JP2002246936A - パッシブ方式用路上機側送受信器 - Google Patents

パッシブ方式用路上機側送受信器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 5.8GHzを採用したシステムでも、通信
エリアを十分に確保できるパッシブ方式用路上機側送受
信器を提供する。 【解決手段】 送信アンテナ10と受信アンテナ12と
を別個に設け、サーキュレータを用いることなく送受信
器2を構成することにより、送受信間のアイソレーショ
ンを50dB以上とし、且つ、発振部14を構成する発
振器として、上り信号の使用周波数帯での位相雑音レベ
ルが−100dBc/Hz以下となるものを用いる。こ
れにより、受信系における熱雑音(詳しくは雑音指数
F)を、従来装置と比較して低下させること、ひいては
受信感度を12dB程度向上させることができ、その結
果、この送受信器2を用いることで、5.8GHzの周
波数帯を使用してパッシブ方式で路車間通信を行う自動
料金収受システムでも、必要な通信エリアを確実に確保
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パッシブ方式にて
路車間通信を行うために路上機に設置されるパッシブ方
式用路上機側送受信器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両に搭載された車載器、及
び車両の走行路近傍に設置された路上機との間で双方向
通信を行うことにより、有料道路等の料金収受を自動的
に行う料金自動収受システムが知られている。この料金
自動収受システムでは、路車間通信に使用する通信方式
として二つの方式、即ち、車載器から路上機への上り信
号の送信を、路上機から車載器への下り信号に続けて送
信されてくるキャリア(搬送波)信号を変調して返送す
ることにより行うパッシブ方式(ヨーロッパ,中国,東
南アジアで採用)と、上り信号の送信を、下り信号とは
異なる周波数帯を用いて車載器が自律的に行うアクティ
ブ方式(日本で採用)とが存在している。なお、通信に
使用する周波数帯域として、アクティブ方式では5.8
GHz帯、パッシブ方式では2.45GHz帯が使用さ
れていた。
【0003】ここで、図6(a)は、パッシブ方式にて
使用される路上機側の送受信器の一般的な構成を表すブ
ロック図である。図6(a)に示すように、パッシブ方
式用路上機側送受信器100は、車両に搭載された車載
機Mとの間で電波の送受信を行う送受信アンテナ110
と、キャリア信号C及びローカル信号Lを生成する発振
部114と、発振部114にて生成されたキャリア信号
Cを下りデータDDにて変調したもの、或いは無変調の
キャリア信号Cを送信信号SDとして送受信アンテナ1
10に供給する送信部116と、送受信アンテナ110
からの受信信号RDを、発振部114からのローカル信
号Lを用いて復調し、上りデータUDを生成する受信部
118と、送信部116からの送信信号SDを送受信ア
ンテナ110に供給すると共に、送受信アンテナ110
からの受信信号RDを受信部118に供給するサーキュ
レータ122と、発振部114,送信部116,受信部
118の動作状態を制御する制御部120とを備えてい
る。
【0004】そして、制御部120では、図6(b)に
示すように、下りデータ送信期間では、送信部116
に、下りデータDDを供給し、この下りデータDDにて
キャリア信号Cを変調してなる送信信号SDの送信を行
わせ、一方、上りデータ受信期間では、送信部116
に、無変調のキャリア信号Cをそのまま送信信号SDと
して送信を行わせると共に、受信部118に車載機Mか
らの受信信号RDを復調させて上りデータの生成を行わ
せるように各部を制御し、下りデータ送信期間と上りデ
ータ受信期間とを交互に設定することにより、パッシブ
方式での路車間通信を実現している。
【0005】ところで、パッシブ方式に使用されている
2.45GHz帯は、ISMバンドと呼ばれる規制の緩
やかな周波数帯であるため、屋内の無線LANや電子レ
ンジをはじめとする様々なシステムや機器にて採用され
ている。つまり、2.45GHz帯は、他の機器との干
渉が生じる可能性が高いため、近年では、パッシブ方式
で使用する周波数帯も、アクティブ方式と同じ5.8G
Hz帯に変更されつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、2.45GH
z用に作製された路上機側送受信器を、発振器の周波数
を変える等の必要最小限の変更だけで、そのまま5.8
GHzを採用したシステムに適用した場合、受信感度が
不足して、必要な大きさの通信エリアを確保できないと
いう問題があった。
【0007】即ち、電波の伝搬損失は、使用周波数の2
乗にほぼ比例して増大するため、車載機Mからの上り信
号の送出レベルが、2.45GHzを使用周波数とする
従来装置の場合と同じであったとしても、路上機側送受
信器での受信レベルは7.5(≒10×log(2.4
5/5.8)2 )dB程度低下することになる。
【0008】受信信号RDの受信レベルと受信信号RD
から復調された上りデータのビット誤り率(BER)と
は、図5に示すような関係にあり、所定値(例えば10
-5)以下のBERを確保できる受信レベルの下限が受信
感度となる。つまり、受信感度が同じであれば、電波の
伝搬損失が増大することにより、受信感度以上の受信レ
ベルにて車載機からの上り信号を受信できる範囲、即ち
通信エリアが小さくなってしまい、また、同じ通信エリ
アを確保するには、受信感度が不足してしまうのであ
る。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するために、
5.8GHzを採用したシステムでも、通信エリアを十
分に確保できるパッシブ方式用路上機側送受信器を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するに
は、車載機からの上り信号の受信レベルが大きくなるよ
うに車載機での上り信号の送信レベルを大きくするか、
或いは上り信号の受信レベルが小さくても所定値以下の
BERを実現できるように路上機側送受信器の受信感度
を向上させればよい。しかし、ETCの路車間通信にお
ける車載機側の送信レベルは、例えばCEN(欧州標準
化委員会:Comite Europeen de Normalisation)の規格
によって上限値が規制されており、勝手に大きくするこ
とはできず、従って、路上機側送受信器の受信感度を向
上させる必要がある。
【0011】具体的には、CENの規格では車載機の送
信電力(EIRP)が−24dB以下であり、通信エリ
ア内における車載機から路上機までの距離を2〜10m
程度とすると、路上機側送受信器では、使用周波数が
2.45GHzの時には、その伝搬損失が−45dB〜
−55dB程度であることから、受信感度が−80dB
mあれば十分であったが、使用周波数が5.8GHzに
なると、その伝搬損失が−54dB〜−68dBにまで
増大するため、受信感度は−90dBm以上必要とな
る。
【0012】ところで、送受信器の受信感度は、受信信
号の受信レベルや受信信号の復調を行う受信部での雑音
レベル等により決まる。そして、雑音レベルを決める要
因の一つとして、送信部を経由したキャリア信号の受信
部への回り込み、即ち送受信間のアイソレーションがあ
る。
【0013】つまり、上り信号の伝送のために送出され
るキャリア信号と受信した上り信号を復調するためのロ
ーカル信号とは、同じ発振部の出力を分配して生成する
のが一般的であり、両信号の周波数は一致している。し
かし、送信部を経由して回り込んだキャリア信号(以下
「回込信号」という)と、発振部から直接供給されるロ
ーカル信号との間には、受信部に到る経路の違いに基づ
く位相ずれ等が生じている。このようにずれの生じた両
信号が受信部でミキシングされることで生成される成分
が雑音成分となるのである。
【0014】例えば、上述した従来の送受信器100の
場合、サーキュレータ122のアイソレーションは一般
に20dB程度であり、送信部での送信出力が23dB
mとすると、サーキュレータを介した回込信号は3dB
mとなる。ローカル信号は、一般に10dBm程度に設
定されるため、これと比較して回込信号は無視できない
ほど大きく、このサーキュレータ122での送受信間の
アイソレーションが、受信系の雑音指数、ひいては受信
感度に大きな影響を与えている。
【0015】そこで、請求項1記載のパッシブ方式用路
上機側送受信器では、下り信号及びキャリア信号の送信
に送信用アンテナ、上り信号の受信に前記送信用アンテ
ナとは別に設けられた受信用アンテナを用いて行うこと
により、サーキュレータを省略し、且つ送信用アンテナ
と受信用アンテナとの間のアイソレーションを50dB
以上に設定している。
【0016】これにより、本発明によれば、上り信号を
復調する受信部での雑音レベルを十分に低減させ、上り
信号の受信感度を向上させることができ、その結果、
5.8GHzを採用した路車間通信システムにおいて
も、通信エリアを十分に確保することができる。
【0017】即ち、受信レベルに対するBERの特性を
表す図5(a)のグラフに示されているように、送受信
間のアイソレーションが大きいほど、受信感度(所定の
BERを確保できる受信レベルの下限)が向上し、−9
0dBm以上の受信感度(BERが10-5以下)を確保
するには、送受信間のアイソレーションを50dB以上
とする必要がある。
【0018】なお、送信用アンテナ及び受信用アンテナ
としては、請求項2記載のように、いずれもアレーアン
テナが好適である。即ち、アレーアンテナは、使用する
アンテナ素子の形状や数や配置、及び各素子に供給する
信号の位相や振幅を適宜選択,調整することにより、様
々な特性を実現することが可能であり、しかも小型に構
成することができる。
【0019】また、受信部での雑音レベルを決める他の
要因として、ローカル信号の純度、即ち、位相雑音があ
り、この位相雑音は、受信信号とのミキシングが行われ
ることにより、復調された信号に重畳される。特に復調
すべき信号(ここでは上り信号)が位相偏移(PSK)
変調されている場合には、この位相雑音の影響を受けや
すいことが知られている。
【0020】従って、キャリア信号やローカル信号を生
成する発振部は、請求項3記載のように、上り信号の使
用帯域における位相雑音が−100dBc/Hz以下と
なる信号を生成するものであることが望ましい。なお、
上り信号の使用帯域とは、例えば、CEN規格(車載機
からの上り信号が1.5MHz又は2MHzのサブキャ
リアを用いてBPSK変調される)の場合、キャリア信
号の周波数からのオフセットが500kHz〜2MHz
の当たりがこれに相当する。
【0021】即ち、受信レベルに対するBERの特性を
表す図5(b)のグラフに示されているように、発振部
が生成する信号の位相雑音が小さいほど、受信感度が向
上し、−90dBm以上の受信感度(BERが10-5
下)を確保するには、位相雑音を−100dBc/Hz
以下とする必要がある。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1は、CEN規格を満たすように設計さ
れた本実施形態のパッシブ方式用の路上機側送受信器の
構成を表すブロック図である。
【0023】図1に示すように、本実施形態のパッシブ
方式用路上機側送受信器2は、車両に搭載された車載機
Mに対する下り信号を送信する送信アンテナ10と、同
じく車載機Mからの上り信号を受信する受信アンテナ1
2と、キャリア信号C及びローカル信号Lを生成する発
振部14と、発振部14にて生成されたキャリア信号C
を下りデータDDにて変調したもの、或いは無変調のキ
ャリア信号Cを送信信号SDとして送信アンテナ10に
供給する送信部16と、受信アンテナ12からの受信信
号RDを、発振部14からのローカル信号Lを用いて復
調し、上りデータUDを生成する受信部18と、発振部
14,送信部16,受信部18の動作状態を制御する制
御部20とを備えている。
【0024】送信アンテナ10及び受信アンテナ12
は、いずれも36(=6×6)個のアンテナ素子を四角
形状に配列してなるアレーアンテナからなり、車両の走
行経路の上部に、車両の幅員方向に沿って並ぶように配
置されている。なお、図2(a)及び(b)は、送信ア
ンテナ10及び受信アンテナ12(いずれも同じ特性)
の走行方向、及び幅員方向に沿った指向性を表すもので
あり、鉛直方向を中心にして±15°の範囲では、10
dBの利得が得られるように設定されていると共に、特
に両アンテナ10,12の配列方向である幅員方向につ
いては、±90°方向での利得が−15dB以下となる
ように設定されている。即ち、各アンテナ10,12で
は、幅員方向への信号の漏れがそれぞれ−25dB以下
となり、その結果、両アンテナ10,12間のアイソレ
ーションが50dB以上となるようにされている。
【0025】図2(c)は、各アンテナ10,12の入
力端子及び出力端子にネットワークアナライザを接続し
て、両者間をアイソレーションを測定した結果を表すグ
ラフである。キャリア信号Cの周波数が設定される5.
8GHz帯では、実際に、両アンテナ10,12間のア
イソレーションが50dB以上となっていることがわか
る。
【0026】なお、送信アンテナ10及び受信アンテナ
12の特性は、アレーアンテナを構成するアンテナ素子
単体の形状、配置間隔、励振状態での振幅,位相等を適
宜選択,調整することにより設定することができ、実際
には、周知のシミュレータを用いて所望の特性が得られ
るように設計される。
【0027】発振部14は、位相雑音が小さく電圧制御
が可能な水晶発振器を中心に、プリスケーラ,位相比較
器を用いて構成した周知のPLLシンセサイザからな
る。なお、水晶発振器は、具体的には、図3に示すよう
に、オフセットが100kHz以上での位相雑音が−1
00dBc以下となるもの(例えば、M/A−COM社
製,型番ML061105−05805)が用いられて
いる。即ち、車載機Mからの上り信号は、路上機側送受
信器2から受信したキャリア信号を1.5MHz又は2
MHzのサブキャリアを用いてBPSK変調したものと
なっており、その信号成分が分布する領域、つまり、キ
ャリア信号から500kHz〜2MHz(サブキャリア
の下半分2MHzの範囲)離れた領域での位相雑音が十
分に小さくなるようにされている。
【0028】送信部16は、制御部20から下りデータ
DDの供給がある場合には、この下りデータDDを変調
信号として、発振部14から供給されるキャリア信号C
を振幅偏移(ASK)変調し、これを送信信号SDとし
て出力し、下りデータDDの供給がない場合には、無変
調のキャリア信号Cをそのまま送信信号SDとして出力
するように構成されている。
【0029】受信部18は、受信アンテナ12からの位
相偏移(PSK)変調された受信信号RDを低雑音にて
増幅するローノイズアンプ(LNA)と、LNAにて増
幅された受信信号RDを発振部14からのローカル信号
Lを用いて復調するを復調回路とを備えており、復調に
よって生成された上りデータを制御部20に供給するよ
うに構成されている。
【0030】そして、制御部20では、従来装置と同様
に(図6(b)参照)、送信部16に下りデータDDを
供給する下りデータ送信期間と、送信部16への下りデ
ータDDの供給を停止して無変調のキャリア信号を送信
させ、受信部18から上りデータUDの供給を受ける上
りデータ受信期間とを交互に設定することにより、パッ
シブ方式での路車間通信を実現している。
【0031】このように構成された本実施形態のパッシ
ブ方式用路上機側送受信器2は、下りデータ送信期間
に、キャリア信号Cを下りデータDDでASK変調して
なる下り信号を送信し、これに続く一定期間(上りデー
タ受信期間)の間、無変調のキャリア信号を送信する。
【0032】この路上機からの下り信号を受信した車載
機Mは、下り信号に続けて受信する無変調のキャリア信
号を、上りデータUDでBPSK変調してなる上り信号
を返送する。また、この車載機Mからの上り信号を受信
した路上機側送受信器2は、その受信信号RDをローカ
ル信号Lを用いて復調し、上りデータUDを生成する。
【0033】図4は、本実施形態の路上機側送受信器2
を使用して路車間通信を行った場合の信号レベルの変化
を表すレベルダイアである。図4では、送信アンテナ1
0及び受信アンテナ12は、車載機Mの設置位置より2
m高い位置にあり、車載機がアンテナ直下(伝送距離2
m)である地点A、通信エリア端(伝送距離7m)であ
る地点C、その中間位置(伝送距離5m)である地点B
にある場合のそれぞれについて示したものである。なお
図4中では、各地点A〜Cでのレベルダイアを、それぞ
れ実線(地点A),点線(地点B),一点鎖線(地点
C)にて示す。
【0034】そして、送信部16での送信出力を23d
Bmとしており、通信エリア内に対する送信アンテナ1
0の利得が10dB(但しエリア端では7dB)あるた
め、通信エリア内での等価等方放射電力(EIRP)は
30〜33dBmとなる。5.8GHzの電波が2〜7
m伝播した時に生じる伝播ロスは−54〜−65dBで
あり、従って、車載機Mでの受信電力は−21〜−35
dBmとなる。なお、車載機Mでは、定出力機能を有し
ており、車載機Mからの上り信号の送信電力(EIR
P)は−24dBm(但しエリア端では−27dB)と
なるようにされている。
【0035】そして、伝播ロス,及び受信アンテナ12
の利得(送信アンテナ10と同様)を考慮すると、路上
機側送受信器2での受信信号RDの受信レベルは、受信
アンテナ12の利得が10dBとして、−67〜−84
dBmとなる。ところで、本実施形態の路上機側送受信
器2における受信系の熱雑音kTBFは、帯域幅B=2
MHz,雑音指数F=5dB(位相雑音を−100dB
c/Hz、送受信間のアイソレーションを−50dB)
として−106dBmとなる。また、BPSK変調され
た信号の復調には、C/Nが11dB以上必要であるた
め、これに基づく受信感度の理論値は−95dBm(=
−106dBm+11dB)となる。
【0036】即ち、上述したように上り信号の受信レベ
ルは、−67〜−84dBmであるため、受信感度のマ
ージンを10dB設けたとしても、十分に受信可能であ
ることがわかる。以上説明したように、本実施形態のパ
ッシブ方式用路上機側送受信器2においては、送信アン
テナ10と受信アンテナ12とを別個に設け、サーキュ
レータを用いることなく構成することにより、送受信間
のアイソレーションを50dB以上とし、且つ、発振部
14を構成する発振器として、上り信号の使用周波数帯
での位相雑音レベルが−100dBc/Hz以下となる
ものを用いて構成されている。
【0037】これにより、受信系における熱雑音(詳し
くは雑音指数F)を、従来装置と比較して低下させるこ
と、ひいては受信感度を12dB程度向上させることが
でき、その結果、本実施形態によれば、5.8GHzの
周波数帯を使用してパッシブ方式で路車間通信を行う自
動料金収受システムでも、必要な通信エリアを確実に確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のパッシブ方式用路上機側送受信器
の構成を表すブロック図である。
【図2】 送信アンテナ及び受信アンテナの特性、及び
両者間のアイソレーション特性を測定した結果を表すグ
ラフである。
【図3】 発振部を構成する発振器の位相雑音特性を表
すグラフである。
【図4】 実施形態の送受信器を用いて路車間通信を行
った場合の信号レベルの変化を表すレベルダイアであ
る。
【図5】 受信レベルに対するビット誤り率の特性を表
すグラフである。
【図6】 従来のパッシブ方式用路上機側送受信器の構
成を表すブロック図、及びその動作を表すタイミング図
である。
【符号の説明】
2…パッシブ方式用路上機側送受信器 10…送信ア
ンテナ 12…受信アンテナ 14…発振部 16…送信
部 18…受信部 20…制御部 M…車載
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春日 義人 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H180 AA01 BB04 EE10 5K011 BA01 DA02 DA07 FA01 JA01 KA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行経路の近傍に設置され、車両
    に搭載される車載機との路車間通信を行うために、車載
    機への下り信号に続けて、無変調のキャリア信号を送信
    し、該キャリア信号を受信した車載機から、該キャリア
    信号を変調することで生成された上り信号を受信するパ
    ッシブ方式用路上機側送受信器であって、 前記下り信号及びキャリア信号の送信に送信用アンテ
    ナ、前記上り信号の受信に前記送信用アンテナとは別に
    設けられた受信用アンテナを用いて行い、 該送信用アンテナと受信用アンテナとの間のアイソレー
    ションを50dB以上に設定したことを特徴とするパッ
    シブ方式用路上機側送受信器。
  2. 【請求項2】 前記送信用アンテナ及び受信用アンテナ
    は、いずれもアレーアンテナからなることを特徴とする
    請求項1記載のパッシブ方式用路上機側送受信器。
  3. 【請求項3】 前記キャリア信号、及び前記上り信号の
    復調に使用するローカル信号を生成する発振部は、前記
    上り信号の使用帯域における位相雑音が−100dBc
    /Hz以下となる信号を生成することを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載のパッシブ方式用路上機側送受信
    器。
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