JP2002249480A - ポリフルオロアルキルスルフェニル化合物の製造法 - Google Patents

ポリフルオロアルキルスルフェニル化合物の製造法

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JP2002249480A
JP2002249480A JP2001046036A JP2001046036A JP2002249480A JP 2002249480 A JP2002249480 A JP 2002249480A JP 2001046036 A JP2001046036 A JP 2001046036A JP 2001046036 A JP2001046036 A JP 2001046036A JP 2002249480 A JP2002249480 A JP 2002249480A
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Kazuya Okano
一哉 岡野
Yoshitomo Ka
良友 何
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリフルオロアルキルスルフェニル化合物を
製造する方法の提供。 【解決手段】 ヒドラジンの存在下、ジスルフィドにハ
ロゲン化ポリフルオロアルキルを反応させて、ポリフル
オロアルキルスルフェニル化合物を製造する。 【効果】 本発明製造法によれば、安価で安全な反応試
剤から、高収率でポリフルオロアルキルスルフェニル化
合物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医農薬として有用な
ポリフルオロアルキルスルフェニル誘導体の製造法に関
し、特に農薬および動物薬として有用な1−アリール−
3−シアノ−4−トリフルオロメチルスルフェニルピラ
ゾール誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年ポリフルオロアルキルスルフェニル
基、特にトリフルオロメチルスルフェニル基(CF
3S)を有する化合物が特異的な生物活性を有すること
から注目されている。特にトリフルオロメチルスルフェ
ニル基を有するピラゾール誘導体は殺虫剤として有用で
あり(特開昭62−228065号公報、特開昭63−
316771号公報、特開平3−118369号公報、
特開平10−338676号公報)、有効なポリフルオ
ロアルキルスルフェニル基導入法、特にトリフルオロメ
チルスルフェニル基導入法が求められている。
【0003】ポリフルオロアルキルスルフェニル基の導
入法としてトリフルオロメチルスルフェニル基を例に取
り従来技術を説明する。トリフルオロメチルスルフェニ
ル基の直接的な導入法としてはトリフルオロメチルスル
フェニルクロリドを用いる方法(特許2669538号
公報)が知られているが、反応試剤が毒性を有しており
工業化が困難である。トリフルオロメチルスルフェニル
銅による求核置換反応(Synthesis, 1975, 721)、チオ
ホスゲン/フッ化カリウムによる求核置換反応(J.Fluo
rine.Chem., 1997, 169)に関しては、同様に反応試剤
を工業的に調製することが困難である。
【0004】一般にスルフィドはチオールとハロゲン化
アルキルとの求核置換反応により調製されるが、ハロゲ
ン化ポリフルオロアルキルの場合は求核置換反応が進行
しにくく、特にハロゲン化パーフルオロアルキルの場合
には種々の活性化が必要である。Popovらは液体ア
ンモニア中、紫外線照射下でヨウ化パーフルオロアルキ
ルをチオールと反応させる方法を報告している(J.Flu
orine.Chem.、21,365(1982))。この方法は紫外線
照射を必要とすることから工業的実施に問題がある。K
oshechkoらはメチルビオローゲン触媒等の電子
移動触媒存在下、チオールとヨウ化ヨウ化トリフルオロ
メチルとを反応させトリフルオロメチルスルフェニル体
を得ている(Tetrahedron Lett., Vol.33, No.44, pp.6
677, 1992)が、メチルビオローゲンは毒性物質であ
り、慎重な工業的取り扱いを要する。S−トリフルオロ
メチルジベンゾチオフェニウム塩は光活性化や電子移動
触媒なしにチオールと反応することが知られているが
(特開平10−182631号公報)、反応試剤が高価
であるほか、副生するジベンゾチオフェンの処理が煩雑
である。原料としてチオールを用いる場合、一般的には
チオールはチオシアナートやジスルフィドなどの中間体
を還元することにより製造されるので、工程が増加す
る。またチオールは空気酸化によりジスルフィドに変化
しやすく、工業的取り扱いに困難を生じる場合があり、
臭気の問題もある。
【0005】チオシアノ基に対してポリフルオロアルキ
ル化を行いポリフルオロアルキルスルフェニル基を導入
する方法も知られている。しかし有効なポリフルオロア
ルキル化法は多くなく、特に工業的に実施可能なパーフ
ルオロアルキル化法は少ない。たとえばチオシアナート
化合物にトリフルオロメチルトリメチルシランを作用さ
せる方法(Tetrahedron Lett., 1997, 65)が知られて
いるが、やはり反応試剤が高価である。
【0006】ジスルフィドを原料とする方法は、原料の
調製しやすさから見て有効である。バクセルマンWak
selmanらは過剰量のギ酸ナトリウムおよび過剰量
の二酸化硫黄を用い、ジスルフィドとハロゲン化トリフ
ルオロメチルを反応させ対応するトリフルオロメチルス
ルフェニル体を得ている(特許第2746707号公
報)。しかしながら、二酸化硫黄は刺激性があり、また
環境に悪影響を与えるため、工業使用に問題がある。ま
たWakselmanらは主として臭化トリフルオロメ
チルを用いる例を開示しているが、臭化トリフルオロメ
チルはオゾン層を破壊するため製造が禁止されており、
地球環境に有害な試剤を用いずにトリフルオロメチル基
を導入する方法が待ち望まれている。一方、ヨウ化トリ
フルオロメチルは近年その工業的製造法の改良が進み、
入手が容易になりつつあり、その利用方法の開発が望ま
れていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】製造容易なジスルフィ
ドを原料とし、メチルビオローゲン触媒等の電子移動触
媒を使用せず、工業上の使用が容易な助剤の存在下にハ
ロゲン化ポリフルオロアルキルによるポリフルオロアル
キル化反応を行い、ポリフルオロアルキルスルフェニル
体を得ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らの検討の結
果、ジスルフィドとハロゲン化ポリフルオロアルキルの
反応において、ヒドラジンの共存下に反応を行うことに
より目的のポリフルオロアルキルスルフェニル体が得ら
れることを見出し本発明を完成させた。すなわち本発明
はジスルフィドにヒドラジンおよびハロゲン化ポリフル
オロアルキルを反応させポリフルオロアルキルスルフェ
ニル化合物を得る方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、原料としてジスルフィドが用いられ
る。ジスルフィドは一般式 R11−S−S−R12 (式1) で表され、R11およびR12はそれぞれ独立して炭素原子
で硫黄原子と結合する基を表し、互いに結合して環を形
成してもよい。炭素原子で硫黄原子と結合する基として
はアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基などが例
示され、この基の上にさらに他の置換基が存在してもよ
い。具体的にはジメチルジスルフィド、ジエチルジスル
フィド、ジ−n−プロピルジスルフィド、ジイソプロピ
ルジスルフィド、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジ−s
ec−ブチルジスルフィド、ジイソブチルジスルフィ
ド、ジ−tert−ブチルジスルフィド、ジ−n−アミ
ルジスルフィド、ジイソアミルジスルフィド、ジ−te
rt−アミルジスルフィド、ジ−n−ヘプチルジスルフ
ィド、ジ−tert−オクチルジスルフィド、ジ−n−
デシルジスルフィド、ジ−tert−ドデシルジスルフ
ィド、アリルジスルフィド、2−ヒドロキシエチルジス
ルフィド、シスタミン、メチルプロピルジスルフィド、
ジシクロヘキシルジスルフィド、ジチオグリコール酸、
ジチオジプロピオン酸、シスチン、L−シスチン、D−
シスチン、ホモシスチン、L−ホモシスチン、D−ホモ
シスチン、ペニシラミンジスルフィド、4,4’−ジチ
オブタン酸、チオクト酸、ベンジルジスルフィド、ジフ
ェニルジスルフィド、p−トリルジスルフィド、2,
2’−ジチオナフタレン、4−ニトロフェニルジスルフ
ィド、2,2’−ジチオ安息香酸、2,2’−ジチオア
ニリン、2,2’−ジチオピリジン、4,4’−ジチオ
ピリジン、6,6’−ジチオニコチン酸、1,2−ジチ
アン、trans−1,2−ジチアンー4,5−ジオー
ル、ジフルフリルジスルフィド、2,2’−ジチオビス
(ベンゾチアゾール)などが例示される。
【0010】本発明が好適に適用される原料として一般
式(1)においてR11とR12の少なくとも一方が置換さ
れていてもよい複素環であるジスルフィドが例示され
る。複素環としてはピラゾール、ピロール、イミダゾー
ル、ピリジン、チオフェン、フランなどが例示される。
本発明がさらに好適に適用される原料としては置換基を
有するジ(ピラゾリル)ジスルフィドが例示される。本
原料から得られるところの、トリフルオロメチルスルフ
ェニル基を有するピラゾール誘導体は農薬および動物薬
として有用である。
【0011】特に本発明が好適に適用される原料は下記
一般式(2)で表される。
【0012】
【化5】
【0013】(上記式中、R1は水素原子、C1〜C4
のアルキル基またはC2〜C5のアシル基を示す。R2
は水素原子、水酸基またはC1〜C4のアルキル基を示
す。R3は水素原子、水酸基、C1〜C4のアルキル
基、C1〜C4のハロアルキル基、C1〜C4のアルコ
キシ基、置換されていてもよいフェノキシ基、C1〜C
4のハロアルコキシ基、C1〜C4のアルキルスルフェ
ニル基、C1〜C4のアルキルスルフィニル基、C1〜
C4のアルキルスルホニル基、置換されていてもよいア
リール基またはヘテロアリール基を示す。Xは窒素原子
またはハロゲン原子で置換された炭素原子を示す。nは
0,1,2を示す) R1は、具体的には水素原子;メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等のC1〜C
4の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基;またはメチルカル
ボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニ
ル基、イソプロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニ
ル基、イソブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボ
ニル基、t−ブチルカルボニル基等のC1〜C4の直鎖
もしくは分岐鎖アシル基を示す。
【0014】R2は、具体的には水素原子;水酸基;ま
たはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基等の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基
を示し、好ましくは水素原子である。R3として、好ま
しくは置換されていてもよいアリール基またはヘテロア
リール基が例示され、特に好ましくは下記式(3)で表
される置換されていてもよいアリール基またはヘテロア
リール基が例示される。
【0015】
【化6】
【0016】(上記式中R4は、C1〜C4のアルキル
基、C1〜C4のハロアルキル基、C1〜C4のアルコ
キシ基、置換されていてもよいフェノキシ基、C1〜C
4のハロアルコキシ基、C1〜C4のアルキルスルフェ
ニル基、C1〜C4のアルキルスルフィニル基、C1〜
C4のアルキルスルホニル基、ハロゲン原子、ニトロ基
またはシアノ基を示す。mは0,1,2を示す。) 上記置換基の組み合わせの中で、本製造法が最も好適に
適用される化合物はビス(1−(2,6−ジクロロ−4
−トリフルオロメチルフェニル)−3−カルボニトリル
−5−(ピラジン−2−イルメチルアミノ)ピラゾール
−4−イル)−ジスルフィドである。
【0017】これらのジスルフィドは二ナトリウムジス
ルフィド(Na22)との縮合反応、一塩化硫黄との縮
合反応、メルカプタンの酸化反応などにより合成するこ
とができる。本発明においては、ハロゲン化ポリフルオ
ロアルキルを原料として用いる。ハロゲン原子は塩素原
子、臭素原子またはヨウ素原子から選択される。ポリフ
ルオロアルキルは1個以上のフッ素原子により置換され
たアルキル基を示す。アルキル基の炭素数は制限を受け
ないが、好ましくは側鎖に置換基も含めて炭素数1〜2
0個のアルキル基が例示される。フッ素以外のヘテロ置
換基は特に制限を受けないが、好ましくはハロゲン原
子、酸素原子、窒素原子などからなる置換基が例示され
る。好ましくはアルキル基上の水素原子がすべてフッ素
原子を含むハロゲン原子で置換されたパーハロアルキル
基が例示される。特に好ましくはパーフルオロアルキル
基が例示される。パーフルオロアルキル基はハロゲン原
子以外のすべての炭素上の置換基がフッ素原子で置換さ
れているアルキル基を示す。ハロゲン化パーフルオロア
ルキルとして具体的には塩化トリフルオロメチル、臭化
トリフルオロメチル、ヨウ化トリフルオロメチル、塩化
ペンタフルオロエチル、臭化ペンタフルオロエチル、ヨ
ウ化ペンタフルオロエチル、塩化ヘプタフルオロプロピ
ル、臭化ヘプタフルオロプロピル、ヨウ化ヘプタフルオ
ロプロピル、塩化ノナフルオロブチル、臭化ノナフルオ
ロブチル、ヨウ化ノナフルオロブチル、塩化パーフルオ
ロペンチル、臭化パーフルオロペンチル、ヨウ化パーフ
ルオロペンチル、塩化パーフルオロヘキシル、臭化パー
フルオロヘキシル、ヨウ化パーフルオロヘキシル、塩化
パーフルオロヘプチル、臭化パーフルオロヘプチル、ヨ
ウ化パーフルオロヘプチル、塩化パーフルオロオクチ
ル、臭化パーフルオロオクチル、ヨウ化パーフルオロオ
クチル、塩化パーフルオロノニル、臭化パーフルオロノ
ニル、臭化パーフルオロノニル、塩化パーフルオロドデ
シル、臭化パーフルオロドデシル、ヨウ化パーフルオロ
ドデシル等が例示される。好ましくは塩化トリフルオロ
メチル、臭化トリフルオロメチル、ヨウ化トリフルオロ
メチルを用いることができ、特に好ましくはヨウ化トリ
フルオロメチルを用いることができる。
【0018】反応方法は常圧下において溶媒にハロゲン
化ポリフルオロアルキルを溶存させる方法、吹き込む方
法、またはオートクレーブなどの密閉容器においてハロ
ゲン化ポリフルオロアルキルを仕込み反応する方法が例
示される。ハロゲン化ポリフルオロアルキルの使用量は
ジスルフィドに対し2〜20当量であり、好ましくは2
〜8当量(すなわちイオウ原子に対して1〜4当量)で
ある。未反応のハロゲン化ポリフルオロアルキルは揮発
分離、蒸留、抽出などの方法で回収することができる。
【0019】本反応はヒドラジンを用いることを特徴と
する。ヒドラジンとしては無水ヒドラジンおよび水加ヒ
ドラジンを使用できるが、安全上好ましくは水加ヒドラ
ジンを用いる。ヒドラジンの使用量はジスルフィドに対
し0.5−10当量であり、好ましくは1.5−4当量
である。本発明は塩基不存在下でも実施できるが、好ま
しくは塩基を添加する。塩基としてはトリエチルアミ
ン、トリメチルアミン、ピリジンなどの有機塩基類、炭
酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、リン酸水素二カリウムなどの無機塩基類
が例示されるが、好ましくは炭酸カリウムが例示され
る。塩基の使用量はジスルフィドに対し1−10当量が
好ましく、好ましくは2−3当量である。
【0020】溶媒は特に限定されないが、ジメチルホル
ムアミド(以下、「DMF」ということがある。)、ジ
メチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、D
MI、HMPA、DMSO、スルホランなどの非プロト
ン性極性溶媒が好ましく、特に好ましくはジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドンなどのアミド基を含有する極性溶媒が例示され
る。
【0021】溶媒の使用量は基質に対して体積/重量比
で1倍から1000倍であり、好ましくは2−100倍
の範囲が、特に好ましくは5−20倍の範囲が例示され
る。反応温度は−20℃〜120℃の範囲で、好ましく
は0℃から室温の範囲で実施される。反応時間は1時間
〜120時間、好ましくは10−48時間で実施され
る。
【0022】反応終了後は通常の後処理法すなわち油水
分離による抽出、水投入により油水分離または晶析、蒸
留などにより、生成物を単離するか、未単離のまま次工
程に用いる。以上述べてきたように、ヒドラジンおよび
ハロゲン化ポリフルオロアルキルの2成分を含むペルフ
ルオロアルキル化反応剤組成物は有機化合物に対してポ
リフルオロアルキル基を導入する反応剤組成物として有
用である。本組成物の組成比は上記および実施例に述べ
たような反応条件中の組成比によって例示される。本組
成物により、従来特殊な条件が必要であったポリフルオ
ロアルキル化反応、パーフルオロアルキル化反応を工業
化容易な方法で実施することができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではな
い。 [参考例1] (ジスルフィドの製造)5−アミノ−1−(2,6−ジ
クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)ピラゾール
−3−カルボニトリル110g(0.343M)、2−
ホルミルピラジン38.5g(0.356M)とトルエ
ン440mLの混合物に、p−トルエンスルホン酸一水
和物0.28gを加え、生成する水を除去しながら3時
間加熱還流した。室温に冷却後、生じた結晶を濾取し
た。結晶を更にトルエン80mLで洗浄し、約8%のト
ルエンを含む粗な1−(2,6−ジクロロ−4−トリフ
ルオロメチルフェニル)−5−(ピラジン−2−イルメ
チリデンイミノ)ピラゾール−3−カルボニトリル 1
50.34g を得た。
【0024】エタノール530mLにナトリウムボロヒ
ドリド8.8g(0.221M)を加え、上記で得た1
−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−5−(ピラジン−2−イルメチリデンイミノ)ピ
ラゾール−3−カルボニトリルの結晶を7〜15℃にて
徐々に加えた。室温にて2時間攪拌後、0.6N塩酸1
000mL中に攪拌しながら、10〜20℃にて徐々に
添加した。約1時間攪拌後、生じた結晶を濾取し、洗液
がpH5になるまで水で洗浄し、さらにエタノール50
mLで2回洗浄した。得られた結晶を酢酸エチル130
0mLに溶解し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した
後、溶媒を減圧留去し、生じた結晶を濾取した。得られ
た結晶をヘキサン100mLで洗浄し、1−(2,6−
ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−
(ピラジン−2−イルメチルアミノ)ピラゾール−3−
カルボニトリル 116.2g(0.280M)を収率
81.6%で得た。
【0025】窒素雰囲気下、1−(2,6−ジクロロ−
4−トリフルオロメチルフェニル)−5−(ピラジン−
2−イルメチルアミノ)ピラゾール−3−カルボニトリ
ル5.00g(12.1mM)を含む無水ジクロロメタン溶
液80mLを2℃に冷却し、ここに0.48mL(0.8
17g,6.05mM)の一塩化硫黄を含むジクロロメタ
ン溶液20mLを滴下した。滴下終了後室温に戻し、攪
拌しながら溶液を4時間放置した。有機層を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液60mL続いて水20mLで洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウ
ムを濾過した後、減圧下で溶媒を留去し、粗生成物をHe
x-EtOAcの混合溶媒で洗浄することにより、3.88gの
ビス(1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチ
ルフェニル)−3−カルボニトリル−5−(ピラジン−
2−イルメチルアミノ)ピラゾール−4−イル)−ジス
ルフィドを得た(収率72%)。
【0026】[実施例1] 1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−4−トリフルオロメチルスルフェニル−5−
(ピラジン−2−イルメチルアミノ)ピラゾール−3−
カルボニトリルの製造 参考例1で製造されたビス(1−(2,6−ジクロロ−
4−トリフルオロメチルフェニル)−3−カルボニトリ
ル−5−(ピラジン−2−イルメチルアミノ)ピラゾー
ル−4−イル)−ジスルフィド3.00g(3.38mM
)、をDMF(60mL)に溶解し、窒素置換した1
50mLのSUS製オートクレーブに仕込んだ。攪拌しな
がら、炭酸カリウム(1.40g、10.1mM)とヒド
ラジン一水和物(0.684g、13.5 mM)を含む
水溶液(7.0mL)を加えた。オートクレーブを−8
0℃まで冷却し、反応溶液中に圧縮ボンベから2.0mL
のヨウ化トリフルオロメチル(4.00g、20.4m
M)を導入した。攪拌しながら反応溶液の温度を室温ま
で戻し、さらに一日攪拌した。その後、攪拌しながら蒸
留水150mLを溶液に注ぎ、酢酸エチル(200mL
×3回)で抽出した。酢酸エチル抽出物を合わせて蒸留
水(120mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。硫酸マグネシウムを濾過した後、酢酸エチルを
エバボレータで蒸留除去し、さらに高真空ポンプを用い
100℃の浴温で揮発性物質を除去して、DMFなどの高
沸点溶媒を全部取り除いた。得られた粗生成物(3.5
7g)をHex/EtOAcで洗浄した。目的物1−(2,6−ジ
クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリ
フルオロメチルスルフェニル−5−(ピラジン−2−イ
ルメチルアミノ)ピラゾール−3−カルボニトリルを収
率98%で得た。
【0027】[実施例2] 1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−4−トリフルオロメチルスルフェニル−5−
(ピラジン−2−イルメチルアミノ)ピラゾール−3−
カルボニトリルの製造 参考例1で製造されたビス(1−(2,6−ジクロロ−
4−トリフルオロメチルフェニル)−3−カルボニトリ
ル−5−(ピラジン−2−イルメチルアミノ)ピラゾー
ル−4−イル)−ジスルフィド0.200g(0.224
mM)、DMF(4.0mL)を窒素置換した30mL
のSUS製オートクレーブに仕込んだ。攪拌しながら、炭
酸カリウム(0.093g、0.673mM)とヒドラジ
ン一水和物(0.023g、0.447mM)を含む水溶
液(0.5mL)を加えた。オートクレーブを−80℃
まで冷却し、反応溶液中に圧縮ボンベから0.5mLの
ヨウ化トリフルオロメチル(1.00g、5.10mM)
を導入した。攪拌しながら反応溶液の温度を室温まで戻
し、さらに一日攪拌した。その後、攪拌しながら蒸留水
20mL中に溶液を注ぎ、酢酸エチル(30mL×3
回)で抽出した。酢酸エチル抽出物を合わせて蒸留水
(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。硫酸マグネシウムを濾過した後、酢酸エチルをエバ
ボレータで蒸留除去し、さらに高真空ポンプを用い10
0℃の浴温で揮発性物質を除去して、DMFなどの高沸点
溶媒を全部除去した。得られた粗生成物(0.28g)を
MeOH-H2Oで洗浄した。目的物1−(2,6−ジクロロ−
4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロ
メチルスルフェニル−5−(ピラジン−2−イルメチル
アミノ)ピラゾール−3−カルボニトリルを収率89%で
得た。
【0028】[実施例3] トリフルオロメチルスルフェニルベンゼンの製造 ジフェニルジスルフィド0.100g(0.916m
M)、DMF(4.0mL)を窒素置換された30mLの
SUS製オートクレーブに仕込み。攪拌しながら、炭酸カ
リウム(0.253g、1.83mM)とヒドラジン一水
和物(0.185g、3.66mM)を含む水溶液(0.
6mL)を加えた。オートクレーブを−80℃まで冷却
し、反応溶液中に圧縮ボンベから0.5mLのヨウ化トリ
フルオロメチル(1.00g、5.10mmol)を導入
した。攪拌しながら反応溶液の温度を室温まで戻し、さ
らに二日間攪拌した。その後、攪拌しながら蒸留水20
mL中に溶液を注ぎ、酢酸エチル(30mL×3回)で
抽出した。酢酸エチル抽出物を合わせて蒸留水(10m
L)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸
マグネシウムを濾過した後、酢酸エチルをエバボレータ
で蒸留除去した。トリフルオロメチルスルフェニルベン
ゼンを収率48%で得た。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジスルフィドにヒドラジンおよびハロゲ
    ン化ポリフルオロアルキルを反応させることを特徴とす
    るポリフルオロアルキルスルフェニル化合物の製造法。
  2. 【請求項2】 ジスルフィドが下記一般式(1) R11−S−S−R12 (式1) (式中、R11およびR12はそれぞれ独立して炭素原子で
    硫黄原子と結合する基を表し、互いに結合して環を形成
    してもよい)である請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 ジスルフィドのR11およびR12の少なく
    とも一方が置換されていてもよい複素環の炭素原子で硫
    黄原子と結合したジスルフィドである請求項2記載の製
    造法。
  4. 【請求項4】 複素環がピラゾール環である請求項3記
    載の製造法。
  5. 【請求項5】 ジスルフィドが下記一般式(2)で表さ
    れる1−(ヘテロ)アリール−3−シアノ−5−置換ア
    ルキルアミノピラゾール誘導体である請求項1〜4のい
    ずれかに記載の製造法。 【化1】 (上記式中、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基
    またはC2〜C5のアシル基を示す。R2は水素原子、
    水酸基またはC1〜C4のアルキル基を示す。R3は水
    素原子、水酸基、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4
    のハロアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換さ
    れていてもよいフェノキシ基、C1〜C4のハロアルコ
    キシ基、C1〜C4のアルキルスルフェニル基、C1〜
    C4のアルキルスルフィニル基、C1〜C4のアルキル
    スルホニル基、置換されていてもよいアリール基または
    ヘテロアリール基を示す。Xは窒素原子またはハロゲン
    原子で置換された炭素原子を示す。nは0,1,2を示
    す)
  6. 【請求項6】 一般式(1)において、R3が 【化2】 (上記式中R4は、C1〜C4のアルキル基、C1〜C
    4のハロアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換
    されていてもよいフェノキシ基、C1〜C4のハロアル
    コキシ基、C1〜C4のアルキルスルフェニル基、C1
    〜C4のアルキルスルフィニル基、C1〜C4のアルキ
    ルスルホニル基、ハロゲン原子、ニトロ基またはシアノ
    基を示す。mは0,1,2を示す。)であることを特徴
    とする請求項5記載の製造法。
  7. 【請求項7】 ジスルフィドがビス(1−(2,6−ジ
    クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3−カル
    ボニトリル−5−(ピラジン−2−イルメチルアミノ)
    ピラゾール−4−イル)−ジスルフィドである請求項6
    記載の製造法。
  8. 【請求項8】 ハロゲン化ポリフルオロアルキルがハロ
    ゲン化パーフルオロアルキルである請求項1〜7のいず
    れかに記載の製造法。
  9. 【請求項9】 ハロゲン化ポリフルオロアルキルがヨウ
    化トリフルオロメチルである請求項8記載の製造法。
  10. 【請求項10】 一般式(2)で表される1−(ヘテ
    ロ)アリール−3−シアノ−5−置換アルキルアミノピ
    ラゾール誘導体。 【化3】
  11. 【請求項11】 一般式(2)において、R3が 【化4】 (上記式中R4は、C1〜C4のアルキル基、C1〜C
    4のハロアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、置換
    されていてもよいフェノキシ基、C1〜C4のハロアル
    コキシ基、C1〜C4のアルキルスルフェニル基、C1
    〜C4のアルキルスルフィニル基、C1〜C4のアルキ
    ルスルホニル基、ハロゲン原子、ニトロ基またはシアノ
    基を示す。mは0,1,2を示す。)である請求項10
    記載の1−(ヘテロ)アリール−3−シアノ−5−置換
    アルキルアミノピラゾール誘導体。
  12. 【請求項12】 ビス(1−(2,6−ジクロロ−4−
    トリフルオロメチルフェニル)−3−カルボニトリル−
    5−(ピラジン−2−イルメチルアミノ)ピラゾール−
    4−イル)−ジスルフィド。
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JP2007326786A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Nippon Soda Co Ltd ジスルフィド化合物の製造方法
JPWO2013065690A1 (ja) * 2011-10-31 2015-04-02 国立大学法人 長崎大学 ウイルス感染症の予防又は治療剤
CN113248439A (zh) * 2021-06-09 2021-08-13 顺毅南通化工有限公司 一种吡唑二硫的合成方法

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