JP2002249510A - オレフィン系重合体の重合触媒及びオレフィン系重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン系重合体の重合触媒及びオレフィン系重合体の製造方法

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JP2002249510A
JP2002249510A JP2001050323A JP2001050323A JP2002249510A JP 2002249510 A JP2002249510 A JP 2002249510A JP 2001050323 A JP2001050323 A JP 2001050323A JP 2001050323 A JP2001050323 A JP 2001050323A JP 2002249510 A JP2002249510 A JP 2002249510A
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Hiroshi Shirai
博史 白井
Kotohiro Nomura
琴広 野村
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 工業的に用いる上でより簡単に合成でき、極
めて少量の活性化剤の使用で重合活性が極めて高いオレ
フィン系重合触媒及びオレフィン系重合体の製法の提
供。 【解決手段】 遷移金属成分(A)及び活性化剤(B)
よりなるオレフィン重合用触媒において、遷移金属成分
(A)が下記式(1)で表され、 (式中、Mは周期律表5族の遷移金属を表す。X、X
及びXはそれぞれ同じでも異なっていても良く、炭
素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基
またはハロゲンからなる。R、R及びRはそれぞ
れ同じでも異なっていても良く、水素、ハロゲンまたは
炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル
基からなる。mは0〜3の整数である。)活性化剤
(B)がハロゲン化アルミニウム化合物であることを特
徴とするオレフィン重合用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遷移金属成分及び
活性化剤よりなる新規なオレフィン系重合触媒及び該触
媒によるオレフィン系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンやポリプロピレンに代表さ
れるオレフィン重合体は耐熱性、耐老化性、耐薬品性等
に優れ、汎用樹脂として自動車部品を始めとして幅広い
工業分野で実用化されている。これらのオレフィン重合
体の製造方法としては、例えばチタン化合物と有機アル
ミニウム化合物からなるチタン系触媒や、バナジウム化
合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム系
触媒等で代表されるチーグラー・ナッタ触媒を使用する
方法が知られている。しかしながら、前記チタン系触媒
では、一般に分子量が低く、かつ分子量分布も広い重合
体しか製造できず、また、重合活性の点でも充分とは言
えない。しかも、前記チタン系触媒を用いるオレフィン
共重合の場合は、一般にランダム共重合性に劣るため組
成分布が広くなり、力学的特性の点でも満足出来る物で
はない。
【0003】また、前記バナジウム系触媒を用いたオレ
フィン共重合の場合、ランダム性は向上して組成分布が
狭くなり、力学的特性は改善されるが、その重合活性は
低く満足できる物ではない。これらの欠点を改良した触
媒として、イミドアリール配位子を有するチタンあるい
はバナジウム触媒が提案されている(特開平6−731
28)が、その重合活性は未だ満足できるものではな
い。
【0004】一方、前記チーグラー・ナッタ触媒に変わ
るものとして、遷移金属化合物とアルミノキサン化合物
からなるいわゆるメタロセン触媒が提案されている。例
えば、特開平4−12283号公報には、下記式(3)
で表される遷移金属化合物、 (Cp)2MRX (3) (式中、Cpはシクロペンタジエニル基、Rは炭素数1
〜6のアルキル基またはハロゲン、Mはジルコニウムま
たはチタン、Xはハロゲンを表す。)及び、下記式
(4)または(5)で表されるアルミノキサン化合物 (R)2AlO[−Al(R)O−]nAl(R)2 (4) [−Al(R)O−]n+2 (5) (式中、Rはメチル基またはエチル基、nは4〜20の
整数である。)からなる触媒の存在下で、オレフィンを
重合する方法が記載されている。
【0005】また、特公平5−80493号公報には、
共役π電子を有する基を配位子としたジルコニウムヒド
リド化合物とアルミノキサン化合物からなる触媒の存在
下で、エチレンまたはプロピレンを重合し、あるいはエ
チレンと炭素数3〜10のα−オレフィンと炭素数5〜
20の非共役ポリエンとを共重合する事によって、分子
量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.97〜
2.15の(共)重合体を製造する方法が記載されてい
る。
【0006】また、これらの一般のメタロセン触媒以外
にも、ケイ素原子等による架橋構造を有するメタロセン
化合物(特開昭60−35007号公報、特開平3−1
2406号公報)や拘束幾何型重合触媒(いわゆるCG
C、特開平3−163088号公報)等により、エチレ
ンとα−オレフィンとを共重合する方法が知られてい
る。しかしながら、これらの触媒にはそれぞれいくつか
の問題がある。
【0007】一般に、メタロセン触媒では、用いられる
遷移金属化合物の合成が煩雑であり、技術的にも難しい
という問題がある。特に、シクロペンタジエニル骨格を
有する基2個を配位子とする化合物(狭い意味でのメタ
ロセン化合物)の合成は、その合成経路が2〜5段階以
上と多く、複雑である。メタロセン触媒における第二の
問題は、多量の活性化剤を用いなければ十分な重合活性
が発現しない点である。例えば、代表的なメタロセン触
媒であるエチレン架橋型ビスインデニル錯体は重合活性
は高いが、アルキルアルミニウムオキシ化合物であるア
ルミノキサン化合物を錯体金属の数百モル倍から数千モ
ル倍用いる必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は工業的に用い
る上でより簡単に合成でき、極めて少量の活性化剤の使
用でオレフィン類の重合活性が高い触媒系を見出すこと
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は特定の構造を有
する遷移金属錯体が従来錯体に比べ合成が極めて容易
で、かつ特定の構造を有する遷移金属錯体(A)と特定
の構造を有する少量の活性化剤(B)との組み合わせに
より、従来のチーグラー・ナッタ系触媒やメタロセン触
媒系などに比較して、高い重合活性を有するという驚く
べき事実に基づいてなされたものである。すなわち、本
発明は以下の通りである。
【0010】1) 遷移金属成分(A)及び活性化剤
(B)よりなるオレフィン重合用触媒において、遷移金
属成分(A)が下記式(1)で表され、
【化3】
【0011】(式中、Mは周期律表5族の遷移金属を表
す。X1、X2及びX3はそれぞれ同じでも異なっていて
も良く、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基またはハロゲンからなる。R1、R2及びR3
はそれぞれ同じでも異なっていても良く、水素、ハロゲ
ンまたは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基からなる。mは0〜3の整数である。) 活性化剤(B)がハロゲン化アルミニウム化合物である
ことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
【0012】2) 遷移金属成分(A)及び活性化剤
(B)よりなるオレフィン重合用触媒において、遷移金
属成分(A)が下記式(2)で表され、
【化4】
【0013】(式中、Mは周期律表5族の遷移金属を表
す。X1及びX2はそれぞれ同じでも異なっていても良
く、 炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基またはハロゲンからなる。R1、R2、R3
4、R5及びR6はそれぞれ同じでも異なっていても良
く、水素、ハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキル
基、アリール基、アラルキル基からなる。m及びnは0
〜3の整数である。) 活性化剤(B)がハロゲン化アルミニウム化合物である
ことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
【0014】3) 遷移金属成分(A)の遷移金属がバ
ナジウムである、1)または2)記載の重合触媒。 4) 遷移金属成分(A)の遷移金属と活性化剤(B)
のハロゲン化アルミニウム化合物のアルミニウムの使用
比率が、モル比で1:1〜1:100である、1)から
3)のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒。 5) 上記1)から4)のいずれかに記載の触媒を使用
することを特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関わるオレフィン
重合触媒及び該触媒を用いたオレフィン重合体の製造方
法について詳細に説明する。本発明の遷移金属成分
(A)については、前記式(1)で表されるが、式中、
Mは周期律表5族の遷移金属を表す。より好ましくはバ
ナジウムを表す。X1、X2及びX3はそれぞれ同じでも
異なっていても良く、 炭素数1〜20のアルキル基、
アリール基、アラルキル基またはハロゲンからなる。R
1、R2及びR3はそれぞれ同じでも異なっていても良
く、水素、ハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキル
基、アリール基、アラルキル基からなる。mは0〜3の
整数である。
【0016】なかでも前記式(2)で表される場合は、
さらに好適であり、式中、Mは周期律表5族の遷移金属
を表す。より好ましくはバナジウムを表す。X1及びX2
はそれぞれ同じでも異なっていても良く、 炭素数1〜
20のアルキル基、アリール基、アラルキル基またはハ
ロゲンからなる。R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそ
れぞれ同じでも異なっていても良く、水素、ハロゲンま
たは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラル
キル基からなる。m及びnは0〜3の整数である。
【0017】前記式(1)、(2)のX1〜X3及びR1
〜R6のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリ
ロキシ基のアルキル、アリール部分の具体例としては、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチル、n−ペ
ンチル、イソペンチル、1−メチルブチル、2−メチル
ブチル,1,2−ジメチルプロピル,ネオペンチル、n
−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−
メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチ
ルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチル
ブチル、1,2−ジメチルブチル、
【0018】1,3−ジメチルブチル、1,1−エチル
メチルプロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチ
ル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、4
−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、2−メチルヘ
キシル、1−メチルヘキシル、1,1−ジメチルペンチ
ル、2,2−ジメチルペンチル、3,3−ジメチルペン
チル、4,4−ジメチルペンチル、1,2−ジメチルペ
ンチル、1,3−ジメチルペンチル、1,4−ジメチル
ペンチル、1−エチルペンチル、1−プロピルブチル、
【0019】2−エチルペンチル、3−エチルペンチ
ル、1,1−エチルメチルブチル、1,1−ジエチルプ
ロピル、2,3−ジメチルペンチル、2,4−ジメチル
ペンチル、3,4−ジメチルペンチル、1−エチル−2
−メチルブチル、1−エチル−3−メチルブチル、4−
メチルシクロヘキシル、3−メチルシクロヘキシル、シ
クロヘプチル、1,1,2−トリメチルブチル、1,
1,3−トリメチルブチル、2,2,1−トリメチルブ
チル、
【0020】2,2,3−チルメチルブチル、3,3,
1−トリメチルブチル、3,3,2−トリメチルブチ
ル、1,1,2,2−テトラメチルプロピル、n−オク
チル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル、3−
メチルヘプチル、4−メチルヘプチル、5−メチルヘプ
チル、イソオクチル、1−エチルヘキシル、2−エチル
ヘキシル、3−エチルヘキシル、
【0021】4−エチルヘキシル、1,1−ジメチルヘ
キシル、2,2−ジメチルヘキシル、3,3−ジメチル
ヘキシル、4,4−ジメチルヘキシル、5,5−ジメチ
ルヘキシル、1,2−ジメチルヘキシル、1,3−ジメ
チルヘキシル、1,4−ジメチルヘキシル、1,5−ジ
メチルヘキシル、2,3−ヂメチルヘキシル、2,4−
ジメチルヘキシル、3,4−ジメチルヘキシル、2,5
−ジメチルヘキシル、3,5−ジメチルヘキシル、
【0022】1,1−メチルエチルペンチル、1−エチ
ル−2−メチルペンチル、1−エチル−3−メチルペン
チル、1−エチル−4−メチルペンチル、2−エチル−
1−メチルペンチル、2,2−エチルメチルペンチル、
3,3−エチルメチルペンチル、2−エチル−3−メチ
ルペンチル、2−エチル−4−メチルペンチル、3−エ
チル−4−メチルペンチル、
【0023】3−エチル−2−メチルペンチル、1,1
−ジエチルブチル、2,2−ジエチルブチル、1,2−
ジエチルブチル、1,1−メチルプロピルブチル、2−
メチル−1−プロピルブチル、3メチル−1−プロピル
ブチル、4−エチルシクロヘキシル、3−エチルシクロ
ヘキシル、3,4−ジメチルシクロヘキシル、1,1,
2−トリメチルペンチル、1,1,3−トリメチルペン
チル、1,1,4−トリメチルペンチル、2,2,1−
トリメチルペンチル、
【0024】2,2,3−トリメチルペンチル、2,
2,4−トリメチルペンチル、3,3,1−トリメチル
ペンチル、3,3,2−トリメチルペンチル、3,3,
4−トリメチルペンチル、1,2,3−トリメチルペン
チル、1,2,4−トリメチルペンチル、1,3,4−
トリメチルペンチル、1,2,3−トリメチルペンチ
ル、1,2,4−トリメチルペンチル、
【0025】1,3,4−トリメチルペンチル、1,
1,2,2−テトラメチルブチル、1,1,3,3−テ
トラメチルブチル、1,1,2,3−テトラメチルブチ
ル、2,2,1,3−テトラメチルブチル、1−エチル
−1,2−ジメチルブチル、2−エチル−1,2−ジメ
チルブチル、1−エチル−2,3−ジメチルブチル、n
−ノニル、イソノニル、1−メチルオクチル、
【0026】2−メチルオクチル、3−メチルオクチ
ル、4−メチルオクチル、5−メチルオクチル、6−メ
チルオクチル、1−エチルヘプチル、2−エチルヘプチ
ル、3−エチルヘプチル、4−エチルヘプチル、5−エ
チルヘプチル、1,1−ジメチルヘプチル、2,2−ジ
メチルヘプチル、3,3−ジメチルヘプチル、4,4−
ジメチルヘプチル、5,5−ジメチルヘプチル、6,6
−ジメチルヘプチル、2−ジメチルヘプチル、
【0027】1,3−ジメチルヘプチル、1,4−ジメ
チルヘプチル、1,5−ジメチルヘプチル、1,6−ジ
メチルヘプチル、2,3−ジメチルヘプチル、2,4−
ジメチルヘプチル、2,5−ジメチルヘプチル、2,6
−ジメチルヘプチル、3,4−ジメチルヘプチル、3,
5−ジメチルヘプチル、3,6−ジメチルヘプチル、
4,5−ジメチルヘプチル、
【0028】4,6−ジメチルヘプチル、5,6−ジメ
チルヘプチル、1,1,2−トリメチルヘキシル、1,
1,3−トリメチルヘキシル、1,1,4−トリメチル
ヘキシル、1,1,5−トリメチルヘキシル、2,2,
1−トリメチルヘキシル、2,2,3−トリメチルヘキ
シル、2,2,4−トリメチルヘキシル、2,2,5−
トリメチルヘキシル、3,3,1−トリメチルヘキシ
ル、3,3,2−トリメチルヘキシル、
【0029】3,3,4−トリメチルヘキシル、3,
3,5−トリメチルヘキシル、4,4,1−トリメチル
ヘキシル、4,4,2−トリメチルヘキシル、4,4,
3−トリメチルヘキシル、4,4,5−トリメチルヘキ
シル、5,5,1−トリメチルヘキシル、5,5,2−
トリメチルヘキシル、5,5,3−トリメチルヘキシ
ル、5,5,4−トリメチルヘキシル、
【0030】1,2,3−トリメチルヘキシル、2,
3,4−トリメチルヘキシル、3,4,5−トリメチル
ヘキシル、1,3,4−トリメチルヘキシル、1,4,
5−トリメチルヘキシル、2,4,5−トリメチルヘキ
シル、1,2,5−トリメチルヘキシル、1,2,4−
トリメチルヘキシル、1,1−エチルメチルヘキシル、
2,2−エチルメチルヘキシル、
【0031】3,3−エチルメチルヘキシル、4,4−
エチルメチルヘキシル、5,5−エチルメチルヘキシ
ル、1−エチル−2−メチルヘキシル、1−エチル−3
−メチルヘキシル、1−エチル−4−メチルヘキシル、
1−エチル−5−メチルヘキシル、2−エチル−1−メ
チルヘキシル、3−エチル−1−メチルヘキシル、3−
エチル−2−メチルヘキシル、
【0032】1,1−ジエチルペンチル、2,2−ジエ
チルペンチル、3,3−ジエチルペンチル、1,2−ジ
エチルペンチル、1,3−ジエチルペンチル、2,3−
ジエチルペンチル、1,1−メチルプロピルペンチル、
2,2−メチルプロピルペンチル、1−メチル−2−プ
ロピルペンチル、n−デシル、イソデシル、1−メチル
ノニル、2−メチルノニル、
【0033】3−メチルノニル、4−メチルノニル、5
−メチルノニル、6−メチルノニル、7−メチルノニ
ル、1−エチルオクチル、2−エチルオクチル、3−エ
チルオクチル、4−エチルオクチル、5−エチルオクチ
ル、6−エチルオクチル、1,1−ジメチルオクチル、
2,2−ジメチルオクチル、3,3−ジメチルオクチ
ル、4,4−ジメチルオクチル、
【0034】5,5−ジメチルオクチル、6,6−ジメ
チルオクチル、7,7−ジメチルオクチル、1,2−ジ
メチルオクチル、1,3−ジメチルオクチル、1,4−
ジメチルオクチル、1,5−ジメチルオクチル、1,6
−ジメチルオクチル、1,7−ジメチルオクチル、2,
3−ジメチルオクチル、2,4−ジメチルオクチル、
2,5−ジメチルオクチル、
【0035】2,6−ジメチルオクチル、2,7−ジメ
チルオクチル、3,4−ジメチルオクチル、3,5−ジ
メチルオクチル、3,6−ジメチルオクチル、3,7−
ジメチルオクチル、4,5−ジメチルオクチル、4,6
−ジメチルオクチル、4,7−ジメチルオクチル、5,
6−ジメチルオクチル、5,7−ジメチルオクチル、n
−ウンデシル、n−ドデシル、
【0036】フェニル、ベンジル、p−トリル、m−ト
リル、キシリル、メシチリル、2,6−ジメチルフェニ
ル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジメト
キシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、
2,6−ジイソプロピルフェニル、2,4,6−トリイ
ソプロピルフェニル、ナフチル、2−メトキシフェニ
ル、2−イソプロポキシフェニル、
【0037】2−ターシャリーブトキシフェニル、2,
6−ジターシャリーブチルフェニル、2−メチルフェニ
ル、2−イソプロピルフェニル、2−ターシャリーブチ
ルフェニル、2−メチル−6−イソプロピルフェニル、
2−メチル−6−ターシャリーブチルフェニル、ベンジ
ル、(2−メチルフェニル)メチル、(3−メチルフェ
ニル)メチル、(4−メチルフェニル)メチル、
【0038】(2,3−ジメチルフェニル)メチル、
(2,4−ジメチルフェニル)メチル、(2,5−ジメ
チルフェニル)メチル、(2,6−ジメチルフェニル)
メチル、(3,4−ジメチルフェニル)メチル、(3,
5−ジメチルフェニル)メチル、(2,3,4−トリメ
チルフェニル)メチル、(2,3,5−トリメチルフェ
ニル)メチル、
【0039】(2,3,6−トリメチルフェニル)メチ
ル、(2,4,5−トリメチルフェニル)メチル、
(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル、(3,
4,5−トリメチルフェニル)メチル、(2,3,4,
5−テトラメチルフェニル)メチル、(2,3,5,6
−テトラメチルフェニル)メチル、(ペンタメチルフェ
ニル)メチル、ナフチルメチル、アントラセニルメチル
など挙げられる。
【0040】具体的な金属錯体として、例えば、V(N
−2,6−Me263)(O−2,6−iPr2
63)Cl2やV(N−2,6−Me263)(O−
2,6−t−Bu2−4−MeC62)Cl2を例示する
ことが出来る。これらは単独で用いても良いし、組み合
わせて用いても良い。活性化剤(B)のハロゲン化アル
ミニウム化合物としては下記一般式(8)、(9)また
は(10)で示されるハロゲン化アルミニウム化合物が
あげられる。これらハロゲン化アルミニウム化合物は単
独で用いても良いし、組み合わせて用いても良い。
【0041】(R)2Al(X) (8) (式中、Rはそれぞれ同じでも異なっていても良く、炭
素数1〜8の炭化水素基、Xはハロゲンを表す。) (R)Al(X)2 (9) (式中、Rはそれぞれ同じでも異なっていても良く、炭
素数1〜8の炭化水素基、Xはそれぞれ同じでも異なっ
ていても良く、ハロゲンを表す。)
【0042】(R)3Al2(X)3 (10) (式中、Rはそれぞれ同じでも異なっていても良く、炭
素数1〜8の炭化水素基、Xはそれぞれ同じでも異なっ
ていても良く、ハロゲンを表す。) これらハロゲン化アルミニウム化合物の具体例として
は、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミ
ニウムクロライド、メチルアルミニウムジクロライド、
エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウム
セスキクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライ
ド等が挙げられる。
【0043】本発明において使用するのに好適な触媒
は、(A)成分である遷移金属化合物と(B)成分のハ
ロゲン化アルミニウム化合物のいずれかを任意の順序で
かつ任意の好適な方法で組み合わせることによって製造
される。(A)成分と(B)成分の好ましい触媒組成比
は、(A)成分の遷移金属:(B)成分のAl=1:1
〜1:100(モル比)である。より好ましくは(A)
成分の遷移金属:(B)成分のAl=1:10〜1:5
0(モル比)である。触媒調製はあらかじめ、窒素、ア
ルゴン等の不活性ガス雰囲気下、好適な溶媒中で混合す
ることにより行っても良いし、(A),(B)それぞれ
の成分を別々にモノマーが共存するリアクター内に打ち
込んで、リアクター内において調製しても良い。触媒調
製に好適な溶媒はヘキサン、シクロヘキサン等、アルカ
ンをはじめとする炭化水素系溶媒とトルエン、ベンゼ
ン、エチルベンゼン等の芳香族系の溶媒があげられる。
またこれらの溶媒は前処理において水分等を除去してお
くことが好ましい。触媒の調製温度としては、−20℃
〜150℃が好適である。
【0044】本発明の触媒を用いて重合または共重合で
きるオレフィンとしては、例えばエチレン、炭素数3〜
30のα−オレフィン類をあげることができる。αーオ
レフィン類の具体例としては、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、4−メチルー1−ペンテン、1−ヘ
プテン、1−オクテン、1−デセン等をあげることがで
きる。また、本発明のα−オレフィン類とは、下記一般
式(11)で表されるオレフィン類(以下、極性オレフ
ィン類という。)を含む。
【0045】CH2=CR−Y (11) (式中、Rは水素、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水
素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基または炭
素数1〜20のアルキルシリル基であり、Yはエステル
基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、ア
ミド基、ニトロ基の群から選ばれる少なくとも1種の官
能基である。)
【0046】極性オレフィン類の具体例としては、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、n−アミル(メタ)アクリレート、
【0047】i−アミル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイ
ン酸モノエチル、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
【0048】2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)ア
クリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、エタク
リロニトリル、
【0049】2−シアノエチル(メタ)アクリレート、
2−シアノプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)ア
クリルアミド、α−クロロ(メタ)アクリルアミド、エ
タクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、
N−ビニルーε−カプロラクタム、N−ビニルピロリド
ン、2−ニトロエチル(メタ)アクリレート、3−ニト
ロプロピル(メタ)アクリレート等をあげることができ
る。
【0050】さらに、本発明の触媒を用いて重合または
共重合できるモノマー類として、芳香族ビニル化合物も
例示することが出来る。芳香族ビニル化合物としては、
例えば、スチレン、α―メチルスチレン、o,m,p−
メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、エチルス
チレン類、イソプロピルスチレン類、ブチルスチレン類
のビニル置換、又は核置換のアルキルスチレン類、ハロ
ゲン化スチレン類を挙げることが出来る。本発明の重合
方法は、モノマーと触媒の存在下、減圧、大気圧、加圧
のいずれかの条件のもと、バルク、溶液、スラリーのい
ずれの方法でも行うことが出来る。
【0051】重合を行うのに好適な温度範囲としては−
30℃〜260℃ であり、より好ましくは0℃〜20
0℃である。また、重合においては、窒素、アルゴン等
の不活性ガス雰囲気下で行っても良いし、エチレン雰囲
気下で行っても良い、またエチレン、及び/またはα−
オレフィン類と上記の不活性ガスの混合雰囲気下でもか
まわない。さらに、分子量調節のために上記のガスに加
えて、水素を共存させてもかまわない。また、触媒成分
をアルミナ、塩化マグネシウム、シリカのような好適な
担体に担持させて用いてもかまわない。また所望なら
ば、重合に際して溶媒を用いることも出来る。重合に用
いるのに好適な溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサ
ン等、アルカンをはじめとする炭化水素系溶媒とトルエ
ン、ベンゼン、エチルベンゼン、等の芳香族系の溶媒が
あげられる。重合における好適な触媒量は[(生成ポリ
マー質量)Kg]/[(A)成分1mol]=10kg
/1mol〜1000000kg/1mol 程度のポ
リマーを与える量である。
【0052】本発明における重合後のポリマーの分離方
法としては、例えば重合液にアセトンまたは酸もしくは
アルカリを混合したアルコール等の貧溶媒となる極性溶
媒を加えて重合体を沈澱させて回収する方法、反応液を
撹拌下、熱湯中に投入後、溶媒と共に蒸留回収する方
法、または直接反応液を加熱して溶媒を留去する方法等
を挙げることができる。本発明は工業的に用いる上でよ
り簡単に合成でき、極めて少量の活性化剤の使用でオレ
フィン類の重合活性が高い触媒系を提供することであ
る。以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】
【実施例1】[V(N−2,6−Me263)(O−
2,6−iPr263)Cl2(以下、金属錯体―1と
いう)の合成]予め、−30℃に冷却したV( N−2,
6−Me263) Cl3(152mg,0.55mm
ol)を含むジエチルエーテル溶液(15ml)中に、
Li(O−2,6−iPr263)(101mg,
0.55mmol)を添加し、攪拌しつつ、室温まで上
昇させた。得られた反応液より溶媒を留去し、ノルマル
ヘキサンで抽出後セライトろ過し、ろ液を濃縮、乾固
し、目的錯体を得た。単離収率84%。1 H−NMR(CDCl3):1.11ppm(d,12
H)、2.38(s,6H)、3.28(m,2H)、
6.81(m,3H)、7.12(m,3H)13 C−NMR(CDCl3):19.3、24.3、2
8.1、124.2、124.4、127.3、12
8.3、130.7、137.2、134.0、16
7.0
【0054】
【実施例2】[エチレンの重合]内部を真空脱気し窒素置
換した100mlのオートクレーブにジエチルアルミニ
ウムクロライド(トルエン溶液、Al換算で10μmo
l)を導入し、ついで脱水脱酸素したトルエンを加え、
トルエン量で28mlとした。オートクレーブの内温を
室温に保ち、金属錯体−1を1μmol含むトルエン溶
液2mlをオートクレーブに加えた後、0.8MPaの
エチレンガスを導入し、重合反応を開始させた。オート
クレーブの内温およびエチレン圧を保ちつつ、10分間
重合した。触媒活性は620kg−PE/mol−V・
時間であった。
【0055】
【実施例3】[エチレンの重合]使用したジエチルアルミ
ニウムクロライドをAl換算で20μmolとした以外
は実施例2とまったく同様に実験を行った。触媒活性は
860kg−PE/mol−V・時間であった。
【0056】
【実施例4】[エチレンの重合]使用したジエチルアルミ
ニウムクロライドをAl換算で50μmolとした以外
は実施例2とまったく同様に実験を行った。触媒活性は
8220kg−PE/mol−V・時間であった。
【0057】
【実施例5】[エチレンの重合]使用した金属錯体−1を
0.5μmol、ジエチルアルミニウムクロライドをA
l換算で50μmolとした以外は実施例2とまったく
同様に実験を行った。触媒活性は2040kg−PE/
mol−V・時間であった。
【0058】
【実施例6】[エチレンの重合]使用した金属錯体−1を
5μmol、ジエチルアルミニウムクロライドをAl換
算で50μmolとした以外は実施例2とまったく同様
に実験を行った。触媒活性は1730kg−PE/mo
l−V・時間であった。
【0059】
【比較例1】[エチレンの重合]ジエチルアルミニウムク
ロライドに変えてトリメチルアルミニウムをAl換算で
50μmolとした以外は実施例6とまったく同様に実
験を行った。触媒活性は26kg−PE/mol−V・
時間であった。
【0060】
【発明の効果】本発明の重合触媒は工業的に用いる上で
より簡単に合成でき、極めて少量の活性化剤の使用で重
合活性が極めて高い優れた触媒系を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J028 AA01A AB00A AC32A BA00A BA01B BB00A BB01B BC16B BC17B BC19B EA01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB09 EB10 EB21 EB25 EC01 FA01 FA02 4J128 AA01 AB00 AC32 BA00A BA01B BB00A BB01B BC16B BC17B BC19B EA01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB09 EB10 EB21 EB25 EC01 FA01 FA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遷移金属成分(A)及び活性化剤(B)
    よりなるオレフィン重合用触媒において、遷移金属成分
    (A)が下記式(1)で表され、 【化1】 (式中、Mは周期律表5族の遷移金属を表す。X1、X2
    及びX3はそれぞれ同じでも異なっていても良く、 炭素
    数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基ま
    たはハロゲンからなる。R1、R2及びR3はそれぞれ同
    じでも異なっていても良く、水素、ハロゲンまたは炭素
    数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基か
    らなる。mは0〜3の整数である。)活性化剤(B)が
    ハロゲン化アルミニウム化合物であることを特徴とする
    オレフィン重合用触媒。
  2. 【請求項2】 遷移金属成分(A)及び活性化剤(B)
    よりなるオレフィン重合用触媒において、遷移金属成分
    (A)が下記式(2)で表され、 【化2】 (式中、Mは周期律表5族の遷移金属を表す。X1及び
    2はそれぞれ同じでも異なっていても良く、 炭素数1
    〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基または
    ハロゲンからなる。R1、R2、R3、R4、R5及びR6
    それぞれ同じでも異なっていても良く、水素、ハロゲン
    または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラ
    ルキル基からなる。m及びnは0〜3の整数である。) 活性化剤(B)がハロゲン化アルミニウム化合物である
    ことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  3. 【請求項3】 遷移金属成分(A)の遷移金属がバナジ
    ウムである、請求項1または請求項2記載の重合触媒。
  4. 【請求項4】 遷移金属成分(A)の遷移金属と活性化
    剤(B)のハロゲン化アルミニウム化合物のアルミニウ
    ムの使用比率が、モル比で1:1〜1:100である、
    請求項1から3のいずれかに記載のオレフィン重合用触
    媒。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の触媒
    を使用することを特徴とするオレフィン系重合体の製造
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111848669A (zh) * 2020-08-10 2020-10-30 合肥工业大学 一种含酚氧配体的钒配合物催化剂及其制备方法和应用
CN114395058A (zh) * 2022-03-08 2022-04-26 合肥工业大学 一种双核钒催化剂及其制备方法和用途
CN114702520A (zh) * 2022-04-15 2022-07-05 合肥工业大学 一种含大位阻酚氧配体的钒配合物催化剂及其制备方法和用途

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