JP2002252096A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2002252096A
JP2002252096A JP2001049107A JP2001049107A JP2002252096A JP 2002252096 A JP2002252096 A JP 2002252096A JP 2001049107 A JP2001049107 A JP 2001049107A JP 2001049107 A JP2001049107 A JP 2001049107A JP 2002252096 A JP2002252096 A JP 2002252096A
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luminous flux
vapor pressure
mercury vapor
dimming
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JP2001049107A
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Nobukazu Miki
伸和 三木
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水銀蒸気圧制御物質が封入された放電灯を用
いて、点灯直後に水銀蒸気圧制御物質が動作して前記放
電灯内の水銀蒸気圧が変化することによって発生する光
束の低下を利用して放電灯を調光することができる放電
灯点灯装置を提供する。 【解決手段】 光束検出装置8が出力する光束検出信号
に応じて光束低下を判別する判別回路9の判別結果によ
り、調光制御回路7が調光制御信号を出力し、調光制御
信号に応じてスイッチング制御回路6がインバータ回路
3のスイッチングを制御してアマルガム入りの放電灯4
の調光制御を行い、且つフィラメントに流す予熱電流を
制御することによって、放電灯4内に充満している過剰
水銀の吸収を制御して、アマルガム入り放電灯4が点灯
した直後に補助アマルガムが動作して放電灯4内の水銀
蒸気圧が変化することによって低下した光束を調光す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水銀蒸気圧制御物
質を封入した放電灯、特に蛍光灯を適合ランプとした放
電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、蛍光灯のような放電灯からの光
束は、放電灯内の水銀蒸気圧に依存する。この水銀蒸気
圧が高すぎても、低すぎても光束の最大効率を得ること
はできない。そのため、最適な光束を得るためには最適
な水銀蒸気圧が必要であり、その水銀蒸気圧を制御する
ことが重要となる。放電灯の水銀蒸気圧を制御する一般
的な方式として、生水銀型の放電灯の最冷点温度を制御
する方式がある。この方式では、放電灯の管壁温度と水
銀蒸気圧とは、水銀蒸気圧を対数で見た正比例関係にな
り、周囲温度25℃で放電灯の発光効率を最大とするよ
うな最冷点を設計して、周囲温度25℃で最適な水銀蒸
気圧になるように制御している。この方式では、周囲温
度を横軸にした時、周囲温度25℃で最大となるような
上方向に凸型を有する光束曲線となる。
【0003】ところが、前記放電灯を照明器具に組み込
んだ場合、放電灯自体の発熱や安定器の輻射熱及び、器
具自体の放熱(保温効果)設計に影響を受けて、放電灯
の周囲温度は25℃を超えてしまう。したがって、最冷
点温度を制御する従来の方式においては、放電灯の周囲
温度が25℃を超える状態では水銀蒸気圧が高くなり、
光束が低下した状態で使用されることになる。
【0004】このように周囲温度が25℃を超えるよう
な高温時の、必要以上に高い水銀蒸気圧を制御する方法
として、水銀蒸気圧制御物質であるアマルガムを封入し
た放電灯が開発された。
【0005】アマルガムとは、水銀(Hg)及びインジ
ウム(In)の合金や、水銀(Hg)、インジウム(I
n)及びビスマス(Bi)の合金等の、水銀合金の総称
である。アマルガムを放電灯内に封入することによっ
て、図11に実線で示すように、広い温度範囲Dtで水
銀蒸気圧の変化を少なくすることができる。なお、前記
述べたアマルガムのことを、以後主アマルガムと呼ぶ。
【0006】また、アマルガムを封入したコンパクト型
Hf蛍光灯(FHP32)は、図12に実線で示すよう
に、放電灯の周囲温度の比較的広い範囲にわたって発光
効率の変化が少なく、図12に一点鎖線で示す最冷点温
度制御方式の従来の放電灯(FPL36)に比較する
と、周囲温度の高い環境でも高い発光効率が得られるも
のである。
【0007】しかしアマルガムは、アマルガム温度が適
性温度に上昇した場合に動作するものであり、動作する
までのタイムラグが問題となっている。つまり、放電灯
を点灯させてもアマルガムの温度は、急激には上昇しな
いために光束の立上り時間が長くなり、特に低温時ほど
この現象が顕著となる。
【0008】この光束立上り特性を改善するために各フ
ィラメントの近傍に、箔または網状の基体金属の表面に
インジウムメッキを施した補助アマルガムを設ける方法
がある。放電灯消灯時に、補助アマルガムに水銀を補足
させ、点灯時にフィラメントの熱で補助アマルガムの水
銀を蒸発させる。その結果、主アマルガムの温度が低く
ても、放電灯のランプ管内の水銀蒸気圧は一時的に上昇
するため、光束の立上りが良くなる。
【0009】しかし、補助アマルガムから放出された水
銀がランプ管内で過剰となり、逆にランプ管内の水銀蒸
気圧が高くなりすぎてしまうという問題がある。
【0010】図13に周囲温度25℃時の、経過時間と
放電灯から出力される光束との関係を示す。領域Aでは
補助アマルガムが動作しており放電灯のランプ管内の水
銀蒸気圧は一時的に上昇し、領域Bでは補助アマルガム
からの水銀過剰によって、ランプ管内の水銀蒸気圧が適
正値を超えてしまい、時間xの間光束yの低下を招いて
いる。領域Cでは、主アマルガムが動作を開始し、過剰
水銀を吸着することによってランプ管内の水銀蒸気圧を
下げて適性値に補正している。このように、補助アマル
ガムが動作してから主アマルガムが動作するまでの光束
の変化を示すカーブを以後、バスタブカーブと呼ぶこと
にする。
【0011】図14(a)、(b)に、アマルガムを封
入した放電灯であるコンパクト型Hf蛍光灯(FHP3
2)の正面図、側面図を示す。この放電灯は、高周波点
灯用で、定格電力が略32W、ランプ管100の管径が
17.5mm、管長が392mmであり、2本の直管の
先端部付近をブリッジ103によって橋絡させたH字状
のランプ管100を有し、ランプ管100の長手方向の
一端部に口金を設けてある。口金はいわゆる片口金であ
って、合成樹脂の支持台101によりランプ管100を
支持し、支持台101におけるランプ管100の突出面
とは反対側の面に電極ピン102を突出した形状を有し
ている。ランプ管100の端部内には、図15に示すよ
うに、フィラメント104が配置され、ランプ管100
の一端部から延長された収納部105に主アマルガム1
06が収納される。また、収納部105の開口部は無垢
棒108により開口面積が狭められて、主アマルガム1
06が収納部105から脱落しないようになっている。
電極ピン102に接続しているフィラメント104は、
フィラメント支持棒109によって支持されており、フ
ィラメント支持棒109の内部に補助アマルガム107
が備えられている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】放電灯を調光するにあ
たっては、前記説明したように、点灯直後に補助アマル
ガムが動作してから主アマルガムが動作するまでの光束
の変化、すなわちバスタブカーブのように光束が変化す
ることは望ましい現象ではない。
【0013】本発明は、上記事由に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、水銀蒸気圧制御物質が封入された
放電灯を用いて、点灯直後に水銀蒸気圧制御物質が動作
して前記放電灯内の水銀蒸気圧が変化することによって
発生する光束の低下を利用して放電灯を調光することが
できる放電灯点灯装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、水銀
蒸気圧制御物質入りの放電灯と、前記放電灯を点灯制御
する放電灯点灯回路とを備え、前記放電灯点灯回路は、
点灯直後に水銀蒸気圧制御物質が動作して前記放電灯内
の水銀蒸気圧が変化することによって低下した前記放電
灯の光束を、前記放電灯内の水銀蒸気圧を制御し且つ前
記放電灯に供給する電力を制御することによって補正す
る調光補正手段を具備することを特徴とする。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て前記調光補正手段は、点灯直後に低下した前記放電灯
の光束と同じ光束となるように前記放電灯を調光するこ
とを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記調光補正手段は、点灯直後に低下した前記放電
灯の光束よりも低い光束となるように前記放電灯を調光
することを特徴とする。
【0017】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記水銀蒸気圧制御物質は、温度が低いほど点灯し
てから動作するまでの時間が長い主たる水銀蒸気圧制御
物質と、点灯してから動作するまでの時間が短い補助の
水銀蒸気圧制御物質とから構成されることを特徴とす
る。
【0018】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記調光補正手段は、前記補助の水銀蒸気圧制御物
質が動作してから、前記主たる水銀蒸気圧制御物質が安
定して動作するまでの期間、前記放電灯に供給する電力
を可変とすることを特徴とする。
【0019】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放電灯を少なくとも2灯具備し、前記調光補正
手段は、前記2灯の放電灯の調光深さが深くなる程、一
方の放電灯に供給する電力を減少させ、他方の放電灯に
供給する電力を増加させて、前記2灯の放電灯を調光す
ることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】(実施形態1)本実施形態の概略構成図を
図1に示す。交流電源12はヒューズ11を介して整流
回路1に接続され、整流回路1の整流出力は直流制御回
路5によって制御される平滑回路2によって平滑され、
平滑回路2の直流出力は大型の電解コンデンサ10にチ
ャージされる。スイッチング制御回路6によって制御さ
れる直流−交流変換回路(インバータ回路)3は、スイ
ッチング素子をスイッチングさせることで電解コンデン
サ10両端の直流電圧を高周波電圧に変換して、アマル
ガムを封入した放電灯4に点灯電力を供給する。そし
て、光束検出装置8は、放電灯4の光束を検出して、検
出結果に応じた光束検出信号を出力する。ここで、整流
回路1と平滑回路2と電解コンデンサ10とインバータ
回路3と直流制御回路5とスイッチング制御回路6と調
光制御回路7と光束検出装置8と判別回路9とは、放電
灯4を点灯制御するための放電灯点灯回路を構成してい
る。
【0022】スイッチング制御回路6は、インバータ回
路3のスイッチング素子のスイッチング動作を制御する
もので、光束検出装置8の光束検出信号を入力されて光
束低下か否かを判別し、タイマー回路を有する判別回路
9と、判別回路9の判別結果に応じてスイッチング制御
回路6に調光制御信号を出力して、放電灯4の調光制御
を行う調光制御回路7とを備え、調光制御回路7が出力
する調光制御信号に対応するスイッチング周波数及びデ
ューティでインバータ回路3のスイッチング素子を駆動
するフィードバック制御を行う。
【0023】なお、スイッチング制御回路6と調光制御
回路7と判別回路9とはワンパッケージ内に構成された
カスタム品でもよく、あるいはスイッチング制御回路
6、調光制御回路7、判別回路9が各々単体であっても
よい。
【0024】図2は、図1の電解コンデンサ10より後
段の具体的な回路構成例を示す。
【0025】直流電源10´は、直流電圧がチャージさ
れた電解コンデンサ10を置き換えたものである。
【0026】インバータ回路3は、ダイオード30,3
1の直列回路とスイッチング素子32,33の直列回路
とを直流電源10´に並列に接続し、ダイオード30,
31及びスイッチング素子32,33の各接続中点を互
いに接続し、その接続中点と直流電源10´の負極との
間に、共振インダクタ34、直流カット用のコンデンサ
35、共振コンデンサ36の直列回路を接続したもので
ある。ここで、ダイオード30とスイッチング素子3
2、ダイオード31とスイッチング素子33とは、各々
ワンパッケージで構成されたパワートランジスタまたは
MOSFETである。
【0027】放電灯4は、共振コンデンサ36に並列に
接続され、本実施形態では、従来例にて説明した図1
2,13に示すコンパクト型Hf蛍光灯(FHP32)
を用いており、主アマルガム106と補助アマルガム1
07とを備えている。
【0028】光束検出装置8は、光束と相関性を有する
放電灯4の両端電圧(ランプ電圧)を検出するもので、
放電灯4に並列に接続されて、ランプ電圧を分圧する抵
抗37,38と、抵抗38に並列に接続されたコンデン
サ39、ダイオード40、及び抵抗41,42の直列回
路と、抵抗42に並列に接続されたコンデンサ43とか
ら構成され、抵抗42の両端電圧を光束検出信号として
出力する。
【0029】判別回路9は、光束検出装置8の出力する
光束検出信号を非反転入力端子に入力したコンパレータ
44,45,46と、コンパレータ44の反転入力端子
に接続した電圧源47と、コンパレータ45の反転入力
端子に接続した電圧源48と、コンパレータ46の反転
入力端子に接続した電圧源49とから構成され、コンパ
レータ44,45,46の出力を判別信号として出力す
る。なお、判別回路9は、マイクロプロセッサやカスタ
ムICを用いても構成できる。
【0030】スイッチング制御回路6は、高耐圧のIC
(例えばIR社製IR2111)を用いてスイッチング
素子32,33を駆動する。
【0031】ここで、図2には示していないが、整流回
路1はダイオードブリッジ、平滑回路2は昇圧チョッパ
回路、直流制御回路5は昇圧チョッパ制御回路で構成す
ることができる。
【0032】次に、図2に示す本実施形態の動作につい
て説明する。
【0033】インバータ回路3は、スイッチング素子3
2,33を交互にオン・オフさせることによって、直流
電源10´の出力する直流電圧を方形波電圧に変換し、
共振インダクタ34と共振コンデンサ36との共振動作
によって放電灯4に正弦波電圧を供給する。
【0034】光束検出装置8は、適合ランプを固定とし
た場合、光束とランプ電圧との間には相関性があること
から、ランプ電圧を分圧、整流した抵抗42の両端電圧
を光束検出信号として判別回路9に出力する。
【0035】判別回路9は、光束検出信号を、コンパレ
ータ44,45,46で各々しきい値と比較するもの
で、コンパレータ44に接続される電圧源47の出力電
圧をしきい値電圧V47、コンパレータ45に接続され
る電圧源48の出力電圧をしきい値電圧V48、コンパ
レータ46に接続される電圧源49の出力電圧をしきい
値電圧V49とすると、V47<V48<V49に設定
されている。ここで、しきい値電圧V47は、放電灯4
が図11における領域Bにある時、すなわち光束がバス
タブカーブにさしかかって低下している時に発生するラ
ンプ電圧の基準値であり、しきい値電圧V48は、放電
灯4が通常点灯している時に発生するランプ電圧の基準
値であり、しきい値電圧V49は、放電灯4がランプ寿
命等の異常時に発生するランプ電圧の基準値である。
【0036】そして、調光制御回路7は、コンパレータ
44の出力がHレベル、コンパレータ45,46の出力
がともにLレベルの時は図11におけるB領域であると
判断し、コンパレータ44,45の出力がともにHレベ
ル、コンパレータ46の出力がLレベルの時は主アマル
ガム106が動作しているC領域であると判断し、判別
回路9の出力(コンパレータ44,45,46の出力)
に応じて、制御回路2を介して、スイッチング素子3
2,33のスイッチング周波数やデューティを変化させ
て、放電灯4を調光制御する。
【0037】また、調光制御回路7は、保護回路の機能
も備えており、コンパレータ44,45,46の出力が
ともにHレベルの時は放電灯4が寿命であると判断し
て、制御回路2にスイッチング停止等の指令を出力す
る。
【0038】ここで、調光制御回路7と判別回路9とを
マイコンで構成した場合には、前記のように光束検出信
号に応じた出力をスイッチング制御回路6に出力するプ
ログラムを組んでおけばよい。
【0039】なお、調光制御回路7の調光制御動作とイ
ンバータ回路3の調光動作との詳細な各動作は、一般的
な動作であるので省略する。
【0040】従来例の説明で図11に示したように、2
種類の水銀蒸気圧制御物質アマルガム(主アマルガム1
06と補助アマルガム107)を用いたランプの光束
は、点灯直後に補助アマルガム107が動作してから主
アマルガム106が動作するまでの光束の変化、すなわ
ちバスタブカーブが本質的に発生する。本実施形態では
このバスタブカーブを有効利用して調光を行う例を示
し、このときの経過時間とランプから出力される光束
(ランプ電圧)との関係を図3に示す。
【0041】光束曲線dは何ら制御を行わない無制御時
の光束を示し、時間0〜t1の領域Aでは補助アマルガ
ム107が動作して放電灯4のランプ管100内の水銀
蒸気圧が上昇して、光束も上昇し、時間t1〜t2の領
域Bでは補助アマルガム107からの水銀過剰によっ
て、ランプ管100内の水銀蒸気圧が適正値を超えてし
まい、光束の低下を招いており、時間t2〜の領域Cで
は、主アマルガム106が動作を開始し、過剰水銀を吸
着することによってランプ管100内の水銀蒸気圧を下
げて適性値に補正して再び光束を上昇させている。
【0042】光束曲線e〜gは、領域Bでの光束低下を
利用して、互いに異なる調光制御を行ったときの各光束
曲線を示しており、光束曲線eはB領域での光束低下時
よりも高い光束に調光制御したもので、光束曲線fはB
領域での光束低下時と同じ光束に調光制御したもので、
光束曲線gはB領域での光束低下時よりも低い光束に調
光制御したものである。
【0043】このような光束曲線e〜gは、光束検出装
置8の光束検出信号を受けて、調光制御回路7によっ
て、スイッチング素子32,33のスイッチングデュー
ティやスイッチング周波数を制御すると同時に、放電灯
4のランプ管100内に充満している過剰水銀の吸収を
制御すること、すなわちランプ管100内の主アマルガ
ム106の動作を制御することによって安定した調光を
実施することができる。ランプ管100内の主アマルガ
ム106の動作を制御する具体的な方法としては、スイ
ッチング制御回路6が、フィラメント104に流す予熱
電流を制限して主アマルガム106への輻射熱を制限す
ることによって、主アマルガム106の温度を制御し
て,主アマルガム106の動作を制御することができ
る。
【0044】もしくは、図4に示す構成でもアマルガム
106の動作を制御することができる。図4に示す放電
灯点灯装置は、交流電源12から電源が供給される放電
灯安定器21の出力によって放電灯4を点灯させるので
あって、放電灯安定器21には高周波電力を出力するも
のを用い、その動作は調光制御装置23で制御される。
放電灯4には図12,13に示すコンパクト型Hf蛍光
灯を用い、主アマルガム106と補助アマルガム(図示
なし)とを封入している。放電灯安定器21の交流電源
12との接続部位には電源端子20が設けられ、放電灯
4は放電灯安定器21の出力端に接続されたランプソケ
ット22に着脱自在に結合される。
【0045】主アマルガム106の近傍には、ヒータ2
4が設けられ、調光制御装置23からの信号(図示な
し)によってヒータ24の熱出力を制御することによっ
て、主アマルガム106の温度を制御して、主アマルガ
ム106の動作を制御することができる。
【0046】このように本実施形態は、放電灯4自体が
本質的に有する、点灯直後に補助アマルガム107が動
作してから主アマルガム106が動作するまでの光束の
変化、すなわちバスタブカーブの特性である点灯直後の
光束の低下を利用することによって安定した調光制御を
行うものである。
【0047】しかし、領域Aにて発生する補助アマルガ
ム107の動作による光束の上昇は、放電灯4の固有の
問題であり、これを制御することは困難である。
【0048】なお、本実施形態においては、インバータ
回路3にハーフブリッジ方式を用いているが、チョッパ
ー回路兼用方式や一石方式などの他のインバータ方式で
あってもよい。
【0049】(実施形態2)本実施形態の構成について
は、実施形態1に示した図1,2と同様であり、同一の
要素には同一の符号を付して説明は省略する。
【0050】図5は、本実施形態における、経過時間と
ランプから出力される光束(ランプ電圧)との関係(周
囲温度25℃)を示し、光束曲線dは何ら制御を行わな
い無制御時の光束を示し、光束曲線gはB領域での光束
低下時よりも低い光束に調光制御した時の光束を示す。
【0051】本実施形態は、光束曲線gに示すように、
時間軸に対して点灯直後に光束が低下するバスタブカー
ブの特性を利用して、通常の生水銀型ランプより安定し
て深い調光を行うものであり、その制御は、実施形態1
で説明した主アマルガム106の動作を制御する方法を
用いて放電灯4のランプ管100内に充満している過剰
水銀の吸収を極めてゆっくりと動作させるのと同時に、
光束検出装置8の光束検出信号を受けて、調光制御回路
7によって、スイッチング素子32,33のスイッチン
グデューティがアンバランスになるように制御すること
で実施可能である。
【0052】さらに、領域Aにおいてランプ投入電力を
増加させてランプ管100内の過剰水銀量を増やすこと
によって、より低い光束に調光制御することが容易にな
る。
【0053】なお、本実施形態においては、インバータ
回路3にハーフブリッジ方式を用いているが、チョッパ
ー回路兼用方式や一石方式などの他のインバータ方式で
あってもよく、また光束検出装置8によるランプ電圧検
出以外に、ランプ電流の変化や直接光束の低下を検出し
てフィードバック制御を行ってもよい。
【0054】(実施形態3)本実施形態の構成について
は、実施形態1に示した図1,2と同様であり、同一の
要素には同一の符号を付して説明は省略する。
【0055】図6は、本実施形態における、経過時間と
ランプから出力される光束(ランプ電圧)との関係(周
囲温度25℃)を示し、光束曲線dは何ら制御を行わな
い無制御時の光束を示し、光束曲線fはB領域での光束
低下時と同じ光束に調光制御した時の光束を示す。
【0056】本実施形態は、光束曲線fに示すように、
時間軸に対して点灯直後に光束が低下するバスタブカー
ブの特性を利用して、光束低下時と同じ光束に調光制御
するものであり、その制御は、実施形態1で説明した主
アマルガム106の動作を制御する方法を用いて放電灯
4のランプ管100内に充満している過剰水銀の吸収を
徐々に(実施形態2よりは速く)動作させるのと同時
に、光束検出装置8の光束検出信号を受けて、調光制御
回路7によって、スイッチング素子32,33のスイッ
チングデューティやスイッチング周波数を制御すること
で実施可能である。
【0057】また、アマルガムを封入した放電灯4は、
最冷点温度が高い状態で最高効率を達成することができ
るので、事務所、施設、店舗等での使用、置き換えには
極めて効果的である。
【0058】なお、本実施形態においては、インバータ
回路3にハーフブリッジ方式を用いているが、チョッパ
ー回路兼用方式や一石方式などの他のインバータ方式で
あってもよく、また光束検出装置8によるランプ電圧検
出以外に、ランプ電流の変化や直接光束の低下を検出し
てフィードバック制御を行ってもよい。
【0059】(実施形態4)本実施形態の構成について
は、実施形態1に示した図1,2と同様であり、同一の
要素には同一の符号を付して説明は省略する。
【0060】図7は、本実施形態における、経過時間と
ランプから出力される光束(ランプ電圧)との関係(周
囲温度25℃)を示し、光束曲線dは何ら制御を行わな
い無制御時の光束を示し、光束曲線eはB領域での光束
低下時よりも高い光束に調光制御した時の光束を示す。
【0061】本実施形態は、光束曲線eに示すように、
時間軸に対して点灯直後に光束が低下するバスタブカー
ブの特性を利用して、光束低下時より高い光束に調光制
御するものであり、その制御は、実施形態1で説明した
主アマルガム106の動作を制御する方法を用いて放電
灯4のランプ管100内に充満している過剰水銀の吸収
を素早く(実施形態1,2より速く)動作させるのと同
時に、光束検出装置8の光束検出信号を受けて、調光制
御回路7によって、スイッチング素子32,33のスイ
ッチングデューティやスイッチング周波数を制御するこ
とで実施可能である。
【0062】このように、アマルガムを封入した放電灯
4は、時間軸に対して点灯直後に光束が低下するバスタ
ブカーブが本質的に発生するので、このバスタブカーブ
の状態を把握して調光を行うことは大変重要である。
【0063】なお、本実施形態においては、インバータ
回路3にハーフブリッジ方式を用いているが、チョッパ
ー回路兼用方式や一石方式などの他のインバータ方式で
あってもよく、また光束検出装置8によるランプ電圧検
出以外に、ランプ電流の変化や直接光束の低下を検出し
てフィードバック制御を行ってもよい。
【0064】(実施形態5)本実施形態は図8に示すよ
うに、2本のアマルガム入りの放電灯4a,4bを並列
に設置したものである。ここで、従来の調光方法であれ
ば全体照度を調光するために、2本の放電灯の各光束を
同じだけ増減させて調光する。ところが、主アマルガム
106、補助アマルガム107共に温度によってその動
作が制御されるため、調光の不安定な領域がある。
【0065】例えば、図9は放電灯4a,4bの調光深
さと光束との関係を示したもので、全体照度の調光深さ
が深くなる程光束が低下する光束曲線hのように、放電
灯4a,4bの各光束を同様に変化させた場合には、全
体の光束は光束曲線iのようになり、調光深さによって
は光束の変化が不自然な領域Mが発生する。
【0066】そこで、本実施形態においては、放電灯4
aのアマルガムの加熱制御を放電灯4bからの輻射熱5
0によって行い、調光をより効率的に実施する。
【0067】図10は、本実施形態における調光深さと
光束との関係を示したもので、放電灯4aの光束を、全
体照度の調光深さが深くなる程光束が低下する光束曲線
jのように変化させ、放電灯4bの光束を、全体照度の
調光深さが深くなる程光束が増加する光束曲線kのよう
に変化させることによって、放電灯4a,4bの各光束
の変化が不自然な領域Mにおいても、全体照度は自然な
光束の変化を有する光束曲線lのようになる。
【0068】このように、調光深さが深くなるほど、一
方のランプ出力を小、他方のランプ出力を大とすること
によって、器具に組み込んだ場合に総合的な調光を自然
に、効率よく、安定して行うことができる。
【0069】なお、本実施形態においては、並列に設置
した2本の放電灯4a,4bの場合について説明してい
るが、放電灯を3本、4本と増やす場合においても、同
様に調光状態を安定させることができる。
【0070】
【発明の効果】請求項1の発明は、水銀蒸気圧制御物質
入りの放電灯と、前記放電灯を点灯制御する放電灯点灯
回路とを備え、前記放電灯点灯回路は、点灯直後に水銀
蒸気圧制御物質が動作して前記放電灯内の水銀蒸気圧が
変化することによって低下した前記放電灯の光束を、前
記放電灯内の水銀蒸気圧を制御し且つ前記放電灯に供給
する電力を制御することによって補正する調光補正手段
を具備するので、水銀蒸気圧制御物質入り放電灯の点灯
直後の光束低下を利用して、安定した調光制御を行うこ
とができるという効果がある。
【0071】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て前記調光補正手段は、点灯直後に低下した前記放電灯
の光束と同じ光束となるように前記放電灯を調光するの
で、請求項1と同様の効果を奏する。
【0072】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記調光補正手段は、点灯直後に低下した前記放電
灯の光束よりも低い光束となるように前記放電灯を調光
するので、請求項1と同様の効果を奏する。
【0073】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記水銀蒸気圧制御物質は、温度が低いほど点灯し
てから動作するまでの時間が長い主たる水銀蒸気圧制御
物質と、点灯してから動作するまでの時間が短い補助の
水銀蒸気圧制御物質とから構成されるので、動作するま
でに時間差のある2種類の水銀蒸気圧制御物質を備える
放電灯を用いた場合でも、請求項1と同様の効果を奏す
る。
【0074】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記調光補正手段は、前記補助の水銀蒸気圧制御物
質が動作してから、前記主たる水銀蒸気圧制御物質が安
定して動作するまでの期間、前記放電灯に供給する電力
を可変とするので、請求項4と同様の効果を奏し、且つ
さらに安定した調光制御を行うことができるという効果
がある。
【0075】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、前記放電灯を少なくとも2灯具備し、前記調光補正
手段は、前記2灯の放電灯の調光深さが深くなる程、一
方の放電灯に供給する電力を減少させ、他方の放電灯に
供給する電力を増加させて、前記2灯の放電灯を調光す
るので、水銀蒸気圧制御物質入り放電灯を複数備えてい
る場合でも、自然な光束変化を有する安定した調光制御
を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の回路構成を示す第1の図
である。
【図2】本発明の実施形態1の詳細な部分回路構成を示
す図である。
【図3】本発明の実施形態1の経過時間と光束との関係
を示す図である。
【図4】本発明の実施形態1の構成を示す第2の図であ
る。
【図5】本発明の実施形態2の経過時間と光束との関係
を示す図である。
【図6】本発明の実施形態3の経過時間と光束との関係
を示す図である。
【図7】本発明の実施形態4の経過時間と光束との関係
を示す図である。
【図8】本発明の実施形態5の構成を示す図である。
【図9】本発明の実施形態5の調光深さと光束との関係
を示す第1の図である。
【図10】本発明の実施形態5の調光深さと光束との関
係を示す第2の図である。
【図11】アマルガム入り放電灯の特性を示す説明図で
ある。
【図12】放電灯の周囲温度と光束との関係を示す説明
図である。
【図13】従来例の経過時間と光束との関係を示す図で
ある。
【図14】アマルガム入りコンパクト型蛍光灯の構成を
示す図である。
【図15】アマルガム入りコンパクト型蛍光灯の口金部
を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 整流回路 2 平滑回路 3 インバータ回路 4 放電灯 5 直流制御回路 6 スイッチング制御回路 7 調光制御回路 8 光束検出装置 9 判別回路 10 電解コンデンサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水銀蒸気圧制御物質入りの放電灯と、前
    記放電灯を点灯制御する放電灯点灯回路とを備え、前記
    放電灯点灯回路は、点灯直後に水銀蒸気圧制御物質が動
    作して前記放電灯内の水銀蒸気圧が変化することによっ
    て低下した前記放電灯の光束を、前記放電灯内の水銀蒸
    気圧を制御し且つ前記放電灯に供給する電力を制御する
    ことによって補正する調光補正手段を具備することを特
    徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 前記調光補正手段は、点灯直後に低下し
    た前記放電灯の光束と同じ光束となるように前記放電灯
    を調光することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯
    装置。
  3. 【請求項3】 前記調光補正手段は、点灯直後に低下し
    た前記放電灯の光束よりも低い光束となるように前記放
    電灯を調光することを特徴とする請求項1記載の放電灯
    点灯装置。
  4. 【請求項4】 前記水銀蒸気圧制御物質は、温度が低い
    ほど点灯してから動作するまでの時間が長い主たる水銀
    蒸気圧制御物質と、点灯してから動作するまでの時間が
    短い補助の水銀蒸気圧制御物質とから構成されることを
    特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】 前記調光補正手段は、前記補助の水銀蒸
    気圧制御物質が動作してから、前記主たる水銀蒸気圧制
    御物質が安定して動作するまでの期間、前記放電灯に供
    給する電力を可変とすることを特徴とする請求項4記載
    の放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 前記放電灯を少なくとも2灯具備し、前
    記調光補正手段は、前記2灯の放電灯の調光深さが深く
    なる程、一方の放電灯に供給する電力を減少させ、他方
    の放電灯に供給する電力を増加させて、前記2灯の放電
    灯を調光することを特徴とする請求項1記載の放電灯点
    灯装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007522639A (ja) * 2004-02-13 2007-08-09 ルトロン エレクトロニクス シーオー.,インク. プロセッサを伴う複数入力型電子安定器
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