JP2002256554A - 突起付き鋼管杭およびその基礎杭の構造 - Google Patents

突起付き鋼管杭およびその基礎杭の構造

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JP2002256554A
JP2002256554A JP2001057155A JP2001057155A JP2002256554A JP 2002256554 A JP2002256554 A JP 2002256554A JP 2001057155 A JP2001057155 A JP 2001057155A JP 2001057155 A JP2001057155 A JP 2001057155A JP 2002256554 A JP2002256554 A JP 2002256554A
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pipe pile
projection
pile
steel
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Yuuichi Tatsumi
夕一 辰見
Hiroshi Wakiya
泰士 脇屋
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地盤に応じて、突起を設ける杭軸方向位置、
数、高さ等を容易に変更することが可能であると共に、
突起の数を少なくした場合でも、高支持力が得られる突
起付き鋼管杭を提供する。 【解決手段】 鋼管杭の外周面に突起を設けてなる突起
付き鋼管杭であって、突起は、山形鋼等の形鋼を該形鋼
の長さ方向に沿う両端部が鋼管杭の外周面に沿うように
成形し、得られた成形後の形鋼の長さ方向に沿う両端部
を鋼管杭の外周面に接合して構成したフレーム構造とし
てある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、突起の変更が容易
であると共に、高支持力が得られる突起付き鋼管杭およ
びその基礎杭の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】突起付き杭としては、突起付きコンクリ
ート杭が知られている。例えば、特開平11-280067 号公
報には、図7に示すように、突起として環状リブ12を杭
軸方向に一定ピッチで設けた突起付きコンクリート杭11
が開示されている。
【0003】しかし、このような突起付きコンクリート
杭11は、型成型により製造するために、突起を形成する
杭軸方向位置に制約があり、突起を形成するピッチを短
くしてあるのが一般的であり、突起の不要な杭軸方向位
置に突起が付与されているとう無駄があり、この無駄を
なくそうとして、突起を形成するピッチを長くして、突
起の数を少なくした場合、地盤によっては、垂直方向の
支持力が低下するという問題があった。
【0004】また、突起付きコンクリート杭は、突起を
高くして高支持力を得ようとしても、コンクリートは鋼
材に比して、せん断耐力が低いために、突起を高くした
ことに見合う垂直方向の支持力が得られないという問題
もあった。一方、突起付き杭としては、図8に示すよう
に、鋼製翼30を鋼管杭2の外周面に1巻以上の螺旋状突
起として設けてなる突起付き鋼管杭が知られている。
【0005】図8で、4は溶接等による接合部である。
しかしながら、このような突起付き鋼管杭は、鋼板の一
端面を鋼管杭2の周面に接合してあるだけなので、杭に
載荷力を与えた場合に接合部一点に応力が集中し、接合
部が強度上の弱点となる。そのため、突起の軸方向の強
度を高め、十分な垂直方向の支持力を得るためには、鋼
製翼30として非常に厚い鋼板を用い、さらに、鋼製翼30
を鋼管杭2の外周面に溶接するにあたり、大量の溶接材
料を用いて溶接部に十分な強度を与える必要があるとい
う問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記従来技術の突起付き杭における問題点を解消す
ることにあり、地盤に応じて、突起を設ける杭軸方向位
置、数、高さ等を容易に変更することが可能であると共
に、突起の数を少なくした場合でも、高支持力が得られ
る突起付き鋼管杭を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼管杭の外周
面にリング状突起が設けられてなる突起付き鋼管杭であ
って、前記リング状突起は、形鋼を該形鋼の長さ方向に
沿う2つの端部が前記鋼管杭の外周面に沿うように湾曲
成形し、得られた湾曲成形後の形鋼の前記2つの端部を
前記鋼管杭の外周面に接合して構成したフレーム構造で
あることを特徴とする突起付き鋼管杭である。
【0008】また、本発明は、鋼管杭の外周面に1巻以
上の螺旋状突起を設けてなる突起付き鋼管杭であって、
前記螺旋状突起は、形鋼を該形鋼の長さ方向に沿う2つ
の端部が前記鋼管杭の外周面に沿うように湾曲成形し、
得られた湾曲成形後の形鋼の前記2つの両端部を前記鋼
管杭の外周面に接合して構成したフレーム構造であるこ
とを特徴とする突起付き鋼管杭である。
【0009】また、本発明は、上記突起付き鋼管杭を用
い、鋼管杭の先端部を地盤中に根固めしてなることを特
徴とする基礎杭の構造である。この基礎杭の構造におい
て、鋼管杭の先端部に突起を設けてあることが好まし
い。
【0010】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の突起付き鋼管杭に
ついて図を用いて詳細に説明する。図1は本発明の突起
付き鋼管杭を示す図であって、(a)は正面図、(b)
はX−X断面図、(c)は要部拡大図である。図1で、
2は鋼管杭(以下、単に杭ともいう)、3は突起、3A、
3Bは成形後の形鋼の板状部材、4は鋼管杭2と板状部材
3A、3Bの長さ方向に沿う端部との接合部である。
【0011】本発明の突起付き鋼管杭は、図1(a)、
図1(b)に示すように、鋼管杭2の外周面に周方向に
沿うリング状突起3を設けてなるものである。この場
合、リング状突起3は鋼管杭2周方向に沿って設けてあ
り、鋼管杭の軸方向に1箇所以上設けてある。このリン
グ状突起3は、山形鋼を該山形鋼の長さ方向に沿う両端
部が鋼管杭2の外周面に沿うように湾曲成形し、図1
(c)の要部拡大図に示すように、得られた湾曲成形後
の山形鋼の板状部材3A、3Bの長さ方向に沿う端部をそれ
ぞれ鋼管杭2の外周面に接合して構成したフレーム構造
としてある。
【0012】鋼管杭2と成形後の山形鋼の板状部材3A、
3Bの長さ方向に沿う端部との接合は、溶接等で行うこと
ができる。なお、本発明においては、鋼管杭2の外周面
に周方向に沿うリング状突起は、溝形鋼を上述した山形
鋼の場合と同様に、溝形鋼の長さ方向に沿う両端部が鋼
管杭2の外周面に沿うように湾曲成形し、図2に示すよ
うに、得られた湾曲成形後の溝形鋼の板状部材3A、3Bの
長さ方向に沿う端部をそれぞれ鋼管杭2の外周面に接合
して構成したフレーム構造とすることもできる。
【0013】また、図3に示すように、H形鋼の長さ方
向に沿う2つの端部、すなわちH形鋼の板状部材(フラ
ンジ)3A、3Bのそれぞれ長さ方向に沿う端部であってリ
ブ3Cに対して同一側に配置される2つの端部がそれぞれ
鋼管杭2の外周面に沿うように、H形鋼を湾曲成形し、
得られた湾曲成形後の2つの端部をそれぞれ鋼管杭2の
外周面に接合したフレーム構造とすることもできる。
【0014】さらに、図4に示すように、T形鋼の板状
部材3A、3Bのそれぞれ長さ方向に沿う端部がそれぞれ鋼
管杭2の外周面に沿うように、T形鋼を湾曲成形し、得
られた湾曲成形後の2つの端部をそれぞれ鋼管杭2の外
周面に接合したフレーム構造とすることもできる。ま
た、本発明においては、図5(a)、図5(b)に示す
ように、鋼管杭の外周面に1巻以上の螺旋状突起を設け
てなる突起付き鋼管杭において、螺旋状突起は、山形鋼
を該山形鋼の長さ方向に沿う両端部が鋼管杭2の外周面
に沿うように成形し、得られた成形後の山形鋼の板状部
材3A、3Bの長さ方向に沿う両端部を鋼管杭2の外周面に
接合して構成したフレーム構造としてもよい。
【0015】もちろん、本発明では、図5(a)、図5
(b)に示す突起32は、山形鋼に代えて、溝形鋼あるい
はH形鋼あるいはT形鋼を湾曲成形し、得られた湾曲成
形後の形鋼を接合したフレーム構造とすることもでき
る。このように、本発明の突起付き鋼管杭は、形鋼を成
形し、成形後の形鋼を溶接等により接合して突起を設け
るようにしているので、地盤に応じて、突起を設ける杭
軸方向位置、数、高さ等を容易に変更することが可能で
ある。
【0016】さらに、本発明では、突起を成形後の形鋼
のフレーム構造としてあるために、突起を高くできるか
ら、せん断耐力が鋼材より低い突起付きコンクリート杭
よりも、高支持力を得ることができ、また、突起は形鋼
の長さ方向に沿う2つの端部を鋼管杭に接合することに
より取付けられるので、図8に示すような鋼管杭2に鋼
製翼30を螺旋状に取り付けた突起付き鋼管杭よりも、突
起の軸方向強度を高くすることができ、垂直方向の支持
力を高くすることも可能である。
【0017】次に、本発明の基礎杭の構造について、図
6を用いて説明する。図6において、5は軟弱地盤、6
は硬質地盤であり、7は杭穴、7Aは周辺部、7Bは拡底
部、8は根固め部である。この鋼管杭2には、上述した
構造の突起が、図6に示すように、硬質地盤6の区間に
それぞれ2段位置するように設けてあり、鋼管杭2の先
端部が挿入されている拡底部7Bは、硬質地盤6の区間内
に形成されている。
【0018】鋼管杭2の先端部は、杭孔7の拡底部7Bを
含む周辺部7Aと鋼管杭2との間に充填されたソイルセメ
ント等の固化体により、根固めしてある。このようにし
て得られた基礎杭の構造は、上述した本発明の突起付き
鋼管杭2を用いているので、地盤に応じて、突起を形成
する杭軸方向位置、および突起の数を適切にすることが
可能であると共に、突起を高くできるので、突起の数を
少なくした場合でも、高支持力が得られ、そのうえに、
鋼管杭2の先端部を地盤中に根固めしてなるものである
から、高い先端支持力が得られ、地盤面積当たりに埋設
する杭数を少なくすることもできる。
【0019】また、この基礎杭の構造においては、鋼管
杭の先端部に突起を設けることが鋼管杭の先端部と根固
め部8との間の固着力を高くできるので好ましい。さら
に、図6に示すように、鋼管杭2の先端部位置に対応す
る杭孔7の拡底部7Bは、突起をも含めた鋼管杭の外径以
上の径を有する拡大根固めとすることが好ましく、ま
た、セメントミルクに砂、砂礫等を混入させ固化後の強
度を向上させた根固めであることが、より好ましい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
地盤に応じて、突起を形成する杭軸方向位置、および突
起の数を適切にすることが可能であると共に、突起を高
くできるので、突起の数を少なくした場合でも、高支持
力が得られる。このため、地盤面積当たりに埋設する杭
数を少なくできるという産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の突起付き鋼管杭を示す図であって、
(a)は正面図、(b)はX−X断面図、(c)は要部
拡大図である。
【図2】本発明の他の突起付き鋼管杭を示す要部拡大図
である。
【図3】本発明の他の突起付き鋼管杭を示す要部拡大図
である。
【図4】本発明の他の突起付き鋼管杭を示す要部拡大図
である。
【図5】本発明の他の突起付き鋼管杭を示す(a)は正
面図、(b)は要部拡大図である。
【図6】本発明の基礎杭の構造を示す縦断面模式図であ
る。
【図7】従来の突起付きコンクリート杭を示す図であっ
て、(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)は
B−B断面図である。
【図8】従来の突起付き鋼管杭を示す要部拡大図であ
る。
【符号の説明】
2 鋼管杭(杭) 3、30、31、32 突起 3A、3B、3C 板状部材 4 接合部 5 軟弱地盤 6 硬質地盤 7 杭穴 7A 周辺部 7B 拡底部 8 根固め部 11 コンクリート杭 12 環状リブ 13 軸部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管杭の外周面にリング状突起が設けら
    れてなる突起付き鋼管杭であって、前記リング状突起
    は、形鋼を該形鋼の長さ方向に沿う2つの端部が前記鋼
    管杭の外周面に沿うように湾曲成形し、得られた湾曲成
    形後の形鋼の前記2つの端部を前記鋼管杭の外周面に接
    合して構成したフレーム構造であることを特徴とする突
    起付き鋼管杭。
  2. 【請求項2】 鋼管杭の外周面に1巻以上の螺旋状突起
    を設けてなる突起付き鋼管杭であって、前記螺旋状突起
    は、形鋼を長さ方向に沿う2つの両端部が前記鋼管杭の
    外周面に沿うように湾曲成形し、得られた湾曲成形後の
    形鋼の前記2つの両端部を前記鋼管杭の外周面に接合し
    て構成したフレーム構造である特徴とする突起付き鋼管
    杭。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の突起付き
    鋼管杭を用い、鋼管杭の先端部を地盤中に根固めしてな
    ることを特徴とする基礎杭の構造。
  4. 【請求項4】 前記鋼管杭の先端部に突起を設けてある
    ことを特徴とする請求項3に記載の基礎杭の構造。
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