JP2002252418A - 光通信システム - Google Patents
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Abstract
御するのに十分な光を分岐し、光出力を安定化させ、信
頼性、効率の高い光通信システムを提供する。 【解決手段】 レーザチップは発振波長が1.1μm〜
1.7μmであり、レーザ光を得るために活性層の上部
および下部に設けられた反射鏡を含んだ共振器構造を有
する面発光型半導体レーザ素子チップとする。反射鏡は
それを構成する材料層の屈折率が小/大と周期的に変化
し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッ
グ反射鏡で、屈折率が小の材料層はAlxGa1-xAs
(0<x≦1)とし、前記屈折率が大の材料層はAly
Ga1-yAs(0≦y<x≦1)とする。ここで、モニ
タ用受光素子の出力を用いて半導体レーザの光出力を制
御するようにする。この光出力を分岐する分岐手段にお
いて、使用波長帯での光透過率を1%以上50%以下とし、
モニタ用受光素子も独立して複数とする。
Description
れる半導体レーザならびにその光通信システムに関する
ものであり、中でも半導体レーザとして製作に使用する
半導体基板面に対して垂直方向に光を発するいわゆる面
発光レーザを用い複数のレーザ素子を形成して、大容量
の通信を可能にした光通信システムに関する。
垂直方向にレーザ光を放射するので2次元並列集積が可
能であり、更に、その出力光の広がり角が比較的狭い
(10度前後)ので光ファイバとの結合が容易であるほ
か、素子の検査が容易であるという特徴を有している。
そのため、特に、並列伝送型の光送信モジュール(光イ
ンタコネクション装置)を構成するのに適した素子とし
て開発が盛んに行なわれている。光インタコネクション
装置の当面の応用対象は、コンピュータ等の筐体間やボ
ード間の並列接続のほか、短距離の光ファイバー通信で
あるが、将来の期待される応用として大規模なコンピュ
ータ・ネットワークや長距離大容量通信の幹線系があ
る。
またはGaInAs からなる活性層と、当該活性層を上下
に挟んで配置された上部の半導体分布ブラッグ反射鏡と
基板側の下部の半導体分布ブラッグ反射鏡からなる光共
振器をもって構成するのが普通であるが、端面発光型半
導体レーザの場合に比較して光共振器の長さが著しく短
いため、反射鏡の反射率を極めて高い値(99%以上)に
設定することによってレーザ発振を起こし易くする必要
がある。このため、通常は、AlAs からなる低屈折率
材料とGaAs からなる高屈折率材料を1/4波長の周
期で交互に積層することによって形成した半導体分布ブ
ラッグ反射鏡が使用されている。
るようなレーザ波長が1.1μm以上の長波長帯レー
ザ、例えばレーザ波長が1.3μm帯や1.55μm帯
であるような長波長帯レーザは、製作基板にInPが用
いられ、活性層にInGaAsPが用いられるが、基板の
InPの格子定数が大きく、これに整合する反射鏡材料
では屈折率差が大きく取れず、従って積層数を40対以
上とする必要がある。またInP基板上に形成される半
導体レーザには、別の問題として、温度によって特性が
大きく変化する点がある。そのため、温度を一定にする
装置を付加して使用する必要があり、民生用等一般用に
供することが困難であり、このような積層数と温度特性
の問題から、実用的な長波長帯面発光半導体は、未だ実
用化されるに至っていない。
発明として、特開平9−237942号公報に開示され
たものが知られている。それによると、製作基板として
GaAs 基板を用い、基板側の下部上部のうち少なくと
も一方の半導体分布ブラッグ反射鏡の低屈折率層に同基
板と格子整合が取れるAlInPからなる半導体層を用
い、さらに、下部上部のうち少なくとも一方の半導体分
布ブラッグ反射鏡の高屈折率層にGaInNAs からなる
半導体層を用い、従来よりも大きい屈折率差を得るよう
にし、少ない積層数で高反射率の半導体分布ブラッグ反
射鏡を実現しようというものである。
使用している。これは、N組成を増加させることによっ
てバンドギャップ(禁制帯幅)を1.4eVから0eV
へ向かって低下させることができるので、0.85μm
よりも長い波長を発光する材料として用いることが可能
となるからである。しかもGaAs 基板と格子整合が可
能なので、GaInNAs からなる半導体層は、1.3μ
m帯および1.55μm帯の長波長帯面発光半導体レー
ザのための材料として好ましい点についても言及してい
る。
長い波長帯の面発光半導体レーザ実現の可能性を示唆す
るにとどまっているだけであり、実際にはそのようなも
のは実現していない。これは基本的な構成は理論的には
ほぼ決まってはいるものの実際に安定したレーザ発光が
得られるようにするためのより具体的な構成がまだ不明
だからである。
らなる低屈折率材料とGaAs からなる高屈折率材料を
1/4波長の周期で交互に積層することによって形成し
た半導体分布ブラッグ反射鏡を使用したものや、あるい
は特開平9−237942号公報に開示されたもののよ
うに、半導体分布ブラッグ反射鏡の低屈折率層に同基板
と格子整合が取れるAlInPからなる半導体層を用いた
ものにおいては、レーザ素子が全く発光しなかったり、
あるいは、発光してもその発光効率が低く、実用レベル
には程遠いものであった。これは、Alを含んだ材料が
化学的に非常に活性であり、Alに起因する結晶欠陥が
生じ易いためである。これを解決するためには、特開平
8−340146号公報や特開平7−307525号公
報に開示された発明のようにAlを含まないGaInNP
とGaAsとから半導体分布ブラッグ反射鏡を構成する提
案がある。しかしながらGaInNPとGaAs との屈折
率差はAlAsとGaAsとの屈折率差に比べて約半分であ
り、反射鏡の積層数を非常に多くなり製作が困難とな
る。
ワークなどで光ファイバー通信が期待されているが、そ
れに使用できるレーザ波長が1.1μm〜1.7μmの
長波長帯面発光半導体レーザおよびそれを用いた通信シ
ステムが存在せず、その出現が切望されている。
通信などに用いられるレーザ発振波長が1.1μm〜
1.7μmの長波長帯面発光半導体レーザならびにその
光通信システムに関するものであり、その第1の目的
は、動作電圧、発振閾値電流等を低くできる面発光型半
導体レーザ素子チップを発光光源として利用することに
よって低消費電力で、半導体レーザの光出力を安定化す
ることによって信頼性の高い、光通信システムを提案す
ることにある。
ーザ発振波長が1.1μm〜1.7μmの長波長帯面発
光半導体レーザ素子チップを発光光源として利用し、信
頼性が高く実用的で、半導体レーザの光出力を安定化す
ることによって信頼性の高い、光通信システムを提案す
ることにある。
ステムにおいて、モニタ用受光素子に半導体レーザ光出
力を制御するのに十分な光を分岐しつつ、効率の高い光
通信システムを提案することにある。
テムにおいて、分岐手段を光ファイバまたは光導波路を
固定する実装基板にモノリシックに形成することで、部
品点数が少なくコンパクトな光通信システムを提案する
ことにある。
を共通化することにより、部品点数を減らし、コンパク
トかつ低コストな光通信システムを提案することにあ
る。
テムにおいて、分岐手段をモニタ用受光素子面に形成す
ることで、部品点数が少なくコンパクトな光通信システ
ムを提案することにある。
ステムにおいて、分岐手段を光ファイバまたは光導波路
端面に形成することで、光路長が小さく、部品点数が少
なくコンパクトな光通信システムを提案することにあ
る。
チップから出射したレーザ光を分岐する分岐手段と、該
分岐されたレーザ光と光結合している光伝送路としての
光ファイバもしくは光導波路と、分岐された他方のレー
ザ光をモニタする受光素子とを含む光通信システムにお
いて、前記レーザチップは発振波長が1.1μm〜1.
7μmであり、光を発生する活性層を、主たる元素がG
a、In、N、Asからなる層、もしくはGa、In、
Asよりなる層とし、レーザ光を得るために前記活性層
の上部および下部に設けられた反射鏡を含んだ共振器構
造を有する面発光型半導体レーザ素子チップであって、
前記反射鏡はそれを構成する材料層の屈折率が小/大と
周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導
体分布ブラッグ反射鏡であるとともに、前記屈折率が小
の材料層はAlxGa1-xAs(0<x≦1)とし、前記
屈折率が大の材料層はAlyGa1-yAs(0≦y<x≦
1)とした反射鏡であり、かつ前記屈折率が小と大の材
料層の間に該屈折率が小と大の間の値をとる材料層Al
zGa1-zAs(0≦y<z<x≦1)を設けてなる面発
光型半導体レーザ素子チップを発光光源とした光通信シ
ステムであって、前記モニタ用受光素子の出力をもちい
て、半導体レーザの光出力を制御するようにした。
プから出射したレーザ光を分岐する分岐手段と、該分岐
されたレーザ光と光結合している光伝送路としての光フ
ァイバもしくは光導波路と、分岐された他方のレーザ光
をモニタする受光素子とを含む光通信システムにおい
て、前記レーザチップは発振波長が1.1μm〜1.7
μmであり、光を発生する活性層を、主たる元素がG
a、In、N、Asからなる層、もしくはGa、In、
Asよりなる層とし、レーザ光を得るために前記活性層
の上部および下部に設けられた反射鏡を含んだ共振器構
造を有する面発光型半導体レーザ素子チップであって、
前記反射鏡はそれを構成する材料の屈折率が小/大と周
期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体
分布ブラッグ反射鏡であるとともに、前記屈折率が小の
材料はAlxGa1-xAs(0<x≦1)とし、前記屈折
率が大の材料はAlyGa1-yAs(0≦y<x≦1)と
した反射鏡であり、前記活性層と前記反射鏡の間にGa
InPもしくはGaInPAsよりなる非発光再結合防
止層を設けてなる面発光型半導体レーザ素子チップを発
光光源とし光通信システムであって、前記モニタ用受光
素子の出力をもちいて、半導体レーザの光出力を制御す
るようにした。
ステムにおいて、前記半導体レーザからの光出力を分岐
する分岐手段において、使用波長帯での光透過率を1%
以上50%以下にするようにした。
テムにおいて、前記分岐手段は光ファイバまたは光導波
路を固定する実装基板の一部をなすようにした。
ステムにおいて、前記半導体レーザは、独立した複数の
発光素子よりなり、それに対応して、光ファイバもしく
は光導波路およびモニタ用受光素子も独立して複数ある
とともに、前記分岐手段はそれらに共通的に設けられた
構造である分岐手段であるようにした。
信システムにおいて、前記分岐手段は受光素子の一部で
あるまたは表面に形成されているようにした。
通信システムにおいて、前記分岐手段は光ファイバまた
は導波路の端面に形成されているようにした。
適用される発光素子である伝送ロスの少ないレーザ発振
波長が1.1μm〜1.7μmの長波長帯面発光半導体
レーザの1例について図1を用いて説明する。
としているレーザ発振波長が1.1μm〜1.7μmの
長波長帯面発光半導体レーザに関しては、その可能性の
示唆があるのみで、実現のための材料、ならびにより具
体的、詳細な構成は不明であった。本発明では、活性層
としてGaInNAs等の材料を使用し、さらに具体的な
構成を明確にした。以下にそれを詳述する。
As基板上に、それぞれの媒質内における発振波長λの
1/4倍の厚さ(λ/4の厚さ)でn−AlxGa1-xA
s(x=1.0)(低屈折率層〜屈折率小の層)とn−
AlyGa1-yAs(y=0)(高屈折率層〜屈折率大の
層)を交互に35周期積層したn−半導体分布ブラッグ
反射鏡(AlAs/GaAs下部半導体分布ブラッグ反射鏡)を
形成し、その上にλ/4の厚さのn−GaxIn1-xPy
As1-y(x=0.5、y=1)層を積層した。この例
ではn−GaxIn1-xPyAs1-y(x=0.5、y=
1)層も下部反射鏡の一部であり低屈折率層(屈折率小
の層)となっている。
ペーサ層と、3層のGaxIn1-xAs量子井戸層である
活性層(量子井戸活性層)とGaAsバリア層(20n
m)からなる多重量子井戸活性層と、アンドープ上部G
aAsスペーサ層とが積層されて、媒質内における発振
波長λの1波長分の厚さ(λの厚さ)の共振器を形成し
ている。
GaxIn1-xPyAs1-y(x=0.5、y=1)層とZ
nドープp−AlxGa1-xAs(x=0)をそれぞれの
媒質内における発振波長λの1/4倍の厚さで交互に積
層した周期構造(1周期)を積層し、その上にCドープ
のp−AlxGa1-xAs(x=0.9)とZnドープp
−AlxGa1-xAs(x=0)をそれぞれの媒質内にお
ける発振波長λの1/4倍の厚さで交互に積層した周期
構造(25周期)とからなる半導体分布ブラッグ反射鏡
(Al0.9Ga0.1As/GaAs上部半導体分布ブラッグ反射鏡)
を形成している。この例ではp−GaxIn1-xPyAs
1-y(x=0.5、y=1)層も上部反射鏡の一部であ
り、低屈折率層(屈折率小の層)となっている。
れ低屈折率層(屈折率小の層)/高屈折率層(屈折率大
の層)を交互に積層して形成するが、本発明ではこれら
の間に、屈折率が小と大の間の値をとる材料層AlzG
a1-zAs(0≦y<z<x≦1)を設けている。図2
は、低屈折率層(屈折率小の層)と高屈折率層(屈折率
大の層)の間に、屈折率が小と大の間の値をとる材料層
AlzGa1-zAs(0≦y<z<x≦1)を設けた半導
体分布ブラッグ反射鏡の一部を示したものである(図1
では図が複雑になるので図示することを省略してい
る)。
レーザに関して、このような材料層を設けることも検討
はされているが、まだ検討段階であり、その材料、ある
いはその厚さなどまで詳細には検討されていない。また
本発明のようなレーザ発振波長が1.1μm〜1.7μ
mの長波長帯面発光半導体レーザに関しては全く検討さ
れていない。その理由はこの分野(レーザ発振波長が
1.1μm〜1.7μmの長波長帯面発光半導体レー
ザ)が新しい分野であり、まだほとんど研究が進んでい
ないからである。
波長が1.1μm〜1.7μmの長波長帯面発光半導体
レーザおよびそれを用いた光通信)の有用性に気付き、
それを実現するために鋭意検討を行った。
ントロールするなどして、そのAl組成を連続的もしく
は段階的に変えるようにしてその材料層の屈折率が連続
的もしくは段階的に変化するようにして形成する。
y<z<x≦1)層のzの値を0から1.0まで変わる
ように、つまりGaAs〜AlGaAs〜AlAsとい
う具合にAlとGaの比率が徐々に変わるようにして形
成する。これは前述のように層形成時にガス流量をコン
トロールすることによって作成される。また、AlとG
aの比率が前述のように連続的に変わるようにして形成
しても良いし、段階的にその比率が変わるようにしても
同等の効果がある。
分布ブラッグ反射鏡の持つ問題点の一つであるp−半導
体分布ブラッグ反射鏡の電気抵抗が高いという課題を解
決するためである。これは半導体分布ブラッグ反射鏡を
構成する2種類の半導体層の界面に生じるヘテロ障壁が
原因であるが、本発明のように低屈折率層と高屈折率層
の界面に一方の組成から他方の組成へ次第にAl組成が
変化するようにして、屈折率も変化させることによって
ヘテロ障壁の発生を抑制することが可能である。
とる材料層AlzGa1-zAs(0≦y<z<x≦1)は
本発明のようなレーザ発振波長が1.1μm〜1.7μ
mの長波長帯面発光半導体レーザの場合、5nm〜50
nmの厚さとするのが良く、これより薄いと抵抗が大と
なり電流が流れにくく、素子が発熱したり、駆動エネル
ギーが高くなるという不具合がある。また厚いと抵抗が
小となり、素子の発熱や、駆動エネルギーの面で有利に
なるが、今度は反射率がとれないという不具合があり、
前述のように最適の範囲(5nm〜50nmの厚さ)を
選ぶ必要がある。
0.85μm帯の半導体レーザに関してこのような材料
層を設けることも検討されているが、本発明のようなレ
ーザ発振波長が1.1μm〜1.7μmの長波長帯面発
光半導体レーザの場合は、より効果的である。なぜな
ら、例えば同等の反射率(例えば99.5%以上)を得
るためには、0.85μm帯よりも1.1μm帯〜1.
7μm帯の場合、このような材料層を約2倍程度にする
ことができるので、半導体分布ブラッグ反射鏡の抵抗値
を低減させることができ、動作電圧、発振閾値電流等が
低くなり、レーザ素子の発熱防止ならびに安定発振、少
エネルギー駆動の面で有利となる。
うな材料層を設けることは、本発明のようなレーザ発振
波長が1.1μm〜1.7μmの長波長帯面発光半導体
レーザの場合に特に効果的な工夫といえる。
な検討結果の一例を挙げると、例えば1.3μm帯面発
光型レーザ素子では、AlxGa1-xAs(x=1.0)
(低屈折率層〜屈折率小の層)とAlyGa1-yAs(y
=0)(高屈折率層〜屈折率大の層)を20周期積層し
た場合においては、半導体分布ブラッグ反射鏡の反射率
が99.7%以下となるAlzGa1-zAs(0≦y<z
<x≦1)層の厚さは30nmである。また、反射率が
99.5%以上となる波長帯域は53nmであり、反射
率を99.5%以上と設計した場合、±2%の膜厚制御
ができればよい。そこでこれと同等およびこれより薄
い、10nm、20nm、30nmのものを試作したと
ころ、反射率を実用上問題のない程度に保つことがで
き、半導体分布ブラッグ反射鏡の抵抗値を低減させるこ
とができた1.3μm帯面発光型レーザ素子を実現、レ
ーザ発振に成功した。なお試作したレーザ素子の他の構
成は後述のとおりである。
厚制御が完全にできたとして)を含んで反射率の高い帯
域がある。高反射率の帯域(反射率が狙いの波長に対し
て必要値以上である領域を含む)と呼ぶ。設計波長の反
射率が最も高く、波長が離れるにしたがってごくわずか
ずつ低下している領域である。これはある領域から急激
に低下する。そして狙いの波長に対して必要な反射率以
上となるように、本来、多層膜反射鏡の膜厚を原子層レ
ベルで完全に制御する必要がある。しかし実際には±1
%程度の膜厚誤差は生じるので狙いの波長と最も反射率
の高い波長はずれてしまう。例えば狙いの波長が1.3
μmの場合、膜厚制御が1%ずれたとき、最も反射率の
高い波長は13nmずれてしまう。よってこの高反射率
の帯域(ここでは反射率が狙いの波長に対して必要値以
上である領域)は広い方が望ましい。しかし中間層を厚
くするとこの帯域が狭くなる傾向にある。
が1.1μm〜1.7μmの長波長帯面発光半導体レー
ザにおいて、このような半導体分布ブラッグ反射鏡の構
成を工夫、最適化することにより、反射率を高く維持し
たまま抵抗値を低減させることができるので、動作電
圧、発振閾値電流等を低くでき、レーザ素子の発熱防止
ならびに安定発振、少エネルギー駆動が可能となる。
a1-xAs(x=0)層は、電極とコンタクトを取るた
めのコンタクト層(p−コンタクト層)としての役割も
持っている。
9%(Ga0.61In0.39As)とした。また量子井戸活性層の
厚さは7nmとした。なお量子井戸活性層は、GaAs
基板に対して約2.8%の圧縮歪を有していた。
方法はMOCVD法で行った。この場合、格子緩和は見
られなかった。半導体レーザの各層を構成する原料に
は、TMA(トリメチルアルミニウム)、TMG(トリ
メチルガリウム)、TMI(トリメチルインジウム)、
AsH3(アルシン)、PH3(フォスフィン)を用い
た。また、キャリアガスにはH2を用いた。図1に示し
た素子の活性層(量子井戸活性層)のように歪が大きい
場合は、非平衡となる低温成長が好ましい。ここでは、
GaInAs層(量子井戸活性層)は550℃で成長さ
せている。ここで使用したMOCVD法は過飽和度が高
く高歪活性層の結晶成長に適している。またMBE法の
ような高真空を必要とせず、原料ガスの供給流量や供給
時間を制御すれば良いので量産性にも優れている。
トン(H+)照射によって絶縁層(高抵抗部)を作っ
て、電流狭さく部を形成した。
層であり上部反射鏡一部となっているp−コンタクト層
上に光出射部を除いてp側電極を形成し、基板の裏面に
n側電極を形成した。
リアが注入され再結合する活性領域(本実施例では上部
および下部スペーサ層と多重量子井戸活性層とからなる
共振器)において、活性領域内にはAlを含んだ材料
(III族に占める割合が1%以上)を用いず、さらに、
下部および上部反射鏡の低屈折率層の最も活性層に近い
層をGaxIn1-xPyAs1-y(0<x<1、0<y≦
1)の非発光再結合防止層としている。キャリアは、活
性層に最も近くワイドギャップである上部および下部反
射鏡の低屈折率層間に閉じ込められるので、活性領域の
みをAlを含まない層(III族に占める割合が1%以
下)で構成しても活性領域に接する反射鏡の低屈折率層
(ワイドギャップ層)にAlを含んだ構造としたので
は、キャリアが注入され再結合する時、この界面で非発
光再結合が生じ発光効率は低下してしまう。よって活性
領域はAlを含まない層で構成することが望ましい。
<1、0<y≦1)層よりなる非発光再結合防止層は、
その格子定数がGaAs基板よりも小さく、引張り歪を
有している。
して成長するので基板表面に欠陥があると成長層へ這い
上がっていく。しかし歪層があるとそのような欠陥の這
い上がりが抑えられ効果があることが知られている。
減させてしまう。また、歪を有する活性層では臨界膜厚
が低減し必要な厚さの層を成長できないなどの問題が生
じる。特に活性層の圧縮歪量が例えば2%以上と大きい
場合や、歪層の厚さ臨界膜厚より厚く成長する場合、低
温成長などの非平衡成長を行っても欠陥の存在で成長で
きないなど、特に問題となる。歪層があるとそのような
欠陥の這い上がりが抑えられるので、発光効率を改善し
たり、活性層の圧縮歪量が例えば2%以上の層を成長で
きたり、歪層の厚さを臨界膜厚より厚く成長することが
可能となる。
1、0<y≦1)層は活性領域に接しており活性領域に
キャリアを閉じ込める役割も持っているが、GaxIn
1-xPyAs1-y(0<x<1、0<y≦1)層は格子定
数が小さくなるほどバンドギャップエネルギーを大きく
取り得る。例えばGaxIn1-xP(y=1の場合)の場
合、xが大きくなりGaPに近づくと格子定数が大きく
なり、バンドギャップは大きくなる。バンドギャップE
gは、直接遷移でEg(Γ)=1.351+0.643x+0.786
x2、間接遷移でEg(X)=2.24+0.02xと与えられ
ている。よって活性領域とGaxIn1-xPyAs1-y(0
<x<1、0<y≦1)層のヘテロ障壁は大きくなるの
でキャリア閉じ込めが良好となり、しきい値電流低減、
温度特性改善などの効果がある。
x<1、0<y≦1)層よりなる非発光再結合防止層
は、その格子定数がGaAs基板よりも大きく、圧縮歪
を有しており、かつ前記活性層の格子定数が前記Gax
In1-xPyAs1-y(0<x<1、0<y≦1)層より
も大きく圧縮歪を有している。
<1、0<y≦1)層の歪の方向が活性層と同じ方向な
ので、活性層が感じる実質的な圧縮歪量を低減する方向
に働く。歪が大きいほど外的要因の影響を受けやすいの
で、活性層の圧縮歪量が例えば2%以上と大きい場合
や、臨界膜厚を超えた場合に特に有効である。
レーザはGaAs基板上に形成するのが好ましく、共振
器には半導体多層膜反射鏡を用いる場合が多く、トータ
ル厚さが5〜8μmで50〜80層の半導体層を活性層
成長前に成長する必要がある。(一方、端面発光型レー
ザの場合、活性層成長前のトータル厚さは2μm程度で
3層程度の半導体層を成長するだけで良い。)この場
合、高品質のGaAs基板を用いてもさまざまな原因
(一度発生した欠陥は基本的には結晶成長方向に這い上
がるし、ヘテロ界面での欠陥発生などがある)でGaA
s基板表面の欠陥密度に比べて活性層成長直前の表面の
欠陥密度はどうしても増えてしまう。活性層成長以前
に、歪層の挿入や、活性層が感じる実質的な圧縮歪量が
低減すると、活性層成長直前の表面にある欠陥の影響を
低減できるようになる。
性領域との界面にAlを含まない構成としたので、キャ
リア注入時にAlに起因していた結晶欠陥が原因となる
非発光再結合がなくなり、非発光再結合が低減した。
にAlを含まない構成とする、すなわち非発光再結合防
止層を設けることを、上下反射鏡ともに適用することが
好ましいが、一方の反射鏡に適用するだけでも効果があ
る。またこの例では、上下反射鏡とも半導体分布ブラッ
グ反射鏡としたが、一方の反射鏡を半導体分布ブラッグ
反射鏡とし、他方の反射鏡を誘電体反射鏡としても良
い。
も活性層に近い層のみをGaxIn1 -xPyAs1-y(0<
x<1、0<y≦1)の非発光再結合防止層としている
が、複数層のGaxIn1-xPyAs1-y(0<x<1、0
<y≦1)を非発光再結合防止層としても良い。
との間の下部反射鏡にこの考えを適用し、活性層の成長
時に問題となる、Alに起因する結晶欠陥の活性層への
這い上がりによる悪影響が押さえられ、活性層を高品質
に結晶成長することができる。これらにより、発光効率
は高く、信頼性は実用上十分な面発光型半導体レーザが
得られた。また、半導体分布ブラッグ反射鏡の低屈折率
層のすべてではなく、少なくとも活性領域に最も近い部
分をAlを含まないGaxIn1-xPyAs1-y(0<x<
1、0<y≦1)層としただけなので、反射鏡の積層数
を特に増加させることなく、上記効果を得ることができ
ている。
ーザの発振波長は約1.2μmであった。GaAs基板
上のGaInAsは、In組成の増加で長波長化するが
歪み量の増加をともない、従来1.1μmまでが長波長
化の限界と考えられていた(文献「IEEE Phot
onics.Technol.Lett.Vol.9
(1997)pp.1319−1321」参照)。
に、600℃以下の低温成長などの非平衡度の高い成長
法により高歪のGaInAs量子井戸活性層を従来より
厚くコヒーレント成長することが可能となり、波長は
1.2μmまで到達できた。なおこの波長はSi半導体
基板に対して透明である。従ってSi基板上に電子素子
と光素子を集積した回路チップにおいてSi基板を通し
た光伝送が可能となる。
大きい高圧縮歪のGaInAsを活性層に用いることに
より、GaAs基板上に長波長帯の面発光型半導体レー
ザを形成できることがわかった。
導体レーザは、MOCVD法で成長させることができる
が、MBE法等の他の成長方法を用いることもできる。
また活性層の積層構造として、3重量子井戸構造(TQ
W)の例を示したが、他の井戸数の量子井戸を用いた構
造(SQW、MQW)等を用いることもできる。
い。また共振器長はλの厚さとしたがλ/2の整数倍と
することができる。望ましくはλの整数倍である。また
半導体基板としてGaAsを用いた例を示したが、In
Pなどの他の半導体基板を用いた場合でも上記の考え方
を適用できる。反射鏡の周期は他の周期でも良い。
がGa、In、Asよりなる層、すなわちGaxIn1-x
As(GaInAs活性層)の例を示したが、より長波
長のレーザ発振を行うためには、Nを添加し主たる元素
がGa、In、N、Asからなる層(GaInNAs活
性層)とすればよい。
ることにより、1.3μm帯、1.55μm帯のそれぞ
れにおいて、レーザ発振を行うことが可能であった。組
成を検討することにより、さらに長波長の例えば1.7
μm帯の面発光レーザも可能となる。
aAs基板上に1.3μm帯面発光レーザを実現でき
る。このように波長1.1μm〜1.7μmの半導体レ
ーザは従来適した材料がなかったが、活性層に高歪のG
aInAs、GaInNAs、GaAsSbを用い、か
つ、非発光再結合防止層を設けることにより、従来安定
発振が困難であった波長1.1μm〜1.7μm帯の長
波長領域において、高性能な面発光レーザを実現できる
ようになった。
る発光素子である長波長帯面発光型半導体レーザの他の
構成について、図3を用いて説明する。
00)のn−GaAs基板を使用している。それぞれの
媒質内における発振波長λの1/4倍の厚さ(λ/4の
厚さ)でn−AlxGa1-xAs(x=0.9)とn−A
lxGa1-xAs(x=0)を交互に35周期積層したn
−半導体分布ブラッグ反射鏡(Al0.9Ga0.1As/GaAs下部反
射鏡)を形成し、その上にλ/4の厚さのn−GaxI
n1-xPyAs1-y(x=0.5、y=1)層を積層し
た。この例ではn−GaxIn1-xPyAs1-y(x=0.
5、y=1)層も下部反射鏡の一部であり低屈折率層と
なっている。
スペーサ層と、3層のGaxIn1-xNyAs1-y量子井戸
層である活性層(量子井戸活性層)とGaAsバリア層
(15nm)から構成される多重量子井戸活性層(この
例では3重量子井戸(TQW))と、アンドープ上部Ga
Asスペーサ層とが積層されて、媒質内における発振波
長の1波長分の厚さ(λの厚さ)の共振器を形成してい
る。
反射鏡(上部反射鏡)が形成されている。
s層を、GaInP層とAlGaAs層で挟んだ3λ/
4の厚さの低屈折率層(厚さが(λ/4−15nm)の
Cドープp−GaxIn1-xPyAs1-y(x=0.5、y
=1)層、Cドープp−Al zGa1-zAs(z=1)被
選択酸化層(厚さ30nm)、厚さが(2λ/4−15
nm)のCドープp−AlxGa1-xAs層(x=0.
9))と、厚さがλ/4のGaAs層(1周期)と、C
ドープのp−AlxGa1-xAs層(x=0.9)とp−
AlxGa1-xAs(x=0)層をそれぞれの媒質内にお
ける発振波長の1/4倍の厚さで交互に積層した周期構
造(22周期)とから構成されている半導体分布ブラッ
グ反射鏡(Al0.9Ga0.1As/GaAs上部反射鏡)である。
るので図示することは省略しているが、半導体分布ブラ
ッグ反射鏡の構造は、図2に示したような低屈折率層
(屈折率小の層)と高屈折率層(屈折率大の層)の間
に、屈折率が小と大の間の値をとる材料層AlzGa1-z
As(0≦y<z<x≦1)を設けたものである。
(x=0)層は、電極とコンタクトを取るためのコンタ
クト層(p−コンタクト層)としての役割も持たせてい
る。
%、N(窒素)組成は0.5%とした。また量子井戸活
性層の厚さは7nmとした。
はMOCVD法で行った。半導体レーザの各層を構成す
る原料には、TMA(トリメチルアルミニウム)、TM
G(トリメチルガリウム)、TMI(トリメチルインジ
ウム)、AsH3(アルシン)、PH3(フォスフィ
ン)、そして窒素の原料にはDMHy(ジメチルヒドラ
ジン)を用いた。DMHyは低温で分解するので600
℃以下のような低温成長に適しており、特に低温成長の
必要な歪みの大きい量子井戸層を成長する場合に好まし
い。なおキャリアガスにはH2を用いた。
井戸活性層)は540℃で成長した。MOCVD法は過
飽和度が高くNと他のV族を同時に含んだ材料の結晶成
長に適している。またMBE法のような高真空を必要と
せず、原料ガスの供給流量や供給時間を制御すれば良い
ので量産性にも優れている。
分をp−GaxIn1-xPyAs1-y(x=0.5、y=
1)層に達するまで、p−AlzGa1-zAs(z=1)
被選択酸化層の側面を露出させて形成し、側面の現れた
AlzGa1-zAs(z=1)層を水蒸気で側面から酸化
してAlxOy電流狭さく層を形成している。
ングで除去した部分を埋め込んで平坦化し、上部反射鏡
上のポリイミドを除去し、p−コンタクト層上に光出射
部を除いてp側電極を形成し、GaAs基板の裏面にn
側電極を形成した。
上部反射鏡の一部としてGaxIn1 -xPyAs1-y(0<
x<1、0<y≦1)層が挿入している。例えばウェッ
トエッチングの場合では、硫酸系エッチャントを用いれ
ば、AlGaAs系に対してGaInPAs系はエッチ
ング停止層として用いることができるため、GaxIn
1-xPyAs1-y(0<x<1、0<y≦1)層が挿入さ
れていることで、選択酸化のためのメサエッチングの高
さを厳密に制御できる。このため、均一性、再現性を高
められ、低コスト化が図れる。
子)を一次元または二次元に集積した場合、素子製作時
における制御性が良好になることにより、アレイ内の各
素子の素子特性の均一性、再現性も極めて良好になると
いう効果がある。
兼ねるGaxIn1-xPyAs1-y(0<x<1、0<y≦
1)層を上部反射鏡側に設けたが、下部反射鏡側に設け
ても良い。
れた、キャリアが注入され再結合する活性領域(本実施
例では上部および下部スペーサ層と多重量子井戸活性層
とからなる共振器)において、活性領域内にはAlを含
んだ材料を用いず、さらに下部および上部反射鏡の低屈
折率層の最も活性層に近い層をGaxIn1-xPyAs1 -y
(0<x<1、0<y≦1)の非発光再結合防止層とし
ている。つまりこの例では、活性領域内および反射鏡と
活性領域との界面に、Alを含まない構成としているの
で、キャリア注入時に、Alに起因していた結晶欠陥が
原因となる非発光再結合を低減させることができる。
まない構成を、この例のように上下反射鏡に適用するこ
とが好ましいが、いずれか一方の反射鏡に適用するだけ
でも効果がある。またこの例では、上下反射鏡とも半導
体分布ブラッグ反射鏡としたが、一方の反射鏡を半導体
分布ブラッグ反射鏡とし、他方の反射鏡を誘電体反射鏡
としても良い。
との間の下部反射鏡に図1の例の場合と同様の考えを適
用したので、活性層の成長時に問題となるAlに起因す
る結晶欠陥の活性層への這い上がりによる悪影響が押さ
えられ、活性層を高品質に結晶成長することができる。
図1、図3のいずれの構成においても半導体分布ブラッ
グ反射鏡の一部を構成するので、その厚さは、媒質内に
おける発振波長λの1/4倍の厚さ(λ/4の厚さ)と
している。あるいはそれを複数層も設けても良い。
な構成により、発光効率は高く、信頼性は実用上十分な
面発光型半導体レーザが得られた。また、半導体分布ブ
ラッグ反射鏡の低屈折率層のすべてではなく、少なくと
も活性領域に最も近い部分をAlを含まないGaxIn
1-xPyAs1-y(0<x<1、0<y≦1)の非発光再
結合防止層としただけなので、反射鏡の積層数を特に増
加させることなく、上記効果を得ることができた。
の埋め込みは容易であるので、配線(この例ではp側電
極)が段切れしにくく、素子の信頼性は高いものが得ら
れる。このように製作した面発光型半導体レーザの発振
波長は約1.3μmであった。
N、Asからなる層を活性層に用いた(GaInNAs
活性層)ので、GaAs基板上に長波長帯の面発光型半
導体レーザを形成できた。またAlとAsを主成分とし
た被選択酸化層の選択酸化により電流狭さくを行ったの
で、しきい値電流は低かった。
らなる電流狭さく層を用いた電流狭さく構造によると、
電流狭さく層を活性層に近づけて形成することで電流の
広がりを抑えられ、大気に触れない微小領域に効率良く
キャリアを閉じ込めることができる。更に酸化してAl
酸化膜となることで屈折率が小さくなり凸レンズの効果
でキャリアの閉じ込められた微小領域に効率良く光を閉
じ込めることができ、極めて効率が良くなり、しきい値
電流は低減できる。また容易に電流狭さく構造を形成で
きることから、製造コストを低減できる。
な構成においても図1の場合と同様に、1.3μm帯の
面発光型半導体レーザを実現でき、しかも低消費電力で
低コストの素子が得られる。
の場合と同様にMOCVD法で成長させることができる
が、MBE法等の他の成長方法を用いることもできる。
また窒素の原料に、DMHyを用いたが、活性化した窒
素やNH3等他の窒素化合物を用いることもできる。
戸構造(TQW)の例を示したが、他の井戸数の量子井
戸を用いた構造(SQW、DQW、MQW)等を用いる
こともできる。レーザの構造も他の構造にしてもかまわ
ない。
て、GaInNAs活性層の組成を変えることで、1.
55μm帯、更にはもっと長波長の1.7μm帯の面発
光型半導体レーザも可能となる。GaInNAs活性層
にTl、Sb、Pなど他のIII−V族元素が含まれてい
てもかまわない。また活性層にGaAsSbを用いて
も、GaAs基板上に1.3μm帯の面発光型半導体レ
ーザを実現できる。
従来1.1μmまでが長波長化の限界と考えられていた
が、600℃以下の低温成長により高歪のGaInAs
量子井戸活性層を従来よりも厚く成長することが可能と
なり、波長は1.2μmまで到達できる。このように、
波長1.1μm〜1.7μmの半導体レーザは従来適し
た材料がなかったが、活性層に高歪のGaInAs、G
aInNAs、GaAsSbを用い、かつ非発光再結合
防止層を設けることにより、従来安定発振が困難であっ
た波長1.1μm〜1.7μm帯の長波長領域におい
て、高性能な面発光レーザを実現できるようになり、光
通信システムへの応用ができるようになった。
ーザ素子を、面方位(100)のn−GaAsウエハに
多数のチップとして形成した例、ならびにレーザ素子チ
ップを示したものである。こので示したレーザ素子チッ
プには、1〜n個のレーザ素子が形成されているが、そ
の個数nはその用途に応じて、数ならびに配列方法が決
められる。
信システムの一例として、半導体レーザとその光出力を
光通信用とモニタ用とにそのエネルギー比率を変えて分
岐する分岐手段であるミラー、モニタ用受光素子との関
係を示す模式図を図5に示す。なお、この図5および後
述の図7、図8も同様であるが、紙面に対して垂直方向
に複数個のレーザ素子がアレイ状にそしてそれに対応し
て光導波路も複数個設けた構成となっている(図では1
個しか示していない。)。通信システムは、面発光型半
導体レーザとその駆動回路を有する光送信部、面型受光
素子とその駆動回路を有する光受光部、およびそれらの
間の伝送経路として作用する光ファイバーまたは光導波
路からなっている。ここでは、半導体レーザおよび面型
受光素子の駆動回路は図示しないが、それぞれの素子と
同一の実装基板上に実装しているか、あるいは半導体レ
ーザ素子形成基板にウエハプロセスにより、レーザ素子
形成と同様に作り込んでいる。また、光伝送経路の両側
に、光送信部と光受光部(ここでいっている光受光部は
上記モニタ用受光部とは別物である。図示はしていな
い。)を備えることで、双方向の通信を行う光通信シス
テムが実現できる。
レイ素子の一方の面から出射されたレーザ光は、ミラー
で分岐され、光軸を合わせた光ファイバまたは光導波路
に導かれる。ミラーで分岐されたもう一方の光は、モニ
タ用受光素子に導かれる。ここで、このレーザ光を分岐
するミラーは、半導体レーザの出力をモニタし、モニタ
用受光素子の出力を用いて半導体レーザの出力を制御す
るため、モニタ用受光素子側に分岐される光強度は、受
光素子の感度内で小さい方がよく、光通信システムの消
費電力などを考慮すると、分岐された光の多くは、デー
タを光信号として伝送する伝送経路としての光ファイバ
や光導波路側に分岐されるのが好ましい。そのために、
本発明に用いる1.1〜1.7μmの波長の範囲におい
て、AuやAg、Alなどの金属薄膜の膜厚を制御して透過率
を制御したミラーを用いることができる。また、同様に
十分厚い金属膜を用い、全反射する条件において、その
反射面に溝や円、正方形など各種形状の開口部を設け、
透過率を制御したミラーを用いても良い。この場合、光
による干渉をさけるために、溝のピッチや開口部のサイ
ズをランダムにする、また、開口の配置をランダムにし
た方がよい。更に、誘電体や半導体多層膜によって、透
過率を制御したミラーを用いても良い。
発明の光通信システムに使用される発振波長が1.1μ
m〜1.7μmの面発光型半導体レーザは、温度による
光出力の変動が小さく、経時変化の少なく非常に安定し
たレーザであるが、より信頼性の高い光通信システムを
形成するには、半導体レーザ出力をモニタしてその出力
を制御した方がよい。従来、端面発光型半導体レーザで
は、後方劈開面からもレーザ光が放出されるため、この
光をモニタすることによって半導体レーザ出力を制御す
ることが知られているが、本実施例のような面発光型半
導体レーザを用いたシステムでは、レーザ出力は、半導
体レーザの一方の面からだけであり、従来のようなモニ
タ受光素子の配置は取れない。また、本発明のシステム
に使用される発振波長が1.1μm〜1.7μmの面発
光型半導体レーザでは、光放射角は10度程度と非常に小
さく、半導体レーザを光ファイバや光導波路に近接させ
ることで、カップリングレンズを用いずに光結合させる
ことができるが、モニタ用受光素子を挿入することはで
きない。本発明では、上記のようなミラーを用いること
で、半導体レーザと光ファイバまたは光導波路間の光路
長を大きくすることなく、半導体レーザの光出力をモニ
タし、半導体レーザの光出力を制御できる。また、ミラ
ーを用いて光軸を折り曲げているため、半導体レーザ面
と光ファイバまたは光導波路の光軸が平行となり、半導
体レーザおよび光ファイバまたは光導波路がモジュール
の面に対して平行に固定できるため、固定しやすく、強
固に固定できる利点もある。また、光通信システムのモ
ジュールとしては大きくなるが、半導体レーザの光軸に
対して、ミラーの前後にカップリングレンズを用いても
よい。
は、複数個のレーザ素子およびこれに対応した光導波路
(この例では光ファイバ)が用いられるが、分岐手段と
してのミラーは、共通の1つのミラー(図5の紙面に対
して垂直方向にのびた共通ミラー)を用いることができ
る。これにより、このような半導体レーザ素子群、モニ
タ用受光素子群および光の分岐手段よりなるユニットの
コンパクト化、低コスト化を実現できる。
て、半導体レーザの出力を制御するブロック図を示す。
電気信号としてのデータおよびクロックが入力された駆
動回路によって、半導体レーザが駆動され、そこから放
出されたレーザ光の一部はミラーで分岐され、モニタ用
受光素子に導かれる。ここで光強度として検出され、そ
の出力が一定になるようにレーザ出力制御部によって制
御される。駆動回路は、本発明のシステムに使用される
半導体レーザは発振電圧が低しきい値であるため、低消
費電力の点でCMOSを用いることが好ましいが、バイポー
ラを用いても良い。また、モニタ用受光素子は、本発明
の波長域が1.1〜1.7μmであるため、InGaAs材料
のフォトダイオードを用いることができる。経時変化や
温度変化によるレーザ光の変動は時間的に緩やかな変化
であるため、応答速度は低くとも高感度のフォトダイオ
ードでも良い。
る。図2に示す長波長帯面発光型半導体レーザを4個並
べたレーザアレイ素子と図示していない駆動回路および
レーザ出力制御部を熱伝導性の良いSiの実装基板上に実
装した。なお、4個の半導体レーザ素子は1枚のチップ
上にその配列ピッチを200μmとして形成したもの
で、発振波長は、1.3μmのものを使用した。つい
で、熱伝導性がよく、1.3μmの光に対して透明なSi
を用いて、分岐手段としてのミラーを形成する。使用し
たSiは単結晶Siであり、最終的に異方性エッチング
によって形成されるミラー面を考慮して、ウエハの結晶
軸に対する切り出し面を決定している。なおエッチャン
トはKOHを用いた。このようにして45度のミラー面を
実装基板とモノリシックに形成し、傾斜面にAuを蒸着し
た後、光導波路を形成した。Au膜厚をかえて、波長1.
3μmのレーザ光の透過率を制御した。光導波路は、ク
ラッドを形成した後、コアにポリメチルメタクリレート
(PMMA)を用い、パターニングを行い、上層にクラッド層
を形成した。コアのサイズは50×50μmとした。この導
波路は、モジュール形成後、図示していない光ファイバ
と光結合し、長距離通信システムをなしている。光導波
路として、PMMAの他に、ポリイミドやエポキシ樹脂、ポ
リウレタンやポリエチレンなどのポリマー導波路やシリ
コン酸化膜などの無機膜も用いることができる。また、
形成方法もスピンコートやディップコートなどの塗布と
パターニングを組み合わせたり、樹脂モールドや金型加
工によるものなどが用いられる。半導体レーザの光軸と
光導波路の光軸を一致させ、各々の実装基板を固定し、
ミラー面が形成されている実装基板に分岐された光軸に
あわせて受光素子である面入射型フォトダイオードを固
定した。ここでは、InP基板上にバッファ層を設けた上
に光吸収層としてInGaAs層をもつフォトダイオードを用
いた。受光素子の出力をボンディングによってレーザ出
力制御部に電気的に接続し、半導体レーザの出力を制御
した。
を示す。この結果は20℃の場合のものである。実際に
は0℃〜70℃まで10℃ずつ変えて調べたが、結果は
20℃の場合とほとんど同じであったので、ここではこ
のデータのみ示す。
は、通信のmWレベルに対して10μWレベルの光がモニタ
ーされるが、変動のレンジはそれよりも小さいため、レ
ーザ出力の変動を検出し制御するのに十分な光が受光素
子側へ導かれず、半導体レーザの出力に変動が見られ
る。一方、透過率が50%を超える領域では、信号伝送
に比べ、半導体レーザの出力を制御する側のエネルギー
消費が大きく、システムとして効率の悪いものとなっ
た。なお実際のシステムとして使用する場合には透過率
が、2%以上30%以下がシステム設計上好ましい。従っ
て、この様な構成にすることによって、コンパクトなモ
ジュールで、外部の温度変化によらず、レーザ出力を安
定に制御できるため、信頼性の高い光通信システムを構
築できた。また、その場合の半導体レーザからの光出力
を分岐するミラーの光透過率を1%以上50%以下にするこ
とが実用的であることがわかった。
1個でも、また、8、12、16個など送信するデータによっ
て適宜必要な数でかまわない。また、光導波路に光結合
させたが、光ファイバを用いてもよく、遠距離で、大容
量の情報を転送するにはシングルモードファイバが適し
ており、近距離で低コストにするにはプラスチック光フ
ァイバ(POF)が適しており、また両者のバランスの取
れた領域にはマルチモードファイバが適しており、適宜
使用できる。
子の電極とミラーを一体に形成した例を図7に示す。図
1に示す長波長帯面発光型半導体レーザ素子をSi基板上
に図示していない駆動回路およびレーザ出力制御部とと
もに実装した。なお、発振波長は、1.2μmのものを
使用した。一方、実施例1同様モニタ用受光素子として
GaAsP材料を用いたフォトダイオードを用い、その光検
出面のp型電極と反射ミラーかねたミラーを形成する。
1.2μmの光が透過しない厚さ300nmのAu膜を蒸着し、
0.7〜5μm径のランダムな円状の開口を形成し、ミ
ラーの透過率を5%とした。レーザ素子に対して、45
度の角度で固定し、この出力をレーザ出力制御部に電気
的に接続し、半導体レーザ出力のレーザ出力を制御し
た。一方、このミラーを介したレーザ光の光軸とコア径
50μm、クラッド径125μmのマルチモードファイバ
の光軸とを一致させて光学的に接続し、光通信システム
を構築した。この様な構成にすることで、部品点数が少
なくコンパクトなモジュールを形成でき、また、レーザ
出力を安定に制御できるため、信頼性の高い光通信シス
テムを構築できる。
ーかねて一体に形成したが、モニタ用受光素子の表面に
形成し、単にミラーとしての機能しかなく、電極などの
ようにモニタ用受光素子の構成部分をかねなくても良
い。
路端面にミラーを形成した例を図8に示す。図2に示す
長波長帯面発光型半導体レーザアレイ素子をSi基板上に
図示していない駆動回路およびレーザ出力制御部ととも
に実装した。なお、レーザ素子数は、4個で、そのピッ
チは、200μm、発振波長は、1.3μmのものを使用し
た。実施例1同様に、基板上に光導波路を形成した。光
導波路は、クラッドを形成した後、コアにフッ素化ポリ
イミドを用い、パターニングを行い、上層にクラッド層
を形成した。コアのサイズは50×50μmとした。この導
波路は、モジュール形成後、図示していない光ファイバ
と光結合し、長距離通信システムをなしている。光導波
路として、ポリイミドの他に、PMMAやエポキシ樹脂、ポ
リウレタンやポリエチレンなどのポリマー導波路やシリ
コン酸化膜などの無機膜も用いることができる。また、
形成方法もスピンコートやディップコートなどの塗布と
パターニングを組み合わせたり、樹脂モールドや金型加
工によるものなどが用いられる。この導波路をダイヤモ
ンドブレードを用いて、端面を45度に加工し、端面に
Auを蒸着し、ミラーとしての透過率を3%とした。この様
な光導波路と半導体レーザを光軸を一致させて光学的に
結合させ、ミラーによって分岐された光軸上にモニタ用
受光素子を固定し、その出力をレーザ出力制御部に電気
的に接続し、レーザ出力を制御できる光通信システムを
構築した。この様な構成にすることで、部品点数が少な
くコンパクトなモジュールを形成でき、また、レーザ出
力を安定に制御できるため、信頼性の高い光通信システ
ムを構築できる。
タ・ネットワーク、長距離大容量通信の幹線系など光フ
ァイバー通信が期待されているレーザ発振波長が1.1
μm帯〜1.7μm帯の分野において、動作電圧、発振
閾値電流等を低くでき、レーザ素子の発熱も少なく安定
した発振ができる面発光型半導体レーザおよびそれを用
いた通信システムが存在しなかったが、本発明のように
半導体分布ブラッグ反射鏡を工夫することにより、動作
電圧、発振閾値電流等を低くでき、レーザ素子の発熱も
少なく安定した発振ができ、また低コストで実用的な光
通信システムが実現できた。
タし、経時変化や温度変化による光出力の変動を制御す
ることによって、光出力が安定し信頼性の高い光通信シ
ステムが実現できた。
・ネットワーク、長距離大容量通信の幹線系など光ファ
イバー通信が期待されているレーザ発振波長が1.1μ
m帯〜1.7μm帯の分野において、安定して使用でき
る長波長帯面発光半導体レーザおよびそれを用いた通信
システムが存在しなかったが、本発明のように、非発光
再結合防止層を設けてなる面発光型半導体レーザ素子チ
ップとすることにより安定した発振が可能となり、これ
を発光光源とした実用的な光通信システムが実現でき
た。
タし、経時変化や温度変化による光出力の変動を制御す
ることによって、光出力が安定し信頼性の高い光通信シ
ステムが実現できた。
通信システムにおいて、半導体レーザからの光出力を分
岐するミラーの光透過率を1%以上50%以下にすることに
よって、モニタ用受光素子に半導体レーザ光出力を制御
するのに十分な光を分岐しつつ、効率の高い光通信シス
テムを実現できた。
通信システムにおいて、半導体レーザからの光出力を分
岐するミラーを光ファイバまたは光導波路を固定する実
装基板とモノリシックに形成することで、部品点数が少
なくコンパクトな光通信システムを実現できた。
通信システムにおいて、分岐手段を共通的に設けられた
構造としたので、部品点数が少なく、また分岐手段を個
々のレーザ素子あるいは光導波路と一つ一つ行う必要も
なく、アセンブリコストの低減がはかれ、コンパクト低
コスト光通信システムを実現できた。
通信システムにおいて、半導体レーザからの光出力を分
岐するミラーを受光素子の一部とするまたはその表面に
形成することによって、部品点数が少なくコンパクトな
光通信システムを実現できた。
通信システムにおいて、半導体レーザからの光出力を分
岐するミラーを光ファイバまたは光導波路端面に形成す
ることで、光路長が小さく、部品点数が少なくコンパク
トな光通信システムを実現できた。
体レーザの素子部の断面図である。
体レーザの半導体分布ブラッグ反射鏡の構成の部分断面
を示す図である。
体レーザの他の構成の素子部の断面図である
体レーザ素子を形成したウエハ基板ならびにレーザ素子
チップを示す平面図である。
体レーザ素子を用いた光通信システムの半導体レーザと
ミラーおよびモニタ用受光素子の関係を示す模式図であ
る。
体レーザ素子を用いた光通信システムのモニタ用受光素
子の出力を用いて半導体レーザの出力を制御するブロッ
ク図である。
体レーザ素子を用いた光通信システムの半導体レーザと
ミラーおよびモニタ用受光素子の関係を示す模式図であ
る。
体レーザ素子を用いた光通信システムの半導体レーザと
ミラーおよびモニタ用受光素子の関係を示す模式図であ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 レーザチップと該レーザチップから出射
したレーザ光を分岐する分岐手段と、該分岐されたレー
ザ光と光結合している光伝送路としての光ファイバもし
くは光導波路と、分岐された他方のレーザ光をモニタす
る受光素子とを含む光通信システムにおいて、前記レー
ザチップは発振波長が1.1μm〜1.7μmであり、
光を発生する活性層を、主たる元素がGa、In、N、
Asからなる層、もしくはGa、In、Asよりなる層
とし、レーザ光を得るために前記活性層の上部および下
部に設けられた反射鏡を含んだ共振器構造を有する面発
光型半導体レーザ素子チップであって、前記反射鏡はそ
れを構成する材料層の屈折率が小/大と周期的に変化し
入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ
反射鏡であるとともに、前記屈折率が小の材料層はAl
xGa1-xAs(0<x≦1)とし、前記屈折率が大の材
料層はAlyGa1-yAs(0≦y<x≦1)とした反射
鏡であり、かつ前記屈折率が小と大の材料層の間に該屈
折率が小と大の間の値をとる材料層AlzGa1-zAs
(0≦y<z<x≦1)を設けてなる面発光型半導体レ
ーザ素子チップを発光光源とした光通信システムであっ
て、前記モニタ用受光素子の出力を用いて、半導体レー
ザの光出力を制御することを特徴とする光通信システ
ム。 - 【請求項2】 レーザチップと該レーザチップから出射
したレーザ光を分岐する分岐手段と、該分岐されたレー
ザ光と光結合している光伝送路としての光ファイバもし
くは光導波路と、分岐された他方のレーザ光をモニタす
る受光素子とを含む光通信システムにおいて、前記レー
ザチップは発振波長が1.1μm〜1.7μmであり、
光を発生する活性層を、主たる元素がGa、In、N、
Asからなる層、もしくはGa、In、Asよりなる層
とし、レーザ光を得るために前記活性層の上部および下
部に設けられた反射鏡を含んだ共振器構造を有する面発
光型半導体レーザ素子チップであって、前記反射鏡はそ
れを構成する材料の屈折率が小/大と周期的に変化し入
射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反
射鏡であるとともに、前記屈折率が小の材料はAlxG
a1-xAs(0<x≦1)とし、前記屈折率が大の材料
はAlyGa1-yAs(0≦y<x≦1)とした反射鏡で
あり、前記活性層と前記反射鏡の間にGaInPもしく
はGaInPAsよりなる非発光再結合防止層を設けて
なる面発光型半導体レーザ素子チップを発光光源とし光
通信システムであって、前記モニタ用受光素子の出力を
用いて、半導体レーザの光出力を制御することを特徴と
する光通信システム。 - 【請求項3】 前記半導体レーザからの光出力を分岐す
る分岐手段において、使用波長帯での光透過率を1%以
上50%以下にすることを特徴とする請求項1または2記
載の光通信システム。 - 【請求項4】 前記分岐手段は光ファイバまたは光導波
路を固定する実装基板の一部をなすことを特徴とする請
求項1または2記載の光通信システム。 - 【請求項5】 前記半導体レーザは、独立した複数の発
光素子よりなり、それに対応して、光ファイバもしくは
光導波路およびモニタ用受光素子も独立して複数あると
ともに、前記分岐手段はそれらに共通的に設けられた構
造である分岐手段であることを特徴とする請求項1から
4のいずれか1項に記載の光通信システム。 - 【請求項6】 前記分岐手段は受光素子の一部であるま
たは表面に形成されていることを特徴とする請求項1か
ら3のいずれか1項に記載の光通信システム。 - 【請求項7】 前記分岐手段は光ファイバまたは導波路
の端面に形成されていることを特徴とする請求項1から
3のいずれか1項に記載の光通信システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001051265A JP2002252418A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 光通信システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001051265A JP2002252418A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 光通信システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002252418A true JP2002252418A (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=18912084
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001051265A Pending JP2002252418A (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 光通信システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002252418A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005037533A (ja) * | 2003-07-17 | 2005-02-10 | Hitachi Cable Ltd | パラレル光トランシーバ |
US7228018B2 (en) | 2002-10-01 | 2007-06-05 | Seiko Epson Corporation | Optical interconnection circuit, manufacturing method thereof, electro-optical device and electronic equipment |
JP2007158092A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Sony Corp | レーザ発光装置およびレーザ駆動方法 |
JP2012093450A (ja) * | 2010-10-25 | 2012-05-17 | Panasonic Corp | 光モジュール |
CN106796331A (zh) * | 2015-09-07 | 2017-05-31 | 深圳市亚派光电器件有限公司 | 多通道透镜结构 |
WO2023190277A1 (ja) * | 2022-04-01 | 2023-10-05 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 光検出装置 |
-
2001
- 2001-02-26 JP JP2001051265A patent/JP2002252418A/ja active Pending
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