JP2002252341A - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置

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JP2002252341A
JP2002252341A JP2001047605A JP2001047605A JP2002252341A JP 2002252341 A JP2002252341 A JP 2002252341A JP 2001047605 A JP2001047605 A JP 2001047605A JP 2001047605 A JP2001047605 A JP 2001047605A JP 2002252341 A JP2002252341 A JP 2002252341A
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conductive light
light
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JP2001047605A
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Ryuji Kondo
隆二 近藤
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Fujifilm Microdevices Co Ltd
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Fujifilm Microdevices Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 垂直電荷転送チャネル等の非受光部への遮光
性を維持しつつ、導電性遮光膜と被遮光部、特に電荷転
送電極との間に形成される寄生容量を低減できる固体撮
像装置を提供する。 【解決手段】 基板11と、基板の一表面側に行列状に
形成され受光面を有する多数個の光電変換素子18と、
一表面側に形成され、受光面を開口するとともに、受光
面以外の領域に形成されている非受光面を覆い、かつ、
非受光面の一部に開口部を有する第1の導電性遮光膜3
1aと、開口部の上方から開口部を覆う第2の導電性遮
光膜31bと、を含む導電性遮光膜とを有する固体撮像
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像装置に関
するものであり、特に基板上に形成された多数個の光電
変換素子を有する固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、CCD固体撮像装置において
は、半導体基板上に光電変換素子(フォトダイオード)
が行列状に形成されている。光電変換素子に蓄積された
電荷を転送するための垂直電荷転送路が一列の光電変換
素子に対して1本ずつ形成されている。
【0003】図10(A)および図10(B)は、一般
的な固体撮像装置の構造を示す図であり、図10(A)
は平面図、図10(B)は図10(A)のA−A'線に
沿う断面図である。
【0004】図10(A)および図10(B)に示すよ
うに、n型半導体基板101上に、p型半導体層103
が形成されている。p型半導体層103に、n型半導体
層105およびn型半導体層107が形成されている。
n型半導体層105とp型半導体層103とによりp−
n接合を有する光電変換素子(フォトダイオード)10
8が形成される。n型半導体層107は、光電変換素子
108に蓄積されている電荷を転送するための垂直電荷
転送チャネルを形成する。垂直電荷転送チャネル上に、
第1の絶縁膜110を介して1層目の多結晶シリコンに
より形成された第1の電荷転送電極115aが形成され
ている。
【0005】図10(B)には示されていないが、同様
に2層目の多結晶シリコンにより第2の電荷転送電極1
15b(図10(A))が形成されている。第1の電荷
転送電極115aと第2の電荷転送電極115bとが垂
直方向に交互に形成され、垂直電荷転送チャネルととも
に、垂直電荷転送路を形成している。垂直電荷転送路
は、光電変換素子108に蓄積されている電荷を転送す
る。
【0006】第1および第2の電荷転送電極115a、
115bを覆って半導体基板上に第1の層間絶縁膜11
1が形成されている。第1の層間絶縁膜111の上に、
個々の光電変換素子108の受光面に開口部121aを
有する導電性遮光膜121が形成されている。導電性遮
光膜121は、垂直電荷転送路107などの非受光面上
を覆う。
【0007】絶縁膜111および遮光膜121を覆うよ
うに第2の層間絶縁膜(平坦化膜)117が形成されて
いる。平坦化膜117の上にカラーフィルタ125およ
びマイクロレンズ131が形成されている。
【0008】マイクロレンズ131により集光された光
は、開口部121aを通り光電変換素子108内に入射
する。導電性遮光膜121は、光電変換素子以外の領域
における入射光の影響を低減する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図10(B)に示すよ
うに、導電性遮光膜121とその下の半導体基板101
表面との間隔t1および導電性遮光膜121と電荷転送
電極115との間の間隔t2とは、いずれも、第1の層
間絶縁膜111の厚さにより決められる。すなわち、ほ
ぼ、t1=t2の関係が成り立つ。
【0010】ところで、垂直電荷転送路チャネルなどの
非受光面を遮光するという観点からみれば、t1をなる
べく小さくすれば光は入りにくくなる。ところが、t1
を小さくしすぎると導電性遮光膜121と電荷転送電極
115との間に形成される寄生容量が増大してしまう。
t2もt1と同時に小さくなるためである。
【0011】本発明は、垂直電荷転送チャネル等の非受
光部への遮光性を維持しつつ、導電性遮光膜と被遮光
部、特に電荷転送電極との間に形成される寄生容量を低
減できる固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点によれ
ば、基板と、該基板の一表面に行列状に形成され、受光
面を有する多数個の光電変換素子と、前記一表面上に形
成され、前記受光面上を開口するとともに、前記受光面
以外の非受光面を覆い、かつ、前記非受光面の一部に開
口部を有する第1の導電性遮光膜と、前記開口部の上方
から前記開口部を覆う第2の導電性遮光膜と、を含む導
電性遮光膜とを有する固体撮像装置が提供される。
【0013】第1の導電性遮光膜は下層に形成され受光
面を開口するとともに、非受光面の一部に開口部を有す
る。第2の導電性遮光膜は、第1の導電性遮光膜上にお
いて開口部を覆うように形成される。第1の導電性遮光
膜の位置により遮光性を向上させ、第2の導電性遮光膜
の位置により寄生容量を低減することができる。
【0014】本発明の他の観点によれば、基板と、該基
板の一表面に行列状に形成され受光面を有する多数個の
光電変換素子と、前記一表面に形成され、前記受光面を
開口するとともに、前記受光面以外の非受光面を覆い、
かつ、前記非受光面の一部に開口部を有する第1の導電
性遮光膜と、前記開口部の上方の領域又は下方の領域の
うち少なくともいずれか一方を含む領域に形成された第
2の導電性遮光膜と、を含む導電性遮光膜と、前記開口
を囲む電流ループを多数形成するように前記第1導電性
遮光膜と前記第2の導電性遮光膜とを列方向又は行方向
に直列に接続する接続プラグを有する固体撮像装置が提
供される。
【0015】上記の固体撮像装置によれば、前期電流ル
ープを形成する導電性遮光膜に電流を流すことにより、
光電変換素子に垂直な方向に磁場を形成できる。この磁
場により、各光電変換素子内に蓄積された電子を光電変
換素子内に閉じ込めておくことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1から図3までを参照し
て、本発明の第1の実施の形態による固体撮像装置につ
いて説明する。
【0017】図1は、デジタルスチルカメラなどの撮像
装置Xの機能ブロック図である。図1に示すように、撮
像装置Xは、固体撮像装置1と、駆動信号発生装置3
と、出力信号処理装置5と、記憶装置7と、表示装置9
とを備えている。
【0018】駆動信号発生装置3は、固体撮像装置1を
駆動するための駆動信号を発生する。駆動信号として
は、例えば、固体撮像装置1内の水平CCD駆動信号、
垂直CCD駆動信号、出力アンプ駆動信号などの信号を
発生することができる。出力信号処理装置5は、固体撮
像装置1からの出力信号を処理する装置である。出力信
号処理装置5からの出力信号は、記憶カードなどの記憶
装置7に記憶されるとともに、液晶表示装置などの表示
装置9に表示させることもできる。
【0019】図2は、固体撮像装置の概略的な平面図で
ある。固体撮像装置1は、行列状に配置された多数の光
電変換素子(フォトダイオード)18と、垂直電荷転送
チャネル17と、垂直電荷転送チャネル17内の電荷を
転送するための電極に電圧を印加するための水平駆動部
12と、水平電荷転送チャネル14と、出力アンプ16
とを含む。
【0020】垂直電荷転送チャネル17は、列方向に並
ぶ光電変換素子18に近接し、1の光電変換素子列に対
して1本ずつ設けられている。垂直電荷転送チャネル1
7と光電変換素子18との間に、光電変換素子18内に
蓄積されている電荷を読み出すための読み出しゲート1
9が設けられている。水平駆動部12は、垂直電荷転送
チャネル17内の電荷を転送するための駆動信号を発生
する。水平電荷転送チャネル14は、垂直電荷転送チャ
ネル17から転送されてきた電荷を出力アンプ16の方
向に転送する。出力アンプ16は、水平電荷転送チャネ
ル内を転送されてきた電荷の信号を増幅して出力信号処
理装置5(図1)に出力する。
【0021】図3(A)は、図2のうち光電変換素子1
8を含む部分を拡大して示した平面図である。図3
(B)は、図3(A)のIIIb−IIIb'線に沿う
断面図である。
【0022】図3(A)および図3(B)に示すよう
に、n型シリコン半導体基板11上に、p型半導体層1
3が形成されている。p型半導体層13に、n型半導体
層15およびn型半導体層17が形成されている。n型
半導体層15の上面に受光面が、n型半導体層17の上
面を含む領域に非受光面が形成される。n型半導体層1
5とp型半導体層13とによりp−n接合を有する光電
変換素子18が形成される。n型半導体層は、光電変換
素子18に蓄積されている電荷を転送するための垂直電
荷転送チャネル17を形成する。
【0023】垂直電荷転送チャネル17上に、例えば酸
化シリコンにより形成された第1の絶縁膜20を介して
1層目の多結晶シリコン(1ポリ)により第1の電荷転
送電極25aが形成されている。図3(B)には示され
ていないが、同様に2層目の多結晶シリコン(2ポリ)
により第2の電荷転送電極25b(図3(A))が形成
されている。第1の電荷転送電極25aと第2の電荷転
送電極25bとが垂直電荷転送チャネル17に沿って垂
直方向に交互に形成され、垂直電荷転送チャネル17と
ともに、垂直電荷転送路を形成している。垂直電荷転送
路は、光電変換素子18に蓄積されている電荷を転送す
る。
【0024】第1および第2の電荷転送電極25a、2
5bを覆って半導体基板11上に、例えば酸化シリコン
により第1の層間絶縁膜21が形成されている。第1の
層間絶縁膜21の上に、個々の光電変換素子18の受光
面に開口32aを有する第1の導電性遮光膜31aが形
成されている。第1の導電性遮光膜31aは、例えばタ
ングステン膜(W膜)により形成され、第1の電荷転送
電極25a又は第2の電荷転送電極25b(図3
(A))の上方に開口部31cを有している。開口部3
1cは、垂直電荷転送チャネル17aに沿って形成され
ており、例えば、第1の電荷転送電極25a又は第2の
電荷転送電極25bの幅と同程度の幅を有している。
【0025】第1の層間絶縁膜21上に、第1の導電性
遮光膜31aを覆って、例えば酸化シリコンにより第2
の層間絶縁膜27が形成されている。第2の層間絶縁膜
27上に、開口部31cを覆うように、例えばアルミニ
ウム層により第2の導電性遮光膜31bが形成されてい
る。第2の導電性遮光膜31bは、垂直電荷転送チャネ
ル17aに沿って形成されており、好ましくは、開口部
31cよりも少し広い領域上に形成される。尚、第1の
導電性遮光膜31aと第2の導電性遮光膜31bとは、
例えば、いずれかの箇所においてプラグ電極などにより
接続されていても良い。加えて、第1及び第2の導電性
遮光膜31a及び31bは、接地電位に落とされている
のが好ましい。
【0026】第2の層間絶縁膜27上に、第2の導電性
遮光膜31bを覆うように第3の層間絶縁膜(平坦化
膜)37が例えばPSG膜により形成されている。平坦
化膜37の上にカラーフィルタ45およびマイクロレン
ズ51が例えばフォトレジスト膜により形成されてい
る。マイクロレンズ51により集光された光は、光電変
換素子18上の開口部32aを通り光電変換素子18内
に入射する。
【0027】第1の導電性遮光膜31aと第2の導電性
遮光膜31bとにより、垂直電荷転送チャネル17aを
含む非受光面を遮光する導電性遮光膜31を形成し、光
電変換素子以外の領域における入射光の影響を低減す
る。
【0028】第1の導電性遮光膜31aとその下の半導
体基板11表面との間隔t3は、第1の層間絶縁膜21
の厚さt3により決められる。一方、第2の導電性遮光
膜31bと電荷転送電極25aとの間の間隔t4は、第
1の層間絶縁膜21の厚さt3と第2の層間絶縁膜27
の厚さt5との和になる。すなわち、t3<t4の関係
が成り立つ。第1の層間絶縁膜21の厚さt3と第2の
層間絶縁膜27の厚さt5とを、プロセスで許容される
範囲内において調整すれば、t3とt4との関係を任意
に設定することができる。
【0029】上記の固体撮像装置においては、垂直電荷
転送チャネルなどの被遮光部を遮光するという観点か
ら、光が入らないようにt3をなるべく小さくするとと
もに、t4を厚くすることができ、導電性遮光膜31と
電荷転送電極25との間に形成される寄生容量の増大を
防止できる。
【0030】本実施の形態による固体撮像装置において
は、第1の導電性遮光膜31aをタングステン膜によ
り、第2の導電性遮光膜を第1の導電性遮光膜31aと
は異なるアルミニウム膜により形成している。タングス
テン膜は、光の反射率が低く、フレアの影響が少ないの
で、t3のギャップを有する部分における遮光という意
味では好ましい。一方、アルミニウム膜は電気抵抗が低
い。後述するように、導電性遮光膜に電流を流す場合に
は、アルミニウム膜の存在により電気抵抗を大幅に低減
することができる。もちろん、第1および第2の導電性
遮光膜を同じ材料で形成しても良い。
【0031】尚、上記の実施の形態においては、導電性
遮光膜を、第1及び第2の2種類の導電性遮光膜により
形成したが、もちろん3種類以上の導電性遮光膜により
形成しても良い。
【0032】例えば、図7、図8又は図9(A)に示す
構造を有する固体撮像装置においては、行方向に隣接す
る画素(例えば、図7の画素P51と画素P52又は画
素P53と画素P54)において、隣接する第1の導電
性遮光膜(例えば図7では、画素P51の第1の導電性
遮光膜31aと画素P52の第1の導電性遮光膜31a
と)が列方向に近接して形成されている。導電性遮光膜
を第1及び第2の2層で形成する場合には、画素P51
の第1の導電性遮光膜31aと画素P52の第1の導電
性遮光膜31aとが同じレベル(層間絶縁膜)上に形成
することになる。
【0033】これに対して、画素P51の導電性遮光膜
31aと画素P52の導電性遮光膜31aとを異なるレ
ベル(例えば、画素P51の導電性遮光膜31aを第1
層目に形成し、画素P52の導電性遮光膜31aを第2
層目に形成する)にするとすれば、これらの2層の導電
性遮光膜を空間的に分離し、上から見た場合に一部重な
るように形成することもできる。このようにすれば、画
素P51と画素P52の間のスペースを短縮または一部
重複させることも可能となり、画素の高密度化が可能と
なる。尚、このような場合には、第2導電性遮光膜31
bは、3層目に形成することができる。
【0034】また、上記の実施の形態においては、CC
D固体撮像装置を例にして説明したが、MOS型固体撮
像装置においても、非受光面に遮光膜を設けて入射光の
影響を低減することができる。非受光面には、例えばC
MOSトランジスタなどが設けられており、CMOSト
ランジスタ間には配線が設けられている。このような配
線上又はCMOSトランジスタ上に前記受光エリアに開
口部を有した遮光膜を設ける場合にも、2層以上の遮光
膜により形成すると良い。1層目の導電性遮光膜は、受
光エリアに開口部を有しており、2層目の導電性遮光膜
は、1層目の遮光膜と重なる部分を有するとともに、上
記のCMOSトランジスタや配線上に形成する。遮光性
を向上させつつCMOSトランジスタ又は配線と導電性
遮光膜との間に形成される寄生容量を低減することがで
きる。
【0035】次に、本発明の第2の実施の形態による固
体撮像装置について図4から図8までを参照して説明す
る。
【0036】まず、本実施の形態による固体撮像装置の
動作原理について図4(A)から図4(D)までを参照
して説明する。
【0037】図4(A)は、固体撮像装置の受光面およ
びその周辺部の構造を簡略化して示す斜視図である。図
4(B)は、図4(A)のIVb−IVb'線に沿う断
面図である。図4(C)および図4(D)は、図4
(A)及び図4(B)に示す構造を真上からみた平面図
である。
【0038】図4(A)及び図4(B)に示すように、
半導体基板11にp型半導体層13とn型半導体層15
とにより形成されるp−n接合を有する光電変換素子1
8が形成されている。半導体基板11上に、絶縁膜21
が形成されている。絶縁膜21の上に、光電変換素子1
8の受光面に開口部32aを有する導電性遮光膜31が
形成されている。
【0039】導電性遮光膜31は、開口部32aに沿っ
て開口部の周りを囲むとともに、交差部Cにおいて、絶
縁膜を介してある所定距離だけ隔てて上下に重なる"ら
せん"状に形成されている。導電性遮光膜31に電流I
を流すと、らせん構造によって受光面の開口32aの外
周に沿って電流ループが形成される。この電流ループに
電流が流されている間は、図4(A)および図4(B)
に示されるように、光電変換素子18内において、基板
表面に垂直な法線方向に強さHの磁場が形成される。こ
の磁場の影響により、光電変換素子18内に蓄積される
電荷(電子)は、ローレンツ力を受ける。
【0040】図4(C)は導電性遮光膜31に電流を流
していない場合(磁場が発生していない場合)の電荷
(電子)の動きを模式的に示した図であり、図4(D)
は、導電性遮光膜に電流を流した場合の電荷(電子)の
動きを模式的に示した図である。
【0041】図4(C)に示すように、導電性遮光膜に
電流を流していない場合には、電荷は、濃度勾配に従っ
て拡散するか、或いは電界が存在する場合には、その電
界に従って動くことになる。図に示すように、電荷の動
きは決められていないため、場合によっては光電変換素
子内から外部に(例えば垂直電荷転送チャネルに向け
て)漏れる場合もある。
【0042】一方、導電性遮光膜に電流を流した場合に
は、図4(D)に示すように、電流の流れに沿って(導
電性遮光膜に沿って)動く電荷は、光電変換素子内に留
まらせる方向に外力(いわゆるピンチ作用)を受けるた
め、光電変換素子内から外部に(例えば垂直電荷転送チ
ャネルに向けて)漏れる可能性が低減する。
【0043】従って、導電性遮光膜に電流を流すと、ス
ミアの影響を低減することができるとともに、光電変換
素子の感度が向上する。
【0044】尚、現状の固体撮像装置において、上記の
構造を形成した場合には、例えば数mA程度の電流を流
せば、上記のような電子の閉じ込め効果を得ることがで
きる。
【0045】以下、上記の原理に基づく固体撮像装置に
関し、図5から図9までを参照して、第1から第6まで
の各実施例として説明する。
【0046】(第1実施例)図5(A)から図5(C)
までを参照して、第1実施例について説明する。図5
(A)は、導電性遮光膜の基本構成を示す平面図であ
る。図5(B)は、図5(A)のVb−Vb'断面図で
あり、図5(C)は、図5(A)に対応するより詳細な
平面構造を示す図である。
【0047】図5(A)に示す平面図には、4つの光電
変換素子を含む4つの画素P31からP34までが示さ
れている。第1の画素P31においては、光電変換素子
の周りをほぼ一周する第1の導電性遮光膜31aが形成
されており、電流ループを形成している。第1の画素P
31の左上隅に形成されている接続点51aにおいて第
1の導電性遮光膜31aと第2の導電性遮光膜31bと
が接続されている。
【0048】第1の画素P31と列方向に隣接して第2
の画素P32が形成されている。第2の導電性遮光膜3
1bが、接続点51aから列方向下方に延びて第2の画
素P32の周りを約3/4周する。第2の画素の接続点
左上隅に形成されている接続点51bにおいて第2の導
電性遮光膜31bと第1の導電性遮光膜51aとが接続
されている。第1の導電性遮光膜31aは、接続点51
bからさらに列方向下方に向けて延びている。これら第
1及び第2の導電性遮光膜31a及び31bは第2の画
素P32の周りを約1と1/4周することになる。
【0049】電流は、第1の導電性遮光膜31aの一端
にトランジスタを介して接続された電源Vsと、他端の
接地点(GND)との間に流れる。電源は、例えば、垂
直駆動部の電源を利用すれば良い。
【0050】第1の画素P31の右隣に存在する第3の
画素P33においては、第2の導電性遮光膜31bが第
3の画素P33の周りを約3/4周する。第3の画素P
33の左上隅に形成されている接続点51cにおいて第
2の導電性遮光膜31bと第1の導電性遮光膜31aと
が接続されている。第1の導電性遮光膜31aは、接続
点51cからさらに列方向下方に向けて延びている。第
3の画素の列方向の下方に、第4の画素P34が形成さ
れている。接続点51cから下方に延びた第1の導電性
遮光膜31aは、第4の画素P34の上辺において右側
にターンし、第4の画素の周りをほぼ一周する。第4の
画素P34の左上隅の接続点51dにおいて、第1の導
電性遮光膜31aと第2の導電性遮光膜31bとが接続
されている。第2の導電性遮光膜31bは、さらに列方
向下方に延びる。これら第1及び第2の導電性遮光膜3
1a及び31bは第4の画素P34の周りを約1と1/
4周することになる。
【0051】上記の構造においては、電流ループに流れ
る電流の回転方向は、列方向および行方向に関して隣接
する画素に対して、逆方向周りになっている。隣り合う
画素では、磁力線の向きが反対方向になる。隣接する画
素間において互いに近接している遮光性導電膜(配線)
に流れる電流の向きが常に同じ方向になる。
【0052】固体撮像装置において通常用いられる色配
列であるベイア配列を用いた場合には、画素P31とP
34とがG(緑色)となり、P32はB(青色)、P3
3はR(赤色)となる。同色のGが逆方向になるため、
例えば電流の向きによりスミア量が多少変動したとして
も、Gに関してはキャンセルされるため、実際の画像に
与える影響を低減することができる。
【0053】図5(B)は、具体的な固体撮像装置の平
面図であり、図5(C)は図5(B)のVb−Vb'断
面図である。
【0054】図5(B)及び図5(C)に示す構造は、
図3(A)及び図3(B)に示す構造とほぼ同様であ
る。但し、行方向に隣接する画素P31と画素P33と
の導電性遮光膜の構造が異なっている。
【0055】すなわち、図5(B)、(C)に示す構造
では、隣接する画素P31とP33とで、第1の導電性
遮光膜31aと第2の導電性遮光膜31bとの形状が異
なっている。図5(A)に示すように、本実施例による
固体撮像装置では、隣接する画素において電流の流れる
方向を逆にした。従って、画素P31では、光電変換素
子18の開口部32aの形状を規定するのは第1の導電
性遮光膜31aであるのに対して、画素P33では、光
電変換素子18の開口部32aの形状を規定するのは第
1の導電性遮光膜31aよりも上層の第2の導電性遮光
膜31bである。
【0056】この構造において、第1及び第2の導電性
遮光膜31a、31bは、共にタングステン(W)膜を
用いた。特に、開口部32aを画定する導電性遮光膜で
ある第2の導電性遮光膜31bは、フレアを防止するた
めに反射率の低いタングステン膜を用いるのが好まし
い。
【0057】尚、第1の導電性遮光膜31aと第2の導
電性遮光膜31bとで異なる材料を用いても良い。例え
ば、第2の導電性遮光膜31bをタングステン膜により
形成し、第1の導電性遮光膜31aをタングステンのケ
イ化物(WSi)により形成しても良い。その他の金属
膜、半導体膜、合金膜やこれらの多層膜により形成して
も良い。
【0058】図5(C)に示す右側の遮光膜の構造は、
第1の導電性遮光膜31aの開口の下方に、この開口を
下から塞ぐように第2の導電性遮光膜31bが形成され
ている。
【0059】尚、図5(C)に示す構造では、第1の実
施の形態による固体撮像装置と異なり、第2の導電性遮
光膜と第1の電荷転送電極25aとの間の絶縁膜の厚さ
は薄く、寄生容量を低減することはできない。
【0060】尚、以下に説明する各実施例による固体撮
像装置においても、列方向に隣接する画素同士、行方向
に隣接する画素同士は、電流の流れる向きが逆になって
いる。
【0061】(第2実施例)図6を参照して、第2実施
例について説明する。図6は、導電性遮光膜の基本構成
を示す平面図であり、図5(A)に対応する図である。
【0062】図6に示す平面図には、4つの光電変換素
子を含む4つの画素P41からP44までが示されてい
る。第1の画素P41においては、光電変換素子の周り
をほぼ一周する第2の導電性遮光膜31bが形成されて
おり、電流ループを形成している。第1の画素P41の
左上隅に形成されている接続点61aにおいて第2の導
電性遮光膜31bと第1の導電性遮光膜31aとが接続
されている。
【0063】第1の画素P41と列方向に隣接して第2
の画素P42が形成されている。第1の導電性遮光膜3
1aが、接続点61aから列方向下方に延びて第2の画
素P42の周りを約1周する。第2の画素P42の左上
隅に形成されている接続点61bにおいて第1の導電性
遮光膜31aと第2の導電性遮光膜31bとが接続され
ている。第2の導電性遮光膜31bは、接続点61bか
らさらに列方向下方に向けて延びている。
【0064】第1の画素P41の右隣に存在する第3の
画素P43においては、第2の導電性遮光膜31bが第
3の画素P43の周りを約3/4周する。第3の画素P
43の左上隅に形成されている接続点61cにおいて第
2の導電性遮光膜31bと第1の導電性遮光膜31aと
が接続されている。第1の導電性遮光膜31aは、接続
点61cからさらに列方向下方に向けて延びている。こ
れら第1及び第2の導電性遮光膜31a及び31bは第
2の画素P32の周りを約1と1/4周することにな
る。
【0065】第3の画素P43の列方向の下方に、第4
の画素P44が形成されている。接続点61cから下方
に延びた第1の導電性遮光膜31aは、第4の画素P4
4の上辺において右側にターンし、第4の画素P44の
周りをほぼ一周する。第4の画素P44の左上隅の接続
点61dにおいて、第1の導電性遮光膜31aと第2の
導電性遮光膜31bとが接続されている。第2の導電性
遮光膜31bは、さらに列方向下方に延びる。
【0066】上記の構造では、各列の導電性遮光膜の構
造が同じである。従って、電流ループに流れる電流の回
転方向を行方向に隣接する画素において逆方向にするた
めに、隣接する列ごとに電流を流す方向を変えている。
例えば、図に示すように、電源を取り付ける場所を列ご
とに上下させればよい。
【0067】このようにすれば、固体撮像装置において
通常用いられる色配列であるベイア配列を用いた場合に
は、画素P41とP44とがG(緑色)となり、P42
はB(青色)、P43はR(赤色)となる。同色のGは
同方向に電流が流れる。
【0068】図6の構造では、G画素に関して、2つの
G画素の周囲を流れる電流の方向が同じになっている。
G画素の視感度は高い。従って、2つのG画素の電流の
流れる方向を同じにすると、換言すれば層構造や形状な
どを同じにしておけば、スミアに対する影響などを含む
固体撮像装置の種々の特性が揃うという利点がある。
【0069】本実施例による固体撮像装置においては、
第1の導電性遮光膜31aと第2の導電性遮光膜31b
との配置が、行方向に全て同じで良いので、形成するパ
ターンは図5(A)に示す構造と比べて単純になる。
【0070】(第3実施例)図7に、第3実施例による
固体撮像装置の構造を示す。4つの光電変換素子を含む
4つの画素P51からP54までが示されている。第1
の画素P51においては、その左上隅に形成されている
接続点71aにおいて第2の導電性遮光膜31bと第1
の導電性遮光膜31aとが接続されている。第1の導電
性遮光膜31aは、光電変換素子の周りをほぼ一周し、
電流ループを形成している。第1の画素P51の左上隅
には、接続点71bも形成されており、接続点71bに
おいて第1の導電性遮光膜31aと第2の導電性遮光膜
31bとが接続されている。
【0071】第1の画素P51と列方向に隣接して第2
の画素P52が形成されている。第2の導電性遮光膜3
1bが、接続点71bから列方向下方に延びている。第
2の画素P52の左上隅には、接続点71cが形成され
ており、接続点71cにおいて、第2の導電性遮光膜3
1bと第1の導電性遮光膜31aとが接続されている。
第1の導電性遮光膜31aは第2の画素P52の周りを
ほぼ一周している。第2の画素P52の左上隅には、接
続点71dも形成されており、接続点71dにおいて第
1の導電性遮光膜31aと第2の導電性遮光膜31bと
が接続されている。第2の導電性遮光膜31bは、列方
向下方に延びている。
【0072】第1の画素P51の右隣に存在する第3の
画素P53においては、第2の導電性遮光膜31bが第
3の画素P53の周りを約1/4周する。第3の画素P
53の左下隅に形成されている接続点71eにおいて第
2の導電性遮光膜31bと第1の導電性遮光膜31aと
が接続されている。第1の導電性遮光膜31aは、接続
点71cから延びて第3の画素P53の周りをほぼ3/
4周し、次いで、列方向下方に延びている。第3の画素
P53の列方向の下方に、第4の画素P54が形成され
ている。電源は、いずれも上側に形成されている。これ
ら第1及び第2の導電性遮光膜31a及び31bは第3
の画素P53の周りを約1と1/4周することになる。
【0073】第1の導電性遮光膜31aは、第4の画素
P54をほぼ3/4周しており、第4の画素P54の左
上隅に形成されている接続点71fにおいて、第2の導
電性遮光膜31bと接続している。第2の導電性遮光膜
31bは、さらに列方向下方に延びる。これら第1及び
第2の導電性遮光膜31a及び31bは第4の画素P5
4の周りを約1と1/4周することになる。
【0074】本実施例による固体撮像装置においては、
画素を回る遮光膜中を流れる電流の向きが列ごとに同じ
方向である。磁力線の方向も1列の画素中では同じにな
る。
【0075】1つの画素に対して、第1又は第2の導電
性遮光膜のいずれか一方のみでも電流ループを形成でき
るので、導電性遮光膜のパターンを比較的単純にでき
る。 (第4実施例)図8に、第4実施例による固体撮像装置
の構造を示す。4つの光電変素子を含む4つの画素P6
1からP64までが示されている。第1の画素P61に
おいては、第2の導電性遮光膜31bがほぼ3/4周す
る。第1の画素P61の右上隅に形成されている接続点
81aにおいて第2の導電性遮光膜31bと第1の導電
性遮光膜31aとが接続されている。第1の導電性遮光
膜31aは、画素P61の周りをほぼ3/4周し、電流
ループを形成する。これら第1及び第2の導電性遮光膜
31a及び31bは第1の画素P61の周りを約1と1
/4周することになる。
【0076】第1の画素P61と列方向に隣接して第2
の画素P62が形成されている。第1の導電性遮光膜3
1aは、列方向に延びて第2の画素P62の周りをほぼ
半周する。第2の画素P62の右下隅に接続点81bが
形成されており、接続点81bにおいて、第1の導電性
遮光膜31aは第2の導電性遮光膜31bと接続する。
第2の導電性遮光膜31bは、第2の画素P62の周り
をほぼ3/4周した後、列方向下方に延びる。これら第
1及び第2の導電性遮光膜31a及び31bは第2の画
素P62の周りを約1と1/4周することになる。
【0077】第1の画素P61の右隣に存在する第3の
画素P63においては、第1の導電性遮光膜31aが第
3の画素P53の周りを約半周する。第3の画素P63
の右下隅に形成されている接続点81cにおいて第1の
導電性遮光膜31aと第2の導電性遮光膜31bとが接
続されている。第2の導電性遮光膜31bは、接続点8
1cから延びて第3の画素P63の周りをほぼ3/4周
し、次いで、列方向下方に延びている。第3の画素P6
3の列方向の下方に、第4の画素P64が形成されてい
る。これら第1及び第2の導電性遮光膜31a及び31
bは第3の画素P63の周りを約1と1/4周すること
になる。
【0078】第2の導電性遮光膜31bは、第4の画素
P64をほぼ3/4周しており、第4の画素P64の右
上隅に形成されている接続点81dにおいて、第1の導
電性遮光膜31aと接続している。第1の導電性遮光膜
31aは、さらに列方向下方に延びる。電源は、列ごと
に上下反対方向に設ける。これら第1及び第2の導電性
遮光膜31a及び31bは第4の画素P64の周りを約
1と1/4周することになる。
【0079】本実施例による固体撮像装置においては、
第3実施例による固体撮像装置と同様に、画素を回る遮
光膜中を流れる電流の向きが列ごとに同じ方向である。
磁力線の方向も1列の画素中では同じになる。
【0080】この構造では、第1又は第2の導電性遮光
膜のいずれかのみで長い距離延びており、かつ接続点の
数も図7に示す構造よりも少ないため、構造が比較的単
純になるという利点がある。
【0081】(第5実施例)図9(A)に、第5実施例
による固体撮像装置の構造を示す。4つの光電変素子を
含む4つの画素P71からP74までが示されている。
第1の画素P71においては、第1の導電性遮光膜31
aがほぼ半周する。第1の画素P71の右下隅に形成さ
れている接続点91aにおいて第1の導電性遮光膜31
aと第2の導電性遮光膜31bとが接続されている。第
2の導電性遮光膜31bは、画素P71の周りをほぼ半
周し、電流ループを形成した後、さらに下方に延びる。
【0082】第1の画素P71と列方向に隣接して第2
の画素P72が形成されている。第2の導電性遮光膜3
1bは、第2の画素P72の周りをほぼ3/4周する。
第2の画素P72の右上隅に接続点91bが形成されて
おり、接続点91bにおいて、第2の導電性遮光膜31
bは第1の導電性遮光膜31aと接続する。第1の導電
性遮光膜31aは、第2の画素P72の周りをほぼ半周
した後、列方向下方に延びる。これら第1及び第2の導
電性遮光膜31a及び31bは第2の画素P72の周り
を約1と1/4周することになる。
【0083】第1の画素P71の右隣に存在する第3の
画素P73においては、第1の導電性遮光膜31aが第
3の画素P73の周りを約半周する。第3の画素P73
の右下隅に形成されている接続点91cにおいて第1の
導電性遮光膜31aと第2の導電性遮光膜31bとが接
続されている。第2の導電性遮光膜31bは、接続点9
1cから延びて第3の画素P73の周りをほぼ3/4周
し、次いで、列方向下方に延びている。これら第1及び
第2の導電性遮光膜31a及び31bは第3の画素P6
2の周りを約1と1/4周することになる。
【0084】第3の画素P73の列方向の下方に、第4
の画素P74が形成されている。第2の導電性遮光膜3
1bは、第4の画素P74をほぼ3/4周しており、第
4の画素P74の右上隅に形成されている接続点91d
において、第1の導電性遮光膜31aと接続している。
第1の導電性遮光膜31aは、第4の画素P74の周り
をほぼ半周し、さらに列方向下方に延びる。電源は、列
ごとに上下反対方向に設ける。これら第1及び第2の導
電性遮光膜31a及び31bは第4の画素P64の周り
を約1と1/4周することになる。
【0085】本実施例による固体撮像装置においては、
第4および第5実施例による固体撮像装置と同様に、各
列を構成する画素の周りを流れる電流の向きを同じにし
ている。
【0086】導電性遮光膜のパターンがいずれの画素列
においても同じである上に、第1又は第2の導電性遮光
膜のいずれかのみで長く延びており、かつ接続点の数も
図7に示す第4実施例による固体撮像装置よりも少ない
ため、構造が簡単になる。 (第6実施例)図9(B)に、第6実施例による固体撮
像装置の構造を示す。4つの光電変素子を含む4つの画
素P81からP84までが示されている。
【0087】第1の画素P81においては、第2の導電
性遮光膜31bが画素の周りをほぼ半周する。第1の画
素P81の右下隅に形成されている接続点95aにおい
て第2の導電性遮光膜31bと第1の導電性遮光膜31
aとが接続されている。第1の導電性遮光膜31bは、
画素P71の周りをほぼ3/4周し、電流ループを形成
する。これら第1及び第2の導電性遮光膜31a及び3
1bは第1の画素P82の周りを約1と1/4周するこ
とになる。
【0088】第1の画素P81と列方向に隣接して第2
の画素P82が形成されている。第1の導電性遮光膜3
1aは、列方向に延びて第2の画素P82の周りをほぼ
1周する。第2の画素P82の右上隅に接続点95bが
形成されており、接続点95bにおいて、第1の導電性
遮光膜31aは第2の導電性遮光膜31bと接続する。
第2の導電性遮光膜31bは、列方向下方に延びる。こ
れら第1及び第2の導電性遮光膜31a及び31bは第
2の画素P82の周りを約1と1/4周することにな
る。
【0089】第1の画素P81の右隣に存在する第3の
画素P83においては、第2の導電性遮光膜31bが第
3の画素P83の周りを約半周する。第3の画素P83
の右下隅に形成されている接続点95cにおいて第2の
導電性遮光膜31bと第1の導電性遮光膜31aとが接
続されている。第1の導電性遮光膜31aは、接続点9
5cから延びて第3の画素P73の周りをほぼ3/4半
周し、次いで、列方向下方に延びている。第3の画素P
83の列方向の下方に、第4の画素P84が形成されて
いる。これら第1及び第2の導電性遮光膜31a及び3
1bは第3の画素P83の周りを約1と1/4周するこ
とになる。
【0090】第1の導電性遮光膜31aは、第4の画素
P84をほぼ1周しており、第4の画素P84の左上隅
に形成されている接続点95dにおいて、第2の導電性
遮光膜31bと接続している。第2の導電性遮光膜31
bは、さらに列方向下方に延びる。これら第1及び第2
の導電性遮光膜31a及び31bは第4の画素P84の
周りを約1と1/4周することになる。
【0091】本実施例による固体撮像装置においては、
第4から第6までの各実施例による固体撮像装置と同様
に、各列を構成する画素の周りを流れる電流の向きを同
じにしている。
【0092】導電性遮光膜のパターンがいずれの画素列
においても同じである上に、第1又は第2の導電性遮光
膜のいずれかのみで長く延びているため、構造が簡単に
なる。
【0093】以上、第2の実施の形態の第1から第6ま
での各実施例による固体撮像装置に関して説明したが、
本実施の形態による固体撮像装置においては、導電性遮
光膜に電流を流すことにより、電子を光電変換素子内に
閉じこめておくことができる。 従って、光電変換素子
の感度が向上する。加えて、第1の実施の形態による固
体撮像装置と同様に、第1の導電性遮光膜と第2の導電
性遮光膜との構造と材料とを工夫することにより、スミ
アの影響を低減しつつ、寄生容量の低減による高速化が
可能となる。
【0094】尚、本実施の形態において、下層の第1の
導電性遮光膜と上層の第2の導電性遮光膜とのいずれか
一方を用いて光電変換素子の受光面の開口を規定した。
光電変換素子の受光面を規定する一方の導電性遮光膜に
形成された開口部は、他方の導電性遮光膜により塞げば
よい。他方の導電性遮光膜は、一方の導電性遮光膜の上
方または下方のいずれかに形成すれば良い。一方の導電
性遮光膜と他方の導電性遮光膜とは、導電性遮光膜とは
金属プラグ等により接続されていても良いし、直接接触
させても良い。
【0095】他方の導電性遮光膜が開口部を覆う状態と
しては、様々な状態が含まれる。例えば、他方の導電性
遮光膜が形成されている領域と開口部の領域とが完全に
一致していても良いし、一部でオーバラップしていても
良い。他方の導電性遮光膜の領域が開口部領域を完全に
包含していなくても、遮光機能が発揮されれば十分な場
合もある。例えば、請求項4において、「前記開口部の
上方の領域又は下方の領域のうち少なくともいずれか一
方を含む領域に形成された第2の(他方の)導電性遮光
膜」との記載は、上記のような様々な態様を含む広い表
現として解釈すべきである。
【0096】第1および第2の実施の形態においては、
主にCCDエリアセンサを例にして説明したが、これら
に限定されるものではない。また、導電性遮光膜を2層
で形成した例を示したが、3層以上で形成しても良い。
少なくとも遮光膜のうちの1層を他の配線層と共通に形
成しても良い。
【0097】もちろん、ハニカムCCDに適用すること
も可能である。尚、ハニカムCCDとは、以下のような
構造を指す。
【0098】偶数列を構成している光電変換素子の各々
は、奇数列を構成している光電変換素子に対し、各光電
変換素子列内での光電変換素子同士のピッチの約1/
2、列方向にずれている。同様に、偶数行を構成する光
電変換素子の各々は、奇数行を構成する光電変換素子に
対し、各光電変換素子行内での光電変換素子同士のピッ
チの約1/2、行方向にずれている。
【0099】光電変換素子列の各々は、奇数行または偶
数行の光電変換素子のみを含んでいる。各光電変換素子
に蓄積された信号電荷を転送するために、複数本の垂直
転送CCDが形成されており、各垂直転送CCDは、蛇
行しつつ、所定方向に信号電荷を転送する。
【0100】各垂直転送CCDは複数本の転送電極を含
んで構成され、これら複数本の転送電極はハニカム状に
配設されている。そして、複数本の転送電極をハニカム
状に配設することによって生じる六角形の隙間それぞれ
に、上記の光電変換素子の各々が平面視上位置してい
る。
【0101】本実施の形態による固体撮像装置の遮光膜
の構造は、例えば、CCDラインセンサのみならずCM
OSセンサにも適用できることは言うまでもない。ま
た、原色カラーフィルタを有する固体撮像装置のみでな
く、補色カラーフィルタを有する固体撮像装置にも適用
できる。
【0102】以上、実施の形態に沿って本発明を説明し
たが、本発明はこれらに制限されるものではない。その
他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当
業者には自明あろう。
【0103】
【発明の効果】スミアの減少および寄生容量の低減によ
る高速化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 デジタルスチルカメラなどの撮像装置Xの機
能ブロック図である。
【図2】 固体撮像装置の概略的な平面図である。
【図3】 本発明の一実施の形態による固体撮像装置で
あり、図3(A)は、図2のうち光電変換素子18を含
む部分を拡大して示した平面図である。図3(B)は、
図3(A)のIIIb−IIIb'線断面図である。
【図4】 図4(A)は、固体撮像装置の受光部および
その周辺部の構造を簡略化して示す斜視図である。図4
(B)は、図4(A)のIVb−IVb'線断面図であ
る。図4(C)および図4(D)は、図4(A)及び図
4(B)に示す構造を真上からみた平面図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態の第1実施例によ
る固体撮像装置の構造を示す図であり、図5(A)は、
導電性遮光膜の基本構成を示す平面図である。図5
(B)は、図5(A)のVb−Vb'断面図であり、図
5(C)は、図5(A)に対応するより詳細な平面構造
を示す図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態の第2実施例によ
る固体撮像装置における、導電性遮光膜の基本構成を示
す平面図であり、図5(A)に対応する図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態の第3実施例によ
る固体撮像装置の構造を示す。
【図8】 本発明の第2の実施の形態の第4実施例によ
る固体撮像装置の構造を示す。
【図9】 図9(A)は、本発明の第2の実施の形態の
第5実施例による固体撮像装置の構造を示す平面図であ
り、図9(B)は、第6実施例による固体撮像装置の構
造を示す平面図である。
【図10】 一般的な固体撮像装置の構造を示す図であ
り、図10(A)は平面図、図10(B)は図10
(A)A−A'線断面図である。
【符号の説明】
1 固体撮像装置 12 水平駆動部 11 半導体基板 13 p型半導体層 14 水平電荷転送チャネル 15 n型半導体層 16 出力アンプ 17 n型半導体層 17a 垂直電荷転送チャネル 18 光電変換素子(フォトダイオード) 20 第1の絶縁膜 25a 第1の電荷転送電極 25b 第2の電荷転送電極 21 第1の層間絶縁膜 27 第2の層間絶縁膜 31a 第1の導電性遮光膜 31b 第2の導電性遮光膜 31c 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA05 AA10 AB01 BA10 BA14 CA03 CB14 DA13 FA06 GB08 GB11 GB15 GB17 GC07 GC08 GC09 GC14 GD04 5C024 CX13 EX43 EX52 GX03 GY01 GY31 5F049 MA02 MB03 NA03 NA04 NB05 RA03 RA08 SZ10 TA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板の一表面に行列状に形成
    され、受光面を有する多数個の光電変換素子と、 前記一表面上に形成され、前記受光面上を開口するとと
    もに、前記受光面以外の非受光面を覆い、かつ、前記非
    受光面の一部に開口部を有する第1の導電性遮光膜と、
    前記開口部の上方から前記開口部を覆う第2の導電性遮
    光膜と、を含む導電性遮光膜とを有する固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記光電変換素子に蓄積された
    電荷を転送する電荷転送チャネルが、前記基板の一表面
    に、前記開口部に沿うとともに、前記光電変換素子の列
    にそれぞれ近接して1本ずつ形成されている請求項1に
    記載の固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記第1導電性遮光膜と前記第
    2の導電性遮光膜とを接続する導電性の接続プラグを有
    する請求項1又は2に記載の固体撮像装置。
  4. 【請求項4】 基板と、 該基板の一表面に行列状に形成され受光面を有する多数
    個の光電変換素子と、 前記一表面に形成され、前記受光面を開口するととも
    に、前記受光面以外の非受光面を覆い、かつ、前記非受
    光面の一部に開口部を有する第1の導電性遮光膜と、前
    記開口部の上方の領域又は下方の領域のうち少なくとも
    いずれか一方を含む領域に形成された第2の導電性遮光
    膜と、を含む導電性遮光膜と前記開口を囲む電流ループ
    を多数形成するように前記第1導電性遮光膜と前記第2
    の導電性遮光膜とを列方向又は行方向に直列に接続する
    接続プラグを有する固体撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記電流ループが、行方向および列方向
    に隣接する光電変換素子間で逆方向に電流が流れるよう
    に形成されている請求項4に記載の固体撮像装置。
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