JP2002253566A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】髄内釘
【特許請求の範囲】
【請求項1】骨髄腔に挿入可能な細長い本体部材の骨頭側の側面に、ピンを夫々挿入可能な複数個の貫通孔が隣り合うもの同士で互いに重なり合うように形成され、ピンをその本体部材の各貫通孔に挿入してピン同士を接触させた状態で、本体部材の一端に設置された本体部材軸上に移動しうる固定部材によりピンを圧迫することで、同時に全てのピンを本体部材と接合させるようにした事を特徴とする髄内釘。
【請求項2】本体部材に接合されるピンが、ネジ、中空ネジ又はブレードの形状を有していることを特徴とする請求項1記載の髄内釘。
【請求項3】本体部材軸上に移動する固定部材の移動手段が、固定部材と本体部材に設けられたネジによる作用で行われ、ネジの締め付け力によりピンが圧迫されるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の髄内釘。
【請求項4】本体部材に挿入される複数本のピンの先端は、球面状になっている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の髄内釘。
【請求項5】本体部材の骨髄内への挿入方向の先端には、本体部材先端の軸線に対し10°から45°の角度がついた平面が形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の髄内釘。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上腕骨骨折治療のための髄内釘に関する。
【0002】
【従来の技術】
上腕骨近位端骨折治療に使用される器具には、いろいろなものがあり、髄内釘による治療もその一つである。上腕骨近位端骨折において、骨端からその骨髄内に髄内釘を挿入して、この髄内釘の側面に設けられた孔に骨の外側から横止めネジを挿入する事で、骨と髄内釘を係合し、骨折部を安定させて骨癒合させる手術法が採用される事がある。このような手術法において、上腕骨の近位端骨折の場合は、骨頭内で横止めを行なう場合も少なくなく、骨の外側から挿入された横止めネジは、骨頭を貫通させる事なく、骨頭内で横止めネジを留め、骨と係合させる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の横止め式髄内釘では、骨頭内の横止めネジと髄内釘は直接的には接合されていないため、骨頭内の骨が骨粗鬆である場合には、骨密度が低く、ネジ山に海綿骨が充分に係らないため、骨頭内の横止めネジが脱転したり等して、横止めネジの効果が充分に発揮できなかったり、患者に疼痛を与えたりする事が考えられる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明では、骨密度が低い骨粗鬆の場合でも、骨頭内でピンが髄内釘の本体部材と確実に接合されている事で、ピンが容易に髄内釘と骨頭から脱転しない構造の上腕骨の近位端骨折に使用する治療器具である髄内釘を提供する。
【0005】
髄内釘の本体部材は2〜6本のピンを一つの固定ネジで同時に圧迫固定することで髄内釘とピンを接合し、より安定した固定を実現する事が出来る。
【0006】
さらに、髄内釘の本体部材と接合されるピンはネジ形状を有したものであっても、当然、発明の効果は変わらない。
【0007】
治療の作業性と充分な固定性を考えると、接合されるピンの本数は2〜6本が適当である。
【0008】
また、髄内釘には緩やかな湾曲がついている事により、骨頭への侵襲を大幅に低減する事も可能である。
【0009】
ピンを髄内釘に接続する手段としては、他にはピンの一部に雄ネジを設け、髄内釘のピンを挿入するための横孔には、対応する雌ネジを設けて、ネジによる接続も当然考えられるが、この場合ピンを個々に髄内釘に接続しなければならない。本発明であれば、複数のピンを同時に接続する事が可能であるため作業性に優れる。
【0010】
【発明の実施の形態】
【0011】
以下、本発明に係る髄内釘の一実施形態について説明する。この実施の形態では、上腕骨近位端骨折に使用した場合を例にとって説明する。上腕骨近位端骨折にはいろいろな形態があるが、最も単純な骨折モデルについて説明する。
【0012】
上腕骨骨頭1が上腕骨骨幹部2と骨折部位3によって互いに不安定であるような骨折において、上腕骨近位端の骨髄腔4に角度bの湾曲を持った髄内釘5は挿入される。
【0013】
髄内釘5の湾曲角度bを10°〜40°程度にする事で、髄内釘5を骨髄内に挿入する際に、挿入位置を比較的侵襲の少ない大結節10付近にする事が可能となる。
【0014】
ピン7は髄内釘5が挿入されたあとで、骨皮質の外側より、髄内釘5に設けられた貫通孔である横孔12に挿入される。さらに挿入されたピン7は、固定部材である固定ネジ8を締めることによって、ピン7を圧迫固定して、髄内釘5に接合される。このピン7が固定されることにより上腕骨骨頭1は髄内釘5と係合されていることとなる。
【0015】
一方、上腕骨骨幹2は、骨ネジ9によって髄内釘5と係合されているように構成されている為、このような上腕骨近位端骨折治療において、骨折部位3が治癒するまでの期間において骨折部3を安定させて治療することができる。
【0016】
このとき、ピン7は髄内釘5と確実に接合されているため、特に高齢者などで骨頭内の骨密度が低い場合においてピン7が骨の外へ脱転してくる恐れはない。
【0017】
図2は、髄内釘5を近位直上から見た際の図であるが、2本のピン7はお互いに10°〜90°の角度aを持つように構成されているため、上腕骨骨頭1をより安定させて係合させることが出来る。
【0018】
また、2本のピン7の先端11は、球面状または鈍角となっており、上腕骨骨頭1を突き抜ける事無く骨頭の内側で留まる様な形状となっている。
【0019】
次に髄内釘5の形状について図3と図4に示し、説明する。図3は髄内釘5の正面図であり、近位側には、ピン7を通すための貫通孔12Aと貫通孔12Bが設けてある。また遠位側には、骨ネジ9を通すための孔13と孔14が設けてある。
【0020】
図4は髄内釘5の側面図であり、近位端15には、固定ネジ8をガイドするための髄内釘近位端ネジ部16を有している。また、髄内釘近位端ネジ部16の下孔17は、貫通孔12A、貫通孔12Bの所まで達している。遠位端18は、10°〜45°の角度cがついており、髄内釘5を骨髄腔4に挿入した時に、骨皮質を髄内釘5の遠位端18が突き破らないようになっている。
【0021】
図5はY−Y断面での髄内釘5の断面19である。断面19は、髄内釘5の回旋固定性と剛性を上げるため、図のような形状をなしている。
【0022】
図7は、ピン7A、ピン7Bを固定する構造を示している、髄内釘5に挿入されたピン7A、ピン7Bは固定ネジ8の先端圧子20により圧迫されるように構成されている。
【0023】
図6はピン7Aとピン7Bの交差部での髄内釘5を直上から観た際の断面図であり、ピン7Aとピン7Bは角度aを持って交差している状態である。
【0024】
図8は髄内釘の中心軸での正面断面図であり、貫通孔12A、貫通孔12Bに通されたピン7A、ピン7Bは、図8のように固定ネジ8を締めて行くと、固定ネジの先端20によってピン7Aが下方のピン7Bを圧迫してゆき、ピン7A、7Bを固定することができる。貫通孔12A、貫通孔12Bはピンの外径よりも少し大きめの径であり、互いのピン7A、ピン7Bが固定ネジの先端圧子20により圧迫を受けた時に、充分接触できるように貫通孔12A、貫通孔12Bは互いに重なり合う部分を有する孔である。
【0025】
次にピンを多数本使用した時の実施例を示す。図9の例では6本のピン22A〜Fを固定する構造を示した図であり、髄内釘に挿入されたピン22A〜Fは固定ネジ8により圧迫させるように構成されている。
【0026】
図10は髄内釘の中心軸での正面断面図であり、貫通孔23A〜23Fに通されたピン22A〜22Fは、図10のように固定ネジ8を締めて行くと、固定ネジの先端圧子20によってピン22Aが下方のピン22Bを圧迫してゆき、連鎖的にピン22C〜22Fを圧迫してゆき、ピン22A〜22Fを固定することができる。貫通孔23A〜23Fはピン22A〜22Fの外径よりも少し大きめの径であり、互いのピン22A〜22Fが固定ネジ8の先端圧子20より圧迫を受けた時に、充分接触できるように貫通孔23A〜23Fは隣り合う孔が互いに重なり合う部分を有する孔となっている。
【0027】
この様に原理的には複数のピンを固定する事が可能であるが、実用上適当と思われるピンの数は、術者の作業性などを考慮して2〜6本程度と考えられる。
【0028】
ピンの形状は、ネジやブレード形状であっても、この発明の機能を得る事が出来る。
図11はピンの形状が中空ネジ形状である場合を示す。図12は図11におけるネジ部の断面形状であり、孔25のような通し孔が施してある。
【0029】
図13は、先端にネジ形状26を有する場合を示した。
【0030】
図14は、先端にブレード形状27を有するピンの形状であり、図15は図14の断面形状を示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、骨折部位に本発明品を使用した際の実施例の側面図を示す。
【図2】図2は、図1の本発明品を近位直上から見た際の平面図を示す。
【図3】髄内釘の正面図を示す。
【図4】髄内釘の側面図を示す。
【図5】髄内釘のY−Yでの断面図を示す。
【図6】 2本のピンの構成と髄内釘を直上から見た際の断面図を示す。
【図7】 髄内釘近位部の固定ネジ、髄内釘、2本のピンの構成を示した斜視断面図である。
【図8】図7において、Z−Zでの正面の断面図を示す。
【図9】髄内釘近位部の固定ネジ、髄内釘、6本のピンの構成を示した斜視断面図である。
【図10】図9において、Z−Zでの正面の断面図を示す。
【図11】中空ネジ部を有するピンの形状を示す。
【図12】中空ネジ部断面図を示す。
【図13】ネジを有するピンを示す。
【図14】ブレード形状を有するピンを示す。
【図15】ブレード部の断面図を示す。
【符号の説明】
1 上腕骨骨頭
3 骨折部位
4 骨髄腔
5 髄内釘
7,7A,7B ピン
8 固定ネジ
9 骨ネジ
12,12A,12B ピン挿入用の髄内釘の貫通孔
16 髄内釘近位端ネジ部
19 髄内釘断面図
22A〜22F ピン
23A〜23F ピン挿入用の髄内釘の貫通孔
24 中空ネジ形状
26 ネジ形状
27 ブレード形状
【特許請求の範囲】
【請求項1】骨髄腔に挿入可能な細長い本体部材の骨頭側の側面に、ピンを夫々挿入可能な複数個の貫通孔が隣り合うもの同士で互いに重なり合うように形成され、ピンをその本体部材の各貫通孔に挿入してピン同士を接触させた状態で、本体部材の一端に設置された本体部材軸上に移動しうる固定部材によりピンを圧迫することで、同時に全てのピンを本体部材と接合させるようにした事を特徴とする髄内釘。
【請求項2】本体部材に接合されるピンが、ネジ、中空ネジ又はブレードの形状を有していることを特徴とする請求項1記載の髄内釘。
【請求項3】本体部材軸上に移動する固定部材の移動手段が、固定部材と本体部材に設けられたネジによる作用で行われ、ネジの締め付け力によりピンが圧迫されるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の髄内釘。
【請求項4】本体部材に挿入される複数本のピンの先端は、球面状になっている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の髄内釘。
【請求項5】本体部材の骨髄内への挿入方向の先端には、本体部材先端の軸線に対し10°から45°の角度がついた平面が形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の髄内釘。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上腕骨骨折治療のための髄内釘に関する。
【0002】
【従来の技術】
上腕骨近位端骨折治療に使用される器具には、いろいろなものがあり、髄内釘による治療もその一つである。上腕骨近位端骨折において、骨端からその骨髄内に髄内釘を挿入して、この髄内釘の側面に設けられた孔に骨の外側から横止めネジを挿入する事で、骨と髄内釘を係合し、骨折部を安定させて骨癒合させる手術法が採用される事がある。このような手術法において、上腕骨の近位端骨折の場合は、骨頭内で横止めを行なう場合も少なくなく、骨の外側から挿入された横止めネジは、骨頭を貫通させる事なく、骨頭内で横止めネジを留め、骨と係合させる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の横止め式髄内釘では、骨頭内の横止めネジと髄内釘は直接的には接合されていないため、骨頭内の骨が骨粗鬆である場合には、骨密度が低く、ネジ山に海綿骨が充分に係らないため、骨頭内の横止めネジが脱転したり等して、横止めネジの効果が充分に発揮できなかったり、患者に疼痛を与えたりする事が考えられる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明では、骨密度が低い骨粗鬆の場合でも、骨頭内でピンが髄内釘の本体部材と確実に接合されている事で、ピンが容易に髄内釘と骨頭から脱転しない構造の上腕骨の近位端骨折に使用する治療器具である髄内釘を提供する。
【0005】
髄内釘の本体部材は2〜6本のピンを一つの固定ネジで同時に圧迫固定することで髄内釘とピンを接合し、より安定した固定を実現する事が出来る。
【0006】
さらに、髄内釘の本体部材と接合されるピンはネジ形状を有したものであっても、当然、発明の効果は変わらない。
【0007】
治療の作業性と充分な固定性を考えると、接合されるピンの本数は2〜6本が適当である。
【0008】
また、髄内釘には緩やかな湾曲がついている事により、骨頭への侵襲を大幅に低減する事も可能である。
【0009】
ピンを髄内釘に接続する手段としては、他にはピンの一部に雄ネジを設け、髄内釘のピンを挿入するための横孔には、対応する雌ネジを設けて、ネジによる接続も当然考えられるが、この場合ピンを個々に髄内釘に接続しなければならない。本発明であれば、複数のピンを同時に接続する事が可能であるため作業性に優れる。
【0010】
【発明の実施の形態】
【0011】
以下、本発明に係る髄内釘の一実施形態について説明する。この実施の形態では、上腕骨近位端骨折に使用した場合を例にとって説明する。上腕骨近位端骨折にはいろいろな形態があるが、最も単純な骨折モデルについて説明する。
【0012】
上腕骨骨頭1が上腕骨骨幹部2と骨折部位3によって互いに不安定であるような骨折において、上腕骨近位端の骨髄腔4に角度bの湾曲を持った髄内釘5は挿入される。
【0013】
髄内釘5の湾曲角度bを10°〜40°程度にする事で、髄内釘5を骨髄内に挿入する際に、挿入位置を比較的侵襲の少ない大結節10付近にする事が可能となる。
【0014】
ピン7は髄内釘5が挿入されたあとで、骨皮質の外側より、髄内釘5に設けられた貫通孔である横孔12に挿入される。さらに挿入されたピン7は、固定部材である固定ネジ8を締めることによって、ピン7を圧迫固定して、髄内釘5に接合される。このピン7が固定されることにより上腕骨骨頭1は髄内釘5と係合されていることとなる。
【0015】
一方、上腕骨骨幹2は、骨ネジ9によって髄内釘5と係合されているように構成されている為、このような上腕骨近位端骨折治療において、骨折部位3が治癒するまでの期間において骨折部3を安定させて治療することができる。
【0016】
このとき、ピン7は髄内釘5と確実に接合されているため、特に高齢者などで骨頭内の骨密度が低い場合においてピン7が骨の外へ脱転してくる恐れはない。
【0017】
図2は、髄内釘5を近位直上から見た際の図であるが、2本のピン7はお互いに10°〜90°の角度aを持つように構成されているため、上腕骨骨頭1をより安定させて係合させることが出来る。
【0018】
また、2本のピン7の先端11は、球面状または鈍角となっており、上腕骨骨頭1を突き抜ける事無く骨頭の内側で留まる様な形状となっている。
【0019】
次に髄内釘5の形状について図3と図4に示し、説明する。図3は髄内釘5の正面図であり、近位側には、ピン7を通すための貫通孔12Aと貫通孔12Bが設けてある。また遠位側には、骨ネジ9を通すための孔13と孔14が設けてある。
【0020】
図4は髄内釘5の側面図であり、近位端15には、固定ネジ8をガイドするための髄内釘近位端ネジ部16を有している。また、髄内釘近位端ネジ部16の下孔17は、貫通孔12A、貫通孔12Bの所まで達している。遠位端18は、10°〜45°の角度cがついており、髄内釘5を骨髄腔4に挿入した時に、骨皮質を髄内釘5の遠位端18が突き破らないようになっている。
【0021】
図5はY−Y断面での髄内釘5の断面19である。断面19は、髄内釘5の回旋固定性と剛性を上げるため、図のような形状をなしている。
【0022】
図7は、ピン7A、ピン7Bを固定する構造を示している、髄内釘5に挿入されたピン7A、ピン7Bは固定ネジ8の先端圧子20により圧迫されるように構成されている。
【0023】
図6はピン7Aとピン7Bの交差部での髄内釘5を直上から観た際の断面図であり、ピン7Aとピン7Bは角度aを持って交差している状態である。
【0024】
図8は髄内釘の中心軸での正面断面図であり、貫通孔12A、貫通孔12Bに通されたピン7A、ピン7Bは、図8のように固定ネジ8を締めて行くと、固定ネジの先端20によってピン7Aが下方のピン7Bを圧迫してゆき、ピン7A、7Bを固定することができる。貫通孔12A、貫通孔12Bはピンの外径よりも少し大きめの径であり、互いのピン7A、ピン7Bが固定ネジの先端圧子20により圧迫を受けた時に、充分接触できるように貫通孔12A、貫通孔12Bは互いに重なり合う部分を有する孔である。
【0025】
次にピンを多数本使用した時の実施例を示す。図9の例では6本のピン22A〜Fを固定する構造を示した図であり、髄内釘に挿入されたピン22A〜Fは固定ネジ8により圧迫させるように構成されている。
【0026】
図10は髄内釘の中心軸での正面断面図であり、貫通孔23A〜23Fに通されたピン22A〜22Fは、図10のように固定ネジ8を締めて行くと、固定ネジの先端圧子20によってピン22Aが下方のピン22Bを圧迫してゆき、連鎖的にピン22C〜22Fを圧迫してゆき、ピン22A〜22Fを固定することができる。貫通孔23A〜23Fはピン22A〜22Fの外径よりも少し大きめの径であり、互いのピン22A〜22Fが固定ネジ8の先端圧子20より圧迫を受けた時に、充分接触できるように貫通孔23A〜23Fは隣り合う孔が互いに重なり合う部分を有する孔となっている。
【0027】
この様に原理的には複数のピンを固定する事が可能であるが、実用上適当と思われるピンの数は、術者の作業性などを考慮して2〜6本程度と考えられる。
【0028】
ピンの形状は、ネジやブレード形状であっても、この発明の機能を得る事が出来る。
図11はピンの形状が中空ネジ形状である場合を示す。図12は図11におけるネジ部の断面形状であり、孔25のような通し孔が施してある。
【0029】
図13は、先端にネジ形状26を有する場合を示した。
【0030】
図14は、先端にブレード形状27を有するピンの形状であり、図15は図14の断面形状を示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、骨折部位に本発明品を使用した際の実施例の側面図を示す。
【図2】図2は、図1の本発明品を近位直上から見た際の平面図を示す。
【図3】髄内釘の正面図を示す。
【図4】髄内釘の側面図を示す。
【図5】髄内釘のY−Yでの断面図を示す。
【図6】 2本のピンの構成と髄内釘を直上から見た際の断面図を示す。
【図7】 髄内釘近位部の固定ネジ、髄内釘、2本のピンの構成を示した斜視断面図である。
【図8】図7において、Z−Zでの正面の断面図を示す。
【図9】髄内釘近位部の固定ネジ、髄内釘、6本のピンの構成を示した斜視断面図である。
【図10】図9において、Z−Zでの正面の断面図を示す。
【図11】中空ネジ部を有するピンの形状を示す。
【図12】中空ネジ部断面図を示す。
【図13】ネジを有するピンを示す。
【図14】ブレード形状を有するピンを示す。
【図15】ブレード部の断面図を示す。
【符号の説明】
1 上腕骨骨頭
3 骨折部位
4 骨髄腔
5 髄内釘
7,7A,7B ピン
8 固定ネジ
9 骨ネジ
12,12A,12B ピン挿入用の髄内釘の貫通孔
16 髄内釘近位端ネジ部
19 髄内釘断面図
22A〜22F ピン
23A〜23F ピン挿入用の髄内釘の貫通孔
24 中空ネジ形状
26 ネジ形状
27 ブレード形状
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- 2001-03-01 JP JP2001107822A patent/JP4418122B2/ja not_active Expired - Fee Related
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