JP2002251773A - 光ピックアップ装置、光ピックアップ装置の製造方法及び光学ディスク装置 - Google Patents

光ピックアップ装置、光ピックアップ装置の製造方法及び光学ディスク装置

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JP2002251773A
JP2002251773A JP2001045689A JP2001045689A JP2002251773A JP 2002251773 A JP2002251773 A JP 2002251773A JP 2001045689 A JP2001045689 A JP 2001045689A JP 2001045689 A JP2001045689 A JP 2001045689A JP 2002251773 A JP2002251773 A JP 2002251773A
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JP
Japan
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optical
light
optical element
optical disk
disk
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JP2001045689A
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English (en)
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Yoshito Yuma
嘉人 遊馬
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーボ動作の信頼性を向上するとともに光学
素子に要求される部品精度を緩和し、製造コストの低減
を図る。 【解決手段】 光を出射する光源11と光学ディスク4
からの戻り光を受光する受光部15とを有するレーザカ
プラ17と、光学ディスク4に出射光を集光する対物レ
ンズ14と、光源11から出射された出射光と光学ディ
スク4からの戻り光とを分岐するためのホログラム素子
12とを有する光学系1を備える。また、レーザカプラ
17及びホログラム素子12を支持する支持体19を備
える。そして、レーザカプラ17及びホログラム素子1
2は、いずれか一方が支持体19に対して固定されて、
一方に対する他方の相対位置を調動可能とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光ディスク
や光磁気ディスク等の光学ディスクに対して情報を記録
及び/又は再生する光ピックアップ装置及びこの光ピッ
クアップ装置を備える光学ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、CD(Compact Disc),DVD(D
igital Versatile Disc)等の光学ディスクに対して情報
を記録及び/又は再生する光ピックアップ装置が知られ
ている。
【0003】この種の光ピックアップ装置は、光学ディ
スクの記録面に出射光を集光させる対物レンズを有する
光学系と、対物レンズの光軸に平行なフォーカシング方
向及び対物レンズの光軸に直交するトラッキング方向に
対物レンズをそれぞれ駆動変位させるレンズ駆動機構と
を備えている。
【0004】光ピックアップ装置が備える光学系として
は、別体に分離された各種光学素子が組み合わされて構
成されるディスクリート型の光学系と、各種光学素子が
一体に構成された集積型の光学系とがある。
【0005】まず、図18に示すように、光学ディスク
204として再生専用のCDから情報を再生するディス
クリート型の光学系201は、レーザ光を出射する光源
211と、この光源211からの出射光を分割する回折
格子212と、この回折格子212からの出射光を反射
するとともに戻り光を透過するビームスプリッタ213
と、このビームスプリッタ213から出射された出射光
を平行光に変換するコリメータレンズ214と、このコ
リメータ214からの出射光を光学ディスク204に集
光する対物レンズ215と、光学ディスク204からの
戻り光を受光する受光部216とを有している。
【0006】光源211は、CDに対応するレーザ光を
出射する半導体レーザを有している。回折格子212
は、光源211からの出射光の光軸上に位置して配設さ
れて、出射光をメインビームである0次光と、サイドビ
ームである±1次光からなる3ビームに分割する。ビー
ムスプリッタ213は、透過屈折される戻り光に所定の
非点収差を付与する。
【0007】受光部216は、図19(a)に示すよう
に、中央に位置されてメインビームの戻り光を受光する
メインビーム用フォトディテクタ221と、このメイン
ビーム用フォトディテクタ221を間に挟んで両側に位
置されてサイドビームを受光する一組のサイドビーム用
フォトディテクタ222,223とを有している。
【0008】メインビーム用フォトディテクタ221
は、図19(a)に示すように、受光面が互いに直交す
る2本の分割線L11,L12により、受光領域a
,c,dにそれぞれ4等分割されている。各サ
イドビーム用フォトディテクタ222,223は、受光
領域e,fを有している。
【0009】そして、この光学系201は、フォーカシ
ングエラー信号を検出する検出方法として、いわゆる非
点収差法が用いられており、トラッキングエラー信号を
検出する検出方法として、いわゆる3スポット法(3ビ
ーム法)が用いられている。
【0010】メインビーム用フォトディテクタ221の
各受光領域a,b,c,dの各出力をSa
Sb,Sc,Sdとすれば、フォーカシングエラ
ー信号FEは、 FE=(Sa+Sc)−(Sb+Sd) により算出される。
【0011】また、図19(a)に示すように、メイン
ビーム用フォトディテクタ221は、受光面に平行な平
面方向において、図19中X方向の位置ずれによる出力
のオフセット量(以下、X信号と称する。)と、図19
中Y方向の位置ずれによる出力のオフセット量(以下、
Y信号と称する。)とがそれぞれ「0」となるように位
置が調整される。X信号は、 X=(Sa+Sb)−(Sc+Sd) により算出される。Y信号は、 Y=(Sa+Sd)−(Sb+Sc) により算出される。
【0012】フォーカシングエラー信号FEは、対物レ
ンズ215が光学ディスク204に対して合焦位置にあ
るとき、図19(a)に示すような円形のビームスポッ
トになり、FE=0となる。また、フォーカシングエラ
ー信号FEは、対物レンズ215が光学ディスク204
に近づき過ぎたときに、図19(b)に示すようなビー
ムスポットになることにより、FE<0となり、対物レ
ンズ215が光学ディスク204から遠ざかり過ぎたと
きに、図19(c)に示すようなビームスポットになる
ことにより、FE>0となる。
【0013】また、各サイドビーム用フォトディテクタ
222,223の各受光領域e,fの各出力をSe
,Sfとすれば、トラッキングエラー信号TEは、 TE=Se−Sf により算出される。
【0014】そして、再生信号RFは、メインビーム用
フォトディテクタ221の受光領域Sa,Sb,S
,Sdの出力の和である RF=Sa+Sb+Sc+Sd により算出される。
【0015】また、光ピックアップ装置が備えるレンズ
駆動機構は、対物レンズ215を保持するレンズホルダ
と、このレンズホルダをフォーカシング方向及びトラッ
キング方向の二軸方向にそれぞれ駆動変位させる電磁駆
動部とを有している。
【0016】以上のように構成された光ピックアップ装
置は、得られたフォーカシングエラー信号FE及びトラ
ッキングエラー信号TEに基づいて、レンズ駆動機構が
対物レンズ215をフォーカシング方向及びトラッキン
グ方向にそれぞれ駆動変位させることにより、光学ディ
スク204の記録面上の所望の記録トラック上に出射光
を合焦させて、光学ディスク204から情報として再生
信号RFを再生する。
【0017】そして、光ピックアップ装置は、得られた
フォーカシングエラー信号FE及びトラッキングエラー
信号TEに基づいて、レンズ駆動機構が対物レンズ21
5をフォーカシング方向及びトラッキング方向にそれぞ
れ駆動変位させることにより、光学ディスク204の記
録面に出射光が合焦されて、光学ディスク204から情
報として再生信号RFを再生する。
【0018】なお、上述した光学系201は、光学ディ
スク204としてDVDから情報を再生する場合、図示
しないが、受光部226が、受光面が4分割されたメイ
ンビーム用フォトディテクタを有する構成とされて、対
角方向の各受光領域の出力の位相差を比較する、いわゆ
る位相差法(DPD法)を用いることにより、トラッキ
ングエラー信号TEが得られる。
【0019】次に、図20及び図21に示すように、光
学ディスク204として再生専用のCDから情報を再生
する集積型の光学系202は、レーザ光を出射する光源
231と、この光源231からの出射光を反射する反射
ミラー232と、この反射ミラー232で反射された出
射光を分割するとともに戻り光を回折するホログラム素
子234と、このホログラム素子234からの出射光を
平行光に変換するコリメータレンズ235と、このコリ
メータレンズ235からの出射光を光学ディスク204
に集光する対物レンズ236と、光学ディスク204か
らの戻り光の一部を遮光するナイフエッジ237と、戻
り光を受光する受光部238とを備えている。
【0020】図21に示すように、光源231、反射ミ
ラー232、ナイフエッジ237及び受光部238は、
同一基盤(図示せず)上にそれぞれ配設されて筐体24
0内に組み込まれることにより一体に集積された、いわ
ゆるレーザカプラ239として構成されている。
【0021】ホログラム素子234は、図21に示すよ
うに、ブロック状をなすプリズムが用いられており、出
射光の光軸に直交する第1の面241と、この第1の面
241に平行に対向する第2の面242とを有してい
る。第1の面241には、反射ミラー232で反射され
た出射光を分割する回折格子245が配設されている。
この回折格子245は、出射光をメインビームである0
次光と、サイドビームである±1次光からなる3ビーム
に分割する。第2の面242には、戻り光を受光部23
8に導くように回折するホログラム246が配設されて
いる。
【0022】受光部238は、図22(a)に示すよう
に、中央に位置されてメインビームを受光する第1及び
第2のメインビーム用フォトディテクタ251,252
と、これら第1及び第2のメインビーム用フォトディテ
クタ251,252を間に挟んで両側に位置されてサイ
ドビームを受光する一組のサイドビーム用フォトディテ
クタ253,254とを有している。
【0023】第1及び第2のメインビーム用フォトディ
テクタ251,252は、図22(a)に示すように、
受光面が光学ディスク204の径方向に平行な分割線L
13により、各受光領域a,b及び各受光領域
,dに二等分割されている。また、第1及び第2
のメインビーム用フォトディテクタ251,252は、
分割線L13の延長線上に戻り光の光軸が位置するよう
に、分割線L13に平行な方向に隣接されてそれぞれ配
設されている。各サイドビーム用フォトディテクタ25
3,254は、受光領域e,fを有している。
【0024】そして、この光学系202は、フォーカシ
ングエラー信号を検出する検出方法として、ナイフエッ
ジ237によって分割されて半円形とされた2つのビー
ムスポットを検出する、いわゆるダブル・フーコー法が
用いられており、トラッキングエラー信号を検出する検
出方法として、いわゆる3スポット法が用いられてい
る。
【0025】第1及び第2のメインビーム用フォトディ
テクタ251,252の各受光領域a,b及び各受
光領域c,dの各出力をSa,Sb,Sc
Sd とすれば、フォーカシングエラー信号FEは、 FE=(Sa+Sc)−(Sb+Sd) により算出される。
【0026】また、図22(a)に示すように、第1及
び第2のメインビーム用フォトディテクタ251,25
2は、受光面に平行な平面方向において、X信号及びY
信号がそれぞれ「0」となるように位置が調整される。
X信号は、 X=(Sa+Sb)−(Sc+Sd) により算出される。Y信号は、 Y=(Sa+Sd)−(Sb+Sc) により算出される。
【0027】フォーカシングエラー信号FEは、対物レ
ンズ236が光学ディスク204に対して合焦位置にあ
るとき、図22(a)に示すような円形のビームスポッ
トになり、FE=0となる。また、フォーカシングエラ
ー信号FEは、対物レンズ236が光学ディスク204
に近づき過ぎたときに、図22(b)に示すようなビー
ムスポットになることにより、FE<0となり、対物レ
ンズ236が光学ディスク204から遠ざかり過ぎたと
きに、図22(c)に示すようなビームスポットになる
ことにより、FE>0となる。
【0028】また、サイドビーム用フォトディテクタ2
53,254の各受光領域e,f の各出力をS
,Sfとすれば、トラッキングエラー信号TE
は、TE=Se−Sfにより算出される。
【0029】また、再生信号RFは、第1及び第2のメ
インビーム用フォトディテクタ251,252の各受光
領域a,b及び受光領域c,dの出力の和であ
るRF=(Sa+Sb)+(Sc+Sd)によ
り算出される。
【0030】なお、上述した光学系202は、ナイフエ
ッジ237によって戻り光を分割する構成とされたが、
例えばホログラムによって戻り光を分割するように構成
されてもよい。光学系202は、光学ディスク204と
してDVDから情報を再生する場合、例えばナイフエッ
ジやホログラムによって戻り光を4分割して、各戻り光
の対角方向の受光領域の出力の位相差を比較する、いわ
ゆる位相差法を用いることにより、トラッキングエラー
信号TEが得られる。また、上述した光学系202にお
いて、コリメータレンズ235及び回折格子245が不
要とされる場合もある。
【0031】以上のように構成された光学系202は、
得られたフォーカシングエラー信号FE及びトラッキン
グエラー信号TEに基づいて、レンズ駆動機構が対物レ
ンズ236をフォーカシング方向及びトラッキング方向
にそれぞれ駆動変位させることにより、光学ディスク2
04の記録面上の所望の記録トラック上に出射光を合焦
させて、光学ディスク204から情報として再生信号R
Fを再生する。
【0032】さらに、図23及び図24に示すように、
他の集積型の光学系203としては、光路順に、レーザ
光を出射する光源261と、この光源261から出射さ
れた出射光を反射するとともに戻り光を透過屈折させる
プリズム262と、このプリズム262から出射された
出射光を平行光に変換するコリメータレンズ263と、
このコリメータレンズ263からの出射光を光学ディス
ク204に集光する対物レンズ264と、光学ディスク
204からの戻り光を受光する受光部265とを備えて
いる。
【0033】光源261は、レーザ光を出射する半導体
レーザを有しており、プリズム262及び受光部265
と同一基盤(図示せず)上にそれぞれ配設されて筐体2
68内に組み込まれることにより一体に集積された、い
わゆるレーザカプラ267として構成されている。
【0034】プリズム262には、光源261からの出
射光の光軸に対向する位置に、出射光を反射するととも
に戻り光を透過屈折するハーフミラーが設けられてい
る。また、プリズム262には、ハーフミラーで透過屈
折された戻り光を受光部265に導くように反射させる
反射面が設けられている。
【0035】受光部265は、図25(a)に示すよう
に、戻り光を受光する第1及び第2のフォトディテクタ
271,272を有している。第1及び第2のフォトデ
ィテクタ271,272は、互いに平行な2本の分割線
14,L15により三分割されており、各受光領域a
,b,c及び各受光領域d,e,fを有し
ており、各分割線L14,L15に平行な方向に隣接さ
れてそれぞれ配設されている。
【0036】そして、この光学系203は、フォーカシ
ングエラー信号を検出する検出方法として、第1及び第
2のフォトディテクタ271,272上のビームスポッ
トの大きさを比較する、いわゆるスポットサイズ法が用
いられている。
【0037】スポットサイズ法において、第1及び第2
のフォトディテクタ271,272の各受光領域a
,c及び各受光領域d,e,fの各出力を
Sa ,Sb,Sc,Sd,Se,Sfとす
れば、フォーカシングエラー信号FEは、 FE=(Sa+Sc+Se)−(Sb+Sd
+Sf) によって算出される。
【0038】フォーカシングエラー信号FEは、対物レ
ンズ264が光学ディスク204に対して合焦位置にあ
るとき、図25(a)に示すようなビームスポットにな
り、FE=0となる。また、フォーカシングエラー信号
FEは、対物レンズ264が光学ディスク204に近づ
き過ぎたときに、図25(b),図25(d)に示すよ
うなビームスポットになることにより、FE<0とな
り、対物レンズ264が光学ディスク204から遠ざか
り過ぎたときに、図25(c),図25(e)に示すよ
うなビームスポットになることにより、FE>0とな
る。
【0039】また、再生信号RFは、第1及び第2のフ
ォトディテクタ271,272の各受光領域a
,c及び各受光領域d,e,fの出力の和
である RF=(Sa+Sb+Sc+Sd+Se+S
) により算出される。
【0040】また、光学系203は、光学ディスク20
4としてCDから情報を再生する場合、図示しないが、
第1及び第2のフォトディテクタ271,272を挟ん
で分割方向に直交する方向の両側に、いわゆる3スポッ
ト法によるサイドビームを受光するサイドビーム用フォ
トディテクタをそれぞれ配設する構成とすることで、ト
ラッキングエラー信号TEが得られる。
【0041】以上のように構成された集積型の光学系2
03は、得られたフォーカシングエラー信号FE及びト
ラッキングエラー信号TEに基づいて、レンズ駆動機構
が対物レンズ264をフォーカシング方向及びトラッキ
ング方向にそれぞれ駆動変位させることにより、光学デ
ィスク204の記録面に出射光が合焦されて、光学ディ
スク204から情報として再生信号RFを再生する。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のディスクリート型の光学系201は、構成が簡素とさ
れるとともに、製造コストが廉価であり、各光学素子の
位置調整を比較的容易に行うことができるために各光学
素子に要求される部品精度等が比較的緩い等の利点があ
る。一方で、ディスクリート型の光学系201は、各光
学素子が別体であるため、光学系201全体が大きくな
るとともに、組み立て作業に比較的時間を要し、温度や
湿度の環境変化によってサーボ動作に変化が生じるた
め、信頼性にやや乏しいという問題があった。また、デ
ィスククリート型の光学系201は、受光部226に受
光面が4分割されたメインビーム用フォトディテクタ2
31を用いることにより、メインビーム用フォトディテ
クタ231の分割された受光面を高精度に位置決めする
ことが必要となり、正確なフォーカシングエラー信号F
Eを検出する信頼性を確保するための条件が厳しい等の
不都合がある。
【0043】また、上述した従来の集積型の光学系20
2,203によれば、ホログラム素子234や、光源2
31,261及び受光部238,265等の各光学素子
の集積化が図られているため、光学系202,203全
体を小型化することができる。また、集積型の光学系2
02によれば、受光部238の第1及び第2のメインビ
ーム用フォトディテクタ251,252の各受光領域a
,b,c,d上で移動するビームスポットの移
動量が各光学素子の移動量に対して比較的小さく、正確
なフォーカシングエラー信号FEを検出する信頼性が高
い等の利点がある。一方で、集積型の光学系202,2
03は、上述したディスクリート型の光学系201に比
較して製造コストが嵩むとともに、調整可能とされる箇
所が少ないため、各光学素子の比較的高い部品精度が要
求される等の不都合がある。
【0044】そこで、本発明は、サーボ動作の信頼性を
向上するとともに光学素子に要求される部品精度を緩和
することを可能とし、製造コストを低減することができ
る光ピックアップ装置、この光ピックアップ装置の製造
方法及び光ピックアップ装置を備える光学ディスク装置
を提供することを目的とする。
【0045】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明に係る光ピックアップ装置は、光を出射す
る光源と光学ディスクからの戻り光を受光する受光部と
を有する集積光学素子と、光学ディスクに出射光を集光
する対物レンズと、光源から出射された出射光と光学デ
ィスクからの戻り光とを分岐するための分岐光学素子と
を有する光学系を備える。また、この光ピックアップ装
置は、集積光学素子及び分岐光学素子を支持する支持体
を備える。そして、集積光学素子及び分岐光学素子は、
いずれか一方が支持体に対して固定されて、一方に対す
る他方の相対位置を調動可能とされる。
【0046】以上のように構成した光ピックアップ装置
は、集積光学素子及び分岐光学素子のいずれか一方が支
持体に対して固定されて、この一方に対する他方の相対
位置を調動可能とされるため、受光部に対する戻り光の
位置を調整することが可能とされている。したがって、
この光ピックアップ装置によれば、集積光学素子と分岐
光学素子との相対位置が高精度に位置決めされる。
【0047】また、本発明に係る光ピックアップ装置の
製造方法は、光を出射する光源と光学ディスクからの戻
り光を受光する受光部とを有する集積光学素子と、光学
ディスクに出射光を集光する対物レンズと、光源から出
射された出射光と光学ディスクからの戻り光とを分岐す
るための分岐光学素子とを有する光学系と、集積光学素
子及び分岐光学素子を支持する支持体とを備える光ピッ
クアップ装置の製造方法である。そして、この光ピック
アップ装置の製造方法は、集積光学素子及び分岐光学素
子のいずれか一方が、支持体に対して固定されて、一方
に対する他方の相対位置を調動した後に、他方を支持体
に固定する。
【0048】以上のように構成した光ピックアップ装置
の製造方法は、集積光学素子又は分岐光学素子のいずれ
か一方が支持体に固定されて、この一方に対して他方の
相対位置を調整することにより、受光部に対する戻り光
の位置が調整されて、調整された状態で支持体に固定さ
れる。
【0049】また、本発明に係る光学ディスク装置は、
光学ディスクに対して情報を記録及び/又は再生する光
ピックアップと、光学ディスクを回転駆動するディスク
回転駆動手段とを備える。光ピックアップは、光を出射
する光源と光学ディスクからの戻り光を受光する受光部
とを有する集積光学素子と、光学ディスクに出射光を集
光する対物レンズと、光源から出射された出射光と光学
ディスクからの戻り光とを分岐するための分岐光学素子
とを有する光学系を備える。また、この光ピックアップ
装置は、集積光学素子及び分岐光学素子を支持する支持
体を備える。そして、集積光学素子及び分岐光学素子
は、いずれか一方が支持体に対して固定されて、一方に
対する他方の相対位置を調動可能とされる。
【0050】以上のように構成した光学ディスク装置
は、集積光学素子及び分岐光学素子のいずれか一方が支
持体に対して固定され、この一方に対する他方の相対位
置を調動することが可能とされるため、受光部に対する
戻り光の位置を調整することが可能とされている。した
がって、この光学ディスク装置の光ピックアップは、集
積光学素子と分岐光学素子の相対位置が高精度に位置決
めされる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について、光ピックアップ装置及びこの光ピックアップ
装置を備えるディスクドライブ装置を図面を参照して説
明する。本発明に係る光ピックアップ装置には、光学デ
ィスクとしてCD(Compact Disc)及び/又はDVD(Dig
ital Versatile Disc)が適用される。
【0052】光ピックアップ装置は、光学ディスクにレ
ーザ光を合焦させる対物レンズを有する光学系と、対物
レンズの光軸に平行な方向及び光軸に直交する方向とに
対物レンズをそれぞれ駆動変位させるレンズ駆動機構と
を備えている。
【0053】まず、光学ディスクとしてCDに対応する
光学系を説明する。図1及び図2に示すように、光ピッ
クアップ装置が備える集積型の光学系1は、光路順に、
CDに対応するレーザ光を出射する光源11と、この光
源11から出射された出射光を分割するとともに戻り光
を回折するホログラム素子12と、このホログラム素子
12から反射された出射光をほぼ平行光に変換するコリ
メータレンズ13と、このコリメータレンズ13で平行
光に変換された出射光を光学ディスク4の記録面上に集
光する対物レンズ14と、光学ディスク4からの戻り光
を受光する受光部15とを備えている。
【0054】光源11は、レーザ光を出射する半導体レ
ーザを有している。光源11及び受光部15は、図2に
示すように、同一基盤(図示せず)上にそれぞれ配設さ
れて、同一筐体18内に組み込まれることにより一体に
集積された、いわゆるレーザカプラ17として構成され
ている。
【0055】ホログラム素子12は、図2に示すよう
に、ブロック状をなすプリズムとして形成されており、
光源11から出射される出射光の光軸に直交する第1の
面21と、この第1の面21に平行に対向する第2の面
22とを有している。第1の面21は、光源11に臨む
側に形成されている。第2の面22は、光学ディスク4
に臨む側に形成されている。
【0056】第1の面21には、図2に示すように、光
源11から出射された出射光の光軸上に位置して、出射
光をメインビームである0次光と、サイドビームである
±1次光とからなる3ビームに分割する回折格子24が
配設されている。
【0057】第2の面22には、図2に示すように、光
学ディスク4からの戻り光の光軸上に位置して、戻り光
を回折するホログラム25が配設されている。このホロ
グラム25は、光源11からの出射光をそのまま透過さ
せるとともに、光学ディスク4から戻り光を受光部11
に導くように回折させるようになされている。
【0058】このホログラム25は、図2に示すよう
に、ほぼ円形の回折領域が、直線状の分割線Lによっ
て半円形の第1及び第2の回折領域26,27に分割さ
れている。第1及び第2の回折領域26,27は、光学
ディスク4からの戻り光を互いに異なる回折角を以てそ
れぞれ回折させるとともに、各回折光の焦点位置を互い
に異ならせるように、異なるホログラムパターンを有し
ている。
【0059】すなわち、ホログラム25は、第1の回折
領域26で回折される一方の回折光が、第2の回折領域
27で回折される他方の回折光に比して回折角が大とさ
れることにより、光源11の発光点に対して近い側に向
かうとともに、受光部15の受光面に対して焦点位置が
前方に位置されるように回折される。また、ホログラム
25は、第2の回折領域27で回折される他方の回折光
が、第1の回折領域26で回折される一方の回折光に比
して回折角が小とされて、光源11の発光点に対して遠
い側に向かうとともに、受光部15の受光面に対して焦
点位置が後方に位置されるように回折される。
【0060】そして、上述したレーザカプラ17及びホ
ログラム素子12は、図3に示すように、レンズ駆動機
構を支持する支持体19上にそれぞれ配設されている。
【0061】コリメータレンズ13は、例えば凸レンズ
が用いられており、光源11からの出射光をほぼ平行な
光束に変換して、対物レンズ14に入射させる。対物レ
ンズ14は、凸レンズが用いられており、コリメータレ
ンズ13から入射された平行光束を、光学ディスク4の
記録面の所望の記録トラック上に収束させる。
【0062】対物レンズ14は、図示しないレンズ駆動
機構が備える電磁駆動部によって、対物レンズ14の光
軸に平行な方向であるフォーカシング方向及びこのフォ
ーカシング方向に直交するトラッキング方向の二軸方向
にそれぞれ駆動変位可能に支持されている。
【0063】受光部15は、上述したように、光源11
を有するレーザカプラ17に組み込まれており、ホログ
ラム25の第1及び第2の回折領域26,27で回折さ
れた各戻り光をそれぞれ受光する受光面が複数に分割さ
れている。受光部15は、中央に位置されてメインビー
ムをそれぞれ受光する第1及び第2のメインビーム用フ
ォトディテクタ31,32と、これら第1及び第2のメ
インビーム用フォトディテクタ31,32を間に挟んで
光学ディスク4の接線方向の両側に位置されてサイドビ
ームをそれぞれ受光する一組のサイドビーム用フォトデ
ィテクタ33,34とを有している。
【0064】第1及び第2のメインビーム用フォトディ
テクタ31,32は、光学ディスク4の径方向に平行な
分割線Lによって、受光領域a,b及び受光領域
,dにそれぞれ二等分割されており、分割線L
に平行な方向に隣接されてそれぞれ配設されている。ま
た、第1及び第2のメインビーム用フォトディテクタ3
1,32は、出射光の光軸に交差する分割線Lの延長
線上の位置に対して変位されてそれぞれ配設されてい
る。一組のサイドビーム用フォトディテクタ33,34
は、受光領域e,fを有している。
【0065】受光部15は、ホログラム25の第1の回
折領域26で回折された回折光が第1のメインビーム用
フォトディテクタ31に照射されるとともに、第2の回
折領域27で回折された回折光が第2のメインビーム用
フォトディテクタ32に照射される。
【0066】そして、光学系1は、フォーカシングエラ
ー信号を検出する検出方法として、半円形のビームスポ
ットによるいわゆるスポットサイズ法が用いられてお
り、トラッキングエラー信号を検出する検出方法とし
て、サイドビームの戻り光の出力差を検出する、いわゆ
る3スポット法が用いられている。
【0067】第1及び第2のメインビーム用フォトディ
テクタ31,32の各受光領域a,b,c,d
の各出力をSa,Sb,Sc,Sdとすれば、
フォーカシングエラー信号FEは、 FE=(Sa+Sc)−(Sb+Sd) により算出される。
【0068】また、図4(a)に示すように、第1及び
第2のメインビーム用フォトディテクタ31,32は、
受光面に平行な平面方向において、図4中X方向の位置
ずれによる出力のオフセット量(以下、X信号と称す
る。)と、図4中Y方向の位置ずれによる出力のオフセ
ット量(以下、Y信号と称する。)とが共に「0」とな
るように位置が調整される。X信号は、 X=(Sa+Sb)−(Sc+Sd) により算出される。Y信号は、 Y=(Sa+Sd)−(Sb+Sc) により算出される。
【0069】フォーカシングエラー信号FEは、対物レ
ンズ14が光学ディスク4に対して合焦位置にあると
き、図4(a)に示すようなビームスポットになり、F
E=0となる。また、フォーカシングエラー信号FE
は、対物レンズ14が光学ディスク4に近づき過ぎたと
きに、図4(b),図4(d)に示すようなビームスポ
ットになることにより、FE<0となり、対物レンズ1
4が光学ディスク4から遠ざかり過ぎたときに、図4
(c),図4(e)に示すようなビームスポットになる
ことにより、FE>0となる。
【0070】また、サイドビーム用フォトディテクタ3
3,34の各受光領域e,fの各出力をSe,S
とすれば、トラッキングエラー信号TEは、 TE=Se−Sf により算出される。
【0071】そして、再生信号RFは、第1及び第2の
メインビーム用フォトディテクタ31,32の各受光領
域Sa,Sb及び各受光領域Sc,Sdの出力
の和である RF=Sa+Sb+Sc+Sd により算出される。
【0072】ここで、上述したフォーカシングエラー信
号FEを検出する検出方法として用いられる半円形のビ
ームスポットによるスポットサイズ法について簡単に説
明する。上述した従来の光学系203で説明したよう
に、一般的なスポットサイズ法においては、受光面が分
割線L14,L15によって3分割された第1及び第2
のフォトディテクタ271,272が用いられるが、受
光面に照射される円形のビームスポットが、受光面を3
分割する分割線L14,L15も平行な中心線(図示せ
ず)に対称であるため、この中心線によって二分割され
た各受光領域で受光する半円形のビームスポットによっ
てもフォーカシングエラー信号FEを検出することが可
能とされている。
【0073】すなわち、半円形のビームスポットによる
スポットサイズ法によれば、図5(a)に示すように、
ホログラム25で回折された戻り光の各回折光を受光す
る第1及び第2のメインビーム用フォトディテクタ3
1,32が、各回折光のビームスポットの大きさの変化
を検出することにより、フォーカシングエラー信号FE
が得られる。
【0074】光学系1の光源11は、第1及び第2のメ
インビーム用フォトディテクタ31,32が、対物レン
ズ14が合焦位置に位置する状態で、X信号及びY信号
が共に「0」となるように調整されて位置決めされる。 X=(Sa+Sb)−(Sc+Sd)=0 Y=(Sa+Sd)−(Sb+Sc)=0 X信号は、ホログラム素子12のホログラム25に入射
する戻り光のビームスポットの分割位置に依存し、Y信
号は、ホログラム素子12に入射する戻り光の光軸回り
の回転位置の精度に依存する。
【0075】そして、ホログラム25に入射されるビー
ムスポットの分割位置である第1及び第2の回折領域2
6,27の分割線Lの位置のみをこの分割線Lに直
交する方向に移動させて変化させた場合には、FE=
(a+c)−(b+d)>0となるため、図5
(a),(b)に示すように、フォーカシングエラー信
号FEが変化する。すなわち、半円形のビームスポット
によるスポットサイズ法は、X信号を変化させることに
よって、フォーカス位置を調整することができる。な
お、図5(c)に示すように、Y信号を変化させた場合
には、フォーカスエラー信号FEが変化されない。
【0076】実際の光ピックアップ装置の製造工程にお
ける調整方法としては、図3に示すように、光学系1を
支持する支持体19上にホログラム素子12を固定した
状態で、光学系1全体でデフォーカス量が「0」となる
ようにレーザカプラ17の筐体18を支持体19に対し
て、レーザ光の光軸の軸回り方向や光学ディスク4の径
方向に移動させることにより、受光部15のX信号を調
整するとともに、同様にY信号が「0」となるように調
整することによって行われる。そして、受光部15のX
信号及びY信号が「0」に調整された、レーザカプラ1
7は、支持体19に固定されることにより、ホログラム
25、光源11及び受光部15の相対位置が高精度に位
置決めされる。
【0077】ところで、フォーカシングエラー信号を検
出する検出方法としていわゆるダブル・フーコー法が用
いられた他の集積型の光学系について、上述した調整方
法と同様に調整する場合を図面を参照して説明する。
【0078】ダブル・フーコー法の場合には、図6
(a)に示すように、分割線L'によって分割された各
受光領域a',b',c',d'を有する第1及び第2のメ
インビーム用フォトディテクタ191,192が利用さ
れる。このダブル・フーコー法の場合にも、図6(b)
及び図6(c)に示すように、X信号、Y信号及びフォ
ーカシングエラー信号FEが、上述した半円形のビーム
スポットによるスポットサイズ法と同様に定義される。
しかしながら、ダブル・フーコー法が用いられた集積型
の光学系の場合には、図6(b)及び図6(c)に示す
ように、X信号又はY信号を単独で変化させたときにフ
ォーカシングエラー信号を変化させることができない。
【0079】また、このダブル・フーコー法が用いられ
た集積型の光学系の場合には、X信号及びY信号を共に
変化させることによって、フォーカシングエラー信号F
Eを変化させることが可能であるが、上述した半円形の
ビームスポットによるスポットサイズ法が用いられた光
学系1と比較して変化量がごく僅かである。したがっ
て、本発明に係る半円形のビームスポットによるスポッ
トサイズ法によれば、X信号を変化させることによっ
て、フォーカス位置を比較的大きく変化させることがで
きるという利点がある。
【0080】一方、メインビーム用フォトディテクタの
位置を移動調整することよって、フォーカス位置を変化
させることが可能な他のフォーカシングエラー信号の検
出方法がある。例えばシングル・フーコー法が考えられ
る。このシングル・フーコー法は、図6(a)に示すよ
うに、上述したダブル・フーコー法の場合に使用する第
1及び第2のメインビーム用フォトディテクタ191,
192のいずれか一方のみ、例えば第1のメインビーム
用フォトディテクタ191の受光領域a',b'のみを用
いてフォーカシングエラー信号FEを検出する検出方法
である。シングル・フーコー法によるフォーカシングエ
ラー信号FEは、 FE=a'−b' により算出される。
【0081】シングル・フーコー法によれば、Y信号を
調整することにより、フォーカス位置を調整することが
可能とされる。しかしながら、X信号とY信号を比較し
た場合、集積型の光学系においては、X信号に比してY
信号の方が調整感度が高い、すなわち微少な変化がフォ
ーカシングエラーを生じさせてしまう不都合があるた
め、上述した半円形のビームスポットによるスポットサ
イズ法が信頼性の点で優れている。
【0082】以上のように、フォーカシングエラー信号
を検出する検出方法としてダブル・フーコー法や円形の
ビームスポットによる一般的なスポットサイズ法を用い
た場合には、フォーカス位置を調整することが困難であ
るため、各光学素子の部品精度に高精度が要求されてし
まうという不都合がある。
【0083】すなわち、ダブル・フーコー法や一般的な
スポットサイズ法を用いた場合には、例えばダブル・フ
ーコー法の場合を図7(a)及び図7(b)に示すよう
に、光源の発光点Pと受光部の第1及び第2のメインビ
ーム用フォトディテクタ191,192との相対位置
が、第1及び第2のメインビーム用フォトディテクタ1
91,192の分割線L'に直交する方向に位置ずれが
生じた場合や、第1及び第2のメインビーム用フォトデ
ィテクタ191,192の受光面の位置が、この受光面
に直交する方向である高さ方向の基準に対して位置ずれ
が生じた場合等に、フォーカシングエラーが発生してし
まうが、図7(c)に示すように、発光点Pと各ビーム
スポットの中心を通る直線L''を回転させても修正する
ことができない。
【0084】しかしながら、半円形のビームスポットに
よるスポットサイズ法やシングル・フーコー法によれ
ば、上述したフォーカシングエラーに応じてX信号又は
Y信号を変化させることによって修正することができ
る。
【0085】次に、光学系1を備える光ピックアップ装
置の製造工程において、光学系1のフォーカス位置を調
整する調整方法について説明する。一般的に、光ピック
アップ装置の製造工程において、集積型の光学系を備え
る光ピックアップ装置は、例えばレーザカプラの筐体と
ホログラム素子が接着剤等によって固定されて組み立て
られている。
【0086】半円形のビームスポットによるスポットサ
イズ法を用いた集積型の光学系1の場合も同様にレーザ
カプラ17の筐体18とホログラム素子25を固定する
ことも可能とされるが、レーザカプラ17の筐体18と
ホログラム素子25を個々に光学系1を支持する支持体
19等に固定した後に、例えば筐体18或いはホログラ
ム素子25に相対位置を調整するための調整機構(図示
せず)を設けることにより、この調整機構を介してレー
ザカプラ17の筐体18とホログラム素子25との相対
位置を調整することが望ましい。
【0087】すなわち、光学系1を備える光ピックアッ
プ装置として組み立てられた状態で、例えばホログラム
素子25が固定された支持体19に対してレーザカプラ
19をレーザ光の光軸の軸回り及び光学ディスク4の径
方向に調動することによって、受光部15とホログラム
素子25との相対位置が調整されることになるため、光
ピックアップ装置の固有のフォーカス位置のずれを含め
て調整することが可能とされて、原理的に、製造される
すべての光ピックアップ装置のフォーカス位置のずれが
「0」になるように調整することが可能とされる。
【0088】したがって、この光ピックアップ装置の調
整方法によれば、従来行われているような、光ピックア
ップ装置を仮組みした後に実際に光学ディスクを再生す
ることによって光学系を調整するような煩わしい調整作
業が不要となるため、製造工程の組立作業の簡素化が図
られて、製造コストを低減することが可能とされる。
【0089】また、半円形のビームスポットによるスポ
ットサイズ法は、第1及び第2のメインビーム用フォト
ディテクタ31,32上の各ビームスポットが、光源1
1の発光点に対して遠い側又は近い側のどちらの位置
(以下、遠近位置と称する。)であるかと、各回折光の
焦点に対して前後のどちらの位置(以下、焦点前後位置
と称する。)であるかによって、2通りの組合わせが考
えられるが、各組合わせにより有利不利がある。
【0090】光源11の発光点が第1及び第2のメイン
ビーム用フォトディテクタ31,32の分割線L上に
位置する状態から、光源11の発光点が第1及び第2の
メインビーム用フォトディテクタ31,32の分割線L
と垂直な方向にずれた場合には、上述したように、フ
ォーカシングエラーが生じてしまう。
【0091】すなわち、一般に、例えば図7(a)及び
図7(b)に示したダブル・フーコー法の場合と同様
に、光源11の発光点が位置ずれした場合、X信号及び
Y信号を調整することにより、発光点の位置ずれ量であ
る距離に応じて、2つのビームスポットの中心と第1及
び第2のメインビーム用フォトディテクタ31,32の
分割線Lとの間に隙間が生じることにより、フォーカ
シングエラーが発生する。
【0092】しかしながら、半円形のビームスポットに
よるスポットサイズ法においては、ホログラム25の分
割された各第1及び第2の回折領域26,27の各ホロ
グラムパターンにより、異なるレンズ作用、一般に凹レ
ンズと凸レンズのように逆向きに作用されて、このレン
ズ作用に応じてビームスポットが移動する。その結果、
図8(a),(b),(c),(d)及び図9(a),
(b),(c),(d)に示すダブル・フーコー法の場
合と同様に、上述した遠近位置と焦点前後位置との組合
わせを変化させることにより、ビームスポットの移動方
向及び移動量が、遠近位置により入れ替わる。
【0093】そして、図8(a),(b)に示す状態と
同様に、ホログラム25の第1及び第2の回折領域2
6,27で回折された各回折光は、発光点に近い第1の
メインビーム用フォトディテクタ31上に合焦後のビー
ムスポットが照射されるとともに、発光点から遠い第2
のメインビーム用フォトディテクタ32上に合焦前のビ
ームスポットが照射される組合わせが効果的とされる。
なお、図8(a),(b),(c),(d)及び図9
(a),(b),(c),(d)中において、便宜上、
図6(a)に示したダブル・フーコー法によるビームス
ポットで表すが、本発明に係る半円形のビームスポット
によるスポットサイズ法でも同様であることは勿論であ
る。
【0094】特に、2つのビームスポットの中心を結ぶ
直線が、光源11の発光点を通るように、第1及び第2
のメインビーム用フォトディテクタ31,32の受光面
の高さ方向の位置や各第1及び第2の回折領域26,2
7の各ホログラムパターンをそれぞれ設定することが理
想的とされる。
【0095】以上のように構成された光ピックアップ装
置は、得られたフォーカシングエラー信号FE及びトラ
ッキングエラー信号TEに基づいて、レンズ駆動機構が
対物レンズ14をフォーカシング方向及びトラッキング
方向にそれぞれ駆動変位させることにより、光学ディス
ク4の記録面上の所望の記録トラック上に出射光を合焦
させて、光学ディスク4にから情報として再生信号RF
を再生する。
【0096】上述したように、光ピックアップ装置が備
える光学系1によれば、ホログラム素子12のホログラ
ム25で回折された各回折光の焦点位置を変化させて、
受光部15によって各回折光の焦点位置の差を検出する
ことによって、フォーカシングエラー信号FEを得るこ
とが可能とされる。そして、この光ピックアップ装置
は、光源11及び受光部15に対するホログラム25の
分割線Lの相対位置を移動することに伴ってフォーカ
ス位置を調整することができる。
【0097】また、この光ピックアップ装置によれば、
支持体19に固定されたレーザカプラ17に対するホロ
グラム素子12の分割線Lの相対位置を調整すること
により、受光部15の第1及び第2のメインビーム用フ
ォトディテクタ31,32の各受光領域a,b,c
,dに対して、ホログラム25で回折された各回折
光のビームスポットの位置を高精度に位置決めすること
が可能とされるため、光ピックアップ装置の固有のフォ
ーカス位置のずれが「0」となるように確実に調整する
ことができる。
【0098】すなわち、この光ピックアップ装置によれ
ば、サーボ動作の信頼性を向上するとともに光学系1の
各光学素子に要求される部品精度を緩和することが可能
とされる。したがって、この光ピックアップ装置によれ
ば、正確なフォーカシングエラー信号FEを検出する信
頼性を向上するとともに、光学系1全体の小型化、製造
コストの低減を図ることができる。
【0099】次に、上述した光ピックアップ装置が備え
る光学系1は、光学ディスク4としてCDに対応された
が、光学ディスク4としてDVDに対応する他の光学系
を図面を参照して説明する。
【0100】図10及び図11に示すように、他の光学
系2は、光路順、レーザ光を出射する光源41と、この
光源41から出射された出射光を透過するとともに戻り
光を回折するホログラム素子42と、出射光を平行光に
変換するコリメータレンズ43と、このコリメータレン
ズ43から出射された出射光を光学ディスク4に集光す
る対物レンズ44と、ホログラム素子42で回折された
戻り光を受光する受光部45とを備えている。
【0101】光源41は、DVDに対応するレーザ光を
出射する半導体レーザを有している。光源41及び受光
部45は、図11に示すように、同一基盤(図示せず)
上にそれぞれ配設されて、同一筐体47内に組み込まれ
ることにより一体に集積された、いわゆるレーザカプラ
46として構成されている。
【0102】ホログラム素子42は、図11に示すよう
に、ブロック状をなすプリズムとして形成されており、
光源41からの出射光の光軸に直交する第1の面48
と、この第1の面48に平行に対向する第2の面49と
を有している。
【0103】第2の面49には、戻り光を異なる回折角
を以て回折するホログラム50が配設されている。この
ホログラム50は、図11及び図12に示すように、回
折領域が互いに直交する2本の直線状の分割線L,L
によって分割された第1、第2、第3及び第4の回折
領域51,52,53,54をそれぞれ有している。
【0104】第1、第2、第3及び第4の回折領域5
1,52,53,54は、光学ディスク4からの戻り光
を互いに異なる回折角を以てそれぞれ回折させる。ま
た、第1及び第2の回折領域51,52は、各回折光の
焦点位置を異ならせるように、異なるホログラムパター
ンを有している。
【0105】受光部45は、光源41を有するレーザカ
プラ46の筐体47内に組み込まれており、図11に示
すように、ホログラム素子42のホログラム50の各第
1、第2、第3及び第4の回折領域51,52,53,
54でそれぞれ回折された各回折光を受光する第1、第
2、第3及び第4のフォトディテクタ56,57,5
8,59を有している。
【0106】第1及び第2のフォトディテクタ56,5
7は、図12に示すように、受光面が光学ディスク4の
径方向に平行な分割線Lによって受光領域a
,c ,dにそれぞれ二等分割されており、分割
線Lに平行な方向に隣接されてそれぞれ配設されてい
る。
【0107】ところで、DVDには、記録層が2層に積
層されたものがあり、各記録層からの戻り光によるフォ
ーカシングエラー信号が干渉しないようにフォーカシン
グエラー信号を速やかに減衰させることが必要となる。
このため、受光部45には、図12に示すように、第1
及び第2のフォトディテクタ56,57を間に挟んで光
学ディスク4の接線方向の両側に、出力を迅速に減衰さ
せるための出力減衰用フォトディテクタ61,62,6
3,64がそれぞれ配設されている。これら出力減衰用
フォトディテクタ61,62,63,64は、受光領域
,f,g ,hを有している。
【0108】第3及び第4のフォトディテクタ58,5
9は、図12に示すように、受光領域i,jを有し
ており、第1及び第2のフォトディテクタ56,57の
分割線Lの延長線を間に挟んで対向されるとともに、
第1及び第2のフォトディテクタ56,57に対して分
割線Lに平行な方向に隣接されてそれぞれ配設されて
いる。
【0109】上述した受光部45は、図12に示すよう
に、ホログラム50の第1の回折領域51で回折された
回折光が、第1のフォトディテクタ56の受光領域
,b に照射されるとともに、第2の回折領域52
で回折された回折光が第2のフォトディテクタ57の受
光領域c,dに照射される。また、受光部45は、
第3の回折領域53で回折された回折光が第3のフォト
ディテクタ58の受光領域iに照射されるとともに、
第4の回折領域54で回折された回折光が第4のフォト
ディテクタ59の受光領域jに照射される。
【0110】そして、この光学系2は、DVDのフォー
カシングエラー信号を検出する検出方法として、1/4
円形のビームスポットによるいわゆるスポットサイズ法
が用いられており、DVDのトラッキングエラー信号を
検出する検出方法として、いわゆる位相差法(DPD
法)が用いられている。
【0111】第1、第2、第3及び第4のフォトディテ
クタ56,57,58,59と、出力減衰用フォトディ
テクタ61,62,63,64の各受光領域a
,c ,d,e,f,g,h,i,j
の各出力をSa,Sb,Sc,Sd,S
,Sf,Sg,Sh,Si,Sjとすれ
ば、フォーカシングエラー信号FEは、 FE={(Sa+Sc)−(Sb+Sd)}−
{(Se+Sg)−(Sf+Sh)} により算出される。
【0112】図13に示すように、受光部45は、第1
及び第2のメインビーム用フォトディテクタ56,57
のみの場合のフォーカシングエラー信号FEの出力(図
中破線)に比較して、出力減衰用フォトディテクタ6
1,62,63,64を用いた場合のフォーカシングエ
ラー信号FEの出力(図中実線)の減衰が急峻に変化す
る。すなわち、受光部45は、出力減衰用フォトディテ
クタ61,62,63,64による出力を利用すること
によって、フォーカシングエラー信号FEを迅速に減衰
させることができる。
【0113】また、図12に示すように、第1及び第2
のフォトディテクタ56,57は、X信号及びY信号が
共に「0」となるように位置が調整される。X信号は、 X=(Sa+Sb)−(Sc+Sd) により算出される。Y信号は、 Y=(Sa+Sd)−(Sb+Sc) により算出される。
【0114】また、トラッキングエラー信号TEは、各
ビームスポットの位相差を検出する位相差法(DPD
法)により、 TE={(Sa+Sb)+Si}−{(Sc
Sd)+Sj} により算出される。
【0115】また、再生信号RFは、第1、第2、第3
及び第4のフォトディテクタ56,57,58,59
と、出力減衰用フォトディテクタ61,62,63,6
4の各受光領域a,b,c,d,e,f
,hの出力の和である RF=Sa+Sb+Sc+Sd+Se+Sf
+Sg+Sh+Si+Sj により算出される。
【0116】そして、光学系2は、得られたフォーカシ
ングエラー信号FE及びトラッキングエラー信号TEに
基づいて、レンズ駆動機構が対物レンズ44をフォーカ
シング方向及びトラッキング方向にそれぞれ駆動変位さ
せることにより、光学ディスク4の記録面上の所望の記
録トラック上に出射光を合焦させて、光学ディスク4か
ら情報を再生する。
【0117】上述した光学系2によれば、光源41及び
受光部45に対するホログラム素子42の分割線L
の相対位置を移動することに伴ってフォーカス位置
を調整することが可能とされて、正確なフォーカシング
エラー信号FEを検出する信頼性を向上するとともに、
光学系2全体の小型化、製造コストの低減を図ることが
できる。
【0118】さらに、上述した光ピックアップ装置が備
える光学系1,2は、光学ディスク4としてCD又はD
VDに対応するように構成されたが、CD及びDVDに
それぞれ対応する更に他の光学系を図面を参照して説明
する。
【0119】図14及び図15に示すように、更に他の
光学系3は、光路順に、第1及び第2の波長のレーザ光
をそれぞれ出射する光源71と、この光源71から出射
された第2の波長の出射光を分割するとともに第1の波
長の戻り光を回折するホログラム素子72と、このホロ
グラム素子72から出射光を平行光に変換するコリメー
タレンズ73と、このコリメータレンズ73から出射さ
れた出射光を光学ディスク4に集光する対物レンズ74
と、ホログラム素子72で回折された戻り光を受光する
受光部75とを備えている。
【0120】光源71は、DVDに対応する第1の波長
として650nm程度のレーザ光を出射する第1の半導
体レーザと、CDに対応する第2の波長として780n
m程度のレーザ光を出射する第2の半導体レーザとを有
している。光源71には、第1及び第2の半導体レーザ
の各発光点が、約100μmの間隔をあけてはそれぞれ
配設されている。
【0121】また、光源71は、ホログラム素子72に
設けられた後述するホログラム85によって、第1の波
長及び第2の波長がそれぞれ回折される際に、ホログラ
ム素子72による回折角が波長に比例することを考慮し
て、第1の波長に比して長波長とされる第2の波長のレ
ーザ光が出射される発光点が、第1の波長のレーザ光が
出射される発光点の位置に比して、受光部75から遠い
側に位置して配設されている。すなわち、第2の半導体
レーザは、受光部75に対して第1の半導体レーザより
遠い位置に配設されている。
【0122】この光源71及び受光部75は、図15に
示すように、同一基盤(図示せず)上にそれぞれ配設さ
れて、同一筐体78内に組み込まれることにより一体に
集積された、いわゆるレーザカプラ77として構成され
ている。
【0123】ホログラム素子72は、図15に示すよう
に、光源71からの出射光の光軸に直交する第1の面8
1と、この第1の面81に平行に対向する第2の面82
とを有している。
【0124】第1の面81には、光源71からの出射光
の光軸上に位置して、第2の波長の出射光をメインビー
ムである0次光と、サイドビームである±1次光からな
る3ビームに分割する回折格子84が配設されている。
【0125】第2の面82には、光学ディスク4からの
戻り光の光軸上に位置して、戻り光を回折するホログラ
ム85が配設されている。ホログラム85は、図15及
び図16に示すように、回折領域が互いに直交する2本
の分割線L,Lによって、互いに異なる回折角を以
て回折する第1、第2、第3及び第4の回折領域86,
87,88,89にそれぞれ分割されている。
【0126】受光部75は、光源71を有するレーザカ
プラ77の筐体78内に組み込まれており、図16に示
すように、ホログラム素子72のホログラム85の各第
1、第2、第3及び第4の回折領域86,87,88,
89でそれぞれ回折された各回折光を受光する第1、第
2、第3及び第4のメインビーム用フォトディテクタ9
1,92,93,94と、回折格子84で分割されサイ
ドビームの戻り光を受光する一組のサイドビーム用フォ
トディテクタ96,97とを有している。
【0127】第1及び第2のメインビーム用フォトディ
テクタ91,92は、図16に示すように、受光面が光
学ディスク4の径方向に平行な分割線Lによって二等
分割された各受光領域a,b,c,dを有して
おり、分割線Lに平行な方向に隣接されてそれぞれ配
設されている。
【0128】また、受光部71には、図16に示すよう
に、第1及び第2のメインビーム用フォトディテクタ9
1,92を間に挟んで光学ディスク4の接線方向の両側
に、出力を迅速に減衰させるための出力減衰用フォトデ
ィテクタ101,102,103,104がそれぞれ配
設されている。これら出力減衰用フォトディテクタ10
1,102,103,104は、受光領域e,f
,hを有している。
【0129】第3及び第4のメインビーム用フォトディ
テクタ93,94は、図16に示すように、受光領域i
,jを有しており、第1及び第2のメインビーム用
フォトディテクタ91,92の分割線Lの延長線を間
に挟んで対向されるとともに、第1及び第2のメインビ
ーム用フォトディテクタ91,92に対して分割線L
に平行な方向に隣接されてそれぞれ配設されている。
【0130】上述した受光部75は、図16に示すよう
に、ホログラム85の第1の回折領域86で回折された
回折光が、第1のメインビーム用フォトディテクタ91
の受光領域a,bに照射されるとともに、第2の回
折領域87で回折された回折光が、第2のメインビーム
用フォトディテクタ92の受光領域c,dに照射さ
れる。また、受光部75は、ホログラム85の第3の回
折領域88で回折された回折光が、第3のメインビーム
用フォトディテクタ93の受光領域iに照射されると
ともに、第4の回折領域89で回折された回折光が、第
4のメインビーム用フォトディテクタ94の受光領域j
に照射される。
【0131】また、サイドビーム用フォトディテクタ9
6,97は、受光領域k,lを有しており、第1及
び第2のメインビーム用フォトディテクタ91,92を
間に挟んで光学ディスク4の接線方向の両側に位置され
てそれぞれ配設されている。
【0132】そして、この光学系3は、CD、DVDの
フォーカシングエラー信号を検出する検出方法として、
1/4円形のビームスポットによるいわゆるスポットサ
イズ法が用いられており、DVDのトラッキングエラー
信号を検出する検出方法として、いわゆる位相差法が用
いられるとともに、CDのトラッキングエラー信号を検
出する検出方法として、いわゆる3スポット法が用いら
れている。
【0133】第1、第2、第3及び第4のメインビーム
用フォトディテクタ91,92,93,94、出力減衰
用フォトディテクタ101,102,103,104の
各受光領域a,b,c,d,e,f
,h,i,jの各出力をSa,Sb,S
,Sd,Se,Sf,Sg,Sh,Si
,Sjとすれば、フォーカシングエラー信号FE
は、 FE={(Sa+Sc)−(Sb+Sd)}−
{(Se+Sg)−(Sf+Sh)} により算出される。
【0134】また、図16に示すように、第1及び第2
のメインビーム用フォトディテクタ91,92は、X信
号及びY信号が共に「0」となるように位置が調整され
る。X信号は、 X=(Sa+Sb)−(Sc+Sd) により算出される。Y信号は、 Y=(Sa+Sd)−(Sb+Sc) により算出される。
【0135】また、DVDのトラッキングエラー信号T
E(DVD)は、位相差法により、 TE(DVD)={(Sa+Sb)+Si}−{(S
+Sd)+Sj} により算出される。
【0136】また、サイドビーム用フォトディテクタ9
6,97の各受光領域k,lの各出力をSk,S
とすれば、CDのトラッキングエラー信号TE(CD)
は、 TE(CD)=Sk−Sl により算出される。
【0137】また、再生信号RFは、第1、第2、第3
及び第4のメインビーム用フォトディテクタ91,9
2,93,94と各出力減衰用フォトディテクタ10
1,102,103,104の各受光領域a,b
,d,e,f,g,h,i,jの出
力の和である RF=Sa+Sb+Sc+Sd+Se+Sf
+Sg+Sh+Si+Sj により算出される。
【0138】以上のように構成された光学系3につい
て、DVD,CDから情報を再生する動作を説明する。
【0139】まず、光ピックアップ装置は、DVDから
情報を再生する場合、光源71の第1の半導体レーザか
ら出射された第1の波長の出射光が回折格子84をほぼ
0次光のみので透過されて、対物レンズ74を介してD
VDの記録面上に集光される。DVDからの第1の波長
の戻り光は、ホログラム素子72のホログラム85で回
折されて、各回折光が受光部75にそれぞれ照射され
る。
【0140】つぎに、光ピックアップ装置は、CDから
情報を再生する場合、光源71の第2の半導体レーザか
ら出射された第2の波長の出射光が回折格子84で、0
次光及び±1次光からなる3ビームに分割されて、コリ
メータレンズ73で平行光に変換されて、対物レンズ7
4を介してCDの記録面上に集光される。CDからの第
2の波長の戻り光は、ホログラム素子72のホログラム
85で回折されて、各回折光が受光部75にそれぞれ照
射される。
【0141】そして、光学系3は、得られたフォーカシ
ングエラー信号FE及びトラッキングエラー信号TEに
基づいて、レンズ駆動機構が対物レンズ74をフォーカ
シング方向及びトラッキング方向にそれぞれ駆動変位さ
せることにより、光学ディスク4の記録面に出射光が合
焦されて、光学ディスク4から情報として再生信号RF
を再生する。
【0142】上述した光学系3によれば、光源71及び
受光部75に対するホログラム素子72の分割線L
の相対位置を移動することに伴ってフォーカス位置
を調整することが可能とされて、正確なフォーカシング
エラー信号FEを検出する信頼性を向上するとともに、
光学系3全体の小型化、製造コストの低減を図ることが
できる。
【0143】なお、本発明に係る光ピックアップ装置
は、光学ディスクとしてCD,DVDが適用されたが、
例えば、情報の追記が可能とされるCD−R(Recordabl
e),情報の書き換えが可能とされるCD−R(Recordabl
e),DVD−RW(ReWritable)や光磁気ディスク等の他
の光学ディスクに適用されてもよいことは勿論である。
【0144】最後に、上述した光ピックアップ装置を備
えるディスクドライブ装置について簡単に説明する。な
お、このディスクドライブ装置が備える光ピックアップ
は、上述した例えば光学系1を備える光ピックアップ装
置と構成が同一であるため、説明を省略する。
【0145】図17に示すように、ディスクドライブ装
置151は、光学ディスク4から情報をそれぞれ再生す
る光ピックアップ152と、光学ディスク4を回転駆動
するディスク回転駆動機構153と、光ピックアップ1
52を光学ディスク4の径方向に移動させる送り機構1
54と、これら光ピックアップ152、ディスク回転駆
動機構153、送り機構154を制御する制御部155
とを備えている。
【0146】ディスク回転駆動機構153は、光学ディ
スク4が載置されるディスクテーブル161と、このデ
ィスクテーブル161を回転駆動するスピンドルモータ
162とを有している。送り機構154は、図示しない
が、光ピックアップ152を支持する支持ベースと、こ
の支持ベースを移動可能に支持する主軸及び副軸と、支
持ベースを移動させるスレッドモータとを有している。
【0147】制御部155は、図17に示すように、送
り機構154を駆動制御して光学ディスク4の径方向に
対する光ピックアップ152の位置を制御するアクセス
制御回路165と、光ピックアップ152の電磁駆動部
を駆動制御するサーボ回路166と、これらアクセス制
御回路165、サーボ回路166を制御するドライブコ
ントローラ167とを有している。また、この制御部1
55は、光ピックアップ152からの信号を復調処理す
る信号復調回路168と、復調処理された信号を誤り訂
正する誤り訂正回路169と、誤り訂正された信号を外
部コンピュータ等の電子機器に出力するためのインター
フェース170とを有している。
【0148】以上のように構成されたディスクドライブ
装置151は、図17に示すように、ディスク回転駆動
機構153のスピンドルモータ162によって、光学デ
ィスク4が載置されたディスクテーブル161が回転駆
動される。そして、ディスクドライブ装置151は、制
御部155のアクセス制御回路165からの制御信号に
応じて送り機構154が駆動制御されて、光ピックアッ
プ152が光学ディスク4の所望の記録トラックに対応
する位置に移動される。
【0149】まず、ディスクドライブ装置151は、光
学ディスク4からの戻り光によって光ピックアップ15
2が検出したフォーカシングエラー信号FE及びトラッ
キングエラー信号TEに基づいて、サーボ回路166か
ら光ピックアップ152の電磁駆動部に制御信号が出力
されて、対物レンズ14がフォーカシング方向及びトラ
ッキング方向にそれぞれ駆動変位されることにより、出
射光が対物レンズ14を介して光学ディスク4の所望の
記録トラックに合焦される。そして、ディスクドライブ
装置151は、光ピックアップ152によって読み取ら
れた信号が信号復調回路168及び誤り訂正回路169
により、復調処理及び誤り訂正処理された後、インター
フェース170から再生信号として出力される。
【0150】上述したディスクドライブ装置151によ
れば、光ピックアップ152を備えることにより、正確
なフォーカシングエラー信号を検出する信頼性を向上す
ることを可能とし、装置全体の小型化、製造コストの低
減を図ることができる。
【0151】
【発明の効果】上述したように本発明に係る光ピックア
ップ装置、光ピックアップ装置の製造方向及び光学ディ
スク装置によれば、サーボ動作の信頼性を向上するとと
もに光学素子に要求される部品精度を緩和し、製造コス
トを低減することができる。
【0152】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置が備える光学
系を示す模式図である。
【図2】上記光学系を説明するために示す斜視図であ
る。
【図3】レーザカプラ及びホログラム素子を支持する支
持体を示す平面図である。
【図4】上記光学系の受光部を示す平面図である。
【図5】半円形のビームスポットによるスポットサイズ
法を説明するために示す図である。
【図6】シングル・フーコー法及びダブル・フーコー法
を説明するために示す図である。
【図7】ダブル・フーコー法において、光源の発光点が
位置ずれした状態を説明するために示す図である。
【図8】ホログラムでそれぞれ回折される各回折光の回
折角と焦点位置の組合わせの一例において、ホログラム
の移動に伴う各ビームスポットの移動方向を説明するた
めに示す図である。
【図9】ホログラムでそれぞれ回折される各回折光の回
折角と焦点位置の組合わせの他の例において、ホログラ
ムの移動に伴う各ビームスポットの移動方向を説明する
ために示す図である。
【図10】本発明に係る光ピックアップ装置が備える他
の光学系を説明するために示す模式図である。
【図11】上記他の光学系の要部を説明するために示す
斜視図である。
【図12】上記他の光学系が有する受光部を説明するた
めに示す図である。
【図13】上記受光部が検出するフォーカシングエラー
信号の出力とデフォーカスとの関係を示す図である。
【図14】本発明に係る光ピックアップ装置が備える更
に他の光学系を説明するために示す模式図である。
【図15】上記更に他の光学系の要部を説明するために
示す斜視図である。
【図16】上記更に他の光学系が有する受光部を説明す
るために示す図である。
【図17】上記光ピックアップ装置を備えるディスクド
ライブ装置を説明するために示すブロック図である。
【図18】従来の光ピックアップ装置が備えるディスク
リート型の光学系の一例を示す模式図である。
【図19】上記ディスクリート型の光学系の受光部を説
明するために示す平面図である。
【図20】従来の光ピックアップ装置が備える集積型の
光学系の一例を示す模式図である。
【図21】上記集積型の光学系の要部を説明するために
示す斜視図である。
【図22】上記集積型の光学系の受光部を説明するため
に示す平面図である。
【図23】スポットサイズ法が用いられた従来の光ピッ
クアップ装置が備える光学系を示す模式図である。
【図24】上記従来の光学系の要部を示す模式図であ
る。
【図25】上記従来の光学系が有する受光部を示す平面
図である。
【符号の説明】
1 光学系、4 光学ディスク、11 光源、12 ホ
ログラム素子、14対物レンズ、15 受光部、17
レーザカプラ、19 支持体、25 ホログラム

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を出射する光源と光学ディスクからの
    戻り光を受光する受光部とを有する集積光学素子と、光
    学ディスクに出射光を集光する対物レンズと、上記光源
    から出射された出射光と光学ディスクからの戻り光とを
    分岐するための分岐光学素子とを有する光学系と、 上記集積光学素子及び上記分岐光学素子を支持する支持
    体とを備え、 上記集積光学素子及び上記分岐光学素子は、いずれか一
    方が上記支持体に対して固定されて、上記一方に対する
    他方の相対位置を調動可能とされることを特徴とする光
    ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 上記集積光学素子及び/又は上記分岐光
    学素子は、上記対物レンズの光軸回りに回転可能とされ
    るとともに、光学ディスクの接線方向に移動可能とされ
    ることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装
    置。
  3. 【請求項3】 上記集積光学素子及び/又は上記分岐光
    学素子は、光学ディスクの径方向に移動可能とされるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 上記光学系は、光学ディスクからの戻り
    光を複数の回折光に分割するとともに、上記複数の回折
    光のうち少なくとも1つの回折光の焦点位置を変化させ
    て、 上記受光部は、上記複数の回折光の少なくとも2つの回
    折光の各焦点位置の差を検出することにより、フォーカ
    シングエラー信号を得ることを特徴とする請求項1に記
    載の光ピックアップ装置。
  5. 【請求項5】 光を出射する光源と光学ディスクからの
    戻り光を受光する受光部とを有する集積光学素子と、光
    学ディスクに出射光を集光する対物レンズと、上記光源
    から出射された出射光と光学ディスクからの戻り光とを
    分岐するための分岐光学素子とを有する光学系と、 上記集積光学素子及び上記分岐光学素子を支持する支持
    体とを備える光ピックアップ装置の製造方法において、 上記集積光学素子及び上記分岐光学素子のいずれか一方
    が、上記支持体に対して固定されて、上記一方に対する
    他方の相対位置を調動した後に、上記他方を上記支持体
    に固定することを特徴とする光ピックアップ装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 上記集積光学素子及び/又は上記分岐光
    学素子は、上記対物レンズの光軸回りに回転されるとと
    もに、光学ディスクの接線方向に移動されることを特徴
    とする請求項5に記載の光ピックアップ装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 上記集積光学素子及び/又は上記分岐光
    学素子は、光学ディスクの径方向に移動されることを特
    徴とする請求項6に記載の光ピックアップ装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 光学ディスクに対して情報を記録及び/
    又は再生する光ピックアップと、上記光学ディスクを回
    転駆動するディスク回転駆動手段とを備える光学ディス
    ク装置において、 上記光ピックアップは、光を出射する光源と光学ディス
    クからの戻り光を受光する受光部とを有する集積光学素
    子と、光学ディスクに出射光を集光する対物レンズと、
    上記光源から出射された出射光と光学ディスクからの戻
    り光とを分岐するための分岐光学素子とを有する光学系
    と、 上記集積光学素子及び上記分岐光学素子を支持する支持
    体とを備え、 上記集積光学素子及び上記分岐光学素子は、いずれか一
    方が上記支持体に対して固定されて、上記一方に対する
    他方の相対位置を調動可能とされることを特徴とする光
    学ディスク装置。
  9. 【請求項9】 上記集積光学素子及び/又は上記分岐光
    学素子は、上記対物レンズの光軸回りに回転可能とされ
    るとともに、光学ディスクの接線方向に移動可能とされ
    ることを特徴とする請求項8に記載の光学ディスク装
    置。
  10. 【請求項10】 上記集積光学素子及び/又は上記分岐
    光学素子は、光学ディスクの径方向に移動可能とされる
    ことを特徴とする請求項9に記載の光学ディスク装置。
  11. 【請求項11】 上記光学系は、光学ディスクからの戻
    り光を複数の回折光に分割するとともに、上記複数の回
    折光のうち少なくとも1つの回折光の焦点位置を変化さ
    せて、 上記受光部は、上記複数の回折光の少なくとも2つの回
    折光の各焦点位置の差を検出することにより、フォーカ
    シングエラー信号を得ることを特徴とする請求項8に記
    載の光学ディスク装置。
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