JP2002251023A - 電子写真装置、プロセスカートリッジおよび電子写真感光体 - Google Patents

電子写真装置、プロセスカートリッジおよび電子写真感光体

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JP2002251023A
JP2002251023A JP2001378119A JP2001378119A JP2002251023A JP 2002251023 A JP2002251023 A JP 2002251023A JP 2001378119 A JP2001378119 A JP 2001378119A JP 2001378119 A JP2001378119 A JP 2001378119A JP 2002251023 A JP2002251023 A JP 2002251023A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像度の電子写真装置、特に複数の露光ビ
ームを走査することで画像を形成する装置おいて、プロ
セススピードが高い場合でも、安価な構成で白スジなど
の画像不良を発生せず、良好な写真画像を出力すること
が可能であり、また、その良好な写真画像を維持できる
耐久性の高い電子写真装置を提供する。 【解決手段】 電子写真感光体と、画像情報に基づき露
光ビームを走査することによって該電子写真感光体表面
に静電潜像を形成する露光手段とを有する電子写真装置
であって、該露光ビームのスポット径が、該電子写真装
置により形成される画像の1画素の大きさの2.5倍以
上である電子写真装置において、該電子写真感光体が、
表面のフィッシャー硬度が240N/mm以上、NE
SA感度が2000V・cm/μJ以上、電荷発生層
と厚さ30μm以下の電荷輸送層を有する電子写真感光
体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンター、複写
機またはファクシミリなどの電子写真装置およびプロセ
スカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レーザービームプリンターやLE
Dプリンターなどの電子写真装置が広く使用されてい
る。パソコンの普及にともない、低コストのページプリ
ンターが求められているが、レーザービーム方式はLE
D方式に比べ、露光制御が簡単な構成であり、安価な電
子写真装置が提供できる。また、最近は高性能パソコン
の低価格化によって、個人レベルで写真画像の処理が可
能になり、それを出力できる高解像度プリンターも要求
されている。その一方で、オフィスのネットワーク化が
進み、プリンターを複数のユーザーが同時に使用するの
で、高速化が求められている。
【0003】高解像度プリンターでは露光ビームのスポ
ット径を高い解像度に合わせて、小さくする方法が行わ
れている。露光ビームを絞ってスポット径を小さくする
場合、適正スポット径は例えば1200dpiでは約2
0μm、2400dpiでは約10μmとなる。この場
合、スポット径が小さくなるにつれて露光ビームの焦点
深度が浅くなるために、潜像担持体上に結像させるため
に高精度な光学系が必要になり、コストアップになる。
そこで、光学系のコストアップなしに画素密度を高くす
る方法として、スポット径を変えずに、露光ビームの出
力が小さくなるように発光素子の駆動電流を弱める方法
も行われている。
【0004】また、装置の解像度が高くなった場合やプ
ロセススピードが高くなった場合、レーザービームプリ
ンターではスキャナーの回転数が上がり、回転に大きな
駆動電源を要したり、回転支持軸の補強が必要になった
りするので、コストアップになる。
【0005】この問題には複数のレーザービームを走査
して、電子写真感光体に複数ライン分の静電潜像を同時
に形成できるマルチビーム方式が有効である。
【0006】一方、電子写真感光体を帯電する安価な帯
電装置としては、接触帯電方式が多く採用されている。
この方式は高電圧電源やオゾンフィルタが不要で、帯電
部材もローラー型などの簡単な構成が可能である。この
方式では本出願人が提案した接触帯電部材に印加する電
圧を振動電圧とした方式(特公平3−52058号)、
特には振動電圧ピーク値Vppを、帯電部材に直流を印
加したときの帯電開始電圧Vthの2倍以上にする方式
で、均一な帯電処理をすることが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者の検
討によると、高解像度に対応して露光ビームの出力を小
さくした場合、プロセススピードを高速化したときに、
繰り返し使用の耐久試験の後半で縦スジ状の画像不良が
発生した。
【0008】図15に画像不良の様子を示す。縦スジは
写真画像などのハーフトーン部で発生した細かい白スジ
(a)であり、スジに対応して電子写真感光体Aの表面
に微小な傷(b)が存在していた。
【0009】この現象を図16で説明する。図16に示
すのは解像度1200dpi、スポット径80μmのレ
ーザービームプリンターを用いたときのレーザーのオン
オフ信号と電子写真感光体に形成される静電潜像パター
ンである。ここでの静電潜像パターンは1ドット2スペ
ースの横線ハーフトーンであり、電子写真感光体の画像
に対してLを断面にしている。
【0010】電子写真感光体の傷付いた部分(c)で
は、レーザービームが照射されたときに乱反射が発生す
る。乱反射により、レーザービームは電子写真感光体表
面から反射するので、本来電荷発生層に照射する光量が
減って、暗部電位まで下がらなくなり、現像できずに白
スジになる。
【0011】この現象はプロセススピードが高くなる
と、電子写真感光体に接触する部材(例えば、帯電ロー
ラーやクリーニングブレードなど)との摺擦力が強くな
り顕著になる。また、高耐久装置では耐久にともなっ
て、電子写真感光体表面のスジが徐々に深くなりさらに
レベルが悪くなる。
【0012】本発明の目的は、上述した従来技術の問題
を解決するためになされたもので、高解像度の電子写真
装置、特に複数の露光ビームを走査することで画像を形
成する装置おいて、プロセススピードが高い場合でも、
安価な構成で白スジなどの画像不良を発生せず、良好な
写真画像を出力することが可能な電子写真装置、プロセ
スカートリッジおよび電子写真感光体を提供することに
ある。
【0013】本発明の別の目的は、良好な写真画像を維
持できる、耐久性の高い電子写真装置、プロセスカート
リッジおよび電子写真感光体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、電
子写真感光体と、画像情報に基づき露光ビームを走査す
ることによって該電子写真感光体表面に静電潜像を形成
する露光手段とを有する電子写真装置であって、該露光
ビームのスポット径が、該電子写真装置により形成され
る画像の1画素の大きさの2.5倍以上である電子写真
装置において、該電子写真感光体の表面のフィッシャー
硬度が240N/mm以上であり、該電子写真感光体
のNESA感度が2000V・cm/μJ以上であ
り、該電子写真感光体は少なくとも電荷発生層と電荷輸
送層を有し、該電荷輸送層の厚さが30μm以下であ
る、ことを特徴とする電子写真装置である。
【0015】また、本発明は、露光手段の画像に基づく
露光ビームの走査によって静電潜像が表面に形成される
電子写真感光体と、現像手段、クリーニング手段および
帯電手段からなる群より選択される少なくとも1つの手
段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であ
るプロセスカートリッジにおいて、該露光ビームのスポ
ット径が、該電子写真装置により形成される画像の1画
素の大きさの2.5倍以上であり、該電子写真感光体の
表面のフィッシャー硬度が240N/mm以上であ
り、該電子写真感光体のNESA感度が2000V・c
/μJ以上であり、該電子写真感光体は少なくとも
電荷発生層と電荷輸送層を有し、該電荷輸送層の厚さが
30μm以下である、ことを特徴とするプロセスカート
リッジである。
【0016】また、本発明は、露光手段の画像に基づく
露光ビームの走査によって静電潜像が表面に形成される
電子写真感光体において、該露光ビームのスポット径が
1画素の大きさの2.5倍以上であり、該電子写真感光
体の表面のフィッシャー硬度が240N/mm以上で
あり、該電子写真感光体のNESA感度が2000V・
cm/μJ以上であり、該電子写真感光体は少なくと
も電荷発生層と電荷輸送層を有し、該電荷輸送層の厚さ
が30μm以下である、ことを特徴とする電子写真感光
体である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において、画素の大きさと
は、画素密度から求められる大きさを指し、例えば、画
素密度が600dpiであれば、1インチ≒2.54×
10[μm]であるので、画素の大きさは 2.54×10/600=42.3[μm] と算出される。
【0018】また、本発明において、露光ビームのスポ
ット径とは、露光ビームの出力最大値の1/eを指
す。
【0019】また、本発明において、フィッシャー硬度
とは、以下のフィッシャー硬度試験を行い、算出される
ユニバーサル硬度を指す。
【0020】フィッシャー硬度試験とは、ビッカーズ圧
子に連続的に荷重Fを加えて電子写真感光体表面に押し
込み、押し込み深さh1により硬さを測定する方法であ
る。測定条件は、室温環境下(温度23℃/湿度50
%)で荷重を50mN、荷重時間を10秒間に設定し
た。荷重Fと得られた押し込み深さh1とを下式に代入
し、ユニバーサル硬度(HU)を算出した。
【0021】HU=F/(26.43×h1) また、本発明において、NESA感度は、NESAガラ
ス上に形成した感光層を−700(V)に帯電した後、
23℃環境下で波長700(nm)の光を照射して−2
00(V)になるときの光量(Δ500)から求めたも
のである。
【0022】
【実施例】以下、実施例にしたがって本発明をさらに詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定さ
れるものではない。
【0023】(実施例1)図1に本発明の電子写真装置
の一例を概略構成で示した。本発明の電子写真装置は、
接触帯電方式を用いたレーザービームプリンターであ
る。
【0024】1は画像担持体としての回転ドラム型の電
子写真感光体であり、矢印の方向に所定の周速度(プロ
セススピード)をもって、回転駆動される。アルミニウ
ムなどの導電性支持体と、該導電性支持体の外周面に形
成した感光層を基本構成とする。
【0025】そして、電子写真感光体1は帯電手段とし
ての帯電ローラーからなる接触帯電装置2によって均一
に帯電される。
【0026】3はレーザースキャナーユニットである。
レーザーやポリゴンミラー補正レンズなどを含んでな
り、不図示のホストコンピューターからプリンターに入
力するとき、時系列の電気信号画像信号に応じて変調さ
れたレーザー光L1を出力し、電子写真感光体1の均一
帯電面を走査露光する。31はレーザースキャナーユニ
ット3からの出力レーザー光L1を電子写真感光体表面
に折り返すミラーである。このレーザー光L1による走
査露光により、電子写真感光体表面に走査露光に対応し
た静電潜像が形成される。
【0027】この静電潜像は、現像手段としての現像装
置4内のトナー像として現像され可視化される。
【0028】一方、カセット81内に収納された記録材
8は、給紙ローラー82によって電子写真感光体1での
潜像形成と同期してレジストローラー83まで供給され
る。そしてこの記録材8は、レジストローラー81によ
って電子写真感光体1上に形成された潜像の先端と同期
して、転写ローラーからなる転写装置5に転送され、転
写装置5によって前記トナー像が記録材8に転写され
る。
【0029】トナー像を転写された記録材8は、定着器
6によってとトナー像を永久定着された後、最後に装置
外部に排出される。なお、電子写真感光体1上に残留し
たトナーは、弾性ブレードからなるクリーニング装置7
によって除去される。
【0030】本発明では、上記レーザープリンターで1
画素に対して露光ビームのスポット径を2.5以上にし
ている。具体例としては、解像度1200dpi、プロ
セススピード120mm/sの装置において、露光ビー
ムのスポット径が80μmのスキャナーユニットを用い
て、レーザー光量はライン幅が適正になるように調整し
た装置などが挙げられる。つまり、露光ビームのスポッ
ト径が1画素の大きさ21μmの3.8倍程度になって
おり、高精度な光学系を用いることなく、安価な構成で
1200dpiを可能としたものである。
【0031】本発明の特徴とするところは、上記のよう
な高解像の電子写真装置を用いた場合に、以下のような
電子写真感光体を用いることである。 (1)フィッシャー硬度が240N/mm以上 (2)NESA感度が2000V・cm/μJ以上 (3)電荷輸送層の厚さが30μm以下 このような電子写真感光体を用いることで、上述した安
価な高解像度装置を使用したときや、さらにはその装置
のプロセススピードが高いときであっても、ハーフトー
ン画像におけるスジ画像の発生を防止できるので、良好
な写真画像を再現することができる。
【0032】以下、図3に基づいて説明する。
【0033】図3は露光ビームの光量分布と、電子写真
感光体の感度特性と、電子写真感光体上に形成される静
電潜像の関係を示したグラフである。第1象限は露光ビ
ームの光量分布であり、横軸は位置xを縦軸は光量Eを
示している。第2象限は電子写真感光体の感度特性であ
り、縦軸は光量Eを横軸は電子写真感光体の電位Vを示
している。第3象限は露光ビームの光量分布に電子写真
感光体の感度特性を加味して投影された静電潜像分布の
電位であり、横軸に電位Vを縦軸に位置xを示してい
る。
【0034】図4は上述した光量と電子写真感光体の電
位に基づいて、得られたハーフトーン画像で形成される
静電潜像パターンである。比較例として、NESA感度
が低い場合(比較例2)と、電荷輸送層が厚い場合(比
較例3)について示す。ハーフトーン電位においては、
NESA感度が低いほどドット間の電位領域が明部電位
と暗部電位の中間領域Mに入る。この領域は現像コント
ラストと同レベルなので、潜像のノイズを受けるとトナ
ーの現像に影響する。つまり、電子写真感光体表面の傷
による乱反射などで、入射される光量が小さな変化をし
ても、現像でスジ状の画像不良になる。
【0035】また、図5は電荷輸送層Bの厚さと、ハー
フトーン画像における電子写真感光体の表面電位の関係
を示す。電荷輸送層の厚さhが厚くなるにつれ、電荷発
生層Cにおけるレーザー照射部(d)と近接部(e)と
の距離iは、電荷輸送層の厚さhに近づく。そのため、
電荷発生層で生じたキヤリアは、近接部(e)の暗部電
位を落とすことになる。したがって、ハーフトーン電位
における表面電位の凹凸が小さくなり、明部電位と暗部
電位の中間領域が広がってしまう。よって、NESA感
度が低い場合と同様にスジ画像が発生しやすい。
【0036】本発明者の検討によると、モデル実験とし
て、電子写真感光体表面に深さ1.0μmの傷を入れ
て、上述した電子写真装置でハーフトーン画像の出力を
行った結果、スジの発生しない条件として、NESA感
度は2000V・cm/μJ以上であり、電荷輸送層
の厚さとして30μm以下であることが必要であること
がわかった。
【0037】また、図6においてフィッシャー硬度と、
プロセススピード高い場合に発生する電子写真感光体表
面の傷との関係を示す。ここで電子写真感光体表面の傷
の深さは、上述したプリンターを用いて、1枚間欠モー
ド(1枚プリントした後に休止時間を設けるモード)
で、10000枚の耐久試験を行った後、電子写真感光
体表面の傷の深さを接触粗さ測定器で測定した。
【0038】グラフからプロセススピードが速く、フィ
ッシャー硬度が低いほど、電子写真感光体表面の傷は深
くなることがわかる。しかし、フィッシャー硬度が24
0N/mm以上ならプロセススピードが100mm/
s以上の場合でも電子写真感光体の傷の深さは1.0μ
m以下であった。
【0039】すなわち、 (1)フィッシャー硬度が240N/mm以上 (2)NESA感度が2000V・cm/μJ以上 (3)電荷輸送層の厚さが30μm以下 の電子写真感光体を用いることで、画素に対して露光ビ
ームのスポット径が2.5以上のときには、プロセスス
ピードが100mm/s以上の場合であっても、スジ画
像の防止に大きな効果を得る。
【0040】なお、フィッシャー硬度は260N/mm
以下であることが好ましい。
【0041】また、NESA感度は3100V・cm
/μJ以上であることがより好ましく、また、3600
V・cm/μJ以下であることが好ましい。
【0042】また、電荷輸送層の膜厚は18μm以上で
あることが好ましい。
【0043】本発明の電子写真感光体1の詳細を図2に
基づいて説明する。電子写真感光体は導電性支持体1a
の上に電荷発生層1b、電荷輸送層1cを順次積層して
形成されている。
【0044】導電性支持体1aは、アルミニウム、クロ
ム、ニッケル、銅およびステンレスなどの金属をドラム
またはシート状に成形した物、または金属箔をプラスチ
ックのフィルム上にラミネートしたものなどである。
【0045】電荷発生層1bは、フタロシアニン化合物
およびアゾ顔料などの電荷発生材料を、ポリビニルブチ
ラール、ポリ酢酸ビニルおよびアクリルなどの結着性樹
脂に分散させて、この分散液を塗工するか、前記顔料を
真空蒸着することによって形成する。電荷発生層1bの
膜厚は、5μm以下が好ましく、特には0.05〜3μ
mが好ましい。
【0046】電荷輸送層1cは、主鎖または側鎖にビフ
ェニレン、アントラセン、ピレンまたはフェナントレン
などの構造を有する多環芳香族化合物、インドール、カ
ルバゾール、ピラゾリン化合物およびスチレン化合物な
どの電荷輸送材料を成膜性のある樹脂に溶解させた塗工
液を用いて形成される。このような樹脂としては、ポリ
カーボネートなどが挙げられる。
【0047】以下、具体例を説明する。
【0048】(実施例1−1)本実施例で用いた電子写
真感光体は、直径30mm、長さ260mmのアルミニ
ウムシリンダーを支持体とし、共重合ポリアミド4部を
メタノール50部/n−ブタノール50部に溶解し、上
記支持体上に浸漬塗布して、0.6μmの下引き層を形
成した。
【0049】次に、CuKα特性X線回折におけるブラ
ッグ角2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.
9°、27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシ
チタニウムフタロシアニン顔料8部とアゾ顔料2部、ポ
リビニルブチラール樹脂10部をシクロヘキサン120
部とともにサンドミル装置で10時間分散した、分散液
にメチルエチルケトン30部を加えて上記下引き層に塗
布して、膜厚が0.1μmの電荷発生層を形成した。
【0050】次いで、下記式で示される構造を有する化
合物8部、
【外1】
【0051】下記式で示される構造を有する化合物2
部、
【外2】
【0052】下記式で示される繰り返し構造単位を有す
る重合体(粘度平均分子量4.0×10)9部、
【外3】
【0053】下記(a)、(b)および(c)で示され
る繰り返し構造単位を有し、
【外4】
【0054】
【外5】
【0055】
【外6】
【0056】成分(a)が共重合体の全質量の45質量
%であり、成分(b)が45質量%である共重合体(粘
度平均分子量4.2×10)1部をジクロロメタン2
0部/モノクロロベンゼン40部の混合溶媒中に溶解
し、電荷輸送層を調製した。この塗料を前記電荷発生層
上に浸漬塗布方法で塗布し、120℃で60分間乾燥し
て、膜厚が25μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感
光体を作製した。
【0057】こうして得られた電子写真感光体のフィッ
シャー硬度は240N/mmであり、NESA感度は
2300V・cm/μJであった。
【0058】(実施例1−2)実施例1−1において、
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2
°の9.0°、14.2°、23.9°、27.1°に
強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシ
アニン顔料に代えて、CuKα特性X線回折におけるブ
ラッグ角2θ±0.2°の7.3°、24.9°、2
8.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリ
ウムフタロシアニン顔料を用い、電荷発生層の膜厚を
0.12μmにした以外は、実施例1−1と同様に電子
写真感光体を作製した。この電子写真感光体のNESA
感度は3100V・cm/μJであった。
【0059】(実施例1−3)実施例1−2において、
電荷発生層の膜厚を0.15μmにした以外は、実施例
1−2と同様に電子写真感光体を作製した。この電子写
真感光体のNESA感度は3600V・cm/μJで
あった。
【0060】(実施例1−4)実施例1−2において、
電荷発生層の膜厚を0.22μmにした以外は、実施例
1−2と同様に電子写真感光体を作製した。この電子写
真感光体のNESA感度は4050V・cm/μJで
あった。
【0061】(実施例1−5)実施例1−1において、
電荷輸送層に用いた上記重合体および共重合体に代え
て、下記式で示される繰り返し構造単位を有するポリア
リレート(粘度平均分子量4.0×10
【外7】
【0062】を用いた以外は、実施例1−1と同様に電
子写真感光体を作製した。この電子写真感光体のフィッ
シャー硬度は260N/mmであった。
【0063】(実施例1−6)実施例1−1において、
電荷輸送層の膜厚を10μmとした以外は、実施例1−
1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0064】(実施例1−7)実施例1−1において、
電荷輸送層の膜厚を30μmとした以外は、実施例1−
1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0065】(実施例1−8)実施例1−1において、
電荷輸送層の膜厚を18μmとした以外は、実施例1−
1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0066】(比較例1−1)実施例1−1において、
電荷輸送層に用いた上記重合体および共重合体に代え
て、ビスェノールA型ポリカーボネート樹脂(粘度平均
分子量1.0×10)を用いた以外は、実施例1−1
と同様に電子写真感光体を作製した。この電子写真感光
体のフィッシャー硬度は100N/mmであった。
【0067】(比較例1−2)実施例1−1において、
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2
°の9.0°、14.2°、23.9°、27.1°に
強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシ
アニン顔料に代えて、キノン顔料を用いた以外は、実施
例1−1と同様に電子写真感光体を作製した。この電子
写真感光体のNESA感度は1000V・cm/μJ
であった。
【0068】(比較例1−3)実施例1−1において、
電荷輸送層の膜厚を35μmとした以外は、実施例1−
1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0069】上述した実施例1−1〜1−8、比較例1
−1〜1−3の電子写真感光体を用いて1枚間欠モード
(1枚プリントした後に休止時間を設けるモード)で1
0000枚の耐久試験を行った後、画像評価をした。
【0070】評価には、解像度1200dpi、レーザ
ースポット径80μm、プロセススピード120(mm
/s)のプリンターを用いた。暗部電位が−700
(V)、現像バイアスが−500(V)の条件にした。
【0071】また、ライン幅、電子写真感光体の傷の深
さ、1ドット2スペースの横線ハーフトーンおよび実用
写真画像の白スジ、ゴースト、白ポチ(ハーフトーンで
発生する軽微な帯電不良)に関して評価を行った。
【0072】なお、 A:問題は発生しない。 B:極軽微な問題しか発生しない。 C:問題が発生する。 を意味する。
【0073】なお、上記評価基準のうち、Cは本発明の
効果が十分に得られていないと判断した。
【0074】表1に、画像評価結果を示す。
【0075】
【表1】
【0076】このように、 (1)フィッシャー硬度が240N/mm以上 (2)NESA感度が2000V・cm/μJ以上 (3)電荷輸送層の厚さが30μm以下 である電子写真感光体を用いることで白スジを防止する
ことができた。
【0077】以上説明したように、本実施例の電子写真
装置を用いることにより、プロセススピードが高い場合
でも、安価な構成で高解像度化が達成でき、ハーフトー
ン画像におけるスジを防止して良好な写真画像を得るこ
とができる。
【0078】(実施例2)本実施例において用いた電子
写真装置は、実施例1で示した電子写真装置において、
露光手段としてダブルビームレーザー方式を採り、帯電
装置から流れる放電電流値ΔIを40μA〜80μAに
設定した。
【0079】放電電流値ΔIは、電子写真感光体に接触
して振動電圧Vppを印加することで帯電を行う帯電装
置において、交流VI特性の非放電領域(2×Vth以
下の領域)の傾きをθとし、帯電工程における電流値I
acとすると、 ΔI=Iac−θ×Vpp で定義される。
【0080】放電電流について図7を用いて説明する。
【0081】図7のグラフは、帯電ローラーに印加する
交流電圧(ピーク間電圧はVpp)をx軸にし、Vpp
を印加した時に発生する電流値Iacをy軸にしている
(以下、交流VI特性と称す)。交流VI特性は、帯電
ローラーに直流を印加したときの、放電開始電圧Vth
の2倍までは線形に変化する。この値以上になると電流
の増加方向に非線型になる。これは、帯電ローラーと電
子写真感光体間のインピーダンス部に誘起電荷による電
流の他に、放電による電流が流れたことを意味する。し
たがって、全体の電流値(Iac)から誘起電荷による
電流値(θ×Vpp)を引いたものが放電電流値ΔIと
なる。
【0082】次に、図8を用いてダブルビームレーザー
方式の潜像形成方法について説明する。
【0083】ダブルビームレーザー32から2本のレー
ザー光が発せられ、コリメーターレンズ33を通過後に
ポリゴン34によって偏向走査される。その後、レーザ
ー光は走査速度補正のためfθレンズ35と、電子写真
感光体1上での主走査方向の画像信号書き込み開始を検
出するための位置センサー36を備えている。2本のレ
ーザーが同時に走査するので2ラインの走査が行われ
る。
【0084】図9は電子写真感光体表面を走査するレー
ザービームのイメージ図である。ある時間に第1のAレ
ーザーが走査している位置をIとすると、第2のBレー
ザーは第一のAレーザーより遅れてIIの走査をしてい
る。これらのレーザービームは一定で同一のスピードで
することになり、常に主走査方向に位置ずれfが存在す
る。
【0085】ダブルレーザー方式を用いた電子写真装置
では、画素密度に比べ露光ビームのスポット径が大きい
ときに、スジ画像が顕在化することがある。
【0086】図10は具体例として挙げた1ドット2ス
ペースの横線ハーフトーンの潜像パターンであり、図9
のL’を断面にしている。以下、この図を用いて説明す
る。
【0087】ダブルビームでは、ハーフトーン画像など
で、Aレーザーの発光タイミングとBレーザーの発光タ
イミングが近い場合があり(走査線A1と走査線B
2)、重なった部分Cの電位は下がる傾向にある。これ
によりハーフトーン電位においては表面電位の凹凸が小
さくなり、明部電位と暗部電位の中間領域Mが広がって
しまう。したがって、シングルレーザーのプリンターに
比べて、潜像の小さなノイズに対しても画像不良になり
やすく、白スジを低減するには、電子写真感光体表面の
傷の深さをより小さくする必要がある。
【0088】本発明者の検討によると、ハーフトーンの
スジ画像は電子写真感光体表面の傷の深さ0.75μm
以上で顕著になり、スジ画像を防止するには傷の深さを
0.6μm以下にすればよいことがわかった。
【0089】また、耐久試験の結果、電子写真感光体表
面の傷は帯電ローラーの放電量と相関があることが判明
した。図11は各耐久枚数における、放電電流と電子写
真感光体表面の傷の深さを示したグラフである。なお、
この時使用した装置は解像度1200dpi、プロセス
スピード300mm/sで、レーザースポット径80μ
mのダブルビーム方式のプリンターであり、電子写真感
光体のフィッシャー硬度は240N/mmで、1枚間
欠モード(1枚プリントした後に休止時間を設けるモー
ド)で電子写真感光体表面の傷の深さを測定した。
【0090】この図によると、ダブルビームプリンター
の電子写真装置であっても、帯電装置の放電量を80μ
A以下にすることで、電子写真感光体表面の傷を0.6
μm以下にすることができる。電子写真感光体の傷が放
電電流に依存する理由は、放電により電子写真感光体表
層の劣化し機械的な強度が低下することが原因であると
推定される。
【0091】次に、本実施例で用いた帯電装置2’につ
いて詳しく述べる。
【0092】図12において、2a’は給電部材を兼た
金属あるいはプラスチック製でシャフト状の導電性支持
体である。上記導電性支持体上に弾性層2b’、抵抗層
2c’、保護層2d’を順次形成し、外径約12mmの
帯電ローラー21’を構成している。
【0093】弾性層2b’としては、ウレタンゴム、シ
リコーンゴム、NBRおよびエピクロロヒドリンゴムな
どのゴム、またはこれらのゴムを混合したものを用いら
れる。また、これらのゴム材料を発泡させることにより
低硬度化したものを用いてもよい。さらに、これらの弾
性層部材にはカーボンブラックないしは金属酸化物など
の導電剤を分散することにより、適度な導電性を付与し
てある。
【0094】抵抗層2c’としては、ウレタンゴム、シ
リコーンゴム、NBRおよびエピクロロヒドリンゴムな
どのゴム材料に加えて、アクリル樹脂、アクリル変性ウ
レタン、ポリアミドおよびフッ素樹脂などの樹脂を用い
てもよい。これら材料に適宜カーボンブラックや金属酸
化物などの導電剤を分散することにより、適度な導電性
を付与し、抵抗層を形成する。抵抗層は1μm〜1mm
が好ましく、特には100μm〜800μm程度の厚み
を持つことが好ましい。
【0095】保護層2d’としては、アクリル樹脂、ア
クリル変性ウレタン、ポリアミドおよびフッ素樹脂など
の樹脂、またはこれらの混合物を用いた。これら材料に
適宜カーボンブラックや金属酸化物などの導電剤を分散
することにより、適度な導電性を付与している。保護層
は3μm〜20μm程度に形成された厚みを持つことが
好ましい。
【0096】このようにして得られた帯電ローラーを、
帯電ローラー端部において、不図示のバネによって支持
された端子により、一定の押し圧を保ちながら電子写真
感光体1に接触するように固定している。
【0097】帯電ローラー21’は、1次電圧電源より
不図示の給電手段を介して電圧を印加される。1次電圧
の直流成分は、電子写真感光体表面を帯電させる電位と
等しい電圧を印加する。本実施例においては、約−70
0Vの電圧を印加している。本発明は1次電圧の交流電
流値を、放電電流値ΔIが30μA〜80μAに、好ま
しく40μA〜60μAになるように設定している。
【0098】図13に示すように、本例では設定電流値
を切り替えることにより放電電流値を制御している。
【0099】具体的には初期状態において、周波数が2
400Hz、放電電流値ΔIが40μAになるように、
電流値2200μAで制御している。また、耐久時にお
いては、帯電ローラーの汚れや電子写真感光体の電荷輸
送層の削れ方で変化する(曲線ΔIc)。したがって、
予め電子写真装置の印字枚数などの履歴情報とVI曲線
の変化の仕方を計測して、放電電流値が40μA〜60
μAの範囲になるような印字枚数と電流値の関係式やテ
ーブルを装置内の記憶手段に記憶させて、印字枚数に応
じて設定電流値を切り替えている。
【0100】以上説明したように、本実施例の電子写真
装置を用いることにより、複数の露光ビームを有するレ
ーザービームプリンターにおいても、安価な構成で高画
質化が達成でき、ハーフトーン画像におけるスジ画像を
防止して良好な写真画像を防止することができる。
【0101】また、本発明は走査線が2つである装置に
限定されるわけではなく、2本以上のマルチレーザービ
ーム方式にも適用できる。
【0102】以下、具体例を説明する。
【0103】(実施例2−1〜2−8、比較例2−1〜
2−3)解像度1200dpi、プロセススピード30
0mm/sで、レーザースポット径80μmのダブルビ
ーム方式のプリンター(放電電流値ΔIを80μAに設
定)を用いた以外は、それぞれ、実施例1−1〜1−
8、比較例1−1〜1−3と同様の電子写真感光体を使
用して評価を行った。
【0104】(実施例2−9)実施例2−2において、
放電電流値ΔIを100μAに設定した以外は、実施例
2−2と同様に評価した。
【0105】(実施例2−10)実施例2−2におい
て、放電電流値ΔIを30μAに設定した以外は、実施
例2−2と同様に評価した。
【0106】表2に、画像評価結果を示す。
【0107】
【表2】
【0108】(実施例3)次に、図14に基づいて本発
明のプロセスカートリッジについて、概略構成の一例を
挙げて説明する。
【0109】本実施例のプロセスカートリッジ10は、
前記の電子写真感光体19、帯電ローラー29、現像装
置49およびクリーニング装置79を一括してユニット
化している。
【0110】これらの構成要素は、プロセスカートリッ
ジ10内で所定の相互配置関係を持って組み付けられて
おり、プロセスカートリッジ10は電子写真装置の所定
部に対して所定の要領で挿入装着され、また装置本体か
ら抜き出しが可能であり、着脱自在である。
【0111】電子写真装置本体を長時間使用している
と、電子写真感光体、帯電装置、現像装置、クリーニン
グ装置などの各種要素が消耗して印字品質を低下させて
しまうが、その場合にはユーザーが適宜プロセスカート
リッジを交換すればよく、ユーザーのメンテナンスフリ
ーが実現可能である。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、解像度が高く、プ
ロセススピードが高い電子写真装置においても、安価な
構成で画像不良を発生せず、良好な写真画像を出力し、
維持することが可能となった。
【0113】また、マルチビーム方式のプリンターに対
しても、良好な写真画像の出力と維持が可能となった。
【0114】さらには、本発明を適用した電子写真感光
体を備えたプロセスカートリッジにより、安定した電子
写真を行うことができ、メンテナンス性も向上させるこ
とも可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置を示す概略構成図であ
る。
【図2】本発明に用いられる電子写真感光体の断面図で
ある。
【図3】静電潜像パターンを説明する図である。
【図4】静電潜像パターンを説明する別の図である。
【図5】静電潜像パターンを説明するさらに別の図であ
る。
【図6】フィッシャー硬度と電子写真感光体の傷の関係
を説明する図である。
【図7】放電電流を説明する図である。
【図8】本発明における実施例2のダブルビームレーザ
ーの説明図である。
【図9】ダブルビームレーザーを説明する図である。
【図10】静電潜像パターンを説明する図である。
【図11】放電電流と電子写真感光体の傷の関係を説明
する図である。
【図12】本発明における実施例2の帯電装置の概略構
成図である。
【図13】本発明における実施例2の帯電装置の説明図
である。
【図14】本発明のプロセスカートリッジの概略構成図
である。
【図15】従来の課題の説明図である。
【図16】従来の課題の別の説明図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 19 電子写真感光体 1a 導電性支持体 2a’ 導電性支持体 1b 電荷発生層 1c 電荷輸送層 2 帯電装置 2’ 帯電装置 2b’ 弾性層 2c’ 抵抗層 2d’ 保護層 3 露光手段 4 現像装置 49 現像装置 5 転写装置 6 定着器 7 クリーニング装置 79 クリーニング装置 8 記録材 10 プロセスカートリッジ 29 帯電ローラー 31 折り返しミラー 32 ダブルビームレーザー 33 コリメーターレンズ 34 ポリゴン 35 fθ 36 位置センサー 81 カセット 82 給紙ローラー 83 レジストローラー

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体と、画像情報に基づき露
    光ビームを走査することによって該電子写真感光体表面
    に静電潜像を形成する露光手段とを有する電子写真装置
    であって、該露光ビームのスポット径が、該電子写真装
    置により形成される画像の1画素の大きさの2.5倍以
    上である電子写真装置において、該電子写真感光体の表
    面のフィッシャー硬度が240N/mm以上であり、
    該電子写真感光体のNESA感度が2000V・cm
    /μJ以上であり、該電子写真感光体は少なくとも電荷
    発生層と電荷輸送層を有し、該電荷輸送層の厚さが30
    μm以下である、ことを特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 プロセススピードが100mm/s以上
    である請求項1に記載の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記露光手段が画像情報に基づき複数の
    露光ビームを走査することによって電子写真感光体に静
    電潜像を形成する請求項1または2に記載の電子写真装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電子写真感光体に接触する帯電部材
    に振動電圧を印加することで電子写真感光体表面を帯電
    する帯電手段を備え、該振動電圧のピーク間電圧が、該
    帯電部材に直流電圧を印加したときの帯電開始電圧Vt
    hの2倍以上である請求項1〜3のいずれかに記載の電
    子写真装置。
  5. 【請求項5】 前記電子写真感光体に接触する帯電部材
    に振動電圧を印加することで電子写真感光体表面を帯電
    する帯電手段を備え、 該振動電圧をVpp、 発生する電流をIac、 該電子写真感光体と該帯電部材が接触した状態での交流
    VI特性で帯電開始電圧Vthの2倍以下での電圧に対
    する電流の比をθ、 ΔI=Iac−θ×Vppで定義される放電電流をΔ
    I、 とすると、 30μA≦ΔI≦80μA である請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真装置。
  6. 【請求項6】 露光手段の画像に基づく露光ビームの走
    査によって静電潜像が表面に形成される電子写真感光体
    と、現像手段、クリーニング手段および帯電手段からな
    る群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支
    持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカー
    トリッジにおいて、 該露光ビームのスポット径が、該電子写真装置により形
    成される画像の1画素の大きさの2.5倍以上であり、 該電子写真感光体の表面のフィッシャー硬度が240N
    /mm以上であり、 該電子写真感光体のNESA感度が2000V・cm
    /μJ以上であり、 該電子写真感光体は少なくとも電荷発生層と電荷輸送層
    を有し、 該電荷輸送層の厚さが30μm以下である、ことを特徴
    とするプロセスカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記電子写真装置のプロセススピードが
    100mm/s以上である請求項6に記載のプロセスカ
    ートリッジ。
  8. 【請求項8】 前記露光手段が画像情報に基づき複数の
    露光ビームを走査することによって前記電子写真感光体
    に静電潜像を形成する請求項6または7に記載のプロセ
    スカートリッジ。
  9. 【請求項9】 前記電子写真感光体に接触する帯電部材
    に振動電圧を印加することで前記電子写真感光体の表面
    を帯電する帯電手段を備え、該振動電圧のピーク間電圧
    が、該帯電部材に直流電圧を印加したときの帯電開始電
    圧Vthの2倍以上である請求項6〜8のいずれかに記
    載のプロセスカートリッジ。
  10. 【請求項10】 前記電子写真感光体に接触する帯電部
    材に振動電圧を印加することで電子写真感光体表面を帯
    電する帯電手段を備え、 該振動電圧をVpp、 発生する電流をIac、 該電子写真感光体と該帯電部材が接触した状態での交流
    VI特性で帯電開始電圧Vthの2倍以下での電圧に対
    する電流の比をθ、 ΔI=Iac−θ×Vppで定義される放電電流をΔ
    I、 とすると、 30μA≦ΔI≦80μA である請求項6〜9のいずれかに記載のプロセスカート
    リッジ。
  11. 【請求項11】 露光手段の画像に基づく露光ビームの
    走査によって静電潜像が表面に形成される電子写真感光
    体において、 該露光ビームのスポット径が1画素の大きさの2.5倍
    以上であり、 該電子写真感光体の表面のフィッシャー硬度が240N
    /mm以上であり、 該電子写真感光体のNESA感度が2000V・cm
    /μJ以上であり、 該電子写真感光体は少なくとも電荷発生層と電荷輸送層
    を有し、 該電荷輸送層の厚さが30μm以下である、ことを特徴
    とする電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 プロセススピードが100mm/s以
    上の電子写真装置用である請求項11に記載の電子写真
    感光体。
  13. 【請求項13】 露光手段の画像に基づく複数の露光ビ
    ームの走査によって静電潜像が表面に形成される請求項
    11または12に記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 前記電子写真感光体に接触する帯電部
    材に振動電圧を印加することで前記電子写真感光体の表
    面を帯電する帯電手段を備え、該振動電圧のピーク間電
    圧が、該帯電部材に直流電圧を印加したときの帯電開始
    電圧Vthの2倍以上である電子写真装置用の請求項1
    1〜13のいずれかに記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 前記電子写真感光体に接触する帯電部
    材に振動電圧を印加することで電子写真感光体表面を帯
    電する帯電手段を備え、 該振動電圧をVpp、 発生する電流をIac、 該電子写真感光体と該帯電部材が接触した状態での交流
    VI特性で帯電開始電圧Vthの2倍以下での電圧に対
    する電流の比をθ、 ΔI=Iac−θ×Vppで定義される放電電流をΔ
    I、 とすると、 30μA≦ΔI≦80μA である電子写真装置用の請求項11〜14のいずれかに
    記載の電子写真感光体。
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