JP2002248482A - コンクリート廃水中の六価クロムの処理方法 - Google Patents

コンクリート廃水中の六価クロムの処理方法

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JP2002248482A
JP2002248482A JP2001051541A JP2001051541A JP2002248482A JP 2002248482 A JP2002248482 A JP 2002248482A JP 2001051541 A JP2001051541 A JP 2001051541A JP 2001051541 A JP2001051541 A JP 2001051541A JP 2002248482 A JP2002248482 A JP 2002248482A
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Japan
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wastewater
hexavalent chromium
chromium
concrete
apatite
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Application number
JP2001051541A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Senzaki
哲夫 先崎
Masao Kawabe
雅生 川辺
Nobuhito Nakade
信比人 中出
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KAWABE CONCRETE KK
Original Assignee
KAWABE CONCRETE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンクリート工場から出る排水中の六価クロム
を安定処理し、排水基準を満足させるとともに、練り混
ぜ水としても有効利用できることを可能にするコンクリ
ート廃水中から六価クロムを除去する方法を提供する事
を課題とする。 【解決手段】コンクリート廃水中に、リン酸またはリン
酸塩と還元剤、もしくはリン酸鉄を添加し、廃水中に含
まれるカルシウムイオンとの間でカルシウムアパタイト
を形成して、六価クロムを三価クロムに還元し、カルシ
ウムアパタイトにクロムを置換させ、酸性領域でも安定
な不溶性アパタイトを形成することで排水基準を満足さ
せるとともに、練り混ぜ水としても有効利用できること
を可能にし、コンクリート廃水中の六価クロムを処理す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、コンクリート工場
から出る廃水中の六価クロム処理に関する物である。
【0002】
【従来の技術】セメント中には10から15mg/kg
程度の六価クロムが含まれており、コンクリート工場で
はミキサーなどの洗浄水を再度回収水として使用するた
め、セメント中に含まれる六価クロムは50mg/kg
程度にまで濃縮されている。
【0003】この六価クロムを含む廃水はほとんど処理
されておらず、再度練り混ぜ水に使用したり地下浸透さ
せているところが多い。また、処理コストが掛かるため
六価クロムを除去するシステムを設置していないところ
が多い。
【0004】生コンクリートの練り混ぜ水として回収水
を使用した場合、硬化時のブリーディング水には高濃度
の六価クロムが含まれるため、現場打ちコンクリート施
工周辺では六価クロムに汚染される可能性が高くなる。
また、排水する場合には、六価クロムの排水基準0.5
mg/lまで濃度を下げなければならない。
【0005】廃水中の六価クロムを処理する方法として
は、メッキ廃水中などから六価クロムを除去する方法が
あり、還元剤を用いて六価クロムを三価クロムとし、さ
らに水酸化クロムとして沈殿除去するのが一般的であ
る。また、三価クロムをイオン交換で除去する方法や、
塩化バリウムにより不溶性の塩化物を作る方法などがあ
げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点として、メッキ排水は酸性であり、コンクリート廃水
はアルカリ性であることが挙げられる。一般に、六価ク
ロムを三価クロムに還元するためにはpHを3程度まで
下げなければならず、さらに水酸化クロムとして沈殿さ
せるにはpH7から8まで再度アルカリを添加し中和す
る必要があり不経済である。また、水酸化クロムは環境
中に放出された場合、再溶出の恐れがあり、水質汚染や
土壌汚染を引き起こす事も懸念される。本発明ではコン
クリート工場から出る排水中の六価クロムを安定処理
し、排水基準を満足させるとともに、練り混ぜ水として
有効利用できることを可能にする、コンクリート廃水中
の六価クロムを処理する方法を提供する事を課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンクリート
廃水中に、リン酸またはリン酸塩と還元剤、もしくはリ
ン酸鉄を添加し、廃水中に含まれるカルシウムイオンと
の間でカルシウムアパタイトを形成し、六価クロムを三
価クロムに還元し、カルシウムアパタイトにクロムを置
換させ、酸性領域でも安定な不溶性アパタイトを形成す
ることで排水基準を満足させるとともに、練り混ぜ水と
して有効利用できることを可能にするコンクリート廃水
中から六価クロムを処理する事を主要な特徴とする。
【0008】廃水中に還元剤を添加した後、リン酸また
はリン酸塩を加え、アパタイトを形成しても可能であ
る。すなわち、リン酸またはリン酸塩と還元剤の添加の
順は問わない。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明ではコンクリート工場から
出る廃水を用いる。この場合の廃水とは、再度回収され
利用されるミキサー等の洗浄廃水や、練り混ぜ水等を意
味する。これらの廃水中には、有害重金属であるクロム
が主に六価の状態で含まれており、繰り返し利用した場
合には六価クロムが20から50mg/l程度に濃縮さ
れている。これをリン酸またはリン酸塩と還元剤、もし
くは、リン酸鉄を使用して不溶性アパタイトを形成する
ことにより安定処理することで、排水基準を満足させる
とともに、練り混ぜ水としても有効利用できることとな
る。
【0010】
【実施例】コンクリート工場から出るカルシウムイオン
を多量に含んだ廃水に、リン酸またはリン酸塩を加え、
pH12程度のアルカリ領域でカルシウムアパタイトの
結晶を形成する。そこに還元剤として、硫酸鉄(二価)
を添加して六価クロムを三価クロムに還元する。硫酸鉄
(二価)の添加によりpHは低下するが、アルカリ領域
を保持している。還元された三価のクロムは、徐々にア
パタイト中のリン酸イオンの一部と置換される。これら
の反応によって安定な不溶性アパタイトを形成すること
となる。この処理済廃水は六価クロムの排水基準である
0.5mg/lを満たし、また、この処理済廃水を練り
混ぜ水としてそのまま利用した場合もクロムはアパタイ
ト化により容易に環境中に放出されない。
【0011】六価クロムとして50mg/lを含有する
コンクリート廃水を上記の方法で処理し、上澄中の六価
クロムと三価クロムの濃度を測定した。その結果、六価
クロムは検出されず、三価クロムも排水基準を満たす
1.5mg/lであった。
【0012】このように、コンクリート廃水中の六価ク
ロムは、還元剤によって三価のクロムに還元されている
ことがわかり、そのほとんどが沈殿として廃水中から除
去されていることがわかる。よって、ろ過、または上澄
を分取することにより、排水基準を満たした廃水として
処理することが可能となる。
【0013】また、アパタイトの沈殿を含む処理済コン
クリート廃水の酸性領域(pH3)での安定性について
の試験を、硫酸鉄(二価)のみで還元した場合と比較し
て行った。その結果を表1に示す。
【表1】
【0014】このように、硫酸鉄(二価)のみで還元し
た場合は、酸性領域では大部分が溶出してしまうことが
わかる。これは、三価のクロムが酸性領域で溶解した事
を示しており、また、赤褐色の鉄イオンの流失も確認さ
れている。これに対し、クロムを置換したカルシウムア
パタイトは、pH3の酸性領域でも95%以上のクロム
をアパタイトとして保持しており、鉄もアパタイト中に
固定されるためその溶液も透明であった。
【0015】練り混ぜ水として再利用した場合も、安定
なアパタイトとしてコンクリート中に取り込まれること
になり、長期間の外部環境によるコンクリートの劣化等
に対しても、環境負荷を大幅に低減させることが可能で
あると考えられる。
【0016】上述のように、高濃度の六価クロムを含む
コンクリート廃水をリン酸またはリン酸塩と還元剤を併
用して不溶性アパタイトを形成することにより安定処理
し、排水基準を満足させるとともに、練り混ぜ水として
も有効利用できることを可能とすることとなった。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明のコンクリー
ト廃水からの六価クロムの処理方法は、洗浄廃水、練り
混ぜ水等の六価クロムを大幅に低減させることができ、
廃水処理においてもアパタイト結晶物は容易に除去し易
く、練り混ぜ水として使用した場合にも三価クロムの再
溶出が起こりにくいためコンクリート廃水を簡便かつ安
全に有効利用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート工場から出る排水中の六価
    クロムを、リン酸またはリン酸塩と還元剤、もしくはリ
    ン酸鉄を用いて不溶性アパタイトを形成することにより
    安定処理し、排水としての基準を満足させるとともに、
    練り混ぜ水としても有効利用できることを可能にするコ
    ンクリート廃水中の六価クロムを処理する方法。
JP2001051541A 2001-02-27 2001-02-27 コンクリート廃水中の六価クロムの処理方法 Pending JP2002248482A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011148512A1 (ja) * 2010-05-28 2011-12-01 株式会社 メニコン 六価クロムの還元方法、成形体の製造方法及び地盤改良方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011148512A1 (ja) * 2010-05-28 2011-12-01 株式会社 メニコン 六価クロムの還元方法、成形体の製造方法及び地盤改良方法
JP5602848B2 (ja) * 2010-05-28 2014-10-08 株式会社メニコン 六価クロムの還元方法、成形体の製造方法及び地盤改良方法

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