JP2005025836A - 光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】赤色レーザ光で記録再生可能な良好な特性を示す2層型光記録媒体の提供
【解決手段】(1)記録再生光入射面側から、少なくとも第一基板、有機色素を主成分とする第一記録層、第一反射層、接着層、無機保護層、有機色素を主成分とする第二記録層、第二反射層、第二基板がこの順に積層され、赤色レーザ光により記録再生が可能な光記録媒体であって、第一基板に形成した案内溝の深さが1300〜1700Å、第二基板に形成した案内溝の深さが1900〜2700Åである光記録媒体。
(2)最大吸収波長λmaxにおける第一記録層の吸光度が0.5〜0.8、第二記録層の吸光度が0.8〜1.4の範囲である(1)記載の光記録媒体。
【選択図】 図2
【解決手段】(1)記録再生光入射面側から、少なくとも第一基板、有機色素を主成分とする第一記録層、第一反射層、接着層、無機保護層、有機色素を主成分とする第二記録層、第二反射層、第二基板がこの順に積層され、赤色レーザ光により記録再生が可能な光記録媒体であって、第一基板に形成した案内溝の深さが1300〜1700Å、第二基板に形成した案内溝の深さが1900〜2700Åである光記録媒体。
(2)最大吸収波長λmaxにおける第一記録層の吸光度が0.5〜0.8、第二記録層の吸光度が0.8〜1.4の範囲である(1)記載の光記録媒体。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤色レーザ光で記録再生可能な2層の記録層を有する2層型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ここ数年、主として映画等の画像ソフトの流通手段としてDVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)が一般的になりつつある。DVDは従来主流であったCD(コンパクト・ディスク)に比べて6倍程度の記録容量を有している。記録再生に用いるレーザのスポットサイズは、λ/NA(NA:対物レンズの開口数、λ:照射レーザ波長)に比例することから、再生に用いるレーザ波長を短くし、対物レンズのNAを大きくすることにより、スポット径を小さくすることが可能となり記録密度が向上した。
通常の12cm径の光ディスクにおいて更なる高密度化を実現するにはDVDで用いている光学系を変更する必要がある。波長405nm、NA0.85といった光学系により記録密度を更に高めた規格について商品が出始めているが価格が高価であるし、広く普及しているDVD再生装置において再生ができないなどの課題があり、一般に普及するには期間を要する。
DVD−ROMにおいては50μm程度の中間層を挟んで記録層を2層形成することにより、面方向ではなく垂直方向への記録容量の大幅な向上が図られており、単層DVD−ROMの記録容量が4.7Gバイトであるのに対し、2層DVD−ROMにおいては記録容量が8.4Gバイトと倍近くなっている。
【0003】
ところで、近年追記又は書き換え可能な記録型DVD(DVD+RW、DVD+R、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAMなど)が市場に出回っている。更に近い将来、テレビの高画質化が予定されている事などからそれに合せて記録形DVDの更なる大容量化が望まれている。しかし、現存する記録型DVDは単層のもののみであり、ROMにあるような2層型のものは見られない。単層型のDVDは記録層のある情報板と記録層のないダミー板を貼り合わせているが、情報板同士を貼り合せた両面型の光記録媒体は実用化されており、単層型の2倍の記録容量を実現している。しかしながら、この両面型の光記録媒体は、記録再生時に記録媒体を裏返して用いる必要があり連続的な記録再生ができないため不便である。そこでDVD−ROMと同じ片面側から記録再生が可能な2層形式の記録型DVDに対する要望がある。
従来例としては、例えば、特許文献1に記録層が有機色素を含有する多層型光記録媒体が開示されている。しかしながら、第二記録層以降のグルーブの作成には活性エネルギー線硬化樹脂により転写する所謂2P法が用いられており実際の製造が困難である。また、特許文献2には有機色素を記録層に用いる2層型光記録媒体が開示されているが、溝形状や色素条件等が示されておらず不十分である。また、特許文献3には、実施例2として2層型光記録媒体が記載されているが、記録層は合金からなり、更にシアニン色素からなる記録補助層を有する構造であって、本発明とは基本構造が異なる上に、基板の案内溝の深さが媒体特性に与える影響については記載も示唆もされていない。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−124210号公報
【特許文献2】
特開平11−066622号公報
【特許文献3】
特開平2001−184720号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決した、赤色レーザ光で記録再生可能な良好な特性を示す2層型光記録媒体の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、次の1)〜6)の発明によって解決される。
1) 記録再生光入射面側から、少なくとも第一基板、有機色素を主成分とする第一記録層、第一反射層、接着層、無機保護層、有機色素を主成分とする第二記録層、第二反射層、第二基板がこの順に積層され、赤色レーザ光により記録再生が可能な光記録媒体であって、第一基板に形成した案内溝の深さが1300〜1700Å、第二基板に形成した案内溝の深さが1900〜2700Åであることを特徴とする光記録媒体。
2) 最大吸収波長λmaxにおける第一記録層の吸光度が0.5〜0.8、第二記録層の吸光度が0.8〜1.4であることを特徴とする1)記載の光記録媒体。
3) 第一基板上に形成される第一記録層、第二基板上に形成される第二記録層の何れについても、案内溝の凹凸により生じる記録層膜厚の厚い部分と薄い部分のうち、厚い部分において記録再生が可能であることを特徴とする1)又は2)記載の光記録媒体。
4) 記録再生波長における無機保護層の屈折率が1.0〜2.4であることを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の光記録媒体
5) 記録再生光を入射したときの第一反射層の透過率が40〜80%であることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の光記録媒体。
6) 反射層材料が銀合金であることを特徴とする1)〜5)の何れかに記載の光記録媒体。
【0007】
以下、上記本発明について詳細に説明する。
本発明は、赤色レーザ光、特に640〜665nmのレーザ光により記録再生が可能な2層の記録層を有する2層型光記録媒体に関するものである。
基板案内溝による回折は、光路差がλ/2となったときに位相差がπとなるため最大となる。反射率は、記録再生光の波長をλ、基板材料の屈折率をnとした場合、溝深さが概ね(2m−1)λ/(4n)〔但し、mは1以上の整数〕を満たすときに上記条件に当てはまり、回折が最大となり、反射光量が最小となる。図2は、本発明の2層型光記録媒体の基本的な層構成例を示す図である。図示した層以外に、例えば第一反射層と接着層の間に保護層を設けるなど、適宜必要な層を加えてもよい。
【0008】
従来の単層型DVDの案内溝の深さは1500〜1600Å程度である。
一方、DVD+R規格と同じ厚さ0.6mmの基板を用いた図2の層構成を有する光記録媒体について、NA0.65、LD波長655nmの光学系により第二基板の溝深さと反射率の関係を調べると図1に示すような結果が得られる。
位相はLD波長に依存するが、例えばDVDで通常用いられる640〜665nmのLD波長範囲であれば、波長によらずほぼ図1と同じ傾向を示すと考えてよい。また、図1の関係は、光の回折現象によるものであり、構成する材料やその厚さが変わったとしても、振幅に対する影響はあるが、溝深さと位相との関係は変わらない。
2層型光記録媒体においては反射率の制御が重要であり、そのためには反射率の高い溝深さを選択する必要がある。
要求される18%以上の反射率は、図1に示した範囲においては溝深さが400Å以下、又は1900〜2700Åの範囲において達成できる。なお、溝深さとは、図3に矢印で示したように、溝の断面の中心部における上部開口部から溝底部までの長さである。
【0009】
図2の光記録媒体において、有機色素を主成分とする第二記録層が、信号記録時に60%以上の十分な変調度を得るためには、色素の最大吸収波長λmaxにおける吸光度を0.8以上とすることが好ましい。しかしながら、溝深さ400Åの条件において吸光度が0.8以上の色素膜を形成すると、溝の凸凹に比して色素膜厚が大きくなり、溝の凸部と凹部の色素膜厚の差が少なくなる。この状態で記録を行うと記録時の熱が横方向へ伝わり易くなるためクロストークが発生し易く記録特性の悪化が生じてしまう。これに対し、溝深さ1900〜2700Åならば溝の凸部と凹部の色素膜厚の差が十分に大きいのでクロストークを減じることが可能であり良好な記録特性を得ることができる。
また、色素の最大吸収波長λmaxにおける吸光度が1.4を超えると、記録時に蓄熱が生じてしまいジッタが悪化するので好ましくない。
吸光度は膜厚に比例するので、吸光度を上記範囲にするためには、色素の種類に応じて色素膜厚を制御すればよい。
【0010】
第一記録層については、案内溝の深さを1300〜1700Å程度とする必要がある。1300Å未満では記録時のジッタが悪化するし、1700Åより大きいと反射率が低下してしまう。
図4、図5は、前述した図1の測定データを得たのと同じ媒体及び光学系を用いて測定した、第一基板の案内溝の深さと反射率及びジッタの関係を示すものである。図4から分るように、溝深さの増加に伴い反射率が低下していくため、溝深さの上限は1700Å程度とする必要がある。また、図5から分るように溝深さの減少に伴いジッタが増加していくため、溝深さの下限は1300Å程度とする必要がある。なお、DVDで通常用いられる640〜665nmのLD波長範囲であれば、波長や各層の材質、厚さが変わっても同様の傾向を示す。
第一記録層の最大吸収波長λmaxにおける吸光度は0.5〜0.8の範囲とすることが好ましい。吸光度0.5未満では十分な変調度を得ることが難しく、0.8を超えると記録時に蓄熱が生じてしまいジッタが悪化する。
本発明では、第一、第二記録層の何れも基板の凹部に形成された色素膜厚が厚い部分に記録を行うような構成とすることが望ましい。基板の凸部に形成された色素膜厚が薄い部分においては十分な変調度を得ることが難しいためである。
【0011】
本発明の光記録媒体を作成するには、まず案内溝を有する第一基板の案内溝上に有機色素を主成分とする膜からなる第一記録層を形成する。ここで、主成分とするとは、記録再生に必要十分な割合の有機色素を含有することを意味するが、通常は必要に応じて加える分解抑制剤、会合防止剤などの添加剤を除き、色素のみの膜とする。
色素膜の形成方法としては、スピンコート法、キャスト法、ロール塗布法、引き上げ法、真空蒸着法、スパッタリング法等が用いられるが、生産性を考慮すると、スピンコート法を用いることが望ましい。その際、色素を溶解させた溶液の濃度、スピンコーターの回転数、回転時間等を調節して膜厚を制御することにより所望の吸光度を実現することができる。
色素材料としては、記録ピットの形成、反射率、耐久性の点から、スクアリリウム系色素、ホルマザン系色素、シアニン系色素、アゾ系色素、フタロシアニン系色素が挙げられる。記録層中にこれらの色素材料の少なくとも1種が含まれていれば良好な特性を実現できる。
【0012】
次に、第一記録層上に金属からなる第一反射層を形成する。反射層は、均一性、タクトの点からスパッタリング法により形成することが好ましい。
反射層材料としてはAg、Au、Al、Cu、或いはそれらの合金などが挙げられるが、反射率、信頼性、価格等を考慮すると銀合金が好ましく、その具体例としては、AgCu、AgNdCu、AgPdCu、AgAuCuなどが挙げられる。銀合金中の銀の含有量は少なくとも90重量%、好ましくは95重量%以上とする。
第二記録層の記録再生は第一基板側からの入射光を用いる。そのため、第一反射層は半透過性膜である必要があり、第一記録層と第二記録層の感度、反射率を考慮した場合、第一反射層の光透過率は40〜80%であることが好ましい。40%未満では第二記録層に十分な記録再生光が到達せず、反射率、記録感度の点から問題がある。また、80%を超えると、第一反射層において十分な反射率を得ることができない。
第一反射層の上に紫外線硬化型樹脂等からなる保護層を設けても良い。
【0013】
一方、案内溝を有する第二基板の案内溝上に、金属からなる第二反射層を設ける。材料や形成方法は、第一反射層の場合と同様である。
次に、第二反射層の上に有機色素を主成分とする第二記録層を形成する。色素膜の材料や形成方法は第一記録層の場合と同様である。
次に、第二記録層の上に無機材料からなる無機保護層を形成する。これは第一記録層、第一反射層を順に積層した第一基板と、第二反射層、第二記録層を順に積層した第二基板を紫外線硬化型樹脂などの接着剤で貼り合わせる場合に、第二記録層の有機色素膜が接着剤と接触して侵されることを防ぐためである。
【0014】
無機保護層材料としては、ZnS・SiO2、Al2O3、SiO2等の記録再生波長における屈折率が1.0〜2.4のものが好ましく、更に好ましくは1.2〜2.2のものである。2.2以下ならば無機保護層の膜厚変動に対する反射率の変動が小さく安定であるので好ましい。2.4を超えると無機保護層の膜厚変動により反射率が大きく変動するため不安定となる。また、屈折率が小さくなると、所定の反射率を得るために無機保護層の膜厚を厚くしなければならず、1.0未満では膜厚が厚くなり過ぎて製造コストの点で不利である。
無機保護層の形成には、生産性、均一性、タクトの点からスパッタリング法を用いるのが好ましい。
以上のようにして得られた2枚の基板を、案内溝を有する側が対向するように貼り合わせる。貼り合わせは紫外線硬化型樹脂などの接着剤を用いる方法が一般的であるが、粘着シート等を用いてもよい。
【0015】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0016】
〔実施例1〕
射出成形法により、トラックピッチ0.74μm、溝深さ1600Åの案内溝を有する直径12cm、厚さ0.58mmのポリカーボネート樹脂製円盤状基板を成形し第一基板とした。
次に、2,2,3,3−テトラフルオルプロパノール10g中に下記〔化1〕のスクアリリウム化合物0.07g、下記〔化2〕のホルマザン化合物0.03gを溶解させた色素溶液をスピンコート法により第一基板上に塗布して第一記録層を形成した。
分光光度計U−1000(日立製作所製)を用いて波長600nmにおける第一記録層の吸光度を測定したところ0.6であった。
続いて、100℃のオーブン中で15分間アニールを行った後、スパッタリング装置(ユナクシス社製)によりAgNdCu合金〔Ag:Nd:Cu=99.0:0.4:0.6(重量%)〕ターゲット(コベルコ科研社製)を用いてスパッタパワー1.1kW、スパッタ時間0.7秒の条件で第一記録層上に第一反射層を形成した。薄膜評価装置ETA(ステアグ社製)を用いて第一反射層の膜厚を測定したところ150Åであり、上述の分光光度計U−1000を用いて波長657nmにおける第一反射層の光透過率を測定したところ52%であった。
【0017】
一方、射出成形法により、トラックピッチ0.74μm、溝深さ2100Åの案内溝を有する直径12cm、厚さ0.58mmのポリカーボネート樹脂製円盤状基板を成形し第二基板とした。
次に、スパッタリング装置(ユナクシス社製)によりAgNdCu合金〔Ag:Nd:Cu=99.0:0.4:0.6(重量%)〕ターゲット(コベルコ科研社製)を用いてスパッタパワー4kW、スパッタ時間1.6秒の条件で第二基板上に第二反射層を形成した。
次に、2,2,3,3−テトラフルオルプロパノール10g中に下記〔化1〕のスクアリリウム化合物0.10g、下記〔化2〕のホルマザン化合物0.03gを溶解させた色素溶液をスピンコート法により第二反射層上に塗布して第二記録層を形成した。
分光光度計U−1000(日立製作所製)を用いて反射法により波長600nmにおける第二記録層の吸光度を測定したところ1.2であった。
次に、ZnS・SiO2〔ZnS:SiO2=80:20(モル%)〕ターゲット(ジャパンエナジー社製)を用い、スパッタリング装置ビックスプリンター(ユナクシス社製)により無機保護層(屈折率2.0)を形成した。分光エリプソメーターを用いて無機保護層の膜厚を測定したところ1800Åであった。
以上のようにして得られた2枚の基板を、スピンコート式貼り合わせ装置を用いて案内溝を有する側が対向するように貼り合わせ、2層型光記録媒体を作成した。接着剤には紫外線硬化型樹脂DVD−003(日本化薬社製)を用い、第一基板側から紫外線を照射して貼り合わせを行った。
【0018】
この光記録媒体に対し、NA0.65、LD波長657nmのピックアップを有する光ディスク評価装置DDU−1000(パルステック社製)を用いて、記録線速度9.2m/sで第二記録層に記録を行ない、変調度、反射率及びジッタを測定した。ジッタの測定にはタイムインターバルアナライザTA320(横河電機社製)を用いた。結果を下記表1に示す。
【化1】
【化2】
【0019】
〔実施例2〕
第二基板の溝深さを2300Åとした点以外は、実施例1と同様にして2層型光記録媒体を作成し、変調度、反射率及びジッタを測定した。結果を下記表1に示す。
【0020】
〔実施例3〕
第二基板の溝深さを2500Åとした点以外は、実施例1と同様にして2層型光記録媒体を作成し、変調度、反射率及びジッタを測定した。結果を下記表1に示す。
【0021】
〔比較例1〕
第二基板の溝深さを1800Åとした点以外は、実施例1と同様にして2層型光記録媒体を作成し、変調度、反射率及びジッタを測定した。結果を下記表1に示す。
【0022】
〔比較例2〕
第二基板の溝深さを2800Åとした点以外は、実施例1と同様にして2層型光記録媒体を作成し、変調度、反射率及びジッタを測定した。結果を下記表1に示す。
【0023】
表1から分るように、実施例1〜3では良好な特性が得られたが、比較例1〜2では何れの項目についても実施例よりも大幅に劣る結果となった。
【表1】
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、赤色レーザ光で記録再生可能な良好な特性を有する2層型光記録媒体を提供できる。
更に本発明3によれば、十分な変調度を有する光記録媒体を提供できる。
更に本発明4によれば、膜厚分布によっても第二記録層及び反射層による反射率の分布が小さい光記録媒体を提供できる。
更に本発明5によれば、十分な反射率を有する光記録媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2層型光記録媒体の第二基板の溝深さと第二記録層の反射率の関係を示す図。
【図2】本発明の2層型光記録媒体の層構成例を示す図。
【図3】本発明の2層型光記録媒体における溝深さを説明するための図。
【図4】本発明の2層型光記録媒体の第一基板の溝深さと第一記録層の反射率の関係を示す図。
【図5】本発明の2層型光記録媒体の第一基板の溝深さと第一記録層のジッタの関係を示す図。
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤色レーザ光で記録再生可能な2層の記録層を有する2層型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ここ数年、主として映画等の画像ソフトの流通手段としてDVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)が一般的になりつつある。DVDは従来主流であったCD(コンパクト・ディスク)に比べて6倍程度の記録容量を有している。記録再生に用いるレーザのスポットサイズは、λ/NA(NA:対物レンズの開口数、λ:照射レーザ波長)に比例することから、再生に用いるレーザ波長を短くし、対物レンズのNAを大きくすることにより、スポット径を小さくすることが可能となり記録密度が向上した。
通常の12cm径の光ディスクにおいて更なる高密度化を実現するにはDVDで用いている光学系を変更する必要がある。波長405nm、NA0.85といった光学系により記録密度を更に高めた規格について商品が出始めているが価格が高価であるし、広く普及しているDVD再生装置において再生ができないなどの課題があり、一般に普及するには期間を要する。
DVD−ROMにおいては50μm程度の中間層を挟んで記録層を2層形成することにより、面方向ではなく垂直方向への記録容量の大幅な向上が図られており、単層DVD−ROMの記録容量が4.7Gバイトであるのに対し、2層DVD−ROMにおいては記録容量が8.4Gバイトと倍近くなっている。
【0003】
ところで、近年追記又は書き換え可能な記録型DVD(DVD+RW、DVD+R、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAMなど)が市場に出回っている。更に近い将来、テレビの高画質化が予定されている事などからそれに合せて記録形DVDの更なる大容量化が望まれている。しかし、現存する記録型DVDは単層のもののみであり、ROMにあるような2層型のものは見られない。単層型のDVDは記録層のある情報板と記録層のないダミー板を貼り合わせているが、情報板同士を貼り合せた両面型の光記録媒体は実用化されており、単層型の2倍の記録容量を実現している。しかしながら、この両面型の光記録媒体は、記録再生時に記録媒体を裏返して用いる必要があり連続的な記録再生ができないため不便である。そこでDVD−ROMと同じ片面側から記録再生が可能な2層形式の記録型DVDに対する要望がある。
従来例としては、例えば、特許文献1に記録層が有機色素を含有する多層型光記録媒体が開示されている。しかしながら、第二記録層以降のグルーブの作成には活性エネルギー線硬化樹脂により転写する所謂2P法が用いられており実際の製造が困難である。また、特許文献2には有機色素を記録層に用いる2層型光記録媒体が開示されているが、溝形状や色素条件等が示されておらず不十分である。また、特許文献3には、実施例2として2層型光記録媒体が記載されているが、記録層は合金からなり、更にシアニン色素からなる記録補助層を有する構造であって、本発明とは基本構造が異なる上に、基板の案内溝の深さが媒体特性に与える影響については記載も示唆もされていない。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−124210号公報
【特許文献2】
特開平11−066622号公報
【特許文献3】
特開平2001−184720号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決した、赤色レーザ光で記録再生可能な良好な特性を示す2層型光記録媒体の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、次の1)〜6)の発明によって解決される。
1) 記録再生光入射面側から、少なくとも第一基板、有機色素を主成分とする第一記録層、第一反射層、接着層、無機保護層、有機色素を主成分とする第二記録層、第二反射層、第二基板がこの順に積層され、赤色レーザ光により記録再生が可能な光記録媒体であって、第一基板に形成した案内溝の深さが1300〜1700Å、第二基板に形成した案内溝の深さが1900〜2700Åであることを特徴とする光記録媒体。
2) 最大吸収波長λmaxにおける第一記録層の吸光度が0.5〜0.8、第二記録層の吸光度が0.8〜1.4であることを特徴とする1)記載の光記録媒体。
3) 第一基板上に形成される第一記録層、第二基板上に形成される第二記録層の何れについても、案内溝の凹凸により生じる記録層膜厚の厚い部分と薄い部分のうち、厚い部分において記録再生が可能であることを特徴とする1)又は2)記載の光記録媒体。
4) 記録再生波長における無機保護層の屈折率が1.0〜2.4であることを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の光記録媒体
5) 記録再生光を入射したときの第一反射層の透過率が40〜80%であることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の光記録媒体。
6) 反射層材料が銀合金であることを特徴とする1)〜5)の何れかに記載の光記録媒体。
【0007】
以下、上記本発明について詳細に説明する。
本発明は、赤色レーザ光、特に640〜665nmのレーザ光により記録再生が可能な2層の記録層を有する2層型光記録媒体に関するものである。
基板案内溝による回折は、光路差がλ/2となったときに位相差がπとなるため最大となる。反射率は、記録再生光の波長をλ、基板材料の屈折率をnとした場合、溝深さが概ね(2m−1)λ/(4n)〔但し、mは1以上の整数〕を満たすときに上記条件に当てはまり、回折が最大となり、反射光量が最小となる。図2は、本発明の2層型光記録媒体の基本的な層構成例を示す図である。図示した層以外に、例えば第一反射層と接着層の間に保護層を設けるなど、適宜必要な層を加えてもよい。
【0008】
従来の単層型DVDの案内溝の深さは1500〜1600Å程度である。
一方、DVD+R規格と同じ厚さ0.6mmの基板を用いた図2の層構成を有する光記録媒体について、NA0.65、LD波長655nmの光学系により第二基板の溝深さと反射率の関係を調べると図1に示すような結果が得られる。
位相はLD波長に依存するが、例えばDVDで通常用いられる640〜665nmのLD波長範囲であれば、波長によらずほぼ図1と同じ傾向を示すと考えてよい。また、図1の関係は、光の回折現象によるものであり、構成する材料やその厚さが変わったとしても、振幅に対する影響はあるが、溝深さと位相との関係は変わらない。
2層型光記録媒体においては反射率の制御が重要であり、そのためには反射率の高い溝深さを選択する必要がある。
要求される18%以上の反射率は、図1に示した範囲においては溝深さが400Å以下、又は1900〜2700Åの範囲において達成できる。なお、溝深さとは、図3に矢印で示したように、溝の断面の中心部における上部開口部から溝底部までの長さである。
【0009】
図2の光記録媒体において、有機色素を主成分とする第二記録層が、信号記録時に60%以上の十分な変調度を得るためには、色素の最大吸収波長λmaxにおける吸光度を0.8以上とすることが好ましい。しかしながら、溝深さ400Åの条件において吸光度が0.8以上の色素膜を形成すると、溝の凸凹に比して色素膜厚が大きくなり、溝の凸部と凹部の色素膜厚の差が少なくなる。この状態で記録を行うと記録時の熱が横方向へ伝わり易くなるためクロストークが発生し易く記録特性の悪化が生じてしまう。これに対し、溝深さ1900〜2700Åならば溝の凸部と凹部の色素膜厚の差が十分に大きいのでクロストークを減じることが可能であり良好な記録特性を得ることができる。
また、色素の最大吸収波長λmaxにおける吸光度が1.4を超えると、記録時に蓄熱が生じてしまいジッタが悪化するので好ましくない。
吸光度は膜厚に比例するので、吸光度を上記範囲にするためには、色素の種類に応じて色素膜厚を制御すればよい。
【0010】
第一記録層については、案内溝の深さを1300〜1700Å程度とする必要がある。1300Å未満では記録時のジッタが悪化するし、1700Åより大きいと反射率が低下してしまう。
図4、図5は、前述した図1の測定データを得たのと同じ媒体及び光学系を用いて測定した、第一基板の案内溝の深さと反射率及びジッタの関係を示すものである。図4から分るように、溝深さの増加に伴い反射率が低下していくため、溝深さの上限は1700Å程度とする必要がある。また、図5から分るように溝深さの減少に伴いジッタが増加していくため、溝深さの下限は1300Å程度とする必要がある。なお、DVDで通常用いられる640〜665nmのLD波長範囲であれば、波長や各層の材質、厚さが変わっても同様の傾向を示す。
第一記録層の最大吸収波長λmaxにおける吸光度は0.5〜0.8の範囲とすることが好ましい。吸光度0.5未満では十分な変調度を得ることが難しく、0.8を超えると記録時に蓄熱が生じてしまいジッタが悪化する。
本発明では、第一、第二記録層の何れも基板の凹部に形成された色素膜厚が厚い部分に記録を行うような構成とすることが望ましい。基板の凸部に形成された色素膜厚が薄い部分においては十分な変調度を得ることが難しいためである。
【0011】
本発明の光記録媒体を作成するには、まず案内溝を有する第一基板の案内溝上に有機色素を主成分とする膜からなる第一記録層を形成する。ここで、主成分とするとは、記録再生に必要十分な割合の有機色素を含有することを意味するが、通常は必要に応じて加える分解抑制剤、会合防止剤などの添加剤を除き、色素のみの膜とする。
色素膜の形成方法としては、スピンコート法、キャスト法、ロール塗布法、引き上げ法、真空蒸着法、スパッタリング法等が用いられるが、生産性を考慮すると、スピンコート法を用いることが望ましい。その際、色素を溶解させた溶液の濃度、スピンコーターの回転数、回転時間等を調節して膜厚を制御することにより所望の吸光度を実現することができる。
色素材料としては、記録ピットの形成、反射率、耐久性の点から、スクアリリウム系色素、ホルマザン系色素、シアニン系色素、アゾ系色素、フタロシアニン系色素が挙げられる。記録層中にこれらの色素材料の少なくとも1種が含まれていれば良好な特性を実現できる。
【0012】
次に、第一記録層上に金属からなる第一反射層を形成する。反射層は、均一性、タクトの点からスパッタリング法により形成することが好ましい。
反射層材料としてはAg、Au、Al、Cu、或いはそれらの合金などが挙げられるが、反射率、信頼性、価格等を考慮すると銀合金が好ましく、その具体例としては、AgCu、AgNdCu、AgPdCu、AgAuCuなどが挙げられる。銀合金中の銀の含有量は少なくとも90重量%、好ましくは95重量%以上とする。
第二記録層の記録再生は第一基板側からの入射光を用いる。そのため、第一反射層は半透過性膜である必要があり、第一記録層と第二記録層の感度、反射率を考慮した場合、第一反射層の光透過率は40〜80%であることが好ましい。40%未満では第二記録層に十分な記録再生光が到達せず、反射率、記録感度の点から問題がある。また、80%を超えると、第一反射層において十分な反射率を得ることができない。
第一反射層の上に紫外線硬化型樹脂等からなる保護層を設けても良い。
【0013】
一方、案内溝を有する第二基板の案内溝上に、金属からなる第二反射層を設ける。材料や形成方法は、第一反射層の場合と同様である。
次に、第二反射層の上に有機色素を主成分とする第二記録層を形成する。色素膜の材料や形成方法は第一記録層の場合と同様である。
次に、第二記録層の上に無機材料からなる無機保護層を形成する。これは第一記録層、第一反射層を順に積層した第一基板と、第二反射層、第二記録層を順に積層した第二基板を紫外線硬化型樹脂などの接着剤で貼り合わせる場合に、第二記録層の有機色素膜が接着剤と接触して侵されることを防ぐためである。
【0014】
無機保護層材料としては、ZnS・SiO2、Al2O3、SiO2等の記録再生波長における屈折率が1.0〜2.4のものが好ましく、更に好ましくは1.2〜2.2のものである。2.2以下ならば無機保護層の膜厚変動に対する反射率の変動が小さく安定であるので好ましい。2.4を超えると無機保護層の膜厚変動により反射率が大きく変動するため不安定となる。また、屈折率が小さくなると、所定の反射率を得るために無機保護層の膜厚を厚くしなければならず、1.0未満では膜厚が厚くなり過ぎて製造コストの点で不利である。
無機保護層の形成には、生産性、均一性、タクトの点からスパッタリング法を用いるのが好ましい。
以上のようにして得られた2枚の基板を、案内溝を有する側が対向するように貼り合わせる。貼り合わせは紫外線硬化型樹脂などの接着剤を用いる方法が一般的であるが、粘着シート等を用いてもよい。
【0015】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0016】
〔実施例1〕
射出成形法により、トラックピッチ0.74μm、溝深さ1600Åの案内溝を有する直径12cm、厚さ0.58mmのポリカーボネート樹脂製円盤状基板を成形し第一基板とした。
次に、2,2,3,3−テトラフルオルプロパノール10g中に下記〔化1〕のスクアリリウム化合物0.07g、下記〔化2〕のホルマザン化合物0.03gを溶解させた色素溶液をスピンコート法により第一基板上に塗布して第一記録層を形成した。
分光光度計U−1000(日立製作所製)を用いて波長600nmにおける第一記録層の吸光度を測定したところ0.6であった。
続いて、100℃のオーブン中で15分間アニールを行った後、スパッタリング装置(ユナクシス社製)によりAgNdCu合金〔Ag:Nd:Cu=99.0:0.4:0.6(重量%)〕ターゲット(コベルコ科研社製)を用いてスパッタパワー1.1kW、スパッタ時間0.7秒の条件で第一記録層上に第一反射層を形成した。薄膜評価装置ETA(ステアグ社製)を用いて第一反射層の膜厚を測定したところ150Åであり、上述の分光光度計U−1000を用いて波長657nmにおける第一反射層の光透過率を測定したところ52%であった。
【0017】
一方、射出成形法により、トラックピッチ0.74μm、溝深さ2100Åの案内溝を有する直径12cm、厚さ0.58mmのポリカーボネート樹脂製円盤状基板を成形し第二基板とした。
次に、スパッタリング装置(ユナクシス社製)によりAgNdCu合金〔Ag:Nd:Cu=99.0:0.4:0.6(重量%)〕ターゲット(コベルコ科研社製)を用いてスパッタパワー4kW、スパッタ時間1.6秒の条件で第二基板上に第二反射層を形成した。
次に、2,2,3,3−テトラフルオルプロパノール10g中に下記〔化1〕のスクアリリウム化合物0.10g、下記〔化2〕のホルマザン化合物0.03gを溶解させた色素溶液をスピンコート法により第二反射層上に塗布して第二記録層を形成した。
分光光度計U−1000(日立製作所製)を用いて反射法により波長600nmにおける第二記録層の吸光度を測定したところ1.2であった。
次に、ZnS・SiO2〔ZnS:SiO2=80:20(モル%)〕ターゲット(ジャパンエナジー社製)を用い、スパッタリング装置ビックスプリンター(ユナクシス社製)により無機保護層(屈折率2.0)を形成した。分光エリプソメーターを用いて無機保護層の膜厚を測定したところ1800Åであった。
以上のようにして得られた2枚の基板を、スピンコート式貼り合わせ装置を用いて案内溝を有する側が対向するように貼り合わせ、2層型光記録媒体を作成した。接着剤には紫外線硬化型樹脂DVD−003(日本化薬社製)を用い、第一基板側から紫外線を照射して貼り合わせを行った。
【0018】
この光記録媒体に対し、NA0.65、LD波長657nmのピックアップを有する光ディスク評価装置DDU−1000(パルステック社製)を用いて、記録線速度9.2m/sで第二記録層に記録を行ない、変調度、反射率及びジッタを測定した。ジッタの測定にはタイムインターバルアナライザTA320(横河電機社製)を用いた。結果を下記表1に示す。
【化1】
【化2】
【0019】
〔実施例2〕
第二基板の溝深さを2300Åとした点以外は、実施例1と同様にして2層型光記録媒体を作成し、変調度、反射率及びジッタを測定した。結果を下記表1に示す。
【0020】
〔実施例3〕
第二基板の溝深さを2500Åとした点以外は、実施例1と同様にして2層型光記録媒体を作成し、変調度、反射率及びジッタを測定した。結果を下記表1に示す。
【0021】
〔比較例1〕
第二基板の溝深さを1800Åとした点以外は、実施例1と同様にして2層型光記録媒体を作成し、変調度、反射率及びジッタを測定した。結果を下記表1に示す。
【0022】
〔比較例2〕
第二基板の溝深さを2800Åとした点以外は、実施例1と同様にして2層型光記録媒体を作成し、変調度、反射率及びジッタを測定した。結果を下記表1に示す。
【0023】
表1から分るように、実施例1〜3では良好な特性が得られたが、比較例1〜2では何れの項目についても実施例よりも大幅に劣る結果となった。
【表1】
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、赤色レーザ光で記録再生可能な良好な特性を有する2層型光記録媒体を提供できる。
更に本発明3によれば、十分な変調度を有する光記録媒体を提供できる。
更に本発明4によれば、膜厚分布によっても第二記録層及び反射層による反射率の分布が小さい光記録媒体を提供できる。
更に本発明5によれば、十分な反射率を有する光記録媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2層型光記録媒体の第二基板の溝深さと第二記録層の反射率の関係を示す図。
【図2】本発明の2層型光記録媒体の層構成例を示す図。
【図3】本発明の2層型光記録媒体における溝深さを説明するための図。
【図4】本発明の2層型光記録媒体の第一基板の溝深さと第一記録層の反射率の関係を示す図。
【図5】本発明の2層型光記録媒体の第一基板の溝深さと第一記録層のジッタの関係を示す図。
Claims (6)
- 記録再生光入射面側から、少なくとも第一基板、有機色素を主成分とする第一記録層、第一反射層、接着層、無機保護層、有機色素を主成分とする第二記録層、第二反射層、第二基板がこの順に積層され、赤色レーザ光により記録再生が可能な光記録媒体であって、第一基板に形成した案内溝の深さが1300〜1700Å、第二基板に形成した案内溝の深さが1900〜2700Åであることを特徴とする光記録媒体。
- 最大吸収波長λmaxにおける第一記録層の吸光度が0.5〜0.8、第二記録層の吸光度が0.8〜1.4であることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- 第一基板上に形成される第一記録層、第二基板上に形成される第二記録層の何れについても、案内溝の凹凸により生じる記録層膜厚の厚い部分と薄い部分のうち、厚い部分において記録再生が可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の光記録媒体。
- 記録再生波長における無機保護層の屈折率が1.0〜2.4であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光記録媒体。
- 記録再生光を入射したときの第一反射層の透過率が40〜80%であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の光記録媒体。
- 反射層材料が銀合金であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の光記録媒体。
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-
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