JP2002258828A - 単線ストロークフォントからなるエレメント別文字の作成方法、および装置、並びに記憶媒体 - Google Patents

単線ストロークフォントからなるエレメント別文字の作成方法、および装置、並びに記憶媒体

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JP2002258828A
JP2002258828A JP2001056261A JP2001056261A JP2002258828A JP 2002258828 A JP2002258828 A JP 2002258828A JP 2001056261 A JP2001056261 A JP 2001056261A JP 2001056261 A JP2001056261 A JP 2001056261A JP 2002258828 A JP2002258828 A JP 2002258828A
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Yasuko Ito
康子 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 本発明は、点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ
等のみからなるエレメントを一部重ね合わせて構成する
単線ストロークフォントからなるエレメント別文字の作
成方法、および装置、並びに記憶媒体に関するものであ
る。 【解決手段】 単線ストロークフォントは、点、縦棒、
横棒、ハライ、ハネ等から構成され、エレメント別単線
ストロークフォント記憶手段から1文字分のデータが読
み出される。読み出された1文字の内、少なくとも一つ
のエレメントは、その線幅を増減できる。また、前記エ
レメントは、始点および終点の位置を移動させたり、あ
るいは中心線の一方向にのみ移動させたりする。また、
前記エレメントは、データ点毎の線幅を調整して、始点
あるいは終点における線幅を別々に増減することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、線のみから構成さ
れている単線ストロークフォントからなるエレメント別
文字の作成方法、および装置、並びに記憶媒体に関する
ものである。本発明の単線ストロークフォントは、点、
縦棒、横棒、ハライ、ハネ等のみから構成するエレメン
ト(以下、本明細書でいうエレメントは、たとえば、
「カ」の字の場合、一本の横棒、二本の縦棒、およびハ
ネの四つから構成されている)別の文字情報をデジタル
信号で記憶し、このデジタル信号に基づいて画像表示装
置あるいは印字装置に文字を組み立てる単線ストローク
フォントからなるエレメント別文字の作成方法、および
装置、並びに記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的な文字は、アウトラインフ
ォントから構成されている。前記アウトラインフォント
は、一つのストロークが往きと戻りで二重になってい
る。また、アウトラインフォントは、線幅の調整(特に
曲線部)が難しく、作成に多大な労力と時間が必要であ
るため、開発費が嵩むという問題があった。
【0003】日本語の文字は、欧米の文字に比べて文字
数が多く、複雑であるから、閉鎖された輪郭線からなる
アウトラインフォントは、単純に線幅を変更すると、線
どうしが接触したり、デザイン的に恰好が悪い文字とな
る。これに対して、単線ストロークフォントは、線のみ
で構成されているため、点あるいは棒等の移動、追加、
あるいは削除等の修正が簡単である。
【0004】単線ストロークフォントは、文字の中心線
をベクトルデータとしたものであり、使用用途がCAD
の寸法表示や部品名をペンプロッターで作成した製図図
面上に記載する用途に使用されていた。単線ストローク
フォントのデータは、文字の中心線を再現し、鉛筆の一
本書きに相当するものである。この方式の単線ストロー
クフォントは、CADシステムの出力機器がペンプロッ
ターからレーザプリンタ、大型カラープリンタの発達に
より、アウトラインフォントを使用するようになったた
め、その必然性が失われた。
【0005】前記単線ストロークフォントの最大の利点
は、ドットフォントおよびアウトラインフォントと比較
して、データ量が小さいことである。アウトラインフォ
ントにおける輪郭線データは、一つのストロークを表現
するために、往復分のデータが必要になる。しかし、単
線ストロークフォントは、始点と終点の二つのデータ点
しか必要としない。前記単線ストロークフォントは、現
状の通信回線の速度で、大量の文書データを送信する場
合に有利である。
【0006】ドットフォントおよびアウトラインフォン
トの開発は、最低約7000文字分のデータが必要であ
り、日本語や中国語にとって、多大な労力と経費が必要
である。特に、アウトラインフォントは、縦棒が幾つか
の横棒と交差する場合、その接続性を維持すること、あ
るいはハライ等の太さの均一性を維持することなど、極
めて大きな労力が必要であった。しかし、単線ストロー
クフォントにおけるデータの開発は、単に、中心線のデ
ータを作成するだけであるから、労力が少なくて済む。
【0007】図7は単線ストロークフォントの構造と線
幅を説明するための図である。図8は「大」という文字
が大きさの基準となる仮想ボディ枠に収まっている状態
を説明するための図である。図7において、単線ストロ
ークフォントは、「仮想ボディ枠」という基準を設定す
る。単線ストロークフォントは、前記「仮想ボディ枠」
の中に納めておけば、横書きあるいは縦書きであって
も、適切な文字の間隔を保持することができる。なお、
この仮想ボディ枠は、デザイン上またはデータ作成上の
目安になるものであるから、実際に印字されたり、ある
いは表示されることはない。
【0008】図7において、「大」という文字の横棒
は、始点n1と終点n2との間を結ぶ線からなる。ま
た、同縦棒は、始点n3と終点n4との間を結ぶ線から
なる。さらに、左ハライは、始点n5と終点n6との間
を結ぶ線からなる。前記縦棒と左ハライは、連続した一
つの単線ストロークとして描画することもできるので、
始点n4と終点n5が不要になる。右ハライは、始点n
7と終点n8との間を結ぶ線からなる。
【0009】左ハライおよび右ハライの曲線は、三次ベ
ジエ曲線で補完するための制御点がそれぞれ2点ずつ、
合計4点存在する(図7における小さい黒点)。補完
は、その他の曲線、たとえば、円弧やBスプライン曲線
で行うことができる。図7に示す例は、座標軸の最大を
X、Y方向がそれぞれ100としている。前記単線スト
ロークフォントは、「線」であるから、そのまま可視状
態にはならない。「線」に対して「線幅」を与える必要
がある。単線ストロークフォントは、たとえば、線幅に
ポイント数またはmm等の数値を与えることにより所望
の線幅の文字が印字または表示される。
【0010】たとえば、図7において、「仮想ボディ
枠」は、「100」として、これに対する比率を「1
0」としたとする。すなわち、「仮想ボディ枠」の大き
さに対して、その1/10が相対的な文字のサイズにな
る。実際には、単線ストロークフォントのデータに対し
てポイントを乗じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】単線ストロークフォン
トの問題点は、ストロークの幅を調整することである。
単線ストロークフォントの線幅が非常に細い場合、作成
された文字に違和感が感じられない。しかし、ある程度
の太さの文字は、画数が多くなると、各ストロークが接
触してしまい、最も重要な可読性、情報の伝達性を失う
場合がある。さらに、前記画数の多い単線ストロークフ
ォントは、バランスの悪い文字となり、デザイン上の問
題となる。
【0012】図9は従来例で、単線ストロークフォント
によって描かれた文字を説明するための図である。図1
0は従来例で、単線ストロークフォントに一定の線幅を
与えた例を説明するための図である。図9において、単
線ストロークフォントは、一つの直線または曲線で、複
数の直線および/または曲線で構成された文字を表現す
るためのデジタルデータである。単線ストロークフォン
トは、アウトラインフォントデータあるいはドットデー
タのフォントと異なり、線幅を与えない限り文字として
視認することができない。
【0013】図9に示された線幅の単線ストロークフォ
ントは、基準となる一番線幅の細い文字であるとする。
図9に示された単線ストロークフォントに一定の線幅を
与えたものが、図10に示されている。図10に示され
た単線ストロークフォントは、線幅がそれ程大きくない
ため、問題が生じない。
【0014】図11は従来例で、図10より単線ストロ
ークフォントの線幅を太くした例を説明するための図で
ある。図12は従来例で、図11に示された単線ストロ
ークフォントをデザイナーが個別に修正した例を説明す
るための図である。図11に示されているように、
「愛」という文字における「心」の横棒と、「とまた」
(又に似た部分)の上部とが接続されて一体になってい
る。前記「愛」という文字は、線幅を太くしたために、
一部が一体となっているので、デザイン的に悪いものと
なっている。
【0015】そこで、デザイナーは、「愛」という文字
における「心」の横棒と、「とまた」(又に似た部分)
の上部の線とが接触して一体にならないように、「心」
の横棒を細く、また、「とまた」の上部を薄くして、デ
ザイン的に優れたものとしている。また、デザイナー
は、「一」や「十」の線幅を増加させ、「懸賞」という
文字における「目」の部分の横棒の線幅を減少させるよ
うに設定する。
【0016】以上のような課題を解決するために、本発
明は、単線ストロークフォントからなる点、縦棒、横
棒、ハライ、ハネ等のみからなるエレメントを一部重な
り合わせて構成した複雑な文字の場合においても、簡単
でしかも情報量が少なくてすむ単線ストロークフォント
からなるエレメント別文字の作成方法、および装置、並
びに記憶媒体を提供することを目的とする。本出願人
は、従来の部首等の考えを止めて、一つの文字を単線ス
トロークフォントからなる点、縦棒、横棒、ハライ、ハ
ネ等のみからなるエレメントを一部重なり合わせて構成
すると、複雑な文字を美しくすると共に、見やすい文字
を提供できることに気づいた。
【0017】本発明は、単線ストロークフォントからな
る点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等のみからなるエレメ
ントを一部重なり合わせて構成したため、文字の一部を
移動させたり、あるいは線幅を修正することが容易かつ
簡単にできる単線ストロークフォントからなるエレメン
ト別文字の作成方法、および装置、並びに記憶媒体を提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】(第1発明)第1発明の
単線ストロークフォントからなるエレメント別文字の作
成方法は、単線ストロークフォントからなる点、縦棒、
横棒、ハライ、ハネ等のみを一部重なり合わせて構成し
たエレメント別文字の作成方法であり、前記単線ストロ
ークフォントからなるエレメント別文字におけるエレメ
ント別の情報を記憶するエレメント別単線ストロークフ
ォント記憶手段から1文字を読み出し、前記エレメント
別単線ストロークフォント記憶手段から読み出された1
文字の内、少なくとも一つのエレメント別の情報に基づ
いて、当該エレメントの線幅を増減させると共に、前記
エレメントのデータ点を移動させ、あるいはエレメント
のデータ点毎の線幅を調整することによって、単線スト
ロークフォントを作成することを特徴とする。
【0019】(第2発明)第2発明の単線ストロークフ
ォントからなるエレメント別文字の作成方法は、前記エ
レメントの線幅の増減、データ点の移動、およびデータ
点毎の線幅調整における比率が予め設定されており、そ
の中から任意の比率を選択することを特徴とする。
【0020】(第3発明)第3発明の単線ストロークフ
ォントからなるエレメント別文字の作成方法において、
前記線幅および/またはデータ点を変える際の比率は、
文字枠を基準にすることを特徴とする。
【0021】(第4発明)第4発明の単線ストロークフ
ォントからなるエレメント別文字の作成方法において、
前記線幅および/またはデータ点を変える際の比率は、
文字枠に対する縦および横が別々に変えられることを特
徴とする。
【0022】(第5発明)第5発明の単線ストロークフ
ォントからなるエレメント別文字の作成方法において、
前記線幅を変える際の比率は、データ点毎の線幅が変え
られることを特徴とする。
【0023】(第6発明)第6発明の単線ストロークフ
ォントからなるエレメント別文字の作成方法において、
前記線幅および/またはデータ点を変える際の比率は、
文字の中心線から上下または左右が別々に変えられるこ
とを特徴とする。
【0024】(第7発明)第7発明の単線ストロークフ
ォントからなるエレメント別文字の作成方法において、
前記線幅および/またはデータ点を変える際の比率は、
エレメント別単線ストロークフォントに文字の大きさに
関するデータを持たせ、当該データに基づいて自動的に
変えられることを特徴とする。
【0025】(第8発明)第8発明の単線ストロークフ
ォントからなるエレメント別文字の作成装置は、単線ス
トロークフォントからなる点、縦棒、横棒、ハライ、ハ
ネ等のみを一部重なり合わせて構成したエレメント別文
字の作成装置であって、前記単線ストロークフォントか
らなるエレメント別文字におけるエレメント別の情報を
記憶するエレメント別単線ストロークフォント記憶手段
113と、前記エレメント別単線ストロークフォント記
憶手段113から読み出された1文字、および/または
変更後のデータを記憶するバッファメモリ115と、前
記バッファメモリ115から読み出された1文字の内、
少なくとも一つのエレメント別の情報を抽出するエレメ
ント抽出手段118と、前記エレメント抽出手段118
によって抽出されたエレメントの線幅を増減する線幅増
減手段119と、前記抽出されたエレメントのデータ点
を移動するデータ点移動手段120と、前記抽出された
エレメントのデータ点毎の線幅を調整するデータ点毎の
線幅調整手段121とを少なくとも備えていることを特
徴とする。
【0026】(第9発明)第9発明の単線ストロークフ
ォントからなるエレメント別文字の作成装置は、前記エ
レメントの線幅の増減、データ点の移動、およびデータ
点毎の線幅調整における比率が予め設定されている設定
手段を備えており、前記設定手段に設定されている比率
を選択することを特徴とする。
【0027】(第10発明)第10発明の単線ストロー
クフォントからなるエレメント別文字の作成装置は、前
記線幅および/またはデータ点を変える設定手段を備え
ており、前記設定手段は、文字枠を基準にして百分率で
設定できることを特徴とする。
【0028】(第11発明)第11発明の単線ストロー
クフォントからなるエレメント別文字の作成装置は、前
記線幅および/またはデータ点を変える設定手段を備え
ており、前記設定手段は、文字枠に対する縦および横が
別々に設定できることを特徴とする。
【0029】(第12発明)第12発明の単線ストロー
クフォントからなるエレメント別文字の作成装置は、前
記線幅および/またはデータ点を変える設定手段を備え
ており、前記設定手段は、データ点毎の線幅が変えられ
ることを特徴とする。
【0030】(第13発明)第13発明の単線ストロー
クフォントからなるエレメント別文字の作成装置は、前
記線幅および/またはデータ点を変える設定手段を備え
ており、前記設定手段は、文字の中心線から上下または
左右が別々に変えられることを特徴とする。
【0031】(第14発明)第14発明の単線ストロー
クフォントからなるエレメント別文字の作成装置は、前
記線幅および/またはデータ点を変える設定手段を備え
ており、前記設定手段は、エレメント別単線ストローク
フォントに文字の大きさに関するデータを持たせ、当該
データに基づいて自動的に変えられることを特徴とす
る。
【0032】(第15発明)第15発明の記憶媒体は、
第1発明に記載された単線ストロークフォントからなる
点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等のみを一部重なり合わ
せて構成したエレメント別文字を作成する方法がプログ
ラムとして格納されていることを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】(第1発明)第1発明は、単線ス
トロークフォントからなる点、縦棒、横棒、ハライ、ハ
ネ等のみを一部重なり合わせて構成したエレメント別文
字の作成方法である。すなわち、第1発明の単線ストロ
ークフォントは、所謂部首から構成されるのではなく、
文字を構成するエレメントとして最小の単位である点、
縦棒、横棒、ハライ、ハネ等から構成されている。前記
単線ストロークフォントからなるエレメント別文字は、
エレメント別の情報を記憶するエレメント別単線ストロ
ークフォント記憶手段から1文字分のデータが読み出さ
れる。
【0034】前記エレメント別単線ストロークフォント
記憶手段から読み出された1文字の内、少なくとも一つ
のエレメント、たとえば、点、縦棒、横棒、ハライ、ハ
ネ等は、それぞれの情報に基づいて、当該エレメント
(点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等)の線幅を増減させ
る。また、前記エレメントは、単に線幅を増減した場
合、隣どうしのエレメントが接触したり、あるいは接近
する場合、前記エレメントのデータ点を移動させる。す
なわち、前記エレメントのデータ点は、始点および終点
の位置を移動させたり、あるいは中心線の一方向にのみ
移動させたりする。
【0035】さらに、前記エレメントは、データ点毎の
線幅を調整する。すなわち、始点あるいは終点における
線幅を別々に増減することができる。前記エレメントの
データ点の移動は、接触または接近した点、縦棒、横
棒、ハライ、ハネ等のみを文字として美観的印象を与え
るようにすることができる。また、始点あるいは終点に
おける点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等の線幅を増減す
ることにより、美しい文字が得られる。
【0036】第1発明は、エレメントが点、縦棒、横
棒、ハライ、ハネ等のみ一部重ね合わせて構成されてい
るため、その一つを文字構成要素によって置き換えるこ
とができる。前記文字構成要素は、花、木のような植
物、犬や猫のような動物、鉛筆、フイルムのような物、
石や金属等の鉱物等どのような図形のものであってもよ
い。前記文字構成要素は、データとして単線ストローク
フォントと同じように、始点と終点によって全ての形状
が描かれるようになっている。すなわち、前記文字構成
要素は、あらかじめ、始点と終点のデータ以外に、その
間に複数の異なる幅を有するデータを持っている。そし
て、始点と終点の間のデータは、標準の始点と終点の間
を変化させるにしたがって自動的に変化するようにす
る。たとえば、前記文字構成要素は、始点と終点との間
の長さが2倍になった場合、それぞれのデータ点におけ
る幅が半分になるように自動的に演算を行うようにす
る。
【0037】前記単線ストロークフォントからなるエレ
メント別文字は、エレメント別の情報を記憶するエレメ
ント別単線ストロークフォント記憶手段から1文字分の
データが読み出される。前記エレメント別単線ストロー
クフォント記憶手段から読み出された1文字の内、少な
くとも一つのエレメント、たとえば、点、縦棒、横棒、
ハライ、ハネ等は、前記文字構成要素記憶手段に記憶さ
れている文字構成要素の一つに置き換えられる。その
後、前記各エレメントは、隣どうしのエレメントが接触
したり、あるいは接近する場合、前記エレメントにおけ
る始点および終点のデータ点を移動、あるいはデータ点
毎の線幅を調整する。
【0038】(第2発明)第2発明は、エレメントまた
は文字構成要素の線幅の増減、データ点の移動、および
データ点毎の線幅調整における比率が予め設定されてい
る。第2発明は、前記設定されている比率の中から任意
のものを選択することによって、所望の文字を得ること
ができる。
【0039】(第3発明)第3発明における線幅および
/またはデータ点を変える際の比率は、文字枠を基準に
している。エレメントのデータ点は、前記文字枠の四隅
の一つを原点にすることにより決められる。
【0040】(第4発明)第4発明は、縦棒および横棒
等が別々に線幅を変えたり、また移動ができる。文字を
構成するエレメントが点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等
のみから構成されているため、線幅および/またはデー
タ点を変える際の比率は、文字枠に対する縦および横が
別々に変えられる。従来のように、文字を構成するエレ
メントが部首の場合、縦棒と横棒が連続していると、縦
棒と横棒の両方共に線幅が変わったり、あるいは移動し
てしまうため、所望の文字が得られないことがある。第
4発明は、エレメントの一つ一つの線幅を変えたり、あ
るいは移動することができるため、美しい文字が得られ
る。
【0041】(第5発明)第5発明は、線幅の比率をデ
ータ点毎に変えることができる。たとえば、始点におけ
る線幅を変えたり、始点および終点における線幅の比率
をそれぞれ変えることができる。
【0042】(第6発明)第6発明は、文字の中心線か
ら上下または左右が別々に変えられる。一方にのみ線幅
を変える場合、たとえば、単線ストロークフォントにお
ける始点および終点のデータは、一定の幅平行移動をさ
せた後、所定の線幅にすることができる。第6発明のよ
うな線幅の変更は、込み入った漢字等が美しい文字とし
て得ることが容易にできる。
【0043】(第7発明)第7発明は、エレメントまた
は文字構成要素の線幅の増減、データ点の移動、および
データ点毎の線幅調整における比率が予め文字の大きさ
に関するデータと共に設定されている。たとえば、前記
線幅の増減、データ点の移動、およびデータ点毎の線幅
抽出における比率は、拡大する際のポイント数によって
予めデータと一緒に記憶しておく。第7発明は、拡大す
るポイント数が小さいと、移動量等が少なく、ポイント
数が大きくなると、移動量が大きくかつ移動するエレメ
ントも多くなる。第7発明は、文字を作成する際に予
め、デザイナーが良いと思う移動量等を設定することに
よって、美しい文字が得られる。
【0044】(第8発明)第8発明は、単線ストローク
フォントからなる点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等のみ
を一部重なり合わせてエレメント別文字を構成してい
る。エレメント別単線ストロークフォント記憶手段は、
前記単線ストロークフォントからなるエレメント別の情
報が記憶されている。バッファメモリは、前記エレメン
ト別単線ストロークフォント記憶手段から読み出された
1文字、および/または変更後のデータが記憶される。
エレメント抽出手段は、前記バッファメモリから読み出
された1文字の内、少なくとも一つのエレメント別の情
報を抽出する。
【0045】線幅増減手段は、前記エレメント抽出手段
によって抽出されたエレメントの線幅を増減する。たと
えば、前記線幅増減手段は、単線ストロークフォントの
始点と終点を結ぶ線に対して所定の線幅を与える。デー
タ点移動手段は、前記抽出されたエレメントのデータ点
を移動する。たとえば、前記データ点移動手段は、エレ
メントどうしの接近や接触を避けるために、始点および
/または終点を移動させる。データ点毎の線幅調整手段
は、前記抽出されたエレメントのデータ点毎の線幅を調
整する。たとえば、前記データ点毎の線幅調整手段は、
始点および/または終点のデータ点毎に線幅を変えるこ
とができるため、一方を太く他方を細くすることがで
き、美しい文字を得ることができる。
【0046】第8発明は、点、縦棒、横棒、ハライ、ハ
ネ等のみを一部重なり合わせて構成したエレメント別文
字の一部を文字構成要素によって置き換える単線ストロ
ークフォントからなるエレメント別文字を作成すること
ができる。第8発明のエレメント別単線ストロークフォ
ント記憶手段と、少なくとも一つのエレメントに置き換
える文字構成要素が記憶されている文字構成要素記憶手
段とを備えることができる。
【0047】エレメント抽出手段は、バッファメモリに
記憶されている少なくとも一つのエレメントに相当する
文字構成要素の情報を前記文字構成要素記憶手段から抽
出する。また、線幅増減手段、データ点移動手段、デー
タ点毎の線幅調整手段は、第9発明と同様に、文字構成
要素に対しても線幅の増減、移動等を行う。第8発明
は、文字を点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等からなるエ
レメントによってのみ構成しているため、その中の縦棒
あるいは横棒を予め記憶されている図形から選択して置
き換えることができる。すなわち、第8発明は、予め文
字構成要素記憶手段に記憶さえしておけば、如何なるも
のであっても、文字の一部を構成することができ、印象
の強い文字、個性の強い文字、面白い文字等を作成する
ことが簡単にできる。
【0048】(第9発明)第9発明における設定手段
は、エレメントまたは文字構成要素の線幅の増減、デー
タ点の移動、およびデータ点毎の線幅調整における比率
が予め設定されている。文字を作成する者は、前記設定
手段に設定されている比率を選択することにより、所望
の線幅でエレメントの間隔が調整された美しい文字を得
ることができる。
【0049】(第10発明)第10発明における設定手
段は、前記線幅および/またはデータ点を変える際の比
率が文字枠を基準にして百分率で設定されている。前記
設定手段は、百分率で設定できるため、文字に対する線
幅を容易に、しかも美しい字体にすることができる。
【0050】(第11発明)第11発明の設定手段は、
線幅および/またはデータ点を変える際の比率を文字枠
に対する縦および横が別々に設定できる。第11発明
は、縦棒だけ、あるいは横棒だけの線幅を設定手段によ
って別々に変えることができるため、文字のデザインに
広がりをもたせることができる。
【0051】(第12発明)第12発明の設定手段は、
線幅および/またはデータ点を変えることができる。デ
ータ点毎の線幅を変えることができる。第12発明は、
前記設定手段によって、線幅および/またはデータ点を
変えることにより、単線ストロークフォントの一方また
は他方のみの線幅を変えることもできる。したがって、
第12発明は、線幅を指定するだけで、エレメントの間
隔が接近したり、接触するようなことのない美しい文字
を得ることができる。
【0052】(第13発明)第13発明の設定手段は、
線幅および/またはデータ点を変える際の比率が文字の
中心線から上下または左右を別々に変えることができ
る。第13発明は、単線ストロークフォントの全体を移
動させずに中心線の上下または左右を別々に変えること
ができるため、文字におけるエレメントの間隔を調整す
ることが容易かつ迅速にできる。
【0053】(第14発明)第14発明の設定手段は、
線幅および/またはデータ点を変える際に、予めエレメ
ント別単線ストロークフォントに文字の大きさに関する
データを持たせ、当該データに基づいて自動的に線幅等
が変えられる。第14発明は、たとえば、ポイント数を
設定するだけで、ポイント数に合ったエレメントだけを
移動あるいは線幅を変更させることができる。
【0054】(第15発明)第15発明における記憶媒
体は、単線ストロークフォントからなる点、縦棒、横
棒、ハライ、ハネ等のみを一部重なり合わせて構成した
エレメント別文字をエレメント毎に線幅の変更、データ
点の移動、データ点毎の線幅調整等を行うプログラムが
格納されている。前記記憶媒体には、単線ストロークフ
ォントからなるエレメント別文字におけるエレメント別
のデータ、および少なくとも一つの前記エレメントに相
当する文字構成要素のデータが格納されている。
【0055】
【実 施 例】図1は本発明の実施例である単線ストロ
ークフォントを発生させる文字発生装置を説明するため
のブロック構成図である。図1において、と′、
と′は、それぞれ線によって接続されている。本発明
の単線ストロークフォントは、点、縦棒、横棒、ハラ
イ、ハネ等のみから構成されるエレメントを互いに一部
重なり合わせて一つの文字が構成されている。図1にお
いて、単線ストロークフォントを発生させる文字発生装
置は、単線ストロークフォント発生部111ないし11
7と、少なくとも一つのエレメントを抽出するエレメン
ト抽出手段118と、後述する文字構成要素記憶手段1
23と、線幅等を変更する変更手段119ないし122
とから構成されている。なお、前記文字構成要素記憶手
段123は、必要に応じて省略することができる。前記
文字構成要素は、始点および終点の間に複数のデータ点
を有する。そして、前記間のデータ点は、標準の線幅の
倍数になるようにする。
【0056】前記単線ストロークフォント発生部は、文
字を入力するキーボード111と、キーボード111の
入力により発生するコードによって単線ストロークフォ
ントのアドレスが発生する単線ストロークフォントアド
レス発生回路112と、単線ストロークフォントのデー
タが記憶されている単線ストロークフォント記憶手段1
13と、単線ストロークフォントの線幅を変更する線幅
変更手段114と、前記単線ストロークフォントのデー
タを一時格納するバッファメモリ115と、前記バッフ
ァメモリ115におけるデータに基づいて表示する表示
手段116と、前記表示手段116に表示されている単
線ストロークフォントを、たとえば、印刷する出力手段
117とから構成されている。
【0057】前記変更手段は、単線ストロークフォント
におけるエレメントの線幅を増減させる線幅増減手段1
19と、前記エレメントのデータ点を移動するデータ点
移動手段120と、前記エレメントのデータ点毎の線幅
を調整できる、すなわち、エレメントの端部毎の線幅を
別々に調整できるデータ点毎の線幅調整手段121と、
前記線幅増減手段119、データ点移動手段120、お
よびデータ点毎の線幅調整手段121の変更幅を設定す
る設定手段122とから構成されている。前記設定手段
122は、予めデータとして文字あるいはエレメントと
してのデータと文字の大きさとの関係に基づいて、どの
エレメントをどの程度変更するかを自動的にできるよう
にすることもできる。
【0058】図2は本発明の実施例で、単線ストローク
フォントからなる文字を発生する際のフローチャートの
概要である。図1および図2に基づいて単線ストローク
フォントを文字として発生する場合を説明する。オペレ
ータは、キーボード111によって、文字を入力する
(ステップ211)。オペレータによるキーボードの入
力は、アドレス発生回路112から当該文字のアドレス
が発生する。
【0059】図示されていない制御装置は、前記アドレ
スに該当する単線ストロークフォントが単線ストローク
フォント記憶手段113にあるか否かを調べる(ステッ
プ212)。前記制御装置は、単線ストロークフォント
がないと判断した場合、ステップ211に戻り、単線ス
トロークフォントがないことをメッセージによって、オ
ペレータに知らせる。前記制御装置は、単線ストローク
フォントが前記単線ストロークフォント記憶手段113
にあると判断した場合、単線ストロークフォントを抽出
する(ステップ213)。
【0060】前記制御装置は、単線ストロークフォント
の線幅を変えるための設定がされているか否かを調べる
(ステップ214)。ステップ214において、前記制
御装置は、線幅を変えるための設定がされていると判断
した場合、線幅変更手段114に対して、設定された線
幅で全てのエレメントについて変更するような処理を行
うように促す(ステップ215)。線幅変更手段114
は、前記全てのエレメントについて設定された線幅に変
換した後、バッファメモリ115に単線ストロークフォ
ントを渡す(ステップ216)。ステップ214におい
て、制御装置は、線幅を変更しないと判断した場合、前
記単線ストロークフォントをバッファメモリ115に渡
す(ステップ216)。
【0061】前記制御装置は、前記単線ストロークフォ
ントを表示するための設定がされているか否かを調べる
(ステップ217)。前記制御装置は、単線ストローク
フォントを表示するように設定されていると判断した場
合、単線ストロークフォントを表示手段116に表示さ
せる(ステップ218)。前記ステップ217におい
て、前記制御装置は、単線ストロークフォントを表示す
るための設定がされていないと判断した場合、出力手段
117によって、たとえば、印字させるための処理を行
わせる(ステップ220)。
【0062】前記ステップ218において、表示手段1
16に表示された単線ストロークフォントをオペレータ
が見て、修正する必要があると判断した場合、エレメン
ト抽出手段118によって、少なくとも一つのエレメン
トを抽出する(ステップ221)。オペレータは、表示
手段116に表示された単線ストロークフォントを見
て、修正する必要がない場合、出力手段117によっ
て、単線ストロークフォントを出力するように前記制御
装置を働かせる(ステップ220)。
【0063】前記制御装置は、エレメント抽出手段11
8によって抽出された単線ストロークフォントにおける
少なくとも一つのエレメントについて、オペレータから
の線幅の増減が指定されているか否かを調べる(ステッ
プ222)。前記制御装置は、オペレータから前記エレ
メントに対する線幅の増減が指定されていると判断した
場合、指定されている率で線幅を線幅増減手段119に
おいて増減させる(ステップ223)。前記制御装置
は、エレメントの線幅を増減しないと判断した場合、デ
ータ点の移動が指定されているか否かを調べる(ステッ
プ224)。
【0064】ステップ223において、線幅を増減した
後、バッファメモリ115に格納して、前記ステップ2
16の後の処理を行う。前記制御装置は、ステップ22
4において、データ点の移動が指定されていると判断し
た場合、データ点移動手段120にデータ点の移動を行
わせる(ステップ225)。データが移動した後は、前
記ステップ216に戻る。
【0065】ステップ224において、前記制御装置
は、データ点の移動が指定されていないと判断した場
合、データ点毎の線幅調整を行うか否かを調べる(ステ
ップ226)。前記制御装置は、エレメントにおけるデ
ータ点毎の線幅を調整すると判断した場合、データ点毎
の線幅調整手段121によってデータ点毎の線幅を調整
する(ステップ227)。前記制御装置は、エレメント
のデータ点毎の線幅を調整した後、そのデータをステッ
プ216におけるバッファメモリ115に一時格納す
る。
【0066】前記制御装置は、データ点毎の線幅調整が
指定されていないと判断した場合、少なくとも一つのエ
レメントを文字構成要素で置き換えるか否かを調べる
(ステップ228)。前記制御装置は、エレメントを文
字構成要素によって置き換えるという指定があると判断
した場合、文字構成要素をエレメント抽出手段118に
よって抽出させる(ステップ229)。前記制御装置
は、前記文字構成要素の線幅等を変える必要がないと判
断した場合、ステップ216におけるバッファメモリ1
15にデータを送らせる。
【0067】前記制御装置は、文字構成要素の線幅等を
変える必要があると判断した場合、ステップ222以降
の処理を行う。前記一連の処理は、オペレータが表示手
段116に表示される単線ストロークフォントあるいは
これらのエレメントを見ながら行うことができるが、予
め単線ストロークフォントにデータを持つようにするこ
とで、自動的に線幅等を変えることができる。
【0068】たとえば、「懸賞」という文字は、ポイン
ト8以下の場合は、単線ストロークフォントをそのまま
出力する。前記文字をポイント10にした場合、「目」
の部分の枠の中に入っている二本の横棒の線幅を80%
にする。前記文字のポイントを15以上にした場合、前
記「目」の横棒全部を50%にする。といったデータを
単線ストロークフォントに予め持たせるようにすること
で、図2における処理を自動的に行わせることができ
る。
【0069】次に、本発明の実施例において、「愛」と
いう文字についてさらに詳細に説明する。図3(イ)お
よび(ロ)は「愛」という文字における「心」の横棒の
線幅を細くした例を説明するための図である。図11に
従来例として示した「愛」は、ある程度の線幅になる
と、「心」という文字の横棒と、「とまた」の上部とが
接触する。そこで、本実施例は、「心」という文字の横
棒を単線ストロークフォントの中心線から上下(左右)
に均等に増減させる。
【0070】すなわち、図3(ロ)に示すように、
「心」という文字の横棒は、グレーの分だけが少し細く
なっている。その結果、図3(イ)に示すように、
「心」の横棒と、「とまた」の上部とにスペースができ
るため、「愛」とい文字が読み易く、美しい文字とな
る。本実施例のように「心」という文字の横棒のみの線
幅を変更できるのは、点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等
のみを一部重ね合わせた単線ストロークフォントである
からできる。
【0071】「愛」という文字の単線ストロークフォン
トにおけるデータは、点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等
のみからなるエレメントデータと、線幅の指定に基づく
エレメントの線幅変更を行うためのデータとからなる。
そして、これらのデータは、図1における単線ストロー
クフォント記憶手段113に予め格納されている。前記
データは、図7において説明した仮想ボディ枠に対する
増減比率、あるいは一律の線幅に対する増減比率とする
ことができる。
【0072】図4(イ)および(ロ)は「愛」という文
字における「心」の下部にある「とまた」の上部の横棒
を細くした例を説明するための図である。図3に示す例
は、単線ストロークフォントの中心線を基準に上下(左
右)を均等に増減するため、その一方の近くに線がある
場合、線どうしが接触あるいは近づき過ぎて、見に難い
字になる恐れがある。図4(ロ)において、複雑な文字
で前記のような問題を起こす可能性のあるエレメントの
線幅は、線を中心にして上下(左右)を別々に変えるこ
とができるようにデータを予め与えておく。
【0073】図4に示す「愛」という文字は、「とま
た」の部分に中心線に対して上下(左右)が別々に線幅
を変えることができるようにデータを与えておく。図4
(ロ)に示す「とまた」は、ある程度ポイント数が大き
くなると、上部のみの線幅所定の比率で大きくする。こ
のようにすると、「愛」という文字は、「心」における
横棒の上下方向に線幅を狭くし、「とまた」の上部横棒
の上部方向の線幅を狭くすることによって、図4(イ)
に示すように、「愛」における前記両者の間のスペース
が程良く開けられる。
【0074】図5(イ)および(ロ)は「愛」という文
字における「心」の縦棒と「かんむり」との間を開ける
例を説明するための図である。図4(イ)における
「愛」という文字は、「かんむり」の横棒と、「心」の
縦棒の頂点が接近し過ぎている。そこで、本実施例は、
図5(ロ)に示すように、「心」の縦棒の頂点のデータ
点を下方に移動させる。すなわち、本実施例は、点、縦
棒、横棒、ハライ、ハネ等のみを一部重ね合わせて文字
を構成しているため、「心」の縦棒の頂点におけるデー
タ点を図5(ロ)に示すように少し下げる。
【0075】このようにすることで、「かんむり」の下
部と、「心」の縦棒の頂点とで形成されるスペースにゆ
とりができるため、文字として美しくなる。前記「心」
の縦棒の頂点におけるデータは、始点データに対するX
方向、Y方向の移動率をポイントによる比率で予め与え
ておくと良い。「愛」という文字は、図3ないし図5の
処理を行うことで、従来の単純に線幅を変更する場合よ
り美しくなる。
【0076】図6(イ)および(ロ)は「愛」という文
字における「とまた」のハライの終点の線幅を変える例
を説明するための図である。従来例は、単線ストローク
フォントの線幅が一定の比率で変えられている。文字を
より美しく見せたい場合、各エレメントの線幅が全く同
じであると、図9ないし図12に示すように、必ずしも
良い字であるとは思えない。
【0077】そこで、本実施例は、単線ストロークフォ
ントにおける始点および終点のデータ点毎に線幅を変え
ることができるようにする。図6(ロ)における「とま
た」の両ハライは、終点の線幅が始点の線幅より太くな
るようにしている。そして、線幅を変える比率は、拡大
するポイント数により予め決められている。このように
して得られた「愛」は、下方のエレメントが太いため、
どっしりとして、安定感、落ちつきのある文字となる。
【0078】文字構成要素は、たとえば、鉛筆、フィル
ム、動物、植物、その他の物で、比較的細長い物であ
り、その図形の始点と終点のデータを記憶手段に記憶し
ておく。そして、単線ストロークフォントの少なくとも
一つのエレメントは、前記文字構成要素の始点および終
点のデータを単線ストロークフォントの始点と終点に合
わせた後、前記文字構成要素と置き換えることができ
る。その後、前記単線ストロークフォントは、表示手段
に表示することにより、その幅や位置を調整して、文字
として、面白い表現をすることができる。
【0079】以上、本実施例を詳述したが、本発明は、
前記実施例に限定されるものではない。そして、特許請
求の範囲に記載された本発明を逸脱することがなけれ
ば、種々の設計変更を行なうことが可能である。たとえ
ば、図1におけるブロック回路等は、実施例において詳
細な説明がされていないが、ブロック回路等そのものの
発明ではないため、公知または周知の回路を使用するこ
とができる。また、単線ストロークフォントの線幅を変
更する手段も同様に公知の手段を使用することができ
る。
【0080】本実施例は、アウトラインフォントと単線
ストロークフォントとの合成や、単純に重ね合わせた文
字とすることもできる。本実施例は、適用される文字に
ついて言及していないが、チラシ、パンフレット、広報
誌、新聞のタイトル、あるいは見出し等に使用される書
体は、数を限定して、教育漢字、平仮名、片仮名、およ
び数字とすることができる。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、単線からなるデータの
線幅増減、データ点の移動、データ点毎の線幅調整の内
の少なくとも一つを処理することにより、単線ストロー
クフォントでありながら、アウトラインフォントのよう
に美しい文字を得ることができる。
【0082】本発明によれば、始点と終点とのデータを
基本とする単線ストロークフォントにその他のデータを
与えても、アウトラインフォントのデータと比較して、
データ量を少なくすることができる。
【0083】本発明によれば、点、縦棒、横棒、ハラ
イ、ハネ等のみを一部重ね合わせた単線ストロークフォ
ントであるため、文字の中の少なくとも一つのエレメン
トを取り出して、前記エレメントの線幅等を調整するこ
とができるため、文字のデザインが容易になった。
【0084】本発明によれば、点、縦棒、横棒、ハラ
イ、ハネ等のみを一部重ね合わせた単線ストロークフォ
ントであるため、エレメントの一つを他の文字構成要素
と置き換えることにより、見る者にとって強い印象を与
える文字を多種類作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である単線ストロークフォント
を発生させる文字発生装置を説明するためのブロック構
成図である。
【図2】本発明の実施例で、単線ストロークフォントか
らなる文字を発生する際のフローチャートの概要であ
る。
【図3】(イ)および(ロ)は「愛」という文字におけ
る「心」の横棒の線幅を細くした例を説明するための図
である。
【図4】(イ)および(ロ)は「愛」という文字におけ
る「心」の下部にある「とまた」の上部の横棒を細くし
た例を説明するための図である。
【図5】(イ)および(ロ)は「愛」という文字におけ
る「心」の縦棒と「かんむり」との間を開ける例を説明
するための図である。
【図6】(イ)および(ロ)は「愛」という文字におけ
る「とまた」のハライの終点の線幅を変える例を説明す
るための図である。
【図7】単線ストロークフォントの構造と線幅を説明す
るための図である。
【図8】「大」という文字が大きさの基準となる仮想ボ
ディ枠に収まっている状態を説明するための図である。
【図9】従来例で、単線ストロークフォントによって描
かれた文字を説明するための図である。
【図10】従来例で、単線ストロークフォントに一定の
線幅を与えた例を説明するための図である。
【図11】従来例で、図10より単線ストロークフォン
トの線幅を太くした例を説明するための図である。
【図12】従来例で、図11に示された単線ストローク
フォントをデザイナーが個別に修正した例を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
111・・・キーボード 112・・・アドレス発生回路 113・・・単線ストロークフォント記憶手段 114・・・線幅変更手段 115・・・バッファメモリ 116・・・表示手段 117・・・出力手段 118・・・エレメント抽出手段 119・・・線幅増減手段 120・・・データ点移動手段 121・・・データ点毎の線幅調整手段 122・・・設定手段 123・・・文字構成要素記憶手段

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単線ストロークフォントからなる点、縦
    棒、横棒、ハライ、ハネ等のみを一部重なり合わせて構
    成したエレメント別文字の作成方法において、 前記単線ストロークフォントからなるエレメント別文字
    におけるエレメント別の情報を記憶するエレメント別単
    線ストロークフォント記憶手段から1文字を読み出し、 前記エレメント別単線ストロークフォント記憶手段から
    読み出された1文字の内、少なくとも一つのエレメント
    別の情報に基づいて、当該エレメントの線幅を増減させ
    ると共に、前記エレメントのデータ点を移動させ、ある
    いはエレメントのデータ点毎の線幅を調整することによ
    って、単線ストロークフォントを作成することを特徴と
    する単線ストロークフォントからなるエレメント別文字
    の作成方法。
  2. 【請求項2】前記エレメントの線幅の増減、データ点の
    移動、およびデータ点毎の線幅調整における比率が予め
    設定されており、その中から任意の比率を選択すること
    を特徴とする請求項1に記載された単線ストロークフォ
    ントからなるエレメント別文字の作成方法。
  3. 【請求項3】前記線幅および/またはデータ点を変える
    際の比率は、文字枠を基準にすることを特徴とする請求
    項1に記載された単線ストロークフォントからなるエレ
    メント別文字の作成方法。
  4. 【請求項4】前記線幅および/またはデータ点を変える
    際の比率は、文字枠に対する縦および横が別々に変えら
    れることを特徴とする請求項1に記載された単線ストロ
    ークフォントからなるエレメント別文字の作成方法。
  5. 【請求項5】前記線幅を変える際の比率は、データ点毎
    の線幅が変えられることを特徴とする請求項1に記載さ
    れた単線ストロークフォントからなるエレメント別文字
    の作成方法。
  6. 【請求項6】前記線幅および/またはデータ点を変える
    際の比率は、文字の中心線から上下または左右が別々に
    変えられることを特徴とする請求項1に記載された単線
    ストロークフォントからなるエレメント別文字の作成方
    法。
  7. 【請求項7】前記線幅および/またはデータ点を変える
    際の比率は、エレメント別単線ストロークフォントに文
    字の大きさに関するデータを持たせ、当該データに基づ
    いて自動的に変えられることを特徴とする請求項1ない
    し請求項6のいずれか1項に記載された単線ストローク
    フォントからなるエレメント別文字の作成方法。
  8. 【請求項8】単線ストロークフォントからなる点、縦
    棒、横棒、ハライ、ハネ等のみを一部重なり合わせて構
    成したエレメント別文字の作成装置において、 前記単線ストロークフォントからなるエレメント別文字
    におけるエレメント別の情報を記憶するエレメント別単
    線ストロークフォント記憶手段と、 前記エレメント別単線ストロークフォント記憶手段から
    読み出された1文字、および/または変更後のデータを
    記憶するバッファメモリと、 前記バッファメモリから読み出された1文字の内、少な
    くとも一つのエレメント別の情報を抽出するエレメント
    抽出手段と、 前記エレメント抽出手段によって抽出されたエレメント
    の線幅を増減する線幅増減手段と、 前記抽出されたエレメントのデータ点を移動するデータ
    点移動手段と、 前記抽出されたエレメントのデータ点毎の線幅を調整す
    るデータ点毎の線幅調整手段と、 を少なくとも備えていることを特徴とする単線ストロー
    クフォントからなるエレメント別文字の作成装置。
  9. 【請求項9】前記エレメントの線幅の増減、データ点の
    移動、およびデータ点毎の線幅調整における比率が予め
    設定されている設定手段を備えており、前記設定手段に
    設定されている比率を選択することを特徴とする請求項
    8に記載された単線ストロークフォントからなるエレメ
    ント別文字の作成装置。
  10. 【請求項10】前記線幅および/またはデータ点を変え
    る設定手段を備えており、前記設定手段は、文字枠を基
    準にして百分率で設定できることを特徴とする請求項8
    に記載された単線ストロークフォントからなるエレメン
    ト別文字の作成装置。
  11. 【請求項11】前記線幅および/またはデータ点を変え
    る設定手段を備えており、前記設定手段は、文字枠に対
    する縦および横が別々に設定できることを特徴とする請
    求項8に記載された単線ストロークフォントからなるエ
    レメント別文字の作成装置。
  12. 【請求項12】前記線幅および/またはデータ点を変え
    る設定手段を備えており、前記設定手段は、データ点毎
    の線幅が変えられることを特徴とする請求項8に記載さ
    れた単線ストロークフォントからなるエレメント別文字
    の作成装置。
  13. 【請求項13】前記線幅および/またはデータ点を変え
    る設定手段を備えており、前記設定手段は、文字の中心
    線から上下または左右が別々に変えられることを特徴と
    する請求項8に記載された単線ストロークフォントから
    なるエレメント別文字の作成装置。
  14. 【請求項14】前記線幅および/またはデータ点を変え
    る設定手段を備えており、前記設定手段は、エレメント
    別単線ストロークフォントに文字の大きさに関するデー
    タを持たせ、当該データに基づいて自動的に変えられる
    ことを特徴とする請求項8ないし請求項13のいずれか
    1項に記載された単線ストロークフォントからなるエレ
    メント別文字の作成装置。
  15. 【請求項15】請求項1に記載された単線ストロークフ
    ォントからなる点、縦棒、横棒、ハライ、ハネ等のみを
    一部重なり合わせて構成したエレメント別文字を作成す
    る方法がプログラムとして格納されていることを特徴と
    する記憶媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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