JP2002258030A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JP2002258030A
JP2002258030A JP2001055231A JP2001055231A JP2002258030A JP 2002258030 A JP2002258030 A JP 2002258030A JP 2001055231 A JP2001055231 A JP 2001055231A JP 2001055231 A JP2001055231 A JP 2001055231A JP 2002258030 A JP2002258030 A JP 2002258030A
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color filter
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ink receiving
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JP2001055231A
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Yoshihisa Yamashita
佳久 山下
Katsuhiro Shirota
勝浩 城田
Akio Kashiwazaki
昭夫 柏崎
Koichiro Nakazawa
広一郎 中澤
Masafumi Hirose
雅史 広瀬
Mayumi Yokoyama
真由美 横山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク受容層を用いた着色工程を含むカラー
フィルタの製造方法の利点を維持し、かつ、インク受容
層中での染料の優れた定着性が得られるカラーフィルタ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 基板上に設けたインク受容層にインクジ
ェット方式を用いてインクを供給して透光着色部を形成
することによりカラーフィルタを製造する際に、インク
としてスルホン酸基またはカルボン酸基を含有する染料
の両親媒性有機アミン塩を含むインクを用い、このイン
クで着色した基材上のインク受容層を加熱処理して透光
着色部を形成することで、染料をインク受容層に親和性
のある耐水性のアミド化合物に変化させてその定着性を
良好なものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーテレビ、パー
ソナルコンピューター等に使用されているカラー液晶デ
ィスプレイのカラーフィルタ用インクに関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタはカラー液晶ディスプレ
イの重要な構成部品で、このフィルタは透明基板上に赤
(R)、緑(G)、青(B)の三原色からなる透光着色
部からなる画素を繰返して多数配列した構造をしてい
る。
【0003】近年パーソナルコンピューターの発達、特
に携帯用のパーソナルコンピューターの発達にともな
い、液晶ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの
需要が増加する傾向にある。しかしながら更なる普及の
ためにはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比
重の高いカラーフィルタのコストダウンに対する要求が
高まっている。
【0004】従来から、カラーフィルタの要求特性を満
足しつつ上記要求に応えるべく種々のフィルタの製造方
法が試みられているが、いまだ全ての要求性能を満足す
る方法は確立されていないの現状である。
【0005】以下にカラーフィルタの代表的な製造方法
を説明する。
【0006】もっとも多く用いられている第1の方法が
顔料分散法である。この方法は、まず基板上に顔料を分
散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングする
ことにより単色のパターンを得る。さらにこの工程を3
回繰り返すことにより、R、G、Bの3色のカラーフィ
ルタを形成する。
【0007】次に多く用いられている第2の方法は染色
法である。染色法は、染色用の材料である水溶性の高分
子材料に感光剤を添加して感光化したものを用いて、こ
れをフォトリソグラフィー工程により透明支持体上に所
望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染
色浴に浸漬し着色パターンを得る。これを3回繰り返し
てR、G、Bのカラーフィルタを形成する。
【0008】第3の方法として電着法がある。この方法
はまず基板上に透明電極をパターニングする。次に顔
料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬し、第1
の色を電着する。この工程を3回繰り返してR、G、B
のカラーフィルタ層を形成し、最後に焼成することによ
りカラーフィルタを形成する。
【0009】第4の方法として印刷法がある。この方法
は、熱硬化性樹脂に顔料を分散させた塗料を、繰り返し
印刷により3色R、G、Bを塗り分けた後、着色層であ
る樹脂を加熱硬化させ着色層を形成してカラーフィルタ
を形成する。
【0010】又各方法とも着色層の上に保護層を形成す
るのが一般的である。
【0011】これらの方法に共通していることは、R、
G、Bを形成するために同一工程を3回要することであ
り、これは必然的にコストを高くする。又工程が多けれ
ば多いほど歩留りが低下するという問題も有している。
【0012】その上、第3の電着による方法では、形成
可能なパターン形成が限定されるために、現状の技術で
はTFTカラーには適用できない。更に、第4の方法に
おいては解像性、平滑性が悪いという問題があり、ファ
インピッチのパターンが形成できない場合が多い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】これらの欠点を改良す
るために、インクジェット方式を用いたカラーフィルタ
の製造方法が提案されている(特開昭59−75205
号公報、特開昭63−235901号公報、特開平1−
217302号公報、特開平4−123005号公報な
ど)。
【0014】これらは前記の方法と異なり、R、G、B
の各色素を含有する着色液(以下インク)をフィルタ基
板にノズルより噴射し、インクをフィルタ基板上で乾燥
させて画素を形成させるものである。この方法によれば
R、G、Bの各着色層の形成を一度に行なうことがで
き、更にインクの使用量にも無駄が生じないため、大幅
な生産性の向上、コストダウン等の効果を得ることがで
きる。
【0015】従来のインクジェット方式を用いたカラー
フィルタの製造における着色工程は、基板上にインクに
よって染色される所謂、インク受容層を設け、インクジ
ェット法によるインク受容層の着色後、インク受容層を
硬化させてそこに付与された染料を固定化する方法によ
って行うことができる。しかしながら、このようなイン
ク受容層を用いた着色工程においては、用いる染料やイ
ンク受容層の特性等によっては、インク中の染料がイン
ク受容層に十分固定化されずに遊離する場合があるとい
う問題があった。例えば、インク受容層に使用している
親水性の高分子材料がインクにより着色された後、硬化
されることで親水性が大幅に失われる場合には、本来、
水溶性である染料がインク受容層との親和性を弱めたた
めと考えられる。このためカラーフィルタ製造時の水洗
浄工程や製品化後の保管時に水分の影響を大きく受け、
色度変化を引き起こす場合があるという問題があった。
【0016】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、その目的は、インク受容層を用いた着色工程
を含むカラーフィルタの製造方法の利点を維持し、か
つ、インク受容層中での染料の優れた定着性が得られる
カラーフィルタの製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得る本
発明のカラーフィルタの製造方法は、基板上にインクを
インクジェット方式を用いて供給して透光着色部を形成
することによるカラーフィルタの製造方法において、色
材と、水性媒体とを含有し、該色材がスルホン酸基また
はカルボン酸基を含有する染料の両親媒性有機アミン塩
であるインクを、基材上に設けたインク受容層の前記透
光着色部を形成する位置に供給する工程と、前記インク
が付与された基材上のインク受容層の加熱処理によって
前記透光着色部を形成する工程とを有し前記加熱処理に
よって前記インク受容層に供給された染料がインク受容
層に親和性のある耐水性のアミド化合物に変化すること
を特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
【0018】ここで特に要求される特性としては、イン
クジェット方式により噴射された染料の固定化によるイ
ンク受容層中でに定着性である。即ち不完全な染料の固
定化は、カラーフィルタからの染料の溶出や画素内ムラ
の原因となり、カラーフィルタの品質及び信頼性を著し
く低下させる結果となる。
【0019】本発明者らは鋭意研究の結果、従来、イン
ク受容層中への水溶性染料の確実な固定化をスルホン酸
基またはカルボン酸基を含有する染料の両親媒性有機ア
ミン塩を使用し、その後の熱処理により当該両親媒性有
機アミン塩をインク受容層に親和性のある耐水性のアミ
ド化合物とする事で改善できるという事を見出し、本発
明を完成した。
【0020】これは、硬化により親水性が大幅に失われ
たインク受容層に対して親和性を維持するための部分を
染料に付与する事で固定化を図ったものである。このよ
うな良好な固定化を達成するには、染料は、基本的に水
系であるインク中に効率よく溶解し、さらに硬化前の親
水性の性質を持つインク受容層を均一に着色する能力も
併せ持つ必要があり、これらを両立させるために両親媒
性の性質を染料に付与することは、極めて有効な手段で
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0022】図1は本発明における液晶用カラーフィル
タの製造方法を示したものであり、本発明の液晶用カラ
ーフィルタの構成の1例が示されている。
【0023】本発明においては、基板として一般にガラ
ス基板が用いられるが、液晶用カラーフィルタとしての
透明性、機械的強度等の必要特性を有するものであれば
ガラス基板に限定されるものではない。
【0024】図1(a)は、ブラックマトリクス2が形
成されたガラス基板1を示したものである。ブラックマ
トリクスの形成方法としては、基板上に直接設ける場合
は、スパッタもしくは蒸着により金属薄膜を形成し、フ
ォトリソ工程によりパターニングする方法を、また、樹
脂組成物上に設ける場合は、一般的なフォトリソ工程に
よるパターニングの方法が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。まず、ブラックマトリクス2の形
成された基板1上に硬化可能な樹脂組成物を含む層を形
成し、これを硬化させることにより、基板1上にインク
受容層3を形成する(図1(b))。
【0025】インク受容層3を形成する材料としては公
知のものが使用でき、例えば、耐熱性等を考慮すると、
アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂が好適
であり、更に水性インク吸収性を考慮すると、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース系水溶性ポリマーを含むものが好ましい。他に
も、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアセタール、ポリウレタン、カルボキシメチル
セルロース、ポリエステル等のものや、アルブミン、ゼ
ラチン、カゼイン、でんぷん、カチオン化でんぷん、ア
ラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹脂を挙げるこ
とができる。これらは必要に応じて2種以上を組合せて
用いても良い。
【0026】上記の材料の中でも、耐熱性やインク吸収
性だけでなく、透光着色部の透明性、にじみ、染料の耐
光性等をも考慮すると、ヒドロキシプロピルセルロース
とメチルロール化メラミンとの混合物、或は、以下の構
造単位(1)からなる単量体の単独及び/又は他のビニ
ル系単量体との共重合体を少なくとも含む化合物を硬化
させたものが好ましい。
【0027】
【化1】
【0028】また、インク受容層3は、必要に応じて各
種添加剤を含んでもよい。添加剤の具体的な一例として
は各種界面活性剤、染料固着剤(耐水化剤)、消泡剤、
酸化防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、分散剤、粘度
調整剤、pH調整剤、防カビ剤、可塑剤が挙げられる。
これらの添加剤については従来公知の化合物から目的に
応じて任意に選択すればよい。
【0029】上記インク受容層の形成方法としては、ス
ピンコート、ロールコート、バーコート、スプレーコー
ト、ディップコート等の方法を用いることができる。
【0030】さらに、必要に応じてプリベークを行なっ
た後、インクジェット方式によりR、G、Bの各色イン
クを用いて着色する(図1(c))。
【0031】着色に用いるインクとしては、水性媒体中
に色材を溶解または分散した構成を有するものが用いら
れる。本発明ではこの色材として、スルホン酸基または
カルボン酸基を含有する染料の両親媒性有機アミン塩が
用いられる。この両親媒性有機アミン塩を形成するため
に用い得る両親媒性有機アミンとしては、例えばエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシ
メチル)アミノメタン、ジエチレングリコールアミン、
2−アミノ−2−メチル−1、3−プロパンジオール、
N、N−ジメチルエタノールアミン、2−(2−アミノ
エチルアミノ)エタノール、モルホリン、ジエチレント
リアミン等が挙げられるがもちろんこれらに限定される
ものではない。なお、これらのアミン化合物は、必要に
応じて2種以上を組合せて用いることができる。
【0032】染料のインク中に含有される量としては、
0.1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%、より
好ましくは2〜8質量%の範囲である。インクの溶媒と
しては水と、1種以上の水溶性有機溶剤とを併用するこ
とが好ましい。水溶性有機溶剤の具体例としては、例え
ばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチル
アルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまた
はケトアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル類、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1、2、6−ヘキサ
ントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個
の炭素原子を含むアルキレングリコール類、グリセリ
ン、エチレングリコールモノメチル(またはエチル)エ
ーテル、ジエチレングリコールメチル(またはエチル)
エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(または
エチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエ
ーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリド
ン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げ
られるが勿論これらに限定されるものではない。インク
中に添加される上記水溶性有機溶剤の量は、5〜60重
量%が好ましい。
【0033】また、インクには非イオン系、アニオン
系、カチオン系等の界面活性剤を用いても良く、他に
も、pH調整剤、防かび剤等の添加剤を必要に応じて添
加しても良い。
【0034】なお、図1中、4はインクジェットヘッ
ド、5はインク受容層に着弾したインクである。
【0035】インクジェット方式としては、エネルギー
発生素子として電気熱変換体を用いたバブルジェット
(登録商標)タイプ、あるいは圧電素子を用いたピエゾ
ジェットタイプ等が使用可能であり、着色面積および着
色パターンは任意に設定することができる。ここで、図
2を用いてインクジェット法にて本発明のインクを噴射
し画素を形成するための好ましい方法について述べる。
【0036】図2はインクジェット法にてカラーフィル
タの透光着色部を描画する装置の構成を示すブロック図
である。図2において、CPU2はヘッド駆動回路22
を介してインクジェット23が接続されている。さらに
CPU21にはプログラムメモリ24内の制御プログラ
ム情報が入力される。CPU21はインクジェットヘッ
ド23を所定の位置まで移動させ(不図示)、ガラス基
板25上の所望の画素位置をインクジェットヘッドの下
方にもたらし、その位置に所望の色のインク液滴26を
噴射して着色する。これを基板25上の全画素位置に対
して行うことによりカラーフィルタを製造するものであ
る。
【0037】ここで再度、図1に戻って本発明のカラー
フィルタの製造方法を説明すると、図1(c)の工程の
後、硬化可能な上記組成によるインク受容層を硬化させ
る(図1(d))。硬化方法には、主に加熱手段が用い
られる。加熱処理温度としては、180℃以上が適し、
好ましくは180℃〜250℃の範囲であり、より好ま
しくは200℃〜230℃の範囲である。
【0038】本発明における両親媒性有機アミン塩のア
ミド化の反応温度としては200℃以上が望ましく、ま
た、上記のインク受容層の硬化反応と同時に実施するこ
ともできる。
【0039】更に、必要に応じて保護層を形成する(図
1(e))。保護層としては、光照射または熱処理によ
り硬化可能な樹脂材料あるいは蒸着又はスパッタリング
により形成された無機膜等を用いることができ、カラー
フィルタとした場合の透明性を有し、その後のITO形
成プロセス、配向膜形成プロセス等に耐えうるものであ
れば使用可能である。
【0040】これにより、本発明のカラーフィルタ9が
完成する。
【0041】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細に説明す
る。 (実施例A1〜A5)60μm×150μmの大きさの
開口部を有するブラックマトリックスを備えたガラス基
板上に、インク受容層としてN−メチロールアクリルア
ミドとヒドロキシエチルメタクリレート(1:1 (モ
ル比))の共重合体からなる硬化性樹脂組成物を、膜厚
1.2μmとなるようにスピンコートし、120℃、2
0分のプリベークをおこなった。次いでインクジェット
プリンターを用いて表1のR、G、B染料を用いた下記
のインク処方1のR、G、BインクによりR、G、Bの
マトリックスパターンを着色した。次いで230℃、5
0分のベーキングをおこなうことにより硬化反応を進行
させ、乾燥後、さらにその上に2液型のアクリル系熱硬
化型樹脂材料(商品名 SS−7625 日本合成ゴム
社製)を膜厚1μmとなるようにスピンコートし、24
0℃、20分の熱処理をおこなって硬化させることによ
り、液晶用カラーフィルタを作成した。このカラーフィ
ルタを下記の評価方法に基づいて評価した。評価結果を
表2に示した。インク処方1: ・染料:5.7wt% ・エチレングリコールモノブチルエーテル(b.p. 170
℃):39.0wt% ・エチルアルコール(b.p. 78℃):6.0wt% ・水:49.3wt% (評価方法) 評価1:着色部の透明性 上記の各カラーフィルタを用いて液晶パネルを作成し、
RGBパターン部の透明性を目視にて3段階にグループ
分けすることにより評価した。 A:透明性良好 B:やや透明性が劣る C:A、Bのものと比較してよりくすんでいる 評価2:着弾位置精度 ノズル密度360dpi(ノズルピッチ70.4μ
m)、ノズル数64の記録ヘッドを搭載したインクジェ
ットプリンタに上記インクを詰め、全ノズルを同時に駆
動して64ドットからなる直線を0.5秒毎に1本書く
動作を200回くり返し、着弾位置精度を下記の基準で
評価した。
【0042】直線から1ドット分以上はずれたドットの
数について以下の基準で評価した。 A:0.1%未満 B:0.1%以上0.5%未満 C:0.5%以上 評価3:耐光性 アトラス社フェードメーターCi35を用いて、上記の
カラーフィルタにキセノン光を50時間照射し、パター
ン部の変退色の大きさをCIEで定めたΔEとして算出
し、下記の基準で評価した。 A:ΔEが10以下 B:ΔEが10を超え20以下 C:ΔEが20より大 評価4:耐湿性(1) 上記のカラーフィルタを30℃、70%の環境下に30
日間放置後、240℃のホットプレートで10分間加熱
し、パターン部の表面状態を顕微鏡を用いて目視観察
し、下記の基準で評価した。 A:問題なし B:表面が僅かにムラになっている C:表面がムラになっている 評価5:耐湿性(2) 上記のカラーフィルタを30℃、70%の環境下に30
日間放置後、240℃のホットプレートで10分間加熱
し、パターン部の変退色の大きさをCIEで定めたΔE
として算出し、下記の基準で評価した。 A:ΔEが10以下 B:ΔEが10を超え20以下 C:ΔEが20より大 (比較例A1〜A2)実施例A1におけるRGB染料に
代えて表1に示した染料を用いた以外はこれと同一の条
件で、比較例A1〜A2のカラーフィルタを作成し、実
施例と同じ評価を行なった。評価結果を表2に示した。 (実施例B1〜B5および比較例B1〜B2)実施例A
1〜A5および比較例A1〜A2におけるインク処方を
下記インク処方2に代えた以外はこれと同一の条件で実
施例B1〜B5および比較例B1〜B2の液晶用カラー
フィルタを作成した。このインクとカラーフィルタを用
いて上記と同様の評価をおこなった。インク処方2 ・染料:5.5wt% ・ホルムアミド(b.p. 211℃):17.0wt% ・ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(b.p. 1
90℃):19.0wt% ・イソプロピルアルコール(b.p. 82℃):19.0w
t% ・水:58.5wt% 評価結果を表2に示した。 (実施例C1〜C5および比較例C1〜C2)実施例A
1〜A5および比較例A1〜A2におけるインク処方を
下記インク処方3に代えた以外はこれと同一の条件で実
施例C1〜C5および比較例C1〜C2の液晶用カラー
フィルタを作成した。このインクとカラーフィルタを用
いて上記と同様の評価をおこなった。インク処方3 ・染料:4.6wt% ・ジエチレングリコール(b.p. 245℃):28.0wt
% ・トリエチレングリコールモノメチルエーテル(b.p. 2
49℃):13.0wt% ・水:54.4wt% 評価結果を表2に示した。 (実施例D1〜D5および比較例D1〜D2)実施例B
1〜B5および比較例B1〜B2におけるインク受容層
に代えて、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−H
日本曹達製)およびメチロール化メラミン(スミテッ
クスM−3 住友化学製)からなるインク受容層を用い
た以外はこれと同一の条件で実施例D1〜D5および比
較例D1〜D2の液晶用カラーフィルタを作成した。こ
のインクとカラーフィルタを用いて上記と同様の評価を
おこなった。評価結果を表2に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、上記染料をインク中に
含有させることにより、インクジェット方式でカラーパ
ネルを簡単に製造できる。即ち、本発明の製造方法によ
り得られたカラーフィルタは、着弾点精度が高く、更に
得られる画素の透明性、耐光性、耐湿性のいずれも満足
するものである。特に、染料のインク受容層中での良好
ば定着性が得られ、カラーフィルタとして品質及び色度
の良好な安定性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明カラーフィルタの製造方法の一例を示す
工程図である。
【図2】インクジェット方式によるカラーフィルタの製
造装置を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ブラックマトリックス 3 インク受容層 4 インクジェットヘッド 5 インク 6 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏崎 昭夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中澤 広一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 広瀬 雅史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 横山 真由美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FB01 FB08 2H048 BA11 BA45 BA47 BA64 BB02 2H091 FA02Y FB02 FB12 FC01 FC22 LA06 LA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にインクをインクジェット方式を
    用いて供給して透光着色部を形成することによるカラー
    フィルタの製造方法において、 色材と、水性媒体とを含有し、該色材がスルホン酸基ま
    たはカルボン酸基を含有する染料の両親媒性有機アミン
    塩であるインクを、基材上に設けたインク受容層の前記
    透光着色部を形成する位置に供給する工程と、 前記インクが付与された基材上のインク受容層の加熱処
    理によって前記透光着色部を形成する工程とを有し前記
    加熱処理によって前記インク受容層に供給された染料が
    インク受容層に親和性のある耐水性のアミド化合物に変
    化することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記染料の両親媒性有機アミン塩を形成
    する両親媒性有機アミンが、エタノールアミン、ジエタ
    ノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
    ン、ジエチレングリコールアミン、2−アミノ−2−メ
    チル−1、3−プロパンジオールである請求項1に記載
    のカラーフィルタの製造方法。
JP2001055231A 2001-02-28 2001-02-28 カラーフィルタの製造方法 Pending JP2002258030A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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