JP2002252293A - 電子部品パッケージ構造 - Google Patents

電子部品パッケージ構造

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JP2002252293A JP2001050611A JP2001050611A JP2002252293A JP 2002252293 A JP2002252293 A JP 2002252293A JP 2001050611 A JP2001050611 A JP 2001050611A JP 2001050611 A JP2001050611 A JP 2001050611A JP 2002252293 A JP2002252293 A JP 2002252293A
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sealing
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Masato Higuchi
真人 日口
Koichi Jinryo
康一 神凉
Yoshiki Yuya
義樹 油谷
Hiroshi Hachinohe
啓 八戸
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂接合材を用いて電子部品を封止する電子部
品パッケージ構造において、高い気密性が要求される電
子部品に対しての実用的見地からみて十分な封止性が得
られるようにする。 【解決手段】互いに接合されて内部に電子部品の収容空
間Sを構成する第一および第二のパッケージ材1,2
と、両パッケージ材の互いの接合面を環状に接合して収
容空間Sを封止する接合層3とを備えた電子部品パッケ
ージ構造であって、接合層3が、透湿性を有するもので
あり、その封止長さと接合厚みと接合幅とのうち少なく
とも三者を組み合わせて接合層を介する湿気の透湿性を
制御する形状に規定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を内部に
収容するのに適した電子部品パッケージ構造に係り、よ
り詳しくは、一つのパッケージ材と他のパッケージ材と
が接合材により接合されて内部に構成される電子部品収
容空間を気密に封止する電子部品パッケージ構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】このような電子部品パッケージ構造にお
いて、電子部品の収容空間を気密に封止するには各種の
封止法がある。例えば、シーム溶接法、半田封止法、ガ
ラス封止法、樹脂封止法がある。シーム溶接法は、その
高い気密性からSAWフィルタや水晶発振子など高い気
密性が要求される電子部品に対して好んで使用されてき
た。
【0003】一方、電子部品パッケージ構造のより小型
化が求められる場合、シーム溶接法で封止することが技
術的に困難となってきているため、低温処理が可能で封
止作業が容易などの理由からより小型化に対応可能な樹
脂封止法に対する研究が進んできている。
【0004】ところで、樹脂封止法の場合、シーム溶接
法などと比べてより小型化に適するけれども、ある程度
の透湿の可能性があることでその封止性において劣るた
めに、封止法を改善すべく、ガス透過性の低いフッ素系
の接着剤を用いた技術(特開平8−78559号公報)
や、接合厚みを薄くしてガス透過を抑制する技術(特許
番号第2828785号)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
場合は、接合材の材料そのものの性質だけに依存して封
止性改善を図っているだけであり、SAWフィルタや水
晶発振子のように高い気密性が要求される電子部品に対
しての封止性としては依然として不十分であるうえ、取
り扱いに不便なフッ素系接合材を用いているため実用化
が困難である。
【0006】また、後者の場合、単に接合層厚みを薄く
するだけであるから、やはり、上記のような電子部品に
対しての封止性としては実用的見地からみて依然として
不十分である。
【0007】したがって、本発明は、樹脂接合材を用い
て電子部品を封止する電子部品パッケージ構造におい
て、SAWフィルタや水晶発振子のように高い気密性が
要求される電子部品に対しての実用的見地からみて十分
な封止性が得られるようにすることを共通の解決すべき
課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)本発明第一の電子
部品パッケージ構造は、互いに接合されて内部に電子部
品の収容空間を構成する第一および第二のパッケージ材
と、両パッケージ材の互いの接合面を環状に接合して前
記収容空間を封止する接合層とを備えた電子部品パッケ
ージ構造であって、前記接合層が樹脂であり、その封止
長さと接合厚みと接合幅との三者を組み合わせて、 α×K≦v K=(封止長さ×接合厚み)/接合幅 α:材料定数 K:封止定数 v:接合層における必要な透湿速度 の関係を満足することを特徴とし、これにより接合層を
介する湿気の透湿性を制御する形状に規定されている。
【0009】ここで、接合層は、両接合面を環状に接合
するために、所定の接合厚みと接合幅とを有して環状に
閉じた構造を有しており、ここにおいて、封止長さは、
接合層における外周縁に沿う環状長さであり、接合厚み
は、接合層の厚みであり、接合幅は、接合層における外
周縁と内周縁との間の幅(ただし前記封止長さ範囲での
外周縁と内周縁との間の平均幅)である。
【0010】両パッケージ材は、接合面を介して、互い
に接合されることで、内部に電子部品の収容空間を構成
していればよく、例えば第一のパッケージ材が平板状や
浅箱状の蓋形状をなし、第二のパッケージ材が深箱形状
あるいは平板状をなしたものなど、いかなるパッケージ
形態をも含むものである。
【0011】接合層を構成する材料は、熱可塑性、熱硬
化性湿気を問わず、すべての樹脂材料が含まれる。
【0012】上記湿気は、気体、液体、クラスター、単
分子など、水分子のすべての形態を包含する。
【0013】本発明第一によると、接合材の材料そのも
のの性質だけに依存して封止性改善を図るものではな
く、接合層の形状により湿気の透湿性を制御するから、
SAWフィルタや水晶発振子のように高い気密性が要求
される電子部品に対しての封止性を十分なものにするこ
とができ、また、取り扱いに不便なフッ素系接合材を用
いる必要もないなど、その実用化において優れたパッケ
ージ構造が得られる。
【0014】なお、上記の場合、接合層を、エポキシ系
の樹脂とし、その透湿速度を0.1(μg/h)以下に
抑制するために、単位をmmとして、前記三者の組み合
わせからなる封止定数を(封止長さ×接合厚み)/接合
幅≦0.75で設定した場合、透湿性をさらに小さく抑
制することができる。また、パッケージ形態が形状や寸
法、パッケージ材の材質などで異なる仕様となっていて
もこの式に従うだけで封止定数の設定が可能となり、パ
ッケージの設計や製造が容易となって好ましい。
【0015】なお、この場合、接合層としてエポキシ樹
脂を用いるとともにその樹脂成分の比重を1.25以上
とした場合、透湿速度が顕著に小さいものとなる。
【0016】また、エポキシ樹脂に含まれるフィラーの
粒径を10μm以下とした場合、接合厚みを極めて小さ
いものにできるとともに、硬化工程に際して樹脂の流動
性が低いままにできることで封止不良の発生が抑制でき
る。
【0017】また、エポキシ樹脂として、ナフタレン
系、ジシクロペンタジエン系、フェノールノボラック
系、オルソクレゾールノボラック系、あるいはこれらの
混合物を主剤、ジアミノジフェニルスルフォン、ジアミ
ノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン、キシリ
デンジアミン、ベンジンジメチルアミン等の芳香族ジア
ミンを硬化剤とする樹脂で構成した場合、透湿速度が顕
著に小さいものとなる。
【0018】また、第一のパッケージ材および第二のパ
ッケージ材のうちの少なくとも一方がセラミックとした
場合、セラミック自体の透湿性はないから、封止性に優
れたパッケージが得られる。
【0019】また、第一のパッケージ材および第二のパ
ッケージ材のうちの少なくとも一方が金属箔とした場
合、金属箔自体の透湿性はなく、また他方との密着性が
高まるため、封止性に優れたパッケージが得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施形態に基づいて説明する。
【0021】図1は、本発明の実施の形態に係り、電子
部品パッケージ構造を正面から見た断面図(a)、およ
び、同じ電子部品パッケージ構造の平面図(b)であ
る。
【0022】図を参照して、本実施形態の電子部品パッ
ケージ構造は、第一のパッケージ材1と、第二のパッケ
ージ材2と、接合層3とを備える。
【0023】第一のパッケージ材1は、好ましくはセラ
ミックからなり、上側が開口する深底の箱状とされてお
り、電子部品収納空間Sとなるよう凹み状態に構成され
る中空部分の底面に、SAWフィルタや水晶発振子のよ
うに高い気密性が要求される電子部品4が搭載されてい
る。
【0024】第二のパッケージ材2は、好ましくはセラ
ミック板または金属箔からなり、第一のパッケージ材1
との間で内部に電子部品収容空間Sを構成する蓋体を構
成する。
【0025】接合層3は、第一のパッケージ材の開口周
囲の接合面と第二のパッケージ材の接合面とを環状に接
合して内部の電子部品収容空間Sを気密封止するもので
ある。
【0026】本実施形態の特徴について説明する。
【0027】本実施形態における接合層を構成する材料
として、透湿性を有するものであり、例えば樹脂があ
る。この樹脂には熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とがある
が、好ましくは、熱硬化性樹脂である。
【0028】樹脂として好ましいのは、多官能の熱硬化
性樹脂であり、本発明者が実験で確認して特に好ましい
のは、接着性に優れたエポキシ系樹脂であり、ナフタレ
ン系、フェノールノボラック系、ジシクロペンタジエン
系、オルソクレゾールノボラック系エポキシ樹脂の1種
もしくは混合物の主剤と、硬化剤としてジアミノジフェ
ニルスルフォン、ジアミノジフェニルメタン、メタフェ
ニレンジアミン、キシリデンジアミン、ベンジンジメチ
ルアミン等の芳香族ジアミンとを組み合わせたものがと
りわけ好ましい。主剤として上記樹脂が好ましいのは分
子構造が緻密で、透湿性を低くできるためである。ま
た、エポキシ樹脂は他の樹脂に比べ、耐熱性、靭性が高
く電子部品パッケージの接合材に適しているからであ
る。
【0029】エポキシ樹脂を構成する材料として各種あ
るが、本発明者が実験で確認して最も好ましかった一つ
の具体例は、主剤がナフタレン系エポキシ樹脂、硬化剤
がジアミノジフェニルスルフォン、フィラーがSiO2
としたものである。
【0030】それらの配分割合は、重量比において、主
剤100に対して、硬化剤30〜50、フィラー60〜
180が好ましい。
【0031】このフィラーの粒径について本発明者は種
々変更して確認したところ、10μm以下が好ましかっ
た。これはフィラー粒径が10μm以上になると、以下
において説明する硬化工程に際して樹脂の流動性が増大
して封止不良が発生するからである。
【0032】また、上記具体例におけるエポキシ樹脂の
樹脂成分比重は、1.30であったが、この比重として
は、有効な封止性が得られる点で好ましい範囲は、1.
25以上であった。この比重以上では、樹脂における分
子構造が緻密なものとなって、パッケージ封止での接合
層における湿気の透湿性が効果的に抑制できるからであ
る。
【0033】そして、本発明者は、接合層における封止
長さ、接合厚み、接合幅を種々変更して透湿性との関係
を確認したところ、電子部品パッケージ構造としては、
単位をmmとする次式(1)で設定される封止定数に設
定されていることが、透湿性を抑制するうえで好ましい
ことが判明した。
【0034】 封止定数=(封止長さ×接合厚み)/接合幅≦0.75mm…(1) ここで、本実施形態の接合層の外周縁と内周縁それぞれ
の形状は、共に、平面視矩形形状をなし、前記封止長さ
は、その外周縁における矩形の各辺それぞれの長さ(L
1〜L4)の合計で表される(図1(b)参照)。
【0035】前記接合厚みは、接合層の厚み(t)で表
される(図1(a)参照)。
【0036】前記接合幅は、接合層における外周縁から
内周縁までの幅(W)(ただし環状の接合層における全
周にわたるその幅の平均値)であり、湿気が外部から電
子部品収納空間Sに到達するまでの透湿距離となる(図
1(b)参照)。
【0037】この封止定数の一例として、具体的数値を
示すと、封止幅が0.4[mm]、封止厚みが0.01
[mm]、封止長さが18[mm]のパッケージの場
合、封止定数は0.45[mm]となり、そのパッケー
ジの場合、透湿速度は0.078[μg/h]というデ
ータが実験で得られた(図2参照)。
【0038】次に、本実施形態の電子部品パッケージ構
造の製造方法を例としてSAWフィルタで説明する。
【0039】この製造方法は、塗布、接合、硬化の少な
くとも3工程からなる。
【0040】塗布工程において、表面粗度max3μ
m、厚み0.1mmの50Ni製の蓋部を成す第二のパ
ッケージ材は、その接合面にエポキシ樹脂を約15μm
の厚さに塗布して接合層が設けられる。なお、上記表面
粗度は平均算術粗さが0〜5μmであることが好まし
い。
【0041】乾燥工程において、前記塗布工程を経た第
二のパッケージ材は、100℃、2時間でエポキシ樹脂
に対して乾燥処理され、Bステージ化(硬化反応の中間
段階にある熱硬化性樹脂、つまり液状のAステージと硬
化状態のCステージとの間の状態)される。なお、使用
する樹脂によっては本工程を省略してもよい。
【0042】接合工程において、SAWフィルタ素子が
搭載されたセラミックから成る第一のパッケージ材に、
乾燥工程を経た第二のパッケージ材を設置し、第一のパ
ッケージ材の接合面と第二のパッケージ材の接合面とを
前記工程で塗布乾燥されたエポキシ樹脂でもって接合す
る。この接合工程では、200℃の窒素雰囲気下で、
0.5Paの圧力をかけてエポキシ樹脂を硬化する。な
お、この接合用の加圧荷重は、パッケージのサイズや、
接着剤の流動特性によって適正値が異なるけれども、
0.1〜5.0Pa程度が好ましい。
【0043】こうしてエポキシ樹脂は接合層として両パ
ッケージ材を接合する。
【0044】図3を参照して、前記式(1)で与えられ
る封止定数と透湿性との関係を説明する。
【0045】図3に示すグラフは、上記実施形態に係る
製造方法で製造された電子部品パッケージにおける封止
定数と透湿速度との関係を示すものであって、電子部品
パッケージにおける封止幅、封止厚み、封止長さの寸法
を適宜異なるものに設定して多数種のものを作製し、そ
の作製した各電子部品パッケージについて高温・高湿条
件におけるパッケージ内部への透湿量を測定することに
よって本発明者が得たものである。
【0046】この測定結果によると、第一及び第二のパ
ッケージ材をエポキシ樹脂で接合したものの場合、パッ
ケージの透湿性の指標として実用レベルとされる透湿速
度が0.1[μg/h]となるのは、封止定数が0.7
5[mm]以下のものであることが認められる。
【0047】また、本発明者は、封止定数を0.75
[mm]に固定した電子部品パッケージにおいて、比重
の異なるエポキシ樹脂を接合層に用いてその透湿性を調
べたところ、図4にグラフとして示す測定結果を得た。
【0048】すなわち、この場合、透湿速度が0.1
[μg/h]となるのは、比重が1.25[g/c
3]以上のエポキシ樹脂を接合層としたときである。
【0049】本発明は、上述の実施形態に限定されるも
のではなく、種々な応用や変形が可能である。
【0050】(1)本発明の電子部品パッケージ構造
は、上述の実施形態に限定されるものではなく、例え
ば、図4で示されるような、電子部品4を搭載する第一
のパッケージ材1が平板部材であって、第二のパッケー
ジ材2が有底箱状とする構造であっても良い。
【0051】接合層としてエポキシ樹脂を用いたこの場
合の封止定数が、上述の実施形態と同様、 封止定数=(封止長さ×接合厚み)/接合幅≦0.75
mm を満足するように、封止長さ、接合厚み、接合幅を設定
したものが本発明の電子部品パッケージ構造に該当す
る。
【0052】(2)本発明の電子部品パッケージ構造
は、上述の実施形態に限定されるものではなく、例え
ば、図5で示されるような、電子部品4を搭載する第一
のパッケージ材1と、第二のパッケージ2とが共に有底
箱状とする構造であっても良い。
【0053】接合層としてエポキシ樹脂を用いたこの場
合の封止定数が、上述の実施形態と同様、 封止定数=(封止長さ×接合厚み)/接合幅≦0.75
mm を満足するように、封止長さ、接合厚み、接合幅を設定
したものが本発明の電子部品パッケージ構造に該当す
る。
【0054】(3)本発明の電子部品パッケージ構造
は、上述の実施形態に限定されるものではなく、例え
ば、図6で示されるような、電子部品4を搭載する箱状
の第一のパッケージ材1の上部開口に段部を形成し、そ
の段部に対して平板状の第二のパッケージ材2がはめ込
まれ、かつ、第一のパッケージ材1における段部の水平
面と垂直面とのそれぞれに接合層3を介して第二のパッ
ケージ材2が接合されている構造であっても良い。
【0055】なお、この場合、パッケージにおける電子
部品の収容空間内から外部に至る接合層3の接合幅W
は、その接合層3の水平面での幅と垂直面での幅を足し
た値となる。
【0056】そして、接合層としてエポキシ樹脂を用い
たこの場合の封止定数が、上述の実施形態と同様、 封止定数=(封止長さ×接合厚み)/接合幅≦0.75
mm を満足するように、封止長さ、接合厚み、接合幅を設定
したものが本発明の電子部品パッケージ構造に該当す
る。 (4)上記実施の形態では、接合層としてエポキシ樹脂
を用いた場合を示したが、エポキシ樹脂以外の樹脂を利
用して接合層とする場合でも、パッケージの接合層とし
て必要とする透湿速度vの値と、封止定数Kと、その樹
脂剤固有の特性係数αの値とが予めわかっていれば、次
式を満足するものとして、パッケージにおける接合層に
関する接合長さ、接合厚みおよび接合幅の組み合わせを
簡単に知ることができ、パッケージについての設計工程
を簡易なものにできる。
【0057】α×K≦v K=(封止長さ×接合厚み)/接合幅 α:材料定数 K:封止定数 v:接合層における必要な透湿速度 すなわち、例えば透湿速度vを0.1[μg/h]と
し、材料係数αが例えばエポキシ樹脂との比較におい
て、2.0とされる樹脂を接合材として用いる場合、封
止定数Kは、0.05となるので、Kが0.05より小
となる値を仮定して、かつその仮定した値のK=(封止
長さ×接合厚み)/接合幅を満足する封止長さ、接合厚
み、接合幅の組み合わせを得ることにより、それら封止
長さ、接合厚み、接合幅を決定することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
接合材の材料そのものの性質だけに依存して封止性改善
を図るものではなく、接合層における封止長さと接合厚
みと接合幅との三者を組み合わせて湿気の透湿性を制御
するから、SAWフィルタや水晶発振子のように高い気
密性が要求される電子部品に対しての封止性を十分なも
のにすることができ、また、取り扱いに不便なフッ素系
接合材を用いる必要もないなど、その実用化において優
れたパッケージ構造が得られる。
【0059】なお、上記の場合、接合層を、エポキシ系
の樹脂とし、その透湿速度を0.1(μg/h)以下に
抑制するために、単位をmmとして、前記三者の組み合
わせからなる封止定数を(封止長さ×接合厚み)/接合
幅≦0.75で設定した場合、透湿性をさらに小さく抑
制することができるとともに、パッケージ形態がどのよ
うになってもこの式に従うだけで封止定数の設定が可能
となり、パッケージの設計や製造が容易となって好まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品パッケージ構造を示す縦断側面図
(a)と、平面図(b)
【図2】封止定数に対する透湿速度の関係を示すグラフ
【図3】エポキシ樹脂組成物の比重と透湿速度との関係
を示すグラフ
【図4】電子部品パッケージ構造の他の例を示す縦断側
面図
【図5】電子部品パッケージ構造の他の例を示す縦断側
面図
【図6】電子部品パッケージ構造の他の例を示す縦断側
面図
【符号の説明】 1 第一のパッケージ材 2 第二のパッケージ材 3 接合層 4 電子部品 S 収納空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 油谷 義樹 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 八戸 啓 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに接合されて内部に電子部品の収容
    空間を構成する第一および第二のパッケージ材と、両パ
    ッケージ材の互いの接合面を環状に接合して前記収容空
    間を封止する接合層とを備えた電子部品パッケージ構造
    であって、 前記接合層が樹脂であり、その封止長さと接合厚みと接
    合幅との三者を組み合わせて、以下の関係を満足するこ
    とを特徴とする電子部品パッケージ構造。 α×K≦v K=(封止長さ×接合厚み)/接合幅 α:材料定数 K:封止定数 v:接合層における必要な透湿速度
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子部品パッケージ構
    造において、 前記接合層が、エポキシ系の樹脂であり、かつ、単位を
    mmとして、前記封止長さと接合厚みと接合幅の組み合
    わせからなる封止定数が次式で設定されている、ことを
    特徴とする電子部品パッケージ構造。 封止定数=(封止長さ×接合厚み)/接合幅≦0.75
    mm
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子部品パッケージ構
    造において、 前記接合層が、ナフタレン型エポキシ、ジシクロペンタ
    ジエン型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、
    オルソクレゾールノボラック型エポキシの1種もしくは
    混合物からなり、その樹脂成分の比重が、1.25以上
    である、ことを特徴とする電子部品パッケージ構造。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の電子部品パッケージ構
    造において、 前記多官能エポキシ樹脂に含まれるフィラーの粒径が、
    10μm以下である、ことを特徴とする電子部品パッケ
    ージ構造。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の電子部品パッ
    ケージ構造において、 前記両パッケージ材のうちの少なくとも一方がセラミッ
    クである、ことを特徴とする電子部品パッケージ構造。
  6. 【請求項6】 請求項3または4に記載の電子部品パッ
    ケージ構造において、 前記両パッケージ材のうちの少なくとも一方が金属箔で
    ある、ことを特徴とする電子部品パッケージ構造。
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