JP2002260227A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2002260227A
JP2002260227A JP2001376060A JP2001376060A JP2002260227A JP 2002260227 A JP2002260227 A JP 2002260227A JP 2001376060 A JP2001376060 A JP 2001376060A JP 2001376060 A JP2001376060 A JP 2001376060A JP 2002260227 A JP2002260227 A JP 2002260227A
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dye
recording medium
wavelength
optical recording
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JP2001376060A
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Yuki Suzuki
夕起 鈴木
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Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B45/00Complex metal compounds of azo dyes
    • C09B45/02Preparation from dyes containing in o-position a hydroxy group and in o'-position hydroxy, alkoxy, carboxyl, amino or keto groups
    • C09B45/14Monoazo compounds
    • C09B45/22Monoazo compounds containing other metals
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/0045Recording
    • G11B7/00456Recording strategies, e.g. pulse sequences

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に、高速記録用、及び、1倍速記録と高
速記録で互換性のある民生用DVD−Rに特に適した光
学記録媒体を提供する。 【解決手段】 記録/再生用レーザー光の案内溝が螺旋
状または同心円状に形成された基板上に、少なくとも記
録層および反射層を有し、波長λw(nm)(但し、λw
≦700nm)の記録光にて記録可能な光記録媒体であ
り、特定条件下で記録/再生した時に、記録感度が14
mW以下、かつβ≦0%で熱干渉が生じないことを特徴
とする光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機色素を含む記録
層を有する光記録媒体、特に反射率が40%以上、好ま
しくは45%以上である民生用のDVD−Rに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光記録媒体の高密度記録のため、
記録/再生用レーザー光の発振波長の短波長化が注目さ
れ、一般にCD系光記録媒体に使用される波長780n
mよりも短波長のレーザー光で記録/再生可能な光記録
媒体として、波長630nm〜680nmの半導体レー
ザー光を記録/再生に用いるDVD系光記録媒体が開発
されている。
【0003】かかる光記録媒体としては様々なタイプが
提案されているが、その中で有機色素系光記録媒体は、
安価でプロセス上製造が容易であるという特長を有す
る。有機色素系光記録媒体に関しては、近年波長640
nm近傍のレーザー光にて記録/再生を行う追記型光記
録媒体(DVD―R)の、3.95GB容量および4.
7GB容量の規格が成立した。またマーク長変調方式で
の記録において、入射レーザー光(記録用レーザー光。
以下単に「記録光」と称する場合がある)をマルチパル
ス化することにより、記録マークのエッジを制御する方
法が確立し、記録装置上も高密度記録に最適なシステム
が実用化されている。
【0004】なお、最近は民生用DVD−Rの要求が高
まり、より安価に供給可能な波長660nm〜670n
m近傍の半導体レーザーを用いて、従来から使用されて
いる波長640nm近傍のレーザー光を用いた場合と同
等に、高密度な光記録が可能である光記録媒体(DVD
−R for General)が規格化され、市場に普及
し始めている。
【0005】一方、衛星放送のハイビジョンデジタル放
送が開始され、今後普及していく模様であるが、それを
エアーチェックしながら再生するためには23Mbps
以上のデータ転送レートが必要であると予想される。し
かしながら、現在のDVD−Rの規格においては11M
psであることから、現在の3倍以上の記録速度が要望
されている。
【0006】さらに、DVD−Rのコンピュータデータ
ファイル用途も普及していく見込みであり、その場合に
も現在の3倍以上の記録速度における、良好な記録特性
を有するものが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】例えば現在のDVD−
Rの場合、記録線速度は速くても3.5(1倍速)〜
8.4(2.4倍速)m/s程度であるが、これを10
m/s(約3倍速)以上とする場合、現行より更に高い
記録感度が必要とされる。記録層に有機色素を含む光記
録媒体の場合、記録光をより吸収しやすい色素を主成分
あるいは添加色素として用いることにより、光エネルギ
ーを効率的に記録に利用でき、記録感度が向上する。
【0008】しかし光吸収量が大きい色素を含む場合、
記録光照射による記録層の温度上昇割合も大きくなるこ
とが多い。そのため、このような色素を多量に含む記録
層は、記録変調度等の記録特性の記録パワー依存性が大
きくなる傾向がある。また記録マークが広がりやすくな
り、高速記録においては記録マーク部分の過度の変形や
光学的変化が生じるため、ランドに設けたプレピットが
つぶれたり、プッシュプル信号のノイズが高くなる等の
悪影響が生じ、それらの信号品質が劣化する傾向があ
る。
【0009】一方、記録による色素分解時(減量時)の
発熱が記録層内を伝わり、後続の記録マーク形状がその
余熱の影響を受けて過度に変形する。例えば長い記録マ
ークのあと、3Tという短い間しか置かずに長さ3T程
度の短いマークを形成する場合、該3Tマークにおいて
は極めて顕著な”熱干渉”が発生し、ジッターを劣化さ
せることになる。
【0010】波長700nm以下の記録光による高速記
録特性の向上のため、および熱干渉を低減するために、
本発明者は特願2001−222463において記録光
波長λwの光記録に通常用いられてきた色素に対し、吸
収極大がより長波長側にあり、λwが吸収スペクトルに
おける短波長側の吸収帯に相当する色素を、少量添加す
ることを提唱している。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、あくまでも波
長700nm以下のレーザー光による記録/再生が可能
であることが前提であり、該レーザー光による高速記録
特性の更なる向上を目的としている。本発明者らは、ま
ず高速記録時に発生する熱干渉を評価することができる
記録条件を見出した。そして、該条件下での光学的記録
における記録感度の下限値と、熱干渉を生じるアシンメ
トリーβ値の下限値を定めることにより、従来困難であ
った高速での記録が可能な光記録媒体の提供を可能とし
た。さらに、記録層に使用する色素の組み合わせを最適
化し低速での記録も可能とすることにより、低速・高速
での記録互換性を得ることができることを見いだし、本
発明に至った。
【0012】即ち本発明は、記録/再生用レーザー光の
案内溝が螺旋状または同心円状に形成された基板上に、
少なくとも記録層および反射層を有し、波長λw(n
m)(但し、λw≦700nm)の記録光にて記録可能
な光記録媒体であり、下記の(1)〜(9)を満たす条
件で記録/再生した場合に、記録感度(アシンメトリー
値β=0±2%以内となる、最小記録パワー)が14m
W以下であり、かつβ≦0%で熱干渉が生じないことを
特徴とする光記録媒体に存する。
【0013】(1)(n−2)個の記録パルス(n=3
〜14の整数)と、(n−2)個のオフパルスが交互に
繰り返されるパルストレインよりなる、記録用レーザー
光を照射することにより、記録データnT(Tは基準ク
ロック周期。1T=12.7ns)の記録マークを形成
する記録方法において、記録パルス照射区間αおよびオ
フパルス照射区間γが以下の関係を満たす。
【0014】α(n,1)=1.30T±2.5ns、
(但しn=3) α(n,1)=1.50T±2.5ns、(但しn=4
〜14) α(n,2)〜α(n,n−3)=0.60T±2.5
ns、(但しn=5〜14) α(n,n−2)=0.90T±2.5ns、(但しn
=4〜14) γ(n,1)=(1.50T〜1.70T)±2.5n
s、(n=3〜14。但し、α(n,1)+γ(n,
1)=3.00T±2.5ns) γ(n,2)〜γ(n,n−3)=0.40T±2.5
ns、(但しn=5〜14) γ(n,n−2)=0.60T±2.5ns、(但しn
=4〜14) (但し、α(n,k)は該パルストレインにおけるk番
目の記録パルス照射区間(時間的長さ)を表し、kは1
〜n−2の整数である。γ(n,l)は該パルストレイ
ンにおけるl番目のオフパルス照射区間を表し、lは1
〜n−2の整数である。) (2)記録用レーザー光波長λw=655nm〜660
nm (3)NA(対物レンズの開口数)=0.65 (4)ランダム信号の、EFM+変調方式によるマーク
長変調記録 (5)記録線速度が10.5m/s、再生線速度は3.
5m/s (6)再生パワーPr=0.7mW、バイアスパワー
(オフパルス照射区間におけるレーザー光照射に際し、
印加されるパワー)Pb=0.5mW、再生光波長λr
=λw (7)記録パワー(記録パルス照射区間におけるレーザ
ー光照射に際し、印加されるパワー)は15mW以下 (8)溝上記録(案内溝の溝部分に記録する) (9)螺旋状または同心円状に設けられた案内溝の1周
分を1トラックとした時、1トラックのみに記録する。
【0015】上記条件(1)について補足する。本発明
における光学的記録(記録マークの形成)は、高パワー
のレーザーパルスと低パワーのレーザーパルスを交互に
組み合わせて照射することにより行う。以下、高パワー
のレーザーパルスを記録パルスと称し、この時印加され
るパワーを記録パワーPwとする。また低パワーのレー
ザーパルスをオフパルスと称し、この時印加されるパワ
ーをバイアスパワーPbとする。各パルス内では、パワ
ーは一定である。
【0016】本発明におけるα(n,k)とは、αが記
録パルス照射区間(照射時間)を表す関数を表し、nは
記録データ長nTにおけるnに対応し、kはパルストレ
インの何番目の記録パルスに相当するかを表す1〜(n
−2)の整数である。またγ(n,l)とは、γがオフ
パルス照射区間(照射時間)を表す関数を表し、nは同
上、lはパルストレインの何番目のオフパルスに相当す
るかを表す1〜(n−2)の整数である。
【0017】すなわち、記録データ長nT(nは3〜1
4の整数)の記録マークを形成する際には、γ(n,
1)、α(n,1)、γ(n,2)、α(n,2)…γ
(n,n−2)、α(n,n−2)で示される、n−2
個ずつの記録パルスおよびオフパルスを交互に含むパル
ストレインよりなる記録用レーザー光を照射する。(図
8参照。なお、上記例のパルストレインではn≧5であ
る。) 記録パルスは先頭パルス、マルチパルス、最終パルスに
分類され、「先頭パルス」はα(n,1)、「最終パル
ス」はα(n,n−2)、「マルチパルス」はα(n,
2)〜α(n,n−3)を表す。n=3の場合、記録用
レーザー光におけるパルストレインは、先頭パルスであ
るα(3,1)のみから成り、n=4の場合は先頭パル
スであるα(4,1)と、最終パルスであるα(4,
2)から成る。
【0018】Tはクロック信号の周期を表し、基準クロ
ック周期と呼ばれる。本発明では1T=12.7nsで
ある。現在市販されている光記録媒体の評価機は、それ
程高出力の半導体レーザーを備えてはおらず、媒体盤面
におけるそのレーザーパワーは最高15mW程度であ
る。これは、1倍速での記録および特性評価には充分で
あるが3倍速等の高速での記録では不十分である。
【0019】前記(1)〜(8)の条件を満たすことに
より、このような低出力半導体レーザー搭載評価機でも
3倍速記録が可能となるため、該速度における記録特性
の良否を判断することが可能となり、さらに前記(9)
の条件を加えることにより、かかる高速記録で顕在化す
る「熱干渉」に対する媒体の良し悪しの判定が可能とな
った。かかる条件下での記録において、β≦0%で熱干
渉が発生しない、さらに好ましくはβ≦3%でも熱干渉
が発生しないような記録媒体を得るためには、記録層が (a)吸光度が高く、発熱量が小さい色素 を含むことが好ましい。さらに、1倍速〜3倍速または
それ以上の、広い範囲の線速度において良好な記録特性
を有するためには、 (b)発熱量が小さく吸光度の高い色素と、発熱量が大
きく吸光度がやや低い色素を含有 (c)吸光度が高い色素と、吸光度が低く主減量開始温
度の低い色素を含有 (d)吸光度がやや低く発熱量の大きい色素と、吸光度
が低く主減量開始温度の低い色素を含有 (e)吸光度が高い色素と、吸光度がやや低く発熱量の
大きい色素、および吸光度が低く主減量開始温度の低い
色素を含有 する記録層などが有効であることを見出した。
【0020】上記(a)〜(e)において、「吸光度」
とは記録光波長における吸光度を意味し、「発熱量」と
は後述する示差熱天秤にて窒素中で測定した発熱量を意
味する。本発明における記録層の吸収極大波長は、実際
の光記録媒体と同じ条件で、同じ基板上に設けた記録層
に対して、以下の方法で測定した値である。記録層に対
し、光記録媒体の場合と同じ側から光を入射し、紫外可
視分光光度計(島津製作所製UV−3100S)を用い
て、空気をリファレンスにして吸光スペクトルを測定す
る。その吸光スペクトルにおいて吸光度が最大となる波
長を「吸収極大波長」とした。
【0021】また、「熱干渉」は、前記(1)〜(9)
の条件で記録し再生したとき、3T〜14Tの信号を重
ねあわせた、エコライズ後(以下「EQ」後と称すこと
がある。3.2dBゲインの波形等価回路を通した後)
のアイパターンにおいて、3Tスペースに連なる3Tマ
ークが、長さ4T以上のスペースに連なる3Tマークの
振幅と分かれて見える(直前のマークの長さによって、
3Tマークの長さが異なっている)ことで判別できる。
これは、直前のマークを形成した時にマーク後端で発生
した熱が、余熱となって次の記録マーク(3Tマーク)
に伝わり、該3Tマークが設定以上に長くなる現象であ
る。
【0022】図1における(a)は前記(1)〜(9)
を満たす条件で記録した信号の、EQ後のRF信号の再
生波形(アイパターン)を示す写真であり、(b)はそ
の模式図である。本発明において、かかる「熱干渉の発
生した状態」とは、図1に示すように、EQ後の3Tマ
ークに相当するRF信号再生波形が、その線幅で隔たっ
て2本に分かれて見えた状態(図1(b)参照)を意味
する。
【0023】通常、β値の値がマイナスからプラスへと
増加するに従い、徐々に熱干渉が発生し、増大していく
が、EQ後のRF信号再生波形が図1の状態になるβの
最小値を、熱干渉を生じるβ値の下限値とし、媒体の耐
「熱干渉」性の良否判定に使用した。ここでβ値とは、
記録時と同じ光ピックアップを使用して再生した、EQ
前のRF信号波形(図2参照)におけるアシンメトリー
である。
【0024】アシンメトリーは、再生信号波形におい
て、最短(3T)記録マークの振幅(I3H−I3L間)の
中心位置が、最長(14T)記録マークの振幅(I14H
−I14L間)の中心位置からどの程度ずれているかで表
され、具体的には下記式
【数1】〔(I14H+I14L)−(I3H+I3L)〕/〔2
(I14H−I14L)〕 で表される。(図7参照) 本発明において、「反射率」とは記録後の光記録媒体の
反射率を意味し、その測定には、市販のDVD−ROM
検査機(例えば、波長647nm、NA=0.60であ
る(株)シバソク製「LM220A」)を用いて測定し
た値を採用した。本発明の光記録媒体において、反射率
は40%以上であることが好ましく、ROM媒体との再
生互換性を考慮すると45%以上がより好ましい。
【0025】また本発明における「記録変調度」とは、
特に断りのない場合には、溝上に記録した信号を溝上で
再生した時の変調度を示す。特に「MG(%)」は、前
述(1)〜(8)の条件下で、β=0±2%以内となる
記録パワーで、溝上にフルトラック記録(10トラック
以上連続で記録)した後これを溝上で再生した時の記録
変調度を表す。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の光記録媒体は、前記(1)〜
(9)の条件下で記録した場合に、記録感度(β=0±
2%以内となる、最小記録パワー)が14mW以下であ
り、かつβ≦0%で熱干渉が生じないことを特徴とす
る。
【0027】熱干渉が生じる、つまり図1に示すよう
に、EQ後のアイパターンにおける3TマークのRF信
号再生波形が2本に分かれて観測されるということは、
前述のように3Tマークに短いものと長いものとが共存
することを意味し、ジッターが極めて悪化することを意
味する。この熱干渉が、βがマイナス数%となるような
低い記録パワーでも発生する媒体は、良好な記録特性で
信号記録を行える記録パワーのマージンが狭く、実質的
に高速度での記録が不可能である。
【0028】例えば10m/s(約3倍速)以上という
高速での良好な記録特性を得るためには、β≦0%では
熱干渉が発生しないことが必要であり、3%以下では発
生しないことがより好ましく、5%以下で熱干渉が発生
しないことが更に好ましい。また、β≦0%では熱干渉
を生じない光記録媒体であっても、記録用レーザー光に
対する感度が低い場合は高速での記録に適さない。具体
的には、前記(1)〜(9)の条件下で、記録感度(β
=0±2%となる、最小記録パワー)が14mWを超え
る媒体は、3倍速以上、特に4倍速以上で記録するため
に20mWを超える高パワーのレーザーが必要となり、
実質的に4倍速での記録が不可能である。よって、本発
明の光記録媒体における記録感度は14mW以下であ
り、好ましくは13.5mW以下である。
【0029】次に、本発明における光記録媒体の、層構
成および材料等につき詳細に説明する。本発明の光記録
媒体は、少なくとも基板上に、有機色素を含む記録層、
並びに反射層を有する。記録層における、記録用レーザ
ー光を照射された部分が、該レーザー光を吸収すること
により昇温して有機色素の分解温度に達し、有機色素が
分解・減量して膜厚の減少、光学特性の変化、及び、基
板の流動変形が起こる。結果、戻り光の位相が変化し、
反射率を変化させることにより記録を行い、該反射率の
変化を検出することにより再生を行うものである。
【0030】以下、各層およびその材料につき、順次説
明する。本発明において、基板としてはポリカーボネー
ト、ポリメタクリレート、非晶質ポリオレフィン等の樹
脂等、公知のものが使用でき、これらは螺旋状または同
心円状のトラッキングサーボ用の案内溝を有している。
一般に、有機色素系光記録媒体において、基板上に設け
た案内溝のトラックピッチと溝深さの最適範囲は、記録
/再生光の波長に依存する。従ってトラックピッチに対
するスケールで定義することが好ましい。
【0031】本発明の光記録媒体は、3倍速以上の高速
記録を目的とするため、溝深さはトラックピッチの0.
20〜0.23倍、溝幅(半値幅、つまり溝深さが半分
の位置での溝幅)はトラックピッチの0.38倍〜0.
45倍が好ましい。なお、これらの範囲の中でも、記録
層を構成する色素の光学特性により異なる、更なる好ま
しい範囲がある。この「更なる好ましい範囲」について
は、記録層を構成する色素の特性と併せて後に説明す
る。
【0032】溝深さがトラックピッチの0.20倍を下
回る場合には、1倍速での良好な記録変調度を確保する
ことが困難となる場合があるため、高速での記録のみな
らず低速〜高速の広い速度範囲における良好な記録特性
を求める場合には、その実現が困難になる虞がある。ま
た0.23倍よりも深い場合には、反射率40%以上の
媒体を得ることが困難となりやすい。
【0033】溝幅が0.38倍未満では、基板の変形の
記録変調度への寄与が大きくなるため、充分な記録変調
度を得るためには比較的大きな記録パワーが必要とな
り、熱干渉が大きくなる傾向がある。一方、0.45倍
を超えると、反射率40%以上の媒体を得ることが困難
となりやすい。本発明では、この溝深さおよび溝幅の測
定には光学溝形状測定を用い、具体的には(株)フソー
電子製DGM−DVD−TII He−Cd 325nm
を使用した。
【0034】本発明の光記録媒体においては、アドレス
情報や媒体の種類等の情報を、あらかじめ基板上に形成
しておいてもよい。以下、このような情報を「プリフォ
ーマット情報」と称する。プリフォーマット情報の形成
方法としては、略円形(惰円を含む)、鞍状、または片
方(ランド方向の一方)に広がった略矩形状等のプリピ
ットをランド(溝間部)上を設ける(LPP)方式や、
案内溝のウォブルの位相や振幅を、該当する情報に応じ
て変化させる方式等がある。本発明の光記録媒体の場合
には、いずれの方式でも、エラーレートの小さい良好な
情報を提供できるため、上記のフォーマットのいずれで
も良い。
【0035】記録層に含まれる有機色素は、本発明の特
性を満たす限り特に構造的制限はなく、例えばシアニン
系、フタロシアニン系、含金アゾ系等、公知の色素が使
用可能であるが、特に含金属アゾ色素が好ましい。な
お、記録光照射による色素分解時の過剰な発熱を抑制す
るため、また記録感度向上のために、記録層中に昇華性
の化合物、あるいは分解時に吸熱する化合物を、対全色
素重量で3〜20%程度含有してもよい。このような化
合物としては、例えば低分子量のシアニン色素やチオフ
ェン系化合物、(金属キレート化していない)アゾ色素
などが挙げられる。
【0036】高速での記録を実現するためには、前述の
(1)〜(9)条件下における記録/再生において、β
≦0%で熱干渉を発生しないことが必要である。このよ
うな光記録媒体を得るためには、(a)吸光度が高く、
発熱量が小さい色素を含む 記録層がを用いることが好
ましい。具体的には、(a)記録光波長λwに対して
(λw−55nm)<λA≦(λw−40nm)である吸
収極大波長λ Aを有する色素Aを含み、該色素Aの、示
差熱天秤にて窒素中で測定した発熱量が16μV/mg
以下であることが好ましい。
【0037】色素Aの吸収極大波長がかかる範囲、すな
わち記録光波長λwより短波長で、かつλwに近接した位
置にあるということは、λwにおける吸光度が高いこと
を意味する。このような色素Aを含む記録層は、該色素
の分解温度すなわち主減量開始温度にかかわらず、記録
パワー15mW以下で3倍速記録が可能であり、4倍速
以上の高速記録にも好ましい。
【0038】また、吸光度が高く、かつ発熱量が16μ
V/mgを超える様な色素を含む記録層においては、記
録時の過度な発熱が記録層に蓄熱して余熱となり、短い
未記録部分に続いて形成される3Tマークへの熱干渉が
顕著となるため、ジッターが悪化する虞がある。該色素
の発熱量は13μV/mg以下がより好ましく、10μ
V/mgが特に好ましい。特に、実質的にこの色素Aの
みからなる記録層を有する光記録媒体は、2倍速以上、
特に3倍速以上の高速記録において極めて良好なジッタ
ー特性が得られる。また、実質的に色素Aのみからなる
記録層を有する場合、該光記録媒体の反射率を40%以
上とするためには、基板上の案内溝の溝深さを、トラッ
クピッチの0.20〜0.21倍とすることが好まし
く、溝幅はトラックピッチの0.40〜0.42倍とす
ることが好ましく、後述する反射層には純銀を使用する
ことが好ましい。
【0039】光記録媒体において高い反射率を得るため
には、前述のように基板上の案内溝を比較的浅めにする
ことが好ましいが、案内溝が浅い場合、充分な記録変調
度を得ることが困難になる。これを解決するためには記
録層を厚くすればよいが、記録層を厚くすると4倍速
(14m/s)以上等のより高速記録時におけるジッタ
ーが悪化するため、高速記録の観点からはあまり好まし
くない。従って記録層の厚さは、前述(1)〜(8)の
条件下で、β=0±2%以内となる記録パワーにてフル
トラック記録した時に、記録変調度が65〜85%とな
るような厚みにすることが好ましく、さらに、低速での
記録特性の維持より高速記録時の特性向上を求めるなら
記録変調度が65%〜70%になるような厚さ(従来よ
りは若干薄め)に調整することが好ましい。実際の記録
層の厚みは溝深さとの兼ね合いで決まるが、通常、溝上
(溝部)で膜厚50〜85nm程度の範囲内で適切な膜
厚を選択する。
【0040】なお記録層膜厚が薄いことにより、高速記
録によるプリフォーマット情報(ランド部のプリピット
(LPP)やウォブル)の信号振幅の劣化が生じないと
いう利点がある。また、4倍速以上での記録において
は、一般に長い記録マークの再生信号波形の歪みが顕著
になる傾向があり、これは信号特性上あまり好ましくな
いものとされている。その低減には、色素Aの使用が効
果的であり、中でも、示差熱天秤にて窒素中で測定した
減量の傾きが2%を下回る色素Aを用いると好ましい。
【0041】ここで「減量の傾き」と、後述する「主減
量開始温度」について説明する。本発明における「減量
の傾き」とは、主減量過程における温度上昇に対する色
素重量の減少割合を意味し、「主減量過程」とは、いく
つかの減量過程のうちで、温度上昇に対する色素減量割
合が最も大きな過程を意味する。また「総減量」とは、
「主減量過程」における減量をさす。以下、図5及び図
6を用いて減量の傾きについて説明する。
【0042】初期質量M0の有機色素を窒素中で10℃
/分で昇温しつつ、示差熱天秤を用いて熱重量分析し
た。昇温に従って、質量は当初微量ずつ減少し、ほぼ直
線a−bの減量線を描き、ついで急激に減量し始め、ほ
ぼ直線d1−d2に沿って減量する。図5においてはこれ
が主減量過程であり、主減量開始温度とは、直線d1
2 と直線a−bとの交点における温度T1のことであ
る。またこの時の、質量M0に対する色素の重量割合を
1とする。その後、ほぼ直線c−cで示される減量過
程におちつく。直線d1−d2と直線c−cとの交点にお
ける温度をT2、色素の重量割合をm2とすると、ここで
いう減量の傾きとは
【0043】
【数2】(m1−m2)(%)/(T2−T1)(℃) で示される値で、初期の色素質量M0に対する減量%
(総減量%)は、
【0044】
【数3】(m1−m2)(%) で示される値である。なお、図6に示されるような減量
曲線の場合には、主減量過程の減量の傾きは
【0045】
【数4】(m1−m2)(%)/(T2−T1)(℃) で示される値で、総減量%は
【0046】
【数5】(m1−m2)(%) で示される値である。一般に、高速記録に適した光記録
媒体の場合、1倍速記録において記録変調度60%以上
を得ることは困難である。
【0047】本発明の光記録媒体において、3倍速以上
の高速記録で良好な特性を有し、かつ、1倍速記録でも
十分な記録変調度と良好なジッターを得るためには、記
録層が以下(b)〜(e)のいずれかを満たすことが好
ましい。 (b)発熱量が小さく吸光度の高い色素と、発熱量が大
きく吸光度がやや低い色素を含有 (c)吸光度が高い色素と、吸光度が低く主減量開始温
度の低い色素を含有 (d)吸光度がやや低く発熱量の大きい色素と、吸光度
が低く主減量開始温度の低い色素を含有 (e)吸光度が高い色素と、吸光度がやや低く発熱量の
大きい色素、および吸光度が低く主減量開始温度の低い
色素を含有 これらを満たすことにより、より広い範囲の記録速度に
おいて良好な記録特性が得られる(記録互換性が得られ
る)。
【0048】上記(b)〜(e)に共通する要件とし
て、記録層膜厚、溝深さと溝幅、クロストーク(MLと
MG)がある。記録層膜厚は、前記(1)〜(8)の条
件下で、β=0±2%以内となる記録パワーにてフルト
ラック記録した時の、記録変調度が65%〜85%とな
るように設けることが好ましい。より好ましくは65%
〜80%、さらに好ましくは70%〜77%となるよう
に設ける。何故ならば、かかる範囲に設計すれば、3倍
速以上の高速での記録のみならず、1倍速記録でも60
%以上の記録変調度が得られるからである。実際の記録
層の膜厚は、前述のように、基板上の案内溝の溝深さと
の兼ね合いで決まるが、溝上(溝部)で通常70〜12
5nm程度の範囲から、上記記録変調度を満たすように
適宜選択する。
【0049】溝深さは、好ましくはトラックピッチの
0.21倍〜0.23倍、さらに好ましくは0.22〜
0.23倍である。該範囲よりも浅い場合には1倍速で
の記録時に充分な記録変調度が得られにくい。深い場合
には十分な反射率が得られにくい。溝幅は0.39〜
0.43倍が好ましい。該範囲より狭すぎると熱干渉が
発生しやすく、広すぎると反射率が低くなると共に、ジ
ッターが劣化する傾向がある。
【0050】本発明でいうクロストークとは、溝上に記
録した信号の、該記録部分を両側に有するランド部(溝
間部)へのもれ信号の変調度、つまり溝上に信号記録し
た光記録媒体を溝間部で再生した時の信号変調度ML
(%)、で評価したものである。具体的には、ML
(%)は、溝上に前記(1)〜(8)の条件下、β=0
±2%以内となる記録パワーでフルトラック記録(10
トラック以上連続で記録)し、該記録信号を溝間部で再
生したときの信号変調度を表す。
【0051】このML(%)はMG(%)との相関が高
い。たとえば本発明の(a)の場合、特に実質的に前述
の色素Aのみからなる記録層を有する光記録媒体の場合
は、図2に示すように(MG×0.69)+1.8=M
Lで相関を見積もることができる。MGが大きくてもM
Lが小さいものの方が、記録信号のプリフォーマット情
報信号への漏れこみや、プリフォーマット情報の再生信
号の振幅劣化が小さいため好ましい。つまりそれらは、
記録後のLPPエラーレートや、AR値(LPPの記録
後の最小振幅/同最大振幅)の劣化が小さいことを意味
し、好ましい。(なお、記録後のLPP振幅のうちの最
小値が、最大値の15%以上確保できることが必須であ
る旨、DVD−Rの規格書には記載されている。) また、実質的に後述する色素Cのみからなる記録層を有
する光記録媒体の場合、MGとMLは(0.41×M
G)+10=MLという関係を示す。色素Cは、後述す
るように、記録波長における吸光度が低いが、色素の分
解開始温度(主減量開始温度に相当)も低い色素であ
り、該色素のみからなる記録層を有する光記録媒体は、
クロストークは低いが、高い記録変調度を得ることが困
難であるという傾向をもつ。
【0052】以上の検討から、高速記録を可能とするた
めには、前記(1)〜(8)の条件下、β=0±2%以
内となる記録パワーにて、溝上でフルトラック記録され
た光記録媒体について、溝間部で再生したときの信号変
調度ML(%)は、(0.41×MG+10)≦ML<
(0.69×MG+1.8)が好ましい。MLがこの範
囲を下回るということは、記録部の記録マークが細いと
いうことを示し、記録ビーム径の有効半径内の、記録に
よる変形が小さいため十分な記録変調度を得ることが難
しい傾向があり、上回ると3倍速以上の記録において、
記録部に過度の変形が発生することによるプリフォーマ
ット情報信号の劣化や、光学的に記録された信号に隣り
のトラックの該信号が漏れこむことによるジッターの低
下が起こる可能性がある。以上が、1倍速記録との互換
性のある高速記録媒体(b)〜(e)に共通に望まれる
条件である。
【0053】以下に、(b)〜(e)個別の要件を説明
する。 (b)発熱量が小さく吸光度の高い色素と、発熱量が大
きく吸光度がやや低い色素を含有する記録層とは、具体
的には (b)記録光波長λwに対して(λw−55nm)<λA
≦(λw−40nm)である吸収極大波長λAを有し、示
差熱天秤にて窒素中で測定した発熱量が16μV/mg
以下である色素A、及び、 (λw−60)≦λB≦(λw−55nm)である吸収極
大波長λBを有し、示差熱天秤にて窒素中で測定した発
熱量が10μV/mg以上25μV/mg以下である色
素Bを、少なくとも各1種含有する記録層、である。
【0054】(b)の記録層に含まれる色素Aは発熱量
が小さいためにそれ単独では1倍速記録での記録変調度
を十分確保することが困難である可能性がある。色素B
はその発熱量で色素Aで不足する記録変調度を補うこと
ができる。しかし、色素Bの発熱量が25μV/mgを
超える場合には、記録時の発熱による記録層内の蓄熱が
過多となり、1倍速記録においても長いマークの後端に
相当する再生波形に歪みが発生する虞がある。10μV
/mgを下回る場合には、色素B添加による記録変調度
増大の効果が不十分となる虞がある。
【0055】また色素Bの吸収極大波長λBは、色素A
の吸収極大波長λAより短波長にあるため、記録光波長
λwにおける色素Bの吸光度は比較的低い。よって色素
Bは、色素Aに起因する記録部の過度の変形が抑制でき
る。また、記録/再生波長における吸光度が低いため色
素Aほど反射層を損なわず、一方、記録時の色素分解に
よる発熱量は大きいので記録感度向上に役立つ。
【0056】さらに、色素Bの吸収極大波長λBはλA
較べて短波長ではあるがそれ程変わらず、また記録光波
長λwとの波長差λw−λBも、色素Aの場合(λw
λA)とそれ程変わらない。つまり、記録光波長λwにお
ける吸光度が色素Aとあまり変わらないことが多いた
め、色素Bの主減量開始温度は必ずしも色素Aより低く
ある必要はなく、実際には色素Aより高くても低くても
良い。色素Bの含有量は、色素Aの含有量以上であるこ
とが好ましい。また、色素Aと色素Bの合計重量に対
し、色素Aが40重量%以下であるとより好ましい。色
素A含有量の下限に特に制限はないが、通常5重量%以
上、好ましくは10重量%以上である。色素Bは、前述
した吸収極大波長λBの範囲および発熱量の範囲を満た
す限り構造上の制限はないが、特に含金属アゾ色素が好
ましく、中でも配位子として下記構造式で表されるアゾ
化合物を有する含金属アゾ色素が好ましい。
【0057】
【化2】
【0058】(式中、環Aは置換基を有していてもよい
芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表し、R1およ
びR2は各々独立に、シアノ基、メトキシカルボニル
基、またはエトキシカルボニル基を表し、R3は炭素数
1〜2のアルキル基、または炭素数1〜2のフッ化アル
キル基を表す。) (c)吸光度が高い色素と、吸光度が低く主減量開始温
度の低い色素を含有する記録層とは、具体的には(c)
記録光波長λWに対して、(λw−55nm)<λA
(λw−40nm)である吸収極大波長λAを有する色素
A、及び、λC≦(λw−55nm)である吸収極大波長
λCを有し、その窒素中の主減量開始温度Tdc(℃)
が、 Tdc<(−6.7×(λw−λC)+730)であ
る色素Cを、少なくとも各1種含有する記録層、であ
る。
【0059】色素Cは前に述べたごとく、クロストーク
の低減に効果的な添加色素である。本発明者は、前記条
件(1)〜(9)の下での記録において記録パワーが1
5mW以下になるために必要な、記録層中の色素の吸収
極大波長λxと記録波長λwの差(λw−λx)、および主
減量開始温度の間に図3に示される相関を見出した。該
条件で記録した時に15mWを下回る記録感度である
(つまり15mW以下の低記録パワーで特性良好な記録
が可能である)ことは、20mW程度の記録パワーで4
倍速以上での記録を可能とするために必要である。(光
学記録用光源として使用した場合の、光記録媒体の盤面
上でのレーザーパワーが20mWとなる、波長700n
m以下の半導体レーザーは近い将来量産されると言われ
ている。) 記録層の吸収極大波長λxと記録光波長λwの差に対す
る、該層に含まれる色素の主減量開始温度の相関が重要
であるのは、以下の理由からである。通常、記録波長に
おける吸光度が高い色素は高速記録に適すると考えられ
ているが、このような色素を使用すことにより、その光
学特性に起因する、高速記録の際の過大な記録変調度、
すなわち記録マークのランド方向への過剰な広がりが生
じ、これによるプリフォーマット情報の再生信号振幅の
劣化が生じがちである。これを抑制するために、記録光
波長における吸光度の低い色素の使用が極めて有効なの
である。
【0060】しかしながら、記録光波長における吸光度
が低いということは、基本的に記録感度に劣ることを意
味する。記録感度を補うために、中でも主減量開始温度
の低い色素Cを選択する訳である。具体的には、色素C
の主減量開始温度Tdc(℃)は、Tdc<(−6.7×
(λ w−λC)+730)が好ましい。色素Cがλc1
(λw−60nm)を満たす吸収極大波長λC1を有する
色素C1である場合には、その主減量開始温度T
dc1(℃)がTdc1<(−6.7×(λw−λC1)+71
0)を満たすことが好ましい。
【0061】色素Aに色素Cを混合する場合には、色素
Cの含有量が色素Aの含有量に対して0.25倍〜4.
0倍が好ましい。中でも色素Cが比較的短波長に吸収極
大を有する場合、すなわち色素C1(λc1<(λw−6
0nm))の場合には、色素C1の含有量が色素Aの
1.0倍〜4.0倍が好ましく、比較的長波長に吸収極
大波長を有する場合、すなわち(λw−60nm)≦λ
c2<(λw−55nm)を満たす吸収極大波長λC2を有
する色素C2である場合には、0.25倍〜1.0倍と
色素Aに対して少なめの方が良い。
【0062】これらの含有量を下回ると色素C添加によ
るクロストーク低減などの効果が少なくなり、多すぎる
と記録感度を損なう虞がある。 (c)において、色素Aの含有量が総色素重量の80%
未満であれば、色素Aの発熱量は20μV/mg以下で
も良い。好ましくは(b)の場合と同様16μV/mg
以下であり、より好ましくは10μV/mg〜18μV
/mgである。これは、色素Aによる過度の記録光吸収
が色素Cにより緩和されているため、記録変調度の微調
整をする分の発熱が色素Aに対し許容されるからであ
る。 (d)吸光度がやや低く発熱量の大きい色素と、吸光度
が低く主減量開始温度の低い色素を含有する記録層と
は、具体的には(d)(λw−60n)≦λB≦(λw
55nm)である吸収極大波長λBを有し、示差熱天秤
にて窒素中で測定した発熱量が10μV/mg以上25
μV/mg以下である色素B、および、λC1<(λw
60nm)である吸収極大波長λC1を有し、その窒素中
の主減量開始温度Tdc1(℃)が、Tdc1<(−6.7×
(λw−λC1)+710)である色素C1を、少なくと
も各1種含有する記録層、である。該記録層において、
色素C1の含有量は色素Bの含有量以上である。
【0063】この色素C1は、色素Aとの併用だけでな
く、色素Bと併用することも好ましい。色素Bと併用す
ることにより、色素Aと併用する場合よりも1倍速記録
と高速記録との記録互換性がとりやすいからである。た
だし、記録感度の点では、色素Bは色素Aに劣るため、
色素Bの含有量は色素Cの含有量を超えないことが好ま
しい。
【0064】さらに、色素A,色素B、および色素C1
を混合することは、記録特性の微調整をしやすくなるた
めに好ましい。つまり(e)吸光度が高い色素と、吸光
度がやや低く発熱量の大きい色素、および吸光度が低く
主減量開始温度の低い色素を含有する記録層、具体的に
は (e)記録光波長λwに対して(λw−55nm)<λA
≦(λw−40nm)である吸収極大波長λAを有し、示
差熱天秤にて窒素中で測定した発熱量が18μV/mg
以下である色素A、(λw−60nm)≦λB≦(λw
55nm)である吸収極大波長λBを有し、示差熱天秤
にて窒素中で測定した発熱量が10μV/mg以上25
μV/mg以下である色素B、およびλC1<(λW−6
0nm)である吸収極大波長λc1を有し、主減量開始温
度Tdc1(℃)がTdc1<(−6.7×(λw−λC1)+
710)である色素C1を少なくとも各1種含有する記
録層、を用いた光記録媒体である。
【0065】かかる3種の色素併用の場合、色素Aの含
有量は、色素A+色素B+色素Cの総重量の20〜50
重量%が好ましい。20重量%未満では、高速記録にお
ける良好なジッター特性を得ることが難しい傾向があ
る。50重量%を超えると色素A単独の性質が顕在化す
るため、1倍速記録での良好な記録/再生特性が得られ
なくなる虞がある。
【0066】本発明の光記録媒体における反射層の材料
としては、再生光波長で反射率の十分高いもの、例え
ば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta、Cr及びPdな
どの金属を、単独あるいは合金にして用いることが可能
である。また、金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈折
率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射層とし
て用いてもよい。特に、記録層を透過した記録/再生用
レーザー光を、効率良く反射する金属膜または合金膜が
好ましい。
【0067】波長700nm以下で、光記録媒体の反射
率を十分に確保するためには、記録/再生波長±5nm
以内における反射層の屈折率nが0.1〜1. 5、消衰
係数kが3〜8であるものが好ましい。特に屈折率nが
0. 1〜0. 2、消衰係数kが3〜5である場合は、高
反射率が得られるためより好ましい。特に、高速記録特
性の点からは、金属反射層自体の反射率および熱伝導度
の影響を考慮する必要があると考えられる。記録時に発
生する記録層の蓄熱を拡散させるために、従来の金属反
射層よりも熱伝導度が大きい金属が好ましい。
【0068】反射層を形成する方法としては、例えば、
スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真
空蒸着法等が挙げられる。なかでもスパッタ法が好まし
い。スパッタ法にて金属または合金からなる反射層を形
成する際には、界面酸素量を極力低くしておくことが重
要である。従って、スパッタをする際のチャンバーの到
達真空度を1×10-3Pa、さらに5×10-4Pa以下
になるように保つことが好ましい。なぜならば、酸素の
存在により、熱分解時の挙動が大きく変化する色素が多
数あるため、記録層に悪影響を及ぼす場合があるからで
ある。反射層の材料である金属または合金として、特に
好ましくは、銅、金または白金族の元素を0.1at%〜1
at%含む、銀合金またはアルミ合金、あるいは金または
白金族の元素を0.1at%〜1at%含む銅合金である。か
かる組成の合金ターゲットを用いて形成されたスパッタ
膜は、その膜強度(記録時の内圧の高まりに対抗し、過
度の変形を抑制するという性質)が純銀よりも大きいと
いう点から、記録パワーマージン、耐環境性が確保され
るので好ましい。
【0069】反射層の膜厚は、通常40nm〜200n
mが適正範囲である。なお、銀、アルミニウム、銅およ
び多くの銀合金、アルミ合金、銅合金のスパッタ膜に
は、高温高湿度環境テストにおいて数十nmの粒径の微
結晶が発生したり、その粒径の成長が見られることがあ
り、それがアーカイバルの特性(記録部のライフ特性)
に悪い影響をもたらすことがわかった。その粒界の生
成、成長を抑制する手段としては、スパッター時の到達
真空度を従来よりも10倍以上高くすること、あるい
は、H、B、C、Nのように金属原子のあいだに入り込
むことができ浸入固溶体を形成する原子や、Co、M
n、Cr、Gd、Ti、Mgなど動きやすい比較的低原
子量の原子を添加元素として添加すること、酸化しやす
い希土類元素を酸素スカベンジャーとして添加すること
等が挙げられる。上記添加元素のうち2〜4種を銀、ア
ルミ、銅を主成分とする合金に添加するとより効果的で
ある。
【0070】さらに、記録部における反射層の穴の発生
を防止したり、変形の非対称性を抑制するために、反射
層の上に保護層を積層することが好ましい。保護層は紫
外線硬化樹脂にて形成されることが好ましい。また、通
常は、該保護層の膜厚を1μm以上、好ましくは3μm
以上にして、酸素による硬化抑制等がおこらないように
する。
【0071】本発明の光記録媒体の構成は、前述の、基
板上に記録層、反射層、保護層を順次積層したもの、こ
れらの積層順を変えたもの(例えば基板/反射層/記録
層/保護層の順に積層し、保護層側から記録/再生を行
うもの等)、またこれらの層を基板の片面にのみ設けた
もの、基板の両面に設けたもの、のいずれであってもよ
い。
【0072】さらに、片面にのみ記録層や反射層、保護
層などを設けた基板2枚を、記録/再生光入射面とは逆
の面を対向させて、貼り合わせて成る光記録媒体や、上
記各層を設けた基板に、単なる基板や反射層のみ設けた
基板(ダミー基板)を貼り合わせて成る光記録媒体であ
ってもよい。このような、貼り合わせせタイプの光記録
媒体の一例としては、例えばDVD−RやDVD−RW
等の、DVD系の媒体が挙げられる。
【0073】貼りあわせには、カチオン系遅延硬化型紫
外線硬化樹脂、あるいは粘度30〜800cpsのラジ
カル型瞬間硬化型紫外線硬化樹脂である接着剤を用いる
とよい。該接着剤を用いて形成される、接着剤層の厚み
に制限はないが、通常10〜20μm程度である。上述
したように、貼り合わせタイプの光記録媒体の場合、一
方の基板上に、記録層や反射層等、光学的記録/再生に
必要な層が設けられていれば、他方は同様の各種層を有
する基板であっても、単なる基板やダミー基板であって
も良いが、貼り合わせた後の記録/再生面の、トラック
方向に対して接線方向のチルト角が0.3度以下となる
ように、両基板の反りを合わせることが好ましい。
【0074】また、貼り合わせの際の中心出し、及び、
基板そのものの偏心には十分注意が必要で、貼り合わせ
後の偏心量が十分小さく、20μm以下になるようにす
るとよい。上記範囲を越える場合、極めて高精度の調整
がなされるピックアップ(チルトサーボ機構を有するド
ライブ)を用いなければ、良好なジッター値が得られな
い可能性があり、その結果、エラーレートが劣ることに
なるおそれがある。
【0075】また、貼り合わされた記録面の面振れ加速
度は±5m/s2以内が好ましい。この範囲外である場
合、民生用のドライブ、レコーダでの十分な特性マージ
ンが得られないおそれがある。特に、記録時のチルトサ
ーボ機構が簡略化されたような装置を用いる場合には、
面振れ加速度の急激な変化にピックアップのチルトサー
ボ機構が追従できず、記録波形に局所的な歪みが発生
し、その結果ジッターやエラーが悪化するおそれがあ
る。
【0076】なお面振れ加速度は、媒体の保護層や接着
層へのごみ、気泡の混入による保護層や接着層の膜厚む
ら、樹脂製の基板の成形時における金型との樹脂のかみ
あいの具合などによっても増加する。接着剤として、粘
度30cps〜300cpsであるラジカル型瞬間硬化
型の紫外線硬化樹脂を用い、該接着剤硬化後の接着剤層
における空隙の最大長が10μm以下となるよう貼り合
わせた光記録媒体は、耐衝撃性が高いため、接着強度の
面から好ましい。また大きな空隙を有さないことは、媒
体の製造にかかわる情報を、光学的バーコード等として
レーザーで形成する場合にも好ましい。特に、貼り合わ
せ後の媒体に、レーザー光を照射して光学的バーコード
等を形成する場合には、最大長が10μmを越える空隙
が接着剤層中に存在すると、バーコード部にその接着層
の構造が浮き出て、信号品質を低下させる恐れがある。
【0077】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら実
施例によって限定されるものではない。以下の実施例お
よび比較例における光学的記録において、 ・3Tスペース後の記録マーク形成用パルストレインに
おけるα(n,1)(n=3〜14)を、いずれも以下
に定義した値より1ns短く設定する「マーク間補償」
を行った。 ・「3倍速記録」はいずれも本願条件(1)〜(8)を
満たす。「熱干渉」発生時のβ値、および記録感度の測
定は、上記に加えて条件(9)を満たす1トラック記録
にて行い、その他の評価項目については、条件(1)〜
(8)を満たし、β=0±2%以内となる記録パワーで
行ったフルトラック記録における結果である。 ・各パルストレインにおける、オフパルス照射区間γ
(n,1)は、γ(n,1)+α(n,1)=2.98
T±2.5ns〜3.00T±2.5nsを満たす値で
ある。 ・記録速度を1倍速、3倍速、および4倍速に変化させ
た場合、同一実施例中および同一比較例中において、パ
ルストレインは同じものを採用した。 ・主減量開始温度、(主減量過程における色素の)総減
量、および発熱量は、明細書中に記載したように、色素
を窒素中で10℃/分で昇温しつつ測定した。この熱重
量分析には、セイコー電子工業製の示差熱天秤(「SS
C5200H」シリーズ「TG−DTA−320」)を
使用した。
【0078】なお、表−1〜表−4における「本願記
載」の欄には、本願請求項の記載または本文中記載の
「好ましい値(範囲)」を記した。 〔実施例1〕2種類の含金属アゾ色素の1.7重量%の
オクタフルオロペンタノール溶液を、溝深さ151n
m、溝幅0.298μm、トラックピッチ0.74μm
の螺旋状案内溝を有するポリカーボネート基板にスピン
コートし、90℃のオーブンで30分乾燥させることに
より、記録層を形成した。この記録層の吸収極大波長は
608nmであった。この上に、スパッタリングにより
厚さ120nmの銀層を形成して反射層とし、さらに紫
外線硬化樹脂を6μmの厚さにスピンコートして保護層
とした。
【0079】保護層の上にカチオン系遅延硬化樹脂を3
00メッシュのスクリーン印刷法で塗布し、同様にして
作製したディスクと対向させて貼り合わせ、光記録媒体
(DVD−Rを作成した。得られた光記録媒体に対し、
波長657nm、NA=0.65の半導体レーザーが搭
載された評価機(パルステック社製「DDU-1000」)に
て、溝上に α(n,1)=1.30T (但しn=3) α(n,1)=1.50T (但しn=4〜14) α(n,2)〜α(n,n−3)=0.60T (但し
n=5〜14) α(n,n−2)=0.90T (n=3〜14) γ(n,2)〜γ(n,n−3)=0.40T (n=
5〜14) γ(n,n−2)=0.60T (n=4〜14) (但し、T(基準クロック周期)=12.7ns)で表
されるパルストレインからなるEFM+(8−16)変
調のランダムデータ信号を、記録線速度10.5m/s
(3倍速)でマーク長変調記録した。記録パワー13m
Wの時にβ=5.8%となり、β≧5.8%の時、EQ
後のRF信号における3T信号再生波形に熱干渉が発生
した。 〔比較例1〕実施例1と同様に作成した光記録媒体に対
し、 α(n,1)=1.50T (但しn=3) α(n,1)=1.50T (但しn=4〜14) α(n,2)〜α(n,n−3)=α(n,n−2)=
0.60T (n=4〜14) γ(n,2)〜γ(n,n−2)=0.40T (n=
4〜14) で表されるパルストレイン(すなわち、パルストレイン
における2番目〜(n−3)番目の各記録パルスと、
(n−2)番目(つまり最終の)記録パルスの照射区間
が同じ長さである)からなるEFM+変調のランダムデ
ータ信号を、実施例1と同様に記録線速度10.5m/
s(3倍速)で記録した。
【0080】記録パワー15mWの時にβ=6.8%と
なったが、この時、EQ後のRF信号における3T信号
再生波形に熱干渉が発生せず、実施例1で採用した記録
ストラテジーに較べて、記録に大きなレーザー光パワー
を要することが分かった。よってこのパルスストラテジ
ーは、有機色素系光記録媒体の、高速記録における耐
「熱干渉」性の良否判定には不適切であることが分かっ
た。
【0081】更に、α(3,1)を実施例1と同じ1.
30Tとした以外は上記と同じパルストレインを採用
し、同様に記録を行ったところ、15mWではレーザー
パワー不足で記録が行えなかった。つまりこのパルスス
トラテジーでは、3倍速以上などの高速記録における、
光記録媒体の耐「熱干渉」性は判定することができない
ことが示された。 〔実施例2〕表−5記載の構造式で表される含金属アゾ
色素の1.7重量%のオクタフルオロペンタノール溶液
を、溝深さ151nm、溝幅0.298μm、トラック
ピッチ0.74μmの螺旋状案内溝を有するポリカーボ
ネート基板(以下、基板bと示す)上にスピンコート
し、90℃のオーブンで30分乾燥させることにより記
録層を形成した。
【0082】この記録層の吸収極大波長は608nmで
あった。記録層上に、スパッタリングにて厚さ120n
mの銀層を形成し、反射層とした。その上に、紫外線硬
化樹脂を6μmの厚さにスピンコートし保護層を形成し
た。保護層上に、カチオン系遅延硬化樹脂を300メッ
シュのスクリーン印刷法で塗布し、同様にして作製した
ディスクと対向させて貼り合わせ、光記録媒体(DVD
−R)を得た。
【0083】得られた光記録媒体に、実施例1と同じ条
件で記録した。EQ後の3T信号再生波形に熱干渉が発
生した時の、RF信号再生波形のβ値は6.2%であっ
た。(β≧6.2%で熱干渉が発生した。) 尚、実施例1と同様の条件で記録を行ったところ、記録
感度(β=0±2%以内となる、最小記録パワー)は1
1.0mWであり、ジッターは6.7%(以下、すべて
フルトラック記録を行い、両側に記録があるトラックを
再生した)と良好であった。
【0084】この時の記録変調度MG(%)は68%で
あり、隣接するランド(両側のトラックに記録のある溝
間部)で再生したもれこみ信号の再生波形の変調度(M
L(%))は51%であった。この時のAR値は15%
であった。尚、DVD−Rの規格では、AR≧15%が
必要とされている。同じ光記録媒体に対して記録速度の
み変更して記録を行ったところ、1倍速(3.5m/
s)記録における記録変調度は52%であり、4倍速
(14.0m/s)記録におけるジッターは8.8%と
良好であった。
【0085】また、反射率は49%であった。この光記
録媒体の記録層に含まれる色素の、窒素雰囲気下TG−
DTA(熱重量分析)で測定した主減量開始温度(分解
温度)は286℃、窒素中での示差熱分析にて求めた減
量時の発熱量は15μV/mg、主減量過程における色
素の総減量は、色素の初期質量に対し38.9%、温度
差(主減量過程の開始温度(主減量開始温度)と終了温
度の温度差)は5.4℃(減量の傾きは7.2%)であ
った。 〔実施例3〜6〕記録層に、表−5記載の構造式で表さ
れる色素3、4、5および6を用いた事以外は、実施例
2と全く同様にして光記録媒体を作製し、記録および評
価を行った。結果を表−1に示す。 〔比較例2〕色素を発熱量18μV/mgの色素(H−
2)に変え、α(3、1)を変えた以外は、実施例2と
同様に光記録媒体を作成し、記録および評価を行った。
結果を表−1に示す。
【0086】この媒体は、RF信号再生波形におけるβ
≧−5.2%で熱干渉が発生し、非常に大きな熱干渉が
見られた。また、本発明の(1)〜(9)条件下におけ
る記録感度が12.6mWであり、ジッターは11%
で、3倍速記録ですでにジッターが悪かった。記録速度
のみ変更した4倍速記録では、ジッターが14%であり
極めて記録特性が悪かった。
【0087】
【表1】 実施例7 表−5記載の構造式で表される色素5と色素7−2(5
0:50)の混合色素溶液(総色素重量1.7wt%の
オクタフルオロペンタノール溶液)を、溝深さ171n
m、溝幅0.29μm、トラックピッチ0.74μmの
基板(以下、基板aと示す)に、実施例2よりはやや低
回転数でスピンコートして記録層を形成した。以下、反
射層形成用材料である銀を銀合金(銀が98at%)に
変えた以外は、実施例2と全く同様に光記録媒体を作成
した。
【0088】尚、この記録層の吸収極大波長は609n
m(λw−λA=48nm)と598nm(λw−λB=5
9nm)であり、これは各々色素5と色素7−2の極大
吸収波長に対応する。これらの色素の、窒素雰囲気下T
G−DTAで測定した主減量開始温度(分解温度)はそ
れぞれ315℃と348℃であり、減量時の発熱量は1
0μV/mgと23μV/mgであった。
【0089】この媒体に、α(3,1)=1.33T、
γ(3,1)=1.65Tとした以外は実施例1で使用
したものと全く同じパルストレインを採用し、その他の
条件も全く同じで記録し、評価したところ、熱干渉の発
生した時のβ値は5.3%であった。尚、このパルスス
トラテジーを用いて、同じ光記録媒体に、本発明の
(1)〜(8)条件下、フルトラック記録を行ったとこ
ろ、記録感度は13.0mWであり、ジッターは6.8
%、反射率は45%、MG=79%で、ML=51%で
あった。
【0090】また、1倍速記録時の変調度は61%であ
った。 〔実施例8〜11〕色素およびその混合比、基板の種
類、およびα(3,1)を表−2記載のように変えた以
外は実施例7と全く同様に媒体作成、記録および評価を
行った。結果を表−2に示す。
【0091】
【表2】 〔実施例12〕実施例7において、色素を2と12−2
(重量比 40:60)として、基板を溝深さ168n
m、溝幅0.32μmの基板cに変えた以外は同様にし
て光記録媒体作製し、記録および評価を行った。結果を
表−3に示す。 〔実施例13、14〕実施例12において、基板をcか
ら基板bに変え、色素をそれぞれ5と13−2、5と1
2−2にし、混合比を表−3記載のように変えた以外は
同様にして光記録媒体を作成し、記録および評価を行っ
た。結果を表−3に示す。 〔実施例15〜17〕実施例7において、基板をa変
え、色素を表−3記載のものに変えた以外は同様にして
光記録媒体を作成し、記録および評価を行った。結果を
表−3に示す。
【0092】
【表3】 〔実施例18−22〕色素を色素5のみ、または色素5
および13−2の併用とし、基板をa,bの他3種用い
て、各々光記録媒体を作成し、記録および評価を行っ
た。いずれの基板も、トラックピッチは0.74μmで
あった。結果を表−4に示す。なお、実施例18におけ
る媒体は実施例5におけると同じものである。
【0093】溝幅が広いほど記録感度が向上し、3T信
号再生波形に見られる、熱干渉が発生時のβ値が大きく
なり良好となった。
【0094】
【表4】
【0095】
【表5】
【0096】
【表6】 本発明の条件(1)〜(8)を満たし、β=0±2%以
内となる記録パワーでの記録において、上述の実施例2
〜6は、PIエラーがいずれも100−200個、実施
例7〜17では10〜130個(DVDの規格書では2
80個未満)と、良好であった。 〔実施例23〕実施例7で作成した光記録媒体を、市販
のDVD−R/RWレコーダー(パイオニア製「DVR
−2000」)で1倍速記録し、DVD−ROM検査機
で再生したところ、ジッターが8.2%、PIエラーが
20個であり、該媒体における現行のDVD−R fo
r General ver2.0との高い互換性を示
唆する結果が得られた。
【0097】また、この媒体は、DVD−R for
General ver2.0の未記録特性の規格値を
全て満たしていた。さらに本実施例で使用した評価機
で、同じ媒体に4倍速(14m/s)で記録し、3.5m
/s(1倍速)で再生したところ、記録パワー15mW
で若干パワー不足ではあったもののジッター7.8%の
記録ができ、極めて良好な4倍速記録特性が得られた。
【0098】尚、本実施例で用いた4倍速記録時の記録
ストラテジーは、 α(n,1)=2.1T、(n=3) α(n,1)=2.0T、(n=4〜14) α(n,2)〜α(n,n−2)=0.9T、(n=4
〜14) γ(n,2)〜γ(n,n−2)=0.1T (n=4
〜14) であった。 〔比較例4〕実施例1の記録条件を用いて、市販のDV
D−Rディスク1(DVD−R for Genera
l(4.7GB)の規格準拠品)に(3倍速)記録した
ところ、記録パワーを15.0mWまで上げてもβが−
3.5%であった。(つまり記録感度が14mWを遙か
に超えていた。) 記録感度が足りない上に、この時のジッターが13%も
あり、3T信号再生波形における熱干渉発生有無の判定
が行えなかった。 〔比較例5〕比較例4と同様に、市販のDVD−Rディ
スク2(DVD−R for General(4.7
GB)の規格準拠品)に記録したところ、記録パワーを
15mWまで上げてもβが−4.0%であった。(つま
り記録感度が14mWを遙かに超えていた。) この時のジッターは7.5%と良好であったが、記録感
度が足りず、3Tの熱干渉の判定が行えなかった。
【発明の効果】本発明の光記録媒体は、例えば波長70
0nm以下のレーザー光による光学的記録において、現
在一般的に使用されている、記録パワー15mW程度の
半導体レーザーを用いた場合にも、線速度10m/s以
上の高速で良好に記録可能である。さらに、記録層に使
用する色素を最適化することにより、1倍速でも良好に
記録できる光記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体における、(a)EQ後の
アイパターン(写真)と、(b)アイパターンにおける
熱干渉発生を説明する模式図である。
【図2】本発明の光記録媒体における、RF再生信号
(EQ前)のアイパターンである。
【図3】3倍速(約10m/s)での光学的記録におけ
る、記録変調度MG(%)と溝間部信号変調度ML
(%)との相関を示す図である。
【図4】3倍速(約10m/s)での光学的記録時の、
記録層に含まれる色素Xの最大吸収波長λxと記録光波
長λwとの差、および該色素Xの主減量開始温度の相関
を示す図である。
【図5】窒素中での熱重量分析における有機色素の主減
量開始温度、減量の傾き、および総減量を説明する図で
ある。
【図6】窒素中での熱重量分析における有機色素の主減
量開始温度、減量の傾き、および総減量を説明する別の
図である。
【図7】アシンメトリー値βを説明する図である。
【図8】本発明の条件(1)における、パルストレイン
を説明する図である。
【符号の説明】
1 主減量過程の開始温度(主減量開始温度) T2 主減量過程の終了温度 m1 色素の初期質量M0に対する、温度T1時の色素
の重量割合(%) m2 色素の初期質量M0に対する、温度T2時の色素
の重量割合(%)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 522 G11B 7/24 561M 561 C07D 233/88 // C07D 233/88 B41M 5/26 Y

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録/再生用レーザー光の案内溝が螺旋
    状または同心円状に形成された基板上に、少なくとも記
    録層および反射層を有し、波長λw(nm)(但し、λw
    ≦700nm)の記録光にて記録可能な光記録媒体であ
    り、 下記の(1)〜(9)を満たす条件で記録/再生した場
    合に、記録感度(アシンメトリー値β=0±2%以内と
    なる、最小記録パワー)が14mW以下であり、かつβ
    ≦0%で熱干渉が生じないことを特徴とする光記録媒
    体。 (1)(n−2)個の記録パルス(n=3〜14の整
    数)と、(n−2)個のオフパルスが交互に繰り返され
    るパルストレインよりなる、記録用レーザー光を照射す
    ることにより、記録データnT(Tは基準クロック周
    期。1T=12.7ns)の記録マークを形成する記録
    方法において、記録パルス照射区間αおよびオフパルス
    照射区間γが以下の関係を満たす。 α(n,1)=1.30T±2.5ns、(但しn=
    3) α(n,1)=1.50T±2.5ns、(但しn=4
    〜14) α(n,2)〜α(n,n−3)=0.60T±2.5
    ns、(但しn=5〜14) α(n,n−2)=0.90T±2.5ns、(但しn
    =4〜14) γ(n,1)=(1.50T〜1.70T)±2.5n
    s、(n=3〜14。但し、α(n,1)+γ(n,
    1)=3.00T±2.5ns) γ(n,2)〜γ(n,n−3)=0.40T±2.5
    ns、(但しn=5〜14) γ(n,n−2)=0.60T±2.5ns、(但しn
    =4〜14) (但し、α(n,k)は該パルストレインにおけるk番
    目の記録パルス照射区間(時間的長さ)を表し、kは1
    〜n−2の整数である。γ(n,l)は該パルストレイ
    ンにおけるl番目のオフパルス照射区間を表し、lは1
    〜n−2の整数である。) (2)記録用レーザー光波長λw=655nm〜660
    nm (3)NA(対物レンズの開口数)=0.65 (4)ランダム信号の、EFM+変調方式によるマーク
    長変調記録 (5)記録線速度が10.5m/s、再生線速度は3.
    5m/s (6)再生パワーPr=0.7mW、バイアスパワー
    (オフパルス照射区間におけるレーザー光照射に際し、
    印加されるパワー)Pb=0.5mW、再生光波長λr
    =λw (7)記録パワー(記録パルス照射区間におけるレーザ
    ー光照射に際し、印加されるパワー)は15mW以下 (8)溝上記録(案内溝の溝部分に記録する) (9)螺旋状または同心円状に設けられた案内溝の1周
    分を1トラックとした時、1トラックのみに記録する。
  2. 【請求項2】 記録層が、記録光波長λwに対して(λw
    −55nm)<λA≦(λw−40nm)である吸収極大
    波長λAを有する色素Aを含み、該色素Aの、示差熱天
    秤にて窒素中で測定した発熱量が16μV/mg以下で
    あることを特徴とする、請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 記録層が、記録光波長λwに対して(λw
    −55nm)<λA≦(λw−40nm)である吸収極大
    波長λAを有する色素A、および(λw−60nm)≦λ
    B≦(λw−55nm)である吸収極大波長λBを有する
    色素Bを、少なくとも各1種含有し、色素Aおよび色素
    Bが各々下記条件を満たすことを特徴とする、請求項1
    に記載の光記録媒体。 色素A:示差熱天秤にて、窒素中で測定した発熱量が1
    6μV/mg以下である。 色素B:示差熱天秤にて、窒素中で測定した発熱量が1
    0μV/mg以上25μV/mg以下である。
  4. 【請求項4】 記録層における色素Bの含有量が、色素
    Aの含有量以上であることを特徴とする、請求項3記載
    の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 記録層が記録光波長λwに対して(λw
    55nm)<λA≦(λw−40nm)である吸収極大波
    長λAを有する色素A、およびλC≦(λw−55nm)
    である吸収極大λCを有する色素Cを、少なくとも各1
    種含有し、色素Cの窒素中で測定した主減量開始温度T
    dc(℃)が、Tdc<(−6.7×(λw−λC)+73
    0)であることを特徴とする、請求項1記載の光記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 色素Cが、λC1<(λw−60nm)で
    ある吸収極大波長λC1を有する色素C1であり、色素C
    1がTdc1(℃)<(−6.7×(λw−λC1)+71
    0)で表される主減量開始温度Tdc1を有することを特
    徴とする、請求項5に記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 記録層における色素Cの含有量が、色素
    Aに対して重量比で0.24倍〜4.0倍であることを
    特徴とする、請求項5または6記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 記録層が、(λw−60nm)≦λB
    (λw−55nm)である吸収極大波長λBを有する色素
    B、およびλC1<(λw−60nm)である吸収極大波
    長λC1を有する色素C1を、少なくとも各1種含有し、
    色素Bおよび色素C1が各々下記条件を満たし、かつ記
    録層における色素C1の含有量が、重量比で色素Bの含
    有量以上であることを特徴とする、請求項1に記載の光
    記録媒体。 色素B:示差熱天秤にて、窒素中で測定した発熱量が1
    0μV/mg以上25μV/mg以下である。 色素C1:窒素中で測定した主減量開始温度T
    dc1(℃)が、Tdc1<(−6.7×(λw−λC1)+7
    10)を満たす。
  9. 【請求項9】 記録層が、更にλC1<(λw−60n
    m)である吸収極大波長λc1を有する色素C1を含有す
    ることを特徴とし、色素C1は窒素中で測定した主減量
    開始温度Tdc1(℃)が、Tdc1<(−6.7×(λw
    λC1)+710)を満たすことを特徴とする、請求項3
    記載の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 記録層における色素Aの含有量が、色
    素A、色素Bおよび色素Cの合計重量に対して20〜5
    0重量%であることを特徴とする、請求項9に記載の光
    記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記(1)〜(8)の条件下で、β=
    0±2%以内となる記録パワーでフルトラック記録(1
    0トラック以上連続で記録)した時の、記録変調度MG
    (%)が65〜85%であることを特徴とする、請求項
    1に記載の光記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記(1)〜(8)の条件下で、β=
    0±2%以内となる記録パワーでフルトラック記録(1
    0トラック以上連続で記録)した時の記録変調度MG
    (%)、および溝上に記録された信号を、溝間部で再生
    した時の信号変調度ML(%)が、下記式 (0.41×MG+10)≦ML<(0.69×MG+
    1.8) を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の光記録媒
    体。
  13. 【請求項13】 色素Bが含金属アゾ色素であり、該色
    素が配位子として下記構造式 【化1】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい芳香族炭化水
    素環または芳香族複素環を表し、R1およびR2は各々独
    立に、シアノ基、メトキシカルボニル基、またはエトキ
    シカルボニル基を表し、R3は炭素数1〜2のアルキル
    基、または炭素数1〜2のフッ化アルキル基を表す。)
    で表されるアゾ化合物を有することを特徴とする、請求
    項3または8に記載の光記録媒体。
  14. 【請求項14】 案内溝の、半値幅がトラックピッチの
    0.38〜0.45倍であり、深さがトラックピッチの
    0.20〜0.23倍である、請求項1ないし13のい
    ずれかに記載の光記録媒体。
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