JP2002255688A - 磁性ガーネット単結晶の製造方法および磁性ガーネット単結晶 - Google Patents

磁性ガーネット単結晶の製造方法および磁性ガーネット単結晶

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JP2002255688A JP2001047341A JP2001047341A JP2002255688A JP 2002255688 A JP2002255688 A JP 2002255688A JP 2001047341 A JP2001047341 A JP 2001047341A JP 2001047341 A JP2001047341 A JP 2001047341A JP 2002255688 A JP2002255688 A JP 2002255688A
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Yuutoku Sekijima
雄徳 関島
Mikio Shimokata
幹生 下方
Takashi Fujii
高志 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種結晶を用いることなく、浮遊帯溶融法によ
り、<100>方位から5°以内に方位制御された磁性
ガーネット単結晶を製造することができる、磁性ガーネ
ット単結晶の製造方法を提供する。 【解決手段】 磁性ガーネット単結晶の製造方法は、種
結晶を用いない、浮遊帯溶融法による磁性ガーネット単
結晶の製造方法であり、多結晶の原料棒を準備する工程
と、原料棒の一部を長手方向に順次溶融し固化させる工
程と、直径が3.0mm以下の磁性ガーネット単結晶を
製造する工程とを含む。磁性ガーネット単結晶の組成
は、(Y,R)3 Fe5 12系(ただし、RはYおよび
原子番号57〜71の元素のうちの少なくとも1種)で
あり、磁性ガーネット単結晶の成長方向は、<100>
方位から5°00′以内の傾きの範囲である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は磁性ガーネット単
結晶の製造方法および磁性ガーネット単結晶に関し、特
に浮遊帯溶融法(フローティングゾーン法;FZ法)を
用い、たとえば光アイソレータのような光学機能素子や
マイクロ波アイソレータのような電子部品に用いられる
磁性ガーネット単結晶の製造方法および磁性ガーネット
単結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】イットリウム鉄ガーネット(Y3 Fe5
12;以降「YIG」と略する。)に代表される磁性ガ
ーネット単結晶は、高周波帯域における優れた応答性と
透明性を示すことから、たとえばマイクロ波アイソレー
タやマイクロ波フィルタ、静磁波素子用材料として使用
されている。また、磁性ガーネット単結晶は、光ファイ
バ通信で重要な近赤外光領域において透明でかつ大きな
ファラデ効果を示すことから、たとえば光アイソレータ
や光サーキュレータなどにも応用されている。図1は酸
素1気圧中におけるFe2 3 −YFeO3 系2元状態
図である。YIGは約1582℃で分解溶融する分解溶
融型の化合物であるため、YIG組成の原料を直接融解
し固化してもYIGを得ることができない。そのため、
YIG単結晶の製造方法としては、PbOを主成分とす
るフラックスを用いたフラックス法、液相エピタキシャ
ル法(Liquid Phase Epitaxial法;LPE法)や溶媒移
動浮遊帯溶融法(Traveling Solvent Floating Zone
法;TSFZ法)が代表的である。しかし、フラックス
法、LPE法で製造されたYIG単結晶では、フラック
ス剤であるPbやPt製坩堝から溶けだしたPtが不純
物として結晶中に取り込まれ、これが高周波特性や光学
特性に悪影響を及ぼす。これに対して、TSFZ法は、
坩堝を使用しないため高純度で高品質な単結晶が得られ
るという特徴を有する。ここで、TSFZ法によるYI
G単結晶の製造方法について述べる。図2は単結晶の製
造に用いる赤外線集光加熱単楕円型イメージ炉を示す図
解図である。図2に示す炉1は、内部に金メッキを施し
た回転楕円面鏡2の焦点のうち1つの焦点に結晶を置
き、もう一方の焦点にハロゲンランプ3を設置した構造
となっている。ハロゲンランプ3から出射された赤外光
は、回転楕円面鏡2で反射され、結晶の配置されている
焦点位置に集光し結晶を加熱する。上シャフト4に多結
晶原料棒6が、下シャフト5に種結晶7が設置される。
上シャフト4、下シャフト6および結晶などの周囲には
石英管8が置かれ、これにより成長雰囲気を任意に調整
できるほか、結晶からの蒸発成分が回転楕円面鏡2に付
着して汚染されるのを防いでいる。種結晶7であるYI
G単結晶上には、図1に示す状態図のYIGの液相線P
Q上の組成物(solvent )Rをのせ、この組成物Rを赤
外線集光加熱により融解し、これに多結晶原料棒6を接
触させて融帯9を形成する。その後、上シャフト4およ
び下シャフト5を互いに逆方向に回転させて融液を十分
になじませ、上シャフト4および下シャフト5を下方に
移動させることによって融帯9を上方に移動させる。こ
の時、種結晶7上にはYIGが析出するが、YIGの析
出に伴い図1中の組成物Rの液相はQ側にずれていく。
しかし、それと同時に、多結晶原料棒6よりYIG成分
が融帯9中に溶け出すことで融帯9中の組成は組成物R
の組成となり、安定してYIG単結晶が得られる。この
ようにTSFZ法は、YIGのような分解溶融型化合物
の単結晶を製造するのに優れた方法であるが、大型単結
晶の製造が困難であり、工業的な意味での製造手法とし
ての課題が残されていた。本願発明者らは、これまでに
デバイスに好適なサイズの単結晶製造手法としてYAG
レーザ集光加熱FZ法により直径3mm以下のファイバ
状のYIG単結晶製造の検討を行ってきた。そして、自
己調整で作製された組成物(solvent )を用いた安定か
つ容易なファイバ状のYIG単結晶の製造技術(SSF
Z法)を確立した(特開平10―251088号参
照)。この製造技術によれば、たとえば直径1mm程度
のファイバ状のYIG単結晶を製造することにより、光
アイソレータに好適なサイズのYIG単結晶が直接作製
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
にYIGは分解溶融型化合物であるため、YIG組成の
原料を融解し固化させると、まず初相であるオルソフェ
ライト(YFeO3 )が析出し、その後、包晶点(図1
のP点)に達した液相がYFeO3 と包晶反応を起こし
て徐々にYIGが析出してくる。このYFeO3 の析出
が種結晶であるYIG単結晶の方位伝搬を阻害し、育成
単結晶の方位は種結晶の方位によらず全くのランダムと
なる(S. Kimura and I. Shindo; J. Cryst. Growth, 4
1 (1977) p192.)。そのため、方位制御されたYIG単
結晶を得るには、種結晶として単結晶を用い、かつ、T
SFZ法やSSFZ法によらなければならなかった。こ
こで、TSFZ法は、特殊な組成と綿密に重量制御され
た組成物(solvent )を用いなければならず、単結晶製
造に多大な熟練を必要とする。また、SSFZ法は、単
結晶を得るための融解し凝固する過程を2度経なければ
ならず、単結晶製造に通常の2倍の時間を必要とする。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、種
結晶を用いることなく、浮遊帯溶融法により、<100
>方位から5°以内に方位制御された磁性ガーネット単
結晶を製造することができる、磁性ガーネット単結晶の
製造方法を提供することである。また、この発明の他の
目的は、種結晶を用いることなく浮遊帯溶融法により製
造され、<100>方位から5°以内に方位制御された
磁性ガーネット単結晶を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは、浮遊帯溶融
法によるYIG単結晶などの磁性ガーネット単結晶の製
造方位と結晶径との相関について詳細に検討した結果、
直径が3.0mm以下になると種結晶を用いてなくとも
<100>方位から5°以内の方位に優先的に成長する
ことを発見した。この発明にかかる磁性ガーネット単結
晶の製造方法は、種結晶を用いない、浮遊帯溶融法によ
る磁性ガーネット単結晶の製造方法であって、多結晶の
原料棒を準備する工程と、原料棒の一部を長手方向に順
次溶融し固化させる工程と、直径が3.0mm以下の磁
性ガーネット単結晶を製造する工程とを含み、磁性ガー
ネット単結晶の組成は、(Y,R)3 Fe5 12系(た
だし、RはYおよび原子番号57〜71の元素のうちの
少なくとも1種)であり、磁性ガーネット単結晶の成長
方向は、<100>方位から5°00′以内の傾きの範
囲である、磁性ガーネット単結晶の製造方法である。ま
た、この発明にかかる磁性ガーネット単結晶は、種結晶
を用いない、浮遊帯溶融法により得られた磁性ガーネッ
ト単結晶であって、直径が3.0mm以下のファイバ状
であり、組成が(Y,R)3 Fe5 12系(ただし、R
はYおよび原子番号57〜71の元素のうちの少なくと
も1種)であり、成長方向が<100>方位から5°0
0′以内の傾きの範囲である、磁性ガーネット単結晶で
ある。
【0006】この発明にかかる磁性ガーネット単結晶の
製造方法および磁性ガーネット単結晶では、製造される
YIG単結晶などの磁性ガーネット単結晶が、種結晶を
用いなくても、<100>方位から5°以内の方位に優
先的に成長する。
【0007】この発明の上述の目的、その他の目的、特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかになろう。
【0008】
【発明の実態の形態】まず、この発明にかかる磁性ガー
ネット単結晶の製造方法について説明する。
【0009】多結晶原料棒は、組成式(Y,R)3 Fe
5 12となるように、各種素原料が秤量される。ここ
で、Rは、Yおよび原子番号57〜71の希土類元素の
うちから選択される少なくとも1種である。秤量した素
原料は、玉石、純水と共にポットに入れられ、約24時
間ポットで混合される。混合された原料は、アスピレー
タで脱水され、乾燥機内で乾燥される。乾燥された原料
は、メッシュを通すことによって、粒度が整えられ、電
気炉内で仮焼される。仮焼された原料は、粉砕され、有
機バインダとよく練り混ぜた後、成型器でファイバ状に
成型される。この時のファイバ径は、3.0mm以下と
する。ファイバ状に成型された原料は、再び電気炉内に
入れられ焼結され、磁性ガーネット多結晶原料棒Sとし
て準備される。そして、このように準備された磁性ガー
ネット多結晶原料棒Sは、たとえば特開平10―251
088号に開示されているような図3および図4に示す
光学式加熱装置に設置される。
【0010】図3は光学式加熱装置の一例を示す垂直断
面図解図であり、図4はその水平断面図解図である。図
3および図4に示す光学式加熱装置10は、内部に金メ
ッキを施した回転双楕円面鏡12を含む。回転双楕円面
鏡12は、一直線上に並ぶ3つの焦点を有し、中央の1
つの焦点を通るように多結晶原料棒Sが設置され、他の
2つの焦点にハロゲンランプ14、14が設置される。
そして、ハロゲンランプ14、14から出射された赤外
光は、回転双楕円面鏡12で反射され、多結晶原料棒S
の配置されている焦点位置に集光し多結晶原料棒Sを加
熱する。多結晶原料棒Sは、上シャフト16および下シ
ャフト18に上下方向に移動できるように設置される。
また、上シャフト16、下シャフト18および多結晶原
料棒Sの周囲には石英管20が配置され、これにより単
結晶製造部分の成長雰囲気を任意に調整できるほか、結
晶からの蒸発成分が回転双楕円面鏡12に付着して汚染
されるのを防いでいる。雰囲気ガスとしては、たとえば
YIGを製造する場合には酸素ガスが用いられ、Rとし
てCeが用いられる場合には窒素ガスやArガスなどが
用いられる。また、多結晶原料棒Sの配置されている焦
点位置にレーザ光が照射されるように、YAGレーザ2
2、22が設置される。そのため、多結晶原料棒Sは、
加熱源であるYAGレーザ22からレーザ光が照射され
融解する。磁性ガーネットの場合、融点が1700℃以
上なので、1700℃以上に加熱できるように、ハロゲ
ンランプ14やYAGレーザ22の出力が適宜選択され
る。次に、上シャフト16および下シャフト18を同期
させながら上下方向に移動させることによって、多結晶
原料棒Sの融帯Bを移動させて単結晶化する。この時の
融帯Bの移動速度は、1mm/時間から30mm/時間
である。
【0011】次に、上述の方法で製造した単結晶の実施
例について説明する。
【0012】(実施例1)実施例1では、図3および図
4に示す光学式加熱装置10を用いて、直径3.0mm
のYIG単結晶を製造し、X線ラウエカメラを用いて単
結晶の成長方位を測定したところ、<100>方位から
4°30′ずれて成長していることを確認した。
【0013】(実施例2)実施例2では、実施例1と同
様にして、直径2.0mmのYIG単結晶を製造し、X
線ラウエカメラを用いて単結晶の成長方位を測定したと
ころ、<100>方位から3°10′ずれて成長してい
ることを確認した。
【0014】(実施例3)実施例3では、実施例1と同
様にして、直径1.0mmのYIG単結晶を製造し、X
線ラウエカメラを用いて単結晶の成長方位を測定したと
ころ、<100>方位から2°20′ずれて成長してい
ることを確認した。
【0015】(実施例4)実施例4では、実施例1と同
様にして、直径0.5mmのYIG単結晶を製造し、X
線ラウエカメラを用いて単結晶の成長方位を測定したと
ころ、<100>方位から1°ずれて成長していること
を確認した。
【0016】(実施例5)実施例5では、実施例1と同
様にして、直径3.0mmのLa置換YIG(Y 2.8
0.2 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエカメラ
を用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<100
>方位から4°40′ずれて成長していることを確認し
た。
【0017】(実施例6)実施例6では、実施例1と同
様にして、直径3.0mmのCe置換YIG(Y 2.7
0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエカメラ
を用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<100
>方位から4°20′ずれて成長していることを確認し
た。
【0018】(実施例7)実施例7では、実施例1と同
様にして、直径3.0mmのPr置換YIG(Y 2.7
0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエカメラ
を用いて単結晶の成長方位を測定したことろ、<100
>方位から4°ずれて成長していることを確認した。
【0019】(実施例8)実施例8では、実施例1と同
様にして、直径3.0mmのNd置換YIG(Y 2.7
0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエカメラ
を用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<100
>方位から4°20′ずれて成長していることを確認し
た。
【0020】(実施例9)実施例9では、実施例1と同
様にして、直径3.0mmのSm置換YIG(Y 2.7
0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエカメラ
を用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<100
>方位から4°40′ずれて成長していることを確認し
た。
【0021】(実施例10)実施例10では、実施例1
と同様にして、直径3.0mmのEu置換YIG(Y
2.7 Eu0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエ
カメラを用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<
100>方位から4°15′ずれて成長していることを
確認した。
【0022】(実施例11)実施例11では、実施例1
と同様にして、直径3.0mmのCd置換YIG(Y
2.7 Cd0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエ
カメラを用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<
100>方位から4°10′ずれて成長していることを
確認した。
【0023】(実施例12)実施例12では、実施例1
と同様にして、直径3.0mmのTb置換YIG(Y
2.7 Tb0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエ
カメラを用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<
100>方位から4°15′ずれて成長していることを
確認した。
【0024】(実施例13)実施例13では、実施例1
と同様にして、直径3.0mmのDy置換YIG(Y
2.7 Dy0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエ
カメラを用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<
100>方位から4°10′ずれて成長していることを
確認した。
【0025】(実施例14)実施例14では、実施例1
と同様にして、直径3.0mmのHo置換YIG(Y
2.7 Ho0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエ
カメラを用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<
100>方位から4°20′ずれて成長していることを
確認した。
【0026】(実施例15)実施例15では、実施例1
と同様にして、直径3.0mmのTm置換YIG(Y
2.7 Tm0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエ
カメラを用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<
100>方位から4°ずれて成長していることを確認し
た。
【0027】(実施例16)実施例16では、実施例1
と同様にして、直径3.0mmのEr置換YIG(Y
2.7 Er0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエ
カメラを用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<
100>方位から4°25′ずれて成長していることを
確認した。
【0028】(実施例17)実施例17では、実施例1
と同様にして、直径3.0mmのYb置換YIG(Y
2.7 Yb0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエ
カメラを用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<
100>方位から4°15′ずれて成長していることを
確認した。
【0029】(実施例18)実施例18では、実施例1
と同様にして、直径3.0mmのLu置換YIG(Y
2.7 Lu0.3 Fe5 12)単結晶を製造し、X線ラウエ
カメラを用いて単結晶の成長方位を測定したところ、<
100>方位から4°15′ずれて成長していることを
確認した。
【0030】(比較例1)比較例1では、実施例1と同
様にして、直径3.1mmのYIG単結晶を製造し、X
線ラウエカメラを用いて単結晶の成長方位を測定したと
ころ、<100>方位から5°10′ずれて成長してい
ることを確認した。
【0031】(比較例2)比較例2では、実施例1と同
様にして、直径3.5mmのYIG単結晶を製造し、X
線ラウエカメラを用いて単結晶の成長方位を測定したと
ころ、<100>方位から6°30′ずれて成長してい
ることを確認した。
【0032】
【発明の効果】この発明によれば、特に種結晶を必要と
せず、かつ、単純な浮遊帯溶融法によって<100>方
位から5°以内に配向した良質な磁性ガーネット単結晶
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸素1気圧中におけるFe2 3 −YFeO3
系2元状態図である。
【図2】赤外線集光加熱単楕円型イメージ炉の図解図で
ある。
【図3】光学式加熱装置の一例を示す垂直断面図解図で
ある。
【図4】図3に示す光学式加熱装置の水平断面図解図で
ある。
【符号の説明】
10 光学式加熱装置 12 回転双楕円面鏡 14 ハロゲンランプ 16 上シャフト 18 下シャフト 20 石英管 22 YAGレーザ S 多結晶原料棒 B 融帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 高志 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 4G077 AA02 AA04 AB02 AB09 BC22 CE03 NA05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種結晶を用いない、浮遊帯溶融法による
    磁性ガーネット単結晶の製造方法であって、 多結晶の原料棒を準備する工程、 前記原料棒の一部を長手方向に順次溶融し固化させる工
    程、および直径が3.0mm以下の磁性ガーネット単結
    晶を製造する工程を含み、 前記磁性ガーネット単結晶の組成は、(Y,R)3 Fe
    5 12系(ただし、RはYおよび原子番号57〜71の
    元素のうちの少なくとも1種)であり、 前記磁性ガーネット単結晶の成長方向は、<100>方
    位から5°00′以内の傾きの範囲である、磁性ガーネ
    ット単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 種結晶を用いない、浮遊帯溶融法により
    得られた磁性ガーネット単結晶であって、 直径が3.0mm以下のファイバ状であり、 組成が(Y,R)3 Fe5 12系(ただし、RはYおよ
    び原子番号57〜71の元素のうちの少なくとも1種)
    であり、 成長方向が<100>方位から5°00′以内の傾きの
    範囲である、磁性ガーネット単結晶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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