JP2002255455A - ロールフィルム専用パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右に長い支持枠４と、四方フレーム６，
８，１０，１２とカバー１４とを備えるロールフィルム
専用パレットにおいて、製造時の生産性を向上できると
ともに、使用先においては購入費用を節減し空間活用率
を向上させるとができ取り扱いの手間を省けるものを提
供する。 【解決手段】支持枠４の上部の両側にそれぞれのガイド
２４，２６，２８，３０と、多数の係合孔３２を有する
固定台３４，３６とを左右方向に整列させて設け、これ
らガイドに、移動体６４，６６をスライディング可能に
設ける。これら移動体には、固定台３４，３６の係合孔
３２と選択的に係合させるための結合突起７６を底面に
有する支え台１６，１８を連結する。これにより、積載
しようとするロールフィルム２のサイズによって左右支
え台１６，１８間の間隔を調整可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野及び従来技術】本発明は、主に
パイプに取巻いて取引きする、高級フィルムや高級繊維
の原反等を積載して運搬及び保管する際に利用するロー
ルフィルム専用パレットに関するものである。

【０００２】汽車内装用のフィルムやマグネティックフ
ィルム、アルミニウム薄板、そして高級繊維反物等は、
技術力を有する一部の特定国家においてのみ生産される
製品であり、製造単価が高く、また、同じ種類のフィル
ムであっても、生産しようとする製品や製品の規格及び
注文者の要請等によって幅の異なる様々な種類が生産さ
れており、生産されたフィルムはパイプに巻き取って出
荷している。

【０００３】このような高級フィルム等は国家間での取
引が大部分を占めており、また、外部からの衝撃により
フィルムが容易に傷付けられる恐れがあるので、取り扱
いには相当な注意が要求される。そのため、大部分が堅
固な金属材の専用パレットに積載されて運搬及び保管さ
れている。しかし、従来用いられていた専用パレットの
構造を見るならば、ロールフィルムの長さにしたがって
左右に長い支持枠の四方に、フレームを折り畳み可能に
連結・設置し、このフレームの長さ方向に備えられる左
右フレームの内側にはロールフィルムのパイプを載置す
るための支え片が溶接により設けられている。このよう
なパレットであると、ロールフィルムのサイズによって
支持枠の左右の長さの違う様々な種類で製作して使わな
ければならないので、多くの問題が生じる。

【０００４】即ち、ロールフィルムのパイプを載置する
支え片が左右フレームの内側に溶接により固定されるの
で、会社別に生産されるロールフィルムのサイズにした
がって、左右の支え片間の隙間の異なる種々の種類作製
する必要がある。そのため、生産性が低下するだけでは
なく、使用の際、国家間の取引時、パレットを回収する
までに、通常、数ケ月がら１年以上を要することに鑑
み、生産されるロールフィルムのパレットは、サイズ別
に最大出荷量を基準としてサイズの異なる様々な種類の
ものをそれぞれ余裕をもって購入して使用する必要があ
る。そのため、購入経費が大きくなり過ぎるとともに、
サイズの異なる様々な種類のロールフィルムについて、
常に一定の取引量を維持することができないことを考え
る時、取引量の少ないサイズのロールフィルムを積載す
るための種々の種類のパレットは、保管倉庫に保管され
て多くのスペースを占めるのであり、また、使用時に
は、サイズ別に一々区分しなければならないので、不便
で煩雑となる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、積
載しようとするロールフィルムのサイズによってロール
フィルムを載置するための支え台の隙間を調整して使用
できるようにすることで、パレットの製造時の生産性を
向上できるようにするとともに、使用先では生産される
ロールフィルムのサイズに拘わらず、ロールフィルムの
全体の取引量を基準として適正な台数のパレットを購入
して使用することができるようにすることを目的とす
る。これにより、購入費用を著しく節減することがで
き、全体の使用台数が減った分だけ保管時に必要とする
スペースが減るので、空間活用率を高めることができ、
サイズ別に分類する必要がなく、使用が便利なロールフ
ィルム専用パレットを提供することを目的とする。

【０００６】上記の目的を達成するため、本発明のパレ
ットは、積載しようとするロールフィルムの長さにした
がい長く作製され、四方にフレームが備えられる支持枠
の上方の両側に、それぞれ、ガイド及び多数の係合孔を
有する固定台を整列して固定し、該ガイドに移動体をス
ライディング可能に嵌め込み、該移動体には、底面に結
合突起が設けられた支え台を、上下に遊びを持たせるよ
うに連結して、該結合突起が固定台の係合孔と選択的に
結合・固定されるように構成することを特徴とする。

【０００７】しかしながら、支持枠の四方のフレームと
左右の支え台とは、必要によって折り畳めるように構成
することもできる。このような折り畳みの手段として
は、次のような、一般的な構造を例として挙げられる。
一方の面にガイド長孔と係合凹部とを有する連結部の結
合凹入部に、それぞれ、四方フレームと支え台とに備え
られる支柱を組み合わせ、これら支柱の下端に、連結部
のガイド長孔に組み合わされる軸ピンを連結・固定し、
該軸ピンを軸として折り畳まれるようにする。また、支
柱の一面には、固定片を突出・形成して、拡開時、該固
定片が連結部の係合凹部と係合することで、直立・固定
されるようにする。

【０００８】しかし、四方フレーム及び左右の支え台の
折り畳みの如何に拘わらず、ロールフィルムのサイズに
よって間隔調整が可能な左右支え台を有する構造であれ
ば良い。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１は、本発明のパレットの一部
分解斜視図である。本発明のパレットは、積載しようと
するロールフィルム２の最大サイズを基準として左右に
長く製作される支持枠４と、この支持枠４の全方に、折
り畳めるように連結・設置されるフレーム６，８，１
０，１２と、該フレームの上部に結合されるカバー１４
と、左右フレーム６，８の内側に折り畳み可能で左右に
間隔が調整できるように連結・設置される支え台１６，
１８とにより構成される。

【００１０】上記において支持枠４は、各隅部に溶接・
形成される連結部２０と、これら左右の連結部２０の間
に溶接・形成される数個の他の連結部２２，２３と、左
右支え台１６，１８の左右間隔調整手段として上部の両
側に並べて固定・形成されるガイド２４，２６，２８，
３０と、左右支え台１６，１８を選ばれた位置に固定す
るための多数の係合孔３２が密に設けられ、かつ各ガイ
ド２４，２６，２８，３０の内側下方に、ガイドと同様
に左右に整列されて固定・形成される固定台３４，３６
とにより構成される。

【００１１】図２は、本発明の左右フレームの組立構造
を示した一部断面構成図である。支持枠４の各角部に備
えられる連結部２０の底面には、他のパレットとの積層
のために凹陥部３８が設けられ、他のパレットの上端部
がこの凹陥部３８に結合可能となっている。また、左右
フレーム６，８の支柱４０を結合するための結合凹入部
４２が設けられ、この結合凹入部の一方の面には上下に
長いガイド長孔４４と係合凹部４６とが設けられてい
る。

【００１２】上記において、左右の各フレーム６，８
は、堅固な二つの支柱４０を連結帯で連結させた構造で
ある。ここで、連結帯は、支柱の中央部を繋いで、その
上部からロールフィルム２の積載時に使われるロールハ
ンガーが自由に出入りできるようにしている。各支柱４
０の内側面には固定片４８が突き出して設けられてお
り、支持枠４の連結部２０に備えられる係合凹部４６に
係合可能とされている。左右フレーム６，８の組み立て
時には、支柱４０の下端部に、連結部２０のガイド長孔
４４内に一部分突出する軸ピン５０が連結され、これに
より、上記の軸ピン５０を軸として折り畳めるようにし
ている。また、直立に固定する際には、上記の支柱４０
の上端部が他のパレットの底面凹陥部３８と結合するこ
とで、安定した状態での積み重ねを実現する。

【００１３】図３は、本発明の前後フレームの組立構造
を示す一部分解斜視図である。前後フレーム１０，１２
は、支持枠４の前後幅に比べてその高さが高い場合、上
下に分離した状態で製作した後、ヒンジ５２で連結さ
れ、その内壁には、カバー１４と共に金属板材を付着す
ることで外部と遮断される。前後フレーム１０，１２
は、一面に固定片５４が設けられた支柱５６を通じて、
ガイド長孔５８と係合凹部６０とが備えられる数個の連
結部２２，２３に、軸ピン６２でもって折り畳み可能に
連結される。

【００１４】図４は、本発明の支え台の組立構造を示し
た分解斜視図である。左右の各支え台１６，１８は、支
持枠４の左右方向に整列されて溶接・固定されたガイド
２４，２６，２８，３０に沿ってスライディングする移
動体６４，６６に、折り畳み可能に連結される。各支え
台１６，１８の上部の中央には、ロールフィルム２の両
端のパイプに組み合わさるための支え凹面部６８が設け
られ、その上部には上記の支え凹面部６８の入り口を遮
断する支持片７０が連結される。移動体６４，６６との
連結手段が備えられる支柱７２の一面には固定片７４が
設けられ、支柱７２のの底面には結合突起７６が設けら
れ、直立時には固定台３４，３６に備えられる係合孔３
２と結合突起７６が選択的に係合されることにより固定
される。

【００１５】上記において、ロールフィルム２のパイプ
を結合する支え凹面部６８の内面と支持片７０の底面に
は緩衝ゴムを付着・構成し、上記の支持片７０は錠掛け
片によって開閉がなされる。

【００１６】これら左右の支え台１６，１８を折り畳め
るように連結する移動体６４，６６は、各ガイド２４，
２６，２８，３０の内側に遊びを持って組み付けられる
前後のガイド台が、支持棒により連結されて成る。これ
ら左右のガイド台の外側部の内面側には、前後それぞれ
に、結合凹入部７７の一方の面にガイド長孔７８と係合
凹部８０とを備える連結部８２，８４が設けられ、これ
ら連結部８２，８４に支え台１６，１８の支柱７２が組
み付けられる。この支柱７２の下端部には、連結部８
２，８４のガイド長孔と組み合わされる軸ピン８６が連
結・固定されており、この軸ピン８６を軸として支え台
１６，１８が折り畳まれる。支え台１６，１８は、直立
時、その底面に突出・形成された結合突起７６が固定台
３４，３６の選ばれた係合孔３２に係合されることで左
右方向に固定される。

【００１７】上記のように構成される本発明のパレット
にあっては、軸ピン５０，６２を軸として四方フレーム
６，８，１０，１２を拡開し、これら四方フレームの支
柱４０，５６から突き出す固定片４８，５４を、連結部
２０，２２，２３の係合凹部４６，６０に結合すれば、
四方フレーム６，８，１０，１２が直立状態に固定され
る。続いて、支え台１６，１８を広げて、支柱７２から
同様に突き出す固定片７４を、連結部８２，８４の係合
凹部８０に結合すれば、支え台１６，１８が直立状態に
固定されるので、左右の支え台１６，１８の間にロール
ハンガーを用いてロールフィルム２を積載できる。

【００１８】但し、その際、左右支え台１６，１８を直
立固定させるための固定片７４と係合凹部８０との結合
時、支え台１６，１８の支柱７２の底面にある結合突起
７６は、固定台３４，３６に形成された数個の係合孔の
うちの選ばれた係合孔３２と結合され、左右支え台１
６，１８を固定されることとなる。そのため、これら左
右の支え台１６，１８は、移動体６４，６６から直立固
定されるのに先立ち、積もうとするロールフィルム２の
サイズによってガイド２４，２６，２８，３０に嵌め込
まれた移動体６４，６６をスライディングさせて左右の
間隔が調整される。この後、調整された位置で支柱７２
の結合突起７６が固定台３４，３６の選ばれた係合孔３
２と結合することで、左右の支え台１６，１８の間の間
隔が、積載しようとするロールフィルム２のサイズと同
じになるようにされる。

【００１９】四方フレーム６，８，１０，１２と左右支
え台１６，１８を直立させて固定した後には、ロールハ
ンガーを用いてロールフィルム２の両側から一部分突き
出すパイプの端部を、左右支え台１６，１８に設けられ
た支え凹面部６８に組み合わせて配置する。これら支え
凹面部６８の上部の入り口を支持片７０で遮断すると積
み込みが完了する。四方フレーム６，８，１０，１２の
上方からは、端部に係合リングを有するカバー１４を結
合・固定し、このようにして運搬及び保管する。

【００２０】図６は、本発明のパレットを積み重ねた状
態を示す正面構成図である。ロールフィルム２を積載し
たパレットの保管及び運搬の際、パレットの上に他のパ
レットを積み重ねれば良い。積み重ねるときには、下方
のパレットの左右フレーム６，８における支柱４０の上
端部が、上方のパレットの各隅にある連結部２０′の底
面の凹陥部に結合されることにより、安定した状態で積
み重ねられる。

【００２１】使用後、回収するときは、四方フレーム
６，８，１０，１２だけでなく左右の支え台１６，１８
の各支柱４０，５６，７２の一方の面に設けられた固定
片４８，５４，７４について、連結部２０，２２，２
３，８２，８４の係合凹部４６，６０，８０から外すな
らば、簡単に折り畳まれる。

【００２２】その際、折り畳みの順は、先ず、左右支え
台１６，１８を折り畳み、続いて前後フレーム１０，１
２をヒンジ５２を用いて２段に折り畳んだ後、左右フレ
ーム６，８を折り畳む。

【００２３】四方フレーム６，８，１０．１２及び左右
支え台１６，１８が折り畳まれたパレットは回収及び保
管の際、他のパレットを積み重ねると、支持枠の各隅部
にある連結部２０の上端部が、積み重ねられた上方のパ
レットの凹陥部に結合されるので、折り畳まれた際に
も、安定した状態で積み重ねられる。

【００２４】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明による
と、同種のフィルムが、幅の違う、様々な種類で生産さ
れる場合にも、左右の支え台１６，１８を最大限に広げ
た時に最大サイズのフィルムが積める間隔を持たせるよ
うに作製し、ロールフィルム２のサイズによって左右支
え台１６，１８の間隔を調整して積載することができる
ようにする。これにより、パレットの製造の際における
生産性の向上が期待できる。特に、購入先では、製品の
サイズに拘わらず、全体の生産量を基準としてやや余裕
もって購入して使えば良いことから、従来の、生産され
るロールフィルムのサイズ別に購入する場合に比べて、
パレットの購入経費を著しく節減することができる。
又、使用の際にサイズ別に区分する必要がなくなるので
大変便利に使用できる。さらに、全体のパレットの数が
減っただけ、回収したパレットを再度使用するまでの保
管スペースを低減できることから空間の活用率を高める
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のパレットの一部分を分解した斜視図で
ある。

【図２】本発明における左右フレームの組立構造を示し
た一部断面構成図である。

【図３】本発明における前後フレームの組立構造を示し
た一部斜視図である。

【図４】本発明における支え台の組立構造を示した分解
斜視図である。

【図５】本発明のパレットを側面から見た一部断面構成
図である。

【図６】本発明のパレットを積み重ねた状態を示す正面
構成図である。

【符号の説明】

２ ロールフィルム ４ 支持枠 ６，８，１０，１２ フレーム １４ カバー １６，１８ 支え台 ２０，２２，２３，８２，８４ 連結部 ２４，２６，２８，３０ ガイド ３２ 係合孔 ３４，３６ 固定台 ３８ 凹陥部 ４０，５６，７２ 支柱 ４２，７７ 結合凹入部 ４４，５８，７８ ガイド長孔 ４６，６０，８０ 係合凹部 ４８，５４，７４ 固定片 ５０，６２，８６ 軸ピン ５２ ヒンジ ６４，６６ 移動体 ６８ 支え凹面部 ７０ 支持片 ７６ 結合突起

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右に長い支持枠４と、四方フレーム
   ６，８，１０，１２と、カバー１４とで構成されるロー
   ルフィルム専用パレットにおいて、 支持枠４の上部の両側に、それぞれ、ガイド２４，２
   ６，２８，３０と、これらガイドの内側に配置され、か
   つ上面に多数の係合孔３２を有する固定台３４，３６と
   を整列して固定し、 前記ガイド２４，２６，２８，３０には、移動体６４，
   ６６がスライディングできるように嵌め込まれ、 これら移動体６４，６６には、底面に結合突起７６を備
   える左右の支え台１６，１８が上下に遊びをもって連結
   され、この結合突起７６を固定台３４，３６の係合孔３
   ２に選択的に組み合わされることによって左右の支え台
   １６，１８の間隔が調整されることを特徴とするロール
   フィルム専用パレット。