JP2002257202A - 走行車両のシャトル装置 - Google Patents
走行車両のシャトル装置Info
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Abstract
シンクロ手段の同期を容易にしかつ耐久性を向上できる
ようにする。 【解決手段】 シャトル軸2に、シンクロ式クラッチ3
と、このクラッチ3によってシャトル軸2に択一的に係
合してシャトルギヤ軸4へ動力を伝達する正逆転ギヤ
5、6とを設ける。前記クラッチ3を中立状態にすると
きにシャトル軸2に負荷をかける負荷付与手段7を設け
る。
Description
車両のシャトル装置に関する。
進を効率良くかつ頻繁に行うために、トランスミッショ
ンにシャトル装置が装備されている。このシャトル装置
は、シャトル軸にシンクロ式クラッチと、このクラッチ
によってシャトル軸に択一的に係合してシャトルギヤ軸
へ動力を伝達する正逆転ギヤとを設けて構成され、前記
クラッチはシフトロッドに設けたシフトレバーを移動す
ることで切換可能になっている。
ティへの需要増加により、トラクタでのフロントローダ
装着率がアップする傾向にあり、シャトル変速の使用頻
度が高まっている。また、車体重量及びエンジン定格回
転数増加に伴い、シャトルシンクロには高い同期能力が
求められている。このような高馬力化傾向のなか、前記
従来技術において、クラッチのシンクロ手段の同期を容
易にするためにシンクロ手段の容量アップを行うとして
も、正逆転ギヤ及びシャトルギヤ軸等によって拘束され
ていて径方向スペースには限界があり、サイズアップを
図ることは困難であり、また、ダブルコーンシンクロを
用いても耐久性の面で問題がある。
解決できるようにした走行車両のシャトル装置を提供す
ることを目的とする。本発明は、クラッチを中立状態に
したときに負荷付与手段でシャトル軸に負荷をかけるこ
とにより、シンクロ手段の同期する仕事をアシストし
て、シンクロ手段の同期を容易にしかつ耐久性を向上で
きるようにした走行車両のシャトル装置を提供すること
を目的とする。
のための第1の具体的手段は、シャトル軸2に、シンク
ロ式クラッチ3と、このクラッチ3によってシャトル軸
2に択一的に係合してシャトルギヤ軸4へ動力を伝達す
る正逆転ギヤ5、6とを設けた走行車両のシャトル装置
において、前記クラッチ3を中立状態にするときにシャ
トル軸2に負荷をかける負荷付与手段7を設けているこ
とである。
逆転状態から中立状態に変更する際、負荷付与手段7に
よってシャトル軸2に負荷が加えられるので、シャトル
軸2は強制的に減速され、クラッチ3のシンクロ手段の
同期が容易なる。本発明における課題解決のための第2
の具体的手段は、シャトル軸2に、シンクロ式クラッチ
3と、このクラッチ3によってシャトル軸2に択一的に
係合してシャトルギヤ軸4へ動力を伝達する正逆転ギヤ
5、6とを設けた走行車両のシャトル装置において、前
記シャトル軸2とそれを支持するミッションケース8と
の間にクラッチ3を正転状態又は逆転状態から切換開始
したときにシャトル軸2に負荷をかける負荷付与手段7
を設けていることである。
逆転状態から切換開始したときに、負荷付与手段7によ
ってシャトル軸2に負荷が加えられるので、シャトル軸
2は強制的に減速され、クラッチ3のシンクロ手段の同
期が容易なる。本発明における課題解決のための第3の
具体的手段は、第1又は2の具体的手段に加えて、前記
クラッチ3はシフトロッド10に設けたシフトレバー1
1で切換可能になっており、このシフトロッド10を中
立位置に移動したときに前記負荷付与手段7を動作可能
に設定していることである。
てクラッチ3を切換えるとき、同時に負荷付与手段7の
操作も行われるので、負荷付与手段7のアシストの動作
時期の設定及び操作が容易にできる。本発明における課
題解決のための第4の具体的手段は、第1〜3のいずれ
かの具体的手段に加えて、前記負荷付与手段7はポンプ
12とその吐出量を制御する制御弁13とを有すること
である。これによって、制御弁13でポンプ12の吐出
量を制御することにより、簡単かつコンパクトな構成
で、シャトル軸2に負荷を加えることが可能になる。
体的手段は、第4の具体的手段に加えて、前記ポンプ1
2はトロコイドポンプであることである。これによっ
て、制御弁13でトロコイドポンプ12の吐出量を制御
することにより、簡単かつコンパクトな構成で、シャト
ル軸2に負荷を加えることが可能になる。本発明におけ
る課題解決のための第6の具体的手段は、第4又は5の
具体的手段に加えて、前記クラッチ3の正転状態又は逆
転状態からの切換開始と、制御弁13によるポンプ12
吐出量制御開始とを略一致させていることである。
やかにシャトル軸2を停止可能になる。本発明における
課題解決のための第7の具体的手段は、第1〜3のいず
れかの具体的手段に加えて、前記負荷付与手段7はブレ
ーキ装置で構成していることである。これによって、ブ
レーキ装置でシャトル軸2に負荷を加えて、適正にかつ
速やかにシャトル軸2を停止可能になる。
に基づいて説明する。図1〜5において、農用トラクタ
のトランスミッションを例示しており、17はエンジン
に連結されたフライホイールで、メインクラッチ18を
介して走行推進軸19に動力を伝達し、また、この走行
推進軸19に貫通したPTO駆動軸20を直結してい
る。前記走行推進軸19とこれと平行に配置されたカウ
ンタ軸21との間に主変速装置22が設けられ、カウン
タ軸21の後方には油圧クラッチ23を介してシャトル
軸2が連結され、主変速後の動力が断接自在に伝達可能
になっている。
び高低軸24が配置されており、前記シャトルギヤ軸4
はPTO駆動軸20に遊嵌され、前記高低軸24は伝動
軸25に遊嵌されており、シャトル軸2とシャトルギヤ
軸4との間に、走行動力を正逆転に切換るシャトル装置
1が配置され、シャトルギヤ軸4と高低軸24との間に
は高低変速装置30が配置されている。26は高低軸2
4と伝動軸25との間に設けられたクリープ減速装置の
一部を示しており、伝動軸25はベベルピニオン軸27
と連結されている。
29への動力の断接を行う油圧クラッチを示している。
前記シャトル装置1において、シャトル軸2には、ダブ
ルシンクロメッシュ式(シンクロ式)のクラッチ3と、
このクラッチ3によってシャトル軸2に択一的に係合し
てシャトルギヤ軸4へ動力を伝達する正逆転ギヤ5、6
とが設けられている。前記正転ギヤ5はシャトルギヤ軸
4上のギヤ34と噛合し、逆転ギヤ6はバックギヤ35
と噛合し、バックギヤ35はシャトルギヤ軸4上のギヤ
36と噛合している。
を介して高低変速装置30の高速ギヤ38に伝達される
か、ギヤ36を介して回転は高低変速装置30の低速ギ
ヤ39に伝達される。クラッチ3は、正逆転ギヤ5、6
間のシフタ41を一方向に動かし始めると、シンクロナ
イザキー42がその端部でシンクロナイザリング43を
正逆転ギヤ5、6の一方のコーン部に押し付け、そのコ
ーン部に生じる摩擦力によって、シャトル軸2と一体と
なって回っているカップリング44、シンクロナイザキ
ー42の回転が、シンクロナイザリング43と正逆転ギ
ヤ5、6とに伝わり始めるようになる。前記シフタ4
1、シンクロナイザキー42、シンクロナイザリング4
3等がシンクロ手段を構成している。
たシフトレバー11によって往復移動可能であり、シフ
トロッド10はミッションケース8に支持されており、
同じくミッションケース8に支持された操作手段45に
よって押動操作される。この操作手段45は、ミッショ
ンケース8に回転自在に支持されたレバー軸46と、こ
のレバー軸46に取り付けられていて先端がシフトロッ
ド10と係合しているレバー47と、レバー軸46の上
端に連結された操作アーム48等を有する。
って正転位置、逆転位置及び両位置の中間の中立位置に
位置決め可能であり、シフトロッド10には中立位置用
凹部10a、正転位置用凹部10b及び逆転位置用凹部
10cがそれぞれ形成されている。また、シフトロッド
10には凹部10d、10e、10fが形成されてお
り、これらに対向してミッションケース8にニュートラ
ル検出スイッチ51とバック検出スイッチ52とが配置
されており、シャトル装置1の中立状態、正逆転状態を
検出可能にしている。
及びカバー55より後方へ突出しており、この後端にク
ラッチ3を中立状態にするときにシャトル軸2に負荷を
かける負荷付与手段7が設けられており、この負荷付与
手段7を動作させる作動手段56が負荷付与手段7とシ
フトロッド10との間に設けられている。前記負荷付与
手段7は、ポンプ12とその吐出量を制御する制御弁1
3とを有する。前記ポンプ12は実施形態では油圧用の
トロコイドポンプを例示しており、その他の流体圧ポン
プでもよい。
軸2に固定され、アウタロータを有するケーシング59
はカバー55と共にミッションケース8に固定されてお
り、このケーシング59の吸入口にはミッションケース
8内のミッションオイルを吸引するための吸入管60が
接続され、吐出口61には前記制御弁13が配置されて
いる。前記制御弁13は、ケーシング59に螺合装着さ
れていて放出路62aを形成した弁本体62と、この弁
本体62内に配置されたボール(弁体)63及びスプリ
ング64等を有する。
それを押動する操作杆65が挿入されており、この操作
杆65はシフトロッド10に形成した作動部10gに落
ち込み当接可能になっており、これらによって、前記作
動手段56が構成されている。前記制御弁13は、操作
杆65を押動してスプリング64に抗してボール63を
押動することにより、吐出口61を放出路62aと連通
(開回路状態)させて、吐出油をミッションケース8内
に放出可能になり、操作杆65を作動部10gと対向さ
せてその押動を解除して、ボール63を弁本体62内の
弁座に当接させると、吐出口61を閉鎖(閉回路状態)
し、インナロータ58に負荷を加えてその回転を停止さ
せる。
a、10b、10cと作動部10gとの関係は、図6に
示すように、正転位置用凹部10bと逆転位置用凹部1
0cとの間に作動部10gが位置し、作動部10gの両
端が凹部10b、10cの各内側端に略一致している。
この作動部10gの両端と凹部10b、10cの各内側
端とは若干離れていてもよく、また、オーバラップして
いてもよい。図5は、シャトル変速時の昇圧特性を示し
ており、A線はトロコイドポンプ12の圧力、B線は油
圧クラッチ23のパイロット圧、C線は油圧クラッチ2
3のクラッチ圧をそれぞれ示し、範囲Dは略中立状態の
時間を示している。
から前進に変速するとき、操作手段45を操作してシフ
トロッド10を軸方向に移動する。このシフトロッド1
0の移動によりクラッチ3を正転状態又は逆転状態から
中立状態側へ切換開始すると、まず、油圧クラッチ23
へのパイロット圧供給が停止され、油圧クラッチ23は
断状態になり、その直後(略同時)に作動部10gが操
作杆65に対向してその押し込みを解除し始め、そして
制御弁13を閉鎖してポンプ12から吐出される油量を
制御(停止)し、これにより、トロコイドポンプ12の
圧力が急上昇し、その反作用力としてシャトル軸2の回
転エネルギーが吸収され、シャトル軸2を制動する。
ると、操作杆65も作動部10gから押し出され、制御
弁13を開放状態にしてシャトル軸2への負荷を解除
し、油圧クラッチ23へのパイロット圧供給が再開さ
れ、油圧クラッチ23は次第に接状態になってクラッチ
圧が上昇し、動力がカウンタ軸21から油圧クラッチ2
3を介してシャトル軸2に伝達され、シャトル軸2から
クラッチ3を介して正逆転ギヤ5、6へ伝達される。前
記変速動作から明らかなように、ポンプ12でシャトル
軸2を適正にかつ速やかに停止させるために、シャトル
装置1の変速動作とポンプ12の吐出量の制御開始とが
略一致するように設定されている。
技術においては、シンクロナイザリング43のみで同期
させていた相対回転数を、変速時の通過点となる中立
時、制御弁13を閉じてトロコイドポンプ12を閉回路
としてシャトル軸2にブレーキをかける。これにより、
シンクロで同期させなければならない相対回転数を半減
できるので、従来より小さいサイズのシンクロ手段でも
高い耐久性を確保できることになる。なお、本発明は前
記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形する
ことができる。例えば、負荷付与手段7として、ポンプ
12の代わりに、シャトル軸2にバンドブレーキ、ディ
スクブレーキ等のブレーキ装置を設けてもよい。
装置1を変速する際、負荷付与手段7によってシャトル
軸2に負荷を加えることができ、シャトル軸2を強制的
に減速してシンクロ手段の同期が容易にでき、シンクロ
手段をサイズアップしなくとも高馬力化が可能になり、
耐久性も向上する。
る。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 シャトル軸に、シンクロ式クラッチと、
このクラッチによってシャトル軸に択一的に係合してシ
ャトルギヤ軸へ動力を伝達する正逆転ギヤとを設けた走
行車両のシャトル装置において、 前記クラッチを中立状態にするときにシャトル軸に負荷
をかける負荷付与手段を設けていることを特徴とする走
行車両のシャトル装置。 - 【請求項2】 シャトル軸に、シンクロ式クラッチと、
このクラッチによってシャトル軸に択一的に係合してシ
ャトルギヤ軸へ動力を伝達する正逆転ギヤとを設けた走
行車両のシャトル装置において、 前記シャトル軸とそれを支持するミッションケースとの
間にクラッチを正転状態又は逆転状態から切換開始した
ときにシャトル軸に負荷をかける負荷付与手段を設けて
いることを特徴とする走行車両のシャトル装置。 - 【請求項3】 前記クラッチはシフトロッドに設けたシ
フトレバーで切換可能になっており、このシフトロッド
を中立位置に移動したときに前記負荷付与手段を動作可
能に設定していることを特徴とする請求項1又は2に記
載の走行車両のシャトル装置。 - 【請求項4】 前記負荷付与手段はポンプとその吐出量
を制御する制御弁とを有することを特徴とする請求項1
〜3のいずれかに記載の走行車両のシャトル装置。 - 【請求項5】 前記ポンプはトロコイドポンプであるこ
とを特徴とする請求項4に記載の走行車両のシャトル装
置。 - 【請求項6】 前記クラッチの正転状態又は逆転状態か
らの切換開始と、制御弁によるポンプ吐出量制御開始と
を略一致させていることを特徴とする請求項4又は5に
記載の走行車両のシャトル装置。 - 【請求項7】 前記負荷付与手段はブレーキ装置で構成
していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
載の走行車両のシャトル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001052988A JP3756767B2 (ja) | 2001-02-27 | 2001-02-27 | 走行車両のシャトル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001052988A JP3756767B2 (ja) | 2001-02-27 | 2001-02-27 | 走行車両のシャトル装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002257202A true JP2002257202A (ja) | 2002-09-11 |
JP3756767B2 JP3756767B2 (ja) | 2006-03-15 |
Family
ID=18913526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001052988A Expired - Fee Related JP3756767B2 (ja) | 2001-02-27 | 2001-02-27 | 走行車両のシャトル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3756767B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013024347A (ja) * | 2011-07-22 | 2013-02-04 | Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp | 機械式自動変速装置の制御システム |
KR20140080092A (ko) | 2012-12-20 | 2014-06-30 | 대동공업주식회사 | 록업클러치를 구비하는 농작업차 셔틀 변속기의 셔틀클러치 |
KR20140118247A (ko) | 2013-03-28 | 2014-10-08 | 대동공업주식회사 | 습식 유압 다판 클러치 |
CN109505931A (zh) * | 2018-12-29 | 2019-03-22 | 江苏沃得农业机械有限公司 | 一种拖拉机动力换向和动力高低挡变速箱传动机构 |
-
2001
- 2001-02-27 JP JP2001052988A patent/JP3756767B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20140080092A (ko) | 2012-12-20 | 2014-06-30 | 대동공업주식회사 | 록업클러치를 구비하는 농작업차 셔틀 변속기의 셔틀클러치 |
KR20140118247A (ko) | 2013-03-28 | 2014-10-08 | 대동공업주식회사 | 습식 유압 다판 클러치 |
CN109505931A (zh) * | 2018-12-29 | 2019-03-22 | 江苏沃得农业机械有限公司 | 一种拖拉机动力换向和动力高低挡变速箱传动机构 |
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---|---|
JP3756767B2 (ja) | 2006-03-15 |
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