱干渉」発生時のβ値、および記録感度の測
定は、上記に加えて条件(9)を満たす1トラック記録
にて行い、その他の評価項目については、条件(1)〜
(8)を満たし、β=0±2%以内となる記録パワーで
行ったフルトラック記録における結果である。 ・各パルストレインにおける、オフパルス照射区間γ
(n,1)は、γ(n,1)+α(n,1)=2.98
T±2.5ns〜3.00T±2.5nsを満たす値で
ある。 ・記録速度を1倍速、3倍速、および4倍速に変化させ
た場合、同一実施例中および同一比較例中において、パ
ルストレインは同じものを採用した。 ・主減量開始温度、(主減量過程における色素の)総減
量、および発熱量は、明細書中に記載したように、色素
を窒素中で10℃/分で昇温しつつ測定した。この熱重
量分析には、セイコー電子工業製の示差熱天秤(「SS
C5200H」シリーズ「TG−DTA−320」)を
使用した。
載」の欄には、本願請求項の記載または本文中記載の
「好ましい値(範囲)」を記した。 〔実施例1〕2種類の含金属アゾ色素の1.7重量%の
オクタフルオロペンタノール溶液を、溝深さ151n
m、溝幅0.298μm、トラックピッチ0.74μm
の螺旋状案内溝を有するポリカーボネート基板にスピン
コートし、90℃のオーブンで30分乾燥させることに
より、記録層を形成した。この記録層の吸収極大波長は
608nmであった。この上に、スパッタリングにより
厚さ120nmの銀層を形成して反射層とし、さらに紫
外線硬化樹脂を6μmの厚さにスピンコートして保護層
とした。
00メッシュのスクリーン印刷法で塗布し、同様にして
作製したディスクと対向させて貼り合わせ、光記録媒体
(DVD−Rを作成した。得られた光記録媒体に対し、
波長657nm、NA=0.65の半導体レーザーが搭
載された評価機(パルステック社製「DDU-1000」)に
て、溝上に α(n,1)=1.30T (但しn=3) α(n,1)=1.50T (但しn=4〜14) α(n,2)〜α(n,n−3)=0.60T (但し
n=5〜14) α(n,n−2)=0.90T (n=3〜14) γ(n,2)〜γ(n,n−3)=0.40T (n=
5〜14) γ(n,n−2)=0.60T (n=4〜14) (但し、T(基準クロック周期)=12.7ns)で表
されるパルストレインからなるEFM+(8−16)変
調のランダムデータ信号を、記録線速度10.5m/s
(3倍速)でマーク長変調記録した。記録パワー13m
Wの時にβ=5.8%となり、β≧5.8%の時、EQ
後のRF信号における3T信号再生波形に熱干渉が発生
した。 〔比較例1〕実施例1と同様に作成した光記録媒体に対
し、 α(n,1)=1.50T (但しn=3) α(n,1)=1.50T (但しn=4〜14) α(n,2)〜α(n,n−3)=α(n,n−2)=
0.60T (n=4〜14) γ(n,2)〜γ(n,n−2)=0.40T (n=
4〜14) で表されるパルストレイン(すなわち、パルストレイン
における2番目〜(n−3)番目の各記録パルスと、
(n−2)番目(つまり最終の)記録パルスの照射区間
が同じ長さである)からなるEFM+変調のランダムデ
ータ信号を、実施例1と同様に記録線速度10.5m/
s(3倍速)で記録した。
なったが、この時、EQ後のRF信号における3T信号
再生波形に熱干渉が発生せず、実施例1で採用した記録
ストラテジーに較べて、記録に大きなレーザー光パワー
を要することが分かった。よってこのパルスストラテジ
ーは、有機色素系光記録媒体の、高速記録における耐
「熱干渉」性の良否判定には不適切であることが分かっ
た。
30Tとした以外は上記と同じパルストレインを採用
し、同様に記録を行ったところ、15mWではレーザー
パワー不足で記録が行えなかった。つまりこのパルスス
トラテジーでは、3倍速以上などの高速記録における、
光記録媒体の耐「熱干渉」性は判定することができない
ことが示された。 〔実施例2〕表−5記載の構造式で表される含金属アゾ
色素の1.7重量%のオクタフルオロペンタノール溶液
を、溝深さ151nm、溝幅0.298μm、トラック
ピッチ0.74μmの螺旋状案内溝を有するポリカーボ
ネート基板(以下、基板bと示す)上にスピンコート
し、90℃のオーブンで30分乾燥させることにより記
録層を形成した。
あった。記録層上に、スパッタリングにて厚さ120n
mの銀層を形成し、反射層とした。その上に、紫外線硬
化樹脂を6μmの厚さにスピンコートし保護層を形成し
た。保護層上に、カチオン系遅延硬化樹脂を300メッ
シュのスクリーン印刷法で塗布し、同様にして作製した
ディスクと対向させて貼り合わせ、光記録媒体(DVD
−R)を得た。
件で記録した。EQ後の3T信号再生波形に熱干渉が発
生した時の、RF信号再生波形のβ値は6.2%であっ
た。(β≧6.2%で熱干渉が発生した。) 尚、実施例1と同様の条件で記録を行ったところ、記録
感度(β=0±2%以内となる、最小記録パワー)は1
1.0mWであり、ジッターは6.7%(以下、すべて
フルトラック記録を行い、両側に記録があるトラックを
再生した)と良好であった。
あり、隣接するランド(両側のトラックに記録のある溝
間部)で再生したもれこみ信号の再生波形の変調度(M
L(%))は51%であった。この時のAR値は15%
であった。尚、DVD−Rの規格では、AR≧15%が
必要とされている。同じ光記録媒体に対して記録速度の
み変更して記録を行ったところ、1倍速(3.5m/
s)記録における記録変調度は52%であり、4倍速
(14.0m/s)記録におけるジッターは8.8%と
良好であった。
録媒体の記録層に含まれる色素の、窒素雰囲気下TG−
DTA(熱重量分析)で測定した主減量開始温度(分解
温度)は286℃、窒素中での示差熱分析にて求めた減
量時の発熱量は15μV/mg、主減量過程における色
素の総減量は、色素の初期質量に対し38.9%、温度
差(主減量過程の開始温度(主減量開始温度)と終了温
度の温度差)は5.4℃(減量の傾きは7.2%)であ
った。 〔実施例3〜6〕記録層に、表−5記載の構造式で表さ
れる色素3、4、5および6を用いた事以外は、実施例
2と全く同様にして光記録媒体を作製し、記録および評
価を行った。結果を表−1に示す。 〔比較例2〕色素を発熱量18μV/mgの色素(H−
2)に変え、α(3、1)を変えた以外は、実施例2と
同様に光記録媒体を作成し、記録および評価を行った。
結果を表−1に示す。
≧−5.2%で熱干渉が発生し、非常に大きな熱干渉が
見られた。また、本発明の(1)〜(9)条件下におけ
る記録感度が12.6mWであり、ジッターは11%
で、3倍速記録ですでにジッターが悪かった。記録速度
のみ変更した4倍速記録では、ジッターが14%であり
極めて記録特性が悪かった。
0:50)の混合色素溶液(総色素重量1.7wt%の
オクタフルオロペンタノール溶液)を、溝深さ171n
m、溝幅0.29μm、トラックピッチ0.74μmの
基板(以下、基板aと示す)に、実施例2よりはやや低
回転数でスピンコートして記録層を形成した。以下、反
射層形成用材料である銀を銀合金(銀が98at%)に
変えた以外は、実施例2と全く同様に光記録媒体を作成
した。
m(λw−λA=48nm)と598nm(λw−λB=5
9nm)であり、これは各々色素5と色素7−2の極大
吸収波長に対応する。これらの色素の、窒素雰囲気下T
G−DTAで測定した主減量開始温度(分解温度)はそ
れぞれ315℃と348℃であり、減量時の発熱量は1
0μV/mgと23μV/mgであった。
γ(3,1)=1.65Tとした以外は実施例1で使用
したものと全く同じパルストレインを採用し、その他の
条件も全く同じで記録し、評価したところ、熱干渉の発
生した時のβ値は5.3%であった。尚、このパルスス
トラテジーを用いて、同じ光記録媒体に、本発明の
(1)〜(8)条件下、フルトラック記録を行ったとこ
ろ、記録感度は13.0mWであり、ジッターは6.8
%、反射率は45%、MG=79%で、ML=51%で
あった。
った。 〔実施例8〜11〕色素およびその混合比、基板の種
類、およびα(3,1)を表−2記載のように変えた以
外は実施例7と全く同様に媒体作成、記録および評価を
行った。結果を表−2に示す。
(重量比 40:60)として、基板を溝深さ168n
m、溝幅0.32μmの基板cに変えた以外は同様にし
て光記録媒体作製し、記録および評価を行った。結果を
表−3に示す。 〔実施例13、14〕実施例12において、基板をcか
ら基板bに変え、色素をそれぞれ5と13−2、5と1
2−2にし、混合比を表−3記載のように変えた以外は
同様にして光記録媒体を作成し、記録および評価を行っ
た。結果を表−3に示す。 〔実施例15〜17〕実施例7において、基板をa変
え、色素を表−3記載のものに変えた以外は同様にして
光記録媒体を作成し、記録および評価を行った。結果を
表−3に示す。
および13−2の併用とし、基板をa,bの他3種用い
て、各々光記録媒体を作成し、記録および評価を行っ
た。いずれの基板も、トラックピッチは0.74μmで
あった。結果を表−4に示す。なお、実施例18におけ
る媒体は実施例5におけると同じものである。
号再生波形に見られる、熱干渉が発生時のβ値が大きく
なり良好となった。
内となる記録パワーでの記録において、上述の実施例2
〜6は、PIエラーがいずれも100−200個、実施
例7〜17では10〜130個(DVDの規格書では2
80個未満)と、良好であった。 〔実施例23〕実施例7で作成した光記録媒体を、市販
のDVD−R/RWレコーダー(パイオニア製「DVR
−2000」)で1倍速記録し、DVD−ROM検査機
で再生したところ、ジッターが8.2%、PIエラーが
20個であり、該媒体における現行のDVD−R fo
r General ver2.0との高い互換性を示
唆する結果が得られた。
General ver2.0の未記録特性の規格値を
全て満たしていた。さらに本実施例で使用した評価機
で、同じ媒体に4倍速(14m/s)で記録し、3.5m
/s(1倍速)で再生したところ、記録パワー15mW
で若干パワー不足ではあったもののジッター7.8%の
記録ができ、極めて良好な4倍速記録特性が得られた。
ストラテジーは、 α(n,1)=2.1T、(n=3) α(n,1)=2.0T、(n=4〜14) α(n,2)〜α(n,n−2)=0.9T、(n=4
〜14) γ(n,2)〜γ(n,n−2)=0.1T (n=4
〜14) であった。 〔比較例4〕実施例1の記録条件を用いて、市販のDV
D−Rディスク1(DVD−R for Genera
l(4.7GB)の規格準拠品)に(3倍速)記録した
ところ、記録パワーを15.0mWまで上げてもβが−
3.5%であった。(つまり記録感度が14mWを遙か
に超えていた。) 記録感度が足りない上に、この時のジッターが13%も
あり、3T信号再生波形における熱干渉発生有無の判定
が行えなかった。 〔比較例5〕比較例4と同様に、市販のDVD−Rディ
スク2(DVD−R for General(4.7
GB)の規格準拠品)に記録したところ、記録パワーを
15mWまで上げてもβが−4.0%であった。(つま
り記録感度が14mWを遙かに超えていた。) この時のジッターは7.5%と良好であったが、記録感
度が足りず、3Tの熱干渉の判定が行えなかった。
0nm以下のレーザー光による光学的記録において、現
在一般的に使用されている、記録パワー15mW程度の
半導体レーザーを用いた場合にも、線速度10m/s以
上の高速で良好に記録可能である。さらに、記録層に使
用する色素を最適化することにより、1倍速でも良好に
記録できる光記録媒体を提供することができる。
アイパターン(写真)と、(b)アイパターンにおける
熱干渉発生を説明する模式図である。
(EQ前)のアイパターンである。
る、記録変調度MG(%)と溝間部信号変調度ML
(%)との相関を示す図である。
記録層に含まれる色素Xの最大吸収波長λxと記録光波
長λwとの差、および該色素Xの主減量開始温度の相関
を示す図である。
量開始温度、減量の傾き、および総減量を説明する図で
ある。
量開始温度、減量の傾き、および総減量を説明する別の
図である。
を説明する図である。
の重量割合(%) m2 色素の初期質量M0に対する、温度T2時の色素
の重量割合(%)
Claims (14)
- 【請求項1】 記録/再生用レーザー光の案内溝が螺旋
状または同心円状に形成された基板上に、少なくとも記
録層および反射層を有し、波長λw(nm)(但し、λw
≦700nm)の記録光にて記録可能な光記録媒体であ
り、 下記の(1)〜(9)を満たす条件で記録/再生した場
合に、記録感度(アシンメトリー値β=0±2%以内と
なる、最小記録パワー)が14mW以下であり、かつβ
≦0%で熱干渉が生じないことを特徴とする光記録媒
体。 (1)(n−2)個の記録パルス(n=3〜14の整
数)と、(n−2)個のオフパルスが交互に繰り返され
るパルストレインよりなる、記録用レーザー光を照射す
ることにより、記録データnT(Tは基準クロック周
期。1T=12.7ns)の記録マークを形成する記録
方法において、記録パルス照射区間αおよびオフパルス
照射区間γが以下の関係を満たす。 α(n,1)=1.30T±2.5ns、(但しn=
3) α(n,1)=1.50T±2.5ns、(但しn=4
〜14) α(n,2)〜α(n,n−3)=0.60T±2.5
ns、(但しn=5〜14) α(n,n−2)=0.90T±2.5ns、(但しn
=4〜14) γ(n,1)=(1.50T〜1.70T)±2.5n
s、(n=3〜14。但し、α(n,1)+γ(n,
1)=3.00T±2.5ns) γ(n,2)〜γ(n,n−3)=0.40T±2.5
ns、(但しn=5〜14) γ(n,n−2)=0.60T±2.5ns、(但しn
=4〜14) (但し、α(n,k)は該パルストレインにおけるk番
目の記録パルス照射区間(時間的長さ)を表し、kは1
〜n−2の整数である。γ(n,l)は該パルストレイ
ンにおけるl番目のオフパルス照射区間を表し、lは1
〜n−2の整数である。) (2)記録用レーザー光波長λw=655nm〜660
nm (3)NA(対物レンズの開口数)=0.65 (4)ランダム信号の、EFM+変調方式によるマーク
長変調記録 (5)記録線速度が10.5m/s、再生線速度は3.
5m/s (6)再生パワーPr=0.7mW、バイアスパワー
(オフパルス照射区間におけるレーザー光照射に際し、
印加されるパワー)Pb=0.5mW、再生光波長λr
=λw (7)記録パワー(記録パルス照射区間におけるレーザ
ー光照射に際し、印加されるパワー)は15mW以下 (8)溝上記録(案内溝の溝部分に記録する) (9)螺旋状または同心円状に設けられた案内溝の1周
分を1トラックとした時、1トラックのみに記録する。 - 【請求項2】 記録層が、記録光波長λwに対して(λw
−55nm)<λA≦(λw−40nm)である吸収極大
波長λAを有する色素Aを含み、該色素Aの、示差熱天
秤にて窒素中で測定した発熱量が16μV/mg以下で
あることを特徴とする、請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 記録層が、記録光波長λwに対して(λw
−55nm)<λA≦(λw−40nm)である吸収極大
波長λAを有する色素A、および(λw−60nm)≦λ
B≦(λw−55nm)である吸収極大波長λBを有する
色素Bを、少なくとも各1種含有し、色素Aおよび色素
Bが各々下記条件を満たすことを特徴とする、請求項1
に記載の光記録媒体。 色素A:示差熱天秤にて、窒素中で測定した発熱量が1
6μV/mg以下である。 色素B:示差熱天秤にて、窒素中で測定した発熱量が1
0μV/mg以上25μV/mg以下である。 - 【請求項4】 記録層における色素Bの含有量が、色素
Aの含有量以上であることを特徴とする、請求項3記載
の光記録媒体。 - 【請求項5】 記録層が記録光波長λwに対して(λw−
55nm)<λA≦(λw−40nm)である吸収極大波
長λAを有する色素A、およびλC≦(λw−55nm)
である吸収極大λCを有する色素Cを、少なくとも各1
種含有し、色素Cの窒素中で測定した主減量開始温度T
dc(℃)が、Tdc<(−6.7×(λw−λC)+73
0)であることを特徴とする、請求項1記載の光記録媒
体。 - 【請求項6】 色素Cが、λC1<(λw−60nm)で
ある吸収極大波長λC1を有する色素C1であり、色素C
1がTdc1(℃)<(−6.7×(λw−λC1)+71
0)で表される主減量開始温度Tdc1を有することを特
徴とする、請求項5に記載の光記録媒体。 - 【請求項7】 記録層における色素Cの含有量が、色素
Aに対して重量比で0.24倍〜4.0倍であることを
特徴とする、請求項5または6記載の光記録媒体。 - 【請求項8】 記録層が、(λw−60nm)≦λB≦
(λw−55nm)である吸収極大波長λBを有する色素
B、およびλC1<(λw−60nm)である吸収極大波
長λC1を有する色素C1を、少なくとも各1種含有し、
色素Bおよび色素C1が各々下記条件を満たし、かつ記
録層における色素C1の含有量が、重量比で色素Bの含
有量以上であることを特徴とする、請求項1に記載の光
記録媒体。 色素B:示差熱天秤にて、窒素中で測定した発熱量が1
0μV/mg以上25μV/mg以下である。 色素C1:窒素中で測定した主減量開始温度T
dc1(℃)が、Tdc1<(−6.7×(λw−λC1)+7
10)を満たす。 - 【請求項9】 記録層が、更にλC1<(λw−60n
m)である吸収極大波長λc1を有する色素C1を含有す
ることを特徴とし、色素C1は窒素中で測定した主減量
開始温度Tdc1(℃)が、Tdc1<(−6.7×(λw−
λC1)+710)を満たすことを特徴とする、請求項3
記載の光記録媒体。 - 【請求項10】 記録層における色素Aの含有量が、色
素A、色素Bおよび色素Cの合計重量に対して20〜5
0重量%であることを特徴とする、請求項9に記載の光
記録媒体。 - 【請求項11】 前記(1)〜(8)の条件下で、β=
0±2%以内となる記録パワーでフルトラック記録(1
0トラック以上連続で記録)した時の、記録変調度MG
(%)が65〜85%であることを特徴とする、請求項
1に記載の光記録媒体。 - 【請求項12】 前記(1)〜(8)の条件下で、β=
0±2%以内となる記録パワーでフルトラック記録(1
0トラック以上連続で記録)した時の記録変調度MG
(%)、および溝上に記録された信号を、溝間部で再生
した時の信号変調度ML(%)が、下記式 (0.41×MG+10)≦ML<(0.69×MG+
1.8) を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の光記録媒
体。 - 【請求項13】 色素Bが含金属アゾ色素であり、該色
素が配位子として下記構造式 【化1】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい芳香族炭化水
素環または芳香族複素環を表し、R1およびR2は各々独
立に、シアノ基、メトキシカルボニル基、またはエトキ
シカルボニル基を表し、R3は炭素数1〜2のアルキル
基、または炭素数1〜2のフッ化アルキル基を表す。)
で表されるアゾ化合物を有することを特徴とする、請求
項3または8に記載の光記録媒体。 - 【請求項14】 案内溝の、半値幅がトラックピッチの
0.38〜0.45倍であり、深さがトラックピッチの
0.20〜0.23倍である、請求項1ないし13のい
ずれかに記載の光記録媒体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001376060A JP2002260227A (ja) | 2000-12-08 | 2001-12-10 | 光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
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JP2000374987 | 2000-12-08 | ||
JP2000-374987 | 2000-12-08 | ||
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JP2002260227A true JP2002260227A (ja) | 2002-09-13 |
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JP2001376060A Pending JP2002260227A (ja) | 2000-12-08 | 2001-12-10 | 光記録媒体 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002260227A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004072185A1 (de) * | 2003-02-13 | 2004-08-26 | Lanxess Deutschland Gmbh | Azometallfarbstoffe sowie optischer datenträger enthaltend in der informationsschicht solche einen azometallfarbstoff als lichtabsorbierende verbindung |
US7022393B2 (en) | 2002-03-26 | 2006-04-04 | Tdk Corporation | Optical recording medium |
US7869940B2 (en) * | 2004-10-27 | 2011-01-11 | International Business Machines Corporation | Method and system for gathering and processing data for road use charging |
-
2001
- 2001-12-10 JP JP2001376060A patent/JP2002260227A/ja active Pending
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US7022393B2 (en) | 2002-03-26 | 2006-04-04 | Tdk Corporation | Optical recording medium |
WO2004072185A1 (de) * | 2003-02-13 | 2004-08-26 | Lanxess Deutschland Gmbh | Azometallfarbstoffe sowie optischer datenträger enthaltend in der informationsschicht solche einen azometallfarbstoff als lichtabsorbierende verbindung |
US7869940B2 (en) * | 2004-10-27 | 2011-01-11 | International Business Machines Corporation | Method and system for gathering and processing data for road use charging |
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