JP2002251922A - 同軸ケーブル - Google Patents

同軸ケーブル

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JP2002251922A
JP2002251922A JP2001049459A JP2001049459A JP2002251922A JP 2002251922 A JP2002251922 A JP 2002251922A JP 2001049459 A JP2001049459 A JP 2001049459A JP 2001049459 A JP2001049459 A JP 2001049459A JP 2002251922 A JP2002251922 A JP 2002251922A
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Japan
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coaxial cable
attenuation
amount
foaming
ammonia
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Application number
JP2001049459A
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English (en)
Inventor
Kenichi Toyoshima
剣一 豊島
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数がGHzオーダーになって減衰量の低
減が抑制された同軸ケーブルを提供する。 【解決手段】 化学発泡剤を含有した樹脂組成物を導体
上に押出被覆し該樹脂組成物を発泡させた発泡体を被覆
層に有する電線であって、前記被覆層中のアンモニアお
よび/またはアンモニウムイオン濃度が0.006μg/kg以
下である同軸ケーブル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ノンストップ自動料金収受シ
ステム(Electronic Toll Collection System)(以下
ETCと略称する)に好適な高周波で使用しうる絶縁同
軸ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】減衰量が良好なケーブル構造として同軸
ケーブルが挙げられる。この同軸ケーブルの減衰量を良
好にするには、絶縁外径および内部導体径を大きくして
導体による損失を改善する、もしくは絶縁被膜を発泡さ
せて誘電率を小さくし誘電正接(以下tanδ)損失を改善
する技術がある。絶縁被膜を発泡させる技術として、プ
ラスチック絶縁(以下、絶縁)材料にNaHCO3等の無機発
泡剤またはADCA(アゾジカルボンアミド)、OBSH(p,
p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド))
等の有機発泡剤を配合し絶縁被膜を発泡させたケーブル
(例えば特開平4-146940号)や、この材料にフロン、窒素
等のガス等を押出機に注入し絶縁被膜を発泡させたケー
ブルや、これら絶縁被膜を電子線、有機過酸化物、水等
を利用し架橋させたケーブル(例えば特開平7-122139号)
がある。上記のケーブルは充実もしくは一部を発泡させ
た絶縁電線を使用しているが、添加剤等の減衰量への影
響を除外するべく発泡剤、架橋剤の配合量を最適として
未分解物や分解による生成物を減らしている。従来の方
法の一例として、発泡剤の配合量をケーブル設計に合致
したインピーダンスの実効誘電率となるように最適な量
で配合することにより減衰量への影響を低くする方法が
ある。ところがこの方法は発泡剤の分解による生成物を
考慮していない。実効誘電率と発泡剤の配合量について
の関係の具体例として表1に示す例がある。
【0003】
【表1】
【0004】また、絶縁被膜の冷却には容易に入手でき
て経済的である水を使用するが、これら水や、活性化分
子等は誘電正接(tanδ)が極めて大きく、減衰量を劣化
させる。冷却に使用した水が絶縁被膜に混入することに
よるtanδの劣化を避けるため、水以外の冷却媒体を使
用することもある。(特開平8-64045号)つぎに分解によ
る生成物を減らす方法として、絶縁被膜を形成する電線
を60℃以上でプラスチックの軟化温度以下の温度で真空
引きを行うことにより、発泡剤の分解による生成物を速
やかに揮散させて除去する事を目的とした製造方法(特
開昭58-178914号)がある。これら技術は、数十〜数百MH
zの周波数の減衰量の改善においては効果が得られるこ
ともあった。
【0005】これら従来の技術では、主に使用する材料
への添加物の配合量や製造方法によって減衰量の改善を
試みているが、減衰量を悪化させている原因物質を特定
できていない。よってこれら従来技術の処理を行ったケ
ーブルが添加物等の分解により生成された物質の除去に
よる改善なのか、絶縁被膜を冷却した水の乾燥による改
善なのかは未知であり、除去すべき対象物が不明確で減
衰量の改善に貢献しない物質まで除去してしまい経済的
な対策がとれない。特に特開昭58-178914号の方法で
は、発泡剤の分解による生成物の除去を目的とした処理
を実施するには絶縁被膜に用いた樹脂の軟化点の温度を
考慮しなければならず、特に同軸ケーブルの絶縁形状の
変形は減衰量を含む電気特性に悪影響を及ぼすので樹脂
の軟化点の温度では放置できない。また加熱減圧処理が
できる装置等が必要であり、これら高価な装置の使用は
ケーブルへの価格に転嫁され安価なケーブルを提供でき
なくしてしまう。一方、近年、使用される周波数は数GH
zと大きくなっており、従来技術では対応がとれなくな
ってきている。これは、従来技術の効果を確認していた
減衰量の周波数が数十〜数百MHzで数GHzと比較すると低
い周波数であるため顕在化しなかったためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、添加剤
の配合量を材料の段階で管理する方法や絶縁被膜に含ま
れる添加剤の分解による生成物の除去を試みる方法等は
考案されているが、ケーブル後にtanδ、減衰量に影響
を与える対象物質が特定されていない方法なので、対象
物質が多数あり経済的な除去方法がとれない。また、そ
の効果の検証も数百MHz以下という近年、頻繁に使用さ
れ始めている数GHzと比較すると低い周波数であるた
め、その改善効果も数GHzの周波数に対応できないでい
る。よって、絶縁被膜に含まれる、減衰量に対して有害
な物質を実用上問題ない量に経済的に削減もしくは除去
できるようにするため、これら物質を特定し、これに対
処した技術の開発が急務であった。したがって本発明の
目的は周波数がGHzオーダーになって減衰量の低減が
抑制された同軸ケーブルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の課題は下
記の手段によって達成された。すなわち本発明は(1)
化学発泡剤を含有した樹脂組成物を導体上に押出被覆し
該樹脂組成物を発泡させた発泡体を被覆層に有する電線
であって、前記被覆層中のアンモニアおよび/またはア
ンモニウムイオン濃度が0.006μg/kg以下である同軸ケ
ーブルを提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の同軸ケーブルにおいて、
絶縁層としての被覆層中のアンモニアおよび/またはア
ンモニウムイオン濃度は、通常0.006μg/kg以
下であり、好ましくは0.004以下、より好ましくは
0.002以下である。この場合のアンモニアないしは
アンモニウムイオンとは、被覆層中にそれ自体として存
在している場合の他、用いた発泡剤が残留している場合
もあり、そのときは、その化合物中存在するものも含有
する意味である。本発明の同軸ケーブルは、例えば、発
泡により気泡を被覆層に形成した絶縁被膜もしくは架橋
した絶縁被膜、またこれら絶縁被膜を形成した電線を使
用した同軸ケーブルを絶縁被膜の軟化点の温度もしくは
100〜110℃のいずれか低い温度での空気中、又は
高温の水中に、一定期間保持し、加熱することにより製
造することができる。空気中で加熱する場合は、アンモ
ニアおよび/またはアンモニウムイオンが上記範囲以下
になるに十分な時間処理され、特に制限するものではな
いが、好ましくは24時間以上、より好ましくは36〜
48時間である。また高温の水中に保持する場合も同様
に処理後のアンモニアおよび/またはアンモニウムイオ
ンの残留量により処理時間が決まり、特に制限するもの
ではないが、例えば、80℃の水中で2時間以上、好ま
しくは3〜4時間保持する。本発明において被覆層の発
泡率(P=M/V×100、P:発泡率(%)、M:被
覆層の単位体積に含まれる空隙の体積、V:被覆層の単
位体積)は特に制限はないが、好ましくは20〜80
%、より好ましくは30〜60%であって、樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ四フッ化エチ
レン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合
体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、パーフルオ
ロアルコキシルアルカン系重合体などが用いられる。発
泡剤の使用量は、使用する樹脂、発泡剤の種類や目標発
泡率などによって異なるが、好ましくは樹脂100重量
部当り、好ましくは1〜5重量部、より好ましくは1〜
2重量部の範囲である。化学発泡剤は含窒素系発泡剤が
用いられ、例えばアゾジカルボンアミド(以下ADCA
という)やp,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニル
ヒドラジド)(以下OBSHという)その他公知の化学
発泡剤のうち含窒素系のものをあげることができる。
【0009】例えばADCA等の化学発泡剤が熱分解す
ると分解物が生成される。分解物にはtanδを劣化させ
るイオン化すなわち活性化しやすい物質としてNH3が含
まれているが、高温の空気中もしくは水中での保管の実
施によりその量を減らすことが出来る。
【0010】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。 実施例1 MI:0.7、密度:0.94の高密度ポリエチレンに
ADCAをポリエチレン100重量部に対して1重量部
になるように配合し、これを押出機に供給し、押出温度
200℃で直径1mmの銅線上に絶縁外径2.7mmで押出被覆
してポリエチレンを発泡させた絶縁被膜を得た。このも
のの絶縁被膜の発泡率は40%であった。次にこの絶縁
被膜に架橋(電子線を照射して架橋)を施した後、60℃
で76cmHg減圧した絶縁電線、85℃の空気中に放置した絶
縁電線、105℃の空気中に放置した絶縁電線、および加
熱処理をしていない絶縁電線、それぞれをケーブル化し
た。これら処理等を実施した絶縁電線を温度20〜30℃、
湿度50〜90%の室温に12時間放置した後、外部導体と外
部被覆を同心円上に施してケーブル化した。これらケー
ブルの減衰量の測定結果と絶縁電線の絶縁被膜中のアン
モニアの分析結果を表2に示す。なお、アンモニア濃度
は、アンモニアを吸光光度法(JIS K0101 イ
ンドフェノール青吸光光度法準拠)で測定することによ
り求めた。
【0011】
【表2】
【0012】以上の実施例より、NH3が0.006μg/kg以下
であると周波数が数GHz以上で減衰量が優れたプラスチ
ック絶縁となる。
【0013】
【発明の効果】本発明同軸ケーブルは周波数がGHzの
オーダーの高周波であっても、減衰量が小さく、高周波
用として極めて優れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学発泡剤を含有した樹脂組成物を導体
    上に押出被覆し該樹脂組成物を発泡させた発泡体を被覆
    層に有する電線であって、前記被覆層中のアンモニアお
    よび/またはアンモニウムイオン濃度が0.006μg/kg以
    下である同軸ケーブル。
JP2001049459A 2001-02-23 2001-02-23 同軸ケーブル Pending JP2002251922A (ja)

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