JP2002255836A - ガラナエキスを含有する抗う蝕活性剤 - Google Patents

ガラナエキスを含有する抗う蝕活性剤

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Masatomo Hirasawa
正知 平澤
Yasuyuki Watanabe
康之 渡辺
Makoto Watanabe
渡辺  誠
Satoshi Omori
覚史 大森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた抗う蝕活性を有するガラナエキスを含有
する抗う蝕活性剤及びこれが添加された飲食物並びに口
腔用用途物を提供する。 【解決手段】本発明の抗う蝕活性剤は、ガラナエキスを
含有することを特徴とする。抗う蝕活性剤に含有される
ガラナエキスは、ガラナ果実に糖質分解酵素を作用させ
て製造してもよい。本発明の飲食物又は口腔用用途物
は、ガラナエキスを含有する抗う蝕活性剤が添加され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗う蝕活性剤に関
し、詳しくはガラナエキスを含有する抗う蝕活性剤及び
これが添加された飲食物並びに口腔用用途物に関する。
【0002】
【従来の技術】う蝕は、う蝕の原因菌で口腔内の常在菌
でもあるストレプトコッカス・ミュータンス(Stre
ptococcus・mutans)やストレプトコッ
カス・ソブリヌス(Streptococcus・so
brinus)などが産生する菌体外酵素のグルコシル
トランスフェラーゼ(glucosyltransfe
rase、以下、GTaseという)の作用でショ糖を
基質として非水溶性グルカンが生成され、この非水溶性
グルカンが歯牙に結合して口腔内の常在菌と共に歯垢
(プラーク)を形成し、更にこの歯垢内の前記原因菌が
グルカンから乳酸、酢酸などの有機酸を生成し、これら
の有機酸により歯垢中のpHが低下してエナメル質が脱
灰されて起きる。また、う蝕は疼痛を招くだけでなく、
高齢化社会を迎え益々の増加傾向にある歯周病の一因と
もなるためその対応策は健康を保持する上でも極めて重
要である。
【0003】そこで、従来よりう蝕を防止する提案がな
されており、例えばショ糖の代替甘味料としてアスパル
テーム、マルチトール、ソルビトール等が提供されてい
るが、これらはショ糖に比べて甘味性の点や価格などの
点で不十分であり、ショ糖の代替甘味料とはなり得てい
ないのが実状である。また、天然植物に由来する抗う蝕
剤も提案されており、例えば特開2000−15967
9号公報には、サラシア・オブロンガなどから抽出され
たう蝕予防剤が記載され、特開2000−344642
号公報には、紅茶から抽出されたプラーク形成阻害剤が
記載されているが、ガラナエキスが抗う蝕活性を有する
との報告は皆無である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、優
れた抗う蝕活性を有するガラナエキスを含有する抗う蝕
剤及びこれが添加された飲食物並びに口腔用用途物を提
供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ガラナエ
キスの新規な製造方法について提案すると共に、ガラナ
エキスには加齢変化に伴う肝機能低下の改善や、腫瘍免
疫を活性化する薬理作用があり、特にこれらの薬理作用
はガラナエキスを連用することでより効果的になること
を既に提案している(特願2000−289739)。
このガラナエキスは例えばショ糖を含む機能性飲料など
として連用されることもあるため、本発明者らはガラナ
エキスとう蝕との関係について鋭意検討を重ね、ガラナ
エキスには抗う蝕活性があることを見出し本発明に想到
した。
【0006】すなわち、本発明は、ガラナエキスを含有
することを特徴とする抗う蝕活性剤に関する(請求項
1)。
【0007】また、請求項1に記載の発明において、抗
う蝕性は、歯垢形成阻害活性及び/又は非水溶性グルカ
ン形成阻害活性であることを特徴とする抗う蝕活性剤に
関する(請求項2)。請求項1又は請求項2に記載の発
明において、ガラナ果実に糖質分解酵素を作用させて製
造されることを特徴とする抗う蝕活性剤に関する(請求
項3)。請求項3に記載の発明において、糖質分解酵素
は、液化酵素、セルラーゼ及び糖化酵素であることを特
徴とする抗う蝕活性剤に関する(請求項4)。請求項4
に記載の発明において、液化酵素は、α−アミラーゼ
で、糖化酵素はα−グルコシダーゼであることを特徴と
する抗う蝕活性剤に関する(請求項5)。
【0008】また、請求項1〜請求項5のいずれかに記
載の抗う蝕活性剤が添加されたことを特徴とする飲食物
に関する(請求項6)。
【0009】また、請求項1〜請求項5のいずれかに記
載の抗う蝕活性剤が添加されたことを特徴とする口腔用
用途物に関する(請求項7)。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の抗う蝕活性剤に含有され
るガラナエキスは、ガラナ果実から既存のアルコール抽
出法や高温水抽出法により製造してもよいが、ガラナ果
実に糖質分解酵素を作用させて製造するのが好ましい。
エチルアルコールを主にした有機溶媒で抽出するアルコ
ール抽出法では、ガラナ果実に含有される親水性組成成
分残渣が多く、ガラナ果実に含有されるデンプン質がア
ルコールにより変性されやすく、また塩類を含む高温水
によりガラナ果実を抽出する高温水抽出法では、ガラナ
果実の親油性組成成分の抽出が困難で、抽出されるのは
主として親水性組成成分であるのに対し、ガラナ果実に
糖質分解酵素を作用させる方法は、ガラナ果実に含まれ
る繊維質やデンプン質などを効率よく分解すると共に、
残渣物を減らし高収率でガラナエキスを得ることがで
き、また薬理活性成分の抽出が期待できる。そこで、以
下、ガラナ果実に糖質分解酵素を作用させるガラナエキ
スの製造について説明する。
【0011】ガラナ果実は主として種子を用いるが、果
肉などを用いることもできる。予め十分に乾燥したガラ
ナ果実をミルなどの粉砕機により粉砕し粉末化する。ガ
ラナ果実の粉末はその重量のおよそ8〜12倍量の高温
水に加える。高温水の水温は通常80〜90℃である
が、使用する糖質分解酵素に応じて適宜変更してもよ
い。また、ガラナ果実の粉末が加えられた高温水のpH
は通常6〜7に調整するが、使用する糖質分解酵素に応
じて適宜変更してもよい。
【0012】次いで、上記の調整液に液化酵素を加えて
ガラナ果実に含まれるデンプン質を液化する。液化酵素
はアミラーゼを用い、動物由来、植物由来、微生物由来
を問わず用いることができる。アミラーゼには、α−ア
ミラーゼ、β−アミラーゼ及びイソアミラーゼがあり、
これらのアミラーゼを単独であるいは併用して用いるこ
とができ、特に加水分解効率の高いエンド型のα−アミ
ラーゼが好ましく、また高温水に添加されるので耐熱性
のα−アミラーゼがさらに好ましく、このようなアミラ
ーゼは市販品を容易に入手することができる。さらに、
デンプン質の液化は調整液にアミラーゼを添加後、使用
する糖質分解酵素に応じ適宜変更してもよいが、通常8
0〜90℃で50〜70分間十分に撹拌して行う。な
お、液化酵素はガラナ果実の粉末1000kgに対し約
600g前後の割合で添加するのが好ましい。
【0013】上記の処理により得た酵素液化溶液は、使
用する糖質分解酵素に応じて適宜変更してもよいが、通
常pHを4〜6に調整した後、セルラーゼと糖化酵素を
添加し、通常40〜50℃で45〜52時間酵素処理す
る。添加されるセルラーゼは市販品を容易に入手でき、
動物由来、植物由来及び微生物由来を問わず用いること
ができる。また、糖化酵素も動物由来、植物由来及び微
生物由来を問わず種々の酵素を用いることができ、特に
α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、グルコアミ
ラーゼ、プルラナーゼの中から1種又は2種以上を組み
合わせて用いることが好ましく、これらの糖化酵素も市
販品を用いることができる。また、ガラナエキスの甘味
性を高めるためグルコースイソメラーゼなどの異性化酵
素を添加してもよい。なお、セルナーゼと糖化酵素は出
発原料たるガラナ果実の粉末1000kgに対して各々
約600g前後の割合で添加するのが好ましい。
【0014】上記の処理で得た糖化処理液は、公知の操
作により濾過を行い残渣と濾別する。この濾過操作は、
所望により複数回繰り返される。さらに、得られた濾液
は公知の操作により濃縮され、ガラナエキスを製造する
ことができる。ガラナエキスは、白糖を加えてガラナエ
キスシロップに加工したり、あるいは凍結乾燥品とする
ことができる。また、ガラナエキスにブドウ糖を添加し
てガラナエキス結晶粉末にできる。なお、ブドウ糖の添
加量(容量)は、ガラナエキス2〜3に対して8〜7の
割合が好ましい。
【0015】以上のようにして製造されたガラナエキス
を含有する抗う蝕活性剤は、ガラナエキスを単独で用い
ても、あるいは抗う蝕活性を失わない限り他の薬剤(例
えば、トラネキサム酸、塩化アセチルピリジニウム、グ
ルコン酸クロルヘキシジンなど)や他の成分(例えば、
賦形剤、保存剤、結合剤、pH調整剤、安定剤、湿潤
剤、矯味剤、光沢剤、可溶化剤など)と混合して、例え
ば飲食物に含有させ、あるいは口腔用用途物に含有させ
て用いることもできる。飲食物は抗う蝕活性剤を含有さ
せられれば特に限定されるものではなく、グミキャンデ
ィー、チューイングガム、キャンディー、ゼリー、クッ
キー、飲料などを例示でき、これらにショ糖を含有させ
てもよい。また、口腔用用途物とは、口腔内の清浄など
に適用されるもので、歯磨き、トローチ、口腔清涼剤な
どを例示できる。
【0016】また、本発明の抗う蝕活性剤を含有させた
飲食物や口腔用用途物を用いることにより、既に提案し
ているようにガラナエキスに基づき肝機能の改善あるい
は予防ができ、また悪性腫瘍に対する免疫機能を賦活化
させるなど加齢変化に伴う生体機能の低下を予防・改善
することもできる。さらに、ガラナエキスは抗酸化作用
と活性酸素消去能を有するため、加齢変化に伴う新陳代
謝機能の低下によって惹起される動脈硬化症などの生活
習慣病を予防することもできる。
【0017】上記ようにして製造されたガラナエキスを
含有する抗う蝕活性剤は、ガラナエキスを単独で用いる
場合、1日当たり1〜10mg/kgが好ましいが、適
宜増減してもよい。また、飲食物や口腔用用途物に含有
させる場合、飲食物全量又は口腔用用途物全量に対して
ガラナエキス換算量で0.001重量%〜0.1重量%
の範囲で添加するのが好ましいが、年齢、体重、性別な
どの考慮し適宜増減することができる。
【0018】
【実施例】次いで、本発明を実施例を挙げて説明する
が、本発明は既述の実施の形態及び以下の実施例に限定
されるものではない。
【0019】実施例1(ガラナエキスの製造) ガラナ果実(種子)を粉砕機で粉砕し粉末化した粉末1
50g(水分量:7.5±0.5%)を90℃に加温し
た滅菌蒸留水1500mlに加えた後(pH5.5)、
炭酸カルシウムにてpHを6.5に調整し、得られた約
1500mlの調整液にバチルス サブチリス(Bac
illus subtillis)由来のα−アミラー
ゼ(アミラーゼAD「アマノ」、天野製薬社製)90m
gを添加し、90℃で60分間撹拌しながらガラナ果実
粉末に含まれるデンプン質を液化した。得られた約15
00mlの酵素液化溶液にシュウ酸を加えてpHを4.
5に調整した後、アスペルギルス ニガー(Asper
gillus niger)由来のα−グルコシダーゼ
(α−グルコシダーゼ「アマノ」、天野製薬社製)とア
スペルギルス ニガー(Aspergillus ni
ger)由来のセルラーゼ(セルラーゼA「アマノ」、
天野製薬社製)を各々90mgずつ添加し、45℃で4
8時間酵素処理した。この酵素処理によって、植物繊維
質(セルローズ)はブドウ糖にまで分解される。さら
に、糖化された約1500mlの糖化処理液を表面に濾
過剤(パーライト)が張り付けられたヒダ付き濾紙によ
り吸引濾過を2回繰り返した。このようにして得られた
濾液を回転式真空濃縮装置を用いて濃縮し、固形分6
2.7v/v%、水分37.3v/v%からなる約35
0mlのガラナエキスを得た。さらに、このガラナエキ
スを凍結乾燥して粉末状のガラナエキスを得た。
【0020】実施例2(人工歯垢形成阻害試験) ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptoc
occus・mutans)JC−2(血清型C)株
(以下、S.ミュータンスJC−2株という)、ストレ
プトコッカス・ソブリヌス(Streptococcu
s・sobrinus)OMZ176(d)株(以下、
S.ソブリヌスOMZ176株という)及びストレプト
コッカス・ソブリヌス(Streptococcus・
sobrinus)6715(g)株をそれぞれ使用し
た。培地は、ブレインハートインフュージョン(以下、
BHIという)を用いた。なお、培養はN95%、C
5%のガス置換嫌気法で行った。
【0021】2.5%ショ糖加BHIに実施例1で製造
したガラナエキスを最終濃度各40mg/ml、20m
g/ml、10mg/ml及び5mg/mlになるよう
に添加した培地を3本の小試験管に2mlづつ分注して
試験例を準備した。次いで、この培地にBHIで20時
間前培養した上記の3種の供試菌を各10μl移植し、
小試験管を角度15度に傾斜にさせ24時間培養した。
培養後、培養液を捨て管壁に付着した菌体及びグルカン
を蒸留水で1回洗浄し、更に蒸留水2mlを小試験管に
注ぎ管壁に付着している菌体及びグルカンをソニケータ
ー(ヒートシステム社製、アストラソン超音波細胞破砕
機XL−2020型(TM)、50w、15秒、20k
Hz)で剥がし懸濁させ、分光光度計(島津製作所社
製、Spectronic20A)で540nmにおけ
る吸光度を測定し、人工歯垢形成量を求めた。ガラナエ
キスを添加することなく前記と同様な条件で管壁に付着
する菌体及びグルカンからなる人工歯垢形成量を対照と
した。人工歯垢形成阻害率は、対照の人工歯垢形成量
(A)と試験例の人工歯垢形成量(B)から以下の計算
式で求めた。 結果は、表1に示した。
【0022】
【数1】
【0023】
【表1】
【0024】表1において、人工歯垢形成阻害率はガラ
ナエキスの20mg/ml添加でいずれの供試菌を用い
た試験においても50%前後の阻害率を示し、40mg
/ml添加では80%以上の阻害率を示しており、ガラ
ナエキスは歯垢形成阻害活性に優れることが判明した。
【0025】実施例3(非水溶性グルカン形成阻害試
験) S.ミュータンスJC−2株及びS.ソブリヌスOMZ
176株を各々半合成培地(M4培地、Journal
of Dental Research 60(9);
1707−1712,1981参照)に37℃、20時
間好気培養し、遠心後その上清の40%冷エタノール沈
殿物を5mMトリエタノールアミン液(pH9.0)に
透析して得た可溶性画分を各供試菌の粗GTaseとし
て試験に供した。S.ミュータンスJC−2株の粗GT
ase標品は1.6μM/min/ml、S.ソブリヌ
スOMZ176株の粗GTase標品は1.3μM/m
in/mlのグルコース転移活性を示した。
【0026】非水溶性グルカン形成量は、連続濁度法と
フェノール硫酸法の2種の方法で行った。連続濁度法に
よる試験例は、各供試菌の粗GTase液50μl、
0.3Mショ糖50μl、0.6M酢酸緩衝液(pH
5.5)50μl及び最終濃度各6mg/ml、3mg
/ml、1mg/mlになるように実施例1で製造した
ガラナエキス150μlが添加された反応液を分光光度
計のミクロセル内で反応させ、分光光度計(島津製作所
社製、UV−160A)により非水溶性グルカンの生成
に伴う340nmの吸光度変化を記録した。非水溶性グ
ルカン生成量は、反応パターンの直線部分の吸光度変化
量(Δ340nm/min)より、1分間の当たりに生
成される非水溶性グルカン量を各供試菌粗GTaseが
生成する非水溶性グルカン量の検量線から求めた。な
お、ガラナエキスを添加しない前記と同様の反応液によ
る粗GTaseが生成する非水溶性グルカン量を対照と
した。
【0027】また、フェノール硫酸法による試験例は、
ガラナエキスの最終濃度を40mg/ml、20mg/
ml、10mg/ml、5mg/mlとした以外は上記
連続濁度法の場合と同様の反応液を37℃、20分間イ
ンキュベートし、遠心による沈渣を蒸留水で3回遠心洗
浄後、生成した非水溶性グルカン量をグルコースを標準
液として490nmの吸光度を測定することにより検量
線から各供試菌の粗GTaseが生成する非水溶性グル
カン量を求めた。また、ガラナエキスを添加しない前記
と同様の方法による非水溶性グルカン生成量を対照とし
た。
【0028】連続濁度法とフェノール硫酸法によるガラ
ナエキスが添加された試験例による非水溶性グルカン形
成阻害率(%)は、対照の非水溶性グルカン量(C)と
試験例の非水溶性グルカン量(D)から以下の計算式に
より求めた。結果は表2及び表3に示した。
【0029】
【数2】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】表2において、非水溶性グルカン形成阻害
率はガラナエキスの10mg/ml添加で50%以上の
阻害率を示し、20mg/ml以上を添加した試験例で
は100%近くの阻害率を示しており、ガラナエキスは
非水溶性グルカン形成阻害活性に優れることが判明し
た。また、連続濁度法による試験においても、表3に示
すように非水溶性グルカン形成阻害活性を示した。
【0033】実施例4(抗う蝕活性剤を添加させた飲食
物及び口腔用用途品) 以下に上記実施例1で製造されたガラナエキスを含有す
る抗う蝕活性剤を添加させた飲食物及び口腔用用途物を
例示する。なお、各成分は重量部で示した。 (グミキャンディー)ゼラチン60.0、水飴23.
0、砂糖8.5、植物油脂4.5、マンニトール2.9
5、レモン果汁1.0、ガラナエキス0.05 (チューイングガム)ガムベース45.0、砂糖32.
0、水飴15.0、ブドウ糖5.0、軟化剤2.0、香
料0.9、ガラナエキス0.1 (キャンディー)砂糖20.0、水飴20.0、デキス
トリン3.5、香料0.5、ガラナエキス0.5%、水
55.5% (歯磨き)リン酸水素カルシウム45.0、ラウリル硫
酸ナトリウム2.0、カルボキシメチルセルロースナト
リウム1.0、安息香酸ナトリウム0.03%、ソルビ
ット10.0、グリセリン4.0、香料(ペパーミント
タイプ)1.0、ガラナエキス0.1、精製水36.8
7 (口腔清涼剤)エタノール30.0、濃グリセリン1
0.0、ポリエチレングリコール1.5、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油2.5、香料(ペパーミントタイ
プ)1.5、ガラナエキス0.7、精製水53.8
【0034】
【発明の効果】本発明は、上記で詳述したように構成さ
れるため以下の効果を奏する。本発明の抗う蝕活性剤
は、歯垢形成阻害活性及び/又は非水溶性グルカン形成
阻害活性があり、優れた抗う蝕活性を有するので虫歯を
確実に予防できるのみならず、虫歯に起因する歯周病を
も予防できる。また、本発明の抗う蝕活性剤に含有され
るガラナエキスは抗う蝕活性を有する他、肝機能の改善
あるいは予防ができ、また悪性腫瘍に対する免疫機能を
賦活化させるなど加齢変化に伴う生体機能の低下を予防
・改善することもできる。更に、本発明の抗う蝕活性剤
に含有されるガラナエキスは抗酸化作用と活性酸素消去
能を有するため、加齢変化に伴う新陳代謝機能の低下に
よって惹起される動脈硬化症などの生活習慣病を予防す
ることができる。そのため、本発明の抗う蝕活性剤によ
れば、高齢者を含む広範な年齢層に亘り、健康の維持・
増進に寄与することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 2/38 A61K 7/26 A61K 7/26 A61P 1/02 A61P 1/02 A23L 2/00 F (72)発明者 大森 覚史 三重県三重郡川越町豊田140−3 コスモ ハイツ202 Fターム(参考) 4B014 GB07 GB13 GG09 GG15 4B017 LC04 LG01 LK23 4B018 MD52 MD90 ME09 MF12 4C083 AA111 AA112 AA122 AB292 AC102 AC122 AC132 AC312 AC432 AC782 AD042 AD272 AD532 CC41 4C088 AB12 AC04 CA25 MA57 NA14 ZA67

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラナエキスを含有することを特徴とする
    抗う蝕活性剤。
  2. 【請求項2】抗う蝕活性は、歯垢形成阻害活性及び/又
    は非水溶性グルカン形成阻害活性であることを特徴とす
    る請求項1に記載の抗う蝕活性剤。
  3. 【請求項3】ガラナエキスは、ガラナ果実に糖質分解酵
    素を作用させて製造されることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の抗う蝕活性剤。
  4. 【請求項4】糖質分解酵素は、液化酵素、セルラーゼ及
    び糖化酵素であることを特徴とする請求項3に記載の抗
    う蝕活性剤。
  5. 【請求項5】液化酵素は、α−アミラーゼで、糖化酵素
    はα−グルコシダーゼであることを特徴とする請求項4
    に記載の抗う蝕活性剤。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5のいずれかに記載の抗
    う蝕活性剤が添加されたことを特徴とする飲食物。
  7. 【請求項7】請求項1〜請求項5のいずれかに記載の抗
    う蝕活性剤が添加されたことを特徴とする口腔用用途
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020010690A (ja) * 2019-08-21 2020-01-23 イチビキ株式会社 麹飲食物・麹調味料の製造方法

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