JP2002249891A - 電解銅めっき液および電解銅めっき液の管理方法 - Google Patents

電解銅めっき液および電解銅めっき液の管理方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解銅めっき液および電解銅めっき液の管理
方法を提供する。 【解決手段】 −X−S−Y−構造(式中、XおよびY
はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子、硫黄原子、
窒素原子および酸素原子からなる群から選択される原子
であり、XおよびYは炭素原子の場合のみ同一となりう
る。)を有する化合物およびチオール反応性化合物を含
む電解銅めっき液であって、該めっき液を使用すること
により、めっき金属の析出、およびビアのフィリング性
が良好になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫黄原子を含む特
定の化合物およびチオール反応性化合物を含む電解銅め
っき液、該電解銅めっき液を用いた電解銅めっき方法、
および前記硫黄原子を含む化合物の特定の分解物を指標
とした前記電解銅めっき液の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータをはじめ
とする電子機器の高性能化、小型化に対応するため、プ
リント配線板の高密度化、薄型化が強く求められてい
る。そのような要求に答える手法の一つとして、一層ご
とにパターンを形成し、逐次積層を行なうビルドアップ
工法を用いて製造される多層プリント配線板(ビルドア
ッププリント配線板)が使用されるようになっている。
このようなビルドアッププリント配線板においては、近
年、プリント配線板の有効面積を増加させることがで
き、従来法によるMVH内壁面のみのめっきと比べて、
より直径の小さいMVHであっても充分な電気的接続が
得られ、プリント配線板の小型化、高密度化に有効であ
るビアフィリング(Via−filling)と呼ばれ
る、MVH全体を導電体で充填し、ビルドアッププリン
ト配線板の隣接する層間の電気的接続を行なう方法が開
発されている。
【0003】ビアフィリング方法としては、導電性ペー
ストを印刷法によりMVHに充填する方法、MVHの底
面の導体層のみを活性化して、無電解銅めっきを選択的
に積み上げる方法、および電解銅めっきによる方法等が
発表されている。しかし、導電性ペーストは銅と有機物
の混合体であるため金属銅と比較して導電率が低く、小
径のMVHでは充分な電気的接続が困難となり、プリン
ト配線板の小型化、高密度化に対して有効な方法とは言
えない。また、印刷法による充填は、粘性のあるペース
トを、直径が小さく貫通していない穴に充填することが
必要となるが、ペーストの粘性のために、空間を残さず
完全に充填するのは困難である。また、無電解銅めっき
を用いる方法は、MVH充填物が導電性の高い金属銅析
出物である点で導電性ペースト法より優れているが、め
っき皮膜の析出速度が遅く生産性に問題がある。一般的
な高速型無電解銅めっき浴を用いた場合、めっき皮膜の
析出速度は3μm/hr程度であるが、これを用いて直
径100μm、深さ100μmの典型的なBVHの内部
を銅めっきで充填する場合、30時間以上を要すること
となり非常に生産性が悪い。
【0004】これに対して、電解銅めっきはめっき皮膜
の析出速度が10〜50μm/hrと速いため、無電解
銅めっきに対し大幅な時間短縮が可能となるので、MV
Hへの電解銅めっきの応用が期待されていた。しかし、
MVH内面の全てに銅を析出させる場合、空隙を残すこ
となくMVH内部を銅で充填するためには、MVH内の
底面付近での析出速度が開口部での析出速度より速くな
ることが必要である。底面付近の析出速度が開口部の析
出速度と同じもしくは遅い場合には、MVHが充填され
ないか、またはMVH内部の銅めっき充填が完了する以
前に開口部がふさがって、内部に空隙を残すことにな
り、いずれの場合であっても、実用に耐えないものとな
る。
【0005】従来は、MVH内の底面付近の析出速度を
促進させるために、硫黄原子を含む特定の化合物を含む
電解銅めっき浴が使用され、電解条件としては含リン銅
陽極のような可溶性陽極を用いた直流電解が一般的であ
った。しかし、この方法では、建浴直後は良好なMVH
充填性能を示すが、経時的に電解銅めっき浴が不安定化
し、建浴から一定期間経過後には、電解銅めっき層の形
成において粒塊を生じさせてめっき外観を悪化させた
り、ビアのフィルド性を不安定にする等の問題が生じて
いた。この原因については、理論的に明らかとなってお
らず、経験的にも、前記特定化合物を含むめっき液の不
安定さを改善するような電解銅めっき液の管理方法、ま
た、該不安定さが改善された電解銅めっき液は明らかと
はなっていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みてなされたものであって、硫黄原子を含む特
定の化合物を含む電解銅めっき液であって、めっき外観
の悪化を生じさせず、フィルドビアの形成にも適した電
解銅めっき液を提供すること、および該めっき液を用い
た電解銅めっき方法を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、硫黄原子を含む特定の化合物を含む電解
銅めっき液にチオール反応性化合物を添加し、前記硫黄
原子を含む特定の化合物の特定構造の分解物の濃度を一
定以下にすることにより、めっき外観の悪化を生じさせ
ず、また、フィルドビアの形成にも適した電解銅めっき
液の管理方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、−X−S−Y
−構造(式中、XおよびYはそれぞれ独立して、水素原
子、炭素原子、硫黄原子、窒素原子および酸素原子から
なる群から選択される原子であり、XおよびYは炭素原
子の場合のみ同一となりうる。)を有する化合物、およ
びチオール反応性化合物を含む電解銅めっき液に関す
る。また、本発明は、前記電解銅めっき液を用いた電解
銅めっき方法に関する。さらに、本発明は、−X−S−
Y−構造(式中、XおよびYはそれぞれ独立して、水素
原子、炭素原子、硫黄原子、窒素原子および酸素原子か
らなる群から選択される原子であり、XおよびYは炭素
原子の場合のみ同一となりうる。)を有する化合物を含
む電解銅めっき液の管理方法であって、前記電解銅めっ
き液にチオール反応性化合物を添加し、該めっき液中の
−X−S構造を有する化合物の濃度を1.0μmol
/L以下にすることを特徴とする前記管理方法に関す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用される電解銅めっき
液は、銅を電解めっきできるものであれば任意の浴液が
使用可能であり、例えば、硫酸銅めっき液、シアン化銅
めっき液、ピロリン酸銅めっき液などが挙げられるがこ
れらに限定されるものではない。好ましくは、電解銅め
っき液は硫酸銅めっき液である。以下、電解銅めっき液
として、硫酸銅めっき液を代表例として挙げて説明す
る。なお、他のめっき液の組成、成分等は、本明細書に
おける硫酸銅めっき液に関する以下の記載および公知文
献等から当業者が容易に決定できる範囲のものである。
【0009】本発明の電解銅めっき液は、−X−S−Y
−構造を有する化合物を含む。好ましくは、前記化合物
の構造中のXおよびYはそれぞれ独立して、水素原子、
炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素原子からなる
群から選択される原子であり、本明細書においては、便
宜上、上記化合物を硫黄含有化合物と呼ぶ。より好まし
くは、XおよびYはそれぞれ独立して、水素原子、炭素
原子、窒素原子および硫黄原子からなる群から選択され
る原子であり、さらにより好ましくは、XおよびYはそ
れぞれ独立して、水素原子、炭素原子および硫黄原子か
らなる群から選択される原子であり、XおよびYは炭素
原子の場合のみ同一となりうる。なお、上述の式 −X
−S−Y− においては、Sは原子価2であることを示
すが、XおよびY原子まで原子価2であることを意味す
るのではなく、XおよびY原子はその原子価に応じて任
意の他の原子と結合し得ることを表したものである。例
えば、Xが水素の場合にはH−S−Y−なる構造を有す
ることになる。
【0010】より好ましくは、硫黄含有化合物は、さら
に、分子内にスルホン酸基またはスルホン酸のアルカリ
金属塩である基を有する化合物である。スルホン酸基ま
たはそのアルカリ金属塩は該分子内に1以上存在するこ
とができる。さらにより好ましくは、硫黄含有化合物と
しては、分子内に−S−CHO−R−SOM 構造
を有する化合物、または分子内に、−S−R−SO
構造を有する化合物(式中、Mは水素又はアルカリ金
属原子、Rは炭素原子3〜8個を含むアルキル基であ
る)が挙げられる。さらにより好ましくは、硫黄含有化
合物としては、以下(1)〜(8)の構造を有する化合
物が挙げられる。 (1) M−SO−(CH−S−(CH
−SO−M; (2) M−SO−(CH−O−CH−S−
CH−O−(CH −SO−M; (3) M−SO−(CH−S−S−(C
−SO−M; (4) M−SO−(CH−O−CH−S−
S−CH−O−(CH −SO−M; (5) M−SO−(CH−S−C(=S)−
S−(CH−SO −M; (6) M−SO−(CH−O−CH−S−
C(=S)−S−CH−O−(CH−SO
M; 上記、式(1)〜(6)においては、式中、a,b=3
〜8の整数であり;Mは水素又はアルカリ金属元素であ
る。 (7)X−S−(CH−SO−M;および (8)X−S−CH−O−(CH−SO−M 上記、式(7)および(8)においては、式中、a=3
〜8の整数であり;Mは水素又はアルカリ金属元素であ
り;Xは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリ
ール基、1〜6個の窒素原子と1〜20個の炭素原子と
複数の水素原子とにより構成される鎖状または環状アミ
ン化合物、または1〜2個の硫黄原子と1〜6個の窒素
原子と1〜20個の炭素原子と複数の水素原子とにより
構成される複素環化合物のいずれかである。
【0011】硫黄含有化合物は一般に光沢剤として使用
されるが、他の目的のために使用される場合も本発明の
範囲に包含される。硫黄含有化合物が使用される場合に
は、1種類のみを使用しても2種類以上を混合して使用
してもよい。
【0012】硫黄含有化合物が光沢剤である場合には、
光沢剤は、例えば、0.1〜100mg/L、好ましく
は0.5〜10mg/Lの範囲で使用することができ
る。めっき液中の濃度が0.1mg/L以下の場合に
は、銅めっき皮膜の成長を助ける効果が得られない。ま
た、100mg/Lを越える場合であっても、それに見
合う効果の向上はほとんど得られないので、経済的観点
から好ましくない。硫黄含有化合物を光沢剤以外の目的
で使用する場合に、その使用量の好適な範囲は当業者が
適宜決定することのできる事項である。
【0013】本発明者らは、上記硫黄含有化合物−X−
S−Y−の単結合が切断されて生じた分解物である−X
−S、または−Y−S化合物の増加が電解銅めっき
におけるビアの充填能およびめっき外観の悪化を招くこ
とを見出した。ここで、上記硫黄含有化合物において
は、XおよびYは交換可能であり、例えば、上記光沢剤
(1)M−SO−(CH−S−(CH
SO−Mの場合には、前記分解物として、M−SO
−(CH−S、またはS−(CH −S
−Mが生じるものと考えられるが、このいずれを−
X−Sまたは−Y−Sとしても良い。よって、本明
細書においては、便宜上、硫黄含有化合物の分解物を
「−X−S」と表す。
【0014】また、電解銅めっき液中に含まれる−X−
化合物は、硫黄含有化合物−X−S−Y−のX−S
またはS−Yの単結合が切断されただけで、分子中の他
の部分は分解されていない構造の化合物であっても良い
し、該分解物が「X−S」構造を保持しつつ、Xに結
合する部分がさらに分解された化合物であっても良く、
これらの化合物の複数種類の混合物であっても良い。
【0015】硫黄含有化合物の分解物である「−X−S
」構造を有する化合物の濃度は、任意の公知の方法に
より測定可能であり、例えば、高速液体クロマトグラフ
ィー等のような方法が挙げられるがこれらに限定される
ものではない。高速液体クロマトグラフィーが使用され
る場合には、めっき液を直接に、高速液体クロマトグラ
フィーにかけても良いし、測定を妨げる夾雑物が存在す
る場合には、あらかじめ夾雑物を除去するなどの処理を
行った後に、該処理を行っても良い。−X−S化合物
が単一種類の場合には、該単一の化合物の濃度が「−X
−S 」構造を有する化合物の濃度に該当し、−X−S
化合物が複数種類の混合物のである場合には、各化合
物の濃度の合計が「−X−S」構造を有する化合物の
濃度に該当する。また、電解銅めっき液中では、「−X
−S」化合物は、通常、金属イオン、ヒドロニウムイ
オンなどの陽イオンと対になって存在する。よって、本
発明においては、「−X−S」化合物の作用メカニズ
ムを考えるような特定の場合を除き、「−X−S」化
合物には「−X−S−H」構造の化合物も含まれる。
【0016】理論に拘束されるのは望まないが、電解銅
めっき液中で「−X−S」構造を有する化合物が生じ
る主たるメカニズムとしては、例えば、含リン銅のよう
な可溶性陽極を使用すると、電解停止期間中に可溶性陽
極と上記硫黄含有化合物が反応し、硫黄含有化合物のS
−XまたはS−Yの単結合が切断されて「−X−S
構造を有する化合物が生じることが考えられる。また、
電解銅めっき処理中では、陰極において、上記硫黄含有
化合物が電子を受け取り、S−XまたはS−Yの単結合
が切断されて「−X−S」構造を有する化合物が生じ
ることが考えられる。また、陽極においては、可溶性陽
極から、CuがCu2+となるときに放出される電子を
受け取り、上記硫黄含有化合物が「−X−S」構造と
なることが考えられる。
【0017】また、理論に拘束されるのは望まないが、
「−X−S」構造を有する化合物が電解銅めっきにお
いて悪影響を与える作用メカニズムとしては、該化合物
が金属イオン、例えばCu、Cu2+とイオン結合
し、この結合物が存在することにより、析出した金属が
粒塊を形成して、密着性、耐熱性等に劣る金属層を形成
し、また、光沢不良など、めっき外観の悪化を生じさせ
ることとなるものと考えられる。また、フィルドビアの
形成においても、前記分解物と金属イオンの結合物は、
ビアの底部付近の金属析出速度を、ビア開口部での金属
の析出速度と同程度またはそれ以下にすることにより、
ビアのフィリングを不十分にし、または、ビアの形状等
によっては、空隙を残したままビアを充填するという問
題を生じさせるものと考えられる。
【0018】本発明の電解銅めっき液の管理方法におい
て、電解銅めっき液の管理項目となる−X−S構造を
有する化合物の濃度としては、めっき外観の光沢性を艶
消しにしないという観点からは、2.0μmol/L以
下に維持することが好ましく、めっき外観を光沢性のあ
るものにするという観点からは、1.0μmol/L以
下、より好ましくは0.5μmol/Lに維持すること
がより好ましい。
【0019】また、ビアのフィリング性を良好にすると
いう観点からは、−X−S構造を有する化合物の濃度
を0.15μmol/L以下に維持することが好まし
く、より好ましくは、0.1μmol/L以下である。
【0020】本発明の電解銅めっき液は、「チオール反
応性化合物」を含む。該「チオール反応性化合物」と
は、電解銅めっき液中に存在する「−X−S」構造を
有する化合物と反応して、「−X’−S−Y’−」〔式
中X’およびY’はそれぞれ独立して、炭素原子、窒素
原子、硫黄原子および酸素原子からなる群から選択され
る原子である〕構造の化合物を生じさせるような化合物
をいう。該「−X’−S−Y’−」構造の化合物は、電
解銅めっき液に当初添加された「−X−S−Y−」構造
の化合物と同じであっても良いし、異なる化合物であっ
ても良い。好ましくは、チオール反応性化合物は脂肪
族、脂環式化合物、芳香族または複素環式化合物のカル
ボン酸、ペルオクソ酸、アルデヒドおよびケトン、並び
に過酸化水素からなる群から選択される1以上の化合物
であり、より好ましくは、脂肪族または脂環式化合物の
カルボン酸、ペルオクソ酸、アルデヒドおよびケトン、
並びに過酸化水素からなる群から選択される1以上の化
合物であり、さらにより好ましくは、脂肪族または脂環
式化合物のカルボン酸、ペルオクソ酸、アルデヒドおよ
びケトンであって、脂肪族の場合は炭素数が1〜6の前
記化合物、脂環式化合物の場合は炭素数が3〜7の前記
化合物、並びに過酸化水素からなる群から選択される1
以上の化合物である。上記の「脂肪族」とは、任意の置
換基で置換され、または非置換の、飽和または不飽和、
直鎖または分岐鎖の脂肪族をいう。また、「脂環式化合
物、芳香族または複素環式化合物」とは、任意の置換基
で置換された、または非置換の前記化合物をいう。
【0021】本発明のチオール反応性化合物として好ま
しいカルボン酸はギ酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、吉草酸、イソ吉草酸、シュウ酸、マロン酸、琥珀
酸、グルタル酸、アジピン酸、アクリル酸、メタアクリ
ル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン
酸、メサコン酸であり、より好ましくはギ酸であり;好
ましいペルオクソ酸としては過ギ酸、過酢酸、ペルオキ
シプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペン
タン酸が挙げられ;好ましいアルデヒドとしては、ホル
ムアルデヒド、グルタルアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、アクリルアルデヒド、ブチ
ルアルデヒド、バレルアルデヒド、マロンアルデヒド、
スクシンアルデヒド、グリオキサールが挙げられ、より
好ましくは、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドで
あり;好ましいケトンとしては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、ジエチルケトンが挙げられる。
【0022】理論に拘束されるのは望まないが、チオー
ル反応性化合物がカルボン酸、ペルオクソ酸、アルデヒ
ド、過酸化水素の場合には、電解銅めっき液中に生じた
「−X−S」構造を有する化合物が酸化されて、「−
X’−S−S−Y’−」〔式中X’およびY’はそれぞ
れ独立して、炭素原子、窒素原子、硫黄原子および酸素
原子からなる群から選択される原子である〕構造となる
ことにより、「−X−S」構造を有する化合物を低減
するものと考えられる。また、チオール反応性化合物が
アルデヒド、ケトンの場合には、これらが電解銅めっき
液中に生じた「−X−S」構造を有する化合物と反応
して、チオアセタールまたはケトンチオアセタールを形
成し、これにより「−X−S」化合物の濃度が低減さ
れる可能性が考えられる。但し、本発明におけるチオー
ル反応性化合物による「−X−S 」構造を有する化合
物の低減メカニズムは、上記反応に限定されるものでは
なく、「−X−S」構造を有する化合物が低減される
のならば、任意の反応が可能である。
【0023】本発明において、電解銅めっき液に添加さ
れるチオール反応性化合物の量は、めっき外観の向上、
ビアのフィリング性の向上といった目的に応じて、ま
た、電解銅めっき液に添加される硫黄含有化合物の量、
種類に応じて、さらに、例えば、使用される電極の種
類、電流の負荷方法等の電解銅めっき処理の処理条件に
応じて適宜設定される。一般的には、チオール反応性化
合物は電解銅めっき液中に1.0×10−4〜1.0×
10−1mol/Lの濃度で添加され、好ましくは、
1.0×10−4〜1.0×10−2mol/Lであ
る。
【0024】本発明において、チオール反応性化合物
は、任意の時点で電解銅めっき液に添加されることがで
き、例えば、電解銅めっき液の建浴時、電解銅めっき処
理中、電解銅めっき処理後のいずれであっても良い。ま
た、添加の時点は、めっき液中の「−X−S」構造を
有する化合物の量をモニターし、該化合物が所定の量を
超えた場合に添加しても良いし、所望のめっき性能が得
られなくなったことを指標として添加することも可能で
ある。添加されるチオール反応性化合物は、化合物をそ
のままで、または水に溶解したものを添加しても良い
し、他の添加剤と混合して添加しても良い。チオール反
応性化合物がカルボン酸、ペルオクソ酸の場合には、酸
またはペルオクソ酸として添加しても良いし、アルカリ
化合物との塩、また、酸無水物を使用することもでき
る。
【0025】本発明の電解銅めっき液の基本組成として
は、公知の、通常の電解銅めっきに使用されるものであ
れば特に制限なく使用することができ、本発明の目的が
達成される限りにおいては、適宜、基本組成の組成物の
変更、濃度の変更、添加剤の添加等をすることが可能で
ある。例えば、硫酸銅めっきの場合には、硫酸銅めっき
液は、硫酸、硫酸銅、水溶性塩素化合物を基本組成とし
て含む水性溶液であり、該めっき液の基本組成は、公知
の硫酸銅めっきに用いられているものであれば特に制限
なく使用することができる。
【0026】硫酸銅めっき液中の硫酸濃度は、通常、3
0〜400g/Lであり、好ましくは170〜210g
/Lである。例えば、硫酸濃度が30g/L未満の場合
には、めっき浴の導電性が低下するため、めっき浴に通
電することが困難になる。また、400g/Lを越える
場合には、めっき浴中の硫酸銅の溶解を妨げることとな
り、硫酸銅の沈澱を招くこととなる。硫酸銅めっき液中
の硫酸銅濃度は、通常、20〜250g/Lであり、好
ましくは60〜180g/Lである。例えば、硫酸銅濃
度が20g/L未満となる場合には、被めっき物である
基体への銅イオンの供給が不充分となり、正常なめっき
皮膜を析出させることが不可能になる。また、硫酸銅を
250g/Lを越えて溶解させることは困難である。
【0027】硫酸銅めっき液中に含まれる水溶性塩素化
合物としては、公知の硫酸銅めっきに用いられているも
のであれば特に制限なく使用することが出来る。該水溶
性塩素化合物としては、例えば、塩酸、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、塩化アンモニウム等を挙げることが
出来るが、これらに限定されるものではない。水溶性塩
素化合物は1種類のみを使用しても良いし、2種類以上
を混合して使用してもよい。本発明で使用される硫酸銅
めっき液に含まれる、該水溶性塩素化合物の濃度は、塩
素イオン濃度として、通常は10〜200mg/Lであ
り、好ましくは30〜80mg/Lである。例えば、塩
素イオン濃度が10mg/L未満となる場合には、光沢
剤、界面活性剤等が正常に作用しにくくなる。また、2
00mg/Lを越える場合には、陽極からの塩素ガスの
発生が多くなるため好ましくない。
【0028】本発明で使用される電解銅めっき液には、
任意に、界面活性剤が含まれることができる。界面活性
剤としては、通常、電解銅めっき溶液の添加剤として使
用される、公知の任意の界面活性剤を使用することがで
きる。好ましくは、界面活性剤としては、以下(9)〜
(13)の構造を有する化合物が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。 (9) HO−(CH−CH−O)−H(式中、
a=5〜500の整数である); (10)HO−(CH−CH(CH)−O)−H
(式中、a=5〜200の整数である); (11)HO−(CH−CH−O)−(CH
CH(CH)−O)−(CH−CH−O)
H(式中、aおよびcは整数であって、a+c=5〜2
50の整数であり,b=1〜100の整数である); (12)−(NHCHCH)n− (式中、n=
5〜500である。); および
【0029】(13)
【化1】 (式中、a,b,cは5〜200の整数である)
【0030】本発明で使用される界面活性剤は、1種類
のみを使用しても2種類以上を混合して使用してもよ
い。本発明で使用される界面活性剤は、例えば0.05
〜10g/L、好ましくは0.1〜5g/Lの範囲で使
用することができる。めっき液中の濃度が0.05g/
L以下の場合には、湿潤効果が不充分となるために、め
っき皮膜に多数のピンホールを生じ、正常なめっき皮膜
を析出させることが困難になる。10g/Lを越えて
も、それに見合う効果の向上はほとんど得られないの
で、経済的観点から好ましくない。
【0031】本発明の電解銅めっき方法に供される基体
は、電解銅めっき方法における条件に耐え得るものであ
って、めっきにより金属層が形成されるものであれば、
任意の材質および形状の基体を使用することができる。
材質としては、樹脂、セラミック、金属等が挙げられる
がこれらに限定されるものではない。例えば、樹脂から
成る基体としては、プリント配線板が挙げられ、セラミ
ックから成る基体としては、半導体用ウエハーが挙げら
れるがこれらに限定されるものではない。金属として
は、例えば、シリコン等が挙げられるがこれらに限定さ
れるものではない。金属からなる基体としては、シリコ
ンウエハーが挙げられるがこれらに限定されるものでは
ない。本発明の電解銅めっき方法は、特に、ビアホール
を充填するのに優れることから、本発明に供される基体
としては、スルーホール、ビアホール等を有する基体が
好ましく、より好ましくは、スルーホールおよび/また
はビアホールを有するプリント配線板またはウエハーで
ある。
【0032】基体に使用される樹脂としては、例えば、
高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、分岐低密度
ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量
ポリエチレン等のポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリブタジエン、ボリブテン樹脂、ポリブチレン樹
脂、ポリスチレン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン−塩化ビニル共重合体樹脂、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン、テトラフルオロエチレンな
どのハロゲン含有樹脂;AS樹脂;ABS樹脂;MBS
樹脂;ポリビニルアルコール樹脂;ポリアクリル酸メチ
ルなどのポリアクリル酸エステル樹脂;ポリメタアクリ
ル酸メチルなどのポリメタアクリル酸エステル樹脂;メ
タアクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂;無水マレ
イン酸−スチレン共重合体樹脂;ポリ酢酸ビニル樹脂;
プロピオン酸セルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等の
セルロース樹脂;エポキシ樹脂;ポリイミド樹脂;ナイ
ロンなどのポリアミド樹脂;ポリアミドイミド樹脂;ポ
リアリレート樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリエー
テルエーテルケトン樹脂;ポリエチレンオキサイド樹
脂;PET樹脂などの各種ポリエステル樹脂;ポリカー
ボネート樹脂;ポリサルホン樹脂;ポリビニルエーテル
樹脂;ポリビニルブチラール樹脂;ポリフェニレンオキ
サイドなどのポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニ
レンサルファイド樹脂;ポリブチレンテレフタレート樹
脂;ポリメチルペンテン樹脂;ポリアセタール樹脂;塩
ビ−酢ビコポリマー;エチレン−酢ビコポリマー;エチ
レン−塩ビコポリマー;等およびこれらのコポリマーな
らびにブレンドのような熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂;
キシレン樹脂;グアナミン樹脂;ジアリルフタレート樹
脂;ビニルエステル樹脂;フェノール樹脂;不飽和ポリ
エステル樹脂;フラン樹脂;ポリイミド樹脂;ポリウレ
タン樹脂;マレイン酸樹脂;メラミン樹脂;尿素樹脂;
等の熱硬化性樹脂、並びにこれらの混合物が挙げられる
が、これらに限定されない。好ましい樹脂としては、エ
ポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビニル樹脂、フェノール
樹脂、ナイロン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂が挙げら
れ、より好ましくは、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリフェニレンエーテル樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹
脂であり、さらにより好ましくは、エポキシ樹脂、およ
びポリイミド樹脂である。また、樹脂基体は、単独の樹
脂からなるものであってもよく、また複数の樹脂からな
るものでもよい。また、他の基体上に樹脂が塗布、また
は積層されたような複合物であっても良い。また、本発
明で使用可能な樹脂基体は、樹脂成型物に限定されず、
樹脂間にガラス繊維強化材等の補強材を介在させた複合
物であってもよく、或いはセラミックス、ガラス、シリ
コン等の金属等の各種の素材からなる基材に樹脂による
皮膜を形成したものであってもよい。
【0033】基体材料として使用可能なセラミックとし
ては、アルミナ(Al)ステアタイト(MgO・
SiO)、フォルステライト(2MgO・Si
)、ムライト(3Al・2SiO)、マグ
ネシア(MgO)、スピネル(MgO・Al)、
ベリリア(BeO)をはじめとする酸化物系セラミック
スや、窒化アルミニウム、炭化ケイ素などの非酸化物系
セラミックス、さらにはガラスセラミックスをはじめと
する低温焼成セラミックスなどが挙げられるがこれらに
限定されるものではない。
【0034】本発明の電解銅めっき法に供される基体
は、電解銅めっきに先立って被めっき部分が導電化処理
されることとなる。例えば、本発明の方法によりMVH
を電解銅めっきにより金属銅で充填する場合には、ま
ず、MVHの内面が導電化されることとなる。この導電
化処理は、公知の、任意の導電化方法を用いて行われる
ことができ、導電化方法としては、例えば、無電解銅め
っき、ダイレクトプレーティング方法、導電性微粒子吸
着処理、気相めっき法等の各種の方法が挙げられるがこ
れらに限定されるものではない。
【0035】本発明の電解銅めっき方法においては、め
っき温度(液温)はめっき浴の種類に応じて適宜設定さ
れることとなるが、通常、10〜40℃であり、好まし
くは20〜30℃である。めっき温度が10℃より低い
場合には、めっき液の導電性が低下するため、電解時の
電流密度を高くすることが出来ず、めっき皮膜の成長速
度が遅くなり、生産性が低下する。また、めっき温度が
40℃より高い場合には、光沢剤が分解する恐れがあり
好ましくない。本発明の電解銅めっき方法においては、
例えば、直流電流、PPR(Pulse Period
ic Reverse)電流など、任意の種類の電流を
使用できる。適用される陽極電流密度はめっき浴の種類
に応じて適宜設定されることとなるが、通常、0.1〜
10A/dm、好ましくは1〜3A/dmである。
0.1A/dm未満の場合には陽極面積が大きすぎて
経済的ではなく、また、10A/dmより大きい場合
には陽極からの電解中の酸素発生により、光沢剤成分の
酸化分解量が増加するので好ましくない。
【0036】本発明の電解銅めっき方法においては、可
溶性陽極、不溶性陽極など任意の種類の電極を使用でき
る。例えば、可溶性陽極としては含リン銅陽極が挙げら
れ、不溶性陽極としては、酸化イリジウム、白金張りチ
タン、白金、グラファイト、フェライト、二酸化鉛およ
び白金族元素酸化物をコーティングしたチタン、ステン
レススチール等の材質の陽極が挙げられるがこれらに限
定されるものではない。本発明のめっき方法では、めっ
き液に空気または酸素を通過させ、めっき液中の溶存酸
素濃度を高めることが好ましい。理論に拘束されるのは
望まないが、めっき液中の溶存酸素は酸化剤として機能
して、該めっき液中の−X−S構造を有する化合物を
低減させるものと考えられる。めっき液中の溶存酸素濃
度を高める方法としては、空気または酸素でのめっき液
のバブリングが好ましく、該バブリングはめっき液を撹
拌する態様のものであっても良いし、撹拌とは関係なく
行われるものであっても良い。また、めっき液中の溶存
酸素濃度を高めるバブリングは、電解めっき処理中に行
われても良いし、めっき処理の休止中に行われても良
い。本発明のめっき方法では、撹拌を行なうことは差し
支えなく、被めっき物表面への銅イオンおよび添加剤の
供給を均一化するために撹拌を行なうことが好ましい。
攪拌方法としては、エアー攪拌や噴流が使用できる。め
っき液中の溶存酸素を増加させるという観点から、空気
による撹拌が好ましい。また、噴流で撹拌を行う場合に
も、空気による撹拌を併用しても良い。更に、あけ替え
濾過、循環濾過を行なうこともでき、特に濾過器でめっ
き液を循環濾過することが好ましく、これによりめっき
液の温度を均一化し、且つめっき液中のゴミ、沈澱物等
を除去することができる。
【0037】本発明の電解銅めっき方法により、基体上
に銅層を有する複合材料が得られる。本発明の電解銅め
っき液を用いて電解銅めっきを行うと、得られる複合材
料の銅層は粒塊を生じておらず、ビアを充填する場合に
は、空隙のないビアの充填が達成されることとなる。以
下、実施例によって本発明を詳述するが、該実施例は本
発明の範囲を限定するものではない。
【0038】
【実施例】実施例1(MPSがめっき外観に及ぼす影
響) 蒸留水に以下の薬物を溶解し、電解銅めっき液を作成し
た:硫酸銅・5水和物200g/L、硫酸 100g/
L、塩素 50mg/L、ビス(3−スルホプロピル)
ジスルフィドジソーダ(SPS)溶液(1g/L)1.
5mL/L、界面活性剤溶液(125mL/L)15m
L/L。該電解銅めっき液に、3−メルカプト−1−プ
ロパンスルホン酸ナトリウム塩(MPS、東京化成社
製)を10〜1000μg/L(0.056〜5.6μ
mol/L)となるように添加した。該めっき液を用い
て、浴容積1.5L、めっき浴温度23℃、電流密度2
ASD、含リン銅可溶性陽極で、堆積物厚さ20μmと
なるように基体を電解銅めっき処理した。基体として
は、100μmの直径/80μmの深さのマイクロビア
ホールを有する評価基板が使用された。基板の前処理開
始から乾燥終了までの操作過程を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】電解銅めっき処理後、目視にてめっき外観
を観察し、外観評価用の標準プレートと比較することに
より評価を行った。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】MPS濃度とめっき外観との関係について
評価したところ、200μg/L以上の濃度において光
沢不良が確認され、500μg/L以上では外観は艶消
しとなった。これにより、めっき液中のMPS濃度を一
定以下に管理することにより、めっき外観を良好に維持
できることが明らかとなった。
【0043】実施例2(MPSがフィリング性に及ぼす
影響) MPS濃度を0〜100μg/L(0〜0.56μmo
l/L)に変更したことを除き、実施例1と同様の条件
で電解銅めっきを行い、ビアにおける金属析出を評価し
た。図1に、各MPS濃度における、めっき後のビアの
断面の状態を示す図を示す。この結果、MPSの増加と
共に、付きまわりの低下が認められた。また、MPS濃
度の増加と共にフィリング性の低下が認められ、MPS
濃度が25μg/L以上になるとビアの充填が不十分に
なった。
【0044】実施例3(ホルムアルデヒドによるフィリ
ング性の改善効果) MPS濃度を50または100μg/Lにし、ホルムア
ルデヒドを72mg/L添加したことを除き、実施例2
と同様の条件で電解銅めっきを行い、ビアにおける金属
析出を評価した。図2に、各MPS濃度における、めっ
き後のビアの断面の状態を示す図を示す。ホルムアルデ
ヒドが添加されている実施例3においては、MPS濃度
が50μg/Lの場合には、ほぼ完全なビアのフィリン
グ性を示しており、100μg/Lの場合であっても、
50μg/Lの場合より低いものの、ほぼ完全なフィリ
ング性が認められた。一方、ホルムアルデヒドを含まな
い実施例2においては、MPS濃度が50または100
μg/Lの場合に、ビアのフィリング性が低下していた
のは上述の通りである。よって、ホルムアルデヒドはM
PSに起因するビアのフィリング性の低下を回復させる
効力を有することが明らかとなり、ホルムアルデヒドの
添加により電解銅めっき液を管理できることが明らかと
なった。
【0045】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明は、硫黄
含有化合物およびチオール反応性化合物を含む電解銅め
っき液を使用することにより、前記硫黄含有化合物の分
解物である「−X−S」構造を有する化合物の濃度を
低減させることができ、これにより、めっき外観の悪化
を生じさせず、また、ビアのフィリング性を低下させな
いことを可能にした。また、硫黄含有化合物を含む電解
銅めっき液中の「−X−S」構造を有する化合物の濃
度を、チオール反応性化合物を添加するという簡易な方
法で管理することにより、外観の悪化を生じさせず、ま
た、ビアのフィリング性を低下させないように電解銅め
っき液を維持管理することが容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、MPSによるビアのフィリング性の
低下を示す、めっき処理後のビアの断面の状態を示す図
である。
【図2】 図2は、ホルムアルデヒドの添加による、ビ
アのフィリング性の回復を示す、めっき処理後のビアの
断面の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/42 610 H01L 23/12 Q (72)発明者 林 慎二朗 埼玉県大宮市吉野町2−269−4 日本リ ーロナール株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4K023 AA01 AA19 BA06 CA05 CA09 CB04 CB07 CB09 CB13 CB21 CB28 4K024 AA09 AB01 BA09 BA11 BB11 BB12 GA02 5E317 AA24 BB12 CC33 CC35 CC39 GG01 GG16 5E343 BB24 DD43 DD48 FF17 GG06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 −X−S−Y−構造(式中、XおよびY
    はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子、硫黄原子、
    窒素原子および酸素原子からなる群から選択される原子
    であり、XおよびYは炭素原子の場合のみ同一となりう
    る。)を有する化合物、およびチオール反応性化合物を
    含む電解銅めっき液。
  2. 【請求項2】 −X−S−Y−構造(式中、XおよびY
    はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子、硫黄原子お
    よび窒素原子からなる群から選択される原子であり、X
    およびYは炭素原子の場合のみ同一となりうる。)を有
    する化合物が (1) M−SO−(CH−S−(CH
    −SO−M; (2) M−SO−(CH−O−CH−S−
    CH−O−(CH −SO−M; (3) M−SO−(CH−S−S−(C
    −SO−M; (4) M−SO−(CH−O−CH−S−
    S−CH−O−(CH −SO−M; (5) M−SO−(CH−S−C(=S)−
    S−(CH−SO −M; (6) M−SO−(CH−O−CH−S−
    C(=S)−S−CH−O−(CH−SO
    M; (式(1)〜(6)中、a,b=3〜8の整数であり;
    Mは水素又はアルカリ金属元素である) (7)A−S−(CH−SO−M;および (8)A−S−CH−O−(CH−SO−M (式(7)および(8)中、a=3〜8の整数であり;
    Mは水素又はアルカリ金属元素であり;Aは水素原子、
    炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、1〜6個の
    窒素原子と1〜20個の炭素原子と複数の水素原子とに
    より構成される鎖状または環状アミン化合物、または1
    〜2個の硫黄原子と1〜6個の窒素原子と1〜20個の
    炭素原子と複数の水素原子とにより構成される複素環化
    合物のいずれかである)からなる群から選択される化合
    物である請求項1記載の電解銅めっき液。
  3. 【請求項3】 −X−S−Y−構造を有する化合物が電
    解銅めっき液中に0.1〜100mg/Lの量で存在す
    ることを特徴とする請求項1記載の電解銅めっき液。
  4. 【請求項4】 チオール反応性化合物が、脂肪族、脂環
    式化合物、芳香族または複素環式化合物のカルボン酸、
    ペルオクソ酸、アルデヒドおよびケトン、並びに過酸化
    水素からなる群から選択される1以上である請求項1〜
    3の何れか1項記載の電解銅めっき液。
  5. 【請求項5】 チオール反応性化合物が、電解銅めっき
    液中に1.0×10 〜1.0×10−1mol/L
    の量で存在することを特徴とする請求項4記載の電解銅
    めっき液。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1項記載の電解銅
    めっき液を用いて基体を電解銅めっきする方法。
  7. 【請求項7】 基体がプリント配線板またはウエハーで
    ある請求項6記載の電解銅めっき方法。
  8. 【請求項8】 基体がスルーホールまたはビアホールを
    有するものである請求項7記載の電解銅めっき方法。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8の何れか1項記載の方法に
    よって得られる複合材料。
  10. 【請求項10】 −X−S−Y−構造(式中、Xおよび
    Yはそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子、硫黄原
    子、窒素原子および酸素原子からなる群から選択される
    原子であり、XおよびYは炭素原子の場合のみ同一とな
    りうる。)を有する化合物を含む電解銅めっき液の管理
    方法であって、前記電解銅めっき液にチオール反応性化
    合物を添加し、該めっき液中の−X−S構造を有する
    化合物の濃度を1.0μmol/L以下にすることを特
    徴とする前記管理方法。
  11. 【請求項11】 −X−S−Y−構造(式中、Xおよび
    Yはそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子、硫黄原子
    および窒素原子からなる群から選択される原子であり、
    XおよびYは炭素原子の場合のみ同一となりうる。)を
    有する化合物が (1) M−SO−(CH−S−(CH
    −SO−M; (2) M−SO−(CH−O−CH−S−
    CH−O−(CH −SO−M; (3) M−SO−(CH−S−S−(C
    −SO−M; (4) M−SO−(CH−O−CH−S−
    S−CH−O−(CH −SO−M; (5) M−SO−(CH−S−C(=S)−
    S−(CH−SO −M; (6) M−SO−(CH−O−CH−S−
    C(=S)−S−CH−O−(CH−SO
    M; (式(1)〜(6)中、a,b=3〜8の整数であり;
    Mは水素又はアルカリ金属元素である) (7)A−S−(CH−SO−M;および (8)A−S−CH−O−(CH−SO−M (式(7)および(8)中、a=3〜8の整数であり;
    Mは水素又はアルカリ金属元素であり;Aは水素原子、
    炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、1〜6個の
    窒素原子と1〜20個の炭素原子と複数の水素原子とに
    より構成される鎖状または環状アミン化合物、または1
    〜2個の硫黄原子と1〜6個の窒素原子と1〜20個の
    炭素原子と複数の水素原子とにより構成される複素環化
    合物のいずれかである)からなる群から選択される化合
    物である請求項10記載の電解銅めっき液の管理方法。
  12. 【請求項12】 チオール反応性化合物が、脂肪族、脂
    環式化合物、芳香族または複素環式化合物のカルボン
    酸、ペルオクソ酸、アルデヒドおよびケトン、並びに過
    酸化水素からなる群から選択される1以上である請求項
    10または11記載の電解銅めっき液の管理方法。
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