JP3802996B2 - 鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブの構築方法 - Google Patents
鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブの構築方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブの構築方法である。
【0002】
【従来の技術】
鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブは、図5に示すようなものがある。図中(1)はキャピタル20とスラブ21との鉄筋22、23が鋼管24に貫通して配筋され、かつ鋼管24周面の外周リング25がキャピタル20の下面に埋設されたフラットスラブ26であり、(2)は鋼管24周面のスタッドボルト27がキャピタル20に埋設されたフラットスラブ28であり、(3)は鋼管24周面の外周リング25とリブプレート29とがキャピタル20に埋設されたフラットスラブ30である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようなフラットスラブは、鋼管の孔開け加工、スタッドボルトの溶接施工、外周リングとリブプレートの溶接加工などの作業が必要になるという問題があった。また(2)および(3)のフラットスラブは、床荷重などの鉛直荷重が柱内のコンクリート部分に伝達するには鉄骨を介する必要があり、鋼管にスタッドを設けるなどの必要があった。
【0004】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、余分な作業を必要とせず、床荷重などの鉛直荷重を直接柱に伝達できるフラットスラブの構築方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブの構築方法は、下階の鋼管コンクリート柱の頭部内に、キャピタル用の鉄筋を先組した柱主筋を挿入した後、鋼管の頭部にキャピタル用型枠を組立形成するとともに、該キャピタル用型枠内と鋼管内とにコンクリートを打設して、頂部にキャピタルを備えた下階柱を形成し、前記キャピタルの上面に上階柱の鋼管を建て込んだ後、各下階柱のキャピタル間にスラブ用型枠を組立形成し、該スラブ用型枠内にスラブ筋を配筋して下階柱のコンクリートよりも低強度のコンクリートを打設することを特徴とする。
【0012】
鋼管における溶接加工がないので、鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブが簡単に構築できるとともに、柱への力の伝達が円滑に行えるフラットスラブが構築できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブおよびその構築方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。はじめに鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブ(以下、フラットスラブという)を説明し、その後にフラットスラブの構築方法を説明する。図1は第1の実施の形態のフラットスラブの縦断面図、図2は図1のA−A線断面図である。
【0014】
フラットスラブ1は鋼管コンクリート柱2を用いて形成されたものであり、下階の鉄筋コンクリート躯体から適宜間隔ごとに立設された下階の鋼管コンクリート柱(以下、下階柱という)3の頂部にキャピタル4が形成され、これらのキャピタル4間に形成されている。
【0015】
下階柱3の鋼管5内には頂部におけるキャピタル4と同強度のコンクリート8が充填されている。このコンクリート8の強度はスラブとは別に設定する。またキャピタル4の上面にはスラブ9が形成されているとともに、下階柱3と同じ構成の上階の鋼管コンクリート柱(以下、上階柱という)10が立設され、これらの下階柱3と上階柱10との間にはキャピタル4を貫通して、帯筋6で結束された柱主筋7が配筋されている。すなわち、下階柱3と上階柱10とはキャピタル4を挟んで一体的に接合され、該キャピタル4の鉄筋11が下階柱3と上階柱10との応力伝達区間を貫通して配筋され、キャピタル4自体が下階柱3と上階柱10との一部になっている。したがって、上部躯体の荷重は上階柱10から下階柱3に直接伝達されるとともに、スラブ9の荷重もキャピタル4から下階柱3に直接伝達されるようになっている。
【0016】
図3は床荷重などの鉛直荷重の流れを模式的に表したものであり、図示するように、上階柱10の鋼管5からの力は柱主筋7を通じて下階柱3の鋼管5へ伝達される。
【0017】
以下、フラットスラブの構築方法を図4に基づいて説明する。はじめに、下階柱3の鋼管5を下階の鉄筋コンクリート躯体から適宜間隔ごとに建て込む。次に、これらの鋼管5頭部内に、キャピタル用の鉄筋11を先組した柱主筋7を挿入する。次に、鋼管5の頭部にキャピタル用型枠15を組立形成するとともに、該キャピタル用型枠15内と鋼管5内とにコンクリート8を打設して、頂部にキャピタル4を備えた下階柱3を形成する。
【0018】
このように頂部にキャピタル4を備えた下階柱3を形成した後に、前記キャピタル4の上面に上階柱10の鋼管5を建て込む。次に、各下階柱3のキャピタル4間にスラブ用型枠16を組立形成し、該スラブ用型枠16内にスラブ筋17を配筋して下階柱3のコンクリート8よりも低強度のコンクリート18を打設してフラットスラブ1を構築する。すなわち、キャピタル4と、該キャピタル4とは異なる強度のコンクリート18のスラブ9とが一体となったフラットスラブ1が構築される。そして、前記キャピタル4上面の鋼管5頭部内に柱主筋7を挿入して前記と同じ方法で上階のフラットスラブ(図示せず)を構築すると、下階柱3と上階柱10とがキャピタル4によって一体となった構築物が完成する。
【0019】
【発明の効果】
スラブや上階の鋼管コンクリート柱からの鉛直荷重が直接下階の鋼管コンクリート柱に伝達される。
【0020】
キャピタルと下階の鋼管コンクリート柱とが一体的に形成される。
【0021】
スラブやキャピタルから鋼管コンクリート柱へ力が円滑に伝達される。
【0022】
鋼管における溶接加工などの余分な作業がないので、鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブが簡単に構築できるとともに、柱へ力の伝達が円滑に行えるフラットスラブが構築できる。
【0023】
鋼管およびキャピタルのコンクリートと、スラブのコンクリートとは別強度のコンクリートを使用できるので、設計の自由度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のフラットスラブの縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】鉛直荷重の流れを表した模式図である。
【図4】(19および(2)はフラットスラブの構築方法を示す断面図である。
【図5】(1)〜(3)は従来のフラットスラブの縦断面図である。
【符号の説明】
1、12、26、28、30 フラットスラブ
2 鋼管コンクリート柱
3 下階柱
4、20 キャピタル
5、24 鋼管
6 帯筋
7 柱主筋
8、18 コンクリート
9、21 スラブ
10 上階柱
11、22、23 鉄筋
13 接合用台座
15 キャピタル用型枠
16 スラブ用型枠
17 スラブ筋
25 外周リング
27 スタッドボルト
29 リブプレート
Claims (1)
- 下階の鋼管コンクリート柱の頭部内に、キャピタル用の鉄筋を先組した柱主筋を挿入した後、鋼管の頭部にキャピタル用型枠を組立形成するとともに、該キャピタル用型枠内と鋼管内とにコンクリートを打設して、頂部にキャピタルを備えた下階柱を形成し、前記キャピタルの上面に上階柱の鋼管を建て込んだ後、各下階柱のキャピタル間にスラブ用型枠を組立形成し、該スラブ用型枠内にスラブ筋を配筋して下階柱のコンクリートよりも低強度のコンクリートを打設することを特徴とする鋼管コンクリート柱を用いたフラットスラブの構築方法。
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