JP2002248425A - 粉体樹脂コーティング製法とバレル研磨方法及びその製法による製造物 - Google Patents

粉体樹脂コーティング製法とバレル研磨方法及びその製法による製造物

Info

Publication number
JP2002248425A
JP2002248425A JP2001049477A JP2001049477A JP2002248425A JP 2002248425 A JP2002248425 A JP 2002248425A JP 2001049477 A JP2001049477 A JP 2001049477A JP 2001049477 A JP2001049477 A JP 2001049477A JP 2002248425 A JP2002248425 A JP 2002248425A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
barrel
workpiece
powder resin
powder
barrel polishing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001049477A
Other languages
English (en)
Inventor
Kurataro Matsuo
倉太郎 松尾
Hideji Ishimaru
英児 石丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FDK Corp filed Critical FDK Corp
Priority to JP2001049477A priority Critical patent/JP2002248425A/ja
Publication of JP2002248425A publication Critical patent/JP2002248425A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/12Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
    • H01F1/14Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/20Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder
    • H01F1/22Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together
    • H01F1/24Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together the particles being insulated
    • H01F1/26Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together the particles being insulated by macromolecular organic substances

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加工物が多孔性の成形体であっても薄厚で
均一なコート層を成膜させることができ、作業性がよく
工程を簡略化し得る粉体樹脂コーティング製法とバレル
研磨方法及びその製法による製造物を提供すること 【解決手段】 バレル研磨装置1には、噴射口8から圧
縮空気を噴射するガス噴射手段と、排出口5,5から排
気する排気手段とを付設する。製造には、バレル2内に
メディア11と多孔性のワーク10を入れ、圧縮空気の
供給弁9と排気弁7を共に開いて装置1を起動する。所
定時間経過後に、供給弁9と排気弁7を共に閉じてバレ
ル2内に粉体樹脂12を追加して加える。供給弁9のみ
を開いて装置1を起動し、所定時間経過後に排気弁7を
開く。さらに所定時間経過後に装置1を停止し、バレル
2内からワーク10を取り出して熱乾燥炉に移し、熱乾
燥を行ってワーク10表面の粉体樹脂12を硬化させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体樹脂コーティ
ング製法とバレル研磨方法及びその製法による製造物に
関するもので、より具体的には、フェライト,希土類ボ
ンド磁石,鉄焼結部品等の多孔性の成形体の表面コート
を行うコーティング加工方法の改良に関する。
【0002】
【発明の背景】フェライトコアや希土類ボンド磁石等の
部品は、粉末原料をプレスで圧縮成形し、原料中のバイ
ンダを加熱等により硬化させたり、焼成することによ
り、適宜な形状のものを得ている。そして次に、サンド
ブラストやバレル研磨を施し、プレス成形時のバリ等の
面取りを行った後に、洗浄を行う手順を採る。
【0003】そうした粉末原料を焼成したような成形体
は、表面に微細な穴を多数持ち、いわゆる多孔性のもの
となっており、粉末原料が易酸化性であることが多いこ
とから、洗浄後に表面に樹脂等の膜層(コート層)を形
成することが行われている。つまり、成形体の表面をコ
ート層で覆ってしまい、雰囲気と遮蔽することで防錆す
るとともに、成形体の欠けや割れを防ぐ表面保護として
いる。
【0004】樹脂等のコート層を形成するコーティング
製法としては、コート液を吹き付けて成膜させるスプレ
ーコート,静電力で吸着により成膜させる電着コート,
電気化学的に成膜させるメッキコート等が一般的である
が、それぞれ以下のような欠点がある。
【0005】スプレーコートでは、吹き付け作業が被加
工物の表側,裏側で2回となり、表裏を反転させて並べ
替える作業等、工程が多く手間がかかる。また、吹き付
けたコート液の大半が雰囲気に放散してしまい、むだが
多く環境に悪い。そして、被加工物が多孔性のものでは
表面の穴がコート液を吸い込むことから、コート層が凹
凸に仕上がってしまう。
【0006】電着コートでは、電極部に被加工物をセッ
トする作業が煩雑であり、手間がかかる。また、メッキ
コートでは、材料コストが非常に高く、上記したフェラ
イトコアや希土類ボンド磁石等は製造単価の面で採算が
合わなくなる。
【0007】さらにまた、他のコーティング製法とし
て、コート液を溜めた浴液槽に浸すことで成膜させるデ
ィップコートがあり、被加工物を浴液槽に単に浸すこと
でコーティングできるので作業性がよい。しかし、コー
ティングの膜厚が薄くなるため防錆力に不安が残り、被
加工物が多孔性のものでは表面の穴がコート液を吸い込
むことから、成膜にピンホールができやすく(図3
(c)参照)、このためディップコートは補助的,簡易
的なコーティングに好ましいと言え、主のコーティング
には向かない。
【0008】一方、希土類ボンド磁石の製造では、コー
ト層の膜厚を15〜30μmに設定しており、成膜が不
均一であっても防錆と表面保護を達成し得るようにする
ため比較的に厚めに成膜させている。このため、磁石と
被吸着体との磁気ギャップが大きくなる傾向にあり、磁
気回路の効率を悪化させていた。
【0009】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、被加工物が多孔性の成形体であっても、薄厚で均一
なコート層を成膜させることができ、作業性がよく工程
を簡略化し得る粉体樹脂コーティング製法とバレル研磨
方法及びその製法による製造物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る粉体樹脂コーティング製法では、
粉末原料を成形し、硬化させて形成される成形体等の被
加工物の表面処理において、エポキシ樹脂等の粉体樹脂
を振動,撹拌等の作用力により前記被加工物の表面へ押
し当て付着させ、次いで、付着させた粉末樹脂を熱硬化
して前記被加工物の表面にコート層を形成するようにし
た。
【0011】また、前記粉体樹脂を前記被加工物の表面
へ押し当て付着させる付着工程は、バレル内で投入物を
撹拌するバレル研磨装置を用い、前記バレル内に、前記
被加工物と共にメディア及び前記粉体樹脂を投入し、前
記バレル研磨装置を起動してバレル内で投入物を撹拌す
ることにより行うようにするとよい。
【0012】また、前記バレル研磨装置にはバレル内へ
不活性ガス等のガス噴射を行うガス噴射手段を付設し、
前記バレル研磨装置の起動時にガス噴射手段を起動し
て、バレル内でガス噴射しつつ投入物を撹拌することに
より付着工程を行うとよい。
【0013】また、粉末原料を成形し、硬化させて形成
される成形体等の被加工物の表面処理において、バレル
内で投入物を撹拌するバレル研磨装置に、バレル内へ不
活性ガス等のガス噴射を行うガス噴射手段と、バレル内
のガスを排出する排気手段とを付設し、前記バレル内
に、前記被加工物と共にと粒,メディア等を投入し、前
記バレル研磨装置の起動時にガス噴射手段及び排気手段
を起動して、バレル内でガス噴射と排気を行いつつ投入
物を撹拌することにより前記被加工物の研削を行う。
【0014】さらに、上記した工程を実施後、粉末原料
を成形し、硬化させて形成される成形体等の被加工物の
表面処理において、上記の方法により前記被加工物の研
削を完了した後に、前記バレル内に、前記粉体樹脂を追
加して投入し、前記バレル研磨装置及び前記ガス噴射手
段とを起動してバレル内でガス噴射しつつ投入物を撹拌
することにより押し当て付着を行う。
【0015】また、本発明に係る製造物は、希土類ボン
ド磁石やフェライトコア等の多孔性の成形体を被加工物
とし、上記した粉体樹脂コーティング製法により前記被
加工物の表面にコート層を形成する。
【0016】従って本発明では、被加工物の表面に対し
て細かい樹脂粉体をパタパタと押し当てて付着させるこ
とになり、多孔性の被加工物表面の微細な穴に粉体が入
り込んで埋まり目止めすることができ、撹拌されること
から付着膜の表面が平坦化し、薄厚で均一な付着膜が得
られる。
【0017】また、バレル内へガス噴射することでは、
バレル内を加圧することになり、粉体樹脂が拡散するの
で押し当て付着の均一化が図れる。また、バレル研磨に
際しては、噴射したガスで研磨くずやほこり等のゴミ粉
を吹き飛ばして分別させることができ、バレル内から排
出できる。従って、洗浄水を使用しない乾式の洗浄を行
うことができ、従来の乾燥工程は不要になる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態を適用するバレル研磨装置の断面図である。本形態に
おいて、バレル研磨装置1は、バレル2の底に回転部3
を備え、その回転部3を回転することによりバレル2内
の投入物を撹拌する構成になっている。
【0019】バレル2には、その底及び蓋4に排気口
5,5を設けてあり、排気口5,5それぞれから延びる
配管6,6を排気弁7に接続してあって、これらはバレ
ル2内のガスを大気中に排出する排気手段になってい
る。
【0020】そして、バレル2の底に噴射口8を設けて
あり、噴射口8から延びる配管6を供給弁9に接続し、
その供給弁9の上流側にはエアーコンプレッサ100を
接続してあって、これらはバレル2内へ圧縮空気のガス
噴射を行うガス噴射手段になっている。なお、バレル2
内に噴射するガスは圧縮空気に限らなく、例えば不活性
ガス等適宜に設定すればよく、ガスボンベに適宜な種類
のガスを充填し、そのガスボンベを供給弁9の上流側に
接続する構成でもよい。
【0021】被加工物としては、粉末原料を成形し、硬
化(熱硬化,焼結)させて形成される多孔性の成形体、
例えばフェライトコア,希土類ボンド磁石,鉄焼結部品
等を想定しているが、もちろんこれらに限定されるもの
ではない。前述したように、その製造には、粉末原料を
プレスで圧縮成形し、原料中のバインダを加熱等により
硬化させることにより、適宜な形状のものを得ている。
ここでは、図2に示すように、リング状の円板形状に形
成したものを被加工物(ワーク10)とし、以下に示す
手順1〜7を順次に行う。
【0022】バレル研磨装置1のバレル2に、ワーク1
0とメディア11を入れる(手順1)。メディア11
は、被加工物相互の接触を防ぎ、と粒の担体となるもの
で、例えば金属球,鋳鉄粉,ガラス球,プラスチック粉
等があり、被加工物に対応させて適切なものを用いれば
よい。ワーク10が希土類ボンド磁石の場合、セラミッ
ク製の球粉等が好ましい。
【0023】次に、圧縮空気の供給弁9と排気弁7を共
に開いた状態で、バレル研磨装置1を起動し、所定時間
の運転を行う(手順2)。これにより回転部3が回転
し、バレル2内の投入物を撹拌することができ、ワーク
10の面取り研削を行うことができる。このとき、供給
弁9と排気弁7を共に開けるので、バレル2内に圧縮空
気を噴射しつつ排気することになり、噴射した圧縮空気
で研磨くずやほこり等のゴミ粉を吹き飛ばして分別させ
ることができ、バレル2内から排出できる。従って、洗
浄水を使用しない乾式の洗浄を行うことができ、従来の
乾燥工程は不要になる。
【0024】すなわち、この手順1,2は、バレル2内
でガス噴射と排気を行いつつ投入物を撹拌することによ
り被加工物の研削を行うバレル研磨の工程になってい
て、従来の洗浄工程と乾燥工程が不要になるので作業性
がよく、生産性を向上できる。
【0025】次いで、圧縮空気の供給弁9と排気弁7を
共に閉じ、「手順1」でメディア11とワーク10を入
れてあるバレル2内に粉体樹脂12を追加して加える
(手順3)。粉体樹脂12としては、例えばエボキシ樹
脂が好ましく、静電塗装用の粉体エボキシ樹脂がより好
ましい。
【0026】その後、圧縮空気の供給弁9のみを開き、
バレル研磨装置1を起動する(手順4)。これにより回
転部3が回転し、バレル2内の投入物を撹拌することが
でき、粉体樹脂12が拡散し、その粉体樹脂12をワー
ク10の表面に押し当て付着させることができる。この
とき、供給弁9のみを開くので、バレル2内に圧縮空気
を噴射して加圧することになり、噴射した圧縮空気で粉
体樹脂12の拡散を促進でき、ワーク10への押し当て
付着の均一化が図れる。
【0027】つまり、細かい粉体をパタパタと押し当て
付着させることになるので、図3(a)に示すように、
ワーク10表面の微細な穴に粉体が入り込んで埋まり目
止めすることができ、メディア11と共に撹拌されるこ
とから付着膜の表面が平坦化し、薄厚で均一な付着膜が
得られる。
【0028】そして、所定時間が経過した後に、排気弁
7を開く(手順5)。これにより加圧状態から減圧し、
バレル2内に圧縮空気を噴射しつつ排気することにな
り、噴射した圧縮空気で研磨くずやほこり等のゴミ粉を
吹き飛ばして分別させることができ、バレル2内から排
出できる。
【0029】さらに所定時間が経過した後に、バレル研
磨装置1を停止し、圧縮空気の供給弁9を閉じ、排気弁
7を閉じる(手順6)。すなわち、これらの手順3〜6
は、バレル2内でガス噴射しつつ投入物を撹拌すること
により押し当て付着を行う粉体樹脂コーティングの工程
になっていて、薄厚でむらなく均一な付着膜が得られ
る。
【0030】最後に、ふるいを使用してバレル2内から
ワーク10を取り出す。そして、そのワーク10を熱乾
燥炉に移し、所定温度で所定時間の熱乾燥を行ってワー
ク10表面の粉体樹脂12を硬化させる(手順7)。こ
れにより、ワーク10の表面に、粉体樹脂12によるコ
ート層120を成膜させることができる(図3(a)参
照)。
【0031】このように、エポキシ樹脂等の粉体樹脂1
2を振動,撹拌等の作用力によりワーク10の表面へ押
し当てて付着させ、熱乾燥等により硬化を促して前記ワ
ーク10の表面にコート層を形成するため、細かい粉体
の押し当て付着による成膜なので、多孔性のワーク10
表面の微細な穴を目止めすることができ、従って薄厚,
均一でピンホールのない高品位なコート層120を形成
できる。
【0032】また、多孔性の成形体であっても薄厚で均
一なコート層120を成膜させることができるので、図
3(b)に示すように、本発明に係る製法によるコート
層120を下地としてさらにディップコートを施しても
よい。その場合、コート層が二重になってディップコー
トによる膜層121の分は厚くなるが、それでもまだ従
来他の製法による成膜厚よりも薄く形成でき、防錆及び
表面保護の面でより高い能力を発現できる。
【0033】なお、粉体樹脂コーティング製法として
は、バレル研磨装置1にガス噴射手段及び排気手段を必
ずしも付設しなくともよく、ワーク10の面取り研削に
際して粉体樹脂12を共に投入し、面取り研削と付着膜
の形成とを同一工程で処理してもよい。その場合、面取
りの研磨くず等のゴミ粉をコート層120にとじ込める
ことになるが、本発明に係る製法では薄厚,均一でピン
ホールのない高品位な成膜が得られることから実用上は
不都合がない。これにより、製造工程をより簡略化する
ことができ、生産性をより一層向上できる。*実施例本
発明に係る粉体樹脂コーティング製法を、希土類ボンド
磁石の製造に適用した。使用したバレル研磨装置は、図
1に示すものと同様形態であり、バレル2の容量が20
リットルで回転軸が上下方向の回転式であって、底と蓋
4それぞれに圧縮空気の噴射口8と排気口5,5を設け
た構成である。
【0034】また、メディア11はφ5のセラミック製
のものであり、被加工物(ワーク10)は、φ20×φ
18×4の希土類ボンド磁石である。そして、粉体樹脂
12として、静電塗装用の粉体エボキシ樹脂を使用し
た。製造は以下の手順で行った。この手順で製造した製
造物をワークAと呼ぶことにする。
【0035】(1)バレル研磨装置1のバレル2内に、
メディア11(1リットルカップ2杯分)と、ワーク1
0(1リットルカップ1杯分)を入れた。 (2)圧縮空気の供給弁9と排気弁7を共に開いた状態
でバレル研磨装置1を起動し、40回転/分で15分間
の運転を行った。
【0036】(3)圧縮空気の供給弁9と排気弁7を共
に閉じ、手順(1)でメディア11とワーク10を入れ
てあるバレル2内に粉体樹脂12(1リットルカップ2
杯分)を加えた。 (4)圧縮空気の供給弁9のみを開き、バレル研磨装置
1を起動した。 (5)10分経過後に、排気弁7を開いた。
【0037】(6)さらに5分経過した後に、バレル研
磨装置1を停止し、圧縮空気の供給弁9を閉じ、排気弁
7を閉じた。
【0038】(7)ふるいを使用してバレル2内からワ
ーク10を取り出し、そのワーク10を熱乾燥炉に移
し、温度160℃で40分間の熱乾燥を行ってワーク1
0表面の粉体樹脂12を硬化させた。
【0039】一方、実施例を評価するため、製造条件を
変更した比較例を設定し、以下のように製造した。つま
り、比較例としては、上記した手順(1),(2)のバ
レル研磨を行い、続いてバレル2内から取り出したワー
ク10を純水に浸して超音波洗浄を行った後、乾燥させ
る(粉体樹脂コーティングに係る工程、手順(3)〜
(7)は行わない)といった従来手順により製造した製
造物を用意した。この比較例の手順で製造した製造物を
ワークBと呼ぶことにする。これらワークA,Bを温度
60℃,湿度90%の雰囲気に放置し、酸化状態を観察
した結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】また、ワークA,Bの表面状態を観察した
結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】さらに、ワークA,Bにはディップコート
を施す実験を行った。つまり、上記した静電塗装用の粉
体エボキシ樹脂を希釈溶剤で樹脂分30%に希釈し、そ
の浴液槽にワークA,Bをそれぞれ1分間浸して、これ
を熱乾燥させて両者の表面にコート層を形成した。この
ディップコートを施した製造物をそれぞれワークA2,
ワークB2と呼ぶことにする。これらワークA2,B2
を温度60℃,湿度90%の雰囲気に放置し、酸化状態
を観察した結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】そして、ワークA2,B2の表面状態を観
察した結果を表4に示す。
【0046】
【表4】
【0047】上記した各実験結果から明らかなように、
本発明に係る製法によるワークAでは、防錆力が格段に
強いことが確認できた。また、コート層の成膜状態がピ
ンホールのない高品位なものであることも確認できた。
【0048】そして、表面仕上げとしてディップコート
を施したワークA2では、防錆力をより一層に向上でき
ることを確認できた。また、コート層の成膜状態が均一
で高品位なものであることも確認できた。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る粉体樹脂コ
ーティング製法では、細かい粉体の押し当て付着による
成膜なので、多孔性の被加工物の表面の微細な穴を目止
めすることができ、従って薄厚,均一でピンホールのな
い高品位なコート層を形成できる。
【0050】そして、この製法はバレル研磨装置を用い
て実施でき、被加工物の面取り研削に際して粉体樹脂を
共に投入し、面取り研削と付着膜の形成とを同一工程で
処理することもでき、作業性がよく製造工程を簡略化す
ることができ、生産性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を適用するバレル研
磨装置の断面図である。
【図2】被加工物である希土類ボンド磁石の斜視図であ
る。
【図3】(a),(b)は、本発明コート層の成膜を説
明する断面図である。(c)は、従来例を示している。
【符号の説明】
1 バレル研磨装置 2 バレル 3 回転部 4 蓋 5 排気口 6 配管 7 排気弁 8 噴射口 9 供給弁 10 ワーク(被加工物) 11 メディア 12 粉体樹脂 100 エアーコンプレッサ 120 コート層 121 膜層
フロントページの続き Fターム(参考) 3C058 AA09 AC01 CA01 4D075 AB02 AB08 AB12 AB33 AB39 BB04X BB12Y BB14Y BB16Y BB26Z CA33 CA48 DA23 DA25 DB02 DC16 DC19 EA02 EB33 5E062 CD01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末原料を成形し、硬化させて形成され
    る成形体等の被加工物の表面処理において、 エポキシ樹脂等の粉体樹脂を振動,撹拌等の作用力によ
    り前記被加工物の表面へ押し当て付着させ、次いで付着
    させた前記粉体樹脂を熱硬化させて前記被加工物の表面
    にコート層を形成することを特徴とする粉体樹脂コーテ
    ィング製法。
  2. 【請求項2】 前記粉体樹脂を前記被加工物の表面へ押
    し当て付着させる付着工程は、バレル内で投入物を撹拌
    するバレル研磨装置を用い、 前記バレル内に、前記被加工物とともにメディア及び前
    記粉体樹脂を投入し、前記バレル研磨装置を起動してバ
    レル内で投入物を撹拌することにより行うことを特徴と
    する請求項1に記載の粉体樹脂コーティング製法。
  3. 【請求項3】 前記バレル研磨装置には、バレル内へ不
    活性ガス等のガス噴射を行うガス噴射手段を付設し、 前記バレル研磨装置の起動時に前記ガス噴射手段を起動
    して、前記バレル内でガス噴射しつつ投入物を撹拌する
    ことにより、前記付着工程を行うことを特徴とする請求
    項1に記載の粉体樹脂コーティング製法。
  4. 【請求項4】 粉末原料を成形し、硬化させて形成され
    る成形体等の被加工物の表面処理において、 バレル内で投入物を撹拌するバレル研磨装置に、前記バ
    レル内へ不活性ガス等のガス噴射を行うガス噴射手段
    と、前記バレル内のガスを排出する排気手段とを付設
    し、 前記バレル内に、前記被加工物とともにと粒,メディア
    等を投入し、前記バレル研磨装置の起動時に前記ガス噴
    射手段及び前記排気手段を起動して、前記バレル内でガ
    ス噴射と排気を行いつつ投入物を撹拌することにより前
    記被加工物の研削を行うことを特徴とするバレル研磨方
    法。
  5. 【請求項5】 粉末原料を成形し、硬化させて形成され
    る成形体等の被加工物の表面処理において、 請求項4に記載のバレル研磨方法による前記被加工物の
    研削を完了した後に、前記バレル内に、粉体樹脂を追加
    して投入し、前記バレル研磨装置及び前記ガス噴射手段
    とを起動して前記バレル内でガス噴射しつつ投入物を撹
    拌することにより前記被加工物の表面に対する前記粉末
    樹脂の付着を行うことを特徴とする請求項1に記載の粉
    体樹脂コーティング製法。
  6. 【請求項6】 希土類ボンド磁石やフェライトコア等の
    多孔性の成形体であって、 前記成形体を被加工物とし、請求項1〜3あるいは5に
    記載の粉体樹脂コーティング製法により前記被加工物の
    表面にコート層を形成したことを特徴とする製造物。
JP2001049477A 2001-02-23 2001-02-23 粉体樹脂コーティング製法とバレル研磨方法及びその製法による製造物 Withdrawn JP2002248425A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001049477A JP2002248425A (ja) 2001-02-23 2001-02-23 粉体樹脂コーティング製法とバレル研磨方法及びその製法による製造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001049477A JP2002248425A (ja) 2001-02-23 2001-02-23 粉体樹脂コーティング製法とバレル研磨方法及びその製法による製造物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002248425A true JP2002248425A (ja) 2002-09-03

Family

ID=18910576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001049477A Withdrawn JP2002248425A (ja) 2001-02-23 2001-02-23 粉体樹脂コーティング製法とバレル研磨方法及びその製法による製造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002248425A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101766068B1 (ko) 2015-12-01 2017-08-07 현대자동차주식회사 차량용 영구자석 제조장치 및 이를 이용한 차량용 영구자석 제조방법
KR101766069B1 (ko) 2015-12-01 2017-08-08 현대자동차주식회사 차량용 영구자석 제조장치 및 이를 이용한 차량용 영구자석 제조방법
CN108247436A (zh) * 2018-03-27 2018-07-06 包头中科泰磁涂层科技有限责任公司 一种研磨抛光钕铁硼材料的方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101766068B1 (ko) 2015-12-01 2017-08-07 현대자동차주식회사 차량용 영구자석 제조장치 및 이를 이용한 차량용 영구자석 제조방법
KR101766069B1 (ko) 2015-12-01 2017-08-08 현대자동차주식회사 차량용 영구자석 제조장치 및 이를 이용한 차량용 영구자석 제조방법
US10421223B2 (en) 2015-12-01 2019-09-24 Hyundai Motor Company Apparatus and method for manufacturing permanent magnet
CN108247436A (zh) * 2018-03-27 2018-07-06 包头中科泰磁涂层科技有限责任公司 一种研磨抛光钕铁硼材料的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106736306A (zh) 一种电子产品金属壳体及其表面处理方法
JP2002369896A (ja) ゴルフボール
JP2002248425A (ja) 粉体樹脂コーティング製法とバレル研磨方法及びその製法による製造物
WO2013105301A1 (ja) 電子部品のコア部材のバリ取り処理方法及びその装置
CN110947604A (zh) 一种悬浮式磁芯涂装工艺
JPH09205013A (ja) 防錆被覆層を有するボンド磁石とその防錆被覆処理方法
EP1028437A1 (en) HIGH CORROSION-RESISTANT R-Fe-B-BASE BONDED MAGNET AND METHOD OF MANUFACTURING THE SAME
JPH05302176A (ja) 皮膜形成方法
JP2978137B2 (ja) 金属表面処理方法およびその処理を施した金属材
JP4721085B2 (ja) 補助タンブラー及び補助タンブラーによるセラミックス部品のバリ取り方法
JP3834707B2 (ja) 希土類磁石の防錆処理方法
JP2000133541A (ja) 高耐食性R−Fe−B系ボンド磁石の製造方法
CN114147185A (zh) 电动车后衣架的制造工艺
WO1999023676A1 (fr) Procede de fabrication d'aimants a liaison r-fe-b presentant une haute resistance a la corrosion
JPH113811A (ja) 希土類ボンド磁石およびその製造方法
JP2009212102A (ja) ボンド磁石の製造方法
JP4873438B2 (ja) マグネシウム成形体の表面処理方法
JP2000012317A (ja) 磁石及びその製造方法
JP2000091112A (ja) 希土類ボンド磁石およびその製造方法
CN107999348A (zh) 一种喷涂前处理方法以及喷涂前处理装置
JP3236816B2 (ja) 高耐食性R−Fe−B系ボンド磁石とその製造方法
JP2003089062A (ja) マグネシウム合金の表面処理方法
KR101961183B1 (ko) 금형의 증착 전처리 방법
JP2001262333A (ja) スパッタリング用ターゲットの製造方法
JPH10296627A (ja) 研磨装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080513